文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当社は「地域の今を可視化して、人と人の未来をつなぐ」という経営理念のもと、地域に存在する情報を隅々までいきわたらせ、生活の中で生まれる問題を地域の人・お店同士で補い合える仕組みを提供するため、地元情報のプラットフォーム「ジモティー」を運営しております。
(2)経営環境及び経営戦略等
内閣府の世論調査によると、地域での付き合いは年々希薄化しており、町村において地域で親しい付き合いをしている人の割合は、2018年で21.1%まで低下しております(国土交通省(平成29年度)「国土交通白書本文」)。
一方で、76.9%の人が地域での相互協力を必要としており(国立社会保障・人口問題研究所(2017年)「生活と支え合いに関する調査」)、地域情報の共有や、地域でのつながりを得ることができるサービスが求められております。
このような環境において、当社では、これまで培ってきたインターネットメディア運営のノウハウを基に、「ジモティー」が健全に機能する新たな社会インフラとしての存在になることを目指してまいります。
当社の今後の取り組みとしては、特にマーケティング支援売上の向上に注力してまいります。具体的な施策としては、機能課金の法人リーチ拡大、投稿オプションの入札制導入、SEOの強化、カテゴリの新設、行政との提携等に取り組んでまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等として、売上高及び営業利益の前年比増による成長性を重視しております。また、売上高を構成する指標として、PV数及び投稿数を重視しております。
(4)対処すべき課題
① サービスの継続的な成長
当社はクラシファイドサイト「ジモティー」の運営を主たる事業としており、プロモーション等により認知度向上に向けた取り組みを積極的に行い、当該サイトのPV数及び投稿数を増加させることにより、収益基盤を構築してまいりました。
今後においても、更なるPV数及び投稿数の増加と継続率向上を図ることが課題であるため、SEO等を講じた集客力の強化、サービスの機能拡充による利便性向上、カスタマーサポート体制の強化による安全性の向上に努めてまいります。
② 収益基盤の強化
当社は、これまで自動配信売上を増加させることにより収益基盤を構築してまいりましたが、今後の中長期的な成長を実現するために、更なる収益基盤の強化が課題であると認識しております。この課題に対応するためには、「ジモティー」におけるマーケティング支援売上の増加が重要であると考えております。
そのため、今後において当社は、プロモーション等による法人向け施策の実施及び新たなマネタイズ施策の実施により、収益基盤の強化に努めてまいります。
③ サービスの健全性の維持及び向上
当社が運営する「ジモティー」は、インターネットを通じて提供されているものであり、システムを安定的に稼働させることが重要な課題であると認識しております。今後においても、PV数及び投稿数の増加、サービスの機能拡充、セキュリティの向上等に適時に対応し、技術革新等の事業環境の変化にも柔軟に対応できるシステム開発体制を構築することで、システムの安定稼働や高度なセキュリティが担保されたサービス運営に努めてまいります。
また、投稿内容の健全性の維持及び向上を図るため、カスタマーサポート体制の一層の強化が課題であると認識しております。当社では、全投稿チェックによる監視体制の構築、適切なサポート人員の配置、ユーザーの本人確認の強化、違反ユーザーに対する注意喚起や利用停止措置等を実施しておりますが、今後においても、サービスの成長に合わせて必要な投資を行い、体制の強化に努めてまいります。
④ 組織力、内部管理体制の強化
a.優秀な人材の確保及び育成
当社では、専門的知識を有した優秀な人材の確保及び育成が重要な課題であると認識しております。事業規模に応じた少人数での効率的な運営を意識し、高度な知識・経験のある人材の確保に積極的に取り組んでまいります。また、人材育成のための教育・研修制度も充実させてまいります。
b.内部管理体制の強化
当社が継続的な成長を続けるためには、内部管理体制の強化が必要不可欠であると認識しております。そのため、今後においても、内部統制システムの運用を徹底し、事業運営上のリスクの把握と管理を適切に行える体制構築に努めてまいります。
c.情報管理体制の強化
当社では、個人情報等の機密情報につきまして、ネットワークの管理、社内規程の制定及び遵守、全従業員を対象とした社内研修の徹底、内部監査によるチェック等により、適正な情報管理体制を構築しております。今後においても、コンプライアンスを重視し、情報管理体制の強化に努めてまいります。
当社の事業展開上のリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資家の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、情報の適時開示の観点から積極的に開示しております。なお、当社は、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及びリスクの軽減に努める所存でありますが、当社株式に関する投資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載事項を、慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。
また、本項の記載における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、全てのリスク要因が網羅されているわけではありません。
(1)事業環境に関わるリスク
① インターネット関連市場の動向について
当社は、クラシファイドサイト「ジモティー」の運営を主たる事業としており、当社事業の継続的な発展のためには、さらなるインターネット環境の整備、インターネットの利用拡大が不可欠と考えております。総務省発表の「平成30年通信利用動向調査」によると、インターネット利用状況は79.8%、スマートフォンの普及率は59.5%に達し、引き続きインターネットの利用シーンは拡大しております。
