第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものです。

 

(1)経営成績の状況

当中間連結会計期間(2025年1月1日~2025年6月30日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えました。ただし、米国の通商政策の影響による景気の下振れリスクが高まることに加え、物価上昇の継続が消費者マインドの下振れ等を通じて個人消費に及ぼす影響なども、我が国の景気を下押しするリスクとなっております。また、金融資本市場の変動等の影響に一層注意する状況は依然として続いております。人材サービス業界においては、2025年6月の有効求人倍率は1.22倍と依然として高い水準が続いております。

 

このような経営環境の中、当社グループは「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時にスポーツが持つ可能性を様々なフィールドで発揮し、個人、法人、地域社会そして日本の発展に貢献すること」という経営理念のもと、スポーツ人財(※1)がスポーツを通じて培った素養を活かし、競技以外のビジネスというフィールドで輝けるよう、最適な企業と結びつけることに取り組んでまいりました。

(※1.スポ―ツに打ち込んだ経験を通じて社会・企業が求める高い価値を身につけた人財。新卒者においては、現役体育会学生、大学スポーツサークル・高校部活・クラブチーム等での競技経験者。既卒者においては、体育会出身者及び現役アスリートも含めたスポーツに打ち込んだ経験を持つ社会人。)

 

当社グループの主要3事業である、新卒者向けイベント事業、新卒者向け人財紹介事業、既卒者向け人財紹介事業については以下のとおりであります。

 

(新卒者向けイベント事業)

新卒者向けイベント事業の当中間連結会計期間における売上高は1,017,203千円(前年同期比6.6%増)となり、前年同期実績を上回り過去最高の売上高となりました。イベント開催数は、来場型・中小規模イベントの開催数が増加したことにより、前年同期実績を上回りました。企業のイベント出展ニーズが依然として強く、販売枠数は前年同期実績と同水準を維持しつつ、高単価の販売枠数が増加しました。2027年卒向けイベントの受注進捗は、2025年6月末時点で前年同期比+65.3%と、2026年卒向けイベントの実績を上回って推移しております。

 

(新卒者向け人財紹介事業)

新卒者向け人財紹介事業の当中間連結会計期間における売上高は693,047千円(前年同期比25.0%増)となり、過去最高となりました。2026年卒のスポナビ累計登録者数は卒業前年6月末時点において前年同期実績を上回りました。2026年卒ユニーク紹介学生数(企業に紹介した重複しない学生数)は前年同期比で増加、ユニーク紹介企業数(学生に紹介した重複しない企業数)についても、企業の旺盛な新卒採用ニーズを取り込むことにより、前年同期実績を上回りました。2026年卒のスポチャレ累計登録者数は2025年卒の前年同期実績を上回って推移しております。スポチャレの売上高は前年同期比+12.0%となり、新卒者向け人財紹介事業における売上高の増加に寄与しました。

 

(既卒者向け人財紹介事業)

既卒者向け人財紹介事業の当中間連結会計期間における売上高は565,680千円(前年同期比16.3%増)となり、過去最高売上高を更新しました。新規登録者数は、前年同期実績を下回ったものの、ターゲティング広告の強化により有効な登録者数を確保しております。ユニーク紹介人財数(企業に紹介した重複しない人財数)は前年同期実績で横ばいとなり、引き続き高い水準を維持しております。ユニーク紹介企業数は前年同期実績を上回りました。スポーツ関連企業に特化した就職・転職情報サイトであるスポジョバからの人財紹介案件への成約が既卒者向け人財紹介事業の売上高に寄与しました。

 

売上原価に関しては、スポナビアスリート(デュアルキャリア)事業における派遣労務費の増加、新卒者向けイベント事業におけるイベント開催数及び開催費用の増加により前年同期比で増加しました。

営業利益及び経常利益に関しては、成長のための投資により販売費及び一般管理費が増加したものの、売上高の増加が費用の増加分を上回ったことにより、利益は前年同期実績を上回り過去最高となりました。人件費は、人員体制強化のための新卒採用社員(25卒)・中途採用社員の入社により前年同期比で増加しました。地代・家賃は、既存オフィスの増床等により前年同期比で増加しました。広告宣伝費は、スポチャレ・スポナビキャリア及びスポジョバ等の更なる登録者獲得のための投資により前年同期比で増加、その他販管費については、人員増に伴う諸費用の増加により前年同期比で増加しました。

 

この結果、当中間連結会計期間における売上高2,365,153千円(前年同期比15.1%増)、営業利益727,354千円(前年同期比27.8%増)、経常利益727,438千円(前年同期比28.1%増)、親会社株主に帰属する中間純利益477,386千円(前年同期比31.2%増)となりました。

 

(2)財政状態の状況

(資産)

当中間連結会計期間末における総資産は3,210,528千円となり、前連結会計年度末に比べ502,855千円増加しました。これは主に、現金及び預金の増加に伴い流動資産が469,711千円増加したことによるものであります。

(負債)

当中間連結会計期間末における負債は1,086,102千円となり、前連結会計年度末に比べ142,032千円増加しました。これは主に、返金負債及び未払法人税等の増加に伴い流動負債が180,585千円増加したことによるものであります。

(純資産)

当中間連結会計期間末における純資産は2,124,425千円となり、前連結会計年度末に比べ360,823千円増加しました。これは主に、利益剰余金が360,731千円増加したことによるものであります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は2,238,535千円となり、前連結会計年度末に比べ534,285千円増加しました。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間における営業活動の結果、増加した資金は742,946千円となりました。これは主に、税金等調整前中間純利益の計上727,438千円によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間における投資活動の結果、減少した資金は34,817千円となりました。これは主に、既存オフィスの増床・移転に伴う有形固定資産の取得による支出31,127千円によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間における財務活動の結果、減少した資金は173,843千円となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出56,686千円、配当金の支払額116,554千円によるものです。

 

(4)経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)事業上及び財務上の対処すべき課題

当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

該当事項はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。