第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営理念

当社グループは、IT技術を用いた自社開発のプロダクトを主軸に、導入から運用まで一気通貫した形でお客様のマーケティングDX、業務効率化DXを支援し、お客様の課題解決に向けたトータルパッケージを提供しており、経営理念として、「PURPOSE」「MISSION」「VISION」「VALUE」を定めております。

 

PURPOSE

Change to Value,Chain the Value

価値をつくり、その価値は、社会全体へ連鎖する。

 

MISSION

技術と創造力で企業のWebコミュニケーションに進化をもたらし、成長を加速させる。

 

VISION

そのビジネスに、伝える力を。

 

VALUE

私たちが大切にする価値観と行動指針 

 

Dо Fast

スピード・プロフェッショナル

新しい技術や価値観を素早く取り入れ、合理的に選択していくスピード感ある仕事を。

Be First

 挑戦・リーダーシップ

当事者意識と誠実さを持ち、全員が成功を導く“主体”となる。

In Humor

 遊び心・創造性

「仲間を、お客様を、そして世界を、あっ!と驚かせ笑顔にする。」

すべての原動力の源泉はここに、私たちは創造し続ける。

 

 

(2) 経営戦略等

当社グループは創業以来、主に企業のWebサイト構築及びWebサイトの運用保守の代行業務を請け負うことで顧客のオウンドメディアマーケティングの支援を行い顧客の抱える事業課題の解決を行ってまいりました。

自社開発のCMSである「infoCMS」を用いたWebサイト構築及びWebサイトの運用保守の代行業務を基盤としつつ、昨年度には、今後の中核プロダクトとなる新CMS「LENSAhub」をリリースし、新たなターゲット層の獲得によるシェア拡大、周辺製品へのシームレスな連携を目指します。また、「MEGLASSfinder」や「LENSAwriter」をはじめとした周辺製品の開発も引続き積極的に進め、業務改善DX・Webマーケティングを総合的に支援することで課題解決の幅を広げ、積極的に事業領域の拡大を図ってまいります。今後も、当社グループ製品の周辺領域にかかるソフトウエア・ツールを有する企業とのアライアンスを強化することで、顧客の業務改善DX・Webマーケティング分野における課題解決の幅を広げながら、積極的に顧客基盤の強化を図ってまいります。

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、より高い成長性および収益性を確保する観点から、売上高成長率、営業利益率及び月額利用料サービスに係る売上高成長率を重要な経営指標と捉えております。

 

 

(4) 経営環境

当社グループの事業領域である情報サービス産業を取り巻く環境については、企業収益の改善傾向が続く中、人手不足対応やテレワーク関連投資、デジタル化に向けたソフトウエア投資を中心に、企業のIT投資への意欲は底堅く、IT投資需要は引き続き拡大することが期待されます。当社グループの属する国内CMS市場においてもWebサイトの重要性が増してきていることから、WebマーケティングやWebに関わる業務改善についても興味・関心がもたれる企業が増加してきております。また、コロナ禍以降、事業変革に向けデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みが加速し、働き方改革に伴うクラウドや生成AIの利用促進により、国内企業におけるDX投資の需要は堅調に推移しております。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題

当社グループの経営環境は今後成長拡大が予想されており堅調と考えておりますが、以下の5点が今後の事業展開における対処すべき重要な課題と認識し、解決に向けて取り組んでおります。

 

① 内部管理体制の強化

当社グループは成長段階にあり、リスク管理のための情報管理体制の強化、コーポレート・ガバナンスの強化が重要な課題であると考えております。コンプライアンス意識の醸成につき、研修の充実、相互監視がより有効に働く仕組みの構築に取り組んでまいります。

 

② 営業体制の強化

当社グループのビジネスフローは、受託開発業務及び、ほぼ100%が契約を移行するその後のシステム運用保守業務で成り立っており、経営基盤の安定強化には顧客基盤の維持拡大が効果的です。そのためには新規案件の獲得及び既存顧客の支援体制構築が不可欠です。営業専属の従業員を持ち合わせる当社グループにおいて、更なる教育訓練を行い顧客事業の発展に資する知見を継続的に獲得していくことのみならず、展示会出展やプレスリリースなど積極的な広報活動を行うとともに、関西圏など営業販路の拡大により新規案件の獲得に努めてまいります。