しかしながら、インターネットの利用等に関する新たな法的規制の導入やその他予期せぬ要因等により、今後のサービス運営が困難になった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② インターネット広告市場について
株式会社電通の「2019年日本の広告費」によると、2019年の日本の総広告費は、6兆9,381億円(前年比106.2%)となりました。そのうちインターネット広告費は、2兆1,048億円(前年比119.7%)と、引き続き高い成長率で推移しております。
しかしながら、広告市場は市場変化や景気動向の変動による影響を受けやすく、今後、急激な景気の変化等が生じた場合、広告及びインターネット広告の需要に影響する可能性があります。そのような事態が生じた場合、広告掲載案件や広告単価の減少等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 検索エンジンへの対応について
当社が運営する「ジモティー」では、特定の検索エンジン(「Google」、「Yahoo! JAPAN」等)から多くのユーザーを集客しております。そのため、当社では、SEO等の必要な施策を講じて集客力を強化しております。
しかしながら、検索エンジンにおける表示結果(順位)は、その運営者のロジックや判断によるものであり、当社が関与する余地はありません。そのため、検索エンジン運営者の方針やロジック変更等により、これまでのSEOが有効に機能しなくなった場合、集客効果が低下し、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ プラットフォーム提供会社の動向について
当社は、「App Store」、「Google Play」のプラットフォームを通じて、スマートフォン向けのアプリ配信を行っております。また、Apple Inc.並びにGoogle Inc.のプラットフォーム提供会社に対し、アプリ内の売上の一部を決済代行手数料として支払っております。
そのため、プラットフォーム提供会社の方針や規約変更等により、当社のサービス提供に対する制約が生じた場合や手数料率の変更等が生じた場合、また、プラットフォーム提供会社との良好な関係を維持できないような事態が生じた場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)事業内容に関するリスク
① 競合について
本書提出日現在において、当社が運営する「ジモティー」と明確に競合するクラシファイドサイトはないものと認識しております。
しかしながら、今後、高い資本力や知名度を有する企業等が類似サービスに参入することにより競争が激化した場合、ユーザーの流出や集客コストの増加等が想定されます。そのような場合には、当社が優位性を確保し、企業価値の維持向上が図れるか否かは不確実であるため、競合サービスの状況により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 特定事業への依存について
当社は、クラシファイドサイト運営事業の単一セグメントであり、当該事業に経営資源を集中させております。そのため、事業環境の変化等により、当該事業が縮小し、その変化への対応が適切でない場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 特定取引先への集中について
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ④生産、受注及び販売の実績」に記載のとおり、2019年12月期の売上高の28.9%がGoogle Asia Pacific Pte.Ltd.、同28.1%がSupership株式会社となっており、本書提出日現在、両社とは良好な取引関係を構築しております。
しかしながら、両社との契約条件の変更等があった場合、当社の今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
④ サイトのPV数及び投稿数について
当社では、ユーザーの気持ちを第一に考え、さらなるサービスの充実や利便性の向上、ユーザーの嗜好に深く根ざした飽きの来ないコンテンツを提供すること等によって、サイトのPV数及び投稿数の増加に努めております。
しかしながら、ユーザーの嗜好は移り変わりが激しく、ニーズに対応するコンテンツを提供できなかった場合には、PV数又は投稿数の減少が生じ、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 投稿内容の健全性の維持について
当社が運営する「ジモティー」では、利用規約やガイドライン等を整備し、全投稿チェックによる監視体制の構築、適切なサポート人員配置等を行うことで、投稿内容の健全性の維持に努めております。その中で誹謗中傷、嫌がらせ、知的財産権の侵害、公序良俗に反する行為、詐欺その他の法令違反行為等、明らかに不適切な投稿を発見した場合は、一定の基準に基づいて当該投稿を削除する等により、不適切な投稿を規制しております。
しかしながら、ビジネスの特性上悪意をもって行われた取引を全て排除することは難しく、健全性の維持は可能な範囲で行われているため、一定のユーザー間でトラブルが発生する可能性があります。さらに、それらのトラブルが適切に解決されない場合や、当社の対応が不十分だった場合には、当社のブランドイメージ及び社会的信用の低下などにより、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 訴訟に関するリスクについて
本書提出日現在において、当社が当事者として関与している訴訟手続きはありません。
しかしながら、当社の今後の事業展開において、第三者への権利侵害があった場合等には、当社に対して、損害賠償請求等の訴訟その他の法的手続きが行われる可能性があります。その訴訟等の内容や、損害賠償の金額によっては、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ サイト内広告について
当社は、当社が運営する「ジモティー」に掲載される広告について、広告代理店が内容を精査するとともに一部を当社内で確認を行うことで、当社が作成した広告掲載ガイドラインに沿う内容の広告を掲載し、法令違反や公序良俗に反する広告の排除に努めております。
