第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは2022年1月にCI(Corporate Identity)を行い、企業理念を「唯一無二の豊かさを創造する」としました。

不動産の仕入れから販売、売買に係る仲介、注文住宅のマッチング、建築後のアフターフォローに至るまでのプロセスをワンストップソリューションで提供する住宅用不動産事業を展開しております。事業の軸は富裕層顧客を対象とした住宅事業であり、高いデザイン性とコストパフォーマンスを両立する注文住宅の実現をコンセプトに、一般的な不動産売買事業者の事業領域に留まらない高品質なサービス提供を行っております。

 

(2) 経営環境及び経営戦略

2020年初頭より本格化した新型コロナウイルスの影響は、依然としてわが国の経済環境に大きな影響を及ぼしており、2019年に消費税率引き上げによる消費減退の影響があった点を踏まえると、コロナショック以前と比べ経済環境が本格的に回復しているとは言えない状況であります。

一方、当社が属する不動産業界では、このコロナ禍において「家」が持つ役割がより多様になってきています。仕事場という役割の付加、家で家族と過ごす時間の増大、娯楽として家で過ごす時間の長期化などに伴い、その重要性も並行して増大しており、顧客の住替えニーズは増大していることから、不動産の流通市場は活況を呈しています。

こうした状況下において、あらゆる業界・分野においてテクノロジーの活用が一般的となり、不動産業界も大きな変革の時を迎えています。人員体制の拡充やエリア拡大、収益用不動産事業の強化と並行して、IT化による、より便利・安全で満足度の高い不動産取引の実現及び価値の提供を行っていきます。

 

① 人員増強と教育による強い営業組織の構築

当社グループが行う不動産事業において、サービスを提供する営業人員のサービスレベルやスキルは、事業の成長において非常に重要なファクターであると認識しています。そのため、積極的な人員採用と教育を行い、併せて適正な評価制度や労務環境を整備することによって人員拡大を図っていきます。

 

② 顧客情報の整備とマーケティングへの活用

当社グループには、創業以来の富裕層顧客のデータ、及び購入見込顧客情報の豊富な蓄積があります。当該データの分析・活用を促進することで、成約率の向上、リピート・紹介率の向上によって売上・利益の向上を図り、かつ高い在庫回転率を維持することで、より強固な財務体質を構築していきます。

 

③ 建築請負マッチングコンサルティングの強化
当社グループでは、対面での営業活動とインサイドセールスを連携させ、注文住宅のコンサルティングサービスを提供しております。コンサルティングサービスによって、より高い付加価値を提供することで、顧客紹介や顧客単価の向上を見込むことができます。関係部門の営業連携を強化するとともに、設計士をはじめ、優秀なコンサルタントの採用、育成を行っていきます。

 

④ 事業エリアの拡大
現在当社グループでは東京城南6区(世田谷・目黒・大田・品川・渋谷・港)を中心に事業を展開しており、目黒、桜新町、自由が丘の3拠点体制となっています。当社グループはこの城南エリアにおいてさらなる富裕層顧客の支持を獲得し、紹介・リピート割合を増加させる計画です。また今後は、東京都内の富裕層顧客のシェア拡大を目指すとともに、培ってきた事業ノウハウをベースに他の富裕層エリアでの事業展開を想定しております。

 

 

⑤ 安定的かつ継続的な仕入れの実施
当社グループにとって、自社保有の販売物件を有することが大きな競争力の1つであります。そのため、販売物件の安定的かつ継続的な仕入れが、当社グループの重要な経営課題であります。蓄積データの分析による顧客ニーズの把握、事業エリアの特長に応じた物件開発のほか、既存の仕入れルートの強化に加え、新たな仕入先も積極的に開拓してまいります。

 

⑥ 内部管理体制の強化
継続的に当社グループが成長を遂げていくためには、経営上のリスクを適切に把握し、当該リスクをコントロールするための内部管理体制の強化が重要な課題と考えております。具体的には、監査役と内部監査担当者との積極的な連携、定期的な内部監査の実施、有効かつ効果的な監査役監査の実施、社内経営陣によるコンプライアンス委員会の開催を通じて内部管理体制を強化してまいります。

 

