第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある以下の事項が発生したため、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて、以下に記載の「M&Aによる影響について」を追加いたしました。

なお、文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

 

・M&Aによる影響について
 当社は、事業拡大を加速する有効な手段のひとつとして、当社に関連する事業のM&A戦略を検討していく方針です。M&A実施に関しては、対象企業の財務・法務・事業等について事前にデューデリジェンスを行い、十分にリスクを吟味した上で決定いたしますが、買収後に偶発債務の発生や未認識債務の判明等、事前の調査で把握できなかった問題が生じた場合、また事業の展開等が計画通りに進まない場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

  近年我が国において、少子高齢化や人口減により生産年齢人口が減少する一方、人によるデータ入力に関する外部委託市場は2017年度実績で5,830憶円あり、この市場は今後成長してくと予想されております。(市場規模は全て「BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)市場の実態と展望 2018-2019(株式会社矢野経済研究所)」より)。企業は労働者の在宅ワーク導入など働き方改革をこれまで以上に意識した事業運営が求められていること、また新内閣におけるデジタル庁の創設に向けた動きから、社会的なデジタルトランスフォーメーション(DX)推進は加速していくものとみられます。

このような市場環境において、当社は、ディープラーニングによる手書き文字認識AIを活用した生産性向上のためのAI-OCRサービス「DX Suite」を提供してまいりました。その結果、売上高および各段階利益については以下の実績となりました。

 

(売上高)

  当第3四半期累計期間の売上高は3,275,894千円(前年同期比308.6%)となりました。これは、主に「Intelligent OCR」契約数が前事業年度末に比べて1,873件から12,942件へ増加したこと、「Elastic Sorter」契約数が前事業年度末から比べて418件から616件へと順調に獲得できたことによります。また、エッジコンピューティング用ハードウェア「AI inside Cube」の本番導入数については、政府の給付金事業等による一時需要は落ち着いたものの新規受注が堅調に増加し、前事業年度末の33台から85台へ伸長した結果、売上高の増加に貢献しました。

売上高のうち、リカーリング型モデル(注1)及びセリング型モデル(注2)の内訳は以下のとおりとなりました。

 

収益モデル

第5期第3四半期累計期間

(自 2019年4月1日

  至 2019年12月31日)

第6期第3四半期累計期間

(自 2020年4月1日

  至 2020年12月31日)

売上高(千円)

前年同期比(%)

(注3)

売上高(千円)

前年同期比(%)

リカーリング型モデル

431,616

2,828,091

655.2

セリング型モデル

629,843

447,803

71.1

合計

1,061,459

3,275,894

308.6

 

(注)1. リカーリング型:顧客が当社のサービスを利用する限り継続的に計上される収益形態を表します。

 2. セリング型:特定の取引毎に計上される収益形態を表します。

 3. 第4期事業年度は当社株式は非上場であり、四半期報告書を作成していないため、第5期第3四半期累計期間の前年同期比は記載をしておりません。

 

(売上原価、売上総利益)

 当第3四半期累計期間の売上原価は213,175千円(前年同期比229.9%)となりました。これは、主にサーバ費用28,534千円の増加、サービスの保守費用72,930千円の増加によるものです。この結果、売上総利益は3,062,719千円(前年同期比316.2%)となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

当第3四半期累計期間の販売費及び一般管理費は1,363,003千円(前年同期比203.8%)となりました。これは、主に業容拡大に伴う採用費・人件費の増加、「DX Suite」の次期バージョンおよび「AI inside Learning Center」に係る研究開発費の増加等によるものです。この結果、営業利益は1,699,716千円(前年同期比566.6%)となりました。

 

(営業外収益、営業外費用、経常利益)

 当第3四半期累計期間において、営業外費用が2,009千円発生しました。これは、主に短期借入金に係る支払利息1,053千円、為替差損956千円が発生したこと等によるものです。この結果、経常利益は1,697,817千円(前年同期比607.6%)となりました。

 

(特別損益、四半期純利益)

当第3四半期累計期間において特別損益は発生しておらず、法人税、住民税及び事業税を683,379千円、法人税等調整額10,987千円を計上した結果、四半期純利益は1,025,425千円(前年同期比369.3%)となりました。

 

なお、セグメントについては、当社は人工知能事業の単一セグメントであるため、記載しておりません。

 

