第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。

(1)経営方針、経営戦略等

 当社グループは、「お客様に対して常に新しい価値を提供し続ける」を使命に、安定かつ持続的な成長を目指してまいります。社名と同様にIT業界の「ベース」つまり基礎となるべく「モノづくり」・「運用保守」領域をメインターゲットと定め、「モノづくり」・「運用保守」領域での競争力を高めるために、以下の3点に取り組んでまいります。

① 業界の最先端を行く技術力の強化

② お客様の要望に素早く応えられる機動力・動員力の強化

③ 安心を実感して頂ける品質・サービスレベルの強化

 この3点に加え、④安定性の強化と⑤売上の拡大を重点戦略として策定しております。

<重点戦略>

① 業界の最先端を行く技術力の強化

 IoT、クラウド、RPA(Robotic Process Automation、ロボットによる業務の自動化)、FinTech等、最新の技術に対する研究・習得を推進してまいります。また、技術力の高い中国人技術者が多く在籍するという優位性を最大限に活かし、既存技術に関してもより高いレベルを目指し、生産性向上に繋げてまいります。

② お客様の要望に素早く応えられる機動力・動員力の強化

 会社に対する帰属性向上の取り組みと、株式上場によって得られた社会的信頼度向上やファイナンス手法を活用し、規模の拡大を目指します。並行して、組織をフラット化し、現場にいる幹部社員の裁量で迅速な意思決定を可能にすることで、お客様にスピードを感じて頂ける企業を目指します。

③ 安心を実感して頂ける品質・サービスレベルの強化

 意識教育の徹底と、プロジェクトの管理手法、マネジメント手法に関する教育を強化し、品質管理の方法や、問題が発生した際のリカバリ手法を実践することで、品質向上に繋げてまいります。

④ 安定性の強化

 運用保守案件や社員支援サービス等の継続的な受注が見込めるストックビジネスを増やしていくことで、外部環境に比較的影響を受けにくい安定した事業基盤の構築を目指します。

⑤ 売上の拡大

 売上の拡大余地の大きい大手システムインテグレータとの取引比率を上げることで、成長可能な基盤を整え、新規領域の案件に参画することで売上拡大に繋げてまいります。

 

(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

 当社グループは、持続的な成長を図っていく方針であり、企業の成長と社員及び株主への還元のためには、利益成長が最重要と捉えております。そのため、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標としては、営業利益を用いております。

 

(3)経営環境

 当社グループが属する情報サービス業は、「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」の流れが加速し、先端技術を活用したIT投資の需要は堅調に推移すると見込まれます。また、「働き方改革」に向けた取り組みも各企業で加速しており、そのためにはITによる業務の自動化・効率化は不可欠と考えております。

 社会的にITへのニーズ・期待が高まっているため、経営環境としては領域拡大のチャンスがあると分析しております。IoT、クラウド、RPA、FinTech等をキーワードに、技術力を高め、それを武器に社会的なニーズに対応していく考えであります。

 一方で、技術者不足が業界の深刻な課題となっております。当社グループは日本、中国の双方の人材が活躍できるという強みを活かし、人材確保を行ってまいります。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

事業上及び財務上の対処すべき課題としては以下の事項を認識しております。

① 新規主要顧客(第4の柱)の早期確立

 安定した持続的な成長を続けるためには、売上拡大に繋がる新規主要顧客の確立が必要だと考えています。現在の主要顧客である富士通グループ、みずほ証券、野村総合研究所は3本の柱として確立できていると考えておりますが、更なる成長のために、第4の柱を構築したいと考えております。第4の柱としては、売上拡大が見込める大手システムインテグレータをターゲットに要員の集中投入などを図り、早期に4本目の柱となる顧客の確立を目指してまいります。

 

② 品質・サービスレベルの向上

 継続して受注を得るには、常に安定した品質とサービスを提供し、お客様に安心して頂くことが重要になります。品質・サービスレベルの向上に向けて、意識教育の徹底や品質管理方法の教育を強化してまいります。加えて、受注前の見積り審査や受注後のプロジェクト進捗確認等のアシュアランス機能をもったシステム企画部の第三者チェックを通じて、品質・サービスレベルの向上を図ります。

 

