当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営理念及び経営方針
当社は、名南コンサルティングネットワークの創業者である佐藤澄男が掲げた「私達は自利利他の精神に基づき、お客様の明日への発展のために今日一日を価値あるものとします」という経営理念のもと東海地方を中心に中堅中小企業の皆様にM&Aの支援を行ってまいりました。
近年、後継者不在による事業承継のニーズの高まりにより、以前は一般的ではなかったM&Aも、今では経営戦略のひとつとして認知されております。当社は、東海地方におけるM&Aの先駆者としての自負とともに、激変する経営環境に対応すべく、名南コンサルティングネットワークの様々なリソースを統合したM&A支援を通じ、お客様の明日への発展のための参謀となることを目指しております。
(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 人材の確保・育成
当社グループの成長戦略においては、人的資本の強化、即ちM&Aアドバイザーの確保・育成を最重要課題として位置付けております。
この課題を解決すべく、まず人材確保の観点では、M&A業務経験者に限定した採用とせず、金融機関や会計事務所等での勤務経験を通じて、M&Aアドバイザリー業務に資する経験を有している人材を中心に、幅広く積極的な採用を展開しております。その上でインセンティブに偏らない報酬制度、テレワークの導入、男性の育休取得の支援など、働きやすい環境づくりにも注力することで、人材流出の抑止にも取り組んでおります。
また育成の観点では、属人化しがちなM&Aアドバイザリー業務を社内で集約・共有することにより他者から学ぶ視点と、アドバイザーがM&A支援に必要なノウハウとコミュニケーションは何なのかを自主的に考え社内還元する視点の両軸で改善を促し、マッチング力、成約力の向上に全社員で取り組みアドバイザーの早期戦力化を図っております。
これに加えて、中小企業庁から「中小M&A人財向け 使命、倫理・行動規範、知識スキルマップ」が公開されたことを受け、知識のみに限定せず、倫理観の醸成についても注力しております。
これらの取り組みにより、多くの経験や高いスキルを持ち、質の高い支援を実行できる、市場に求められる付加価値の高いプレイヤーへの成長が促せるものと考えております。
② M&Aを中心とした事業領域の拡充
中小企業のM&A市場は依然として活況が維持されております。しかしながら昨今では、従来の後継者問題を理由とした事業承継M&Aに限らず、業界再編や不採算事業のスピンアウト、新規事業領域への進出など、成長企業にとっての戦略的なM&A需要が増加したことも大きな要因となっており、こうしたニーズの変遷に対応することが課題であると認識しております。
この課題を解決すべく、2022年10月にJ-Adviser資格を取得しTOKYO PRO Marketへの上場支援を行うIPO支援事業の立ち上げ、金融機関やスタートアップ支援拠点等と連携してスタートアップ企業への投資実行を行うベンチャーキャピタル事業の運営など、M&Aを中心とした事業領域の拡充にも取り組んでおります。
また、これらの事業領域の拡充においては、各事業にかかる専門性の高い多様なノウハウが必要であることから、グループの税理士法人・弁護士法人との連携を強化することにより、より適切なコンサルティングができる体制の整備を進めております。
これらにより、同業他社との差別化を図り、経営者や提携先に選ばれるM&Aコンサルティング会社としての価値提供ができるよう取り組んでおります。
③ 提携先の開拓及び関係性の強化
当社の事業モデルは、提携営業を中心とした事業モデルであるため、従前より提携先との取引がある等十分な与信のある先が譲渡企業または譲受企業となり、いわゆる「不適切な買手」が介在し辛い安全な取引網があることを強みとしております。
このモデルにおいては、提携先開拓による取引網の拡大は重要課題の一つであると認識し活動しており、本社である東海地域を中心として、東京・静岡・大阪・高松と各地域での提携先開拓と並行する形での進出を行うことで、提携エリアを手堅く拡大しております。
また、名南コンサルティングネットワークのグループ会社である株式会社名南経営ソリューションズが全国の会計事務所向けに情報共有及び各種経営ツールを提供するインターネットサービスを展開しておりますので、これらのサービスのユーザーである会計事務所と連携してM&A案件の発掘に取り組む等、営業活動における関係性を強化していく方針であります。
④ 社会的信用力の向上
中小M&A市場においては、昨今の譲渡企業と譲受企業間でのトラブル等を受け、2024年8月中小M&Aガイドライン(第3版)が改訂され、仲介業者は、収受する手数料の説明だけでなく、最終契約後にトラブルに発展するリスク及びその対応についての説明を行うよう求められております。
当社においては、従前よりガイドラインの趣旨に賛同し、「重要事項説明書」により適切な説明を実施し、お客様から信頼され対等な関係において意思決定をいただくよう、信頼関係の構築に時間をかけて取り組んでおります。
これに限らず、当社グループは名南コンサルティングネットワークの理念である「自利利他」の精神を念頭に、お客様に寄り添う高品質なサービス提供の追求が、社会的信用力の向上に繋がり、ひいては業界全体の健全な発展に資すると考えておりますので、引き続きM&A専門業者の中でも特に高い遵法意識、高い倫理観を保ち、中小企業庁を中心に官民との連携にも取り組んでまいります。
⑤ 案件マッチング力の強化
収益力向上においては、成約件数の増加が重要課題であると考えております。成約件数の増加においては、その案件の成約までのプロセスの管理だけでなく、関係者の意向の汲み取りが必要となります。特に、案件の特性が多岐にわたる状況においては、その特殊性、専門性等にかかる見極めが重要であり、適切に幅広くマッチングを実施し成約の合意を得る力を高めることが課題であると考えております。
