文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、私たちの技術や時代の先端をいく技術を広くお客様に届け、世の中を変えていく「テクノロジーの解放(Liberation of Technology)」を経営理念に掲げております。テクノロジーは急速なスピードで変化しています。テクノロジーはこれまでも、そしてこれからも世界を変え続けていきます。しかしながら、テクノロジーは時として人々の手に入りにくい形で出現します。テクノロジーの力を享受するためには、誰かが理想と現実のギャップを埋める必要があります。
当社グループは、テクノロジーにおけるこのギャップの橋渡し役として、お客様に新しい価値を提供し続け、世界の発展に貢献していきます。
当社グループは「テクノロジーの解放(Liberation of Technology)」を実現するための最適なビジネスモデルの1つとして、クラウドサービスを提供しております。クラウドサービスは、お客様ごとにカスタマイズし提供する受託開発型のソフトウエアサービスとは異なり、より多くのお客様に当社グループのサービスを届けることを可能にしております。
テクノロジーはめまぐるしい勢いで進化しており、日々新技術が世の中に生まれております。しかし、実際の世の中、特に企業で活用される新技術は数少ないという現実があります。当社グループはこのような経営環境の中、日々生まれてくる新技術に向き合い、失敗と成功を繰り返すことで、最適なクラウドサービスをお客様に提供いたします。そのためにも、当社グループは新技術に対する挑戦を継続し、絶え間ない努力を重ねる体制を整え、日々新技術を活用した新機能・新サービスの開発を行っております。
当社グループは重要な経営指標として、現在の当社グループの成長ドライバーであるHENNGE One事業のLTV(注)を重視しております。LTVは、ARR、平均契約年数、売上総利益率で算出されますが、この3つの要素の中で、現在は特にARRに着目し、今後の更なる成長に向けて積極的に将来ARRの最大化を目指し、日々の事業活動を行ってまいります。
LTV = ARR × Y × r
Y = [平均契約年数]
r = [売上総利益率]
ARR = N × n × ARPU
N = [契約企業数]
n = [契約企業あたりの平均契約ユーザ数]
ARPU = [契約ユーザあたりの年額単価]
なお、ARRの最大化を目指す上では、以下の3点に着目した事業活動が重要になると考えております。
① 契約企業数の最大化
営業人員の更なる増員、広告宣伝活動によるブランド力や知名度の向上、日本国内及び在外子会社を展開する地域を中心とした海外での地域カバレッジの拡大、販売パートナーとの連携強化等の施策を継続し、契約企業数の最大化を図ります。
② ユーザあたり単価(ARPU)の向上
営業活動やカスタマー・サクセス活動を通じて顧客の要望に耳を傾け、需要を探り、その需要に繋がる機能改善や、新機能・新サービス等の開発、さらには業務提携やM&A等をとおして、ユーザに提供できる付加価値を増やし続けることで、今後もユーザあたり単価の向上を目指します。
③ 平均ユーザ数の最大化
現在は、契約企業数の最大化を目指すべく、販売パートナーとの連携強化施策の中で、大きめの企業だけでなく比較的中小規模な企業へのアプローチも行っております。このように、様々な規模の潜在顧客にアプローチしていることから、獲得する顧客規模が多岐にわたり、結果として、当該係数はボラティリティが高く、コントロールが困難であると認識しております。
一方で、営業体制の強化等による比較的大きめの企業の獲得や、カスタマー・サクセス活動を通じた顧客企業のクラウドアダプション及びデジタル・トランスフォーメーションの推進による顧客企業の成長支援等により、顧客企業内での利用アカウント数の増加を穏やかに図ってまいります。
また同時に、当社グループは、提供サービスの基盤システムの効率化と、そこから生まれる利益の研究開発等への再投資が、提供サービスの価値向上の源泉であると考えております。そのため、研究開発部門を中心に、基盤システムの効率化や費用削減にも積極的に取り組んでおります。
さらに、お客様にとっての当社グループのサービスの価値を継続的に向上すべく新機能・新サービスの研究開発に注力するとともに、当社グループのサービスの認知度向上のための広告宣伝や営業活動等にも先行投資しております。そのため、財政状態についても、現金及び預金残高や契約負債残高の推移を重視しております。HENNGE Oneは年単位で契約いただくサブスクリプション型のサービスです。年間費用は、原則としてサービス開始時に一括でお支払いいただいております。このビジネスモデルにより、営業や開発への先行投資ができる健全な財務状況となっております。
(注) LTV (Life Time Value)
顧客が顧客ライフサイクルの最初から最後までの間に当社の商品やサービスを購入した(する)金額の合計です。
当社グループが属するIT業界は技術進歩がめまぐるしく、新規企業の参入や新サービスの提供が頻繁に起こっております。このように業界における経営環境の変化が速いことが、探求心を持ち続ける当社グループにとって最大のビジネスチャンスであると捉え、新技術への挑戦を続け、新サービスを提供できる体制を構築しております。
当連結会計年度においては、時代と共に変容・拡大している企業のセキュリティ意識やニーズにより一層応えるべく、前連結会計年度にHENNGE Oneのリブランディングを行い、新機能を搭載した新しいプランを展開いたしました。これによって新規顧客の獲得を加速させ、既存顧客における新プラン移行を推し進めることが当連結会計年度においても継続することができ、それに加えSuite内最上位プランであるHENNGE One Proの獲得割合を上げることができたなど、ユーザへの付加価値拡大と収益性の向上につながる持続的な成長基盤を築いております。
さらに2025年4月には、さらなるARR成長の実現に向けた挑戦の一つとして、株式会社サンブリッジコーポレーションと共に米国に合弁会社HENNGE Inc.を設立し、HENNGE Oneの地域カバレッジの一層の拡大に向けた活動を開始いたしました。
また、将来のユーザへの付加価値拡大を見据え、2025年4月にはアプリケーションセキュリティ体制管理(ASPM)サービスを提供するIssueHunt株式会社へのリード投資家としての出資や、2025年8月にはメッシュ型ネットワークソフトウェアを開発・提供するRunetale株式会社への出資など、社内開発活動や新規事業開発に止まらず、事業投資や事業連携等も継続的に推進しております。
当社グループが対処すべき主な課題は以下のとおりであります。
① 技術革新への対応
AI技術の飛躍的な技術発展等に伴い、IT業界における急速な技術革新に留まらず、多くの企業においてデジタル変革(DX化)がますます加速しております。加えて、近年のセキュリティインシデントの多発を背景に、クラウドサービスの安全な利用環境を求める顧客ニーズも高まっています。このような環境下において、当社グループが継続的に事業を拡大していくためには、様々な新技術をサービスに適切に取り入れていくこと、及び市場やユーザのニーズを適時、的確に捉えることが重要であると認識しております。
当連結会計年度においては、このような課題認識のもと、新規顧客及び既存顧客のニーズを捉えた新技術への対応を継続し、ユーザへの付加価値拡大とLTV向上に資する持続的な成長基盤を築いております。
その他にも、2025年4月にアプリケーションセキュリティ体制管理(ASPM)サービスを提供するIssueHunt株式会社への出資、2025年8月にメッシュ型ネットワークソフトウェアを開発・提供するRunetale株式会社への出資を実施するなど、社内開発活動や新規事業開発に加え、事業投資や事業提携等も推進しており、これらを通じ、市場ニーズに即した技術力の向上と将来的な事業シナジーの創出に取り組んでおります。
