文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、『MAXIMIZE CORPORATE VALUE』をスローガンに、「上場企業と投資家を繋ぐことにより効率的な資本市場の実現と上場企業の企業価値最大化を支援すること」をミッションとして掲げております。
当社は、世界中の上場企業、機関投資家及び個人投資家がインターネットを経由してインタラクティブに情報の取得・交換を行うことで効率的な資本市場が形成されるものと考えており、ミッションを果たすべく、機関投資家マーケティングプラットフォーム「IR-navi」、個人投資家マーケティングプラットフォーム「プレミアム優待倶楽部」及び顧客企業毎に異なる株主優待ポイントの合算利用を可能とする株主優待共通コイン「WILLsCoin」の提供に注力しつつ、株主総会プロセスの電子化並びに電子議決権行使プラットフォーム「WILLsVote」のサービスを提供しております。
(2)経営戦略
当社は、経営資源を「プレミアム優待倶楽部」、「IR-navi」の拡販、及び「プレミアム優待倶楽部PORTAL」の利用拡大へ集中させ、上場企業の顧客基盤を背景に、2022年以降の会社法改正に伴って電子化が可能になる電子招集通知を普及させるべく、システム開発の準備を行っております。また、上場企業へのネットワークを有する他社との販売提携を推進し、「プレミアム優待倶楽部」の導入企業を増やすとともにシェアの拡大を目指してまいります。
下記の経営環境及び業界動向を注視しつつ、今後予想される市況の変化に対応するため「プレミアム優待倶楽部」、「IR-navi」の継続的な開発、優待商品の供給体制、営業体制の強化・構築及びネットマイル社とのサービス連携を進め、事業の拡大と高い成長を継続するため積極的に取組んでまいります。
また、当社の強みである「ESGソリューション」については、高いクオリティを追及することにより、差別化、競争優位性の確立に引き続き注力してまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、より高い成長性、収益性を確保するために、売上高成長率、営業利益率を重要な経営指標として重視して考えております。
売上高成長率は、現段階においては事業規模が大きくないことから、収益性の向上と同様に重視しております。
営業利益率は、業務効率化・適正化により売上原価率や販管比率の改善を行う指標として重視しております。
(4)経営環境
当社グループを取り巻く環境として、業績への懸念がある企業や機関投資家保有比率の高い大手企業や上場廃止企業で株主優待制度を廃止する動きが見られましたが、配当利回りと株主優待利回りを合計した総合利回の向上、株式流動性の改善及び企業の認知度向上等を目的に新たに株主優待制度を導入する企業もあり、引き続き需要があることが伺えます。結果として、株主優待制度導入企業数は、1,475社となりました(2022年12月31日現在)。
さらに、東京証券取引所の市場区分見直しにより、新たな上場基準を意識した企業が増加している状況や招集通知の電子提供制度の開始等、当社グループのサービスへのニーズは今後一層高まるものと認識しております。
以上の経営環境を踏まえ、2023年度12月期連結業績予想は、売上高4,049,359千円、営業利益750,477千円、経常利益745,263千円、当期純利益497,887千円を見込んでおります。
主な要因は、株主管理プラットフォーム事業の新規顧客開拓を積極的に進めることにより、業容の拡大を続けてまいります。さらに、新たな仕入先の開拓とともに、魅力的な株主優待商品の拡充にも積極的に取り組んでまいります。一方、費用面はシステム開発に伴う人件費の増加等による固定費の増加を見込んでおります。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 優秀な人材の採用と育成
当社グループの事業拡大のためには、既存サービスの商品知識に加え、株式市場の理解を深め、新たな顧客ニーズを発掘できる人材の確保が重要となります。当社では、専門性の高い人材を採用するだけでなく、採用した人材に対しては、OJT による人材の早期戦力化及び座学での教育(アナリスト、ファンドマネージャー、エコノミスト等、現役の資本市場参加者を招聘した講義や意見交換会等)を通した、金融市場への理解促進に取り組んでおります。また、従業員各人の役割と権限及び社内ルールを明確にすることで、従業員各人が積極的に挑戦できる環境を整え、従業員にやりがいを提供するとともに、経営会議による厳正な人事評価によって人材の定着を図ってまいります。
② システムの安定性向上
当社グループは、顧客に対しインターネット上のサービスを提供しており、システムの安定稼働は必要不可欠となっております。従いまして、安定性の高いサービスを提供する上で、顧客動向及びアクセス数増加に伴いサーバー増強等を考慮したシステム構築や設備投資を行っていくことが重要であると考えており、引き続きシステムの安定性の確保及び効率化に取り組んでまいります。
③ 情報管理体制の整備
当社グループは、サービスの過程で、機密情報や個人情報を取り扱うため、情報管理の強化は重要事項の1つと認識しております。プライバシーマーク並びにISO27001を認証取得し、個人情報に関する法令やその他規範の遵守、ISMSの基準に基づいた情報セキュリティ管理を徹底しております。なお、社内教育や研修の実施を継続して行うことでその質を強化してまいります。
④ コーポレート・ガバナンス体制及び内部管理体制の強化
