当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社経営の基本方針
当社グループは、「地域の人々の暮らしのどんな小さな願いも叶えたい」を企業理念(=存在価値)に掲げ、一歩先の便利さで、心弾むひとときをお届けすることをお客様にお約束いたします。当社グループは、人と人との関係性を大切にし、お客様の日常を少しだけ豊かにできる人間味あふれるサービスを今後も展開していくことで、持続可能な成長とともに、社会や業界の課題解決への貢献を果たしてまいります。
(2)目標とする経営指標
当社では、連結売上高及び連結経常利益を当社グループの成長を示す最重要指標と考えております。また、自己資本比率を高めた安定した経営や、収益力強化とバランスシートのスリム化等による連結営業キャッシュ・フローの最大化を常に念頭に置いた経営にも注力しております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
コロナ禍が明け、社会活動が正常化し、日常が戻ったなか、原材料及びエネルギー価格などの物価や金利の上昇、人件費の上昇や労働力不足、為替の変動、国際貿易のリスクの増大など事業環境への懸念は続いています。国内酒類販売の市場環境においては、成人人口の減少とともに、成人一人当たり酒類消費量の減少と両面で厳しい環境にあります。当社グループの事業エリアである首都圏や関西、福岡ではこれらの影響は少ないものの、ライフスタイルや顧客の嗜好の変化は不可逆的であり、従前と同様の消費行動は戻らないとの前提に立つ必要があり、顧客ニーズの変化に柔軟に対応する必要性を感じております。
このような経営環境の下、当社では事業再編を行い、新たに中長期的な成長を描き、2028年3月期を最終年度とする中期経営計画を2025年5月に発表しました。対処すべき課題、具体的な成長戦略の内容は以下の通りです。
① プラットフォーム化による成長
中長期的に、国内における酒類販売市場は、緩やかな縮小が構造的に続くと予想されております。国税庁の統計によれば、酒類課税数量は2001年をピークに年々減少しており、酒類のような嗜好品ニーズは多様化し、食品やペット、旅行など様々な需要に変化しております。また、消費者による飲食店の使われ方にも変化が現れており、一般社団法人日本フードサービス協会の調査によれば、外食産業全体の市場規模は1997年の29兆円をピークに2003年に24兆円規模に減少したものの、その後コロナ禍を除けば20年間はほぼ横ばいですが、食事をメインとする給食主体部門と飲み物をメインとする料飲主体部門の構成は前者に傾斜しており、外食時にも酒類を摂取する量や機会が減少しております。このような市場の変化に対応するため、当社グループでは、酒類販売だけでなく、飲食店や一般消費者それぞれのニーズに対応した商品カテゴリを増やすため、自社商品だけでなくアライアンス先商品を取り扱う販売プラットフォームを構築することにより、顧客の利便性を向上させることで顧客満足度を高めるとともに、客単価の向上と配送効率及び配送稼働率を高めてまいります。
② カクヤスモデルの磨き上げによる成長
コロナ禍が明け、2024年における飲食店の倒産件数は過去最高となり、取引先飲食店の倒産、閉店に苦慮している酒類卸業は数多く、今後、ますます寡占化が進むものと考えられます。当社グループが構築したカクヤスモデルは、東京都内23区に毛細血管のように張り巡らせた物流網を構築し、飲食店や一般消費者に対し、ご注文から最短1時間で配送が可能としており、他社には真似ができない「きめ細やかなお届け」ができております。カクヤスモデルとプラットフォームにより掲載された商材を掛け合わせた配送網を構築することで、顧客満足度向上を狙い、更に取引先を増やし、残存者利益を獲得できるよう取り組んでまいります。
③ 物流体制強化による成長
物流の2024年問題をきっかけに、トラックのドライバー不足が大きな社会問題となり、物流業を営む企業だけでなく、自社物流機能を保有する企業も軒並み配送力の低下が起きております。飲食店に商材を卸している各企業の納品頻度は減少し、在庫を多く保管できない飲食店においては、原材料欠品による機会ロスも発生しております。このような環境の中、当社グループが構築したカクヤスモデルは軽バンやリアカーなどを活用して配送することが可能なため、大型のトラックの運転免許も不要で、「毎日お届け」することができております。今後はこの地域特化型の配送網のエリアを拡大し、都下神奈川、埼玉、千葉といった関東近郊エリアや、関西エリア、九州エリアの顧客にも都内23区で可能としているサービスを届けてまいります。また、この配送網をアライアンス先の他社製品を運ぶ他人物配送をサービスとして提供することで収益性を向上してまいります。
④ デジタル技術への投資促進による成長
近年、デジタル技術が生活に浸透したことにより、EC市場が大きく伸長しただけでなく、新たな顧客体験やサービスの機会が生まれ、サービスの効率化も進んでおります。この拡大するデジタル分野で成長を加速するため、アプリやWEBにおけるプラットフォームの充実、利便性、PRなど、顧客体験の向上をあらゆる面で追求するとともに、デジタル技術を活用した配送ルートの最適化、ピッキング効率向上、在庫管理の適正化など、作業効率向上を進めていく必要があり、今後も、デジタル技術に継続的に投資してまいります。
⑤ 人的資本経営による成長
当社グループは、人的資本を中長期的な企業価値創造の原動力と位置づけ、「人的資本経営」を中核に据えた中期人財戦略を策定しております。事業環境の多角化、働き方の多様化、人財獲得競争の激化といった変化を踏まえ、次の5つを重点課題として人的資本の価値を最大限に引き出し、持続可能な成長と社会的価値の創出を実現してまいります。
・多様な働き方を可能にする柔軟な制度の整備
・ウェルビーイングの向上と組織内コミュニケーションの強化
・自律的なキャリア形成支援とチャレンジ機会の拡充
・次世代経営人財の計画的育成
・HRテクノロジーを活用した人財情報の可視化と戦略的活用
これらの施策を一体的に推進することで、すべての業員が成長しながら、能力を最大限に発揮し、企業の持続的発展と社会への貢献を両立させることで、企業価値の最大化を目指してまいります。
⑥ サステナブル経営の推進
当社グループは、6つのマテリアリティ「環境」「酒・飲食文化と社会問題」「コミュニティ」「サプライチェーンマネジメント」「人財」「ガバナンス」を推進してまいります。当社グループの、お届けだけでなく「回収」も強みにした2WAY型サービスを活用した廃油回収は、お客様に大変ご好評いただいており、自然環境を守る社会課題の解決に貢献しながら事業収益を上げる優れたサービスであると自負しております。このような当社の強みとなるサービスが、社会課題解決となるサービスを広げていきたいと考えております。
また、2024年6月、「伝統的酒造り」がユネスコ無形文化遺産に登録されるなど、日本酒を取り巻く環境に明るい知らせがあった一方で、酒造メーカーは1970年から半減しております。当社グループは、酒・飲食業界のさらなる発展を目指し、酒蔵等の生産者への支援・提携を進め、飲食店におけるインバウンド対応や酒蔵等のアウトバウンド支援を行ったりすることで、今後の成長の種まきを仕掛けてまいります。
(4)経営環境
国内酒類市場は、人口減少及び高齢化、若者の酒離れや健康志向による飲酒習慣の変化等により、長期的には縮小傾向にあると考えられます。
競争環境については、飲食店向け市場では、人流の活性化により需要が高まる中、当社グループは得意先をサポートする営業力や利便性の高い配達能力を堅持しております。家庭向け市場では、自社構築している配達網を活かした独自のお届けサービスを展開しております。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティの基本方針と取組み
当社グループは持続可能な社会の実現に向け、地球環境や社会を取り巻く課題の解決を目指しており、2023年にサステナビリティ基本方針の策定及びマテリアリティの特定を行いました。
グループ中期経営計画「TRANSFORMATION PLAN 2028」では、コア戦略のひとつに「サステナビリティに関する取り組み」を掲げ、その実現に向けてサステナビリティ・ガバナンス体制の実効性を高めるとともに、マテリアリティに基づいた取り組みを推進しています。
