第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

当社グループは、「All Satisfaction~すべての人に満足を~」の経営理念のもと、「デザイン×テクノロジーで人々の住生活を豊かにする」ことをミッションとして掲げております。また「注文住宅」×「分譲住宅」×「不動産仲介」の3つの事業をワンストップで行い、様々な顧客のニーズにこたえることができる、日本一顧客満足度の高い住宅プラットフォーム企業として将来的に全国展開することを目指しております。さらに“こだわりのある良質な住まいをよりリーズナブルに”をバリューとして、CSR(企業の社会的責任)の観点から社会全体にも大きな利益をもたらすことができる、社会貢献度の高い企業となることも目指しております。

 

(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、「売上高」及び「営業利益」をグループ全体の成長を示す経営指標と位置づけております。また、売上高に関連するより具体的な事業展開上の指標として、注文住宅と分譲住宅の「販売棟数」も重要な指標と考えております。

 

(3) 中長期的な経営戦略

当社グループでは、デジタルマーケティングを強みとした集客体制を構築しており、ブランドごとに異なるコンセプトや特長を活かし、テーマ性を持ったWebサイトやSNSの活用で関心の高い顧客層へ確実にコンテンツを届け、住宅購入を検討中の潜在層にも幅広くアプローチする仕組みを実現しております。また、創業時から住宅と不動産の両方の強みを活かした企業づくりに取り組み、住宅部門と不動産部門が連携することで「注文住宅」×「分譲住宅」×「不動産仲介」をワンストップで行うビジネス展開(ワンストップ・プラットフォーム)が可能となっており、顧客のニーズに合った商品を提供しております。

当社グループでは、デザイン性の高い注文住宅を手掛ける中で培った設計力により、デザイン・設計力、高性能、適正価格の全てにこだわりを持つコストパフォーマンスを重視した商品力を有しております。分譲住宅でもこの設計力を活かし、注文住宅のクオリティを兼ね備えた分譲住宅を適正価格で提供することが可能となっております。また、土地の仕入れから住宅の設計、施工、販売までを一貫して手掛けていることから、建物の専門性と不動産の専門性を有していることに加え、当社独自のデジタルマーケティングや会員データベースによって顧客に関する専門性もあり、これらの専門性を相互に活用する製販一体の強みが生まれております。

今後は、以下の成長戦略にて、これまでの事業展開で培った当社独自のデジタルマーケティングを強みとした集客力をもとに、さらなる事業拡大を図ってまいります。

 

 

① 首都圏エリアでの成長の加速

当社グループでは、これまで愛知県を地盤に事業を拡大してまいりましたが、事業規模のさらなる拡大を目指し、主要マーケットである愛知県に加えて、東京都、神奈川県、埼玉県及び千葉県の首都圏エリアでの展開を強化してまいります。

2019年10月に東京支店(東京都武蔵野市)を開設して首都圏エリアへ進出しております。その後当該拠点は吉祥寺オフィスとし、東京支店は2020年8月に東京都新宿区へ移転し、2020年9月に同拠点に新宿ショールームを開設いたしました。また、2020年6月には立川展示場(東京都立川市)、2022年1月には武蔵野展示場(東京都武蔵野市)を開設しております。

首都圏エリアは、注文住宅及び分譲住宅(一戸建)の新設住宅着工戸数が愛知県とともに全国で上位1位~5位を占める優良な市場であります(出典:国土交通省 建築着工統計調査 2021年 年次データ)。また、首都圏エリアの分譲マンション平均価格は高騰する一方、分譲戸建価格は堅調に推移しており(出典:国土交通省 不動産価格指数(住宅))、戸建需要が高まる傾向にあります。首都圏エリアは施工者に関する情報をインターネットで収集する顧客も他エリアと比較して多く(出典:国土交通省 住宅市場動向調査 注文住宅経年変化比較表 2020年度)、当社独自のデジタルマーケティングを強みとした集客力についても活かせるエリアであると考えております。

今後、当社グループの強みをこれまで以上に発揮できるよう、住宅展示場や不動産営業所の開設をさらに強化し、首都圏エリア全域での事業拡大を進めてまいります。

  (首都圏エリアの状況)

 

2021年1月期

通期

2022年1月期

通期

受注棟数(件)

46

90

営業人員数(名)

11

16

 

(注) 営業人員数は、各事業年度末の人員数を記載しております。

 

② 東海エリアでのさらなるシェアアップ

当社グループの主要マーケットである愛知県は以下の特徴があり、首都圏エリア同様に優良な市場であります。

(a) 新築戸建市場は、注文住宅:全国第1位(15年連続)、分譲住宅(一戸建):全国第4位(6年連続)(出典:国土交通省 建築着工統計調査 2007年から2021年までの年次データ)であり、従来から新築戸建市場としては盛況な市場であること

(b) 住宅地平均地価全国第7位(出典:国土交通省 令和3年都道府県地価調査)に対し一人当たり所得は全国第2位(出典:内閣府平成30年度県民経済計算)であり、住宅地価水準に対応する経済力があること

(c) 一戸建住宅比率が全国第41位(出典:総務省統計局 社会生活統計指標 ―都道府県の指標― 2022 2018年データ)と低く、戸建住宅の潜在需要が大きいこと

