文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。
当社は、「新しい食文化を創造し、来店されたすべてのお客様に豊かでハッピーな食事時間を提供します」というミッションの下、質の高い料理とサービスをバリュー(商品価値)のある価格で顧客に提供することを基本とし、当社で働くすべての人がチームの一員としてミッションを意識し、顧客のニーズに応じて柔軟に変化していくことが大切であると考えております。また、企業スローガンを「おいしい時間はつながる時間」として、おいしい料理を提供することで、顧客が家族や仲間と楽しい時間を共有できるよう従業員一同、取り組んでおります。
現在、当社は中国料理において4つの業態で店舗を展開しておりますが、中長期的な計画では、当該業態の中で最も安定した営業基盤を構築している「中国料理 浜木綿」の店舗展開を主として考えており、東海地方だけでなく、関東・関西エリアへの店舗展開を検討しております。長期的には、中華料理を主体とした中華居酒屋、都心型の台湾料理店、アメリカのようにテイクアウトを強化したカジュアルな中国料理店などの新たな業態開発や、一般家庭でも簡単に調理することができる食材セット等の販売、全国の中国料理店に加工食材を販売することなども可能であると考えております。今後の更なる店舗展開には、働き方改革や、人手不足を考慮した生産性の向上や合理化・省力化は、一層必要となってまいります。現在、セントラルキッチンによる調理割合は、仕入金額ベースで32%程度となっており、店舗の生産性を上げるために当該割合を高めていく必要があります。また、現場の調理オペレーションをより工夫することで、人材の活用も容易となり、出店速度の加速にも貢献するものと考えており、今後もセントラルキッチンでの増産を進めてまいります。そのため、愛知県稲沢市に新たなセントラルキッチンの建設を予定しております。当該セントラルキッチンは、店舗で行っていた調理の一部を実施するだけではなく、新しいメニューや調理法を開発し、現場のオペレーションを改善する新たな中国料理の創造の場としてまいります。
セントラルキッチンで様々なメニュー開発が行われ、新しい現場オペレーションにより、すべての店舗で安定した品質の料理が提供できるようになると、ホテルや飯店と呼ばれる専門店のような豊富なメニューが提供できる本格的な中国料理の業態による事業展開が可能になると考えております。
また、セントラルキッチンの新設と併せ、IT設備の活用も重要な施策と考えております。具体的には、タブレットを活用した注文システムの導入により、顧客に料理の情報を伝達することと併せ、アンケート機能も盛り込み顧客情報を蓄積・活用してまいります。最終的には決済方法の簡素化や予約をWEBで受け付けることなども検討してまいります。また、業務マニュアルなども会社貸与のタブレットやスマートフォンなどからアクセスできるようにすることで、効率的な教育を可能にしてまいります。
セントラルキッチンの生み出すものは、おいしくて、新しい価値を感じられる料理、そして、従業員が短期間で調理を習得でき、どの店舗でもおいしくつくれる中国料理であり、それらに加えて、ITの活用による生産性の向上がこれからの中国料理店を支えるものと考えております。
損益からみた経営指標では、客数の増減を最も重視しております。客数は実施していることの正否のバロメーターであると考えております。そのほか、当社の工夫の結果と付加価値を表す売上原価率、これからの会社の存続にもかかわる重要な指標である生産性(人時売上高:店舗売上高÷総労働時間)も重視しております。
外食産業を取り巻く環境は、人口減少や少子高齢化が進み市場規模が縮小傾向にある中、新型コロナウイルス感染症拡大による影響も未だ収束の目途は立っておらず、引き続き厳しい状況が続いております。
このような経営環境の中で、当社は、新型コロナウイルス感染症拡大の防止に努め、お客様と従業員の安全・安心の確保を最優先としたうえで、継続的な成長の実現と企業価値向上のため、以下の課題について重点的に取り組んでまいります。
① 新型コロナウイルス感染症対策
ご来店いただくお客様に安心してお食事をお楽しみいただけるよう、引き続き衛生管理を徹底し、従業員一同、感染拡大防止に最善を尽くしてまいります。
また、ウィズコロナ、アフターコロナなどによる消費者のライフスタイルの変化に向けた新たな取り組みを行い、既存店舗の営業強化とビジネスモデルの再構築を図ってまいります。
当社が今後、安定して成長していくためには、優秀な人材の確保が必要不可欠と考えております。当社の基本理念を理解し、賛同した人材の採用・定着を最重要課題とし、新卒・中途・パート・アルバイトの採用を積極的に行うとともに、教育研修の強化を図り、優秀な人材の確保と育成に取り組んでまいります。
外食産業において、食中毒事故や偽装表示問題等により食の安全・安心に対する社会的な要請は高まる傾向にあります。当社におきましても、お客様に安全・安心な料理を提供することは最大の責務であり、重要な課題であると考えております。そのため食材の情報及び品質の管理並びに仕入から提供までの衛生管理の徹底、強化に取り組んでまいります。