 

③ 開発体制の強化

安定的かつ着実な事業拡大を図る上では、既存顧客の契約を継続することのみならず、案件数等が増加または案件規模が大型化した場合においても、収益率を高水準に維持し、かつ顧客サービスのパフォーマンスを維持・向上することが重要です。そのためには、優秀な人材の確保及び開発プロセスの改善、社内におけるノウハウの共有や教育訓練等が不可欠です。優秀な人材を積極的に採用するとともに、開発プロセスの見直し、社内ノウハウの共有や教育訓練等を通じて、より強固な開発体制の構築に努めてまいります。

 

④ 自社プロダクトの開発投資

当社グループは、自社開発のCMSプロダクト「infoCMS」を核にしたWebサイト構築・保守のワンストップサービスを強みに事業展開を行っております。また2024年7月には次世代ノーコードCMS「LENSAhub」を新たにリリースし、新たな顧客層の獲得にも取り組んでおります。このように、技術革新と市場ニーズが日々進化するCMS市場において、当社は継続的かつ積極的な開発投資を行い、競争力の強化を図っております。また、単なる機能追加にとどまらず、Webマーケティングの視点を踏まえたAI活用型プロダクトの開発にも注力することで、より高い市場適応力と付加価値を備えた製品の提供を目指しています。今後も研究開発を通じて新たなソリューションを創出し、顧客満足度の向上と持続的成長を実現してまいります。

 

⑤ システムの安定性の確保

当社グループは、インターネット上で顧客にサービスを提供しており、システムの安定稼働の確保は必要不可欠となっております。そのため、安定性の高いサービスを提供する上では、顧客のトラフィック等を考慮したサーバ増設等の設備管理を行っていくことが重要であり、今後も引き続きシステムの安定性確保に取り組んでまいります。

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において当社グループが判断したものであります。

 

(1) ガバナンス

当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のため、効率性の優れた透明性の高い経営を実現させ、取締役会の監督のもと、適切な資源配分、意思決定の迅速化、コンプライアンスの徹底を推進するなど、企業価値を継続的に向上させていくことを目指しております。また、当社は、株主総会を最高意思決定機関と位置付け、株主が有する権利が十分に確保され、平等性が保たれるように、定款や関連規程の整備、株主総会の運営や議決権行使方法の工夫、資本政策の基本的な方針の情報開示などに努めております。

 

(2) 戦略

人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針

当社グループは、自社開発したCMSプロダクトを核にWebサイト構築・運用保守をワンストップで行う事業を展開しているため、Webインテグレーション事業者であると同時にCMSプロダクトのメーカーであると考えております。優れたCMSプロダクト及びAI等の新規プロダクトを作り運用販売していくためには、継続的に幅広く優秀な開発及び営業の人材を採用し続けることが重要であると考えております。優れたプロダクトを開発販売していくためには、柔軟な思考力、論理的分析力、仮説構築力、実行力が必要であり、これら能力を既にある程度備えた多様な人材の採用、あるいは備えていくであろう成長可能性のある多様な人材の採用及び育成が重要であると考えており、これを充分に行えない場合をリスクとして識別しております。このリスクに対応するため、社員が能力を充分に発揮し、仕事と生活の調整を図り働きやすい雇用環境整備を行うための行動計画を策定しております。

 

(3) リスク管理

当社は、持続的な成長を確保するためリスクマネジメント規程を制定し、リスク管理最高責任者である代表取締役社長による指示のもと、全社的なリスク管理体制の強化を図っております。

・リスクの識別および評価

全役職員に対し、リスクを識別した際には、リスク管理最高責任者の指名するリスク管理担当者に報告を行うよう規定し、報告されたリスクについては、リスク管理事務局である管理部門において分析し評価する体制を整備しております。

・リスクの管理

リスク管理最高責任者の主導のもと、リスク管理に関する基本方針を検討し、リスク発生時には部署間の調整、具体的対応を行うとともに、リスク管理の状況を必要に応じて取締役会に報告する体制を整えております。

 

 