この課題に対しては、提携先金融機関や会計事務所等の紹介のみではなく、2024年10月に取得したマフォロバ株式会社の有するマッチングプラットフォーム機能を活用し、広域かつ効率的なマッチングを図ります。また、スキル研修によるインプット、案件を通じたそのノウハウのアウトプットの繰り返しにより、アドバイザー個々のコンサルティング能力を向上させ、成約までの過程を経営者とともに伴走し最適な解決策を模索し提案し続けることにより、その成約率の向上を図ります。
(3) 目標とする客観的な指標等
当社では、競合他社と同様に、成約件数、M&Aアドバイザー数及び譲渡企業との新規アドバイザリー契約受託件数を重要な指標と捉えております。これは、M&Aアドバイザー数の増加に比例し、案件成約件数の増加が見込まれ、売上高の増加につながるためであります。
|
|
第10期 2024年9月期 |
第11期 2025年9月期 |
|
売上高 |
1,924,183千円 |
1,484,312千円 |
|
成約件数 |
93件 |
105件 |
|
M&Aアドバイザー数 |
47名 |
53名 |
|
新規アドバイザリー契約受託件数 |
154件 |
153件 |
(注)M&Aアドバイザー数は、M&Aにのみ従事するものを表示し、別にVC事業・J-Adviser事業専任のコンサルタントが8名在籍しております。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
当社グループは「中堅中小企業の成長発展に、M&Aコンサルティングを通じて貢献します」の企業ビジョンのもと、公正かつ透明な企業運営を通じて地域社会へ貢献することを目指しており、コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方として、経営の透明性、健全性を高めるとともに、環境の変化に対応できる体制の構築に努めております。また、リスク管理の一環としてコンプライアンス委員会を設置し、リスク発生の蓋然性を調査、把握するとともに、必要に応じて関係者に対して注意喚起や勧告などを行っております。当社の危機を事前に回避すること、および万一危機が発生した場合の当社被害の最小化を図ることを目的としたリスク管理体制を構築しております。
(1) ガバナンス及びリスク管理
当社グループでは、中長期的な企業価値の向上のために、サステナビリティに関連するリスク及び機会に対処するためのガバナンス体制の構築を重要な課題と認識しております。
現状のコーポレート・ガバナンス体制の概要については「
(2)戦略
当社グループの持続的な成長のためには、人的資本の最大化を実現することが必要不可欠な課題であると認識し、優秀なコンサルタントの採用・育成・維持に取り組んでおります。
採用においては、短期収益に傾倒しない当社の姿勢を明示することで、優秀かつ当社の企業ビジョンとの親和性を有した人材へのアプローチを行っており、一時的な採用数以上に入社後の育成・定着に資する人材の確保を重視しております。
育成においては、未経験者向けの知識研修からOJT研修、当業界に求められている高い倫理観を醸成するためのコンプライアンス研修、経験豊富なリーダーによる実務的なノウハウ研修、グループを中心とした士業による専門知識研修などを仕組み化して整えるだけでなく、これらについて最新の法律・情勢等を取り入れて更新し続けることで、最新かつ高品質な知見を有した人材の育成に取り組んでおります。
維持においては、多様な働き方を支援することを目的に、男女を問わない育児休暇の推進、システム活用や業務内容の整理による残業時間の抑制、透明性のある評価・報酬制度の導入、柔軟な活用が可能な社内福利厚生制度などを通じて、従業員の定着性を重視した社内制度の構築を進めております。
(3)指標及び目標
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1) 事業環境について
① 同業者との競合
M&A仲介業務は、必要な許認可や資格等が存在するわけではなく、設備投資等の大規模な投資も必要ないため、参入障壁が比較的低い事業であり、中堅中小企業のM&Aニーズの拡大に呼応して、競合他社の新規参入が増加しておりましたが、中小企業庁によるM&A支援機関の登録制度が始まって以降、その増加率は収束し淘汰の様相が窺える状況となりつつあります。当社の東海地方における充実した営業基盤やこれまでの実績、名南コンサルティングネットワーク各社との連携から獲得した専門的なノウハウ等は短期間に模倣することはできないと認識しておりますが、提携先金融機関の取組方針の変化(M&A専業会社との協業から自社単独で仲介業務を実行等)や競合他社の営業方針の転換により競争環境が激化した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 人材の獲得・育成
M&A仲介業務は、人材に依る部分が大きく、人材の獲得と育成は、最も重要な経営課題の一つであると考えております。しかしながら、雇用情勢の変化等により人材を適時に獲得できない場合、人材が大量に社外流出してしまった場合、育成が計画通り進展しない場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 事業エリア
当社はこれまで東海地方を中心に営業活動を行っており、顧客や提携先等の営業基盤が東海地方に集中しております。今後、東海地方において自然災害やテロ等が発生した場合、当社の事業活動に支障が生じ、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
④ 業績の変動
