第一部 【企業情報】

 

第1 【企業の概況】

 

1 【主要な経営指標等の推移】

(1) 連結経営指標等

 

回次

第8期

第9期

第10期

第11期

第12期

決算年月

2021年2月

2022年2月

2023年2月

2024年2月

2025年2月

売上高

(千円)

888,430

経常利益

(千円)

62,226

親会社株主に帰属する
当期純利益

(千円)

57,254

包括利益

(千円)

57,254

純資産額

(千円)

1,661,145

総資産額

(千円)

1,834,866

1株当たり純資産額

(円)

919.30

1株当たり当期純利益

(円)

31.73

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益

(円)

30.73

自己資本比率

(%)

90.5

自己資本利益率

(%)

3.5

株価収益率

(倍)

31.8

営業活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

255,281

投資活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

350,467

財務活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

現金及び現金同等物
の期末残高

(千円)

743,377

従業員数

(人)

35

 

(注) 1.第12期より連結財務諸表を作成しているため、それ以前については記載しておりません。

2.従業員数は就業人員であります。なお、臨時従業員の総数は、従業員数の100分の10未満であるため、記載を省略しております。

 

 

(2) 提出会社の経営指標等

 

回次

第8期

第9期

第10期

第11期

第12期

決算年月

2021年2月

2022年2月

2023年2月

2024年2月

2025年2月

売上高

(千円)

610,988

649,695

685,491

609,962

741,239

経常利益

(千円)

215,084

215,310

197,879

91,522

136,573

当期純利益

(千円)

189,497

205,244

140,176

102,603

132,023

持分法を適用した場合の
投資利益

(千円)

資本金

(千円)

135,345

138,087

138,087

138,087

138,087

発行済株式総数

(株)

2,102,400

2,136,900

2,136,900

2,136,900

2,136,900

純資産額

(千円)

1,476,065

1,686,795

1,488,733

1,591,471

1,735,914

総資産額

(千円)

1,579,589

1,805,071

1,561,593

1,669,979

1,880,111

1株当たり純資産額

(円)

702.11

789.39

829.46

886.70

960.68

1株当たり配当額

(円)

(うち1株当たり
中間配当額)

(―)

(―)

(―)

(―)

(―)

1株当たり当期純利益

(円)

90.13

96.42

65.95

57.17

73.16

潜在株式調整後
1株当たり当期純利益

(円)

86.21

93.39

64.24

55.17

70.86

自己資本比率

(%)

93.4

93.4

95.3

95.3

92.3

自己資本利益率

(%)

13.7

13.0

8.8

6.7

7.6

株価収益率

(倍)

25.8

10.0

14.5

22.1

13.8

配当性向

(%)

営業活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

310,753

179,046

185,009

132,166

投資活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

2,276

5,517

2,294

489,665

財務活動による
キャッシュ・フロー

(千円)

70

5,485

338,914

133

現金及び現金同等物
の期末残高

(千円)

1,169,505

1,349,151

1,194,559

838,766

従業員数

()

16

21

22

22

26

株主総利回り

(%)

99.8

41.5

41.1

54.4

43.4

(比較指標:配当込み
TOPIX)

(%)

(126.4)

(130.7)

(141.8)

(195.1)

(200.2)

最高株価

(円)

3,995

2,391

1,064

1,755

1,407

最低株価

(円)

1,435

925

891

893

920

 

 

(注) 1.第11期以前の持分法を適用した場合の投資利益については、関連会社が存在しないため記載しておりません。

2.第12期より連結財務諸表を作成しているため、第12期以降の持分法を適用した場合の投資利益、営業活動によるキャッシュ・フロー、投資活動によるキャッシュ・フロー、財務活動によるキャッシュ・フロー及び現金及び現金同等物の期末残高は記載しておりません。

3.当社は配当を行っておりませんので、1株当たり配当額及び配当性向につきましては、それぞれ記載しておりません。

4.従業員数は就業人員であります。なお、臨時従業員は雇用しておりません。

5.最高・最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所マザーズ市場におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所グロース市場におけるものであります。

6.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第10期の期首から適用しており、第10期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

 

 

2 【沿革】

当社は、インターネット事業を目的として2013年3月に設立され、主要な事業として天気予報専門サイトである「tenki.jp(てんきじぇーぴー)」の運営を一般財団法人日本気象協会(以下、「日本気象協会」という。)との共同で行っております。当社設立以降の企業集団に係る経緯は、次のとおりであります。