 (4) 指標及び目標

当社グループでは、上記「(2)戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。

また、当社グループでは、上記「(2)戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に係る指標については、当社においては関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取組みが行われているものの、連結グループに属する全ての会社では行われていないため、連結グループにおける記載が困難であります。このため、次の指標に関する目標及び実績は、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。

 

指標

目標

実績
 (当事業年度)

男性の育児目的休暇取得率

2025年3月31日まで30

100

育児目的の休暇等の両立支援制度利用を推進する取組を行い、育児と仕事の両立へのイメージを醸成

2025年3月31日までに実施

自社Webサイトにて育児休業・介護支援の取組みに関するページを作成し公開

 

産育休取得前後の社内手続きフローや運用を整備

従業員に対するエンゲージメントサーベイ(働きがい調査アンケート)

2026年3月31日まで55

50

柔軟な働き方への前向きな姿勢を組織内に浸透させ、働きやすさと生産性の両立を目指す。

2025年3月31日までに実施

フレックス制度の導入

 

 

3 【事業等のリスク】

当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性のある主な事項については、以下のようなものがありま  す。必ずしも重要なリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要と判断した事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。当社グループはこれらのリスクの可能性を考慮した上で、リスクの発生の回避や分散、または問題が発生した場合の対応について最大限努めてまいります。

なお、文中の将来に関する事項は、特段の記載のない限り、本書提出日現在において当社グループが判断したもの であり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。

 

(1) 事業内容について

① 景気動向及び業界動向の変動による影響

当社グループの事業はわが国経済の景気動向や企業・団体等のインターネットを通じた広報活動の動向により影響を受けます。

当連結会計年度における我が国経済は、経済活動の正常化が進み、個人消費の回復やインバウンド需要の拡大などで緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、金利や為替変動による内外経済の先行きや物価上昇の長期化などの要因もあり、依然として先行きが不透明な状況が続いております。

当社グループにおいても受注強化や営業提案力の強化等に取り組んでおりますが、新規需要の減少に伴い、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 技術革新について

当社グループの事業領域においては、日々新たな技術や機能が開発されております。当社グループでは常に顧客ニーズに対応し、CMS市場におけるデファクトスタンダードを目指すべく、積極的な技術開発を行っております。しかしながら、当社グループのこれまでの経験が生かせないような急激な技術革新があり、適時に対応ができない場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 業績の季節変動性について

当社グループはWebサイト受託開発について、顧客である企業あるいは官公庁等の会計年度の関係により、3月に開発作業や納品が集中する傾向にあるため、通期の業績に占める第4四半期の比重が高くなっております。また、売上高の小さい四半期においては、総製造費用に占める固定費及び販売費及び一般管理費は、固定費として毎四半期比較的均等に発生するため、営業赤字となることがあります。そのため、特定の四半期業績のみをもって通期業績見通しを判断することは困難です。

また、大型案件の納品が集中する3月において検収不合格や大幅な追加改修が生じる等、不測の事態が生じた場合には当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、引き続き決算期の異なる顧客の積極的開拓等、季節変動性の緩和を図っていく方針ですが、今後につきましても、第4四半期会計期間の偏重傾向は続くことが考えられます。

なお、当連結会計年度における四半期別の売上高及び営業利益の構成は、次のとおりであります。

 

 

当連結会計年度

(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

第1四半期
会計期間
(4―6月)

第2四半期
会計期間
(7―9月)

第3四半期
会計期間
(10―12月)

第4四半期
会計期間
(1―3月)

通期

売上高(千円)

429,263

487,327

467,683

626,301

2,010,575

営業利益又は営業損失(△)(千円)

△1,399

46,991

8,082

115,213

168,888

 

 

④ 特定の製品への高い依存について

当社グループの事業は主力製品である「infoCMS」に依存しております。今後も販売の拡大に努めると同時に主力製品への依存度を下げるため、新規の製品開発を図ってまいりますが、競合会社の新規参入や既存の会社との競争激化等の何らかの理由により当社の「infoCMS」の優位性が失われた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ プロジェクトの採算性について

当社グループの受託開発プロジェクトは想定される工数をもとに見積りを作成し管理をしておりますが、見積りの誤りや作業の遅れ等により超過コストが発生し、プロジェクトの採算悪化が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 新規製品の開発について

