第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社は下記のとおり企業理念を策定しております。

 ・やさしさと感動を売って、笑顔と感謝を稼ぎ、みんなのための糧とします。

 ・“1”にこだわって商ゐの王道を歩み、お客様と共に幸せになります。

 ・お客様を大切にし、お客様と共に清く正しく美しく成長します。

 ・実演販売を商ゐの王道と考えて大切にし、その可能性を追求する総合商社であり続けます。

 ・お客様と共に明るく元気で前向きな笑顔社会を目指します。

 ・実演販売の精神を尊び、時代と共にその形を変え真にその商ゐを継承して発展させます。

 

当社は、やさしさと感動を売って、人々に笑顔を与えることを存在意義としております。当社が提供し続ける価値は、生活文化を提案し続ける商売と考えております。時代によって変わる正しい生活文化を提案することによって、その実演販売の文化を清く正しく承継していきたいと考えております。

当社の事業には下記のような特徴があります。

 

① 実演販売の力

当社の強みは実演販売であり、販売力を特定の取扱商品に依存するのではなく、実演販売のノウハウで確保することができる点を強みとしております。値崩れが生じている商品、メディアで取り上げられる頻度が低下している商品等については、販売リソースを他の商品にシフトすることで高い販売力を維持することが可能となります。

 なお、実演販売の力は下記の要素により支えられております。

・営業力

実演販売を行うことで、消費者だけでなく、店舗のバイヤーや担当者に商品の良さが伝わり、売り場と作り手の距離が近くなります。

・広告宣伝力

実演販売を行うこと自体が、商品の広告宣伝となります。

・商品企画力

当社の強みは実演販売であり、消費者と直に触れ合うことで、消費者のニーズを掴むことができます。ニーズを反映した売れるコンセプトによる商品企画が可能となります。

 

② 育成システム

当社では「売の極意塾」と称する実演販売士育成講座を開催しており、実演販売士の育成に取り組んでおります。さらに実演販売士から「商品企画が出来る実演販売士=実演アンカーマン」への育成講座も行っております。

 

③ 独自の販売戦略

当社は、実演販売士がテレビの通販番組で商品を実演販売することによって新たな需要を活性化させ、顧客層も販売特性も違う販売チャネルへとそれぞれのシナジー効果を得ながら販売を繋げて行き、実演販売が新たに開拓した需要を回収して販売量と利益を獲得する「3Dマーケティング販売戦略」を採用しております。

 

 

(2) 経営環境

当社を取り巻く経営環境につきましては、雇用・所得環境の改善、インバウンド需要の増加等により緩やかな回復の動きが見られる一方で、エネルギー価格、原材料費の高騰及び円安の進行等により個人消費は力強さを欠き、依然として先行き不透明な状況が続いております。

このような状況下において、当社ではTV通販、ベンダー販売及びインターネット通販の拡大に向け、また、デモカウにおいては市場回復の波に乗り遅れることのないよう、社内体制及び仕入先等とのネットワークを強化し、実演販売事業から得られる知見を活用しながら商品企画力の強化をより重点的に進め、商品の提供に注力してまいります。

 

(3) 中期経営戦略

① 生成AIを活用した実演販売の進化による、持続的競争優位性の確立

「わくたんマーケット」を進化させ、購入機能を維持しながらデジタル実演販売ページを大幅に拡充します。各ページはLP・SNS施策のランディングポイントとして機能させ、自社EC内の購買促進にとどまらず、他チャネルへの送客も一元的に担うマルチ導線型プラットフォームへの転換を図ります。

AI革命が進展する現代において、競争優位の本質は「何を・どのように売るか」という業務ロジックそのものを自社内に保有しているか否かにあります。当社が30年以上にわたり蓄積してきた実演販売の口上ロジックは模倣困難な参入障壁であり、最大の経営資産です。この知的資産を生成AIに実装することで、「実演販売×AI」という当社固有の競争モデルを確立し、業界における独自のポジションを強固なものとします。

 

② 集客力の強化

テレビ取材・テレビ通販のハロー効果を中心とした従来の集客モデルは、メディア環境の急速な変化に対応しきれていない状況です。視聴者のメディア接触がテレビからSNS・デジタルへと大きくシフトしている現在、従来手法のみに依存した集客戦略は限界を迎えつつあります。