今後もこれらの取り組みを継続し、「テクノロジーの解放(Liberation of Technology)」を実現する企業として、市場ニーズを的確に捉えた技術革新への対応を続け、成長を図ってまいります。
② 開発体制の効率化と強化
ITや先進技術分野への需要は拡大しており、IT技術者不足が、企業の開発力の維持、強化を阻む要因の一つとなっております。
当社グループでは、優秀なIT技術者の採用と育成強化に取り組むとともに、国外も含めた幅広い層にアプローチすることで、より優秀な人材の確保に努めてまいりました。グローバルインターンシッププログラムの実施や、英語の社内公用語化等の取り組みを実施しております。
かかる取り組みに加え、研究開発部門においては、チーム制を採用した柔軟な組織体制を構築することで、複数のプロダクトで構成されるHENNGE Oneの開発・運用における人員配置を最適化し、これにより、市場の変化に柔軟かつ迅速に対応できる開発体制を確立しております。さらに、開発人材に対して多角的な視点からキャリア形成を支援し、定着率向上とスキル向上を促すことで、一層の開発体制強化を図っております。
③ 認知度の向上及び販売力の強化
HENNGE OneのARRにつきまして、当連結会計年度は前連結会計年度末比27.2%増と順調に伸長しております。しかし、更なる収益拡大には、技術革新への対応のみならず、当該サービスの認知度向上と営業力の強化が重要であると認識しております。
当連結会計年度も前連結会計年度に引き続き、新規顧客獲得に向けた体制強化のため、より高付加価値を生み出すことのできる体制を意識した採用を推進いたしました。加えて、大手企業、販売パートナー、新規顧客、既存顧客など様々なアプローチ先に焦点を当てた各種イベントの開催など、多層的な顧客アプローチを実施いたしました。
今後も状況に応じた戦略的かつ効果的な広告宣伝活動を実施するとともに、優秀な営業人材の採用や育成、そして販売パートナーとの連携強化を図ってまいります。
また、HENNGE Oneは一度導入いただくと長期に亘りご利用いただけるサービスです。現在のサービス価値に加えて、将来のHENNGE Oneの発展とともに、顧客企業もHENNGE Oneを活用し続けることでセキュアにDXを推進いただけることを、広くアピールできるような施策も図ってまいります。
④ 海外への展開
HENNGE Oneはクラウドサービスであるため、国境を越えた展開の可能性を有しております。当社グループでは、中長期的にSaaSの利用拡大が特に見込まれるアジア市場を引き続きターゲットとして捉え、販売拡大を図ってまいります。
アジア以外の海外市場についても検討は継続しており、2025年4月には、さらなるARR成長の実現に向けた挑戦の一つとして、株式会社サンブリッジコーポレーションと共に米国に合弁会社HENNGE Inc.を設立し、米国市場のSME層をターゲットとして進出しました。このように、HENNGE Oneの地域カバレッジの一層の拡大に向けた活動を実際に開始しており、今後も更なる地域拡大については検討してまいります。
⑤ 人材の採用・育成とダイバーシティの推進
変化の激しい環境で成長し続ける為には、常に変化し続ける必要があると考えており、そのためにも多種多様なバックグラウンドを持つ優秀な人材の採用及び育成は重要であると認識しております。当社グループでは、英語を社内公用語とし、ダイバーシティを尊重する価値観を大切にするとともに、当社グループの価値観に共感する優秀な人材が中長期に亘って高い意欲を持って働ける環境の整備に取り組んでおります。また、人材育成においても、各種研修プログラムの提供や学習機会の提供、社内でのナレッジシェアの促進など、継続的な取り組みを行っております。
当連結会計年度においては、採用人数が期初目標を上回り、また退職率も期初想定よりも低くなったため、人員体制強化に向けては一定の進捗がみえる結果となりました。一方で、採用の重点項目である営業職ポジションについては期初目標に未達の状況です。当社グループが今後更なる成長を遂げるためには、体制の拡充と強化は必須であると考えております。引き続き、中期的な視点を持って戦略的に採用活動を進めるとともに、認知向上を含めたブランド力強化に資する戦略・施策を推進してまいります。
⑥ 顧客満足度の向上
LTV最大化のためには顧客満足度の向上が必要であると考えております。当社グループでは、当連結会計年度においても、積極的にユーザとのコミュニケーションを図ることで、前連結会計年度に展開した新プランや新機能の理解促進を図ってまいりました。また、サービスに対する要望・意見を収集・分析し、既存サービスの改善及び新サービスの開発に反映し続けております。
今後もこうした取り組みを継続することで、顧客満足度の一層の向上とLTV最大化を実現してまいります。
⑦ コーポレート・ガバナンスの強化
当社は、コーポレート・ガバナンスを企業経営の透明性・公正性を確保し、継続的な成長を図るために必要不可欠な機能と位置付け、取締役会の監督機能の強化を目的とした監査等委員会設置会社への機関設計の変更を行うとともに、当該機関設計変更を効果的かつ実効性のあるものとするために、任意の指名・報酬委員会を設置する等、コーポレート・ガバナンス体制の整備、強化に取り組んでおります。
また、かかる体制整備、強化に加え、順次、コーポレート・ガバナンス・コードへの対応を推進しており、株主をはじめ、ステークホルダーとの信頼関係に基づく経営を実現できるよう、コーポレート・ガバナンスの強化に努めております。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
また、「(3)戦略」及び「(5)指標及び目標」に記載されている内容および各種指標は、提出会社単体におけるものであり、明記されていない限り、「従業員」は正社員および契約社員を指します。
当社グループは「テクノロジーの解放(Liberation of Technology)」の経営理念のもと事業を推進しております。テクノロジーの恩恵が拡がることで、地域・年齢・ジェンダー・人種・民族に関わらず多くの人々が、より創造的に活動できる社会に近づいていくものと信じております。私たちはまず自らの変革を起点とし、それを元にお客様に価値提供をしていくことで、広くテクノロジーの解放を追求します。さらに、100年単位での長期をイメージし、「SUSTAINABLE HENNGE」として、こうした社会変革活動を推進し続けます。この活動を、私たちのサステナビリティ活動と位置付け、持続的な人類の発展を支える地球環境や社会の実現に向けて推進してまいります。
当社グループでは、取締役、執行役員から構成される会議体において、サステナビリティに関する方針及び重要事項について、リスクと機会の両側面を踏まえ協議のうえ、取締役会にて審議・決議し、当該決議事項を周知するとともに、対応指示を行う体制を構築、運用しております。加えて、サステナビリティに係る取り組みに関し、IR、広報、人事及び管理等のコーポレート部門を中心とするメンバーで協議、検討を行い、その実施について、上位機関に報告または上申する体制も、併せて構築しております。
① 人的資本
「テクノロジーの解放(Liberation of Technology)」という企業理念のもと、長期にわたって事業を成長させ続け、社会をより良いものにしていくためには、社会の変化とともに、あるいはそれに先んじて、私たち自身が変化し続ける企業である必要があると考えております。当社にとって、人と組織は変化の中核を担う、最も重要なものです。