東海エリアは当社グループが地盤とするエリアであり、当社グループの知名度は相応に高いものであります。また当社グループの愛知県内における主な営業拠点は、住宅展示場:10拠点、ショールーム:2拠点、不動産営業所:9拠点(2022年1月31日現在)でありますが、一方で現在の販売網では愛知県全域をカバーできていない状況と認識しております。当社グループは、東海エリアでの成長が盤石な収益基盤の確保につながることから、今後、愛知県内の空白エリア及び愛知県以外の東海エリア(岐阜県・三重県・静岡県)への出店を行い、東海エリアでのさらなるシェアアップを目指してまいります。当社は、2021年12月に名古屋証券取引所市場第二部(メイン市場 提出日現在)にも上場し、東海エリアでのさらなる社会的信用及び知名度向上に取り組むとともに、地域経済の貢献にも努めてまいります。

 

 

③ DXの推進(デジタルマーケティングの強化と最新鋭テクノロジーの積極的な導入)

当社グループでは、テーマ性を持ったWebサイトやSNSの活用で関心の高い顧客層へ確実にコンテンツを届け、住宅購入を検討中の潜在層にも幅広くアプローチする仕組みを実現しております。また、VR技術を用いて「アールギャラリー」のWebサイトからパソコンやスマートフォンで展示場を見学できるほか、ショールームに来店いただける場合も専用ゴーグルでモデルハウス見学のVR体験が可能になっており、コロナ禍で移動を伴う住宅見学に困難がある状況でも、顧客による体験の機会を漏れなく提供しております。さらに、家の様々なモノをスマートフォンなどで操作・管理可能にする「IoT住宅」など生活を豊かにする提案を行っております。

今後も当社独自のデジタルマーケティング及び最新鋭テクノロジーの活用を通じて、コミュニケーションの変革・業務効率化を実現し、収益獲得機会増加及び生産性の向上を目指してまいります。

 

④ 中古住宅流通事業の強化

当社グループでは、中古物件に関するニーズ増加にこたえるとともに、住宅販売を通したサスティナブルな社会の実現のため、優良な中古物件を取扱う中古住宅流通事業「renotech(リノテック)」を開始いたしました。

「renotech(リノテック)」では、愛知県最大級の物件登録数の不動産情報サイトを運営する当社連結子会社「アールプランナー不動産」の豊富な物件の中から、最適な中古マンションを提案し、他の不動産会社が保有している情報、インターネット上で掲載されている物件情報、非公開物件情報まで取り扱い、様々な物件の中から納得のいく物件探しが可能となっております。また、AI査定によって売却価格を事前に想定して売却を検討できる仕組みも実現しております。

今後も、社会・環境の変化や住環境に対する人々の価値観の変化に寄り添いながら、当社グループならではの持続可能な企業価値の向上に取り組んでいくとともに、当社の強みである「デザイン・設計力、高性能、適正価格の全てにこだわりを持つコストパフォーマンスを重視した商品力」を活かして、より付加価値の高い住宅を顧客に提供できるよう努めてまいります。

 

⑤ 生涯取引(ライフタイムバリュー)の強化

当社グループは、戸建住宅事業を行っておりますが、住宅販売後も住宅保険、アフターメンテナンス、顧客紹介、リフォーム・リノベーション、建て替え・売却・買取といった場面で顧客との接点を増やし、ライフスタイルに寄り添うサービスをワンストップで提供できる体制を強化してまいります。

今後、オーナー向けアプリの開発などLTV(Life Time Value/ライフタイムバリュー)向上施策を通じて顧客と生涯にわたりお付き合いしていく「生涯取引」を目指してまいります。

 

⑥ 『人財』採用・育成の強化

住宅購入は購入プロセスが複雑で検討事項が多く、また高額であることから、人による接客対応が不可欠な商品となっておりますので、当社グループでは優秀な『人財』の採用及び育成を非常に重要視しております。中途での専門『人財』の採用によって『人財』レベルを高めるとともに、新卒採用も積極的に行い、当社グループの文化に合致する『人財』を獲得しております。

特に新卒採用につきましては、当社グループの事業紹介及び従業員との交流を行うなど、情報提供を充実させております。また、専属の育成担当者を配置しており、新卒社員の早期戦力化を進めてまいります。

 

 

(4) 経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

わが国経済は、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種の進展及び経口ウイルス薬の供給により平常化し、緩やかに回復基調に向かうことが期待されますが、ウクライナ情勢の悪化といった地政学的リスクによる資源価格の上昇など、経済環境は依然不透明な状況で推移することが懸念されます。

また、住宅業界につきましては、こどもみらい住宅支援事業等の政府施策及び新型コロナウイルス感染症拡大の影響による生活様式の変化により、引き続き住宅投資を喚起すると予想されます。

このような状況のもとで、当社グループは、今後のさらなる成長に向けて、以下の事項を対処すべき課題として認識し、着実に取り組んでまいります。

 

① 東海エリアでのさらなるシェアアップ及び首都圏エリアでの成長の加速

当社グループの地盤である東海エリアでは、これまでも新規出店等により順調に販売棟数を伸ばせておりますが、一方で、現在の販売網では愛知県全域をカバーできていない状況と認識しております。

今後、愛知県内の空白エリア及び愛知県以外の東海エリア(岐阜県・三重県・静岡県)への出店を行い、さらなるシェアアップを目指してまいります。

また、当社グループの強みと親和性の高い首都圏エリアでは、2019年10月の初出店から高成長で推移しております。今後も新たな拠点を開設し、東海エリアでの成功モデルを横展開して成長の加速を目指してまいります。

 

② 新たな事業への取り組み

当社グループは、中古物件に関するニーズ増加にこたえるとともに、住宅販売を通したサスティナブルな社会の実現のため、優良な中古物件を取り扱う中古住宅流通事業を開始いたしました。

今後、ますます加速するとみられる社会・環境の変化及び住環境に対する価値観の変化に寄り添いながら、当社グループならではの持続可能な企業価値の向上に取り組んでいくとともに、当社グループの強みである「デザイン・設計力、高性能、適正価格の全てにこだわりを持つコストパフォーマンスを重視した商品力」を活かして、より付加価値の高い住宅を提供できるよう努めてまいります。