(3) 目標とする経営指標

当社グループにおいては、下記の数字を重要な経営指標としています。

① グループ社員1人あたりの売上高

 当社の主力事業である「sumuzu」事業においては、仕入れから販売までグループ内で一貫して行うことができるという強みを有しており、連結グループにおける社員1人あたりの「sumuzu」事業売上高(不動産の開発分譲、不動産売買・仲介、オーダーメイド住宅のマッチング、収益用不動産の開発・販売)を重要な指標としております。

 

② グループ社員1人あたりの営業利益

 当社グループにおいては、「sumuzu」事業における仕入れから販売、オーダーメイド住宅のマッチングまでを包括的に行うこと、及び紹介顧客・リピート顧客の成約を特に重視した営業戦略をとっており、高利益体質の構築に重点をおいております。そのため、連結グループにおける社員1人あたりの営業利益を重要な指標としております。

 

③ 土地成約案件に占める建物請負紹介成約比率

 当社グループは、建築業者と注文住宅希望者との請負マッチングコンサルティングを当社の重要なサービスとして位置付けております。土地選定の段階から、建築請負先の決定までサポートする営業手法は、当社グループの高い顧客満足の源泉の一つと考えております。そのため、当社では土地成約案件に占める建物請負紹介成約比率を重要な指標としており、2022年3月期の建物請負紹介成約比率は21.4%(注)となっております。

(注)建物請負紹介成約比率については、当社内の成約データをもとに、2022年3月期(2021年4月1日~2022年3月31日)における建築請負紹介件数を、同期間における一般顧客への土地売却件数で除して算出したものです。

 

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を、以下のとおり記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。なお、本項の記載内容は当社株式の投資に関するすべてのリスクを網羅しているものではありません。当社グループは、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容もあわせて慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。本文における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 事業を取り巻く経営環境について

当社グループが属する不動産業界は、景気動向、金利水準、地価の水準等のマクロ経済要因の変動と企業業績が密接に関係しており、とりわけ当社グループにおいては、市場金利や消費税増税の動向、不動産に係る税制の改正や住宅取得希望者の心理動向等が、当社グループの業績及び事業の展開に影響を与える可能性があります。

また、このような経済情勢の変化は、土地の購入代金、建築費等の変動要因ともなり、価格の上昇・下落等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 棚卸資産について

当社グループは、不動産販売を行っており、2022年3月末時点で、棚卸資産として5,030,423千円計上しております。当社グループでは、見込んでいた販売価格での販売が困難な場合には、在庫リスクを軽減するため、販売価格の値引きにより販売を促進させる施策をとることがあります。その際、値引きによる利益の減少が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、販売不振のために滞留する販売用不動産が発生した場合には評価損が発生する可能性があり、その結果、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 瑕疵担保責任について

当社グループでは、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」により、当社グループが売主となる場合には新築住宅の構造上主要な部分及び雨水の浸水を防止する部分について10年間の瑕疵担保責任、中古住宅の場合には2年間の瑕疵担保責任が課されます。よって、万が一当社グループの販売した物件に重大な瑕疵があるとされた場合には、その直接的な原因が当社グループ以外の責任によるものであっても、当社グループは売主として瑕疵担保責任を負うことがあります。その結果、補償工事費の増加や当社グループの信用力低下により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 法的規制について

当社グループは、事業運営上、宅地建物取引業法、建築基準法、都市計画法、建設業法、国土利用計画法等による法的規制を受けております。

当社グループは、以下の主要な許認可を含めこれらの許認可等を受けるための諸条件及び関係法令の遵守に努めており、現状において当該許認可等が取り消しとなる事由は発生しておりませんが、今後、これらの関連法規が改廃された場合や新たな法的規制が設けられる場合、又はこれらの法令等の規制について遵守できなかった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

会社名

免許・許可等

有効期限

関係法令

取消条項

株式会社ランディックス

宅地建物取引業者免許

東京都知事(4)第81306号

自 2017年10月26日

至 2022年10月25日

宅地建物取引業法

同法第5条及び第66条

株式会社グランデ

宅地建物取引業者免許

東京都知事(4)第82738号

自 2019年1月17日

至 2024年1月16日

宅地建物取引業法

同法第5条及び第66条

 

 

 

