文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営理念、グループスローガン及び経営方針
① 経営理念
当社グループは、以下の文章をグループ経営理念として掲げております。
私たちは「人との出会い」を大切にし、
共に過ごす時間の中で、共に学び、共に成長しながら
豊かな社会の創造に邁進し、
「笑顔が溢れる社会づくり」に貢献する。
② グループスローガン
当社グループは「Rise for it」というグループスローガンのもと、これまで主として製造請負・製造派遣事業、技術者派遣事業といったモノづくりに関わる労働サービスの提供を行い、また、ITサポート事業、受託製造事業、電子部品卸売業、修理サービス事業といったメーカー等の顧客支援事業へも進出してきました。
このグループスローガンには、人々の毎日がより豊かなものとなるように、”モノづくりを支援する会社”として地球環境、お客様、従業員など、さまざまな「it」を向上させられる存在でありたいという思いが込められております。
③ 経営方針
当社グループは以下の文章をグループ経営方針として掲げております。
千変万化
私たちは変化し続ける社会環境に対して
常に新たな挑戦を行い、お客様に感動を与える事を
使命として活動し続ける
(2) 経営戦略
当社グループにおける事業基盤構築のための具体的なグループ戦略は以下の通りであります。
① 事業セグメントの明確化
進出する事業領域を事業セグメントとして定め、セグメントに経営組織を一致させることで、機動的な事業運営を目指します。
② 競争優位性の確保
常に変化をしていく事業環境のなか、当社グループが属する製品生産やサービス提供の一連のバリューチェーンにおいて、各事業の強みは何なのかを常に考え、競争優位性を持ち続けることを目指します。
③ 新規事業の開発
M&A戦略等を駆使し、今まで進出していなかった事業領域へ積極的に進出することを目指します。
④ 製造請負のパッケージ化の推進
製造請負に必要な法務、管理技術に加え、種々のオペレーションノウハウをとりまとめ、製造請負のパッケージ化の推進を目指します。
なお、現在、2025年3月期末をゴールとした新たな中期経営計画の策定を進めております。
(3) 目標とする経営指標
当社グループが重視する経営指標は、売上高、経常利益であります。売上高の伸長、売上高経常利益率の改善を経営上の重要課題として捉えております。
(4) 経営環境
新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大による経済への影響については、国内の製造業は電子部品などの需要回復により改善傾向に向かっておりますが、個人消費の低迷が長期化するなど、依然として先行きは不当目な状況が続いております。このような環境下において、当社グループの主要顧客であるIoT及び5G関連企業の製造計画は、DX(デジタルトランスフォーメーション)化の流れを受けて好調に推移したことにより、当連結会計年度の経営成績への影響は一定程度抑制することができました。
当社グループの中核事業である製造請負・製造派遣及び機電系・建設系技術者派遣事業の分野においては、多くの顧客で少子高齢化等を背景に若年就業者を中心とした人材不足や、サプライチェーンの再構築などの課題を抱えております。
ウイズコロナ・アフターコロナの社会において、当社グループは経営環境及び人材需要などのパラダイムシフトをチャンスと捉え、感染拡大防止と経済活動の両立を図りながら絶えず変化を続ける社会環境を注視しつつ、成長が見込まれる産業への積極的な営業活動に努めてまいります。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 感染症への対応
新型コロナウイルス感染症はいまだ世界中で猛威を振るい続けており、明確な打開策が見いだせない現状において、その影響はまだしばらく続くものと予測されます。そのような環境の中、当社グループは成長の源泉である「人財」を守るため、全従業員の雇用維持を最優先事項と捉え、社員が安心して働き続けられるよう、財務及び制度の両面で対策を講じてまいりました。財務面では、金融機関から一部借入を行うことで手元キャッシュを充実させ、より機動的な運営が可能となるよう財務調整を進めてまいりました。また、制度面につきましても、待機休業中においても一定の給料保障を行うとともに、間接部門においてはテレワークを積極的に推進するなど、災害事態時においても安定的な事業継続が可能な危機管理体制を整備しました。
② 人材の確保と育成
現在、我が国では少子高齢化による労働人口の減少により、多くの産業で労働力不足が問題化しています。昨年からのコロナ禍において有効求人倍率は若干低下傾向を示したものの、夏以降製造業は回復の兆しを見せはじめ、今後、多くの産業で人材確保が困難な状況が続くものと推察されます。
このような市場変化に対応すべく、当社グループは業容の拡大とともに十分な人材の確保とキャリア形成を重要課題と認識し、採用システムの改善とともに、採用後も段階的、継続的にキャリアアップが可能な教育体制の強化を進めております。具体的には、自社求人サイトをはじめとした多様な採用チャネルを駆使し、24時間365日対応の採用システムやWeb面接の実施を推進し、応募案件以外にも要件が近い複数の案件を提案するなど、応募機会の創出に取り組んでいます。また、採用後のフォロー体制として、資格を持ったキャリアコンサルタントによる細やかなカウンセリングや、グループ内での職種転換を可能にするジョブポスティング制度によって定着率の向上に取り組み、継続して最適な人材育成体制の構築と研鑽に努めてまいります。