 

③ 生涯取引(ライフタイムバリュー)の強化

当社グループは、住宅を購入された顧客に対して、住宅保険、アフターメンテナンス、リフォーム・リノベーション等、ライフスタイルに寄り添うサービスを提供できる体制を強化し、オーナー向けアプリの開発などLTV(Life Time Value/ライフタイムバリュー)向上施策を通じて顧客と生涯にわたりお付き合いしていく「生涯取引」を目指してまいります。

 

④ 『人財』採用・育成の強化

当社グループは、従業員を『人財』として位置付けており、重要な経営資源として認識しております。さらなる企業成長を推し進めるうえで、優秀な『人財』の確保・育成は必要不可欠であると考えております。

住宅業界内での当社グループの知名度・成長性に惹かれて応募する『人財』を積極的に採用し、経験豊富な『人財』を起点としてプロフェッショナリズムを継承する『人財』育成を強化することにより、事業規模拡大を支えられる体制を構築し、企業価値の向上へとつなげてまいります。

 

⑤ 品質の向上

当社グループは、「こだわりのある良質な住まいをよりリーズナブルに」を企業バリューとして、デザイン性と機能性を兼ね備えた住宅を適正な価格で提供しております。価格を追求することで低品質の住宅を提供することがないよう、施工管理を担う部署を中心として徹底した品質管理を行い、安心できる住環境を提供すべく、品質の維持に努めてまいります。

 

2 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの事業展開その他において、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を以下のとおり記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。なお、本文における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経済環境の影響について

当社グループの事業は、注文住宅・分譲住宅を中心とする戸建住宅販売が連結売上高の大半を占めておりますが、住宅及び住宅用土地の需要は、景気の他、雇用・所得環境、金利、住宅税制、助成制度及び地価動向並びにこれらの将来予測の影響を受けやすく、これら諸要因の動向によっては、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、上記リスクに対して、不動産市況や人口動態、景況感の変動を絶えずモニタリングし、不動産の仕入の時期・エリア・規模等の選定を慎重に判断することでリスクの軽減に努めております。また、デザイン・設計力、高性能、適正価格の全てにこだわりを持つコストパフォーマンスを重視した商品力を絶えず訴求し続けることで売上を確保してまいります。

 

(2) 資材調達・価格変動について

当社グループが扱う新築住宅は、木材・建材・住宅用設備機器やその他の原材料を使用しております。このため、需給変動や為替変動、またサプライチェーンのグローバル化が進む中で起こる地政学的リスクの顕在化等によって、資材等の調達コストの上昇、納期遅延又は調達困難といった事態が生じるリスクがあります。これらのリスクの発生により、コストダウンや価格転嫁等が難しい場合又は建物の完成・引渡しの遅延が発生した場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、上記リスクに対して、常に情報収集を行い、調達先の複数化・分散化、代替品の検討等を行うことで資材等の調達リスクの低減を図っており、今後もリスク低減に努めてまいります。また、資材調達遅延・工期遅延のリスクに対して、適切な顧客対応を可能とする工事請負契約約款を設ける対応を講じております。

 

(3) 分譲用地の調達について

当社グループの戸建住宅事業における分譲用地の仕入に際しては、周辺の販売状況を調査・検討し、その調査結果に基づいて土地仕入を行っております。しかし、周到な調査にもかかわらず周辺の市場価格の変動等により相場よりも高価格な土地仕入となった場合には、当社グループの採算が悪化する可能性があります。

また、立地条件に恵まれた用地の仕入が困難になる場合、当社の事業展開する各地域から特定の地域に偏ることなくバランスよく用地が確保できなかった場合、及び土地の仕入価格高騰等により計画どおりの用地調達が行えない場合等には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、上記リスクに対して、分譲用地の調達に必要な物件情報の収集を常時行う体制を構築しており、また東海エリア及び首都圏エリアで事業展開を進めることで地域分散によるリスク低減を図るとともに、住宅と不動産の両方を扱うことによるワンストップ対応と同時に価格上昇等のリスクを分散できる対応を講じております。

 

 

(4) 不動産の保有在庫及び固定資産について

当社グループの戸建住宅事業及び中古再生・収益不動産事業においては、分譲住宅用土地、中古不動産及び収益不動産の仕入を行っており、常に一定規模のたな卸資産を所有しております。総資産に占める販売用不動産及び仕掛販売用不動産等の割合は、当連結会計年度末において74.4%となっております。

しかしながら、経済環境の変化等により、想定していた価格での販売が困難になる場合、値引きによる販売の実施に伴い利益が減少する場合やたな卸資産の評価損が多額となる場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、想定どおりの販売が行えないことにより在庫の保有期間が長期化することで評価損が発生する場合、期限までに引き渡しができなかった場合、又は、顧客の住宅ローン審査の結果等により引き渡しができなかった場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

加えて、収益不動産の時価が著しく下落した場合、又は、住宅展示場の収益性が著しく低下した場合等には、減損損失が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、上記リスクに対して、建物の工事進捗状況や在庫の保有期間の状況のモニタリングを実施し、在庫保有比率・在庫回転率を意識した事業運営を行っております。保有資産の価値下落の影響を最小限にするため、販売価格を適宜見直し、在庫回転率を高める施策を積極的に進めてまいります。また、収益不動産や住宅展示場に関しましても適切な損益管理を行い、市況の動向を注視し保有資産の価値下落の影響を極小化するべく対応を進めてまいります。引き続き当社グループの商品性とサービス力の向上を通じて、適正な保有在庫の維持や収益性向上を図ってまいります。