当社のビジネスモデルは、報酬の大部分を案件成約時に受領する成功報酬型のビジネスモデルであり、また、案件の規模により成功報酬の金額が大きく異なります。そのため、大型案件の成約や破談、期間ごとの成約案件数の偏り等により、期間ごとの業績が大きく変動する可能性があり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ M&A市場の低迷
M&A市場は、政府主導による中小M&A推進計画の策定を始めとする経営資源集約化の推進施策や、後継者不在企業を中心とした事業承継型M&Aの認知度向上、ベンチャー企業を対象としたEXIT型M&Aの増加、国内市場の縮小に伴う業界再編型M&Aに対するニーズ拡大により、今後も拡大していくものと考えております。しかしながら、景気の悪化や自然災害等により、買収ニーズが著しく縮小する場合には、M&A市場が低迷し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 事業内容について
① 単一事業
当社は、M&A仲介事業の単一セグメントです。今後も国内人口の減少に伴う国内市場の縮小を背景に、事業承継型M&Aや業界再編型M&Aのニーズは、ますます高まるものと考えております。しかしながら、M&A業務をとりまく経営環境が著しく悪化した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② クレーム・訴訟
当社は、コンプライアンス体制の構築に努めております。また、社内チェック体制の整備により、サービス品質向上とクレームへの適切な対応を図っており、本書提出日現在において提起されている訴訟、その他の請求が発生している事実はありません。しかしながら、何らかの要因により訴訟を提起される可能性があり、この結果、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 組織体制について
① 小規模であることについて
当社は、取締役4名(うち社外取締役1名)、監査役3名(うち社外監査役2名)、従業員71名(2025年9月30日現在)の小規模な組織であります。今後の事業拡大に備え、人材の増強及び内部管理体制の一層の充実を図る方針ですが、計画通り進展しない場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 情報セキュリティ管理
当社は、法人の機密情報を扱うことが多いため、顧客との間で秘密保持契約を締結しており、守秘義務を負っております。当社では、顧客情報が漏洩しないように社内規程を整備し、情報管理を徹底しております。しかしながら、不測の事態によって守秘義務の対象となる顧客情報が漏洩した場合、損害賠償請求や信用の失墜により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
③ 個人情報の管理
当社は、セミナーの開催等において個人情報を取得する場合があります。当社では、個人情報の保護に関する法律及びその関連法令に基づき、個人情報保護に関する規程等を定めることで、個人情報を厳正に管理しております。しかしながら、このような対策にも関わらず、不測の事態により、個人情報の漏洩や不正利用等が生じた場合には、当社の信用の失墜により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 親会社グループとの関係について
当社は株式会社名南経営ホールディングスを中心とした企業集団(以下、「親会社グループ」という。)に属しており、同社は本書提出日現在において当社発行済株式総数(自己株式を除く)の53.95%を保有しております。
なお、株式会社名南経営ホールディングスのいわゆる財産保全会社である一般社団法人名南経営は、当社株式を間接的に保有する主要株主でありますが、財務諸表等規則上の親会社には該当いたしません。
親会社グループは、経営コンサルティング事業、会計事務所支援事業、海外進出支援事業、不動産仲介事業、M&A仲介事業を主な事業内容としております。
① 親会社グループにおける当社の位置づけについて
当社は、M&A仲介事業を展開しております。親会社グループにおいて、当社以外にM&A仲介事業を行っている会社はなく、現時点において、親会社グループとの間に競合関係は生じておりません。また、今後競合関係に発展するような事象はないものと認識しております。
しかしながら、将来において親会社の事業戦略や当社の位置づけ等に著しい変化が生じた場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 取引関係について
当社と親会社グループとの取引について、親会社グループの主催する教育研修の利用等の取引を行っておりますが、取引条件は一般の利用者と同条件の取引であります。また、立替精算は対象外取引として整理しております。その結果、2025年9月期における親会社グループとの取引金額は39,691千円となっております。
なお、親会社グループとの重要な取引については、取締役会決議を経ることで、取引の健全性及び適正性確保の仕組みを整備しております。
③ 親会社の影響力について
当社は、親会社グループから独立した事業経営を行っております。しかしながら、親会社は本書提出日現在、当社の発行済株式総数(自己株式を除く)の53.95%を保有しております。将来的には持分を減少させていくことを予定しているものの、このような影響力を背景に、親会社は当社の株主総会における取締役の任免等を通じて当社の経営判断に影響を及ぼし得る立場にあることから、議決権の行使にあたり、親会社の利益は、当社の他の株主の利益と一致しない可能性があります。
(5) その他
① M&Aに関する法的規制