しかしながら、当社が掲載した広告に瑕疵があった場合には、当社のブランドイメージ及び社会的信用が低下し、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)システム等に関するリスク
① システムの安全性について
当社が運営する「ジモティー」は、インターネットを通じて提供されているものであり、システムの安定稼働が、業務の遂行上、必要不可欠であります。そのため、ネットワークの常時監視、日常的な保守管理、継続的なシステム開発等により、システム障害を未然に防ぎ、万一発生してしまった場合でも迅速に適切な対応を行える体制を構築しております。
しかしながら、巧妙化・複雑化したサイバー攻撃、不正アクセス、コンピュータウィルスの侵入、自然災害や大規模な事故、その他予期せぬ要因等により、当社のシステム障害や情報漏洩が発生した場合、相当な費用負担や当社の社会的信用の低下により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 技術革新について
インターネット関連市場では、技術革新が活発に行われており、新しいサービスが次々と生まれております。そのため、当社では、常に業界の動向を注視し、適時に事業戦略を見直し、必要に応じて迅速に技術革新に対応するため、既存サービスに新たな技術を展開できる開発体制を構築しております。
しかしながら、技術革新の内容によっては、対応するための相当な開発費用が発生する可能性があり、また、適切な対応ができない場合は当社サービスの競争力が相対的に低下する可能性があります。そのような場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 事業拡大に伴うシステム開発について
当社は、サービスの安定稼働やユーザー満足度向上を図るため、サービスの成長にあわせてシステムやインフラの開発を継続的に行っていくことが必要であると認識しており、今後予測されるユーザー数、PV数及び投稿数の伸長、新サービスの導入、セキュリティ向上に備えて継続的なシステム開発を計画しております。
しかしながら、ユーザー数、PV数及び投稿数が予測よりも大幅に増加した場合等には、システム開発計画の前倒しや領域拡大により予定外の開発費用が生じる可能性、また、適切な対応ができない場合はサービスの稼働やユーザー満足度が低下する可能性があります。そのような場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)事業運営体制に関するリスク
① 小規模組織であることについて
当社は組織規模が小さく、規模に応じた業務執行体制となっております。また、今後の堅調な事業成長のためには、有能な人材の確保と育成が必要であると認識しており、適宜、採用を行い、社内研修制度の充実を図り、組織力の強化に注力してまいります。
しかしながら、適切なタイミングで当社の求める人材の確保が十分になされない場合や、当社の役員や重要な業務を担当する従業員の流出等により、必要な人材を確保できなくなった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 内部管理体制の強化について
当社は、今後の事業運営及び事業拡大に対応するため、内部管理体制の一層の充実を図ることが必要であると認識しております。また、業務の適正及び財務報告の信頼性を確保するための内部統制システムを構築、整備、運用しております。
しかしながら、事業の急速な拡大等により、それに応じた内部管理体制の構築に遅れが生じる場合には、適切な事業運営が困難となり、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 社歴が浅いことについて
当社は、2011年2月に設立され、未だ社歴が浅く成長途上であるため、期間業績比較を行うための十分な財務情報等が得られておらず、過年度の業績のみでは、今後の業績を判断する情報として不十分な可能性があります。
(5)法的規制に関するリスク
① 一般的なインターネットにおける法的規制について
当社の事業は主に、「電気通信事業法」「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」等による法的規制を受けております。
本書提出日現在において、当社の事業継続に重要な影響を及ぼす法的規制はないものと認識しておりますが、近年、インターネットの普及拡大に伴い、インターネット上のトラブルへの対応として、インターネット関連事業を規制する法令が徐々に整備されてきている状況です。今後、インターネット関連事業を営む事業者を規制対象とする新たな法令等の制定や、既存法令等の改正及び解釈変更がなされた場合には、当社の事業が制約を受ける可能性があります。その場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 法令の改正等における法的規制に伴う投稿数の変動について
当社が運営する「ジモティー」では、「売ります・あげます」「不動産」「地元のお店」「イベント」「アルバイト」等の幅広いカテゴリを取り扱っており、それぞれ関連する法的規制のもと、ユーザーより各カテゴリに応じた投稿を受け付けております。本書提出日現在において、各カテゴリの投稿に重要な影響を及ぼす法的規制はないものと認識しておりますが、今後、関連事業を規制する新たな法令等の制定や、既存法令等の改正及び解釈変更がなされた場合には、当社の事業が制約を受ける可能性があります。その場合ユーザーからの投稿が制限され、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 個人情報の管理について
当社が運営する「ジモティー」では、ユーザーの住所、氏名、電話番号等の個人を特定できる情報を取得しており、当社には「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者としての義務が課せられております。
当社では、同法及び関連法令等を遵守し、それらの個人情報や取引データの取り扱いに細心の注意を払い、流出防止の体制を維持することを事業運営上の重要事項と認識しております。そのため、当社では、ネットワークの管理、独自のプライバシーポリシーの制定及び遵守、全従業員を対象とした社内研修の徹底、内部監査によるチェック等により、個人情報保護に積極的に取り組んでおります。