(5) 仕入れについて

当社グループは、不動産の仕入れに際して、立地条件、面積、地盤、周辺環境及び仕入れ価格等について事前に十分調査し、その結果を踏まえて仕入れを行っております。他社との競争激化や地価の上昇等により、不動産の仕入れが計画通りとならない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 不動産の販売進捗について

当社グループで行っている不動産の販売については、顧客への引渡時に売上計上されることから、市場動向、顧客の事情、天候の影響等によって想定通りに販売が進まず、引渡時期の変更等が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 新型コロナウイルスの影響による景気変動について

景気の急激な変化は、当社グループが扱う住宅用不動産に対する顧客の購入意欲に影響を及ぼす可能性があります。2020年初頭より本格化した新型コロナウイルスの影響は今後も継続すると想定しておりますが、様々な外的要因により、景気の下振れによる不況に陥った場合、当社グループの財政状態や経営成績等に影響を与える可能性があります。当社グループでは随時、新型コロナウイルスの影響について取締役会及び経営会議の検討事項として協議を行っており、景気後退における大幅な不動産相場への影響、消費者動向について社内での認識共有を行い、適切な営業活動の実行を図っています。 

 

(8) 新型コロナウイルスの影響による事業活動について

社グループは、複数の拠点を保有し事業運営を行っております。新型コロナウイルスのパンデミック等の社会現象が、当社の想定を超える規模で発生し、複数拠点の運営が困難になった場合、当社グループの財政状態や経営成績等に大きな影響を与える可能性があります。当社グループの対策として、オフィスにおける三密回避を意識したテレワーク、社内入室の際のアルコール消毒や常時マスク着用の励行、時差出勤を導入しています。また、有事の際には拠点別の責任者の指示による迅速な対応と社内連絡体制を構築しています。

 

(9) 個人情報の管理について

当社グループは、各事業において、見込顧客情報及び取引顧客情報等、当社グループ事業を通して取得した個人情報を保有しており、個人情報の保護に関する法律等による規制を受けております。

これらの個人情報については、個人情報を有する当社グループの各社にて細心の注意を払って管理しておりますが、万が一、外部漏洩等の事態が発生した場合、損害賠償や社会的信用の失墜等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)  有利子負債の依存及び資金調達について

当社グループは、物件取得及び建築等の事業資金を金融機関からの借入金により調達しております。市場金利が上昇する局面においては、支払利息等の増加により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは有利子負債の返済原資を主に取得した物件の売却代金としており、物件の売却時期が計画から遅延した場合、又は、売却金額が当社の想定を下回った場合には、当社グループの資金繰りに影響を及ぼし、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 減損会計の適用について

当社グループが所有する固定資産において、急激な経済情勢の変化や金融情勢の悪化等により事業の恒常的なキャッシュ・フローの将来にわたる収益性の著しい低下や保有資産の時価の著しい下落が認識された場合、減損会計を適用することで当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 偶然不測の事故・自然災害について

火災、破裂爆発、落雷、風、ひょう雪災、水災、地震火災、地震破裂、地震倒壊、噴火及び津波並びに電気的事故、機械的事故その他偶然不測の事故並びに戦争、暴動、騒乱、テロ等の災害により、当社グループが保有する物件について滅失、劣化又は毀損し、その価値が影響を受ける可能性があります。また、偶然不測の事故・自然災害により不動産に対する投資マインドが冷え込んだ結果、不動産需要が減り、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) 訴訟等の可能性について

当連結会計年度末現在、当社グループが関係する重大な訴訟の事実はありません。しかしながら、当社グループが売却した物件における瑕疵の発生、当社グループが行う開発工事にかかる近隣トラブル、当社グループが請け負った工事に対する顧客からのクレーム、入退去時のテナント等とのトラブル等を起因とする、又はこれらから派生する訴訟その他の請求が発生する可能性があります。これらの訴訟等の内容及び結果によっては当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14) 保有物件の賃借人との賃貸借契約について

収益物件の賃借人との賃貸借契約の期間満了時に契約が更改される保証はないこと、また賃借人が一定期間前の通知を行うことにより賃貸借期間中であっても賃貸借契約を解約できることとされている場合もあるため、賃貸借契約の解約が増加した場合、後継賃借人が見つかるまでの間、賃貸収入が減少する等、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15) レピュテーションリスクについて