SNS・ネット広告の一元管理体制を構築・推進し、これまで分散していた広告運用を統合することで、施策間の連携を強化し、より精度の高いターゲティングを実現します。また、インターネット通販の広告運用を高還元率の施策への集中という構造へと転換させます。この方針により、過剰な集客コストを抑制すると同時に、投資対効果を最大化し、全体的な広告効率を向上させます。

SNSやプレスリリースなど多角的なアプローチにより実演販売の周知と商品認知を広く後押しすることで、商品の露出を最大化し、新規顧客層の獲得につなげます。

 

③ 実演販売士の育成および店頭実演の実施数最大化

当社の採用する「3Dマーケティング販売戦略」においては、消費者に対する商品への需要を的確に喚起することがカギとなります。この戦略は、テレビの通販番組や情報番組をはじめ、SNSや動画投稿サイトなど様々なメディアを活用し、さらに店頭での実演販売を通じて展開されます。消費者との密接なコミュニケーションを図ることで、商品の魅力や価値を直接伝えることができ、効果的な販売促進を実現しています。

デジタル化が加速する現代においても、生身の人間が目の前で商品を実演し、消費者の疑問にリアルタイムで応える「人による実演販売」は、いかなるメディアにも代替できない当社最大の強みです。この強みを最大限に発揮するためには、高い技術と表現力を持つ実演販売士の育成こそが、事業成長の根幹を担う最重要課題と位置づけています。

実演販売士の育成にこれまで以上に注力し、店頭実演の実施数そのものを最大化することを明確な目標として掲げます。具体的には、実演販売士育成講座「売の極意塾」をさらに強化・拡充し、実践的なトレーニングプログラムを通じて販売スキルとノウハウの伝授を加速させます。育成した実演販売士を各販売現場へ積極的に配置することで、店頭実演の機会を拡大し、消費者との直接接点を増やします。人にしかできない実演販売の質と量を同時に高めることで、当社固有の競争優位性をより一層強固なものとします。

 

 

(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は、売上高、営業利益及び営業利益率を重要な経営指標として位置付けております。今後も引き続き販売力の強化や価格交渉等による売上原価の低減、費用削減に取り組むことによって、売上高及び営業利益の増加、営業利益率の上昇を目指してまいります。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 人材の獲得及び育成

当社の強みは実演販売であり、商品を使用して見せて広告宣伝効果を活用すると同時に、使用価値をアピールし、販売につなげていくとともに、実演販売をとおした経験を活かして商品企画を行うことを基本としております。当社は過去の実演販売において蓄積された実演口上をノウハウとして活用することで、新たな商品を企画するとともに、埋もれている既存商品をリバイバルさせることを強みとしており、実演販売の現場で把握した顧客ニーズを反映した商品の企画ができる実演販売士=実演アンカーマンを育成できることが当社の競争力の源泉の一つであります。実演アンカーマンは実演販売の現場で把握した「売れた商品」「売れなかった商品」「お客様の声」等を基に、実演販売をすることで顧客に認知されやすく売れる商品の企画を行います。また、実演販売士は、商品への需要を喚起させるためにテレビの通販番組や情報番組等といったメディアに露出することで、消費者に対する、インフルエンサーとしての役割を担っております。

当社では実演販売に関するノウハウを確立したマニュアルを用いて実演販売士育成のための講座を開催しており、実演販売士の育成に取り組むとともに継続的に採用を行っております。実演販売士育成セミナーを前身とする「売の極意塾」は2007年2月の開講以来、基礎・法令・実践からなる育成プログラムを修了した後に所定の規準を満たした者を実演販売士として認定しております。

これらの活動を担う従業員及び専属業務委託である実演販売士を、これからも積極的に採用し、育成内容を一層充実させ、販売力及び商品企画力の強化を図ってまいります。

 