当社は、1996年創業以来、インターネットバブル崩壊やリーマンショックなど、目まぐるしく変わる社会情勢に翻弄されながらも、自らが変化し続けることが最も重要であること、そのための基盤として「失敗を恐れず変化に挑戦しつづける文化」が必要であることを学んできました。コア・バリューを共有する多様な人材が、共通の目的に向かって活発にコラボレーションし、圧倒的な価値を共創していける組織であることが、こうした文化を醸成し、持続的に事業成果を生み出す上で重要であると考えており、そのことに資する様々な取り組みを実施しております。
2013年にはグローバル採用を開始し、多様なバックグラウンドと価値観を持つ人材が仲間に加わりはじめました。2016年には社内の公用語を正式に英語とし、多様性を牽制する管制型の組織から、多様性を受け入れる信頼型の組織に生まれ変わるために、従業員全員で英語を猛勉強しながら、新しい企業風土の構築に奔走してまいりました。また、優秀な人材を継続的に獲得していくための採用力強化、報酬水準の継続的な引き上げや評価基準の見直し、事業的価値を共創していく上で必要となる、役割を超えたコラボレーションや個の成長に資する施策など、幅広い領域で、多角的に施策を実行しております。
当社では、人と組織がもつ力を、持続的な事業成長に接続していく上で、以下の4つのテーマを特に重視しております。
1.多様性の確保とインクルージョン
2.One HENNGEとして、価値と勝ちにこだわるコラボレーション
3.質量ともに妥協しない採用
4.個の学びと組織としての成長
これらの重要テーマに関する人的資本投資を、戦略的かつ網羅的に行いながら、事業と組織の持続的な成長をはかります。
(1)多様性の確保とインクルージョン
(1.1)民族・文化的多様性
バックグラウンドの違う人間が、課題に対し、いろいろな角度から議論を深めることにより、イノベーションが起こり、革新的なプロダクト価値が生まれます。テクノロジーの解放を掲げる当社にとって、多様性は変化の原動力であり、大切な成長基盤です。地域・年代・ジェンダーのみならず、人種・民族・文化を含む包括的な多様性を組織的に確保し、全員で全員を尊重しようとする当社の文化は、組織の同質化力学に抗いながら、一人ひとりが熱意ある挑戦をし、失敗から学び、組織全体として変化、成長していくための苗床であると考えております。また、多様な人材一人ひとりが、それぞれの領域でパフォーマンスを発揮していくことは勿論、個々の視点や能力を、組織全体のパフォーマンス、ひいては事業の成果につなげていくためには、各自の領域を超えたコラボレーションが必要不可欠であり、公平性とインクルージョンはそれらの実現に向けた重要テーマであると捉えております。
多様性を確保し、インクルージョンを加速させるためのキードライバーとして、当社では特に民族・文化的多様性に注目しております。世界中から多様な文化的背景を持つメンバーが加わることによって、様々なテーマにおける多様な価値観や当たり前が組織に持ち込まれ、異なるジェンダー観、宗教観や人生観など、多角的な視点や考え方が組織内に広がっていきます。インクルージョンが加速し、多様な価値観の存在が組織にとっての大前提として織り込まれていくことが、幅広い意味での多様性を、本質的かつ実効的に推進することに繋がると考えております。当社では、民族・文化の多様性の状態を把握するために、その近似指標となる出身国や地域の数の多様性をモニタリングしております。
2013年にグローバル採用を開始して以来、様々な国や地域の人材が仲間となり、現在、約30の国や地域からくる従業員が在籍しています。全従業員における外国籍従業員の比率は約20%となっておりますが、言語や価値観の異なる多様な人材が協働していくことのすばらしさとともに、その難しさも体験してまいりました。当社が得た学びの中で、特に重要視しているのは透明性であり、情報の公平性です。当社は、厳格な指揮命令系統と規律を基本とした組織運営ではなく、自主性と自律を基本とした組織運営を行っており、社内の至る所で様々なアイデア出しや課題提起、議論や意思決定がなされます。そこで発生するコミュニケーションや情報共有、意思決定の経緯などがブラックボックス化しないよう、全員で透明性の維持に向き合い、努力、投資し続ける事が、情報へのアクセス機会の平等に繋がります。各従業員の属性によらず、情報へのアクセス機会が平等に与えられていることは、多様な人材が自律的に考え、行動していくための基盤として重要であると考えております。
例えば、社内コミュニケーションツールであるSlack上のコミュニケーションは、センシティブ情報や機密情報が含まれない限り公開チャネルで行う、あるいは経営幹部・役職者も含め全従業員のカレンダーは公開するなどといったPublic by defaultの考え方の浸透、自身がキャッチしたい情報源には自身でOpt-inすることを期待するサブスクリプション型のコミュニケーションスタイルの推奨、会議室はガラス張りにして社内からクローズドな空間を極力廃するなど、コミュニケーションや情報共有に関する様々な社内ベストプラクティスを模索しております。
また、従業員と会社間での直接的な対話を透明性をもって行うコミュニケーションプラットフォーム「Transparency Talk」では、毎月実施しているエンゲージメントパルスサーベイに対する回答とあわせて、会社に対する疑問や意見などを自由に投稿することができ、記名コメントに対してはマネジメント層やその他適切な担当者による回答を添えた上で、無記名コメントも含む全てのコメントを全社に共有するという運用を行っております。
(1.2)性別や世代、ライフステージの多様性
労働人口減少が危惧される日本で持続的な事業運営を行っていく上で、出産・子育て世代や介護世代といった、ライフステージにおける多様性をいかに包摂し、事業成果につなげていくかという観点も重要です。特に、20代から30代前半の世代が全従業員の約50%を占める当社にとって、未来のリーダーシップ人材が育休や産休などのライフステージの変化を経てなお復帰し、性別を問わず思い切り活躍できる状態をいかに創出していくかは重要なテーマの一つであると考えており、育休の取りやすさや復職のしやすさ、復職後の活躍のしやすさに注目しております。育児短時間勤務におけるフレックス制度や、育休復職時に一定の条件を満たすと最大120万円支給される復職応援手当、育休復職者がいるチームメンバー全員に対して支給される育休復職者サポーター手当など、性別や世代、ライフステージによらず、思い切り働きたいという意思のある従業員を応援する制度を運用しております。
男女賃金差は79.0(女性従業員の賃金が男性従業員の賃金よりも約21%低い)となっており、その差の理由として、上位のジョブグレード(注3)における男女比の偏りが認められています。当社は職能資格制度を導入しており、上位のジョブグレードにおいては周囲を巻き込むリーダーシップの発揮が求められますが、この上位ジョブグレードの保有者における女性比率は21.1%であり、全従業員の女性比率40.5%と比較して低くなっています。また、女性管理職比率は26.6%であり、こちらも全社の女性比率と比較して低い状態にあります。当社では、給与水準はジョブグレードと連動し、役職とは連動しない報酬設計となっているため、管理職における性別の偏りは、必ずしも男女賃金差を説明する理由とはなりませんが、上位の役職者には高いジョブグレードを保有している者が多いという事実を踏まえると、二つの事象には相関があると考えております。
世代やジェンダーにおけるこのような偏りを生む根本的な要因は、当社を含む社会全体の役割分担意識に根付くものであると認識しておりますが、当社では、民族・文化的多様性を推進することでそれらを解決していきたいと考えております。民族・文化的多様性に富んだ組織には、属性の違いに対する意識そのものが希薄化し、一生懸命頑張る仲間を応援する自然な気持ちと、文化・性別・民族・人種・年齢の壁を超えたボーダレスな尊敬と共感がもたらされ、また、世界中から様々なジェンダー観が「輸入」されます。私たちはそれらをもって、昭和から平成時代に日本社会で育った男女双方の無意識下に、好むと好まざるとにかかわらず沈着してしまった因習的な年齢・性別役割分担意識を克服したいと考えております。