<サステナビリティ基本方針>
カクヤスグループは、「お客様のご要望に『なんでも』応えたい」という想いの実現に向け、ステークホルダーとの協働・共栄を通して、「持続可能な社会の実現」と「グループの成長」の両立を目指してまいります。
<マテリアリティ(重点課題)>
① 環境
② 酒・飲食文化と社会問題
③ コミュニティ
④ サプライチェーンマネジメント
⑤ 人財
⑥ ガバナンス
また、当社グループは、全社的な視点からサステナビリティに関わる方針、活動、施策を定め推進するための機関として2023年4月にグループサステナビリティ委員会を設置しました。グループサステナビリティ委員会は、代表取締役社長を委員長とし、当社及びグループ各社の取締役及び執行役員がそのメンバーとなっており、当社グループの社外取締役もオブザーバーとして参加しております。その上で、グループサステナビリティ委員会は、取締役会に定期的に報告する形を取っております。
更にグループサステナビリティ委員会の配下に「環境」「社会」「人財」の3つの分科会を設置し、分科会は関連部門と連携し各マテリアリティについての具体的な施策の推進を行う体制としております。
グループサステナビリティ委員会は、各分科会から取組みについての報告を受け、テーマ毎の目標の承認と必要な助言を行っております。また、サステナビリティに関するリスクと機会の分析を行い、リスク状況を網羅的に把握し、対応策のモニタリングを継続的に実施してまいります。影響度の高いリスク項目については、当社グループのリスク管理委員会にも共有し、当社グループ全体のリスク管理体制の中で管理しております。
取締役会は、グループサステナビリティ委員会より報告を受け、進捗や目標の達成状況を監督し、適宜、方針・取組みの見直しを行ってまいります。
これらの関係性を図示しますと以下のようになります。
|
体制 |
構成 |
役割 |
開催頻度 |
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グループサステナビリティ委員会 |
委員長:当社代表取締役社長 グループ取締役及び執行役員 |
・グループのサステナビリティ方針の策定 ・サステナビリティ戦略の決定 ・グループ全社従業員への啓発活動 |
四半期に1回 |
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分科会 |
関係部署部門長及び担当者 |
各マテリアリティの取組み推進 |
随時 |
(2)気候変動に対する取組み(TCFD提言に沿った気候変動関連の情報開示)
①ガバナンス
小売・物流を本業とする当社グループにとって、気候変動によるリスクは、事業継続に影響を与える重要課題と捉えており、以下の体制を整えております。
サステナビリティに関わる方針及び戦略を決定するグループサステナビリティ委員会はカクヤスグループ代表取締役社長を委員長とし、グループ各社取締役及び執行役員で構成され、四半期に一回の頻度で開催しております。
気候変動における具体的な取組みは、当委員会傘下の環境分科会が各事業の主幹部門と連携して推進し、当委員会事務局が進捗を管理しております。その上で、重要事項はサステナビリティ委員会にて討議した後に、取締役会での報告を通じて進捗状況を監督しております。
②戦略
ⅰ.リスク・機会の特定
気候変動リスクについては、温室効果ガス排出に関する規制等の脱炭素経済への「移行」に関するリスクと、気象災害の激甚化等の気候変動による「物理的」変化への「適応」に関するリスクが考えられ、それらは、グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、これらのリスク・機会による影響の発現時期並びに簡易的なシナリオ分析に基づく財務インパクトを定性的に評価しました。
<気候変動に関する主なリスク・機会>
|
時間軸 |
短期:3年程度、 中期:2030年頃まで、 長期:2050年以降 |
|
発現可能性 |
高:発現が見込まれるもの、低:めったに発現しないもの、 その中間(ある程度の発現が見込まれるもの)を「中」とする |
|
影響度(売上高) |
大:100億円以上、中:10億円以上100億円未満、小:10億円未満 |
|
影響度(費用・利益) |
大:3億円以上、中:30百万円以上3億円未満、小:30百万円未満 |
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リスク・機会の項目 |
事業影響 |
時間軸 |
発現 可能性 |
影響度 |
|
|
移行 リスク |
炭素価格の導入 |
炭素価格の導入による操業コストの増加 |
中期 |
高 |
中 |
|
フロン規制強化 |
拠点におけるノンフロン設備等への投資コストの増加 |
中~長期 |
高 |
大 |
|
|
エネルギー価格の上昇 |
燃料価格等の上昇による操業コストの増加 |
中期 |
高 |
小 |
|
|
原材料コストの上昇 |
仕入先の気候変動対応費用が転嫁されることによる仕入コストの増加(または仕入価格の上昇) |
中期 |
中 |
大 |
|
|
低排出技術への移行 |
配送車両のEV化等による操業コストの増加 |
中期 |
高 |
大 |
|
|
環境配慮設備の導入等に伴う設備投資コストの増加 |
中期 |
高 |
中 |
||
|
消費者、投資家の評判変化 |
環境配慮への遅れによる企業評価の低下 |
短~中期 |
中 |
中 |
|
|
物理的リスク |
気候災害の激甚化 |
店舗や配送拠点の浸水等による被害、 休業による売上の減少 |
中~長期 |
中 |
中 |
|
仕入先の被害による仕入停止や遅れによる仕入コストの増加と売上の減少 |
中~長期 |
中 |
中 |
||
|
降水・気温パターンの変化 |
計画休業の増加による売上高の減少 |
中期 |
高 |
中 |
|
|
平均気温の上昇 |
労働生産性の悪化による売上の減少や操業コストの増加 |
中期 |
高 |
中 |
|
|
リスク・機会の項目 |
事業影響 |
時間軸 |
発現 可能性 |
影響度 |
|
|
物理的 リスク |
海面上昇 |
風水災の頻繁化・激甚化によるサプライチェーンの途絶に伴う売上高の減少と移転コストの増加 |
長期 |
低 |
中 |
|
機会 |
低排出量商品及びサービスの開発と拡張 |
回収サービスの需要拡大による売上の増加 |
中~長期 |
中 |
小 |
|
消費者の嗜好の移り変わり |
環境配慮型商品・サービスの開発による売上の増加 |
短期 |
高 |
小 |
|
|
新たな市場(需要)への アクセス |
気温上昇による顧客の嗜好の変化に合わせた商品・サービスの開発による売上の増加 |
短期 |
高 |
小 |
|
ⅱ.シナリオ分析
抽出・整理した気候関連リスク・機会について、特に発現可能性が高いと考えられるテーマについて、シナリオ分析を実施しました。分析結果は、以下の当社ホームページに掲載しております。
分析の結果、炭素価格やエネルギー価格の変動が与える影響(コスト)は数億円程度と見込まれることから、当社グループの財務への影響は限定的であることが分かりました。今回実施した分析の想定においては、分析対象としたリスクに対し当社グループはレジリエンスを有していると考えられます。引き続き、設備・機器などの入れ替えの投資検討を進めるとともに、その他の様々な取り組みを通じて、2050年カーボンニュートラルの実現と脱炭素社会の実現に貢献してまいります。
③リスク管理
カクヤスグループでは、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)に基づき、財務的影響をもたらす気候変動関連のリスク及び機会を識別し、評価しております。
リスクと機会の抽出は、当社グループ全体を対象に当委員会事務局が行い、当委員会に報告しております。抽出されたリスク・機会がもたらす財務的影響を分析し、環境分科会を中心に対応策を検討し、当委員会に報告した上で、各事業の主管部門とともに取り組みを推進しております。影響度の高いリスクについては、委員会事務局より当社グループのリスク管理委員会に共有し、管理しております。
④指標及び目標
当社グループの売上の8割以上は、酒類・飲料を中心とした商品をお客様へ配達することから成り立っており、主に配達によって生じる温室効果ガスの削減が課題となります。