店舗の新規出店による企業規模が拡大する中、経営環境の変化に迅速かつ柔軟に対応できる組織作りを目指すとともに、DX(デジタルトランスフォーメーション)投資の推進により収益力の向上や業務の効率化に努めてまいります。
⑤ 出店エリアの拡大と新業態の開発
当社は、4つの業態による中国料理店を主に東海地方において展開しております。さらなる事業拡大に向けて、出店エリアの拡大と新業態の開発が重要課題であると考えております。今後、中期的には、既存市場を拡充したエリアに主力業態である「浜木綿」を軸に出店を進めてまいります。長期的には、既存の業態を全国各地の主要都市にて展開していくとともに、客単価が高めでかつ回転率も高い首都圏対応の業態の開発や立地によっては客単価が低いものの一定の回転率が見込めるコンセプト型の業態の開発も検討してまいります。
⑥ 既存店売上高の維持・向上
外食業界は成熟した市場になっており、商品・サービスに対する選別化、企業間・店舗間競争の激化等によ
り、厳しい経営環境となっております。その中で当社は、当社の強みである品質の安定した料理とサービス力を
強化し、より充実した「豊かでハッピーな食事時間」を顧客に過ごしてもらえる環境を整え、既存店売上高の維
持・向上に努めてまいります。
⑦ 新規出店の強化及び投資効果の維持・向上
当社が新たな収益を確保し、継続的に成長するためには、新規出店の強化と投資効果のさらなる向上が重要課
題であると考えております。新規出店を着実に実行できるよう、継続的に物件に関する情報収集を徹底するとと
もに、物件情報の取得・調査・開発等のための人材確保及び社内体制の強化に取り組んでまいります。
また、出店初期投資額の削減に努め、投資回収完了の早期実現が可能な店舗づくりを目指してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。
(1) 市場環境について
外食業界は、人口減少や少子高齢化によって市場規模の拡大が見込まれ難い一方で、成熟した市場になっており、顧客の嗜好やニーズはますます多様化し、商品・サービスに対する選別が厳しさを増すとともに、企業間・店舗間競争の激化等により、厳しい経営環境となっております。当社では、サービス力と商品力の向上に努め、新商品の開発やメニュー改定等により既存店舗の売上高の確保を図るとともに、新規出店による事業拡大を積極的に行ってまいります。また、セントラルキッチンの拡充やITの活用等による生産性の向上と店舗収益の確保を施策として実施してまいりますが、今後、外食産業における市場環境の悪化が進む場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(2) 店舗の出退店について
① 新規出店計画について
新規出店については、立地条件、賃借条件、収益性等を総合的に検討して決定しております。しかしながら、当社のニーズに合致した条件の物件が必ずしも確保されるとは限らず、新規出店が計画どおり遂行できない事態が発生した場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
② 賃借による店舗展開について
当社の直営店舗の出店については、そのほとんどが土地を賃借しており、賃貸人に対し差入保証金等を差し入れております。新規出店に際しては、賃貸人の与信管理を徹底しておりますが、賃貸人の財政状態が悪化した場合、差入保証金の一部又は全部が回収不能になることや、賃借物件の継続的使用が困難となることも考えられます。
その場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
③ 出退店時に発生する費用及び損失について
当社では、新規出店時に什器備品等の消耗品や広告宣伝及び販売促進に伴う費用が一時的に発生するため、大量の新規出店や期末に近い時点での新規出店は、利益を押し下げる要因となり、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。また、業績の改善が見込めない不採算店舗を閉店する場合には、賃借物件の違約金や固定資産の撤去に係る費用などの店舗閉鎖に伴う損失が発生することとなり、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
④ 出店後の環境変化について
当社は新規出店をする際には、商圏調査を綿密に行った上で意思決定をしております。しかしながら、出店後に周辺の道路や開発環境の想定外の変化、同業他社等による競合店の出店など、立地環境の大幅な変化が発生した場合には、当初の計画どおりに店舗収益が確保できず、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(3) 法的規制について
① 食品衛生法について