現在、M&A仲介業務を直接規制する法令等はありませんが、昨今の中小企業庁によるM&Aにかかるガイドラインの改定等その動向は注視する必要があります。今回のガイドライン改定にかかる事項については当社は既に営業活動において取組み済みの事柄でこの影響は特にありませんが、今後、法令等の制定・改定により、M&A仲介業務に何らかの規制が導入されることになった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、税法や会社法等の改正により、M&Aに対するニーズが変化した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
② 調達資金の使途
当社の株式上場及び市場変更時に実施した公募増資等による調達資金の使途につきましては、人材採用、広告宣伝、システム投資に充当する予定であります。しかしながら、調達した使途のすべてが必ずしも当社の成長に寄与するとは限らず、期待通りの成果をあげられない可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループは当連結会計年度より連結決算に移行いたしました。そのため、前連結会計年度に連結財務諸表を作成していないことから、前期末との比較分析は行っておりません。
当連結会計年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、堅調なインバウンド需要の増加により非製造業を中心にゆるやかな改善
が見られる一方、米国関税政策への警戒感の強まりにより景況感が下押しされる等、未だ先行き不透明な状況が続
いております。
M&A業界におきましては、帝国データバンクの調査(全国「後継者不在率」動向調査(2024年))によれば、
後継者不在率は52.1%と調査開始以降で最低値となり、コロナ以前からの官民一体となった事業承継への啓蒙活動
や支援が中小企業にも浸透し後継者問題に対する経営者の意識改革が進むなど、一定の成果がうかがえるものの改
善ペースは鈍化の兆しがうかがえる状況となっております。また、後継者難を理由とした倒産件数は2024年も過去
最高の2023年と同等の推移であることから、後継者問題は継続した社会課題であると考えております。
このような状況下において、中小企業庁の「中小M&A推進計画」に基づき、国の事業承継・引継ぎ支援センタ
ーが支援する中小M&A件数は右肩上がりで推移する一方、M&A仲介業者に対する免許登録等の要件による仕切
りが無いため、仲介業者のモラルが問われている状況となっております。2024年8月には「中小M&Aガイドライ
ン」が第3版に改訂されました。これに合わせて、M&A業界の自主規制団体である「一般社団法人M&A支援機
関協会」による不適切な買手にかかる情報共有の仕組みが大幅に改定され、M&A取引において所定の事由が発生
した場合、当該取引における譲り受け側の情報を協会が管理する「特定事業者リスト」に登録され、当該リスト利
用者はその情報を活用できる仕組みが整いました。
また、2024年8月には金融庁が「金融機関におけるM&A支援の促進等について」を公表し、地域金融機関によ
るM&A支援の促進や、M&A・事業承継における支障(経営者保証)を見直す枠組みの指針が示されたことか
ら、金融機関によるコンサルティング機能の充実が求められております。当社においては、かねてより主な提携先
である金融機関や会計事務所等の顧客の有する潜在的な事業承継ニーズの拾い上げのための勉強会の実施などによ
り、M&Aニーズの発掘や啓蒙活動に取り組むなどし、協力してM&Aコンサルティング機能の充実を図っており
ます。さらに、2022年10月の東海地方初のJ-Adviser資格を取得以降、TOKYO PRO Market(以降TPM)への上
場を目論む企業から安定した引き合いを受け受託件数は好調に増加しており、今期3社目の上場を果たしました。
このほか、スタートアップ企業へのファンドを通じた出資等、企業の成長ステージに合わせたコンサルティングメ
ニューの充実を図ってまいります。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当連結会計年度末における流動資産の残高は、1,336,106千円となりました。その主な内訳は、現金及び預金が1,185,861千円、未収還付法人税等が94,301千円であります。
当連結会計年度末における固定資産の残高は、693,779千円となりました。その主な内訳は、投資有価証券が339,950千円、金銭の信託が100,000千円であります。
当連結会計年度末における流動負債の残高は、245,928千円となりました。その主な内訳は、未払費用160,486千円であります。
当連結会計年度末における純資産の残高は、1,783,958千円となりました。その主な内訳は、利益剰余金が1,194,522千円であります。
b.経営成績
当連結会計年度においては計105件(前事業年度93件)の案件が成約し、売上高は1,487,676千円、営業損失は22,564千円、経常損失は31,314千円、親会社株主に帰属する当期純損失は51,446千円となりました。
(売上高)
当連結会計年度の売上高は1,487,676千円となりました。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は992,887千円となりました。これは主として案件紹介料376,456千円、人件費562,227千円によるものであります。
この結果、当連結会計年度の売上総利益は494,788千円となりました。
(営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は517,352千円となりました。これは主として役員報酬92,370千円、地代家賃70,151千円によるものであります。