気候変動におけるリスク・機会を管理するための指標として、温室効果ガス排出量(Scope1・Scope2)を計測し、現時点では2050年までの長期目標として、温室効果ガスの排出量をネットゼロにすることを掲げ、目標達成に向けて取り組んでおります。
Scope1、Scope2の温室効果ガス排出量
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分類 |
排出量(単位:t-CO2) |
|||
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2021年度 |
2022年度 |
2023年度 |
2024年度 |
|
|
Scope1(直接排出) |
|
|
|
6,186 |
|
Scope2(間接排出) |
|
|
|
6,314 |
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合計 |
|
|
|
12,499 |
(注)1.集計期間: 当社グループ各社の決算期間(12か月)
2.対象会社:連結財務諸表の各年度の対象会社と同一となります。
3.Scope2はマーケット基準を採用
外食需要の回復・拡大に伴い、配達体制の強化を行った結果、Scope1排出量は増加傾向にあります。一方で、当社グループでは配達における環境負荷の低減を重要な課題と認識しており、対応策として配達用車両にEV軽自動車およびハイブリッド車の導入を段階的に進め、温室効果ガス排出量の抑制に努めております。
Scope2排出量については、前年度と比較して95t-CO2の削減となりました。
なお、2024年度は本社ビル、配送センター、店舗等を含む主要14拠点において、使用電力を再生可能エネルギー由来電源に切り替えたことにより、約874t-CO2の削減がありましたが、排出量として計上されないため数値上の削減は95t-CO2となっております。その他の拠点についても順次切り替えを進め、Scope2における温室効果ガス排出量は今後も大幅な削減が見込まれます。
また、売上高1億円あたりの排出量は減少傾向にあり、事業成長と環境配慮の両立に向けた取り組みが進展しております。
|
|
2021年度 |
2022年度 |
2023年度 |
2024年度 |
|
売上高(億円) |
855.14 |
1,149.60 |
1,294.06 |
1,345.14 |
|
売上高1億円当たりの排出量 (t-CO2/億円) |
12.02 |
10.36 |
9.43 |
9.29 |
|
売上高1億円当たりの削減率 (2021年度比) |
- |
13.76% |
21.56% |
22.67% |
2024年度より、Scope3の算定に着手し、2023年度分のScope3排出量を算定いたしました。
算定結果は、以下の当社ホームページに掲載しております。
URL:https://www.kakuyasu-group.co.jp/sustainability/tcfd.html
当社グループでは、お届けだけでなく「回収」も強みにした2WAY物流を活かしたサービスを展開しており、環境負荷の低減と資源循環に貢献しております。今後はこのサービスをさらに成長させるとともに、サプライチェーン全体を視野に入れた取り組みも検討し、持続可能な企業の実現を目指してまいります。
(3)人的資本、多様性に関する取組み
当社グループは、人的資本を中長期的な企業価値創造の原動力と位置づけ、「人的資本経営」を中核に据えた取り組みを段階的に進めています。事業環境の多角化、働き方の多様化、人財獲得競争の激化といった変化を踏まえ、次の5つを重点課題として人的資本の価値を最大限に引き出し、持続可能な成長と社会的価値の創出を実現してまいります。
<人的資本経営を中核に据えた具体的な取組み>
①多様な働き方を可能にする柔軟な制度の整備
②ウェルビーイングの向上と組織内コミュニケーションの強化
③自律的なキャリア形成支援とチャレンジ機会の拡充
④次世代経営人財の計画的育成
⑤HRテクノロジーを活用した人財情報の可視化と戦略的活用
①多様な働き方を可能にする柔軟な制度の整備
当社グループでは、ダイバーシティマネジメントの専門組織を設け、各種施策を実施しております。当社グループ全体としては、指導的地位にある女性の比率を2030年度末までに30%という政府目標を支持し、中長期の視点で性別に関係無く活躍できる環境づくりを推進しております。また、多様な人財の活躍を支援するための施策として、柔軟な働き方を実現する各種制度をはじめ、中途入社社員の積極的な採用、退職した社員の再入社、アルバイトからの正社員登用の促進、障碍者雇用の推進、性自認及び性的指向等を問わず、働きやすい職場づくりなどを進めています。多様な価値観や意見交換を行うことで個の創造が高まり、組織力の最大の発揮に結びつくものと考えております。また、ホットライン窓口(相談・通報制度)を設け、各種相談を受け付けております。
<主な取り組み内容>
ⅰ.女性活躍推進
DEI推進の一環として意識醸成を目的に土台づくりから取組みをスタートした女性活躍推進では、経営層~管理職に向けた啓発活動とともに、ロールモデルとなる女性管理職が中長期的に生き生きと働けるための支援としてキャリアカウンセリングを導入しております。また、非管理職の女性社員約90名にインタビューを行い、その結果をもとに管理職教育や人事制度、設備改善など働き方の多様化に向けて取り組んでおります。
ⅱ.障碍者雇用
障碍者雇用に積極的に取り組むことで、すべての従業員が最大限に能力を発揮できる職場づくりを進めております。また、2025年3月3日に企業グループ算定特例認定を受け、グループ全体で障碍者雇用の推進に取り組んでまいります。
<多様性の指標>2025年3月31日現在
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(注)1. |
(注)2. |
(注)2. |
(注)3. |
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連結 計 |
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株式会社カクヤスグループ |
16.1% |
78.9% |
21.1% |
2.58% |
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株式会社カクヤス |
4.8% |
69.8% |
30.2% |
2.59% |
|
明和物産株式会社 |
0.0% |
100.0% |
0.0% |
- |
|
株式会社大和急送 |
0.0% |
100.0% |
0.0% |
- |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。女性管理職比率については、前事業年度20.8%に対し16.1%に低下しております。子会社であるカクヤスの女性管理職比率については前事業年度5.8%に対して1.0%低下しております。
2.2025年3月31日付在籍者の採用区分比率であります。当社グループ全体で中途入社率が70%以上と高い比率になっており、各社において多様な経験、価値観をもった人財が活躍しております。
3.連結計は、2025年3月31日付在籍者における、株式会社カクヤスグループ及び株式会社カクヤスの障碍者雇用分比率であります。
ⅲ.雇用形態転換の柔軟性確保
当社グループでは、雇用形態に関わらずアルバイトや業務委託を含む人財が自分のライフスタイルに合わせて柔軟且つ長期的に活躍できるよう、多様なキャリアパスを提供しております。
②ウェルビーイングの向上と組織内コミュニケーションの強化
<社内環境整備方針>
企業が継続し続けるためには、従業員が健全な状態で、安心して活き活きと働ける職場環境を整備することが重要と考えております。従業員が意欲をもって働き続けられるよう、健康経営をはじめ、円滑なコミュニケーションの推進、福利厚生諸制度の充実、交通事故の防止、労働安全衛生体制の構築を社内外の関係各所と連携し、心理的安全性の高い職場で従業員が心身ともに満足した状態で、楽しく働くことができる環境作りに努めております。また、エンゲージメントサーベイも実施しており、従業員の声を数値的に捉え、実効性の高い取り組みを進めております。
<主な取り組み内容>