 

(5) 有利子負債への依存について

当社グループは、事業規模拡大に伴い必要となる運転資金、事業用地・物件の取得資金及び住宅展示場・不動産営業所等の開設を行うための設備投資資金を、自己資金及び金融機関から調達した有利子負債等によって賄っております。当社グループの連結有利子負債残高は、当連結会計年度末において12,916,456千円となっており、総資産に占める有利子負債の比率は、当連結会計年度末において57.3%となっております。現在の金利水準が変動する場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、今後金融情勢の急速な変化等何らかの理由により十分な資金が調達できない場合には、当社グループの業績、財政状態及び事業の展開に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、上記リスクに対して、金融機関との関係性を継続的に維持・強化し事業拡大に必要な融資の獲得と金利変動リスクを低減するとともに、現状では財務安全性を最優先に考え、資金使途を詳しく吟味したうえで、当社グループ全体の資金使途に応じて事業資金の調達・運用を実施しております。

 

(6) 外注管理について

当社グループは、注文住宅・分譲住宅の建設に際して、多くの施工業務を外注委託していることから、外注先を十分に確保できない場合、又は外注先の経営不振及び工期遅延が発生する場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、上記リスクに対して、既存の外注先からの紹介、コーポレートサイトでの募集などを積極的に行うことで新規の外注先の確保に努める対応策をとっております。外注先の選定にあたっては、その経営状態、技術力、評判及び反社会的勢力との関係の有無などを調査しております。また、外注先に対する報告会等を開催することにより、当社グループの経営理念の共有及び安全・品質管理の徹底等に十分に留意しております。

 

 

(7) 『人財』の確保について

当社グループは、従業員を『人財』として位置付けており、重要な経営資源として認識をしております。さらなる企業成長を推し進めるうえで、優秀な『人財』の確保・育成は必要不可欠であると考えております。そうした『人財』が十分に確保できない場合、又は、現在在籍している『人財』が流出する場合には、当社グループの業績及び事業の展開に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、上記リスクに対し、住宅業界内での当社グループの知名度・成長性に惹かれ応募する『人財』を積極的に採用し、経験豊富な『人財』を起点としてプロフェッショナルリズムを継承する『人財』育成を強化することにより、従業員の能力・やりがいを向上させることで、事業規模拡大を支えられる『人財』の確保に努めてまいります。

 

(8) 訴訟等のリスクについて

当社グループの事業活動において、販売及び施工物件について契約不適合・瑕疵、仲介物件についてのトラブル、借地権者・借家権者との交渉に伴うトラブル、建築に際して近隣住民からクレーム・トラブル等が発生する場合があります。今後これらのクレーム・トラブル等に起因して重大な訴訟が提起された場合には、当社グループにおける顧客からの信用・信頼の低下及び損害賠償請求等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、上記リスクに対して、販売及び施工する物件については住宅瑕疵担保責任保険を付保し、地盤調査会社や防蟻会社からの長期間保証を受けることで、訴訟等に至る前までに適切な解決ができるようにしております。訴訟等の当事者となる可能性のあるクレーム・トラブル案件につきましては、速やかに経営層や関係部署が情報共有して対処方針を検討するなど適切な対応をとっております。また、必要に応じて顧問弁護士等外部の専門家と緊密に連携する体制を構築しております。

 

(9) クレームや風評被害について

当社グループの事業は、その性質上、顧客から品質やサービス、納期等に対する指摘・意見・不満等のクレームを受ける可能性があります。こうしたクレームの発生により顧客からの信頼が低下する場合は、当社グループの業績及び事業の展開に影響を及ぼす可能性があります。また、当社に対する否定的な風説や風評がマスコミ報道やインターネット上の書き込み等により発生・拡散した場合、それが正確な事実に基づいたものであるか否かにかかわらず、当社グループの事業の展開、業績、ブランドイメージ及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、上記リスクに対して、法令遵守、品質管理に努めるとともに、否定的な風説や風評が生じる原因となるような行動を厳に慎むよう全社員への教育・研修・指導を行い、風評リスクの防止対策を実施しております。また、正確な事実に基づかない虚偽情報の流布につきましては、適宜のモニタリングを実施し、顧問弁護士等外部の専門家と緊密に連携することで、その拡散に対応するための体制を構築しております。

 

 

(10) 法的規制について

当社グループは、事業運営上、宅地建物取引業法、建築基準法、都市計画法、建設業法、建築士法、国土利用計画法等による法的規制を受けております。今後、これらの関連法令が改廃された場合や新たな法的規制が設けられた場合、又は、これらの法令等の規制について遵守できなかった場合や新たな有資格者等の設置義務が発生する場合には、当社グループの業績及び事業の展開に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、上記リスクに対して、許認可等を受けるための諸条件及び関連法令の遵守に努めており、今後も従業員に対する情報発信・研修等などの対策を継続してまいります。また、関連法令の改廃や新たな法的規制の設置等については、事前モニタリングを実施しており、施行日までに適切な対応ができる体制を構築しております。

その結果、現状において当該許認可等が取り消しとなる事由は発生しておりません。

 

(許認可等の状況)

許認可等の名称

会社名

許認可(登録)番号/有効期限

規制法令

特定建設業許可

当社

国土交通大臣許可(特-1)第27733号

2025年3月5日まで(5年ごとの更新)

建設業法

宅地建物取引業者免許

当社

国土交通大臣免許(4)第7460号

2027年4月9日まで(5年ごとの更新)

宅地建物取引業法

㈱アールプランナー

不動産

国土交通大臣免許(1)第9836号

2025年12月7日まで(5年ごとの更新)