② 商品企画力の強化

当社は、実演販売で培った「売れる経験」を基に商品の企画を行っており、それが当社の競争力の源泉の一つであります。当社では実演アンカーマンの育成を図るとともに、蓄積した過去の実演口上をデータベース化することで適時に新たな商品企画に活用することができる体制の強化を行っております。これまでに取り扱っている既存の商品カテゴリに限らず、ストックビジネスとなり得る商品等新たな商品カテゴリの企画を推進し、より多面的に商品を供給できる体制づくりを推進してまいります。

 

③ 認知度の向上

当社の商品、従業員及び実演販売士の各種メディアへの露出が近年増加しておりますが、国内においてもいまだ認知度向上の余地があると認識しております。販売力強化の一環として、より戦略的かつ効果的に広告宣伝活動を行うことで当社の商品及び事業の魅力を伝え、顧客の増加を図ってまいります。

 

④ 棚卸資産の適正管理

当社で取り扱う商品については、その多くを自ら仕入れ、自社在庫として保有した上で販売を行っております。当社は商品の仕入を行う際には商品の販売動向や顧客の嗜好を考慮し、棚卸資産の適正管理に努めておりますが、季節商材などは、その年の気候に左右され在庫過多になるという課題を抱えております。棚卸資産の適正管理の一環として、商品の販売動向や顧客の嗜好をより精緻に把握するとともに、仕入先でもある共同企画先を開拓することでユニークで魅力ある商品を拡充してまいります。

 

⑤ 内部管理体制の充実

当社では、事業規模の拡大及び企業価値向上のためには、内部管理体制のさらなる充実が必要であると考えております。そのため、人材の採用や社員教育の充実、業務のシステム化等を通じて内部管理体制の充実を図ってまいります。

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)ガバナンス

   当社は、実演販売を柱として生活用品を中心とした商品を販売している会社であり、お客様の身近な商品を

    取り扱う事により、「やさしさと感動を売って、人々に笑顔を与える」という経営理念を実現してまいります。

   また、「実演販売の精神を尊び、時代と共にその形を変え真にその商ゐを継承して発展させます」を掲げた当

  社は、実演販売における人材教育を土台とし、企業が継続的に成長していく必要があります。現在は取締役会を

  中心として、長期的な視野の中で当社の企業価値の向上を目指すべく経営活動を進めております。

 

(2)戦略

・人的資本

  当社において、実演販売の源泉である「人的資産(資本)」は極めて重要な経営資本であります。実演販売

 士・社員の能力と人間力を向上させ、より良い商品を提供するとともに、社員の多様性を高めることでお客様

 の様々な価値観・ご要望にあった商品をお届けできるよう、努力し続けてまいります。

  人的資本への投資は事業基盤やその土台となるサステナビリティ経営への投資であり、当社が持続的に成

 長していくために必要不可欠なものであります。

①採用

当社では、社内実演販売士および社外実演販売士を擁しており、「売の極意塾」と称する実演販売士育成講座を開催しております。心理学や脳科学に基づく実演ノウハウや関連する法令知識を身に付けるとともに、販売についての事項やコミュニケーション、コンプライアンス等にまで及ぶ、範囲の広く精度の高い教育し、実演口上に基づいた商品企画のできる実演販売士を継続的に輩出する仕組みを整えております。今後の実演販売士の増強をすすめてまいります。また、これらに加え、中途採用による柔軟な人員増強により優秀且つ多様な人材を確保することにより、収益獲得機会の増加に取り組んでまいります。

②教育

当社は中途採用による即戦力を重視しており、実演販売士同様、幹部社員につきましても、継続的な教育を行うことにより、全体レベルを押し上げ、経営力強化につとめてまいります。

 

(3)リスク管理

当社において、全体的なリスク管理は、リスク管理委員会にて定期的にモニタリングしております。その下部組織である①コンプライアンス会議、②部課長会(リスク管理会議)の定期的な開催により、現場レベルよりリスク情報を吸い上げ、検証・検討し解決にあたる仕組みで運営されております。

その中でも経営への影響が大きく、対応の強化が必要なリスクは役員で構成されているリスク管理委員会にて共有し、対応にあたっております。

 

 