ⅰ.エンゲージメントサーベイ(働きがい向上)
当社グループでは、従業員の「働きがい」向上は持続的な事業成長に不可欠であり、重要な経営課題であると位置づけております。その実現に向けた人的資本に関する取組みの一環として、2023年度より年1回のエンゲージメントサーベイを実施し、働きがいを把握・モニタリングしております。
2024年度のエンゲージメントスコアは45%(前年度比+3.0%)となりました。
全社サーベイの分析により、従業員エンゲージメントと特に相関の高い要素として、「キャリア形成に対する納得感」「組織変革への共感と参画意識」の2点が明らかとなっています。
この結果を受け、当社では以下の重点施策を推進してまいります。
1.キャリア形成支援の強化 → 自律的なキャリア支援を実施
2.組織変革に対する共感の醸成 → 管理職研修にて伝達力について学び、その強化を図る
また、部門単位でもサーベイ結果に基づき、従業員の働きがい向上に向けたアクションを企画・実行しています。2024年度には、合計76件(平均2.1件/部門)のアクションが実施されました。今後も、全社的な施策と部門ごとの取り組みを両軸で展開させながら、従業員一人ひとりが「働きがい」を持てる環境の実現を目指してまいります。
ⅱ.健康経営
当社グループ3社は、優良な健康経営を実践している企業に対して、経済産業省・日本健康会議が顕彰する「健康経営優良法人2025(大規模法人部門)」に認定されました。2024年度に続き、当社は6年連続、株式会社カクヤスは5年連続、明和物産株式会社は3年連続の認定となります。健康経営の実践に向けた基礎的な土台作り、各種研修、交通事故や労災の各種対策を行っていることが評価されました。今後、大和急送も申請を行う予定です。
(主な施策)
・育児、介護に関する相談窓口の設置
・両立支援ガイドブックのリリース
・女性の健康推進のための新聞「Woman's Health News」リリース
・セルフケア、ラインケアの理解度を高めるeラーニング開講
・大型連休ウォーキングイベント実施
・ストレスチェック実施率:76%(2024年度)
(今後取組み予定の施策)
・ライフプランセミナー(全世代参加型)
・ラインケアセミナー
ⅲ.コミュニケーション
従業員間、会社と従業員、部門間、グループ内会社間と交流の機会を増やすことで、さまざまなつながりを意識する機会を設け、当社グループならではであるチームプレーの業務遂行力を高めてまいります。
・社員総会の開催:事業の方向性、各部門の施策等共有しております。
・家族も含む社員親睦会の開催(年1回/1人):部門間、家族交流を目的にバーベキュー等の飲食イベントを
開催しております。
・同好会活動:サッカー、野球、スノーボード等の各種活動の費用を支援しております。
ⅳ.労災・交通事故の防止
グループ全体の安全衛生体制の安定化のために、毎月1回中央安全衛生会議を開催し、労災削減への具体的施策の検討、健康を維持するためのリスクの逓減について、産業医及び各部門から選定された委員にて活発な意見を出し合いながら積極的に安全衛生に取り組んでおります。また、その内容については、本社及び子会社の各事業所の安全衛生委員会へ共有を行い、更に周知の輪を広げております。
また、交通安全に関し、当社グループは、貨物自動車運送事業への本格参入にあたり、安全・コンプライアンス管理体制の構築および強化を重要課題と位置付け、グループ全体の安全・コンプライアンス統括機能を担う「物流安全・コンプライアンス企画部」を新たに設置し、安全運行と法令遵守の推進に取り組んでおります。交通事故削減に向けては、発生頻度の高い事故パターンに対応した実技指導訓練を通年で実施しているほか、車両に搭載したドライブレコーダーを活用して安全運転状況をデジタルで可視化・定量評価し、その結果をもとに運転者へのフィードバックと教育指導を行っております。
③自律的なキャリア形成支援とチャレンジ機会の拡充
「従業員の成長=企業の成長」の考えを基に、自律的なキャリア形成を促進し、成長を支援しております。制度を充実させていくことで、組織全体に学び続ける文化が根付き、変化への適応力やイノベーション力が強化されることで、エンゲージメントの向上に繋がると考えております。さらに、キャリアの透明性を確保し、公平な成長機会を提供することで、個々の能力が発揮しやすい組織運営を実現させてまいります。
<人財育成方針>
当社は、「地域の人々の暮らしのどんな小さな願いも叶えたい」というパーパスのもと、お客様一人ひとりの声に寄り添い、日常に“心弾むひととき”をお届けすることを使命としています。
これまで、当社の成長の多くはそんな想いを持った従業員が1つ1つ試行錯誤しながら、ひたむきに努力してきた結果から成り立ち、今のビジネスに繋がっています。「新たに生み出すサービスは誰にも真似されない」という当社の考えを継続的に発展させていくために必要なのは、目の前の業務に没頭することだけではなく、従業員がサービスの立案者として最前線で活躍していることです。
“常に1歩先を考案し、自ら変化させていく意欲を持つこと”そのものが自己成長に繋がり、結果として会社の持続的な発展にも繋がっていくと考えています。
当社の研修制度は、従業員のアイディアや気付きを具現化するために、必要な知識を深め、視野を広げることで自己成長を促すことを目的としています。
人生100年時代となったいま 社会・経済環境が劇的に変化していく中で、私たちを取り巻く就業・雇用環境は非常に激しいスピードで変化しています。自身の将来を見つめ直した時に、自分のキャリアは自分で切り開いていけるよう、カクヤスグループへ入社した従業員に対しては全員に学びの場を提供し、業務に必要な知識から、専門性の強化、会社をけん引する未来のリーダー育成まで、幅広い研修制度を用意しています。一人でも多くの従業員が自身の秘める可能性をチャンスに変えることで、社内の部署に関係なく幅広い経験やスキルを身に付けること、さらには他の企業からも求められる人財になっていくこと(=エンプロイアビリティ)を叶え、カクヤスグループで働く従業員が「自信をもって人生のキャリアを歩んでいけること」を最終的な人財開発のゴールに掲げています。
<循環型育成図>
<自律的なキャリア構築を支援する主な育成プログラム>
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等級 |
等級毎に定められた目指す姿、求められるスキルを基にした育成プログラムを導入しております。内容によって、任意・立候補・上司推薦等、多様な参加形式で成長機会を促しております。 |
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職種 |
店舗、営業、その他の部門に必要とされる専門知識の習得プログラムを提供しております。 |
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新入社員 |
入社1年目~3年目までは一貫した育成プログラムを用意し、スキルや知識のバラつきが起きないよう育成を進めております。 |
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自己啓発 |
通信教育制度においては受講料75%負担の支援を行い、気軽に学べるよう支援を行っております。 |
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その他 |
全従業員を対象としたコンプライアンス研修や、中途入社者向けの導入研修を行っております。その他、酒販業界ならではの酒類知識向上のための育成を強化しております。 |
<主な取組み内容>
ⅰ.自己申告制度
仕事に対する達成度合い、キャリアプラン、保持資格、職場環境等について、本人からの申告を元に組織状態の把握や異動等を実施しております。
ⅱ.キャリア相談窓口
キャリアカウンセラー資格をもつ社内外のスタッフによる相談を実施しております。今後、さらに窓口の充実化を図り、個人のキャリアの方向性を描くサポートやスキルアップの機会を促し、成長に繋げてまいります。
ⅲ.社員提案制度
全従業員がお客様の声をもとに事業提案できる機会を用意し、更なるお客様満足度の向上、社員のモチベーション向上や成長に繋げております。2024年度には約90名よりテーマの応募があり、最終的には従業員2名のアイディアが始動いたしました。
(2024年度 受賞企画)