当社グループは、魅力的な新製品・新サービスの開発による売上高の増加が、今後の企業成長にとっての重要な要素であると考えております。そのため、AI関連技術など近年開発された革新的な技術について早期に積極的に取り組むことを経営戦略の重要な要素と位置づけております。

しかしながら、当該新技術の革新スピードは速く、その技術革新を予測することは極めて難しいため、当社グループが常に市場動向を正確に把握し技術革新に適合した魅力的な新製品を適時に開発できるとは限りません。そのため、技術革新や市場動向の把握に遅れをとった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 事業体制について

① 内部管理体制について

当社グループは、企業価値を最大化すべく、コーポレート・ガバナンスの充実を経営の重要課題と位置づけ、多様な施策を実施しております。また、業務の適正性及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能するような体制を構築、整備、運用しております。

しかしながら事業規模に応じた内部管理体制の構築に遅れが生じた場合には、当社グループの財務報告の信頼性に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 有能な人材の確保・育成について

当社グループは、自社開発したCMSプロダクトを核にWebサイト構築・運用保守をワンストップで行う事業を展開しているため、Webインテグレーション事業者であると同時にCMSプロダクトのメーカーであると考えております。優れたCMSプロダクト及びAI等の新規プロダクトを作り運用販売していくためには、継続的に幅広く優秀な開発及び営業の人材を採用し続けることが重要であると考えております。優れたプロダクトを開発販売していくためには、柔軟な思考力、論理的分析力、仮説構築力、実行力が必要であり、これら能力を既にある程度備えた人材の採用、あるいは備えていくであろう成長可能性のある人材の採用及び育成が重要であると考えております。この採用及び育成が十分でない場合に、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 小規模組織であることについて

当社グループは従業員132名(2025年3月31日現在)と小規模な組織であり、業務執行体制もこれに応じたものとなっております。当社グループは、今後の急速な事業拡大に応じて従業員の育成や採用を行うとともに業務執行体制の充実を図っていく方針でありますが、これら施策が適時適切に進行しなかった場合、あるいは役職員が予期せず退社した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 情報セキュリティについて

当社グループは、第三者による当社のサーバ等への侵入について、ISMS認証取得によるマネジメントプロセスを導入するほか、ファイヤーウォールや対策機器等のシステム的な対策を施し、かつ専門のエンジニアを配置することにより情報セキュリティ対策強化を推進しております。しかしながら、悪意を持った第三者の攻撃等により、顧客情報及び顧客の有する重要な情報を不正に入手されるといった機密性が脅かされる可能性や、顧客が利用するサービスの改ざん等のデータの完全性が脅かされる可能性及びサービス自体が提供できなくなる等のシステムの可用性が脅かされる可能性は否定できません。このような事態が生じた場合には、当社グループに対する法的責任の追及、企業イメージの悪化等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ システムトラブルについて

当社グループの事業においては、安定したサービスを提供する必要がありますが、当社グループのサービスは、プログラム、システム及びサーバ・通信ネットワークに依存しております。

ユーザーにより良いサービスを提供するため、データベース・サーバ稼働率を高水準で維持し、サービスのシステム監視体制やバックアップ等の対応策をとっておりますが、災害や事故等の発生により通信ネットワークが切断された場合、急激なアクセスの増大によりサービスの稼働するサーバが一時的に動作不能となった場合及びサーバハードウェアに不具合が発生した場合には、安定したサービスが提供できなくなる可能性があります。また、社内利用の開発システムにも同様のことがいえます。この場合、一定期間の収益の低下、ユーザーからの信用低下及びブランドイメージの毀損及び開発業務の停滞等により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 法的規制について

① 電気通信事業法、個人情報保護法について

当社グループではメールアドレス等の多数の個人情報を保有しているため、電気通信事業者として総務省へ届出を行っており、通信の秘密等の保護の義務を課せられております。2007年8月にはISO・ISMSの認証を取得し、全社的な情報管理・業務フローの適正化の監視監督を担うISO室の活動を通じて個人情報保護に関するフローの見直し、従業員教育、システムのセキュリティ強化、個人情報取扱状況の内部監査等を実施し、個人情報管理の強化に努めております。しかしながら、万が一個人情報保護法の改正に対する完全な対応が遅れた場合や情報が流出した場合には、当社への損害賠償請求や社会的信用の失墜により、当社の経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