一級建築士事務所登録

当社

愛知県知事登録(い-2)第11026号

2025年9月7日まで(5年ごとの更新)

愛知県知事登録(い-30)第13611号

2024年1月28日まで(5年ごとの更新)

愛知県知事登録(い-2)第13794号

2025年4月6日まで(5年ごとの更新)

東京都知事登録 第63407号

2024年10月9日まで(5年ごとの更新)

東京都知事登録 第64890号

2027年4月9日まで(5年ごとの更新)

建築士法

 

(各許認可等の取消要件)

特定建設業許可:建設業法第29条に定める事項に該当した場合

宅地建物取引業者免許:宅地建物取引業法第66条に定める事項に該当した場合

一級建築士事務所登録:建築士法第26条に定める事項に該当した場合

 

(11) 個人情報の管理について

当社グループは、見込顧客情報及び取引顧客情報等、各事業を通して取得した個人情報を保有しており、個人情報の保護に関する法律等による規制を受けております。万が一、外部への漏洩等の事態が発生する場合には、損害賠償や社会的信用の失墜等により、当社グループの業績及び事業の展開に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、上記リスクに対して、「個人情報保護方針」を定めたうえで、「個人情報管理規程」・「特定個人情報管理規程」を制定し、全従業員に個人情報の保護を徹底と教育研修を実施するとともに、個人情報に対する不正アクセス・漏洩・滅失・毀損等を防止するための安全管理措置を講じております。

 

 

(12) 業績の季節変動性について

当社グループが行う戸建住宅事業は、年末年始の休暇や新生活の始まる4月に向けて顧客が引渡を希望する傾向にあり、当社の事業年度末である1月を含む第4四半期の引渡が、他の四半期に比べて多くなる傾向があります。また、建築工期の遅延や天災等の不測の事態により、引渡が遅延して売上計上が翌期にずれ込む場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、上記リスクに対して、注文住宅の着工時期及び分譲住宅の引渡時期の平準化を図ることにより、季節的変動を抑制してまいります。

なお、当社グループの各四半期連結会計期間別の売上高及び売上高比率は、以下の通りであります。

2021年1月期(連結)

会計期間

2021年1月期

第1四半期

2021年1月期

第2四半期

2021年1月期

第3四半期

2021年1月期

第4四半期

2021年1月期

通期計

売上高(千円)

6,977,130

22,012,327

売上高比率(%)

31.7

100.0

 

(注)当社は、2021年1月期第1四半期から第3四半期においては、四半期連結財務諸表を作成していないため、2021年1月期第1四半期から第3四半期の各四半期の数値及び比率の記載をしておりません。

2022年1月期(連結)

会計期間

2022年1月期

第1四半期

2022年1月期

第2四半期

2022年1月期

第3四半期

2022年1月期

第4四半期

2022年1月期

通期計

売上高(千円)

5,799,038

7,243,579

6,752,139

8,262,465

28,057,223

売上高比率(%)

20.7

25.8

24.1

29.4

100.0

 

 

(13) 営業エリア及び競合等の影響について

当社グループは、愛知県を中心として戸建住宅事業を行っております。愛知県は、都道府県別の注文住宅の新設住宅着工戸数は全国第1位、分譲住宅(一戸建)の新設住宅着工戸数は全国第4位とその需要が高いことから、競合他社が多く競争が激化する可能性があります(出典:国土交通省 建築着工統計調査 2021年 年次データ)。それら競合他社の影響により、当社グループの土地の仕入力・販売力が低下する場合、又は、価格変動等により需要が低下する場合には、当社グループの業績及び事業の展開に影響を及ぼす可能性があります。

また、2019年10月に首都圏エリアへ進出し、2020年6月に首都圏エリアで初の住宅展示場となる立川展示場(東京都立川市)を、2020年9月に新宿ショールームを、2022年1月に武蔵野展示場(東京都武蔵野市)を開設しております。首都圏エリアにおいても愛知県同様に、競合他社の影響等により、当社グループの土地の仕入力・販売力が低下する場合や価格変動等により急激に需要が低下する場合、又は協力会社を適時に確保できなかった場合には、当社グループの業績及び事業の展開に影響を及ぼす可能性があります。

加えて、当該地域における地震その他の災害、地域経済の悪化等は、当社グループの業績、財政状態及び事業の展開に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、上記リスクに対して、営業地域の拡大による収益規模の拡大を図り、一定地域の営業エリアに集中することのないようリスク分散する方針としております。当社グループの営業地域における不動産市況や人口動態、景況感の変動は当社グループの事業展開に影響を及ぼす可能性がありますが、デジタルマーケティングを強みとした集客力、デザイン・設計力・高性能・適正価格の全てにこだわりを持つ商品力、「注文住宅」×「分譲住宅」×「不動産仲介」のワンストップ・プラットフォームによる当社グループの強みを最大限に生かして、競合他社との差別化を図ることにより対処してまいります。

 

 

(14) 品質管理・安全管理について

当社グループは、品質管理・現場の安全管理に万全を期しておりますが、建築・工事等の外注先や業務委託先、あるいは建築素材メーカーの製造過程等に起因する建築素材等に関わる重大な品質問題、労災事故及び想定されない瑕疵担保責任等が発生した場合には、当社グループの信用失墜や多額の損害賠償請求等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、上記リスクに対して、施工管理を行う部署を中心に徹底した品質管理を行うことで品質の維持に努めており、販売後のクレーム等に関しましてもトラブルクレーム対応管理マニュアルを整備し、迅速かつ適切な対応ができる体制を構築しております。また、保証責任を十分履行するために補償引当金の計上や各種損害保険の付保を行っております。