・カクヤス店内ラジオの制作
・お店でウイスキーの試飲体験
ⅳ.1on1の強化
部下育成を目的とした管理職向けのキャリア開発研修の1つとして、1on1のスキル向上研修を実施してまいります。業務に関するアドバイスだけでなく、上司が部下のキャリア支援をできるようサポートしてまいります。
ⅴ.酒類知識習得
お客様への提案力向上のため、2024年度には当社オリジ度の向上・信頼の獲得に繋げてまいります。今後も、より専門的な資格についても支援制度を強化いたします。
<専門的なお酒の資格一覧>
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ジャンル |
NO |
資格呼称 |
ジャンル |
NO |
資格呼称 |
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焼酎 |
① |
焼酎きき酒師 |
ワイン |
① |
ワインエキスパート |
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日本酒 |
① |
きき酒師 |
② |
ソムリエ |
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② |
WSET 酒レベル③ |
③ |
ワインエキスパートエクセレンス |
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③ |
SAKE DIPLOMA |
④ |
ソムリエエクセレンス |
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ウィスキー |
① |
ウィスキーエキスパート |
⑤ |
WSET レベル② |
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② |
ウィスキープロフェッショナル |
⑥ |
WSET レベル③ |
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⑦ |
WSET レベル④(DIPLOMA) |
④次世代経営人財の計画的育成
今後の新規事業拡大を見据え、多様な視点を取り入れた変革力のある経営人財の育成に取り組んでまいります。具体的には、自社の枠に捉われず、多様な接点を通じて視野を広げる機会を提供し、自己研鑽を促進することで、的確な意思決定と組織の牽引が可能な次世代経営人財の育成を行います。このように、計画的な育成を通じて、事業の成長に応じた適切なタイミングで人財を登用することを目指しております。
<主な取組み内容>
ⅰ.各階層の育成プログラム
管理職手前となる若手~中堅社員が所属する課長代理層を皮切りに、長期的な視点での育成プランを設計しております。
ⅱ.経営層とのコミュニケーション
経営者との対話を通じ、マインドの醸成を行いながら、次世代経営者の育成を行ってまいります。
ⅲ.外部研修への派遣
他社との対話や異業種との交流を通じて視座を高め、組織変革の視点や経営感覚を養うことを目的に、越境学習の機会を提供しております。
ⅳ.戦略的なタフアサインメント
難易度が高く、挑戦的な機会(プロジェクトやグループ会社出向)へアサインしていくことで、当事者意識・リーダーシップが強化され、組織の向上へ繋げてまいります。
⑤HRテクノロジーを活用した人財情報の可視化と戦略的活用
グループ全体で人財情報を統合管理することで、経営戦略に適した人財配置を推進できると考えております。客観的データを活用することで属人的管理から脱却し、経営層や人事責任者が人財に関するさまざまな状況を適宜確認・育成することで、組織の後継者およびリーダー育成を支援してまいります。
<主な取組み内容>
ⅰ.情報の一元管理
人財プラットフォームを活用し、データに基づく公平な評価と適切な人員配置を実現させてまいります。
ⅱ.育成への活用
将来の幹部候補を可視化し、計画的にプロジェクトやミッションの任命を行ってまいります。
ⅲ.人財KPI分析
ダッシュボードの導入により、離職率・スキル分布・人員構成等、リアルタイムに計測してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)国内市場・経済の動向及び人口の変動による影響について
当社グループの売上は、その多くが酒類販売で構成されておりますが、酒類販売は、景気動向、人口変動、少子高齢化等による影響を受けやすく、今後、酒類販売以外にも取り組んでまいりますが、これらの動向が当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(2)労働環境の変化、人財の確保について
当社グループが、今後更なる業容拡大を図るためには、配達職、パート・アルバイト労働者、優秀な人財の確保及び社内人財の育成、人財の外部流出の防止が重要な課題と考えております。足元ではEコマース市場の成長による宅急便需要の増加やサービスの高度化により、人財確保競争が激しくなっております。
当社グループは、運転免許取得支援や社員寮の拡充、多様な働き方の提供や業務に見合った報酬体系を構築することで、配達職の確保に努めておりますが、今後、労働力の減少により人財確保競争の激化、景気回復、雇用環境の好転に伴う賃上げ圧力の増大、社会保障政策に伴う社会保険料率の引き上げ等による人件費の上昇、処遇格差の縮小を目的とする各種労働関連法等により労働コストが増加した場合、社内人財の育成及び採用が進まない場合、人財が外部に流出した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(3)地震、台風、津波、豪雪等の自然災害について
当社グループの店舗・施設の周辺地域において、予想を超える大地震・津波・風水雪害等の自然災害、火災等による、①商品、店舗、物流施設、情報システム及びネットワークの物理的な損害、②当社グループの販売活動や物流・調達活動の阻害、③料飲店等の事業運営に支障が出る等の場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。特に、当社グループの拠点が東京都23区に集中していることから、東京都23区及びその周辺において上記の自然災害が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(4)法律、規制等の変更について
当社グループは、国内で事業を遂行していくうえで、酒税法、酒税の保全及び酒類業組合等に関する法律、20歳未満の者の飲酒の禁止に関する法律、食品衛生法等様々な法的規制等の適用を受けております。また、今後「物流」を軸として様々な商品の受注・配送・請求決済までの一連のサービスを顧客に提供する「販売プラットフォーム企業」に変容するグループ事業再編を実行していくうえで、物流に関連する法律、様々な商品の販売等に関する法律等の適用を受けることになります。これらの法律、規制、基準等が変更された場合、又は予期し得ない法律、規制等が新たに導入された場合には、当グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(5)税制改正について
消費税や酒税等の税制改正により税率が引き上げられた場合には、顧客の消費が落ち込み、売上高の減少が生じ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(6)酒類販売業免許について
当社グループでは、酒税法に規定されている「酒類販売業免許」を取得しております。酒類販売業免許は酒類を継続的に販売すること(営利目的とするかどうか又は特定若しくは不特定の者に販売するかどうか問わない)が認められる免許で有効期限はありません。当該免許は、当社グループの主要な事業活動を継続する上で不可欠な免許であり、本書提出日までの間、取消事由は発生しておりません。しかしながら、将来において、当該免許の取消等があった場合には、主要な事業活動に支障をきたすとともに業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(7)競合による影響について