当社グループは、成長段階にあり、コーポレート・ガバナンスの更なる強化と業務運営の効率化やリスク管理体制の強化が重要な課題となっております。営業管理体制やバックオフィス業務体制の整備を推進し、また同時に経営の公正性や透明性を確保するための内部統制の強化に取り組んでまいります。
⑤ 新規事業の立ち上げについて
急速な進化を遂げる経営環境や資本市場において当社グループが企業価値を向上させていくためには、事業規模の拡大と収益源の多様化を図っていくことが必要と考えており、そのためには積極的な新規事業の立ち上げが課題と認識しております。このような環境下、株主管理プラットフォーム事業では、ブロックチェーンを活用した株主優待共通コイン、電子議決権行使などの株主管理サービス、オンライン決算説明会及びバーチャル株主総会等の各サービス提供を展開しております。また、広告事業と協調することで、次の柱となるビジネス創出に積極的に挑戦してまいります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因には該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載しております。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生する可能性のあるリスクのすべてを網羅するものではありません。
(1)景気動向及び業界環境について
株主管理プラットフォーム事業の「IR-navi 」及び「プレミアム優待倶楽部」、並びに広告事業は、主に上場企業等のIR担当部門や経営企画部門等の間接部門に対してサービスを提供しております。経済情勢や事業環境が悪化した際には、一般的に間接部門の経費が削減される傾向にあることから、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)業績変動について
当社の「プレミアム優待倶楽部」に係る売上高は、主に上場企業の株主が株主優待ポイントを商品等に交換することで計上しております。売上高は、顧客である上場企業の決算月や株主数、ポイント交換の時期や割合等の要因によって変動するため、株主優待ポイントの商品等の交換が特定の時期に集中し、業績が特定の四半期や事業年度に偏る可能性があります。
当社としては持続的な成長及び業績の平準化を企図し、新規顧客の開拓を継続的に実施する方針ではありますが、当該方針が将来にわたり奏功しない場合には、業績の季節変動性を通じて当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)競合及び当社の優位性を失わせる技術革新について
当社の属するIRコンサルティング業界は、許認可等の制限がないため、基本的に参入障壁は高くない業界といえますが、当社がこれまでに築き上げた豊富な経験、実績及び社内ノウハウや教育システムは容易に模倣されるものではないと認識しております。また、当社は、投資家マーケティングツールの提供に関しては、多くの実績を有しているばかりではなく、既存サービスの品質及び利便性向上を目的としたシステム改修を継続して実施しております。しかしながら、当社の競合優位性を失わせるような競合会社におけるサービス品質の向上や革新的技術の出現等により、競争環境が激化した場合には、当社の競争優位性が薄れ、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)システム障害等について
当社グループが提供しているサービスは、インターネット通信網に依存しております。したがって、自然災害や事故によりインターネット通信網が遮断された場合には、サービスの提供が困難となります。また、想定外の急激なアクセスの増加等による一時的な過負荷や重大なバグ、その他予期せぬ事象によるサーバーダウン等でサービスが停止する可能性があります。当社グループでは、そのような事態を想定し、外部のデータセンターにてサーバーをクラウド上で分散管理することによりバックアップ及び可及的速やかな復旧が可能な体制を構築するとともに、システム障害の発生防止のために、システムの冗長化、負荷分散装置の装着、不正アクセス対策、脆弱性調査等を実施しております。しかしながら、こうした対策を講じているにも関わらず、障害が発生し、安定的なサービス提供を行うことができない事態が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)個人情報及び機密情報の管理について
当社グループの事業特性上、多数の顧客企業に関する機密情報や個人情報を取り扱っております。当社グループは、過去に個人情報漏洩事故を起こしており、その後徹底した事実調査・原因究明を行うとともに、漏洩防止対策を実施し、その後も改善を継続しております。また、当社は一般財団法人日本情報経済社会推進協
(JIPDEC)が運営するプライバシーマーク、並びにISMSの国際規格である「ISO/IEC 27001:2013」の認証を取得して情報資産の保護に注力するとともに、重要な情報の機密性・完全性・可用性の確保を図っております。加えて、個人情報の閲覧・管理は仮想環境上で行うなど業務フローの厳格化を行っておりますが、何らかの理由により外部に漏洩するような場合には、当社グループの社会的信用の失墜、訴訟又は損害賠償請求の発生等により当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、IRコンサルティングやコミュニケーションツールの作成業務にあたっては、顧客企業の未公表の重要事実(インサイダー情報)を知り得る立場にあります。そのため当社は「インサイダー情報等の管理及びインサイダー取引の未然防止に関する規程」に基づき、役員及び従業員教育を徹底するなど機密保持に努めておりますが、法令等違反行為や機密情報の漏洩が起きた場合には、顧客等からの信用を失うことによる取引関係の悪化や訴訟等が発生する可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)商品の安全性について