③ 顧客業種の拡大
2021年3月期の連結売上高構成比は、マニュファクチャリングサポート事業68.0%、コンストラクションサポート事業14.4%、ITサポート事業3.6%(2020年12月より連結対象)、EMS事業12.3%であります。中核であるマニュファクチャリングサポート事業におきましては、特定業界の景気変動による業績への影響を抑制するため、新規顧客開拓及び未進出地域へのエリア開拓に努め、事業のさらなる安定性を高めてまいります。
また、その他主要3事業に関しまして、コンストラクションサポート事業及びITサポート事業につきましては、継続的に技術者の需要が高いことが見込まれることから、市場ニーズをとらえた教育プログラムを構築し、高付加価値人材の育成と積極的な営業展開を進めてまいります。EMS事業につきましては、当社グループの強みである「自社工場機能」及び「開発・設計技術」を活かし、製造受託から顧客のファブレス化支援の提案営業を強化してまいります。
各事業相互の緊密な連携によりグループシナジーを創出し、一層の事業基盤の強化と業績の向上に努めてまいります。
当社グループの経営成績及び財政状態に関する事項につき、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項は、以下の通りであります。また、必ずしもリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(特に重要と認識しているリスク)
(1) 許認可及び法的規制について
当社グループのマニュファクチャリングサポート事業、コンストラクションサポート事業及びITサポート事業は、主として製造請負・製造派遣事業、技術者派遣事業にて構成されております。製造請負事業については、管轄省庁の許認可を必要としておらず、製造派遣との区分が明記された「厚生労働省告示第518号(旧労働省告知第37号)」に則り、事業を運営しております。製造派遣事業及び技術者派遣事業は、労働者派遣法に準拠して厚生労働大臣からの「労働者派遣事業許可」を受けて事業を運営しております。当該許可は5年ごとの更新を行っております。
当社グループはコンプライアンスの徹底を図っており、関係法令の教育、周知に努めているため、本書提出日現在で当社グループが認識している限り、これら許認可等の継続に支障を来す要因は発生しておりませんが、万が一法令違反等が発生し、許可欠格事由に該当した場合、付された許可条件に違反した場合、労働者派遣法若しくは職業安定法の規定又はこれらの規定に基づく命令若しくは処分に違反した場合(労働者派遣法第14条)には、監督官庁による許認可の取消し等の処罰により、当社グループの事業及び経営成績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの許可・届出状況
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会社名 |
許認可等の名称 |
所管官庁等 |
許認可等の番号 |
取得年月 |
有効期限 |
|
株式会社ウイルテック |
労働者派遣事業許可 |
厚生労働省 |
派 27-180027 |
2003年8月 |
2021年7月31日 |
|
株式会社ワット・コンサルティング |
労働者派遣事業許可 |
厚生労働省 |
派 13-304593 |
2009年11月 |
2022年10月31日 |
|
株式会社パートナー |
労働者派遣事業許可 |
厚生労働省 |
派 13-315106 |
2020年12月 |
2023年11月30日 |
(2) 情報セキュリティについて
当社グループの個人情報や顧客情報は主にファイルサーバーに保管されておりますが、アクセス権限の適切な設定により閲覧者を制限することで、セキュリティを確保しております。個人情報につきましては、適切に管理するため、個人情報の保護に関する法律を遵守するとともに、個人情報管理基本規程等に則り社内管理体制を整備しております。顧客情報につきましては、当社グループの従業員が、取引先企業の生産計画や製品の製造に関する機密情報に接する場合があります。これらの取引先情報が第三者に漏洩しないように、情報セキュリティ管理規程等に則り、従業員に適切な教育を施し、社内管理体制を整備しております。しかし、万が一これらの情報が漏洩した場合には、損害賠償等の法的責任を追及される可能性があり、当社グループの事業及び経営成績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
(重要と認識しているリスク)
(1) 人材投資について
当社グループは、長期的な成長を目指して経営をしており、そのための新規事業開拓に注力しております。新規事業を推進するための人材投資を先行して強化しており、短期的な財務成果より投資を優先することがあります。採用人材の多様性、育成機会を担保する等、人材投資の効果向上を図っておりますが、人材の確保や能力開発が計画通りに進まない等の場合、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2) 社員の定着について
当社グループは、製造請負・製造派遣事業、技術者派遣事業など主として人材サービスを展開しており、事業の発展のためには、当社グループへの人材の採用と定着が重要な位置を占めております。当社グループでは、Web面接を導入する等採用力向上の取組みを行い、また自社の研修センターを設け、研修を強化することで定着率の向上を図っております。しかし、労働市場の状況によっては、当社グループが必要とする人材を当社グループが計画通りに採用または定着が進まず、十分な人材を確保できない可能性があります。このような場合には、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3) 無期雇用社員について