当社グループは、国内酒類市場において、飲食店向け販売及び家庭向け販売に事業展開をしております。飲食店向け販売については、当社グループを含めた大手酒販店での競争が激しくなっており、家庭向け販売については、酒類専門小売業者以外にも、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、インターネット通信販売等の大小様々な事業者が多く存在しており競争が激化しております。
顧客の利便性を日々追求し、消費財流通サービスを飲食店向け販売及び家庭向け販売ともに拡大して参りますが、予期し得ない競合他社の活動、顧客嗜好の変化等が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(8)特定商品への依存について
当社グループは、ビール類が仕入高の重要な割合を占めております。ビール類以外の酒類全般における商品ラインアップの充実、酒類事業以外の飲料、食品の取扱い等の拡大を図っておりますが、市場動向によるビール類販売の大幅な減少等、予期せぬ事態が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(9)物流について
当社グループは、貨物自動車運送事業法、貨物利用運送事業法、各種環境規制等の法的規制を受けており、事業を営むためには国土交通大臣の許可・登録が必要であるほか、環境対策などについても法定されております。これらの法的規制を遵守し、環境規制に対応するため、さまざまな取り組みを行っておりますが、対応のための更なるコストが発生する場合、または将来何らかの事由により処分を受けた場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
(10)重大交通事故について
当社グループは、公道を使用して車両による配達サービス・営業活動、及び他人物配送を行う陸上輸送事業を展開しております。昨今、「運輸の安全性向上のための鉄道事業法等の一部を改正する法律」(いわゆる「運輸安全一括法」)等により安全運転に係る規制が強化される中、運送事業運営者に対する安全配慮義務と社会的責任は一層強く求められております。
当社グループは、車両運行にあたり人命の尊重を最優先とし、安全管理対策に努めておりますが、従業員が重大な交通事故を発生させた場合には、当社グループの一部又は全部の事業活動の停止を余儀なくされるとともに、当社グループの社会的信用が低下する可能性があります。また、国土交通省報告事故の違反点数が累積した場合には、事業停止命令を受けたり、事業許可の取消しがなされたりすることによって、当社グループの事業の継続が困難となる可能性があります。このような事象が発生した場合は、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(11)通信回線について
通信網等の維持管理は電話事業者において行われており、当社グループが顧客にサービスを確実に提供するためには、電話事業者の通信網等が適切に機能していることが前提となります。電話事業者の通信網等が適切に機能していないことにより、受注業務等に支障が生じた場合、サービスの全部若しくは一部の停止、又は水準低下が発生し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(12)情報セキュリティ及び個人情報の管理について
当社グループは、情報セキュリティ及び個人情報保護を経営の重要課題の1つとして捉え、体制の強化や従業員教育などを通じて、システムとデータの保守・管理に万全を尽くしております。しかしながら、万一個人情報が外部へ漏洩するような事態となった場合や不正利用等の事態が生じた場合は、社会的信用が毀損し、売上の減少又は損害賠償による費用の発生等が考えられ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(13)訴訟その他法的手続きについて
当社グループは、現在業績及び財務状況に影響を及ぼすような訴訟等は発生しておりませんが、その事業活動の遂行において、消費者、取引先及び従業員等により提起される訴訟その他の法的手続の当事者となるリスクを有しています。これらの手続きは結果の予想が困難であり、多額の費用が必要となったり、事業活動に影響を及ぼしたりする可能性があります。さらに、これらの手続きにおいて当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(14)業績の季節変動、天候等について
酒類販売の需要は、季節や天候に影響を受けやすく、当社グループにおいては、3月や12月に需要が高まり、売上が増加いたします。このような繁忙期に季節変動や天候不順により営業に支障が生じた場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(15)商品の安全性について
当社グループは、商品の安全性に日頃より十分な注意を払い、商品管理の徹底、チェック体制の確立などに努めておりますが、取扱商品に重大な事故が生じた場合には、当社グループに対する信頼の低下、商品回収や廃棄等の対応コストが発生し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(16)レピュテーションリスクについて
当社グループは、事業を遂行していくため、多くの従業員を雇用しておりますが、現在業績及び財務状況に影響を及ぼすような従業員等による不適切な情報発信からなる風評被害は発生しておりません。近年、社会的に、SNS等を用いた従業員による不適切な情報発信からなる風評被害が頻発していることを受け、当社グループでもSNSに関するガイドラインを設けて研修、教育を行い防止に努めておりますが、従業員から不適切な情報が発信された場合には、当社グループの社会的信用が低下し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(17)親会社との関係について
①資本的関係について
当社の親会社である株式会社SKYグループホールディングスは、当連結会計年度末現在、当社発行済株式の47.0%を所有しております。同社から当社グループに対する事業上の制約はなく、当社グループの自主性・独立性は確保されておりますが、同社による議決権の行使の結果によっては、当社グループの意思決定に対して影響を与える可能性があります。
②人的関係について
当社グループと株式会社SKYグループホールディングス及びその子会社(以下親会社グループ)との間で、役員の兼務、従業員の出向等の人的関係はありません。今後も親会社グループからの独立性を確保していくために、親会社グループとの間で役員の兼務、従業員の出向等は行わない方針であります。
③競合について
親会社グループ各社の事業内容は、業務用食品・食材の企画・販売、オフィス建装、生花・花器・輸入及び販売、冠婚葬祭用の贈答品、投資事業等となっております。
しかし、今後当社グループの経営方針及び事業展開を変更した場合、又は親会社グループ各社が経営方針及び事業展開を変更した場合には、将来的に競合する可能性があり、当社グループの業績及び財務状況に何らかの影響を及ぼす可能性があります。
(18)感染症の発生について
当社グループは、感染症の発生及び拡大に際して、顧客、取引先及び従業員の安全第一を考え、地域のライフラインとして営業継続するための対策を講じております。しかしながら、感染症の影響が当社グループの想定を上回る規模に拡大した場合、景気の悪化及び各種イベントの中止や延期等による酒類・飲料・食品の全体消費量の減少が生じ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(19)M&A及び事業提携・資本提携について
当社グループは、既存事業の規模拡大及び新たな事業分野に進出する際、M&A、資本提携を行う場合があります。実行するにあたっては対象会社に対して、入念な調査、検討を行いますが、実施後に業績未達等によるのれん等の減損、当初予期していなかった事業上の問題の発生・取引関連費用の負担等によって、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
また、資本・業務提携については、当初に企図した成果が得られないと判断される場合は、契約の解消による出資の解消等が生じ、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(20)減損損失について