当社グループが「プレミアム優待倶楽部」及び「ネットマイル」にて提供する商品については、関連法規の遵守の徹底とともに品質向上に取り組んでおります。しかし、将来にわたり販売した商品及びその広告表現等において、安全上の問題や表示の問題が発生する可能性があります。当社グループでは、独自の商品取扱基準を設け、必要に応じて取扱予定商品の事前確認を実施しておりますが、このような問題が発生した場合には、返品に伴う追加のコスト、信用を失うことによる取引関係の悪化、訴訟等が発生する可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)知的財産権について
当社グループでは、当社が運営する事業に関する知的財産権を確保するとともに、第三者の知的財産権侵害の可能性については、周辺調査を実施することでその予防に努めておりますが、第三者の知的財産権の完全な把握は困難であり、当社グループが認識せずに他社の知的財産権を侵害した場合には、ロイヤリティや損害賠償金等の支払い、訴訟等が発生する可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(8)ソフトウエア資産の減損について
当社グループは「IR-navi」、「プレミアム優待倶楽部」及び「ネットマイル」等のシステムを開発・提供しております。新規得意先向けのシステム開発、システムのバージョンアップ対応、また顧客の様々な需要への対応のため、会社のサービスが最適化するように技術開発、運用を行っており、将来の収益獲得または費用削減が確実であると認められる場合にソフトウエア仮勘定として無形固定資産に計上しております。システム開発においては、プロジェクト推進体制を整備し、慎重な計画の立案・遂行に努めておりますが、当該開発が市場のニーズに合わないことにより利用価値が低下する場合や、重大なバグ等の発生によりシステムが機能しなくなった場合には、これらを減損処理するなど、一時に多額の費用が発生する可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9)人材の確保について
当社グループの主要な顧客である上場企業等に対し、システム提供やIRコンサルティング等のサービス提供を行うためには、高い専門能力を有する人材の確保及び育成が不可欠と認識しております。当社は、高い専門能力を有する人材の確保及び育成、並びに人材の流出を防止するため、ストックオプションの付与や従業員持株会における奨励金給付、当社が認めた特定資格の取得者に対する資格手当による給与加算や人事評価システムの導入による公正な人事評価の実施等の施策を講じておりますが、これらの施策が奏功せず、人材の確保及び育成が進まない場合、あるいは人材が流出した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10)自然災害、事故等について
当社グループは、本店所在地が東京都にあり、事業拠点が、地震、津波、台風等の自然災害、事故、火災、テロ等の被害を受けた場合には、交通網の混乱、営業活動の停止、システム障害により事業活動に支障が生じ、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(11)配当政策について
当社は、将来の事業の発展と経営基盤の強化のための内部留保を確保しつつ、経営成績や配当性向等を総合的に勘案し、安定的かつ継続的な配当を維持することを基本方針としております。
(12)M&Aについて
当社では、企業買収や資本提携によるサービスの向上及び顧客層の拡大を今後の経営戦略の1つと認識しております。当該投資活動の実施に当たっては、相手先企業等の経済的価値の調査を行う方針でありますが、当社がこれら投資活動等により想定した成果が得られる保証はありません。買収や資本提携により想定したシナジーが得られなかった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、本書提出日現在において、具体的な企業買収や資本提携等の案件はありません。
(13)システム開発について
当社グループは、ブロックチェーン技術を筆頭とした最新技術等やシステムの基盤となるデータベース等を含めたシステム全般に係る投資を継続的に行っております。当社ではシステム開発に当たり、プロジェクト及びタスク管理に関する会議を毎週開催し、必要に応じて代表取締役及び管掌役員が会議に同席して進捗状況を把握するとともに、プロジェクト進行上の重要なポイント等においては関連部門によるレビューを実施しておりますが、システム開発の遅延・トラブル等が発生した場合には、開発コストが増加するなど、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(14)法的規制について