しかしながら、外部からの不正アクセスや、当社の関係者や業務提携先等の故意又は過失による漏洩、改ざん、不正使用等の不測の事態により、個人情報が外部に流出した場合には、適切な対応を行うための費用の発生や、当社に対する損害賠償の請求、当社の社会的信用の低下等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 知的財産権について
当社は、当社が運営する事業に関する知的財産権の獲得に努めることに加え、第三者の知的財産権を侵害しないよう、十分な注意を払い対応を行っておりますが、当社の事業分野において、既に当社の認識していない知的財産権が成立している可能性、又は今後新たに第三者により著作権等が成立する可能性があります。このような場合においては、当社が第三者の知的財産権を侵害したことによる損害賠償や差止の請求、又は当社に対するロイヤリティの支払い要求等を受けることにより、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(6)その他のリスク
① 風評被害について
ソーシャルメディアの普及に伴い、インターネット上の書き込みや、悪意のある口コミ投稿、並びにそれらを起因とするマスコミ報道などによる風評被害が発生・拡散した場合、その内容の正確性にかかわらず、当社のブランドイメージ及び社会的信用に影響が生じ、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
② 配当政策について
当社は、成長途上であるため、株主に対する利益還元と同時に、財務体質の強化、当社の事業分野での競争力の確保を経営上の重要課題と認識しております。そのため、当社は創業以来配当は実施しておらず、内部留保を充実させ、事業効率化と事業拡大のための投資に充当していくことが株主に対する最大の利益還元につながると考えております。
今後においても、企業価値の最大化のため、当面の間は内部留保の充実を図る方針であります。将来的には、各事業年度の経営成績を勘案しながら株主に対する利益還元を検討していく方針ですが、現時点においては、配当実施の可能性、その実施時期等については未定であります。
③ 新株予約権行使による株式価値の希薄化について
当社は、取締役、従業員に対し、インセンティブを目的とした新株予約権(以下「ストック・オプション」)を付与しております。これらのストック・オプションに加え、今後付与されるストック・オプションの行使が行われた場合には、当社の1株当たりの株式価値が希薄化し、株価形成に影響を与える可能性があります。
なお、2019年12月期末時点において、これらのストック・オプションによる潜在株式数は467,000株であり、発行済株式総数5,641,365株の8.28%に相当しております。
④ 税務上の繰越欠損金について
当社は、2019年12月期末時点において、税務上の繰越欠損金を有しております。今後、当社の業績が事業計画に比して順調に推移し、繰越欠損金が解消した場合には、通常の税率に基づく法人税、住民税及び事業税が計上されることとなり、当期純損益及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。
⑤ 株主構成について
2019年12月期末時点において、当社株式を、複数のベンチャーキャピタル及びベンチャーキャピタルが組成した投資事業組合(以下、「VC等」という。)が所有しております。一般的にVC等による未公開企業の株式所有目的は、株式公開後に売却を行い、キャピタルゲインを得ることであります。したがいまして、今後、VC等が所有する当社株式を市場にて売却した場合には、当社株式の売却圧力が顕在化し、市場価格に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における流動資産は866,439千円となり、前事業年度末に比べ499,975千円増加いたしました。これは主に現金及び預金が462,082千円増加、売掛金が17,348千円増加したことによるものであります。固定資産は86,395千円となり、前事業年度末に比べ46,613千円増加いたしました。これは主に有形固定資産が4,505千円増加、繰延税金資産が36,125千円増加、敷金及び保証金が5,982千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は952,835千円となり、前事業年度末に比べ546,589千円増加いたしました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は198,267千円となり、前事業年度末に比べ72,499千円増加いたしました。これは主に未払金が36,599千円増加、未払費用が3,728千円増加、未払法人税等が29,995千円増加したことによるものであります。固定負債は6,220千円となり、前事業年度末から変動ありません。
この結果、負債合計は204,487千円となり、前事業年度末に比べ72,499千円増加いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は748,347千円となり、前事業年度末に比べ474,089千円増加いたしました。これは主に第三者割当増資による新株式の発行により資本金が189,000千円増加、資本剰余金が189,000千円増加、当期純利益の計上により利益剰余金が96,304千円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は78.3%(前事業年度末は66.9%)となりました。
② 経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されております。ただし、通商問題を巡る動向、中国経済の先行き、英国のEU離脱等の海外経済の動向や金融資本市場の変動の影響に加え、消費税率引上げ後の消費者マインドの動向に留意する必要があります。
日本の総広告費は、持続する緩やかな景気拡大に伴い、通年で6兆9,381億円(前年比106.2%)と前年を上回り、特にインターネット広告費は2兆1,048億円(前年比119.7%)と好調に推移したことが総広告費全体を押し上げる結果となりました(株式会社電通「2019年日本の広告費」)。