当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準を適用しております。今後とも収益性の向上に努める所存でありますが、店舗業績の不振等により、固定資産及びリース資産の減損会計による損失を計上することとなった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(21)資金調達及び調達コストについて
当社グループは、資金の一部を有利子負債で調達しております。調達の際は、金利の変動リスクを軽減するために、固定金利による調達も一部利用しているものの、金利の大幅な上昇があった場合、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
(22)国際情勢等の影響によるリスク
当社グループが営業活動を行っている地域や、主要な取引先が営業活動を行っている地域がテロ・戦争等の国際紛争や貿易摩擦の影響を被った場合、サプライチェーンの寸断等により商品の仕入れが滞るなど、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。また、当社グループの配達業務には、軽油・ガソリンなどの燃料が不可欠であり、世界的な原油価格の高騰や為替変動による燃料価格の想定を超えた値上がりは、コストの増加要因となり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
(23)財務制限条項等
当社の借入金の一部には財務制限条項及び資産制限条項が付されております。財務制限条項及び資産制限条項に抵触した場合、期限の利益を喪失する等、当社グループの財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
財務制限条項等の詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結貸借対照表関係 5 財務制限条項等」に記載のとおりであります。
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は下記のとおりとなります。
①財政状態の状況
(資産)
資産は、前連結会計年度末に比べ2,105百万円増加し、36,059百万円となりました。主な要因は、無形固定資産の増加812百万円、商品の増加594百万円、売掛金の増加571百万円によるものであります。
(負債)
負債は、前連結会計年度末に比べ1,991百万円増加し、31,829百万円となりました。主な要因は、買掛金の増加1,713百万円によるものであります。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べ114百万円増加し、4,230百万円となり自己資本比率は11.7%となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加536百万円、自己株式の処分による自己株式の増加94百万円、配当による利益剰余金の減少531百万円によるものであります。
②経営成績の状況
当期において、当社グループは「お客様のご要望になんでも応えたい」という基本コンセプトのもと、飲食店向け及び家庭向けの酒類需要をさらに取り込むべく、物流体制の強化を図り、サービスの向上に努めてまいりました。
当連結会計年度における当社グループの経営成績は、売上高134,514百万円(前連結会計年度比3.9%増)、営業利益1,781百万円(前連結会計年度比37.9%減)、経常利益1,815百万円(前連結会計年度比36.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益536百万円(前連結会計年度比66.4%減)となりました。
セグメント別の概況につきましては、以下のとおりであります。
なお、当社グループは、当連結会計年度の期首より、業績計上の区分を「飲食店向け」「家庭向け」という顧客属性の売上区分から、「時間帯配達事業」「ルート配達事業」「店頭販売事業」「その他」の事業軸の4セグメントに変更しております。売上構成比が「時間帯配達事業」58%、「ルート配達事業」29%、「店頭販売事業」12%、「その他」1%となりました。
「時間帯配達事業」の売上高は78,986百万円(前連結会計年度比6.2%増)、営業利益は1,646百万円(同27.2%減)となりました。個人飲食店向けの売上は好調に推移しましたが、家庭向け宅配の需要は予想を下回りました。物流体制を強化するための配達人員の増員、スマートフォン用アプリのリニューアル、拠点の新規出店等によりコストが上昇し、時間帯配達事業は増収減益となりました。
「ルート配達事業」の売上高は38,385百万円(前連結会計年度比6.0%増)、営業利益は857百万円(同3.3%
増)となりました。大手飲食チェーン向けの売上が順調に伸びており、客数・客単価が前連結会計年度を上回り、増収増益となりました。
「店頭販売事業」の売上高は15,526百万円(前連結会計年度比6.2%減)、営業利益は644百万円(同14.2%減)となりました。前年に自治体が実施したキャッシュレスキャンペーンの反動に加え、物価上昇の影響を受け、一部の顧客離脱が見られました。また、アルバイト人員の増加および新拠点投資によるコストの先行が負担となり、減収減益となりました。
「その他」の売上高は1,615百万円(前連結会計年度比28.5%減)、営業利益は171百万円(同35.6%減)となりました。本セグメントには、EC宅配事業や他酒類販売者への卸売り及び物流事業が含まれております。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は2,809百万円となり、前連結会計年度末に比べ341百万円減少いたしました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は2,585百万円(前連結会計年度は2,785百万円の収入)となりました。これは主に、仕入債務の増加額(1,759百万円)、減価償却費(892百万円)、減損損失(611百万円)等の増加要因が、棚卸資産の増加額(591百万円)、売上債権の増加額(547百万円)等の減少要因を上回ったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は3,002百万円(前連結会計年度は207百万円の支出)となりました。これは主に、固定資産の取得による支出(2,531百万円)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は74百万円(前連結会計年度は2,136百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入による収入(2,670百万円)、長期借入金の返済による支出(1,520百万円)、短期借入金の純減少額(677百万円)、配当金の支払額(501百万円)によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
該当事項はありません。
c.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績は、次のとおりであります。
なお、当社は仕入実績においてセグメント別での記載を省略しております。
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区分名 |
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
前年同期比(%) |
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酒類販売 (百万円) |
104,044 |
103.7 |
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合計 |
104,044 |
103.7 |
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
前年同期比(%) |
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時間帯配達事業(百万円) |
78,986 |