 

2013年3月

株式会社ALiNKインターネットを東京都渋谷区に設立。

2013年4月

日本気象協会と業務提携契約を締結。

2015年7月

本社を東京都新宿区へ移転。

2015年9月

天気予報専門メディア「tenki.jp」のAndroid版アプリをリリース。

2017年4月

iOS、Android版の課金アプリ「tenki.jp 登山天気」をリリース。

2018年1月

アドネットワーク事業を行う株式会社アトモスを吸収合併。

2019年12月

東京証券取引所マザーズに株式を上場。

2022年8月

本社を東京都豊島区へ移転。

2024年2月

ダイナミックプライシング事業の開始に先立つ実証実験として、レンタルスペース事業の事業譲受契約を締結。

2024年5月

IPプロデュース事業を行う株式会社エンバウンドを子会社化。

 

(注) 2022年4月4日に東京証券取引所の市場区分の見直しにマザーズよりグロース市場へ移行しております。

 

当社主要事業であるtenki.jp事業に係る経緯は次のとおりであります。なお、当社創業者は当社設立以前から日本気象協会と「tenki.jp」を運営しております。

 

1997年9月

日本気象協会が中心となって公益事業であるWebサイト「防災気象情報サービス」(現在の「tenki.jp」の原形)を開始。

2002年6月

「防災気象情報サービス」を「tenki.jp」としてリニューアル。公益事業から収益事業に転換。

2005年4月

現当社代表取締役CEOの池田洋人が取締役を務める株式会社ありんくが、日本気象協会と営業支援契約を締結。

2008年4月

株式会社ありんくが、日本気象協会と業務委託契約を締結。営業支援に加えて、「tenki.jp」に係る事業計画の作成、サイトの企画設計等への関与を開始。

2008年9月

株式会社ありんくと日本気象協会で、「tenki.jp」の大幅リニューアルを実施。

2009年6月

Twitter(現:X)の公式アカウント「@tenkijp」を開設。Twitter(現:X)において天気関係の情報発信を開始。

2011年4月

Facebookの公式アカウントを開設。

2011年5月

iOS版アプリをリリース。

2011年10月

株式会社ありんくが、日本気象協会と業務提携契約を締結。現在の共同事業の形態での「tenki.jp」の運営を開始。

2013年3月

日本気象協会との業務提携契約で定められた、株式会社ありんくが保有する一切の権利義務を、当社へ譲渡。

 

 

 

3 【事業の内容】

当社グループは、「未来の予定を晴れにする」を経営理念に掲げ、気象情報と社会をつなぐ多角的な事業を展開しております。

各事業の概要は次のとおりです。

 

(tenki.jp事業)

一般財団法人日本気象協会との共同事業として天気予報専門メディア「tenki.jp」を運営し、気象情報の社会インフラ化を推進しております。「tenki.jp」の運営を通じて蓄積したメディア運営およびマネタイズのノウハウをもとに、AIやビッグデータ技術を活用した「天気3.0」の実現に向けて、気象情報と現実社会を結びつけた新たな価値創造に取り組んでおります。特に気象条件がライフスタイルに与える影響に着目し、これらを連携させたサービス開発を進めております。

当該事業セグメントにおいては、天気予報専門メディア「tenki.jp」、「tenki.jp 登山天気」の運営を行っております。

(1) 運営メディアについて

「tenki.jp」は、生活にかかせない天気予報と、気象予報士が日替わりで季節の話題を提供する等のコンテンツに加え、観測データ、地震・津波等の防災情報の提供を行い、気象情報を多種多様な形態で提供しております。PCのWebページ、スマートフォンアプリ、スマートフォンサイトを合わせて年間60億PV(注1)(2025年2月期実績)、X(旧:Twitter)のフォロワー数が2.8百万人(2025年2月末時点)に達する天気予報専門メディアです。

 

注1:「PV(ページビュー)」とは、ウェブサイト内の特定のページが開かれた回数を表し、ウェブサイトがどのくらい閲覧されているかを測るための一般的な指標です。

 

<tenki.jpのページ>

<tenki.jp及びtenki.jp 登山天気のロゴマーク>


(tenki.jp)

(tenki.jp 登山天気)



 

 