当社のセントラルキッチン及び各店舗では、食品衛生法(昭和22年法律第233号)の規定に基づき、管轄保健所を通じて営業許可を取得し、食品衛生責任者を配置しております。また、セントラルキッチン及び各店舗では、衛生管理チェックリストを用いた日々のチェックに加え、臨店による指導及び細菌等の測定検査などを実施し、衛生管理の強化に取り組んでおり、内部監査においても衛生管理状況を確認することで、食中毒等の重大事故の未然防止に努めております。しかしながら、万が一、今後、食中毒等の事故が発生した場合は、食品衛生法の規定に基づき、食品等の廃棄処分、一定期間の営業停止、営業の禁止、営業許可の取り消し等の処分を受けるおそれがあり、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
② 労働関連法令の規制強化等について
近年の労働環境においては、有期雇用に関する法規制や最低賃金、残業時間その他の労働条件等に係る規制など重大な変化が起こりつつあります。今後、これらの規制・基準等が強化・拡大された場合には、法定福利費の増加及び人員体制強化に伴う人件費の高騰により、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。また、当社において労働関連法令の違反が発生した場合は、規制当局から当社の業務改善を命じられる可能性があり、従業員からの請求を受けること等により、当社の財政状態及び経営成績並びにブランドイメージ及び社会的信用に影響を与える可能性があります。
③ 短時間労働者に対する社会保険加入義務の適用基準拡大について
当社の店舗運営において短時間労働者は不可欠なものとなっており、そのうち社会保険加入義務のある対象者は少数でありますが、今後、短時間労働者の社会保険加入義務の適用が拡大された場合には、保険料の増加及び就業希望者の減少等により、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
④ 食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)について
2001年5月に施行された「食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律」(食品リサイクル法)により年間100トン以上の食品廃棄物を排出する外食業者(食品関連事業者)は、食品廃棄物の発生量の抑制、減量及び再生利用を通じて、食品残渣物の削減を義務付けられております。当社は食品残渣物を削減するための取り組みを鋭意実施しておりますが、今後、法的規制が強化された場合には、その対応のために、設備投資等に関連する新たな費用が発生し、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(4) 人材採用・育成について
当社が安定的な成長を達成していくためには、優秀な人材の確保が必要不可欠と考えております。当社の基本理念を理解し、賛同した人材の採用・定着を最重要課題とし、積極的な採用活動を行うとともに、採用後の人材教育により早期戦力化を図ってまいります。しかしながら、人材採用環境の変化等により十分な人材の確保及び育成ができない場合は、サービスの低下による集客力の低下、計画どおりの出店が困難となること等により、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(5) 減損損失について
当社は、各店舗を独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位と捉え、減損会計を適用し、事業用固定資産の投資回収可能性を適時判断しております。
外部環境の著しい変化等により、事業計画において計画した予算を大幅に乖離する事や店舗の収益性が低下し、店舗における営業活動から生じる損益又はキャッシュ・フローが継続してマイナスとなった場合など、減損損失の兆候が認識された場合、店舗の収益性悪化の原因把握を速やかに行い、経営効率の向上や販売促進等の様々な営業施策による改善計画を策定・実行しております。しかしながら、事業環境の変化等により、収益性が著しく低下した場合、減損損失を計上する可能性があり、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(6) 原材料費の価格高騰について
当社の店舗において使用する食材について、天候不順による野菜価格の高騰や、ウイルスの流行等により需給関係が逼迫した場合の仕入コストなど、原材料価格が高騰した場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(7) 自然災害について
当社の店舗展開は東海地方に集中しております。東海地方において大規模な地震や台風、天候不順、異常気象等による自然災害が発生した場合、一時的に来客数が著しく減少し、売上の低下等により、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(8) インターネット等による風評被害について
SNS等の急激な普及に伴い、インターネット上の書き込みなどによる風評被害が発生・拡散した場合、その内容の正確性にかかわらず、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(9) 個人情報について