③ 人材採用の強化

 当社グループ事業を継続的に拡大していくためには、専門性を有する優秀な人材を安定的、かつ機動的に確保することが必要不可欠と考えています。採用に注力し、日本新卒採用、中国新卒採用、日本中途採用、中国中途採用それぞれに対してターゲット別に最適な戦略を講じてまいります。当社グループ事業の源泉は人材であるため、採用予算を増額し、優秀な人材確保に努めます。

 

④ 最新技術の習得

 当社グループ事業を取り巻く環境は急速に変化しており、お客様に対して、常に新しい価値を提供するためには、最新の技術を含めた専門性を有する優秀な人材が必要と認識しています。技術動向などを常に注視し、AWS(Amazon Web Services、Amazon.comが提供するクラウドコンピューティングサービス)、SAP、RPA、証券業務など高付加価値に繋がる技術・業務知識に的を絞って教育に注力し、関連資格取得者数の増加も図ります。

 

⑤ リーダー層の育成

 売上拡大に伴い、案件数や大型案件も増加し、ビジネスパートナーの活用も大幅に増加しています。そのため、マネジメントスキルを持ったリーダー層の育成が急務となっています。これまでの教育研修制度にプラスし、リーダーを目指す社員に特化した研修及び現場でのマネジメント経験をさせる取り組み等を通して、リーダー層を充実させてまいります。

 

⑥ 経営管理・内部管理体制の強化

 経営に対する公平性及び透明性の担保、また、会社経営を脅かす問題・違反を防止し、法令・企業理念が遵守できる組織にするために、経営管理体制・内部管理体制の強化が重要と認識しております。外部講師による教育等も含めて、引き続き公平性と透明性、効率性、並びに、健全性を保つことができる組織を維持するために、コーポレート・ガバナンスの体制強化に取り組んでまいります。

 

⑦ 働き方改革の推進

 働きやすい環境を整え、社員のワーク・ライフ・バランスやモチベーションの向上を図ることは、結果として社員の生産性や帰属性を高め、優秀な人材の確保に繋がると考えているため、働き方改革の推進は重要課題と認識しております。「社員を大事に」のスローガンのもと、取り組みを行った結果、2018年には、大手シンクタンクの客観的な診断に基づき、大手金融機関より「働き方改革のグロース企業」として評価頂きました。引き続き従業員主体のキャリア構築の仕組づくりを行い、有給休暇取得率の向上、長時間労働の抑制等に注力してまいります。

 

2【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ばす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経済・市場環境変化による顧客のIT投資への影響について

 当社グループは、一般企業のシステム受託開発を主要事業としておりますが、一般企業のIT投資の姿勢については経済情勢や市場環境の状況に影響を受ける傾向にあります。現状の経済情勢や市場環境は第四次産業革命等の影響によりIT投資は増加傾向にあり、良好なものと認識しています。ただし、今後、経済情勢や市場環境の悪化等により一般企業のIT投資が減少した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(2)競合他社による影響について

 当社グループでは、市場動向を捉え、技術力、サービス、品質、生産性の向上に努めておりますが、当社グループが属する情報サービス産業界には多数の事業者が存在しており、市場において当該事業者との競合が生じております。そのため、需要の減少や新規参入の増加等により競争が激化し、当社グループの競争力が相対的に低下した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(3)特定顧客との関係について

 当社グループの主要顧客である富士通グループ、みずほ証券、野村総合研究所の上位3グループに対する当社グループの売上高は、2019年12月期において3分の2程度を占めております。当社グループでは、高い技術力の提供により相互の信頼関係を構築しており、これが当社グループの強みになっております。また、一部の主要顧客からは資本の受け入れも行っております。当社グループでは今後もこの緊密な関係を維持継続させるとともに、新規顧客の拡大を図るべく、SE連携による営業活動を推進し新たな主要顧客に繋げていくよう拡充に努めていますが、当該顧客の事業方針の大幅な見直し、業績及び財務状況の悪化等によっては、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(4)不採算プロジェクトの発生について

 プロジェクトを計画通りに仕上げることは、当社グループの業績向上にとって非常に重要です。

 当社グループが行うシステム開発においては、工程別見積り等による見積り精度の向上策の実施とともに、プロジェクトごとの採算管理を徹底しております。また、個々のプロジェクトが円滑に遂行されるように支援する専門部署を設置しております。

 しかしながら、このような施策を講じたにも関わらず、何らかの理由により想定を超える工数増加や納期遅延等が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(5)人材の確保について