(2) 財政状態の状況

① 資産

当第3四半期会計期間末における流動資産は、前事業年度末に比べて1,564,787千円増加し、4,340,311千円となりました。この主な増減内訳は、現金及び預金が952,200千円増加したこと、売掛金が581,706千円増加したこと、前払費用が34,282千円増加したことによるものであります。固定資産は、前事業年度末に比べて1,388,973千円増加し、1,621,306千円となりました。この主な要因は、関係会社株式が1,237,875千円増加したこと、自社サーバー設備を含む工具器具備品が38,755千円増加したこと、レンタル資産が38,103千円増加したことによるものであります。この結果、総資産は、前事業年度末に比べ2,953,761千円増加し、5,961,618千円となりました。

 

② 負債

当第3四半期会計期間末における流動負債は、前事業年度末に比べて1,758,060千円増加し、2,452,158千円となりました。この主な増減内訳は、短期借入金が1,000,000千円増加したこと、未払法人税等が536,240千円増加したこと等によるものであります。固定負債は、長期前受収益が前事業年度末に比べて3,966千円減少し、4,005千円となりました。この結果、総負債は、前事業年度末に比べて1,754,094千円増加し、2,456,163千円となりました。

 

③ 純資産

当第3四半期会計期間末における純資産合計は、前事業年度末に比べて1,199,666千円増加して3,505,454千円となりました。これは、主に、四半期純利益1,025,425千円を計上したことによるものです。

なお、当第3四半期会計期間末における自己資本比率は58.8%となり、前事業年度末に比べ、17.9ポイント減少しております。

 

(3) 研究開発活動

当第3四半期累計期間の研究開発費の総額は228,588千円であります。

 

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期会計期間において、締結のあった重要な契約は次のとおりです。

 

資本業務提携及び第三者割当増資の引受け

 当社は、2020年11月30日開催の取締役会において、株式会社ショーケース(以下「ショーケース社」という。)が実施する第三者割当増資を引き受けることを決議し、同日付で資本業務提携契約を締結しました。

 

(1)資本業務提携の理由、目的

当社は2015年8月の設立以後、2017年よりAI-OCRを主機能とする「DX Suite」を提供し、顧客の業務効率化に貢献してまいりました。2020年9月末時点で「DX Suite」の契約件数は12,700件を超え、引き続き製品と顧客基盤の強化を進めておりました。その一方で、コロナ禍において、紙帳票によって行われていた申込みや契約に関する業務のデジタルシフトが進み、紙帳票とデジタル両方の業務フローの効率化が求められています。そこで当社は「DX Suite」の機能拡張の一環として、従来の紙帳票からのインプットに加え、Webフォーム入力などのデジタルからのインプットにも対応するように開発を進めてまいりました。

ショーケース社は、Webサイトにおける分析・改善や非対面取引におけるなりすまし防止を行うeKYC(オンライン本人確認)などのクラウド型ソフトウェアサービスを提供しています。入力フォーム最適化ツールの「Form Assist」をはじめとしたサービスは累計導入数8,000アカウントを超えるユーザ支持を得ており、また、eKYCツールの「ProTech ID Checker」についても、現在、金融機関を中心に導入が進んでいます。

ショーケース社の「Form Assist」は当社の「DX Suite」のデジタルインプット対応と親和性が高く、連携することでより良い顧客体験が提供可能となり、サービス品質を向上させます。また「ProTech ID Checker」は当社が開発・提供する本人確認AIとの連携でサービス品質の向上のみならず、当社のユーザ及び見込顧客である金融機関や保険業界、行政機関に対する需要が高いため、両社の販売網や顧客基盤の活用により、業績向上も期待できます。このように、双方の強み・技術力を活かし、製品の機能強化とプラットフォームの利用価値を高めることによる収益の拡大・多様化を図ってまいります。

以上のとおり、当社はショーケース社と業務提携を円滑かつ確実に進め、当社が推進するAIプラットフォーム構想の実現に向け、長期的なパートナーシップを構築することを目的として、業務提携と併せて資本提携を実施しました。

 

(2)業務提携の内容

当社とショーケース社との間で現時点において合意している主な業務提携の内容は、以下の通りですが、詳細は今後両社で検討し決定してまいります。

①両社の技術・ノウハウ・製品の相互利用、相互販売

②両社の強みを用いた製品やサービスの共同開発の検討

③上記を推進するための人材や技術の交流

 

(3)資本業務提携会社の名称及び事業内容

会社の名称     株式会社ショーケース

事業内容      マーケティングSaas事業、広告・メディア事業、クラウドインテグレーション事業、投資関連事業

 

(4)第三者割当増資の概要

発行新株式数    1,771千株

発行価額の総額   1,230百万円

払込日       2020年12月16日

引受後の議決権比率 20.72%