106.2 |
|
ルート配達事業(百万円) |
38,385 |
106.0 |
|
店頭販売事業 (百万円) |
15,526 |
93.8 |
|
その他 (百万円) |
1,615 |
71.5 |
|
合計 |
134,514 |
103.9 |
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため、記載を省略しております。
3.販売実績の4つの区分の「飲食店向け」、「宅配」、「店頭」、「卸その他」別の売上は以下の通りです。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日) |
前年同期比(%) |
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飲食店向け (百万円) |
95,965 |
107.6 |
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宅配 (百万円) |
21,025 |
96.3 |
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店頭 (百万円) |
15,521 |
93.8 |
|
卸その他 (百万円) |
2,002 |
107.3 |
|
合計 |
134,514 |
103.9 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するに当たりまして、重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
当社の経営陣は、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っております。しかしながら、これらの見積り及び判断は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
酒類販売に係る固定資産の減損
当社グループは、酒類販売に係る店舗及び販売物流倉庫の事業用資産について減損処理の要否を検討し、減損対象となった資産は、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として特別損失に計上しております。しかし、将来の経営環境の変化などにより見直しが必要になった場合、追加の減損損失を認識する可能性があります。
重要な会計上の見積りの詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載のとおりであります。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況 ③ キャッシュ・フローの状況」に含めて記載しております。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(4)経営者の問題認識と今後の方針
経営者の問題認識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
(5)資本の財源及び資金の流動性
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、営業活動により得られた資金を拠点拡大に係る設備投資、ソフトウェア投資等に充当しております。
(1)2024年7月17日付にて有限会社大和急送の株式譲受について、株式譲渡契約書を締結し、2024年7月31日に株式を取得しました。なお、有限会社大和急送は、2024年8月1日付にて商号を株式会社大和急送に変更いたしました。
詳細は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(企業結合等関係)」をご参照ください。
(2)2025年3月26日付にてシンジケート方式の貸出コミットメント契約を締結しております。
詳細は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(連結貸借対照表関係)」をご参照ください。
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資金使途 |
運転資金 |
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アレンジャー |
株式会社みずほ銀行 |
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エージェント |
株式会社みずほ銀行 |
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参加金融機関
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株式会社三井住友銀行、株式会社りそな銀行、株式会社横浜銀行、 株式会社三菱UFJ銀行、株式会社西日本シティ銀行、株式会社福岡銀行、 株式会社きらぼし銀行 |
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契約金額 |
6,000,000千円 |
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金利 |
基準金利+スプレッド |
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契約締結日 |
2025年3月26日 |
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コミットメント期間
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開始日:2025年3月31日 満期日:2026年3月31日 |
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財務制限条項 |
有 |
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資産制限状況 |
有 |
(3)2025年3月26日付にて実行可能期間付タームローン契約を締結しております。
詳細は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項(連結貸借対照表関係)」をご参照ください。
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資金使途 |
カクヤスグループ本社第四ビル建設資金 |
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契約締結先 |
株式会社三菱UFJ銀行 |
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契約金額 |
1,300,000千円 |
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金利 |
基準金利+スプレッド |
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契約締結日 |
2025年3月26日 |
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コミットメント期間
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開始日:2025年3月31日 期 限:2026年3月30日 |
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元本返済開始日 |
2026年4月30日 |
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返済期日 |
2033年10月31日 |
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担保設定 |
有 |
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財務制限条項 |
有 |
該当事項はありません。