この結果、当連結会計年度の営業損失は22,564千円となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は7,583千円となりました。営業外費用は16,333千円となりました。これは主として投資事業組合運用損9,655千円によるものであります。
この結果、当連結会計年度の経常損失は31,314千円となりました。
(特別利益、特別損失、当期純利益)
特別損失は14,669千円となりました。また、法人税等合計は5,463千円となりました。
この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は51,446千円となりました。
なお、当社はM&A仲介事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載は省略しております。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,185,861千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は365,734千円となりました。これは主として税金等調整前当期純損失の45,983
千円、未払費用の減少額69,790千円、法人税等の支払額231,550千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は156,557千円となりました。これは主として、投資有価証券の取得による支出
117,600千円及び有形固定資産の取得による支出19,793千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は78,696千円となりました。これは配当金の支払額78,696千円によるものであり
ます。
③ 生産、受注及び販売の状況
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
該当事項はありません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2024年10月1日 至 2025年9月30日) |
|
|
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
M&A仲介事業 |
1,487,676 |
- |
|
合計 |
1,487,676 |
- |
(注)1.当社グループはM&A仲介事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
2.当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10以上の相手先が存在しないため、記載を省略しております。
3.当連結会計年度におけるM&A成約件数の実績は次のとおりであります。
|
分類の名称 |
当連結会計年度 (自 2024年10月1日 至 2025年9月30日) |
|
M&A成約件数 |
105件 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、資産・負債及び収益・費用に影響を与える見積り及び判断を必要としております。
当社グループは、連結財務諸表の基礎となる見積りを過去の実績を参考に合理的と考えられる判断を行ったうえで計上しておりますが、これらの見積りは不確実性を伴うため、実際の結果とは異なる場合があります。
当社の連結財務諸表の作成において採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
当社グループの経営成績等については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
c.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループのキャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、資金需要のうち主なものは、効果的に事業拡大していくための採用費、人件費等であります。また、資金の源泉は主として営業活動によるキャッシュ・フローによって確保しております。
d.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等についての分析
当社グループが今後事業を拡大し、継続的な成長を遂げるために、経営者は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載しております課題に対処していく必要があると認識しております。それらの課題に対応するために、営業基盤を拡充するために必要な人材の採用と育成、内部管理体制の強化を進めることにより、企業価値の持続的な向上に取り組んでまいります。
また、当社ではアドバイザー数と成約件数及び譲渡企業との新規アドバイザリー契約受託件数が業績判断上の重要な指標と捉えており、引き続きアドバイザーの計画的な増員と成約件数及びアドバイザリー契約受託件数の増加に取り組んでまいります。目標とする客観的な指標等についての分析については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)目標とする客観的な指標等」に記載のとおりであります。
(株式取得による会社等の買収)
当社は、2024年7月26日開催の取締役会において、マフォロバ株式会社が会社分割により新設した株式会社マフォロバ準備会社の発行済株式の100%を取得することを決議し、2024年10月1日をもって株式会社マフォロバ準備会社を完全子会社化しました。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。