① 人材採用

 当社グループでは、優秀な人材を安定的に確保することが極めて重要と考えており、積極的な採用活動及び育成を行っておりますが、日本は少子高齢化による労働人口の減少に伴い、業界全体において優秀な人材を安定的に確保することが困難な状況になりつつあります。

 このような状況の下、当社グループでは、日本だけでなく中国においても優秀な人材を安定的に採用できる仕組みづくりに注力しており、過去からの実績に基づく関係を維持して中国の主要な大学から技術者として即戦力になり得る優秀な新卒を定期的に採用しております。また、日本企業の業務に従事したことのある経験者を中国で中途採用を行うことにより、即戦力となる優秀な人材を確保しています。

 加えて、社内研修を充実させることにより人材の育成にも力を入れております。

 しかしながら、人材の確保や育成が計画どおりに実施できない場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

② 中国人社員の就労

 当社グループでは、中国人社員と日本人社員の混成チームを編成することで、互いの長所を活かしたシナジー効果を発揮し、より質の高いサービスを提供することを強みとしております。中国人社員を含む外国人社員の雇用にあたっては就労可能な在留資格の取得が必要になります。現在までのところ、当社グループからの申請で在留資格が認められず、事業に影響を与える事象は発生しておりません。当社グループとしては、万一の場合でも日本国内における採用のみで事業の継続に支障がないよう体制を整備してまいりますが、日本政府及び中国政府の方針の変化や、日中関係に大きな変化が生じ、中国人社員の在留資格の認定・更新が認められなくなった場合等には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(6)長時間労働の発生について

 当社グループでは、法令に則り適切な労務管理を行っておりますが、プロジェクトにおいて想定外の事態が発生した場合には、品質や納期を遵守するために一時的な長時間労働が発生することがあります。

 当社グループではこのような事態を発生させないようプロジェクト管理を徹底し、問題の早期発見及び解決に努めておりますが、やむを得ずこのような事態が発生した場合には、従業員の健康問題や労務問題の発生、労働生産性の低下や品質の低下等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(7)協力会社の確保について

 当社グループでは、ノウハウの蓄積と品質確保を目的に当社及びグループ会社による開発を基本としておりますが、専門性の高いスキルを必要とするプロジェクトや大規模なプロジェクト及び多くのプロジェクトを並行して受注する際には、当社グループのリソースだけで体制を整えることが難しい場合があります。そのため当社グループでは、外部協力会社へ受託開発業務の一部を再委託しておりますが、当社の要求基準に合致する協力会社を十分に確保出来ない場合、外注単価が上昇してコストが増加する場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(8)情報漏洩について

 当社グループでは、業務を遂行する上で顧客の機密情報を取り扱うことがあります。そのため当社グループでは、プライバシーマークの認定資格を取得するとともに情報セキュリティ関連の規程を整備し、周知と遵守の徹底を行っています。加えて、情報セキュリティ委員会主導で社員に対する教育も定期的に実施し、情報セキュリティに対する意識の定着を図っています。

 しかしながら、このような対策を講じながらも何らかの理由により機密情報の漏洩が生じた場合には、顧客からの損害賠償請求や信用の失墜等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(9)M&A・業務提携について

 当社グループは、事業基盤の強化・拡大のため、M&Aや他企業との業務提携を行う可能性があります。これらM&A等を行う際には事前にデューデリジェンス等を実施し、リスクの低減に努めますが、何らかの理由により当初想定した効果や収益が得られない場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(10)自然災害・パンデミック等による影響について

 地震等の自然災害やそれに伴う二次災害、又はパンデミック等の発生によって当社グループの事業継続が危ぶまれる事態に備えて、事業継続計画を策定しております。また、当社が保有する情報資産・情報システムは、当社オフィス内のサーバルームで管理しており、システムごとに独立したサーバを用意し、電源やディスクの冗長化を行い、マスタファイルを含む機密データの保全、システムの可用性を担保しております。ただし、想定をはるかに超えた大規模な災害等が発生した場合には、業務の全部又は一部が停止し、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(11)法的規制等について

① 法的規制

 当社グループでは、事業パートナーとなる協力会社との間で業務委託契約を締結し業務を委任する場合があり、相手先によっては「下請代金支払遅延等防止法」(下請法)が適用される場合があります。また、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(労働者派遣法)に基づき、派遣契約を締結し労働者派遣を行う場合があります。更に、外国人社員の雇用にあたっては、「出入国管理及び難民認定法」(入管法)に基づき、在留資格の取得等を行う必要があります。