本書提出日現在において、当社グループの事業継続に著しく重要な影響を及ぼす法的規制はありませんが、当社グループ事業運営上、個人情報の保護に関する法律、電気通信事業法、特定商取引に関する法律、特定電子メールの送信の適正化等に関する法律、不当景品類及び不当表示防止法、消費者契約法、不正アクセス行為の禁止等に関する法律等による法的規制を受けております。また、今後、当社グループサービスの必要性を喪失させるような法改正や既存法令等の解釈変更等があった場合には、当社グループの事業運営が制約を受け、事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(15)ネットマイルのポイント不正利用について
当社の連結子会社である株式会社ネットマイルが運営する「ネットマイル」では、電子マネーや他社ポイント及び現金等に交換可能なポイントを発行しております。ポイントを不正に取得することを目的とした、悪意の第三者によるシステムへの不正アクセスを受けた場合には、当社グループの社会的信用の失墜、訴訟又は損害賠償請求の発生等により当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(16)株式会社ネットマイルの業績
当社の連結子会社である株式会社ネットマイルは、新型コロナウイルスの影響により取引先の業績が悪化し、継続的に営業損失を計上しており、債務超過の状態にありますが、これを解消するために事業計画を策定し、財務状態及び経営成績の健全化を図っております。今後、同社の業績の悪化が継続した場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(17)債務保証について
当社は連結子会社の借入金に対しての債務保証契約を金融機関との間で締結しております。将来、債務保証の履行を求められる状況が発生した場合には、当社グループの業績、財政状態及びキャッシュ・フロー等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(18)感染症の流行について
当社グループは、従業員等の安全確保を第一に在宅勤務など、柔軟に事業を継続できる体制の整備に努めており、株主管理プラットフォーム事業、広告事業の両事業において、現時点で安定したサービス提供とその拡大を継続しております。しかしながら、今後、新型コロナウイルス感染症拡大が更に深刻化、長期化し、現時点で想定できない事象が生じる場合には、これらが当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2022年1月1日から2022年12月31日まで)における当社グループを取り巻く環境は、東京証券取引所における2022年の株式売買比率が海外投資家70.6%、個人21.3%、法人7.5%、証券会社0.6%(東京証券取引所『投資部門別売買状況』)となり、海外投資家と個人の売買動向が株式市場に大きな影響を与えました。また、家計の金融資産残高は、株高等を背景に過去最高の2,005兆円(2022年12月19日現在。日本銀行『資金循環統計(速報)』)となるとともに個人株主数(延べ人数)は、8年連続で増加し6,460万人(東京証券取引所『2021年度株式分布状況調査の調査結果』)となりました。
株主優待制度につきましては、業績への懸念がある企業や機関投資家保有比率の高い大手企業、上場廃止企業で株主優待制度を廃止する動きが見られましたが、配当利回りと株主優待利回りを合計した総合利回の向上、株式流動性の改善及び企業の認知度向上等を目的に新たに株主優待制度を導入する企業もあり、引き続き需要があることが伺えます。結果として、株主優待制度導入企業数は、1,475社となりました(2022年12月31日現在)。
さらに、東京証券取引所の市場区分見直しにより、新たな上場基準を意識した企業が増加している状況や招集通知の電子提供制度の開始等、当社グループのサービスへのニーズは今後一層高まるものと認識しております。
このような環境において、当社グループは、「上場企業と投資家を繋ぐことにより効率的な資本市場の実現と上場企業の企業価値最大化を支援すること」のミッションの下、機関投資家マーケティングプラットフォーム「IR-navi」、個人投資家マーケティングプラットフォーム「プレミアム優待倶楽部」及び顧客企業ごとに異なる株主優待ポイントの合算利用を可能とする株主優待共通コイン「WILLsCoin」の提供に注力し、バーチャル株主総会の推進等の株主総会プロセスの電子化並びに電子議決権行使プラットフォーム「WILLsVote」のサービス提供を行いました。
以上の結果、当連結会計年度末の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、3,261,158千円となり、前連結会計年度末と比べ612,104千円増加いたしました。これは主に、現金及び預金423,052千円、建物26,033千円、ソフトウエア28,446千円、ソフトウエア仮勘定32,170千円、繰延税金資産26,636千円、敷金及び保証金79,446千円が増加したこと等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、1,598,293千円となり、前連結会計年度末に比べ287,247千円増加いたしました。これは主に、未払金39,409千円、未払法人税等51,084千円、契約負債(前連結会計年度は前受金)169,551千円、賞与引当金18,018千円、役員賞与引当金18,681千円が増加したこと、長期借入金25,192千円が減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、1,662,865千円となり、前連結会計年度末に比べ324,857千円増加いたしました。これは主に、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益417,672千円計上した一方で、配当の支払49,323千円及び自己株式の取得99,133千円により減少したこと等によるものであります。