当社グループは、法令を遵守し派遣社員の無期雇用社員化を促進しております。顧客との派遣契約や請負契約が終了した場合、無期雇用社員には職場異動等により働く場所を確保します。しかしながら、就業場所の確保ができない場合には、無期雇用社員の雇用維持費用が発生し、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4) 同一労働同一賃金の導入について
当社グループは労働者派遣事業を営んでおりますが、「働き方改革実行計画」に基づくパートタイム・有期雇用労働法、労働契約法及び労働者派遣法の改正に伴い、同一労働同一賃金が導入、適用されることとなります。同一労働同一賃金は、同一企業・団体におけるいわゆる正規雇用労働者(無期雇用フルタイム労働者)と非正規雇用労働者(有期雇用労働者、パートタイム労働者、派遣労働者)の間の不合理な待遇差の解消を目指すものであるため、当社グループにおいては、支払給与の増額や退職金の積み立て等が見込まれ、費用の増額が見込まれております。増額する費用は人件費であるため、当社グループとしては増額する費用に見合った収益の増額を顧客先企業に対して求めてまいりますが、その増額が計画通りに進行しない場合には、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5) 業界の競争激化について
当社グループが属する製造請負・製造派遣事業、技術者派遣事業は、多数の競合が存在し、またM&Aも積極的に行われる業界であります。そのため、営業面においても経営面においても事業規模の拡大を目指し、競争が激化することが予想されます。当社グループも、既存顧客のシェア拡大、新規顧客の開拓、事業計画に応じたM&Aを展開してまいります。しかしながら、競争の影響を受け、事業が想定通りに進まず、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6) 労働者派遣法等の改正について
2015年9月30日施行の改正労働者派遣法については、キャリア形成支援や教育訓練が義務付けられるとともに、雇用安定措置が明記されました。雇用の安定と、派遣事業の健全な発展へ向けての法改正と認識しており、無期雇用の派遣社員は期間制限なしでの雇用が可能となったことから、当社グループにとって事業機会が拡大するものと考えております。しかしながら、競争激化等により、当社グループの想定通りに需要が拡大せず、事業が進まない可能性があります。
(7) 製造物責任(PL)について
当社グループの製品には、製造物責任法(PL法)に基づくリスクが内在しております。製品の欠陥に起因して製品回収や損害賠償につながるリスクが現実化し、これを保険により補填できない事態が生じた場合には、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(8) 取引先業種の景況による影響について
当社グループの取引先企業は、電子部品、電気機器、情報通信機器関連のメーカーが中心であり、連結売上高の約63%を占めております。当社グループは当該分野で製造請負・製造派遣のノウハウを培ってまいりましたが、現状では特定業種に売上が偏った状態となっております。取引先企業の増産減産といった生産変動に対応することで取引先企業のコスト構造をより変動費化する役割を担っているため、電子部品、電気機器、情報通信機器関連分野の景気の影響を受けやすく、これらの顧客業種の市況が悪化した場合には当社グループの売上が急激に変動する等、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(9) 製造拠点の海外移転について
取引先企業であるメーカーが製造拠点を海外に移転し、国内における製造拠点が減少、あるいは生産量が減少した場合には、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(10)製造請負の請負事業者責任について
当社グループが営む製造請負事業は、取引先企業の工場構内の設備等を賃借し、事業所を設け、製品を製造する事業であります。そのため、賃借した設備の管理や製品の生産管理、在庫管理に責任を負うことになります。当社グループは製造請負事業改善推進協議会から「製造請負優良適正事業者」の認定を受ける等製造請負事業の適正運営に努めておりますが、製造請負事業における取引先企業の設備の破損、不良品の発生等が生じた場合には、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(11)労働災害等について
当社グループが営む製造請負、製造派遣、EMSでは、取引先企業の工場構内あるいは自社工場において当社グループの従業員が従事しております。製造派遣は法律上、人材を取引先企業に派遣し、派遣された労働者は派遣先の指揮命令等に従うこととなり、労務管理が派遣先に委ねられます。一方、製造請負は法律上、請負事業者の指揮命令等に従いますので、労働者の労務管理は請負事業者である当社グループがその責任を負うこととなります。このように製造派遣と製造請負では労務管理の責任主体が異なり、当社グループは製造請負と自社工場にて営むEMSにおいて責任を負うこととなります。
労働災害に関しては、基本的に労働保険の適用範囲内で解決されるものと考えておりますが、当社グループの瑕疵が原因で発生した労働災害において、当社グループが労働保険の適用を超えて補償を要求される等、訴訟問題に発展した場合には、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(12)自然災害・感染症について