当社は、「個人情報の保護に関する法律」に基づく「個人情報取扱事業者」として従業員及び顧客の個人情報を保有しており、これらの個人情報については、適正な管理に努め万全を期しております。しかしながら個人情報が外部へ漏えいするような事態が発生した場合には、社会的信用の失墜、損害賠償による費用の発生等により、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(10)商標権について
当社は、複数の業態による店舗ブランドを保有しております。これらの商標が第三者のものと類似する等、第三者の商標権を侵害しているとみなされた場合、商標使用差止や、損害賠償等を請求される可能性があり、これらが生じた場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(11)物流業務の外部委託について
当社は、各店舗で日々使用する食材等の配送の一部及び当社の植田工場(セントラルキッチン)で調理した加工食材の保管・配送について、昭和冷蔵株式会社に委託しております。
現段階では、効率性やコスト面等により、当該体制における集中配送・集中納品のメリットを活かしてまいりたいと考えておりますが、同社の配送センターにおける事故等、不測の事態が生じた場合には、同社の物流機能が一時的に停止し、当社の店舗に必要な食材等が欠品に陥り、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(12)有利子負債依存度について
当社は、店舗建築費用及び差入保証金等の出店資金を主に金融機関からの借入れ等により調達しているため、総資産に占める有利子負債(借入金、社債、リース債務)の割合が、第54期事業年度末は44.6%と高い水準にあります。今後、有利子負債依存度が高いまま金利が上昇した場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(13)特定人物への依存について
当社の代表取締役社長林永芳は、経営方針の策定や経営戦略の決定、業態開発、立地開発及びメニュー開発等の当社の事業推進において重要な役割を果たしております。
当社は、同氏に過度に依存しない経営体制の構築を目指し、組織の充実を図るとともに人材の育成並びに権限の委譲等、組織的な事業運営に注力しておりますが、同氏が何らかの理由により業務執行できない事態となった場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(14)配当について
当社は、将来の積極的な事業展開と経営環境の急激な変化に備えた経営体質の構築並びに財務基盤の強化に必要な内部留保を確保するとともに、株主への安定的かつ継続的な利益還元を経営の重要施策として、業績を勘案しながら成果配分を行うことを基本方針としております。しかしながら、業績の低迷等により安定的な配当が維持できなくなる可能性があります。
(15)感染症の流行について
新型コロナウイルス等による感染症の流行・拡大の状況によっては、店舗の営業時間の短縮や臨時休業の実施、外出自粛等による来店客数の減少、個人消費の低迷や原材料等の供給の遅延が想定され、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
また、当社は、各店での日々使用する食材等の一部について、名古屋市天白区の植田工場(セントラルキッチン)にて生産をしております。従業員から感染者が発生し、生産活動や店舗への食材等の供給に支障をきたす事態が発生した場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社では、現在発生・流行しております新型コロナウイルス感染症に対し、ご来店いただくお客様に安心してお食事をお楽しみいただけるよう、衛生管理を徹底し、従業員一同、感染拡大防止に最善を尽くしております。また、ウィズコロナ、アフターコロナなどによる消費者のライフスタイルの変化に向けた新たな取り組みを行い、既存店舗の営業強化とビジネスモデルの再構築を図ってまいります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当事業年度における総資産は4,227百万円、負債は2,746百万円、純資産は1,480百万円であり、自己資本比率は35.0%となりました。当事業年度における財政状態の状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(流動資産)
流動資産につきましては前事業年度末に比べ639百万円減少し、1,654百万円となりました。これは主に現金及び預金が745百万円減少したことによるものであります。
(固定資産)
固定資産につきましては前事業年度末に比べ45百万円減少し、2,572百万円となりました。これは主に土地が397百万円増加した一方、建物が184百万円、建設仮勘定が72百万円、リース資産が57百万円、繰延税金資産が77百万円減少したことによるものであります。
(流動負債)