このような組織的な意識改革と並行して、当事者とその周囲に対する物理的な働きかけや、直接的な啓蒙活動を行っていくこともまた重要であると考えております。人材の採用や役職者の人選などといった重要な意思決定に、ジェンダー多様性の観点を徐々に取り入れ、また、次世代の女性リーダー育成を視野に、一部の希望する女性従業員に対して外部の女性顧問によるメンタリングセッションを提供するなど、物理的な働きかけも行っております。同時に、幅広い層に対する啓蒙活動として、国際女性デーや女性歴史月間を祝う社内イベントの開催や、PyLadies Tokyoへの協賛、さらには有志による女性アフィニティグループの運営やプライド・パレードへの参加などといったボトムアップな活動も含め、女性活躍と多様なジェンダー観に関する様々な学びの機会が広く創出されております。
上位のジョブグレードにおける男女比率、女性管理職比率、そして男女賃金差における偏りは年々改善傾向にありますが、今後の更なる改善に向けて、組織としての意識改革、女性活躍や多様なジェンダー観についての理解促進のための取り組み、そして性別・世代・ライフステージを越えた活躍機会の平等に焦点を当てた取り組みを、引き続き行ってまいります。
(2)One HENNGEとして、価値と勝ちにこだわるコラボレーション
人と組織の力を事業成果に結びつけていくためには、多様性を歓迎しながらも、全員で共有するべき価値観と目的は明確にし、団結して目標達成に向かうことが重要です。当社では、全社的な行動指針をHENNGE WAYとして明文化しており、採用や昇格における基準にも反映しております。HENNGE WAYは、適宜アップデートされていくことを前提としており、2019年初版リリースから現在のHENNGE WAY 2024に至るまで、3回のアップデートが行われています。直近のアップデートでは、各々の役割を超え、勝ちにこだわるコラボレーションをさらに促進していくために、「Win Together」という行動指針が新たに追加されました。

団結して目標に向かうための前提として、「メンバー間の良好な関係性」と「各部門や役割間での相互理解」が重要であると考えており、様々な施策を通して、横断的・縦断的なコミュニケーションと関係性の構築、および相互理解の機会を積極的に創出しております。Communication Lunch(定期的に開催される全社ランチ会)やfun donuts(ランダムに選択されたメンバー数名が、毎週自動的に30分の雑談会に招待される仕組み)、Bukatsu(共通の趣味や関心事をもつメンバーで集まって行う業務外の活動費用を、会社が一部負担する制度)、Welcome Lunch(新入社員を誘って行く昼食の費用を、会社が一部負担する制度)などといった施策を通して、所属や役職を超えた業務外の関係性構築を後押ししております。また、Business Chat Trip(製品開発メンバーが各営業拠点を出張訪問し、拠点メンバーとの議論を通して顧客や市場に対する理解を深める施策)やUnity & Insight(四半期毎に行われる各部門からの情報発信を目的とした全社会)など、ビジネストピックを軸にした施策も実施し、業務や事業文脈での相互理解を深めています。
また、組織として団結してプロダクト価値を共創し、高い事業目標を達成していくために、物理的なコミュニケーションとコラボレーションが効果的であると考えております。場所や時間に捉われないリモートワークという働き方が有効な場面やライフステージは、確かに存在する一方で、熱を帯びるような踏み込んだ議論や周囲を巻き込むリーダーシップの発揮など、オンサイトで物理的に行う方が効果的なこともあります。社内で物理的かつ直接的なコミュニケーションがしっかりと取られている状態が、プロダクト価値向上と未来のARR創出の基盤になると考えており、2023年7月には、同僚やお客様などと対面コミュニケーションを行った業務日数に応じて支給される「物理コミュニケーション手当」を導入しました。
当社の人材は、事業の成長、ひいてはHENNGEという会社そのものをともに作っていく仲間です。成長の果実を皆で共有したいという想いのもと、従業員持ち株会制度の運用を行い、35%の奨励金を設定しております。また、2022年10月には全従業員を対象としたストックオプション制度の導入を行い、2023年2月、2024年7月、2025年7月に、それぞれ特定のタイミングで在籍していた全ての従業員に対して、新株予約権の付与を行っております。
今後も引き続き、One HENNGEとして、価値と勝ちの共創に取り組んでまいります。
(3)質量ともに妥協しない採用
スピード感をもって事業を成長させていくために、必要なスキルや経験を持った人材をタイムリーに獲得していくことが重要であることは言うまでもありませんが、平均利用期間が数十年単位であるSaaS製品を通してお客様に価値を提供する当社においては、長期視点で、仲間と共に価値を共創できる人材に拘って採用していくことが特に重要です。当社のカルチャーや国際化された社内環境へのフィット、中長期での価値創出ポテンシャルに拘りながらも、増え続ける人材需要にスピーディーに応えられるよう、採用チームと事業部門とが一丸となり、共に採用活動に取り組んでいくことが重要であると考えております。激化する人材獲得競争に勝ち抜くため、採用体制の拡充や採用プロセスの改善、企業としての認知度の向上や報酬体系の見直しなど、採用競争力の強化に向けて包括的な取り組みを行っております。
また、後述する「学び」を通して増幅された個々人の能力と、コラボレーションの力によって、お客様に提供する価値が創出され、事業成果が生まれていることを確認するための指標の一つとして、一人当たりの売上総利益をモニタリングするとともに、これを原資に報酬水準が上昇し、より豊かな人材が獲得されることで、さらなる事業成果が生まれるというサイクルの構築を目指しております。2025年9月期における当社の平均年収は約848万円となっております。
即戦力人材の採用に加え、人材の多様性確保に寄与する採用活動を行っていることも、当社の採用における特徴であると考えております。変わりゆく新たな時代を切り拓いていくために、新しい価値観を持つ世代の人材を継続的に組織に取り入れ、世代と価値観における多様性を担保していくことが重要であると考えており、その手段の一つとして新卒採用を位置づけております。また、新卒採用は、転職市場における人材需要と供給の変動に大きく影響されずに、優秀な人材を獲得していくための採用チャネルでもあると捉えております。2013年からは、全世界からのエンジニア採用を開始すると共に、社内国際化に関する取り組みを行ってまいりました。全世界を対象に、日本語能力ではなくスキルを重視したエンジニア採用を行うために、世界中のエンジニア学生を対象とする職業体験プログラム「Global Internship Program」を通年で運営しており、当社で就業している外国籍エンジニアの多くが、本プログラム経由で入社しております。国や地域にとらわれない採用は、エンジニアやデザイナー以外のポジションにも波及しており、組織に多様な文化や価値観をもたらす手段としても、大きな役割を担っております。
採用は当社にとっての積極投資領域です。採用に苦戦した2024年9月期から翻り、2025年9月期は期初目標を上回る採用人数となりました。筋肉質な組織体質の維持と着実な組織拡大を視野に、引き続き、採用施策や戦略に関する様々な挑戦と改善を積み重ねながら、採用力の強化に取り組んでまいります。
(4)個の学びと組織としての成長