当社グループの従業員が就業している場所は主として工場であり日本各地に点在しておりますが、その地域において大規模な自然災害・感染症が発生した場合、工場の被災、就業維持困難、物流の停止等による工場稼働停止が発生する可能性があります。このような場合には、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
新型コロナウイルス感染症については、世界的にワクチンの接種が進んでおり、先進国の感染が収束し始めている事から、状況は少しずつではありますが改善していく事が予想されます。ただし、ただし、海外を含め新型コロナウイルスの変異により感染が再拡大すると、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(13)為替変動について
当社グループはベトナムとミャンマーに海外連結子会社を有しております。為替相場の変動は、連結決算における海外連結子会社財務諸表の円貨換算額に影響を与えるため、為替相場に著しい変動が生じた場合には、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(14)カントリーリスクについて
当社グループはベトナム、ミャンマーに在外連結子会社を有していることから海外各国の独自のビジネス環境を前提として事業を展開しております。海外でのビジネスには、各国の政治、経済の諸条件の変更、各種法制度の見直し等、ビジネスに大きな変動が生じる恐れがあります。当社グループは、こうした事業遂行上の環境変化に対して各国の行政窓口、取引先、各種専門家等から常に最新の情報を収集するよう努めておりますが、予期できない政治、経済の変化や自然災害、紛争の勃発などが生じた場合には、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(15)M&Aについて
当社グループは事業の成長及び領域拡大を目指しておりますが、その中でM&Aを有効な手段のひとつとして位置付けており、今後も必要に応じて実施する方針であります。
M&Aに際しては、対象企業のビジネス、財務及び法務等について詳細なデューデリジェンスを実施したうえで、取締役会において細心の注意を払って判断を行い実施しております。
M&Aに伴い取得したのれん及び無形資産等は、適切に評価を行い買収した事業から得られる将来の収益力を適切に反映しているものと考えておりますが、想定されなかった事象がM&Aの実行後に発生又は判明した場合や事業環境の悪化等により、当初の予想どおりの収益が得られないと判断され減損を認識した場合には、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(16)税務について
当社グループは、各国租税法、租税条約及び関連諸規定等を遵守し、適切に納税することを基本理念としております。租税回避を企図した取引は行わず、租税制度の定めに則り、誠実な態度で税務業務に取組んでおります。
しかしながら、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合には、当社グループの事業及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,280,117千円増加し12,291,758千円(前期末比11.6%増)となりました。これは主に、子会社株式の取得に係るのれんの計上724,003千円及び無形固定資産のその他に含まれる顧客関連資産等の計上129,166千円、繰延税金資産の増加332,074千円によるものであります。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ628,054千円増加し5,413,817千円(前期末比13.1%増)となりました。これは主に、借入金の増加304,776千円及び退職金制度の新設を含む退職給付に係る負債の増加112,923千円によるものであります。
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ652,062千円増加し6,877,940千円(前期末比10.5%増)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益780,564千円及び配当金の支払い183,880千円に伴う利益剰余金の増加596,684千円、新株予約権の行使に伴う資本金の増加28,050千円及び資本剰余金の増加28,050千円によるものであります。この結果、自己資本比率は56.0%(前連結会計年度末は56.5%)となりました。
② 経営成績の状況
当連結会計年度(2020年4月1日~2021年3月31日)における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大に伴う各業種における企業業績の悪化により厳しい状況が続いております。国内の経済活動の先行きにつきましては、製造業における電子部品・デバイスを筆頭とした各品目の需要回復による輸出量の増加を受け外需が改善傾向にあり、新型コロナウイルス感染症のワクチンの実用化が始まる等、経済活動の回復に向けて前進しつつあるものの、国内におけるワクチンの普及の遅れや、外出自粛ムードの継続による個人消費の低迷の長期化が見込まれていることから、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
