第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当第3四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当社は、創業以来、「再生誘導医薬」の実現に向け研究及び開発を推進してまいりました。「再生誘導医薬」とは、怪我や病気により損傷し機能を失った生体組織の機能的再生・治癒を促進する、新しい作用メカニズムにもとづく医薬品です。

当第3四半期累計期間(2019年8月1日から2020年4月30日まで)における事業の概況としまして、PJ1-01として開発を進めている栄養障害型表皮水疱症を対象とした骨髄間葉系幹細胞動員医薬KOI2(HMGB1ペプチド)の臨床試験(第Ⅱ相医師主導治験)の終了に伴い、2014年11月14日付にて締結した塩野義製薬株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:手代木 功)とのライセンス契約書および2015年10月8日付にて締結した同社との覚書に定められたマイルストーンペイメントの条件を達成し、本契約に係るマイルストーン収入400,000千円を事業収益に計上しております。本臨床試験(第Ⅱ相医師主導治験)においてはデータ解析速報が2020年1月に公表され、栄養障害型表皮水疱症に対するKOI2治療効果の長期持続性が確認されたこと、また副次評価(安全性評価)では懸念となる有害事象は観察されず、栄養障害型表皮水疱症患者におけるKOI2投与の安全性が確認されたことが併せて報告されました。HMGB1ペプチドは投与後短時間で体内にて分解し消失することから、効果が薬剤投与終了後6か月間以上と長期に持続していることは、再生誘導医薬により骨髄から血管内に放出された幹細胞が、循環血流を経て損傷部位に集積し長期間にわたりその効果を発揮し続けるという、再生誘導医薬のメカニズムが、表皮水疱症において証明されたと考えられます。

また、2019年4月より塩野義製薬株式会社が開発主体となり進められている脳梗塞を対象とした臨床試験(第Ⅱ相企業治験)については、同年11月より被験者への投与が行われており、被験者の受け入れと安全性の確認は堅調に推移しております。

HMGB1ペプチド以外の新規再生誘導医薬候補物質の探索プロジェクトについては、次世代の開発候補品選定に向けた積極的な研究開発投資を続けながら候補物スクリーニングを多面的に展開してきたことで、これまでに顕著な活性を有する複数の新規候補化合物を同定するに至っております。当事業年度においては、本プロジェクトに関わる研究テーマが中小企業庁の平成29年度戦略的基盤技術高度化支援事業に採択され研究助成金を獲得することができ、また、新規上場に伴う公募増資による資金調達により、本プロジェクトに対する投資を更に推し進め、研究開発を加速する基盤を築いてきました。

このような状況のもと、当第3四半期累計期間の事業収益は400,000千円(前年同期比300.0%増加)、営業損失は391,591千円(前年同期は506,272千円の営業損失)、経常損失は443,334千円(前年同期は506,305千円の経常損失)、四半期純損失は446,070千円(前年同期は505,647千円の四半期純損失)となりました。

 

また、大阪大学構内の既存施設内に1,540㎡の床面積を保有する「再生誘導医学協働研究所」を2020年6月に開設し、当社の中長期的な成長戦略を実現するうえで最も重要な経営課題である、拡大する研究業務に対応可能な新たな研究拠点を確保いたしました。本協働研究所の開設により、新規再生誘導医薬候補化合物に対する、先端的な評価研究と多様な対象疾患への適応拡大を目指す専門的な開発研究をより一層加速し、再生誘導医薬候補物質の網羅的な探索から適応症拡大の大幅な加速が可能となります。また、再生誘導医薬の世界的なリーディングカンパニーとしての地歩を更に確固たるものにすることが可能になると考えております。

なお、当社は再生誘導医薬事業の単一セグメントであるため、セグメント別の業績記載を省略しております。

 

 

(2) 財政状態の分析

(資産)

 当第3四半期会計期間末における流動資産合計は10,011,193千円となり、前事業年度末に比べ7,342,113千円増加致しました。これは主に現金及び預金が6,646,650千円増加したことによるものです。また、固定資産合計は19,076千円となり、前事業年度末に比べ295千円増加致しました。これは主に有形固定資産が1,209千円増加、投資その他の資産が697千円減少したことによるものです。この結果、資産合計は10,030,270千円となり、前事業年度末に比べ7,342,409千円増加となりました。

 

(負債)

 当第3四半期会計期間末における流動負債合計は54,312千円となり、前事業年度末に比べ21,321千円減少いたしました。これは主に未払金が5,169千円減少し、未払法人税等が16,797千円減少したことによるものです。また、固定負債合計は14,185千円となり、前事業年度末に比べ2,136千円減少いたしました。これは主にリース債務が2,228千円減少したことによるものです。この結果、負債合計は68,498千円となり、前事業年度末に比べ23,457千円減少となりました。

 

(純資産)

 当第3四半期会計期間末における純資産合計は9,961,771千円となり、前事業年度末に比べ7,365,866千円増加致しました。これは主に2019年8月の東京証券取引所への新規上場に伴う公募増資における資金調達により資本金及び資本剰余金がそれぞれ3,893,026千円増加したこと及び、2019年12月の欠損填補を目的とした減資により資本金の額4,675,501千円が減少、資本準備金の額3,656,365千円が増加、その他資本剰余金の額が1,019,135千円増加したものによるものです。また増加したその他資本剰余金1,019,135千円を繰越利益剰余金に振り替えることにより、繰越損失を解消しております。この結果、資本金32,700千円、資本剰余金10,354,657千円、利益剰余金△446,070千円となりました。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変化はありません。

 

(4) 研究開発活動

当第3四半期累計期間における当社の研究開発費の総額は、584,677千円であります。なお、当第3四半期累計期間においては、「(1) 経営成績の状況」に記載した通り、研究開発を推進しております。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。