 当社グループでは、コンプライアンス委員会を設置し、法令に則した社内規定の整備や定期的なコンプライアンス教育の実施・遵守に努めておりますが、法令変更に対応できなかった場合等により法令に抵触した場合には、当社グループの事業活動が制限されるとともに、社会的な信用の失墜により当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

② 知的財産権の侵害

 当社グループが行うソフトウェア開発においては、特許権や著作権等の知的財産権の確保が業務遂行上重要であり、独自の技術・ノウハウ等の保護・保全とともに、第三者の知的財産権を侵害しないよう十分な注意を払っております。

 しかしながら、第三者より損害賠償及び使用差止め等の請求、並びに特許に関する対価(ロイヤリティ)の支払等が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(12)中国事業について

 当社グループは、中国に子会社を有し事業活動を行っておりますが、当該事業を行うにあたり、①法令の予期せぬ変更、②国交の悪化、③為替の急激な変動、④戦争や紛争、テロ、伝染病等によるリスクが内在しております。

 当社グループでは中国の政治や経済の動向に注視し、未然にリスクの防止に努めておりますが、想定外の事態が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、米中の貿易摩擦の激化や世界経済減速の影響のもと、輸出の低迷などにより、景気は足踏み感がみられました。一方で雇用・所得環境の改善が持続し、設備投資も底堅く、企業収益は高い水準で推移しており、緩やかな回復基調が続いております。

 当社グループが属する情報サービス業は、「DX(デジタル・トランスフォーメーション)」の流れが加速し、IoT、クラウド、RPA(Robotic Process Automation、ロボットによる業務の自動化)、FinTech等の先端技術を活用したIT投資の需要は堅調に推移すると見込まれます。ERPソリューションでは代表的なERPパッケージであるSAP ERPの保守サポートが今後終了することにともなう後続製品へのアップグレード需要も追い風となっております。また、経済産業省が発表した特定サービス産業動態統計(2019年11月分)によると、2018年10月から2019年11月まで毎月、前年同月比で増加を続けております。一方で、技術者不足が顕在化しており、業界的な課題と認識しております。

 このような経営環境の下、IT投資需要に応えるため、日中両ルートからの新卒・中途採用及びSAP認定コンサルタントをはじめとしたベンダー認定資格取得支援等の社員教育への投資に注力し、人材の量・質両面でのレベルアップを図ってまいりました。その結果、100名以上の社員の純増を達成することが出来ました。これを基盤として、旺盛なIT投資需要に対応できる体制を構築できたことから、高い利益成長を達成することができました。

 当社のサービスラインである「システム開発」は、得意とする金融分野をはじめ、流通・製造分野ともに好調を維持しており、全体にバランスよく拡大いたしました。特に、新たな柱と捉える顧客での売り上げ拡大に注力し、大手システムインテグレータから当社の実績・技術力・情報セキュリティへの取組等を評価していただき、2019年10月にアソシエイトパートナーとして登録されました。これにより一層新たな柱と捉える大手システムインテグレータとの戦略的な連携ができるものと考えております。

 「ERPソリューション」は、システム更改・バージョンアップの案件の引き合いが堅調だったことから、高い成長率で拡大を続けております。また、大手システムインテグレータのERPパッケージのパートナーとしても認定をいただき、SAP製品に限らず、これまで培ってきたERPソリューションのノウハウを活用し、幅広く対応いたしました。

 「その他ソリューション」としましては、BPOの対応に加え、OCR技術を活用したソリューションの新規顧客への導入などをいたしました。

 中国子会社においては、中国現地企業及び日系企業に対する受注が堅調に推移し、前年以上の利益を確保できました。

 これらの結果、当連結会計年度の業績は、売上高9,714百万円(前期比29.5%増)、営業利益1,679百万円(同53.3%増)、経常利益1,654百万円(同52.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,139百万円(同62.1%増)となりました。

 なお、当社グループは、ソフトウェア受託開発事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。

 

(資産)

 当連結会計年度末における総資産は、9,054百万円となり、前連結会計年度末より1,834百万円増加しました。

 流動資産は、前連結会計年度末より1,825百万円増加し、7,713百万円となりました。これは主に現金及び預金が1,474百万円増加したことによるものです。

 固定資産は、前連結会計年度末より9百万円増加し、1,341百万円となりました。これは主にのれんが54百万円減少した一方、投資有価証券が46百万円、繰延税金資産が13百万円増加したことによるものであります。