優秀な人材の採用に加え、従業員一人ひとりが学び続け、組織として成長していくことが、当社の企業理念を永続的に実践していく上で必要不可欠であると考えており、個の学びを加速するための様々な機会提供を行っております。この学び続ける精神は、当社の共通行動指針であるHENNGE WAYにも、「Be a learnaholic」と掲げられています。コンプライアンス研修やマネジメント研修などといった全社共通の機会提供に加え、特定のソフトスキルやハードスキルであったり、個別のトピックに関する研修やワークショップを提供しており、原則、部門または個人による手挙げでの参加を前提とすることで、各人の担当業務や役割、直面している課題に直結するような、効果的な学びの機会の提供を目指しております。
特に英語に関しては、世界中から集まる多様な仲間達と役割を超えて協働していくための必須スキルとして捉え、幅広い学習支援を提供しており、全社の英語力は順調に向上しております。2021年には、実践的な言語力の指標であるCEFR-Jを当社の英語力評価基準として採用し、東京外国語大学 投野 由紀夫教授の監修のもと、当社内の具体的な業務やコミュニケーションの場面を想定したCan do(英語を用いて、どのようなことができるのか)を示す「CEFR-J HENNGE Descriptor」を策定しております。高い英語力を有する人材の採用獲得力強化、そして社内の英語力向上におけるインセンティブ付与を目的として、英語力を昇格要件に加えたり、英語手当(年間12万円〜156万円)を設けるなど、全社のさらなる英語力向上に向けて、包括的な取り組みを行っております。
このような定型的な学習機会の提供に加えて、コーチングサービスの提供や、Fail Fail Fail LT Event(各々の失敗と学びをライトニングトークで共有し合い、組織としての学びに繋げるイベント)の開催など、非定型的な学習や気付きの機会の創出にも、積極的に取り組んでおります。
② 気候変動
当社グループは、「テクノロジーの解放(Liberation of Technology)」という企業理念のもと、社会の持続的な発展への貢献を目指しております。この理念は、社会に対する責任にとどまらず、地球環境に対する責任も包含するものであるという考えのもと、気候変動を経営における重要なテーマの一つと捉え、下表のとおり、気候関連のリスク及び機会を認識しております。
これらに対応していくことで、テクノロジーを活用した持続可能な社会の実現に寄与していけるものとして考えております。
〈リスク〉
〈機会〉
(注)時間軸:短期 1~2年以内、中期 2030年頃、長期 2050年頃
当社グループは、事業を推進するうえでリスクが伴うことを認識し、これを適切に評価、コントロールすることに努めております。また、当社グループにおいては、リスクを単に回避すべき負の影響だけを生じさせる性質のものではなく、事業成長を促す機会であると捉え、リスクと機会の両側面を適切に評価したうえでコントロールしていくことが重要であると考えており、業務分掌規程、組織規程及び職務権限規程等の社内規程で定めるプロセスに従い、各事案のリスク及び機会を識別・評価しております。
① 「テクノロジーの解放(Liberation of Technology)」
当社グループが獲得する契約の総価値、すなわちLTV(Life Time Value)で表せると考えております。LTVは、ARR、平均契約年数、売上総利益率、これら3つの値の積で算出することができます。2025年9月期末現在、売上総利益率は86.5%と高い水準を維持しており、HENNGE Oneの直近12か月の平均月次解約率0.33%から算出する理論上の平均契約年数も高い水準を維持しております。そのため、現在はARRの最大化に努めることで、LTV最大化を目指しております。2025年9月期末のARR及び各種KPIにつきましては、本書
なお、2029年9月期でのグループ全体のARRを200億円にすることを目標としております。
② 人的資本に関する取り組み
当社が、持続的な事業成長を実現する上で特に重要視している「多様性の確保とインクルージョン」、「One HENNGEとして、価値と勝ちにこだわるコラボレーション」、「質量ともに妥協しない採用」、そして「個の学びと組織としての成長」という4つのテーマにおける状況と、取り組みの進捗を確認するために、人や組織に関する様々な指標を観測しております。
「テクノロジーの解放(Liberation of Technology)」という当社の企業理念に基づいた事業を通して、より良い社会作りに貢献していくということに加えて、コアバリューを共有する多様な人材が、共通の目的に向かって活発にコラボレーションし、圧倒的な価値を共創しているという組織状態を目指して、人的資本に関する挑戦的な取り組みを続け、その中で当社に蓄積される多くの失敗と学びを、企業や社会に幅広く還元していきたいと考えております。
(注)
1.当社の営業日数に対する、従業員が出社や外出を通して同僚やお客様などと対面コミュニケーションを取った業務日数の比率です。
2.男女賃金差、有給休暇取得率および育児休業関連の指標は、厚生労働省による指針に基づき、指定の集計基準に該当する労働者(パートタイマーを含む)を対象に、指定の方式を用いて算出しています。
3.当社は職能資格制度を導入しており、一定以上のジョブグレードにおいてはリーダーシップの発揮が求められる設計になっています。ここでは、リーダーシップの発揮が求められるジョブグレードを上位ジョブグレード、それらより下位に位置するジョブグレードを下位ジョブグレードと表現しています。
4.教育費として計上される研修などには一部、パートタイマーも参加可能なものも含まれます。また、英語学習プログラムはパートタイマーも利用可能となっており、英語関連教育費および英語学習プログラム利用者数は、パートタイマーも含みます。
③ 気候変動に関する取り組み
当社は、オフィス運営やITインフラにおけるCO2排出量の削減、再生可能エネルギーの活用、顧客におけるリモートワークやクラウドサービスの導入によるCO2排出量削減、さらに社員を巻き込んだ気候アクションの推進など、定量的かつ具体的な取り組みを展開していくことを目指しております。
具体的には以下の取り組みを目標とします。
・本社における再生可能エネルギー電力の調達
・オフィスビルやIT機器のエネルギー効率改善(省エネ化)
・自社サービス(クラウドセキュリティ、業務効率化ツール等)を通じた顧客の脱炭素化の支援
(リモートワーク導入による移動抑制を通じたCO2排出削減など)
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資家に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社グループ株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため実際の結果と異なる可能性があるとともに、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。
また、ここで記載する各リスクの発生頻度及びそれらが顕在化した場合の影響度については、合理的に算出することができないため、記載しておりません。
1.事業環境に関するリスク
(1) 経営環境の変化について
(リスクの内容)
当社グループが事業展開をしているインターネット関連市場においては、事業継続の観点や業務効率化による自社競争力向上の観点から大企業から中小企業までIT投資を進めております。その中でも、現在、当社グループが注力しているHENNGE One事業が属するクラウドサービス市場は、その利便性や初期投資を抑制できるといった特徴により急速な成長を続けております。
当社グループの発展にはクラウドサービス市場の成長が必要不可欠でありますが、当社グループが将来的に事業環境の変化に適応できない場合、経済情勢や景気動向等の変化によってクラウドサービス市場の成長が鈍化した場合、または、急速に成長するクラウドサービス市場において、今後国内外の大手資本や競合他社の参入などにより競争が過熱した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 技術革新やサービス提供環境への対応について