 

(15) 自然災害について

火災・地震・台風等の大規模な自然災害の発生時には、被災した自社保有設備、建設現場及び引渡し後の建物の損壊等の物的被害及び従業員等の人的損害が発生する可能性があります。また、社会インフラの大規模な損壊で建設現場の資材・部材等の確保が困難になる可能性があります。これらの場合には、損壊等が発生した設備等の修復に加え、建物の点検や応急措置等の初動対応や支援活動等により、多額の費用が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、上記リスクに対して、災害危機対応マニュアルを制定し、その内容を全役職員に周知徹底するとともに、各種損害保険を付保、耐震性能の高い仕様の住宅の導入を行う対応を講じております。

 

(16) 感染症等の影響(新型コロナウイルス感染症問題)について

2020年に急速に拡大した新型コロナウイルス感染症は、世界的な大流行に至り、日本を含む感染拡大国において出入国制限及び都市閉鎖、外出制限又は自粛要請等が行われ、企業活動だけではなく、日常生活にも大きな制約が発生しております。

このような状況下で新型コロナウイルス感染症がさらに拡大した場合又は国・地方自治体から外出制限若しくは自粛要請が出た場合、人的・物的被害や業務停止及び遅延、集客の減少等が生じる可能性があります。これら諸要因の動向によっては、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、感染リスクに対して、適宜速やかな感染症等に関する社内通知の発信による注意喚起、全社員のマスク着用、非接触型体温計による検温実施、アルコール消毒液の設置、会議室・打合せ室での遮蔽版設置・座席間隔の確保、Web会議の積極的な活用等の対応を講じております。さらに、モデルハウス見学予約制や非対面型の営業活動も行ってまいります。

 

(17) 特定人物への依存について

当社の代表取締役会長である古賀祐介及び代表取締役社長である梢政樹は、当社グループの経営方針及び経営戦略全般の決定等における役割が大きく、当社グループは両名に対する依存度が高いと認識しております。

現在、事業規模の拡大に伴い、当社グループは経営組織内の権限委譲や人員の拡充を行い、経営組織の強化を推進する一方、事業分野の拡大に応じて諸分野の専門家・経験者を入社させ、組織力の向上に努め、個人の能力に過度に依存しない体制の構築を進めております。しかしながら、両名が何らかの理由で当社グループの経営に携わることが困難となった場合、当社グループの業績、財政状態及び事業の展開に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、上記リスクに対して、両名の後継者候補の育成を十分な時間及び資源を掛けて計画的に行い、またそれを取締役会が主体的及び積極的に関与し、加えて両名に過度に依存しない経営体制の構築を進めるべく優秀な『人財』を確保し、役職員の質的レベルの向上に注力していく方針であります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。

 

① 経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種の進展により、2021年9月30日には緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置が全国的に解除される等、経済活動と社会活動の再開に向けた動きがみられました。しかし、2021年末以降は新型コロナウイルス感染症の新たな変異株による感染者数が急拡大に転じております。また、ウクライナ情勢の悪化といった地政学的リスクも重なり、資源価格の上昇など、依然不透明な状況で推移することが懸念されます。

住宅業界におきましては、グリーン住宅ポイント制度の導入、住宅ローン控除及び住宅取得等資金に係る贈与税非課税措置の延長等の政府施策により、住宅投資を喚起する環境の中で、国土交通省発表による全国の新設住宅着工戸数(出典:国土交通省 建築着工統計調査 2021年 年次データ)が、前期比105.0%となりました。当社グループでは新築一戸建の建設を主な事業としており、これに関連する「持家」の新設住宅着工戸数につきましては前期比109.4%、「分譲住宅(一戸建)」の新設住宅着工戸数につきましては同107.9%となっており、巣ごもり生活やテレワークの浸透により戸建住宅取得の意欲が醸成され、「持家」の新設住宅着工戸数が前期比プラスに転じております。しかし、2021年春頃から「ウッドショック」と呼ばれる世界的な木材不足と価格の高騰が生じており、建築資材の高騰や供給不安など、先行きについては不確実性が継続しております。

当社グループの地盤である愛知県における新設住宅着工戸数(出典:国土交通省 建築着工統計調査 2021年 年次データ)は、「持家」につきましては前期比106.5%、「分譲住宅(一戸建)」につきましても同110.8%となっており、コロナ禍でも巣ごもり生活やテレワークに対応可能な環境を求める消費者が、戸建住宅を求める傾向がみられます。

このような状況のもとで、当社グループは、戸建住宅事業における「注文住宅」×「分譲住宅」×「不動産仲介」のビジネス展開(ワンストップ・プラットフォーム)を推進して、「注文住宅」及び「分譲住宅」で培ったノウハウを相互に利用することで、顧客ニーズに合った戸建住宅の提案を行い、「不動産仲介」においては、戸建住宅に最適な土地情報の収集を行ってまいりました。

また、2021年10月にリニューアルした「アールギャラリー」ホームページ等のテーマ性を持ったWebサイトやSNSを活用した当社独自のデジタルマーケティングを展開して関心の高い顧客層へ確実に当社グループの情報を到達させるとともに、住宅購入を検討中の潜在層へ幅広くアプローチする効率的な集客体制を強化し、デザイン・設計力、高性能、適正価格の全てにこだわりを持つコストパフォーマンスを重視した商品力により戸建住宅の需要を積極的に取り込みました。

さらに、デザイン・設計力、高性能、適正価格の全てにこだわりを持つコストパフォーマンスを重視した商品力が総合的に評価され、当社が『住む人の個性が際立つ空間「Fの家」プロジェクト』として展開している注文住宅ブランド「Fの家」が公益財団法人日本デザイン振興会が主催する2021年度グッドデザイン賞を受賞いたしました。