こうした経済情勢にあって、当社グループを取り巻く事業環境は、情報通信機械器具分野においては、新型コロナウイルス感染症の流行による企業や学校におけるリモート化の浸透に加え、新内閣による2021年を目標としたデジタル庁の創設に関する方針発表の後押しもあり、公共・民間ともにデジタル・トランスフォーメーション(DX)推進の動きがより一層加速しております。
このような状況の下、当社グループはお客様と従業員の安全を第一に、地域や政府の規制及びガイドラインに基づいた感染防止対策の徹底、並びに社内におけるソーシャルディスタンスの確保、テレワークや時差出勤の実施、Web会議等の活用により通常稼働の維持に努めるとともに、厳しい環境においてもグループ従業員の雇用維持と育成に取り組み、雇用調整助成金の活用や、積極的な営業活動の推進、コスト管理の徹底と経営の効率化を一層推し進めることにより、経営成績の確保に努めました。
また、2020年12月1日にIT技術者派遣事業を営む株式会社パートナーの全株式を取得し、当社の完全子会社としました。当社グループの既存顧客や新規開拓先に対しシステム開発提案等の新たな営業機会を創出するとともに、採用支援システム等のリソースの共有や人材交流によるシナジー効果を発揮することで、事業の多様化と効率化を図ってまいります。
その結果、当連結会計年度における売上高は25,277,911千円(前期比1.9%増)、営業利益は440,032千円(同61.1%減)、経常利益は1,248,088千円(同6.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は780,564千円(同2.0%増)となりました。
セグメントごとの経営成績(内部売上を含む)は、次のとおりであります。
〔マニュファクチャリングサポート事業〕
当セグメントにおいては、当社が、製造請負・製造派遣事業、機電系技術者派遣事業及び修理サービス事業を営んでおります。
製造請負・製造派遣事業及び機電系技術者派遣事業においては、テレワーク需要の拡大に起因したIoT及び5G関連設備関連等の受注等の増加があり情報通信機械器具分野は前連結会計年度から好調に推移いたしましたが、電子部品・デバイス関連分野及び輸送機器製造分野においては半導体の不足等の影響を受けたことにより上期で受注が大きく減少いたしました。また、事業全体の受注は下期において前年同期並みに持ち直したものの、新型コロナウイルス感染症の影響により新卒者の配属が遅れたことや、海外の出入国の規制による受注減少や休業の発生等の理由もあり、年間の受注は低調に推移いたしました。その結果、売上高は17,174,598千円(前期比2.1%減)となり、セグメント利益は391,928千円(同57.4%減)となりました。連結売上高に占める当セグメントの売上高(内部売上を除く。)の比率は68.0%となり、前期に比べ2.7ポイント低下いたしました。
〔コンストラクションサポート事業〕
当セグメントにおいては、株式会社ワット・コンサルティングが、建設系技術者派遣事業を営んでおります。
建設系技術者派遣事業においては、公共投資は堅調に推移し、新型コロナウイルス感染症に比較的左右されづらい事業への設備投資等はあるものの、先行きの不透明感から企業の慎重な投資姿勢により民間設備投資は減少傾向となりました。また、建築分野は新規着工の時期変更や見合わせにより人材需要が減少いたしましたが、建築設備分野において、建設市場の縮小傾向のなかでも慢性的な人材不足により人材需要は好調に推移いたしました。その結果、売上高は3,647,028千円(前期比3.0%増)、セグメント利益は181,410千円(同22.8%増)となりました。連結売上高に占める当セグメントの売上高の比率は14.4%となり、前期に比べ0.1ポイント上昇いたしました。
〔ITサポート事業〕
当セグメントにおいては、株式会社パートナーが、IT技術者派遣事業を営んでおります。
IT技術者派遣事業においては、新型コロナウイルス感染症の影響による、新卒者の配属が遅れているものの、システムインテグレーション分野において高い技能と経験を持つエンジニアが、多種多様な要望に迅速に対応し、顧客から高い評価を受け受注は好調に推移いたしました。2020年12月1日~2021年3月31日のみの期間ではありますが、売上高は914,572千円となり、セグメント利益は25,379千円となりました。連結売上高に占める当セグメントの売上高の比率は3.6%となりました。
〔EMS事業〕
当セグメントにおいては、デバイス販売テクノ株式会社が、受託製造事業及び電子部品卸売事業を営んでおります。
受託製造事業及び電子部品卸売事業においては、新型コロナウイルス感染症による継続的な市場の低迷等による生産縮小が続き、特に設備関連(物流・医療用機器・繊維機械・工作機械)の在庫調整が長期化したことによる影響により受注が低調に推移いたしました。その結果、売上高は3,110,931千円(前期比14.1%減)となり、セグメント利益は8,448千円(同88.1%減)となりました。連結売上高に占める当セグメントの売上高の比率は12.3%となり、前期に比べ2.3ポイント低下いたしました。
〔その他〕
報告セグメントに含まれない事業として、OA機器の買取・販売事業、障がい者支援事業、畜産業及び海外事業を営んでおります。
売上高は631,461千円(前期比107.9%増)、セグメント損失は50,588千円(前期は8,125千円のセグメント損失)となりました。連結売上高に占めるその他の売上高(内部売上を除く。)の比率は1.7%となり、前期に比べ1.3ポイント上昇いたしました。