当社グループは、法令遵守、サービスの品質・安全性の確保、知的財産権管理、個人情報管理等に努めております。しかしながら、当社グループを取り巻く環境や競合他社及び競業他社を取り巻く環境において何らかの問題が発生した場合、取引先からの評価に悪影響を与え、それにより当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(16) システムトラブルについて

当社グループの運営する「sumuzu」は、インターネット環境が必要なサービスであり、自然災害や事故等により通信ネットワークが切断された場合やサーバーに不具合があった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループではセキュリティ対策やシステムの安定性確保に取組んでおりますが、何らかの理由によりシステムトラブルが発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(17) 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

当社は役員及び従業員に対し、長期的な企業価値向上に対するインセンティブとして新株予約権を付与しております。

新株予約権の権利行使が行われた場合、当社株式が新たに発行され、既存株主が有する株式の価値が希薄化する可能性があります。なお、当連結会計年度末現在、新株予約権による潜在株式数は41,000株であり、発行済株式総数2,827,793株の1.45%に相当しております。

 

(18) 会計上の見積りについて

当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、資産及び負債の計上、収益及び費用の計上、偶発債務の開示等に関して、必要に応じて経営者による会計上の見積りや仮定を用いることが必要となります。当社は合理的な基準に基づいて会計上の見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性に起因して会計上の見積りや仮定が実際の結果と異なる場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼすことがあります。

重要な会計上の見積りの詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ⑥ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 経営成績の状況
 当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響の拡大と長期化が懸念され、個人消費の低迷等、先行き不透明な状況が継続しましたが、顧客の住替えニーズや住宅への関心の高まりから事業環境としては比較的堅調に推移致しました。

当社グループにおいては、効率的な営業活動を行うため、インターネットと紹介・リピートという2つの集客ルートの強化に注力してまいりました。その結果、当連結会計年度においては、全成約外部顧客のうち52.2%が住宅情報サービスや自社HP等のインターネットサービスをきっかけとした成約、26.3%が当社グループの協力業者・リピート顧客・紹介顧客による成約となり、これらが全体の78.5%を占めております。

仕入れについては、販売用自社物件の在庫余力を積み増すことができ、当連結会計年度末の棚卸在庫総額は5,030,423千円となり、前年同期と比べ1,847,084千円の増加(対前年増加率58.0%)となりました。

 以上の結果、連結売上高が11,129,334千円(前年同期比135.6%)となり過去最高を更新いたしました。また、連結営業利益は1,471,674千円(前年同期比218.9%)、連結経常利益は1,419,119千円(前年同期比222.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益は937,198千円(前年同期比218.2%)となり、いずれも過去最高となりました。

 

 

セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

 a.sumuzu事業

 当社グループは主に、不動産や住宅に関する情報メディア「sumuzu(スムーズ)」運営による戸建住宅用の土地売買と建築請負紹介を主力事業としています。企業理念である「唯一無二の豊かさを創造する」を基本姿勢として、富裕層顧客からのリピート取引及び紹介案件の獲得を強みとした事業展開を行っております。また、不動産流通の段階から自社が携わり、注文住宅希望者に対しては設計段階まで社内の建築士をはじめとした自社コーディネーターがサポート及びコンサルティングを行うことで、通常の不動産業の域を超えたサービス提供をおこなっており、今期からは、既存事業で獲得した経営資源の活用が可能であり、強いシナジーが見込める収益用不動産の販売への取り組みを本格化しました。

 その結果、不動産販売件数、仲介件数を伸長することができ、売上高は11,075,950千円(前年同期は8,151,521千円)となりました。また、セグメント利益は1,730,503千円(前年同期は880,139千円)となりました。

 b.賃貸事業

 当社グループの賃貸事業は、収益用不動産を購入し、賃料収入を継続的に得ることで安定収益の基盤を形成しております。居住用及びテナント向けの収益物件においては新型コロナウィルス感染症拡大の影響による退去などはなかったものの、リゾート施設における賃料収入においては、前年に引き続き低調に推移しました。

 その結果、売上高は52,252千円(前年同期は54,430千円)、セグメント利益は8,031千円(前年同期は23,026千円)となりました。

 