今後の首都圏エリアでの成長を加速させるため、新たな販売活動の拠点として武蔵野展示場(2022年1月)を開設し、将来の持続的成長実現に向けた設備投資を行いました。そして、東海エリアのさらなるシェアアップのため、愛知県に新たな販売活動の拠点として小牧展示場(2021年9月)を開設いたしました。

売上高につきましては、巣ごもり生活やテレワークなどの価値観や消費行動が変わる「ウィズコロナ」の時世の中、郊外を中心とした戸建住宅の需要の増加が続いており、過去最高を更新することができました。

 

以上の結果、当連結会計年度における売上高は28,057,223千円(前期比27.5%増)、営業利益は1,519,852千円(前期比142.9%増)、経常利益は1,383,335千円(前期比164.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は960,020千円(前期比174.7%増)となりました。

 

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

 

(戸建住宅事業)

戸建住宅事業につきましては、愛知県及び首都圏エリアの中心である東京都における新設住宅着工戸数(出典:国土交通省 建築着工統計調査 2021年 年次データ)が前期比プラスに転じており、また郊外を中心に戸建住宅需要が増加しております。

こうした中、注文住宅につきましては、当社独自のデジタルマーケティングにより旺盛な戸建住宅への需要を積極的に取り込み、ブランド力の向上に伴う営業現場での徹底した適正価格提供により、注文住宅の売上高は、順調に推移いたしました。

なお、注文住宅の請負工事につきましては、契約の締結から着工・竣工までが通常長期間に及ぶため、住宅展示場の開設が売上実績に反映されるまでタイムラグが生じることになります。

分譲住宅につきましては、愛知県における「分譲住宅(一戸建)」の新設住宅着工戸数は前期比110.8%、また東京都における「分譲住宅(一戸建)」の新設住宅着工戸数は前期比99.5%となったものの、顧客ニーズを捉えた土地の仕入れを行うとともに、巣ごもり生活やテレワークなど価値観や消費行動が変わり、当社独自のデジタルマーケティングの活用によりコロナ禍で住宅環境における快適性を求める傾向を積極的に取り込んだ結果、分譲住宅の売上高は、好調に推移いたしました。

一方で、費用面につきましては、さらなる事業拡大に向けた積極的な投資を行った結果、住宅展示場新設等の拠点に関わる費用や積極的な採用の継続により人件費が増加いたしました。また、販売棟数増加に伴い住宅顧客紹介に関する支払手数料が増加しております。

この結果、売上高は27,378,163千円(前期比26.6%増)、セグメント利益は2,349,488千円(前期比64.2%増)となりました。

 

(中古再生・収益不動産事業)

中古再生・収益不動産事業につきましては、中古住宅・収益不動産物件の売却及び賃料であり、収益不動産物件の売却収入の増加により、売上高は648,250千円(前期比80.8%増)、セグメント利益は75,018千円(前期比177.6%増)となりました。

 

(その他)

その他につきましては、主に顧客紹介手数料及び火災保険の代理店手数料であり、売上高は30,808千円(前期比17.5%増)、セグメント利益は29,182千円(前期比31.5%増)となりました。

 

なお、第2四半期連結累計期間より報告セグメントの名称を「その他不動産事業」より「中古再生・収益不動産事業」に変更しております。また、この変更はセグメント名称の変更であり、セグメント情報に与える影響はありません。

 

 

② 財政状態の状況

(資産)

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて6,533,136千円増加し、22,555,812千円となりました。これは、流動資産が6,228,249千円増加し、20,830,322千円となったこと及び固定資産が304,887千円増加し、1,725,489千円となったことによるものであります。

流動資産の主な増加は、販売用不動産が1,334,295千円、仕掛販売用不動産が3,810,021千円増加したこと等によるものであります。

固定資産の主な増加は、住宅展示場等の新設や来期の拠点開設のための設備投資として建設仮勘定が増加したため有形固定資産が139,431千円増加し、住宅展示場及びショールームの開設に伴う差入保証金等の増加により投資その他の資産が158,020千円増加したこと等によるものであります。

 

(負債)

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて4,902,428千円増加し、18,629,201千円となりました。これは流動負債が4,446,931千円増加し、13,766,949千円となったこと及び固定負債が455,496千円増加し、4,862,251千円となったことによるものであります。

流動負債の主な増加は、支払手形及び買掛金が842,733千円及び1年内返済予定の長期借入金が1,891,367千円、並びに顧客等から受領した前受金が703,982千円増加したこと等によるものであります。

固定負債の主な増加は、たな卸資産の購入のための長期借入金が532,891千円増加したこと等によるものであります。

 

(純資産)

当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて1,630,707千円増加し、3,926,610千円となりました。これは、当社普通株式の東京証券取引所マザーズ市場(グロース市場 提出日現在)への上場に伴う公募増資により274,482千円及び第三者割当増資(オーバーアロットメントによる売出しに関連した第三者割当増資)により60,996千円、資本金及び資本剰余金がそれぞれ増加したこと、並びに親会社株主に帰属する当期純利益960,020千円の計上により利益剰余金が960,020千円増加したこと等によるものであります。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて782,880千円増加し、3,226,729千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動による資金の減少は、2,456,776千円(前連結会計年度は162,145千円の増加)となりました。これは主として、たな卸資産の増加額5,144,317千円等による資金の減少が、税金等調整前当期純利益1,368,453千円の計上、仕入債務の増加802,753千円及び前受金の増加703,982千円等による資金の増加を上回ったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、379,377千円(前連結会計年度は290,866千円の減少)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出266,823千円及び差入保証金の差入による支出81,833千円等によるものであります。