① 運営メディアの提供情報
ⅰ.「tenki.jp」

2週間天気や1時間ごとの天気、今いる場所の雨の様子(雨雲レーダー)等、ユーザーの志向やユーザーが必要な場所・時間に合わせた天気予報を無料で提供しております。天気予報だけでなく、一般的な気象情報として、観測データや天気図、防災情報もリアルタイムで提供しております。

また、ユーザーの未来の行動の判断材料を提供するために、気象予報士のポイント解説(日直予報士)や洗濯指数、お出かけ指数等の指数情報、天候と関係のある主要レジャーの天気情報を提供するレジャー天気、花粉飛散情報、紅葉見ごろ情報等の季節に応じた季節情報等の各ユーザーの志向に応じた多種多様な情報を提供しております。

なお、スマートフォン用天気予報アプリ「tenki.jp」では、現在地への雨雲の接近をリアルタイムに通知する機能や広告を非表示にする定期購読サービス「tenki.jpライト」も実施しております。

 

ⅱ.「tenki.jp 登山天気」

登山準備に使用できる指数情報や山々の山頂・登山口・ふもと別の天気、雨雲の動き・雷危険度・台風情報等のリアルタイム情報をチェックできます。なお、日本の三百名山全てを網羅しております。

 

② マネタイズ方法

当社運営メディアである「tenki.jp」の主な収益は各ページに掲載される広告収入となります。アドネットワークを駆使した運用型広告の収入と枠売りやタイアップ広告等の純広告の収入が大半を占めますが、2025年2月期の実績では運用型広告の収入がtenki.jp事業の売上高全体の80%以上を占めております。

当社は、収益の拡大を図るべく、日々アドネットワーク業者とやり取りを重ね、自社で広告運用を担っております。当該業界は日進月歩で最新のテクノロジーが開発されていますが、当社は常に最先端のアドテクノロジーを追い求め、既存の業者だけでなく、海外の新興系のプロダクトも活用して0.01円単位の広告チューニング(注2)を行い、最適な運用を行うよう心掛けております。

また、広告単価や広告配信比率を「気象データ」を加味した独自のアルゴリズムで運用できる体制を構築し、天候変化に連動して広告を調整すること(以下、「天気マッチング広告」という。)で収益性の向上を目指しております。

 

注2:「広告チューニング」とは、広告の効果を最適化することを指します。例えば、入札制を採用している広告では、入札金額の高い広告を上位表示し、入札単価の低い広告を下位表示します。

 

(2) 日本気象協会との共同運営について

当社は設立以来、気象情報等をメディア上で提供し、メディア運営ノウハウ及びメディアマネタイズノウハウを蓄積しながら、気象業界に関連したインターネット事業を営んでまいりました。一方で、気象予報士を抱え、予報業務をリアルタイムで行うだけのリソースは保有しておりませんでしたので、気象予報士を300名以上抱え、予報業務や気象に係るコンテンツの制作・設計に長けている日本気象協会と互いのリソースを活かした共同事業(天気予報専門メディアの運営)を行うことで、現在の当社の経営理念を達成することを意図しております。

『「tenki.jp」の運営に関する業務提携契約書』に基づき、当該事業の事業方針及び事業計画は、両者の協議によって合意・決定しておりますが、当該事業における両者の主な役割については、以下のとおりとなっております。なお、契約の詳細は「第2 事業の状況 5 経営上の重要な契約等」に記載しております。

 

項目

分担

サイト、アプリの企画制作・設計

主担当:当社、副担当:日本気象協会

「tenki.jp」は天気予報専門メディアとしてWebサイト・アプリ上で気象情報等(データ元は日本気象協会)を提供しております。気象情報等は広く一般ユーザーが目にする情報であり、どのメディアも基本的に気象庁のデータを一次情報として使用している(特に防災情報は一次情報を変更せずに使用する必要があります)ため、同業他社との差別化のためにはユーザー目線に立ったWebサイト・アプリ設計が重要となります。当社は当該役割を担い、日々、ユーザー目線に立ったWebサイト、アプリ上での企画立案や課題への対応を行っております。

気象コンテンツの企画制作・設計

主担当:日本気象協会、副担当:当社

「tenki.jp」に掲載される気象関係のコンテンツについて、日本気象協会は日々、予報業務等を行い、気象に係るデータを制作しております。Webサイト、アプリ上での新たな企画案(指数情報やレジャー天気等)が発案された場合は、その実現可能性を調査、考察します。実現可能性があると判断された場合はデータ設計を行います。

 