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セグメント |
売上高 |
前期比増減 |
||
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
金額 |
増減率 |
|
|
マニュファクチャリングサポート事業 |
千円 17,546,831 |
千円 17,174,598 |
千円 △372,233 |
% △2.1 |
|
コンストラクションサポート事業 |
3,542,236 |
3,647,028 |
104,791 |
3.0 |
|
ITサポート事業 |
- |
914,572 |
914,572 |
- |
|
EMS事業 |
3,623,502 |
3,110,931 |
△512,570 |
△14.1 |
|
その他(注)2 |
303,669 |
631,461 |
327,792 |
107.9 |
|
調整額(注)3 |
△215,610 |
△200,680 |
14,929 |
- |
|
計 |
24,800,629 |
25,277,911 |
477,281 |
1.9 |
(注)1.上記金額には消費税等は含まれておりません。
2.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、OA機器の買取・販売事業、障がい者支援事業、畜産業及び海外事業を含んでおります。
3.調整額は、セグメント間取引であります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ48,585千円減少し4,054,759千円(前期末比1.2%減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は1,373,335千円(前期は643,475千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,239,341千円及び減価償却費104,892千円の増加要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は1,531,629千円(前期は153,037千円の使用)となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1,208,686千円、有形固定資産の取得による支出173,566千円、無形固定資産の取得による支出48,783千円及び投資有価証券の取得による支出69,255千円の減少要因があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により調達した資金は108,996千円(前期は409,580千円の調達)となりました。これは主に、短期借入金の純減少額300,000千円、長期借入金の返済による支出95,224千円及び配当金の支払額183,880千円の減少要因があった一方で、長期借入れによる収入700,000千円の増加要因があったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
EMS事業 |
1,496,034 |
94.0 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ロ.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
|||
|
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
EMS事業 |
3,636,857 |
96.5 |
1,142,416 |
149.5 |
(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
ハ.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
マニュファクチャリングサポート事業 |
17,173,791 |
97.9 |
|
コンストラクションサポート事業 |
3,647,028 |
103.0 |
|
ITサポート事業 |
914,572 |
- |
|
EMS事業 |
3,110,931 |
85.9 |
|
報告セグメント計 |
24,846,323 |
100.5 |
|
その他 |
431,587 |
490.1 |
|
合計 |
25,277,911 |
101.9 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
||
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
|
スカイワークスフィルターソリューションズジャパン株式会社 |
3,684,665 |
14.9 |
4,323,641 |
17.1 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.財政状態の分析
当連結会計年度における財政状態の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」に記載のとおりであります。
ロ.経営成績の分析
売上高
当連結会計年度における売上高は25,277,911千円となり、前連結会計年度比で477,281千円増加いたしました。セグメントごとの売上高の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」に記載のとおりであります。
売上原価