(リスクの内容)
当社グループは、技術革新の活発なIT業界において事業活動を行っております。そのため、当社グループ内に最先端の技術を研究開発する部門を設け、日々、既存製品・サービスの改善改良及び新規サービスの開発に絶え間ない努力を重ねておりますが、AIをはじめ、IT業界の常識を覆すような技術革新が行われ、当社グループにおいて、かかる技術革新への対応の遅れが生じ、サービス提供環境の変化や市場環境の変化に適応できない場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの主要サービスであるHENNGE Oneは、顧客企業が利用するクラウド型グループウェアと連動して、サービス提供を行っております。クラウド型グループウェアの提供ベンダーが自社でHENNGE Oneに酷似したサービスのみを提供する環境に変更した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
2.事業内容に関するリスク
(1) 特定の事業者サービスへの依存について
(リスクの内容)
当社グループの主要サービスであるHENNGE Oneは、安全性、安定性、拡張性及び価格等を総合的に勘案し、Amazon Web Services, Inc.が提供しているクラウドコンピューティングサービスAmazon Web Services(以下「AWS」)を主な基盤として運営されています。
AWSのデータセンターの処理能力が、当社グループの求める処理能力を満たさない場合や、AWSに障害が生じた場合などには、HENNGE Oneへのアクセスが中断又は遅延するなど、ユーザのHENNGE One利用が滞り、ユーザからの当社サービスへの信頼が損なわれ、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、Amazon Web Services, Inc.による経営戦略の変更、価格改定等が行われた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 特定の当社グループサービスへの依存について
(リスクの内容)
当社グループの売上のうち、主要サービスであるHENNGE Oneの売上高は、売上高全体の大部分を占めております。当社グループは、クラウドセキュリティサービスを提供しておりますが、市場環境等の変化により、HENNGE Oneの売上高が著しく減少した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) システムトラブル・サイバー攻撃の発生について
(リスクの内容)
当社グループが主に提供している製品・サービスは顧客にセキュアな環境を提供することを目的の一つとしてプログラムされております。このプログラムされた製品・サービスが意図したとおりに動作しないなどの重大なシステムトラブルが発生した場合、または当社グループの製品・サービスに対して外部からサイバー攻撃が行われた場合には、当社グループが提供している製品・サービスへの信用度が著しく低下し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
3.経営管理・事業体制に関するリスク
(1) 人材の採用・育成について
(リスクの内容)
当社グループの継続的な成長のためには従業員を中心とする人材の確保が重要であると認識しております。しかし、国際情勢の変化や当社グループが属するクラウドサービスの分野における人材の確保が加熱するなどの影響で、事業拡大に際して人材の採用・育成が計画通りにいかない場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) コーポレート・ガバナンスについて
(リスクの内容)
当社グループの持続的且つ健全な成長には、適切なコーポレート・ガバナンス体制及び内部管理体制を整備し、これを適切に運用することが重要であると認識しております。しかしながら、当社グループの組織の拡大に対して、これらの体制の整備と適切な運用を行えなかった場合、適切な経営管理を行えず、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 国外事業について
(リスクの内容)
当社グループは、国外の顧客に対してクラウドセキュリティサービスを提供しております。国外事業は、当社グループのさらなる成長に不可欠であると考え、今後もアジア諸国や北米をはじめ、欧州各国に事業展開するまたは加速させる可能性があります。
当社グループは、国外の事業展開を検討する際には、予めその国や地域の市場、商慣習、規制等の十分な調査を行い、リスク対応しておりますが、当社グループが対応できない規制等が生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
4.法的規制及び知的財産権等に関するリスク
(1) 法的規制の導入について
(リスクの内容)
当社グループが現在、提供している製品・サービスについて、特段の法的規制はありませんが、今後、当社グループの製品・サービスを対象とする法的規制が整備されることとなった場合、当社グループの対応次第では、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 知的財産権の侵害について
(リスクの内容)
当社グループは、研究開発部門を設け、日々、既存製品・サービスの改善改良及び新規サービスの開発に絶え間ない努力を重ねております。当社グループが保有する知的財産権を侵害された場合、又は当社グループが他者の保有する知的財産権を侵害した場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 情報管理体制について
(リスクの内容)
当社グループが提供する製品・サービスの導入に際して、顧客企業から機密情報に該当する情報を取得することがあります。当該取得情報を外部からのサイバー攻撃、内部の作為、不作為等の理由により紛失もしくは漏えいした場合、信頼性の低下、損害賠償及び訴訟費用の支出が発生する等、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
5.その他のリスク
(1) 投融資について
(リスクの内容)
IT業界における日進月歩の技術革新に留まらず、多くの企業においてデジタル変革(DX化)が進んでおり、当社グループが継続的に事業を拡大していくためには、様々な新技術をサービスに適切に取り入れていくこと、および市場やユーザのニーズを適時・的確に捉えることが重要であると認識しております。
当社グループは、現在、市場のニーズに合致した技術力を保持するため、新規事業開発だけでなく、事業シナジーが見込まれると判断した企業に対して投資を実行しております。
また、今後も、さらなる事業拡大のために、国内外を問わず出資、子会社設立、合弁事業の展開、アライアンス、M&A等の投融資を実施する場合があります。投資先企業の事業が計画通りに進捗しない場合や投融資額を回収できなかった場合、減損の対象となる事象が生じた場合などにおいては、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 株式価値の希薄化について
(リスクの内容)
当社グループは、当社取締役及び従業員に対して、インセンティブの1つとして、それぞれ、譲渡制限付株式及びストック・オプションを付与しており、また今後もストック・オプションの付与の他、株式報酬制度の見直し等、企業の持続的成長のためのインセンティブプランを活用していくことが考えられます。そのため、本書提出日現在において付与しているストック・オプションに加え、当該インセンティブプランの活用等により新規に株式が発行された場合には、既存株主が保有する株式の価値が希薄化する可能性があります。