このような環境のなかで、当社はクラシファイドサイト「ジモティー」を通して、地域の情報が幅広く集まるプラットフォームを提供することで、地域の情報を可視化し、地域の人とのマッチングを推進してまいりました。
当事業年度において当社は、自動配信売上が堅調に推移し、高い収益性を維持したことに加え、前事業年度より引き続き、売上構造の改善のため、マーケティング支援売上向上に取り組んでまいりました。特に、マーケティング支援において、ユーザーのニーズにあったオプションの商品開発や業務提携によるデータ連携に努めてまいりました。
また、カスタマーサポート体制の強化、ユーザー間取引の品質改善に取り組み、サイトの健全性の向上に努めてまいりました。
以上の結果、当事業年度の売上高は1,263,427千円(前年同期比28.4%増)、営業利益は88,740千円(同877.3%増)となりました。また、東京証券取引所マザーズ市場への上場に伴う上場関連費用12,789千円が発生したものの、経常利益は74,846千円(同959.9%増)、当期純利益は96,304千円(同408.3%増)となりました。
なお、当社はクラシファイドサイト運営事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載をしておりません。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ462,082千円増加し、当事業年度末には643,850千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は100,779千円(前事業年度は11,829千円の獲得)となりました。これは主に、税引前当期純利益74,846千円の計上、減価償却費2,886千円の計上等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は13,373千円(前事業年度は1,947千円の支出)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出7,391千円、敷金の差入による支出5,982千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は374,677千円(前事業年度は使用した資金はありません。)となりました。これは、株式の発行による収入376,677千円、上場関連費用の支出2,000千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載はしておりません。
b.受注実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性質上、受注実績の記載になじまないため、当該記載はしておりません。
c.販売実績
当社の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社はクラシファイドサイト運営事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
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セグメントの名称 |
当事業年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) |
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販売高(千円) |
前年同期比(%) |
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クラシファイドサイト運営事業 |
1,263,427 |
128.4 |
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合計 |
1,263,427 |
128.4 |
(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
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相手先 |
前事業年度 (自 2018年1月1日 至 2018年12月31日) |
当事業年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) |
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金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
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Google Asia Pacific Pte.Ltd. |
206,414 |
21.0 |
365,642 |
28.9 |
|
Supership株式会社 |
338,682 |
34.4 |
354,473 |
28.1 |
(注)主な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、当事業年度末における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要とされております。当社は、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。しかしながら実績の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当事業年度において、当社は、前事業年度に引き続き、「ジモティー」におけるPV数及び投稿数、並びに売上高及び営業利益が堅調に推移いたしました。
当社の収益基盤である自動配信売上は1,033,430千円(前年同期比22.5%増)となり、高い収益性を維持できたことに加え、成長事業であるマーケティング支援売上は229,886千円(同64.1%増)となり、更なる収益基盤の強化を図ることができました。