b.経営成績
当連結会計年度の業績は売上高3,816,112千円(前期比13.0%増)、営業利益702,806千円(同34.6%増)、経常利益693,057千円(同33.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益417,672千円(同19.4%増)となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しております。詳細については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(会計方針の変更)(収益認識に関する会計基準等の適用)」をご参照ください。
報告セグメント別の経営成績の概況は、次のとおりであります。
(株主管理プラットフォーム事業)
「プレミアム優待倶楽部」は、「ポイント制株主優待」と株主の「電子化」(株主の電子メールアドレスを取得して法定書類を電磁的に提供し、また株主専用サイトにおける上場企業と株主との双方向コミュニケーションを実現すること)を組み合わせたサービスであります。
新型コロナウイルス感染症の長期化による業績悪化等の影響で株主優待制度を廃止する企業がある中で、当社は2021年末より契約社数が9社純増し、計80社となりました。また、顧客企業の株主数の増加により、1社当たりのポイント売上高の平均単価が増加いたしました。これらの結果、「プレミアム優待倶楽部」の売上高は2,494,545千円(前期比35.6%増)となりました。
「IR-navi」は、上場企業へ提供している機関投資家マーケティングプラットフォームサービスであります。
2021年末より契約社数が2社純増し、計318社となったものの顧客単価が減少したことにより、売上高は274,700千円(同4.0%減)となりました。
「ESGソリューション」は、統合報告書やアニュアルレポート等の投資家とのコミュニケーションツールを企画、制作するサービスであります。
SDGs、ESGの社会的要請を背景に堅調に推移し、売上高は548,052千円(同29.8%増)となりました。
「その他」は、株主総会、決算説明会の企画及び運営サポートを行うサービス等であります。
感染拡大防止や株主管理のDX推進を目的としたバーチャル株主総会及びオンライン決算説明会の受注が進んだことにより売上高は77,334千円(同3.1%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の株主管理プラットフォームの事業の売上高は3,394,633千円(同29.4%増)、セグメント利益は730,911千円(同44.2%増)となりました。
(広告事業)
広告事業は、「自社媒体 Web広告」と「Web広告代理店及びアドバタイジングゲーム」によって構成されております。
「自社媒体 Web広告」は、自社媒体におけるWeb広告配信を行うサービスであります。感染症長期化の影響により企業の広告宣伝・マーケティング費用削減の傾向にありましたが、営業強化及び様々な施策を講じた結果、売上高は268,646千円(前期比102.4%増)となりました。
「Web広告代理店及びアドバタイジングゲーム」は、「自社媒体 Web広告」で蓄積してきたWebマーケティング及びWeb広告のノウハウを生かし、広告代理店として顧客のWeb広告活動のサポートを行うサービスであります。また、顧客のWebサイトに株式会社ネットマイルが開発したゲームソリューションを導入し、Web広告売上及びユーザーのロイヤリティ向上等を行っております。
「自社媒体 Web広告」と同様に感染症長期化による影響を受けましたが、近年急激に市場規模が拡大しているインフルエンサーマーケティングへの取り組みや広告主への営業強化を図ることにより、その影響を最小化することに努めてまいりました。これらの結果、売上高は167,223千円(同72.9%減)となりました。
なお、「収益認識に関する会計基準」の適用により、従来、広告主からの収受代金を売上高として計上しておりましたが、広告主からの収受代金から仕入代金を控除した手数料を売上高として計上しております。
「その他」の受託開発に伴うサービスについての売上高は5,650千円(同37.8%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の広告事業の売上高は441,520千円(同42.3%減)、セグメント損失は28,105千円(前期は12,795千円の利益)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、2,065,368千円となり、前連結会計年度末に比べ423,052千円増加しました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は、796,039千円(前連結会計年度末は536,432千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益654,959千円、減価償却費80,120千円、前受金の増加額169,551千円による増加があった一方で、法人税等の支払額212,757千円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は、258,036千円(前連結会計年度末は194,718千円の使用)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出176,479千円、敷金及び保証金の差入による支出81,283千円による減少があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は、114,950千円(前連結会計年度末は164,805千円の獲得)となりました。