(3) 為替の変動について
(リスクの内容)
当社グループでは、クラウドサーバ利用料は主に米ドル建てで支払っており、急激に円安が進行した場合には、売上原価が悪化し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループ(当社及び連結子会社)の業績、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等という。)の状況の概要は次のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、本書提出日時点において当社グループが判断したものであります。
当社グループの属するソフトウエア業界を含む情報通信サービス業界では、少子高齢化により日本の労働力人口が減少しているという課題に対処するための労働生産性向上の観点だけではなく、BCP(事業継続計画)対策、あるいはデジタルトランスフォーメーションの観点からもクラウドサービスに対する需要は一層拡大傾向となっております。
こうした経営環境の中で、当社グループは、クラウドサービスを導入して業務効率化を図る企業に対し、クラウドサービスの利便性を損なうことなく、セキュリティリスクを軽減させる「HENNGE One」を成長のドライバーと位置付け、事業を推進しております。
場所や端末を選ばずにいつでもどこからでも機動的にサービスを利用できるというクラウドサービスの特性は、業務に幅広い柔軟性をもたらします。しかしながらこの特性は、たとえば意図しない場所からアクセスが可能になってしまうかもしれないといったセキュリティ上の懸念にもつながります。また、業務の基盤となるメールシステムも含めたグループウエアをクラウドに移行する場合、メール誤送信やファイル共有設定ミスによる情報漏洩対策や、年々リスクが高まっている標的型攻撃などといった様々な脅威への対策もあわせて検討する必要があります。
「HENNGE One」は、様々なクラウドサービスに対する横断的なアクセスコントロールを実現するSaaS認証基盤に加えて、メール誤送信対策やファイル共有管理機能といった情報漏洩対策機能、さらにランサムウェアや標的型攻撃対策などのサイバーセキュリティにも対応した、クラウド型のワークスタイルに移行する企業をサポートするための総合的なサービスです。
当社グループは、より多くの企業がクラウドサービスを導入することで労働生産性向上を実現し、それによって日本経済がさらに活性化するよう貢献したいと考えております。
当社グループは、中長期的な株主価値及び企業価値の向上を目指すべく、主要サービスである「HENNGE One」のLTV(注1)及びARR(注2)を重要な経営指標としております。
当連結会計年度においても、時代と共に変容・拡大している企業のセキュリティ意識やニーズにより一層応えるべく、前連結会計年度にHENNGE Oneのリブランディングを行い、新機能を搭載した新しいプランを展開いたしました。これによって新規顧客の獲得を加速させ、既存顧客における新プラン移行を推し進めることが当連結会計年度においても継続することができ、それに加えSuite内最上位プランであるHENNGE One Proの獲得割合を上げることができたなど、ユーザへの付加価値拡大と収益性の向上につながる持続的な成長基盤を築いております。
さらに2025年4月には、さらなるARR成長の実現に向けた挑戦の一つとして、株式会社サンブリッジコーポレーションと共に米国に合弁会社(HENNGE Inc.)を設立し、HENNGE Oneの地域カバレッジの一層の拡大に向けた活動を開始いたしました。
また、将来のユーザへの付加価値拡大を見据え、2025年4月にはアプリケーションセキュリティ体制管理(ASPM)サービスを提供するIssueHunt株式会社へのリード投資家としての出資や、2025年8月にはメッシュ型ネットワークソフトウェアを開発・提供するRunetale株式会社への出資など、社内開発活動や新規事業開発に留まらず、事業投資や事業連携等も継続的に推進しております。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高10,924百万円(前連結会計年度比30.6%増)、営業利益1,793百万円(同76.7%増)、経常利益1,854百万円(同85.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,358百万円(同64.2%増)となりました。なお、売上高のうち10,837百万円(売上高全体のうち99.2%)は解約がされない限り翌期も継続的に売上高となる性質の売上で構成されており、当社グループの安定的な収益基盤を構築しております。また、為替変動やセキュリティ強化などによるHENNGE Oneのインフラコストの増加や開発人員の拡充等の要因はあるものの、HENNGE Oneの価格改定等の影響により、売上総利益率は前連結会計年度比2.4ポイント増の86.5%となりました。
当社グループの事業セグメントは単一セグメントでありますが、売上区分別の事業概況は、次のとおりであります。
1.HENNGE One事業
不正ログイン対策、スマートフォン紛失対策、メール・ファイルの情報漏洩対策や標的型攻撃対策などを一元的にクラウドサービス上で提供する「HENNGE One」については、営業面では、大手企業、販売パートナー、新規顧客、既存顧客など様々なアプローチ先に焦点を当てた各種イベントの開催など、多層的な顧客アプローチを実施いたしました。また、新規顧客獲得に向けた体制強化のため、より高付加価値を生み出すことのできる体制を意識した採用・教育を進めるとともに、引き続き販売パートナーとの連携強化を推進し、首都圏及びその他の地域での販売拡大のための体制強化にも注力いたしました。
運営面では、新規顧客獲得体制の充実を図るとともに、2024年4月からの新たなライセンス体系を基に、新規顧客の獲得のみならず既存顧客にも新ライセンス体系への移行を促しながら、ユーザあたり単価の向上に繋げつつも低い解約率を維持するための施策を進めてまいりました。
さらに開発面においては、今後の既存機能の改善や新機能の追加開発のため、引き続き日々研究開発を重ねております。
これらの活動の結果として、中小規模の企業を中心とした新規受注の獲得、ユーザあたり単価の上昇等により、ARRは前連結会計年度末比27.2%増と伸長いたしました。
この結果、HENNGE One事業の売上高は、10,259百万円(前連結会計年度比32.6%増)となりました。また、翌連結会計年度の収益見込みのベースとなるARRは11,135百万円(前連結会計年度末比27.2%増)、当連結会計年度末時点の契約企業数は3,427社(同16.1%増)、契約ユーザ数は2,799,960人(同12.2%増)、直近12ヶ月の平均月次解約率は0.33%(同0.21ポイント減)となりました。
2.プロフェッショナル・サービス及びその他事業
プロフェッショナル・サービス及びその他事業については、業績は2025年5月に開示した通期業績修正予想どおりに推移いたしました。クラウド型のメール配信システム「Customers Mail Cloud」につきましては、新規顧客獲得、既存顧客のアカウント追加等の受注、メール配信量の増加などに加え、企業のDMARC対応における需要も相まって、順調に推移いたしました。営業面ではAWSマーケットプレイスへの出品など販路拡大に向けた取り組みを継続し、開発面ではさらなる機能の向上施策を行いました。
この結果、プロフェッショナル・サービス及びその他事業の売上高の合計は、665百万円(前連結会計年度比5.9%増)となりました。
