当第1四半期累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当第1四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。なお、当社は、前第1四半期累計期間については四半期財務諸表を作成していないため、前年同四半期累計期間との比較分析は行っていません。
当第1四半期累計期間(2019年8月1日から2019年10月31日まで)における事業の概況としまして、当社は、2019年8月9日に、東京証券取引所マザーズ市場に上場致しました。今後とも、なお一層のご支援の程、よろしくお願いいたします。
また、当社は、創業以来、「再生誘導医薬」の実現に向け研究及び開発を推進してまいりました。「再生誘導医薬」とは、怪我や病気により損傷し機能を失った生体組織の機能的再生・治癒を促進する、新しい作用メカニズムにもとづく医薬品です。
具体的な進捗としましては、2017年12月に開始した、大阪大学医学部附属病院・慶應義塾大学病院・東邦大学医療センターにおける難治性遺伝性皮膚疾患(表皮水疱症)を対象とした臨床試験(医師主導治験)の第Ⅱ相試験及び、2019年4月に塩野義製薬株式会社が開発主体となる、HMGB1ペプチドに関する脳梗塞を対象とした企業治験の先行する2つの臨床治験をはじめ、複数の対象疾患において、機能障害の抑制効果が示されているなどの薬効効果が確認されており、当社が進める「再生誘導医薬」の実現に向け、研究及び開発を推進しております。
当社の事業領域である再生医療業界においては、2014年11月に施行された再生医療安全性確保法及び改正薬事法によって再生医療の産業化促進の基盤が整うなか、引き続き複数の再生医療等製品が承認を受けるなど、再生医療技術に対する社会的な期待と関心はますます高まっております。
当第1四半期会計期間においては、当社で最も開発の進むHMGB1ペプチドを用いた再生誘導医薬開発プロジェクトについて、主に以下3つの適応症を対象に研究開発を進めて参りました。
a) 表皮水疱症治療薬(PJ1-01)の開発については、実際の患者に対しての臨床での有効性評価を目的とした医師主導治験(第Ⅱ相試験)が大阪大学において実施され、現在、追跡試験が行われております。また、本医薬品については、昨年度、同じく大阪大学で実施された臨床研究において、健常者ボランティアに対する本医薬品の静脈内投与が、被験者の体内で骨髄内間葉系幹細胞を末梢血循環に動員し、抹消血液中の間葉系幹細胞数を有意に増加させるとの試験結果を得ており、当社がHMGB1ペプチドに期待する作用メカニズムを証明することができました。現在実施中の第Ⅱ相治験においても、同様の作用メカニズムに基づいて、HMGB1ペプチドの投与が間葉系幹細胞を末梢血中に動員し、表皮水疱症に対する治療効果を発揮するものと期待しております。
b) 脳梗塞治療薬(PJ1-02)の開発については、本医薬品のライセンス先である塩野義製薬株式会社において、第Ⅱ相臨床試験が開始され、これまでに被験者の組み入れと安全性の確認が順調に進捗しております。また、2019年11月4日に、臨床試験実施施設において、第一例目の被験者への投与が行われており、今後も被験者への投与が進められるものと期待しております。
c) 心筋症治療薬(PJ1-03)の開発については、大阪大学医学系研究科心臓血管外科学との共同研究において、心筋梗塞や各種心筋症の疾患モデル動物を用いた薬効試験で顕著な治療効果と作用メカニズムの証明がなされており、その成果は、米国の循環器学会であるAHA (American Heart Association) Scientific Sessions 2018 等の国際学会で報告されるとともに、2019年3月の第18回日本再生医療学会総会では多光顕微鏡によるin vivo imaging(生体画像描出法)によって、HMGB1ペプチドを投与した心筋梗塞モデル動物において、GFP(緑色蛍光タンパク)陽性骨髄由来細胞が心筋梗塞巣へ集積し血管周囲において活発に移動する様子を観察することに成功したことを報告するなど、評価を受けております。
また、HMGB1ペプチド以外の新規再生誘導医薬候補物質の探索プロジェクトについては、次世代の開発候補品選定に向けた積極的な研究開発投資を続けながら候補物スクリーニングを多面的に展開してきたことで、これまでに顕著な活性を有する複数の新規候補化合物を同定するに至っております。当事業年度においては、本プロジェクトに関わる研究テーマが中小企業庁の平成29年度戦略的基盤技術高度化支援事業に採択され研究助成金を獲得することができ、また、新規上場に伴う公募増資による資金調達により、本プロジェクトに対する投資をさらに推し進め、研究開発を加速する基盤を築いてきました。
このような状況のもと、当第1四半期累計期間の事業収益はなし、営業損失は216,922千円、経常損失は271,241千円、四半期純損失は272,208千円となりました。
なお、当社は再生誘導医薬事業の単一セグメントであるため、セグメント別の業績記載を省略しております。
(資産)
当第1四半期会計期間末における流動資産合計は10,161,623千円となり、前事業年度末に比べ7,492,543千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が7,521,337千円増加したことによるものです。また、固定資産合計は19,975千円となり、前事業年度末に比べ1,194千円増加いたしました。これは主に有形固定資産が610千円増加、投資その他の資産が655千円増加したことによるものです。この結果、資産合計は10,181,598千円となり、前事業年度末に比べ7,493,737千円増加となりました。
(負債)
当第1四半期会計期間末における流動負債合計は56,180千円となり、前事業年度末に比べ19,454千円減少いたしました。これは主に未払法人税等が18,614千円減少したことによるものです。また、固定負債合計は15,670千円となり、前事業年度末に比べ652千円減少いたしました。これは主にリース債務が737千円減少したことによるものです。この結果、負債合計は71,850千円となり、前事業年度末に比べ20,106千円減少となりました。
(純資産)
当第1四半期会計期間末における純資産合計は10,109,748千円となり、前事業年度末に比べ7,513,844千円増加いたしました。これは主に2019年8月に実施しました新規上場に伴う公募増資において、資金調達により資本金及び資本剰余金がそれぞれ3,893,026千円増加したことによるものです。
当第1四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変化はありません。
当第1四半期累計期間における当社の研究開発費の総額は、163,441千円であります。なお、当第1四半期累計期間においては、「(1) 経営成績の状況」に記載したとおり、研究開発を推進しております。
当第1四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。