当連結会計年度における売上原価は21,656,661千円となり、主に人件費の増加により前連結会計年度比で552,964千円増加いたしました。売上原価の売上高に対する比率は85.7%と前連結会計年度比で0.6ポイント上昇しております。
なお、売上総利益は3,621,249千円となり、前連結会計年度比で75,682千円減少いたしました。
販売費及び一般管理費
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は3,181,217千円となり、主に人件費の増加により前連結会計年度比で614,207千円増加いたしました。販売費及び一般管理費の売上高に対する比率は12.6%と前連結会計年度比で2.2ポイント上昇しております。
なお、営業利益は440,032千円となり、前連結会計年度比で689,889千円減少いたしました。
営業外損益
当連結会計年度における営業外収益は819,970千円となり、主に雇用調整助成金等の助成金収入の増加により前連結会計年度比で753,396千円増加いたしました。営業外費用は11,914千円となり、主に持分法による投資損失の減少、社債発行費及び障害者雇用納付金の計上がなくなったことにより前連結会計年度比で9,048千円減少いたしました。
なお、経常利益は1,248,088千円となり、前連結会計年度比で72,555千円増加いたしました。
売上高経常利益率
当連結会計年度における売上高経常利益率は4.9%となり、主に雇用維持と育成への取り組みに伴い人件費が増加した一方で、雇用調整助成金等の助成金収入が増加したことにより前連結会計年度比で0.2ポイント上昇いたしました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析・検討内容につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、運転資金及び設備資金は内部資金または借入により資金調達することとしております。短期運転資金の調達につきましては自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては金融機関からの長期借入を基本としております。
今回の新型コロナウイルス感染症の拡大による資金調達に関しましては、現在のところ緊急性はないと判断しております。ただし、海外を含め新型コロナウイルスの変異による感染拡大が再発生した場合は、資金調達の必要性が生じる可能性があります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。重要な会計方針は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う影響等については、当社グループの主要顧客であるIoT及び5G関連企業等がこの環境下においても好調であることから、新型コロナウイルス感染拡大による影響は限定的と考えております。ただし、海外を含め新型コロナウイルスの変異による感染拡大が再発生した場合は、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(のれん)
当社グループは、企業結合等により発生したのれんについては、対象となる子会社の将来の超過収益力等に基づき認識し、その効果が発現されると見込まれる期間で均等償却するとともに、継続して減損の兆候の有無を検討しております。当該検討にあたっては、被取得企業の取得時点及び当連結会計年度末の事業計画等を基礎に、回収可能性について合理的に判断をしております。
株式会社パートナーの取得にあたり発生したのれんの評価は、同社及び当社の経営者による理解や予測に基づいて作成した同社のITサポート事業の将来性及びIT技術者の増員等を前提とした事業計画を基礎としております。
株式会社サザンプランの取得にあたり発生したのれんの評価は、同社及び当社の経営者による理解や予測に基づいて作成した同社のOA機器の買取・販売事業の将来性及び新商材の販売等を前提とした事業計画を基礎としております。
見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、被取得企業の業績が悪化した場合等には当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ、繰延税金資産が減額され評価性引当額を設定した場合等には当社グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(販売代理店契約)
契約の名称:販売代理店契約
契約期間 :2012年4月から1年間(以降1年ごと自動更新)
相手先 :パナソニックインダストリアルマーケティング&セールス株式会社(日本)
契約の概要:パナソニック製制御部品及びFAコンポーネント並びにパナソニックインダストリアルマーケティング&セールス株式会社が取り扱う関連商品の日本国内における販売に関する事項を定めております。
(企業結合に関する契約)
当社は、2020年6月17日開催の取締役会において、株式会社サザンプランの全株式を取得し、子会社化することについて決議し、2020年6月23日付で株式譲渡契約を締結し、同日付で全株式を取得いたしました。
また、2020年10月7日開催の取締役会において、株式会社パートナーの全株式を取得し、子会社化することについて決議し、2020年10月8日付で株式譲渡契約を締結し、2020年12月1日付で全株式を取得いたしました。
なお、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)に記載しております。
当期における研究開発費は