(注)
1.LTV (Life Time Value):顧客が顧客ライフサイクルの最初から最後までの間に当社の商品やサービスを購入した(する)金額の合計です。
2.ARR(Annual Recurring Revenue):対象月の月末時点における契約ユーザから獲得する、翌期以降も経常的に売上高に積み上げられる可能性の高い年間契約金額の総額です。当社グループでは、以下の計算式で算出しております。
対象月末のARR = 対象月のMRR(注3) × 12(12倍することで年額に換算)
3.MRR(Monthly Recurring Revenue):対象月の契約ユーザから獲得した月額利用料金の合計です。ここには一時的な売上高は含みません。
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、10,742百万円(前連結会計年度末比2,457百万円の増加)となりました。主な要因としては、現金及び預金991百万円の増加、投資有価証券897百万円の増加、敷金及び保証金380百万円の増加によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、6,898百万円(前連結会計年度末比1,600百万円の増加)となりました。主な要因としては、契約負債978百万円の増加、未払法人税等203百万円の増加、賞与引当金153百万円の増加、転換社債型新株予約権付社債148百万円の増加によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、3,844百万円(前連結会計年度末比857百万円の増加)となりました。主な要因としては、利益剰余金1,262百万円の増加、自己株式451百万円の増加によるものであります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物等(以下「資金」という)は、7,319百万円と前連結会計年度末に比べ991百万円(15.7%)の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は2,726百万円(前連結会計年度は1,930百万円の収入)となりました。これは、税金等調整前当期純利益の計上1,854百万円、契約負債の増加978百万円、法人税等の支払額435百万円、賞与引当金の増加153百万円が主な要因となっております。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は1,334百万円(前連結会計年度は35百万円の支出)となりました。これは、投資有価証券の取得による支出897百万円、敷金及び保証金の差入による支出386百万円が主な要因となっております。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は417百万円(前連結会計年度は151百万円の支出)となりました。これは、自己株式の取得による支出469百万円、社債の発行による収入148百万円、配当金の支払額96百万円が主な要因となっております。
a.生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社グループは新規案件について受注残が発生するものの、受注から販売までの期間が短いため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績を売上区分ごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該の総販売実績に対する割合
2.当社グループの事業セグメントは単一セグメントでありますので、セグメント別の記載は省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成においては、経営者による会計上の見積りを行っております。経営者による会計上の見積りは、過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、会計上の見積りには不確実性があるため、実際の結果と見積りとは異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要」に含めて記載しております。
③ 経営戦略の現状と見通し
当社グループは、「テクノロジーの解放 (Liberation of Technology)」という経営理念のもと、独自の開発サービスの提供により業績を拡大してまいりました。今後、クラウドサービスに対する需要が一層拡大し、企業規模によらず積極的なIT投資が進み、ビジネスにおいてクラウドサービスを利用する場面は多くなると考えております。このような経営環境において、当社サービスは、より積極的な機能充実と販売活動を実行することで、事業の拡大が可能であると判断しております。
また、既存サービスの概念に捉われることなく、当社グループの強みである新技術への挑戦を継続することで、新サービスの開発をあわせて実行してまいります。
④ 経営者の問題意識と今後の方針について
今後、当社グループが更なる事業拡大を図るためには、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。それらの課題に対応するため、経営者は最新のIT技術を探求し、あわせて事業環境も把握し、当社グループの強みであるスピード感あふれる実行力を発揮し、世界に新しい価値を創造し続ける方針であります。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、人件費、業務委託費、広告宣伝費等であります。資金の源泉と流動性を安定的に確保することを目的とし、資金需要の額や使途に合わせて自己資金を投下する他、金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等で資金調達していくことを基本方針としております。なお、これらの資金調達方法の優先順位等に特段方針はなく、資金需要の額や使途に合わせて柔軟に検討を行う予定です。当連結会計年度末の現金及び現金同等物は7,319百万円であり、流動性を確保しております。
(1)合弁会社設立に関する契約
当社は、2025年3月21日開催の取締役会において、株式会社サンブリッジコーポレーションとの共同出資による合弁会社設立について決議し、2025年4月1日付で株式会社サンブリッジコーポレーションとの間でJoint Venture and Stockholders Agreementを締結いたしました。
(2)定期建物賃貸借に関する契約
当社は、2024年11月22日開催の取締役会において、森ビル株式会社との間で本社移転に関する定期建物賃貸借契約を締結することを決議し、2024年12月13日付で定期建物賃貸借契約を締結いたしました。
本社の移転の概要につきましては、以下のとおりであります。
1. 新本社所在地
東京都新宿区西新宿一丁目(詳細未定)
明治安田新宿ビル(仮称)
2. 移転時期
2027年4月(予定)
3. 移転理由
①会社の持続的成長に伴い、人材採用の強化により従業員が増えることが予測されるため
②より働きやすいワーププレイスの構築による生産性の向上、コミュニケーションの促進、一層のイノベーションの創出を図るため
③コーポレート・ブランディング向上のため
当社グループは、最新のITを研究し、既存製品・サービスの改善改良及び新規サービスを開発するため、各分野にわたって研究開発に取り組んでおります。
開発体制は、全世界から採用した優秀な人材を擁する当社のクラウド・プロダクト・ディベロップメント・ディビジョンが中心となり研究開発を行っております。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は