 

項目

分担

各種データの提供

主担当:日本気象協会

日々の予報業務を通じて制作される天気予報等の各種データ提供は日本気象協会が行っております。なお、各種データには、他の業者等から購入した情報も含まれております。

システムの運用保守管理、システム設計・開発

主担当:当社

日本気象協会から提供された気象情報等の各種データをWebサイト・アプリ上に提供するためのシステム設計・開発や当該システムの運用保守管理は当社が一括して担っております。

運用型広告業務(トレーディングデスク業務)

主担当:当社

収入の大半を占める運用型広告に関する業務は当社が担っております。日々の広告チューニングやアドネットワーク業者選定、アドテクノロジーの導入可否の検討等、「tenki.jp」のサービス特性を勘案した最適な広告運用を行い、収益の最大化に取り組んでおります。

広告商品企画

主担当:当社、副担当:日本気象協会

広告商品の企画については、Webサイト、アプリに表示される広告枠の調整やユーザー目線のUI、UXへの影響や、システムを活用して売買するプログラマティック広告及び代理店を通じて売買する天気マッチング広告(注3)等、システムや運用型広告の販売に直結するため、基本的には当社が担っております。一方で、広告商品の企画として気象コンテンツとの連携のために当社だけでなく、日本気象協会も一部関与しております。

注3:「天気マッチング広告」とは、天気と連動したWeb広告配信サービスを指します。市区町村単位(全国約2,000カ所)に個別ページが存在する[tenki.jp」において、「雨が降っているエリア」等、広告主が指定した天気条件にマッチングし、一般広告よりも優先的に広告を掲載することが可能になります。

業務に必要な契約手続き等

主担当:日本気象協会

契約の内容確認等は両者で担いますが、業務に必要な契約の手続きは日本気象協会で対応しております。また、日々のWebサイト・アプリへの問い合わせ対応は日本気象協会で対応しており、特殊な対応が必要な場合は両者協議の上、対応を検討することとしております。

市場調査及び分析

主担当:当社・日本気象協会

日々の「tenki.jp」のユーザー行動をアクセスログの分析等を通じて、中長期的なスパンにおける「tenki.jp」ユーザーのデモグラフィック(注4)や、「tenki.jp」を取り巻く市場環境の調査分析等を実施しております。当該業務は「tenki.jp」全般に関わることから両者で担当しております。

注4:「デモグラフィック」とは、性別、年齢、居住地域、所得、職業、家族構成等人口統計学的な属性の総称のことであり、これらの属性をもとに市場を分類し、マーケティングのターゲットを明確にするための指標となります。

Growth Hack(マーケティング)

主担当:当社

サイト利便性の向上のため、ユーザー行動データや市場動向等を分析し、仮説検証・施策実行を行い、PV向上につなげるためのPDCAサイクルを回しております。当社専門部署で日々、対応を重ねております。

ブランディングやプロモーションの企画、実施

主担当:当社・日本気象協会

広告媒体やイベントでの「tenki.jp」のブランディングやプロモーションを両者で協議して進めております。

 

 

主担当:当該当事者がその裁量により役割を全うする。

副担当:当該当事者は他の当事者と必要に応じて協議し、一部役割を担う。

※双方が主担当とする役割については、双方協議により合意・決定し、実施するものとする。

 

 

※当社と共同事業を行う日本気象協会の概要

日本気象協会は、「安全・安心・快適な社会づくり」のために、気象・環境・防災・情報サービスを通じて社会に貢献する使命を担い、1950年に財団法人日本気象協会として設立されております。日本における気象会社として、日本で初めて気象情報をオンライン提供する等、気象業務法に基づいた気象データの提供を気象業界の創生期より継続的に行っております。2009年より一般財団法人へ移行し、民間の気象会社として、現在は、気象・環境・防災等に関わる調査解析や気象に関わるリアルタイムの情報提供等、気象コンサルティングのプロフェッショナルファームとして活動しております。

 

日本気象協会の基本情報

名称

一般財団法人日本気象協会(Japan Weather Association)

代表者名

会長  武藤 浩

設立

1950年5月10日(2009年10月より一般財団法人へ移行)

従業員数

 868名(2024年7月1日現在)

主要な事業区分

防災ソリューション事業

環境・エネルギー事業

メディア・コンシューマ事業(tenki.jp事業等)

 

 