 財政状態の状況

当連結会計年度末の資産合計は12,768,811千円となり、前連結会計年度末に比べ3,747,464千円増加いたしました。また、当連結会計年度末の負債合計は7,120,595千円となり、前連結会計年度末に比べ2,919,426千円増加いたしました。その結果、当連結会計年度末における純資産合計は5,648,215千円(前連結会計年度末に比べ828,037千円の増加)となり、自己資本比率は44.2%(前連結会計年度末は53.4%)となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度末と比べ、862,213千円増加し、4,505,747千円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果支出した資金は332,094千円(前連結会計年度は699,397千円の支出)となりました。

主な資金の増加要因としましては、税金等調整前当期純利益1,431,050千円の計上であります。他方、主な資金の減少要因としましては、棚卸資産の増加額1,635,995千円、法人税等の支払額176,968千円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果支出した資金は876,716千円(前連結会計年度は36,451千円の支出)となりました。

主な資金の増加要因としましては、保険積立金の解約による収入20,061千円であります。また、主な資金の減少要因としましては、有形及び無形固定資産の取得による支出881,806千円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果獲得した資金は2,071,212千円(前連結会計年度は688,357千円の収入)となりました。

主な資金の増加要因としましては、棚卸資産の仕入れに伴う短期借入金の純増額1,325,100千円及び有形固定資産取得に伴う長期借入金の増加額1,183,200千円であります。また、主な資金の減少要因としましては、配当金の支払額112,903千円であります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社グループは生産を行っていないため、生産実績の記載はしておりません。

 

b.仕入実績

当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

sumuzu

10,104,946

137.8

合計

10,104,946

137.8

 

(注)1.セグメント間の取引を相殺消去した後の金額を記載しております。

 

c.受注実績

当社グループは受注生産を行っていないため、受注実績の記載はしておりません。

 

 

 

d.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

sumuzu

11,075,950

135.9

 仲介・販売手数料

596,502

98.5

 不動産販売

10,459,464

139.3

 その他

19,983

56.1

賃貸

52,252

96.0

その他

1,131

79.3

合計

11,129,334

135.6

 

(注)1.セグメント間の取引を相殺消去した後の金額を記載しております。

     2.主たる販売先は不特定多数の一般消費者であり、相手先別販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の販売先はありません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 経営成績の分析

(売上高及び売上総利益)

当連結会計年度の売上高は、不動産販売の販売件数の増加に伴い前連結会計年度比35.6%増の11,129,334千円となりました。その一方、特に上半期において利益率の高い取引が増加したことにより販売用不動産の売上に対する売上原価が減少し8,281,607千円となりました。この結果、売上総利益は前連結会計年度比59.0%増の2,847,726千円となりました。

 

(販売費及び一般管理費並びに営業利益)

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度比23.0%増の1,376,051千円となりました。主な要因は人員増強などにより増加した給料及び手当、また棚卸資産増加に伴う物件取得のための登記費用として租税公課が増加しました。この結果、営業利益は前連結会計年度比118.9%増の1,471,674千円となりました。

 

(営業外損益及び経常利益)

当連結会計年度の営業外収益は前連結会計年度比4.4%減の668千円、営業外費用は前連結会計年度比57.4%増の53,223千円となりました。営業外費用の主な要因は棚卸資産増加に伴う物件取得時に発生する借入利息として支払利息が増加しました。この結果、経常利益は前連結会計年度比122.0%増の1,419,119千円となりました。

 

(特別損益及び税金等調整前当期純利益)

当連結会計年度の特別損益は、生命保険の解約による保険解約返戻金が前期に比べ6,467千円減少し、特別利益12,502千円計上されました。この結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度比117.5%増の1,431,050千円となりました。

 

(法人税、住民税及び事業税並びに親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税は、税金等調整前当期純利益の増加による課税所得の増加等により、前連結会計年度比135.8%増の547,933千円となりました。この結果、当期純利益は前連結会計年度比118.2%増の937,198千円となりました。

 

 

② 経営成績に重要な影響を与える要因分析について

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としましては、瑕疵担保責任、法的規制などが挙げられます。詳細につきましては、「第2 事業等の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

③ 財政状態の分析

(資産の部)