流動負債につきましては前事業年度末に比べ16百万円増加し、1,089百万円となりました。これは主に未払法人税等が17百万円、未払金が12百万円増加した一方、未払消費税等が8百万円減少したことによるものであります。
(固定負債)
固定負債につきましては前事業年度末に比べ503百万円減少し、1,656百万円となりました。これは主に長期借入金が356百万円、社債が100百万円減少したことによるものであります。
(純資産)
純資産につきましては前事業年度末に比べ197百万円減少し、1,480百万円となりました。これは主に利益剰余金が197百万円減少したことによるものであります。
当事業年度(2020年8月1日から2021年7月31日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が世界規模で拡大する中、国内の消費活動も冷え込み、景気は依然として足踏み状態が続きました。政府によるGoToキャンペーン事業などの需要喚起策や中国を始めとする海外経済の回復もあり、一時持ち直しの動きが見られたものの、2021年1月以降は再三にわたり、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置等が発令されるなど、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に関しては、未だに収束が見通せないことから依然として不透明な状況で推移しております。
外食業界におきましては、緊急事態宣言等の発出に伴い政府及び各自治体から外出自粛や営業時間短縮等の要請がなされ、外食需要は大幅に落ち込むなど、引き続き厳しい状態が続いております。また、テイクアウトやデリバリーの需要が増加している中、同業者が多数参入しており、競争激化も懸念され、今後も予断を許さない状況にあります。
このような状況の中、当社におきましては、新型コロナウイルス感染症対策を最優先課題とし、ご来店いただくお客様に安心してお食事をお楽しみいただけるよう、引き続き衛生管理を徹底し、従業員一同、感染症拡大防止に最善を尽くしてまいりました。また、営業面では、テイクアウトメニューの充実化やデリバリーの拡大など様々な販売施策を実施するとともに、WEB予約システムを導入するなどDX(デジタルトランスフォーメーション)の強化にも取り組み、売上高の回復に努めました。これらの結果、「GoToイート」の恩恵もあり、売上高は回復基調で推移しておりましたが、2020年12月から断続的に時短営業を余儀なくされ、繁忙期である年末年始の営業は宴会需要が激減するなど、大変厳しい状況となりました。
店舗展開につきましては、当事業年度において新規出店及び業態変更は実施しておりません。一方、退店につきましては「桃李蹊 小牧岩崎店」(愛知県小牧市)を1店舗実施いたしました。
これにより、当事業年度末の店舗数は、「浜木綿」32店舗、「四季亭」3店舗、「桃李蹊」6店舗、「メンヤム」1店舗の合計42店舗(すべて直営店)となっております。
また、新型コロナウイルス感染拡大に伴う政府及び各自治体からの要請により、当社の店舗においても営業時間の短縮や酒類提供の停止を実施せざるを得ず、来客数は大幅に減少しました。この結果、売上高は、前期に比べて470百万円減少し、2期連続の減収となりました。
利益面につきましては、売上が厳しい中、引き続き人件費などを中心に徹底的なコストコントロールに努めましたが、売上高販売管理費率は前期に比べ4.5ポイント増加しました。これにより、営業利益は大幅な減益となったものの、営業時間短縮に係る感染拡大防止協力金247百万円を営業外収益に計上し、経常利益は前期に比べ増益となりました。また、特別損失として減損損失115百万円など合計117百万円を計上しております。
以上の結果、当事業年度の売上高は4,228百万円(前期比10.0%減)、営業損失は177百万円(前期は営業利益27百万円)、経常利益は84百万円(前期比321.0%増)、当期純損失は160百万円(前期は当期純損失9百万円)となりました。
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ738百万円減少し、1,132百万円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は156百万円(前年同期は68百万円の増加)となりました。これは主に、税引前当期純損失を33百万円計上する一方、減価償却費を213百万円、減損損失を115百万円計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は338百万円(前年同期は382百万円の減少)となりました。これは主に、有価証券の償還による収入が1,000百万円あった一方、有形固定資産の取得による支出が346百万円及び有価証券の取得による支出が1,000百万円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は556百万円(前年同期は1,535百万円の増加)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出が362百万円、社債の償還による支出が100百万円あったことによるものであります。