② 当社グループによる権利侵害について

当社グループは管理部にて、自社の事業活動が他社の知的財産権等を侵害していないかの確認を実施しております。当社グループが事業活動を行うプロセスにおいて使用しているシステムは第三者の知的財産権等を侵害するものではないと認識しております。しかしながら不測の事態、例えば外部に委託した調査の不備により第三者の知的財産権等の侵害が生じた場合、その紛争の解決のための費用または損失が発生する可能性は否定できないものと認識しております。この場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 風評に関するリスク

① ブランド毀損リスク

当社グループは、顧客に対するWebサイトの構築を主たる事業としております。納品前においては、Webサイト制作部門における成果物の検証に加えて、品質管理部門の品質評価を実施した後、顧客に納品し、サーバ上で顧客の検収を得ております。仮に顧客のWebサイトをめぐって最終利用者と顧客との間にトラブルが生じた場合、当社グループのブランドイメージが悪化することがあります。この場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② レピュテーションリスク

当社グループを対象として様々な情報が流れることがあります。このような情報については必ずしも事実に基づいていないものもありますが、真偽はともかく、ステークホルダーを含む第三者の行動に結びつく可能性があります。この場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 自然災害等に関するリスク

地震、台風、津波等の自然災害、火災、各種感染症の拡大等が発生した場合、当社グループの事業運営に深刻な影響を及ぼす可能性があります。特に大規模な自然災害が発生した場合には正常な事業運営が行えなくなる可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 配当政策について

当社グループは株主に対する利益還元を経営の重要課題の一つとして位置付けておりますが、現時点では、当社グループは成長過程にあると考えており、財務体質の強化に加えて事業拡大のための内部留保の充実を図り、収益基盤の多様化や収益力強化のための投資に充当することが株主に対する最大の利益還元につながることと考えております。このことから、今後においても当面は内部留保の充実を図る方針であります。内部留保資金については、財務体質の強化と人員の拡充・育成をはじめとした収益基盤の多様化や収益力強化のための投資に活用する方針であります。

将来的には、収益力の強化や事業基盤の整備を実施しつつ、内部留保の充実状況及び企業を取り巻く事業環境を勘案したうえで、株主に対して安定的かつ継続的な利益還元を実施する方針でありますが、現時点においては配当実施の可能性及びその実施時期については未定であります。

なお、株主の皆様からの日頃のご支援に深く感謝するとともに、より多くの株主様に当社株式を長期的に保有して頂くことを主な目的に、株主優待制度を新設し導入しております。

 

 

(7) 大株主との関係について

当社は株式会社フォーカスキャピタル(以下、「同社」という)から出資を受けており、当連結会計年度末時点において同社は当社発行済株式の42.7%(議決権比率ベース)を保有する大株主であります。

現在においては当社と同社との間に重要な取引関係はありません。

当社は非常勤取締役として事業運営に知見を有する江村真人を同社から招聘しておりますが、出向者の受入れ等その他の人的関係はありません。

当社グループは同社の承認を必要とする取引や業務は存在せず、事業における制約もなく、当社グループの経営方針及び事業戦略等の重要事項の意思決定において、当社グループは同社からの独立性・自立性は保たれているものと考えております。しかしながら将来において、同社における当社株式の保有比率に大きな変動があった場合、あるいは同社の事業戦略が変更された場合等には、当社グループの事業展開に影響し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

当社では、株主価値の向上を意識した経営の推進を図るとともに、役員及び従業員の業績向上に対する意欲や士気を一層高めることを目的として、当社の役職員に対して新株予約権を付与しております。

本書提出日の前月末における新株予約権による潜在株式は59,500株であり、発行済株式2,040,693株の2.9%に相当します。

これらの新株予約権が行使された場合には、当社の1株当たりの株式価値が希薄化し、当社の株価に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 借入金の財務制限条項について

当社の一部の借入契約には財務制限条項が付されております。当該条項に抵触した場合には、借入先金融機関からの請求により、当該借入についての期限の利益を喪失する可能性があり、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

なお、当連結会計年度末時点において、抵触している財務制限条項はありません。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度における我が国経済は、経済活動の正常化が進み、個人消費の回復やインバウンド需要の拡大などで緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、金利や為替変動による内外経済の先行きや物価上昇の長期化などの要因もあり、依然として先行きが不透明な状況が続いております。