※気象産業の構造

気象データ等は気象庁から一般財団法人気象業務支援センターを通して、民間気象事業者へ気象データ等が配信されております。民間気象事業者は気象庁から提供された気象データ等を天気予報等に活用しておりますが、気象庁以外の事業者が天気や波浪等の予報業務を独自に行う場合は、気象庁から予報業務許可を受ける必要があります。下記は、一般的な情報の流れを図示したものになります。なお、「tenki.jp」に掲載する予報業務が必要な情報については、日本気象協会が制作・提供しているため、当社は予報業務許可を受ける必要がありません。なお、日本気象協会は下図の民間気象事業者に該当します。

 


 

 

 

 (IPプロデュース事業)

2024年5月に株式会社エンバウンドを子会社化し、当連結会計年度よりIPプロデュース事業を開始いたしました。本事業においては、同社が手掛ける地域活性化プロジェクト「温泉むすめ」のコンテンツプロデュースを通じて、全国の温泉地の魅力を発信していくとともに、温泉地でしか購入できない「温泉むすめ」のグッズ販売等による人流の創出と消費の活性化を図ることで、地域創生に貢献しております。

 

(その他の事業)

事業領域の拡大のために新規事業への参入を企図し、太陽光コンサルティング事業およびダイナミックプライシング事業を展開しております。

太陽光コンサルティング事業につきましては、現状では、太陽光発電設備のセカンダリー市場において、一時的に太陽光発電設備を保有することにより得られる売電収入(売上高)とエンドユーザーに売却されたことにより仲介事業者より得られるスポンサー料(受取利息(営業外収益))により構成されております。

ダイナミックプライシング事業は、市況、個人の嗜好、人流データ、立地・地理情報、気象データ(天気・気温等)等のデータを組み合わせることで、最適な価格を算出するダイナミックプライシングの技術を基盤とした事業となります。新たな事業として、当該事業に先立ち事業譲受により取得したレンタルスペース事業をPoC(実証実験)として運営しております。

 

 

[事業系統図]

当社グループの事業系統図は、以下のとおりであります。

 


 

また、当社グループの売上高の大半をtenki.jp事業が占めることから、下記はtenki.jp事業に係る詳細な事業系統図を示しております。実線は役務提供と対価の流れ、点線は事業上の役割等を示しております。

 


 

※tenki.jp事業は業務提携契約書に基づき、互いのリソースを提供し、共同事業を行っております。収入について、「主要な契約手続き」を日本気象協会が担っていることから、広告収入は一旦、日本気象協会に入金され、当社は定められたレベニューシェア(注5)の割合に応じて日本気象協会から配分されております。

 

注5:「レベニューシェア」とは、パートナーと提携し、相互の協力で生み出した事業収益をあらかじめ決めておいた配分率で分配することを指します。

 

 

4 【関係会社の状況】

 

名称

住所

資本金
(千円)

主要な事業の内容

議決権の所有

(又は被所有)

割合(%)

関係内容

(連結子会社)

 

株式会社エンバウンド

 

東京都豊島区

30,000

IPプロデュース事業

100.0

役員の兼任 2名

 

(注)1.「主要な事業の内容」の欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。

2.特定子会社であります。

3.有価証券届出書又は有価証券報告書を提出している会社はありません。

4.債務超過会社であり、債務超過の額は2025年2月28日時点で10,269千円であります。

5.売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えておりますが、セグメント情報のうち、IPプロデュース事業の売上高に占める当該連結子会社の売上高(セグメント間の内部売上高又は振替高を含む)の割合が90%を超えているため、主要な損益情報等の記載を省略しております。

 

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

2025年2月28日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

tenki.jp事業

19

IPプロデュース事業

その他の事業

全社(共通)

合計

35

 

(注)1.従業員数は就業人員であります。なお、臨時従業員の総数は、従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております

   2.全社(共通)は、総務および経理等の管理部門の従業員であります。

 

(2) 提出会社の状況

2025年2月28日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

26

41.6

2.8

5,887

 

 

セグメントの名称

従業員数(人)

tenki.jp事業

19

その他の事業

全社(共通)

合計

26

 

(注) 1.従業員数は就業人員であります。なお、臨時従業員は雇用しておりません。

2.平均年間給与は、基準外賃金を含んでおります。

3.全社(共通)は、総務および経理等の管理部門の従業員であります。

 

(3) 労働組合の状況

労働組合は結成されておりませんが、労使関係は安定しております。