これは主に、新株予約権の行使による株式の発行による収入55,641千円による増加があった一方で、長期借入金の返済による支出26,136千円、自己株式の取得による支出99,133千円、配当金の支払額49,323千円による減少があったこと等によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループは生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社グループは受注活動を行っておりますが、受注実績は販売実績と近似しているため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年1月1日 至 2022年12月31日) |
|
|
販売額(千円) |
前期比(%) |
|
|
株主管理プラットフォーム |
3,381,603 |
28.9 |
|
広告 |
434,509 |
△42.4 |
|
合計 |
3,816,112 |
13.0 |
(注)当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満の場合は記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況 a.財政状態」に記載のとおりであります。
b.経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の状況に関する認識及び分析は以下のとおりであります。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、3,816,112千円となりました。その主な内訳は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要① 財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」に記載のとおりであります。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は、2,095,271千円となりました。その主な内訳は、プレミアム優待倶楽部の商品仕入、ESGソリューション制作原価等であります。
これらの結果、売上総利益は1,720,841千円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、1,018,034千円となりました。その主な内訳は、役員報酬127,949千円、給与及び手当400,555千円、法定福利費77,652千円、賞与引当金繰入額18,018千円、役員賞与引当金繰入額18,681千円、株主優待引当金繰入額11,541千円等であります。
これらの結果、営業利益は702,806千円となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、433千円となりました。その主な内訳は、受取利息14千円、補助金収入25千円等であります。営業外費用は、10,182千円となりました。その主な内訳は、支払利息4,342千円、和解金3,706千円、投資事業組合運用損1,420千円等であります。
これらの結果、経常利益は693,057千円となりました。
(特別損益)
当連結会計年度における特別利益は計上しておりません。特別損失は、固定資産除却損38,097千円であります。
(税引前当期純利益)
当連結会計年度における税引前当期純利益は、654,959千円となりました。
(法人税等)
当連結会計年度における法人税等合計は、237,287千円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、417,672千円となりました。
また、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2事業等のリスク」に記載のとおりであります。
なお、当社グループの目標とする経営指標の実績値は下表のとおりであります。
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経営指標 |
目標値 |
2022年12月期 |
目標差異 |
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売上高成長率 |
20.0%以上 |
13.0% |
△7.0ポイント |
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営業利益率 |
20.0%以上 |
18.4% |
△1.6ポイント |
当社グループは、高い成長性、収益性を達成するために、売上高成長率20.0%、営業利益率20.0%の達成を中期的に目指す経営指標として捉えております。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要のうち主たるものは、「プレミアム優待倶楽部」の優待商品仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。