 当社グループの事業領域である情報サービス産業を取り巻く環境については、企業収益の改善傾向が続く中、人手不足対応やテレワーク関連投資、デジタル化に向けたソフトウェア投資を中心に、企業のIT投資への意欲は底堅く、IT投資需要は引き続き拡大することが期待されます。当社グループの属する国内CMS市場においてもWebサイトの重要性が増してきていることから、WebマーケティングやWebに関わる業務改善についても興味・関心がもたれる企業が増加してきております。また、コロナ禍以降、事業変革に向けデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みが加速し、働き方改革に伴うクラウドや生成AIの利用促進により、国内企業におけるDX投資の需要は堅調に推移しております。

このような事業環境の中、当社グループは「そのビジネスに、伝える力を」をコンセプトとして、Webサイトコンテンツ管理システム「infоCMS」、及び次世代CMS「LENSAhub(レンサハブ)」を活用した、Web受託開発・SaaSサービスを主軸としたWebコーポレートコミュニケーションの総合支援を主事業としております。子会社である株式会社アイアクトからは、AI(人工知能)を利用したファイル・サイト内検索システム「Cogmo Search」、AIチャットボットシステム「Cogmo Attend」のサービスを提供するなど、自社開発のCMSやAI関連技術を用い、Webコーポレートコミュニケーションを通じて、業務効率向上、将来の事業変革へと繋がる業務改善支援やWebマーケティングなどの情報発信の総合支援サービスを提供する事業展開を行っております。

当連結会計年度においては、強固なセキュリティを有し、コーポレートサイトや製品サイトといったサイトカテゴリーに合わせたテーマ・テンプレートをノーコードで活用可能な次世代CMS『LENSAhub(レンサハブ)』を正式にリリースいたしました。また、業務効率の改善や、更なる収益基盤の拡大を図るため、ブランドマーケティング支援を強みとする株式会社ブランドデザインや、情報発信ツールを用いたブランド価値の向上支援について、多数の実績を有している株式会社撮影ティブの株式を取得しております。

これらの結果、当連結会計年度の売上高は2,010,575千円(前年同期比13.7%増)、営業利益は168,888千円(前年同期比10.6%減)、経常利益は164,904千円(前年同期比2.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は96,293千円(前年同期比3.3%減)となりました。

当連結会計年度末における総資産は2,057,511千円となり、前連結会計年度と比較して429,912千円の増加となりました。流動資産は1,112,927千円となり、前連結会計年度と比較して118,982千円の増加となりました。これは現金及び預金が86,047千円、受取手形、売掛金及び契約資産が35,853千円増加したこと等によるものであります。固定資産は944,583千円となり、前連結会計年度と比較して310,929千円の増加となりました。これはソフトウエアが259,042千円、のれんが66,576千円増加した一方、ソフトウエア仮勘定が79,441千円減少したこと等によるものであります。流動負債は505,057千円となり、前連結会計年度と比較して106,789千円の増加となりました。これは1年以内返済予定の長期借入金が76,404千円、未払法人税等が17,184千円増加したこと等によるものであります。固定負債は415,732千円となり、前連結会計年度と比較して225,528千円の増加となりました。これは長期借入金が214,927千円増加したこと等によるものであります。純資産は1,136,721千円となり、前連結会計年度と比較して97,594千円の増加となりました。これは利益剰余金が96,293千円増加したこと等によるものであります。

なお、当社グループはWEB受託開発・ASPサービス事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。

 

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より86,047千円増加し、585,264千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、獲得した資金は220,453千円(前期は123,528千円の獲得)であります。これは主に、税金等調整前当期純利益164,904千円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、使用した資金は426,589千円(前期は118,176千円の使用)であります。これは主に、無形固定資産の取得による支出218,197千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、獲得した資金は292,183千円(前期は121,564千円の使用)であります。これは主に、長期借入による収入430,000千円によるものであります。

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績
a 生産実績

当社グループの提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。

 

b 受注実績

当連結会計年度における受注実績をサービス別に示すと、次のとおりであります。

 