当事業年度における生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。なお、当社は飲食事業の単一セグメントであるため、生産実績につきましては、飲食事業について記載しております。
(注) 1.金額は製造原価によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
当事業年度における仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。なお、当社は飲食事業の単一セグメントであるため、仕入実績につきましては、飲食事業について記載しております。
(注) 1.金額は仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当事業年度における販売実績を業態別及び都道府県別に示すと、次のとおりであります。なお、当社は飲食事業の単一セグメントであるため、販売実績につきましては、飲食事業について記載しております。
(注) 1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.主要な販売先については、総販売実績の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に含めて記載しております。
なお、当社は店舗における客数、売上原価率及び人時売上高を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として捉えております。
客数は、第54期事業年度においては、通期にわたり新型コロナウイルス感染症の拡大による影響を大きく受け、既存店の客数が13.5%、全店の客数が9.7%それぞれ前事業年度から減少いたしました。
売上原価率は、売上が厳しいなか、引き続き原価管理を徹底したことにより、第54期事業年度は前事業年度と比べ0.3%増とほぼ同水準となりました。
生産性の指標である人時売上高は、新型コロナウイルス感染症拡大による客数減少に伴い、雇用調整などによる人件費の抑制に努めましたが、第54期事業年度は前事業年度から3.6%減少いたしました。
また、当社の経営成績に重要な影響を与える要因としては、市場規模の変動、消費者の嗜好の変化、他社との競合等が挙げられます。外食業界は、人口減少や少子高齢化によって市場規模の拡大が見込まれ難い一方で、成熟した市場になっており、顧客の嗜好やニーズはますます多様化し、商品・サービスに対する選別が厳しさを増すとともに、企業間・店舗間競争の激化等により、厳しい経営環境となっております。この対応策として、新商品の開発やメニュー改定等により既存店舗の売上高の確保を図るとともに、新規出店による事業拡大を積極的に行ってまいります。ウィズコロナ、アフターコロナなどによる消費者のライフスタイルの変化に向けた新たな取り組みを行い、既存店舗の営業強化とビジネスモデルの再構築を図ってまいります。
また、当社の安定的な成長には、人材の確保が必要不可欠であり、当社の経営成績に重要な影響を与えます。近時、多くの業界で人手不足が深刻な問題となっており、当社におきましても予定どおり人材の確保を行うことが困難な場合には、新規出店等が不可能となるため当社の経営成績に影響を与えます。この対応策として、積極的な採用活動とともに、採用後の人材教育に注力し早期戦力化を図っております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容につきましては、「3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に含めて記載しております。
当社の主な資金需要としては、大きく分けて設備投資資金及び運転資金となっております。基本的には「営業活動によるキャッシュ・フロー」を中心としながらも、新規出店等の設備資金については、長期借入金により資金調達を行っております。
また、銀行借入金につきましては、当座貸越枠350百万円を設定し、手許流動性預金とあわせ、緊急な支出にも対応可能な体制を整えております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この財務諸表の作成に当たって、必要な見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。
また、新型コロナウイルスの感染症拡大に伴う営業自粛及び営業時間短縮等により、売上高の減少等の影響が生じております。
当事業年度の財務諸表の作成にあたっては、新型コロナウイルスの影響が、2022年7月期第1四半期以降徐々に回復していくものと仮定し、固定資産の減損及び税効果会計等の会計上の見積りを行っております。
ただし、将来の不確実性により、最善の見積りを行った結果として見積られた金額と事後的な結果との間に乖離が生じる可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。