当社グループは、事業活動に必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、運転資金及び設備投資は、自己資金及び金融機関からの長期借入により調達しております。
なお、当連結会計年度における借入金の残高は362,449千円となっております。また、当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は2,065,368千円となっております。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。この財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
なお、当社グループの連結財務諸表の作成において、損益及び資産の状況に影響を与える見積りは、過去の実績やその時点での情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
見積り及び判断に影響を及ぼす重要な会計方針としては以下のものがあると考えております。
a.貸倒引当金
貸倒引当金については、債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については過年度実績率を基礎とした将来の貸倒予測率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しています。将来、顧客の財政状態が悪化し支払能力が低下した場合には、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性があります。
b.有形・無形固定資産の評価
有形・無形固定資産の評価については、減損の兆候の判定基準に基づき検討を行っておりますが、将来の事業計画や経営環境の変化等により減損の兆候が認められ、減損の認識及び測定が必要となった場合、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
c.のれん及び顧客関連資産の評価
のれん及び顧客関連資産は、その効果の発現する期間を見積り、その期間に基づく定額法により償却しています。また、のれん及び顧客関連資産の評価にあたっては、事業計画に基づく将来キャッシュ・フローや割引率などの見積りや仮定を用いており、将来の事業計画や経営環境の変化等によりこれらの見直しが必要となった場合、減損損失が発生する可能性があります。
d.繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産の回収可能性については、繰越欠損金や税務上と会計上の取扱いの違いにより生じる一時差異について、税効果会計を適用し、繰延税金資産及び繰延税金負債を計上しております。繰延税金資産の計上にあたり、業績予想及び一時差異の解消スケジュール等を基にタックス・プランニングを検討して将来の課税所得を推定し、繰延税金資産の回収可能性を判断しております。その結果、実現が困難であると判断される繰延税金資産については、評価性引当額を計上しております。経営者は、当該回収可能性の評価は合理的であると判断しておりますが、将来の業績及び課税時期に関する判断が変動する場合、繰延税金資産の計上金額に影響を及ぼす可能性があります。
e.保証債務
債務保証については、当社は株式会社ネットマイルの金融機関からの借入に対して債務保証を行っております。当事業年度において債務保証損失引当金は計上しておりませんが、翌事業年度の財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクに鑑みて開示項目として識別いたしました。
将来の事業計画をもとに資金繰りを策定し、資金繰りに懸念があると認められる場合には、債務保証損失引当金の要否を判定し、引当金額を見積もって算定します。判定の結果、当事業年度において、債務保証損失引当金は計上しておりませんが、将来の事業計画は成長ビジネスを含むものであり、その事業計画の達成には不確実性が伴います。
将来の事業計画における主要な仮定は、自社媒体Web広告サイトの立上げ予定数、及び1サイト当たりの売上見込額であります。これは、当事業年度の実績値、翌事業年度以降の事業戦略等を踏まえて見積もっております。
将来の事業計画における売上高、売上原価の見積りは不確実性を伴い、広告事業の市況変化等により、見積りと将来の結果が異なる可能性があります。
f.ポイント引当金
ポイント引当金については、過去の使用実績率に基づき将来使用されると見込まれる金額を計上しております。ポイント引当金の見込み額については、ポイントの引当金の使用実績率などから将来の使用見込率を合理的に見積り判断しておりますが、今後、使用実績率に影響を与える変化が生じた場合には、ポイント引当金の計上金額が変動する可能性があります。
g.株主優待引当金
株主優待引当金については、株主優待制度に伴う支出に備えるため、発生すると見込まれる額を計上しております。株主優待制度に伴う支出は、株主としての継続率及び優待制度の行使率に基づいて将来に発生すると見込まれる額を算定しておりますが、今後の継続率及び行使率が大きく変化した場合には、株主優待引当金の計上金額が多額に変動する可能性があります。
h.賞与引当金
従業員に対する賞与の支出に備えるため、支給見込額のうち当事業年度の負担すべき額を計上しております。
i.役員賞与引当金
役員に対する賞与の支出に備えるため、支給見込額のうち当事業年度の負担すべき額を計上しております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。