 

(負債)

 当連結会計年度末における負債は、3,397百万円となり、前連結会計年度末より551百万円減少しました。

 流動負債は、前連結会計年度末より155百万円増加し、2,667百万円となりました。これは主に1年内返済予定の長期借入金が205百万円減少した一方、買掛金が63百万円、未払費用が143百万円、未払法人税等が55百万円増加したことによるものであります。

 固定負債は、前連結会計年度末より707百万円減少し、729百万円となりました。これは主に社債が100百万円、長期借入金が606百万円減少したことによるものであります。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産は、5,656百万円となり、前連結会計年度末より2,386百万円増加しました。これは主に資本金が704百万円、資本剰余金が704百万円、利益剰余金が928百万円増加したことによるものであります。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は5,870百万円となり、前連結会計年度末より1,473百万円増加しました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は1,214百万円(前年同期は1,345百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上1,654百万円の資金増加によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果得られた資金は4百万円(前年同期は37百万円の獲得)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出13百万円があった一方、投資有価証券の売却及び償還による収入26百万円の資金増加によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果得られた資金は260百万円(前年同期は1,530百万円の使用)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出811百万円、社債の償還による支出100百万円があった一方、株式の発行による収入1,409百万円の資金増加によるものであります。

 

 

③ 生産、受注及び販売の状況

a.生産実績

 当社グループはソフトウェアの受託開発を行っており、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

b.受注実績

 当連結会計年度の受注実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

ソフトウェア受託開発

9,868,355

123.5

1,134,252

115.7

合計

9,868,355

123.5

1,134,252

115.7

 (注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

ソフトウェア受託開発(千円)

9,714,829

129.5

合計(千円)

9,714,829

129.5

 (注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2018年1月1日

至 2018年12月31日)

当連結会計年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

富士通株式会社

1,932,395

25.8

2,081,127

21.4

みずほ証券株式会社

1,604,477

21.4

2,075,871

21.4

株式会社野村総合研究所

1,210,646

16.1

1,513,820

15.6

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

① 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されています。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っていますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらと異なることがあります。この連結財務諸表を作成するにあたっての重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.売上高、売上原価及び売上総利益

 当連結会計年度における売上高は、既存顧客からの受注が活発であったこと等により9,714百万円となり、前連結会計年度に比べて2,214百万円、29.5%の増加となりました。

 当連結会計年度における売上原価は、受注拡大に伴う人件費及び外注費の増加等により7,106百万円となり、前連結会計年度に比べて1,475百万円、26.2%の増加となりました。

 この結果、当連結会計年度における売上総利益は2,608百万円となり、前連結会計年度に比べて738百万円、39.5%の増加となりました。

 

b.販売費及び一般管理費、営業利益

 当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、人員増強に伴う採用費の増加等により928百万円となり、前連結会計年度に比べて154百万円、20.0%の増加となりました。

 この結果、当連結会計年度における営業利益は1,679百万円となり、前連結会計年度に比べて583百万円、53.3%の増加となりました。

 

c.営業外損益及び経常利益

 当連結会計年度における営業外収益は、投資有価証券売却益の計上等により17百万円となり、前連結会計年度に比べて4百万円、30.8%の増加となりました。

 当連結会計年度における営業外費用は、上場関連費用の計上等により42百万円となり、前連結会計年度に比べて20百万円、97.8%の増加となりました。

 この結果、当連結会計年度における経常利益は1,654百万円となり、前連結会計年度に比べて567百万円、52.1%の増加となりました。

 

d.親会社株主に帰属する当期純利益

 当連結会計年度における税効果会計適用後の法人税等負担額は、税金等調整前当期純利益の増加に伴い500百万円となり、前連結会計年度に比べて130百万円、35.3%の増加となりました。また、連結子会社にかかる非支配株主に帰属する当期純利益は14百万円となり、前連結会計年度に比べて0百万円の増加となりました。

 この結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は1,139百万円となり、前連結会計年度に比べて436百万円、62.1%の増加となりました。

 

 なお、財政状態の分析については「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」、キャッシュ・フローの分析については「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

③ 経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社は、運転資金については、当座貸越を利用することにより、手許資金で賄うこととしております。なお、当座貸越枠につきましては、取引銀行4行と契約を締結しており、その限度額は総額1,700百万円であります。

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。