サービスの名称

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

受託開発サービス

764,972

△2.1

231,232

△19.4

AIサービス

78,043

113.3

55

△96.4

SES

27,555

5.5

合計

870,571

3.1

231,287

△19.8

 

(注) 1.月額利用料サービスとして収受するサービスについては、受注実績の記載になじまないため、上記の金額には含めておりません。

2.当社グループは単一セグメントであるためサービス別に記載しております。

3.当連結会計年度において、AIサービスの受注実績に著しい変動がありました。需要の増加に伴い受注高が増加した一方、政策的に、月額利用料サービスとして収受するAIサービスへと販売促進の軸を移行しており、月額利用料サービスは上記の金額には含めていないため、受注残高が減少しております。

 

 

c 販売実績

当連結会計年度における販売実績をサービス別に示すと、次のとおりであります。

 

サービスの名称

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

販売高(千円)

前年同期比(%)

受託開発サービス

874,690

18.5

月額利用料サービス

847,351

6.4

AIサービス

249,051

25.6

SES・その他

39,482

13.3

合計

2,010,575

13.7

 

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため記載を省略しております。

2.当社グループは単一セグメントであるためサービス別に記載しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は2,010,575千円、営業利益168,888千円、経常利益164,904千円、親会社株主に帰属する当期純利益96,293千円となりました。

上記の他、当連結会計年度における経営成績の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容

当連結会計年度における現金及び現金同等物は、税金等調整前当期純利益164,904千円等により増加した一方、無形固定資産の取得による支出218,197千円、長期借入金の返済による支出138,669千円等が発生したことにより、当連結会計年度末には585,264千円となりました。

上記の他、各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

b 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの資金需要の主なものは、運転資金、法人税等の支払、借入金の返済等であり、その資金の源泉といたしましては、営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入等により、必要とする資金を調達しております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

 

5 【重要な契約等】

(吸収分割契約)

当社は、2025年3月14日開催の取締役会において、2025年7月1日を効力発生日として当社の完全子会社である株式会社アイアクト(以下、「アイアクト」)が運営するWeb事業を、当社へ吸収分割により承継することを決議し、2025年3月31日付けで吸収分割契約を締結いたしました。

詳細は、「第5 経理の状況 2 財務諸表等 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、使いやすい・高機能・高セキュアを特徴としたCMSプロダクトである「infoCMS」を核に様々なパッケージシステムを保有し、バージョンアップのための研究開発に取り組んでおります。社内体制は、新規事業、新規プロダクト開発の専任部隊となる「事業開発部」を組織し新サービス開発を推進しており、経験豊富なメンバーを中心に研究開発を行っており、子会社である株式会社アイアクトとの連携によりAI関連の新サービスのPoC(Proof of Cоncept)も随時進行しております。

 

当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は8,856千円であります。

研究開発活動を示すと次のとおりであります。

 

(1) CMSプロダクト

2024年7月には、新プロダクトとして「LENSAhub」をリリースしております。「LENSAhub」は、直感的な操作性と強固なセキュリティを兼ね備えたCMSであり、非専門人材でも容易にWebサイトの構築・運用を可能にし、豊富なテーマ・テンプレートが迅速かつ柔軟なサイト制作を支援いたします。また、WAF(Web Application Firewall)や、2段階認証、アクセスログ管理など、企業のWebガバナンス強化に寄与するセキュリティ機能を有しています。

 

(2) AIプロダクト

① MEGLASS finder

専門的な知識がなくても簡単にGA4のデータを用いたWebサイトアクセス分析を可能にする「MEGLASS finder」においては、簡易に自社サイトのアクセシビリティ対応状況を診断し、サイトの改善点を可視化できる機能を追加いたしました。また、後述するAIライティングサービス「LENSAwriter」との連携により、生成AIによるコンテンツ改善提案・ソースコード改善提案・アイキャッチ画像の提案が可能となりました。

 

② LENSAwriter

テーマやキーワードを選択することでAIを利用した記事作成を行えるAIライティングサービス「LENSAwriter」においては、自社でよく利用する記事や文章をより簡単に生成できるよう、より自由度の高い「カスタムテンプレート機能」を追加いたしました。本機能により、お知らせや製品紹介などの一般的な文章を、テンプレートを活用して生成することが可能となりました。