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ、3,747,464千円増加の12,768,811千円となりました。

流動資産は、前連結会計年度末に比べ、2,825,341千円増加の9,770,837千円となりました。これは主に販売用自社物件の在庫余力を積み増すため、棚卸資産が1,847,084千円増加したことによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ、922,122千円増加の2,997,973千円となりました。これは主に2022年1月に新たに開設した目黒本社ビル及び収益用不動産取得に伴い建物及び構築物が536,094千円、また賃料収入が見込める収益用不動産取得に伴い土地が348,877千円増加したことによるものであります。

 

(負債の部)

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ、2,919,426千円増加の7,120,595千円となりました。

流動負債は、前連結会計年度末に比べ、2,256,294千円増加の5,310,132千円となりました。これは主に販売用不動産の仕入れに伴い短期借入金が1,325,100千円増加したことによるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ、663,131千円増加の1,810,463千円となりました。これは主に収益用販売不動産の仕入れに伴い長期借入金が677,643千円増加したことによるものであります。

 

(純資産の部)

当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ、828,037千円増加の5,648,215千円となりました。

これは主に当期純利益の増加に伴い利益剰余金が824,230千円増加したことによるものであります。

 

④ キャッシュ・フローの分析

「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。

 

⑤ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a.資金需要の主な内容

当社グループの資金需要は、営業活動に関しては、仕入れのための費用と人件費等の一般管理費が主な内容となっており、投資活動に関しては、事業用設備の取得が主な内容となっております。

 

b.財政政策

当社グループは、運転資金、投資資金についてまず営業キャッシュ・フローで獲得した資金を投入し、不足分について銀行借入による資金の調達を実施しております。

 

⑥ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成にあたっては、経営者による見積りや仮定を用いることが必要となります。当社は合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性の存在により、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。

当社グループにおいては、「有形固定資産の減損損失の認識の要否」、「棚卸資産の評価」における会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定が特に重要であると考えております。これらの詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

 

⑦ 経営指標に照らした分析

a.グループ社員1人あたりの売上高

当連結会計年度のグループ社員1人あたりの売上高は、グループ全体の売上高が増加したため、前連結会計年度比4.0%増の152,456千円となりました。

 

b.グループ社員1人あたりの営業利益

当連結会計年度のグループ社員1人あたりの営業利益は、グループ全体の営業利益が増加したため、前連結会計年度比67.9%増の20,159千円となりました。

 

c.土地成約案件に占める建物請負紹介成約比率

当連結会計年度の土地成約案件に占める建物請負紹介成約比率は、前連結会計年度比7.8%減の21.4%となりました。引続き、建築業者との請負マッチングを強化し、不動産販売件数の増加に伴う建物請負紹介成約比率の増加を見込んでいます。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

  当社グループは、主にITプラットフォーム「sumuzu」の研究開発を行っています。

「唯一無二の豊かさを創造する」という経営理念のもと、顧客にインターネット上で透明性の高い情報を提供し、満足度の高い不動産取引を実現できるよう、研究開発に取組んでいます。

  なお、当社グループの研究開発費は、sumuzu事業セグメントでのシステム開発に関するものとなっております。

 

 (1) 研究開発活動の目的

お客様にインターネットを通じて透明性の高い不動産情報提供、並びにITを活用してオーダーメイド住宅の土地探し~住宅完成までをワンストップ提供するプラットフォーム提供、不動産のストックビジネス化に向けて中長期的なロードマップを策定していくことを目標に、不動産テックに関わる最新技術の調査・研究、システム開発及びサービス化による事業化検討を目的としています。

 

 (2) 研究成果

  当連結会計年度における研究開発活動の主な成果は以下のとおりです。

 

 ・sumuzu Matchingの開発

ネットコンペでオーダーメイド住宅をマッチングするサービス「sumuzu Matching」では、土地購入検討者又は土地所有者が住宅希望条件をエントリーすることにより、希望条件に興味を持ったsumuzu認定の住宅専門家がインターネット上でコンペに参加して、建築プランを提案するシステムで、機能追加と利便性向上を図りました。さらなる機能性向上を図りオーダーメイド住宅の普及促進を目指します。

 

 以上により、当連結会計年度における研究開発費は31,138千円となりました。