 

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動による資金の増加は、3,619,034千円(前連結会計年度は444,015千円の増加)となりました。これは主として、短期借入金の純増加額653,580千円及び長期借入れによる収入6,130,350千円、並びに株式の発行による収入661,574千円等による資金の増加が、長期借入金の返済による支出3,706,091千円等の資金の減少を上回ったことによるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社グループが展開している事業領域においては、「生産」を定義することが困難であるため、生産実績は記載しておりません。

 

b.受注実績

第19期連結会計年度における受注実績は、以下のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高

(千円)

前年

同期比(%)

受注残高

(千円)

前年

同期比(%)

戸建住宅事業

8,591,818

116.8

7,485,418

109.9

合計

8,591,818

116.8

7,485,418

109.9

 

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.戸建住宅事業のうち、注文住宅の該当金額を記載しております。

3.中古再生・収益不動産事業及びその他については、事業の性質上記載を省略しております。

4.当連結会計年度より、受注高の算定方法を一部変更し、前年同期比について遡及後の金額に基づいて算定しています。

 

c.販売実績

第19期連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

戸建住宅事業

注文住宅

7,895,670

125.3

分譲住宅

18,361,956

128.4

不動産仲介

605,801

127.1

リフォーム・エクステリア

514,735

94.0

小計

27,378,163

126.6

中古再生・収益不動産事業

648,250

180.8

その他

30,808

117.5

合計

28,057,223

127.5

 

(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 経営成績の状況に関する分析・検討内容

(売上高)

当社グループは、「売上高」及び「営業利益」をグループ全体の成長を示す経営指標として位置づけており、注文住宅と分譲住宅の「販売棟数」をより具体的な重要な指標として考えております。経営者が社員と経営方針を共有する場として、社員総会等社員が集う会議体を設け、目指すべき目標を掲げ、社内の経営指標に対する意識の共有に努めております。

グループ全体の当連結会計年度における売上高は、28,057,223千円(前期比27.5%増)となりました。内訳としては、戸建住宅事業が27,378,163千円(前期比26.6%増)、中古再生・収益不動産事業が648,250千円(前期比80.8%増)、その他が30,808千円(前期比17.5%増)となっております。

戸建住宅事業につきましては、愛知県及び首都圏エリアの中心である東京都における新設住宅着工戸数(出典:国土交通省 建設着工統計調査 2021年 年次データ)が前期比プラスに転じており、また郊外を中心に戸建住宅需要が増加しております。

注文住宅につきましては、販売棟数が329棟となり前期比で55棟増加いたしました。前連結会計年度において2020年6月に首都圏エリア初の住宅展示場となった立川展示場、2020年8月に東海エリアに中川展示場を開設し、住宅展示場数(当時の天白展示場を除く。)が従来の8拠点から10拠点に増加したことにより、これらの住宅展示場における前連結会計年度の契約実績が売上の増加に寄与いたしました。

分譲住宅につきましては、販売棟数が423棟となり前期比で98棟増加いたしました。顧客ニーズを捉えた土地の仕入れを行うとともに、巣ごもり生活やテレワークなど価値観や消費行動が変わり、当社独自のデジタルマーケティングの活用によりコロナ禍で住宅環境における快適性を求める傾向を積極的に取り込んだ結果、販売棟数が増加したと分析しております。

 

(売上原価、売上総利益)

売上原価は、22,945,244千円(前期比26.2%増)となりました。これは、東海エリアや首都圏エリアでの大幅な販売棟数増加により、住宅建築及び土地仕入の費用等が増加したためです。売上総利益は、売上の増加により住宅建築及び土地仕入の費用等が増加したものの、分譲用土地の仕入効率強化により粗利率が好転し、5,111,978千円(前期比33.5%増)となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

販売費及び一般管理費は、3,592,126千円(前期比12.1%増)となりました。これは、今後の持続的な成長による企業価値向上の実現のため、新規出店、人財採用等の積極的な先行投資として、住宅展示場等拠点の増加に関わる費用、人員の拡充に伴う給与手当等の人件費及び住宅顧客紹介に関する支払手数料等が増加したことによるものであります。この結果、営業利益は1,519,852千円(前期比142.9%増)となりました。

 

(営業外収益、営業外費用、経常利益)

営業外収益は17,272千円(前期比24.2%増)、営業外費用は支払利息123,334千円等により153,788千円(前期比32.2%増)となり、この結果、経常利益は1,383,335千円(前期比164.3%増)となりました。

 

(特別利益、特別損失、親会社株主に帰属する当期純利益)

特別利益は車両売却益により3,418千円(前年同期は91千円)、特別損失はショールーム移転に伴う減損損失17,875千円等により、18,300千円(前期比19.2%増)となり、税金等調整前当期純利益は1,368,453千円(前期比169.3%増)となりました。

また、法人税等を408,433千円計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は960,020千円(前期比174.7%増)となりました。

 

 

② 財政状態の状況に関する分析・検討内容

財政状態の状況の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に含めて記載しております。

 

③  キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関わる情報

当社グループの主な資金需要は、事業規模拡大に伴い必要となる運転資金、事業用地・物件の取得及び住宅展示場・不動産営業所等の開設を行うための設備投資であります。これらの資金需要は自己資金及び金融機関から調達した有利子負債等を充当しております。資金調達については、資金使途に応じて最適な資金調達手法を検討し、適切なコストで安定して資金を確保することを基本方針としております。

 

キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に含めて記載しております。

 

④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、経営者の判断に基づく会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りが必要となります。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。