一方、費用面においては、「ジモティー」の更なるブランド認知向上のため、広告宣伝費を524,516千円(同15.9%増)投下したものの、売上高に対する広告宣伝費率は41.5%(前事業年度は46.0%)と低減しました。
以上により、売上高は1,263,427千円(前年同期比28.4%増)、営業利益は88,740千円(同877.3%増)となりました。
なお、前事業年度及び当事業年度における四半期毎の月次平均PV数及び投稿数、並びに売上高、広告宣伝費及び営業利益の推移といたしましては、以下のとおりであります。
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(2018年12月期) |
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(単位:千件) |
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第1四半期会計期間 (自 2018年1月1日 至 2018年3月31日) |
第2四半期会計期間 (自 2018年4月1日 至 2018年6月30日) |
第3四半期会計期間 (自 2018年7月1日 至 2018年9月30日) |
第4四半期会計期間 (自 2018年10月1日 至 2018年12月31日) |
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月次平均PV数 |
325,186 |
403,923 |
423,371 |
476,868 |
|
月次平均投稿数 |
429 |
524 |
497 |
553 |
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(2019年12月期) |
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(単位:千件) |
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第1四半期会計期間 (自 2019年1月1日 至 2019年3月31日) |
第2四半期会計期間 (自 2019年4月1日 至 2019年6月30日) |
第3四半期会計期間 (自 2019年7月1日 至 2019年9月30日) |
第4四半期会計期間 (自 2019年10月1日 至 2019年12月31日) |
|
月次平均PV数 |
542,606 |
594,985 |
561,292 |
559,239 |
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月次平均投稿数 |
599 |
643 |
612 |
651 |
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(2018年12月期) |
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(単位:千円) |
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第1四半期会計期間 (自 2018年1月1日 至 2018年3月31日) |
第2四半期会計期間 (自 2018年4月1日 至 2018年6月30日) |
第3四半期会計期間 (自 2018年7月1日 至 2018年9月30日) |
第4四半期会計期間 (自 2018年10月1日 至 2018年12月31日) |
事業年度 (自 2018年1月1日 至 2018年12月31日) |
|
売上高 |
197,349 |
249,065 |
263,654 |
273,573 |
983,643 |
|
広告宣伝費 |
90,021 |
63,480 |
52,430 |
246,542 |
452,474 |
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営業損益 |
△16,566 |
60,162 |
84,953 |
△119,469 |
9,080 |
(注)2018年12月期の各四半期会計期間の数値については、監査法人によるレビューを受けておりません。
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(2019年12月期) |
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(単位:千円) |
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第1四半期会計期間 (自 2019年1月1日 至 2019年3月31日) |
第2四半期会計期間 (自 2019年4月1日 至 2019年6月30日) |
第3四半期会計期間 (自 2019年7月1日 至 2019年9月30日) |
第4四半期会計期間 (自 2019年10月1日 至 2019年12月31日) |
事業年度 (自 2019年1月1日 至 2019年12月31日) |
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売上高 |
298,076 |
323,696 |
314,118 |
327,535 |
1,263,427 |
|
広告宣伝費 |
184,412 |
72,718 |
57,351 |
210,033 |
524,516 |
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営業損益 |
△33,478 |
88,897 |
97,970 |
△64,649 |
88,740 |
(注)2019年12月期の第1四半期会計期間及び第2四半期会計期間の数値については、監査法人によるレビューを受けておりません。
③ 資本の財源及び資金の流動性
当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社における主な資金需要は、運転資金及び設備投資資金であります。これらの資金需要につきましては、自己資金を基本としつつ、必要に応じて、最適な方法による資金調達にて対応する方針であります。
なお、当事業年度末において、金融機関等からの借入金はありません。
該当事項はありません。
該当事項はありません。