(4)指標及び目標

a.女性従業員数ならびに管理職に占める女性従業員の割合

当事業年度末における女性労働者数ならびに管理職に占める女性労働者の割合は以下のとおりであります。

厚生労働省発表による直近の総労働人口に占める女性の割合は45.4%、女性管理職比率は13.1%であり、継続

して女性従業員比率、女性管理職比率を上昇すべく取組んでまいります。

指標

比率

女性従業員数比率

35.1

女性管理職比率

33.3

 

 

b.従業員の男女の賃金の差異

   男女の賃金差異については、男性の平均年齢が高いこと、男性の平均勤続年数が長いこと、及び男性の管理職比率が高いこと等が影響しております。今後女性管理職比率を増加させていくことで、賃金差異は縮小していく見込みであります。

区 分

男女の賃金の差異

正社員

71.3%

 

 

 

 

3 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 経済環境の影響について

当社は、主にTV通販、ベンダー販売、インターネット通販等、複数の販売形態で商品販売を行っており、消費者の消費行動変化の影響を受けないよう努めておりますが、景気動向や円安、インフレによる消費者マインドの低下等、外部経済環境の変動により消費者の需要が減少した場合、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 競合について

当社は販売形態によりTV通販、ベンダー販売、インターネット通販、セールスプロモーションなどを行う会社と競合関係にあると考えております。当社は実演販売士を組織的に擁し、消費者の商品への関心を活性化させるという点でこれらの会社に比べ優位性を有しているものと認識しております。しかしながら、今後において有力な販売手法の登場等により当社の商品販売の競争力が相対的に低下した場合には、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 主要商品への依存について

当社では主要商品の売上が全体に占める割合が高くなっております。したがって、1商品又は数商品の販売が顧客の需要の低下等により減少した場合や、商品の仕入が何らかの理由により困難となった場合には、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、当社の商品販売においては当社実演販売士によるメディア出演の影響を受けやすいため、メディア出演をきっかけとしてヒット商品が生まれることにより当社の売上が変動し、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 在庫リスクについて

当社で取り扱う商品については、基本的に自ら仕入を行い、自社在庫として保有した上で販売を行っております。当社は商品の仕入を行う際には、商品の販売動向や顧客の嗜好を考慮し、棚卸資産の適正管理に努めております。消費者需要の減少により、顧客の所要数量が減少した場合には、棚卸資産の評価減を実施する必要が生じるなど、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。なお、当社が独占販売を行う商品において、仕入先から一定の売上高目標額を設定される場合があり、その場合、当該商品の仕入を増加させることにより、過大な在庫を保有する可能性があります。

 

(5) 商品の仕入について

当社は商品の仕入を行う際には、仕入先の供給力を確認した上で仕入を行っておりますが、仕入先の対応に支障が生じた場合や仕入先が倒産した場合、商品の供給に支障が生じ、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。仕入を行う際には、品質検査を行った上で仕入を行っておりますが、不測の事態により商品に欠陥が生じ、消費者トラブルやクレームが発生した場合には、追加費用の発生や損害賠償請求が生じるなどにより、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

また、世界情勢による原油高や原材料高騰に加え、円安により輸入価格を一段と押し上げることによる影響で、仕入価格が高騰する可能性があります。

 

(6) 実演販売士の確保・育成について

当社の強みは実演販売であり、商品を使用して見せて使用価値をアピールし、販売につなげていくことを基本としております。当社では実演販売士の育成に取り組むとともに継続的に採用を行っていく予定であります。しかしながら、人材の確保・育成が計画どおりに進まない可能性や既存の実演販売士の社外流出が進んだ場合には、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(7) 小規模組織であることについて

当社は2026年2月28日現在、従業員数が37人と小規模な組織であり、内部管理体制もそれに応じたものとなっております。今後、事業規模の拡大に応じて人員を補強し、内部管理体制の一層の充実を図っていく方針でありますが、事業規模の拡大に応じた人員採用が進まなかった場合や既存社員が社外に流出した場合、充分な内部管理体制が構築できない可能性があり、場合によっては当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 法的規制について

当社は、不当景品類及び不当表示防止法、特定電子メールの送信の適正化等に関する法律、特定商取引に関する法律、消費者契約法等により多数の法的規制を受けております。当社は、上記を含む各種法的規制等について、これらの法令を遵守するよう、セミナーの開催等により社員教育を行うとともに、コンプライアンス規程を制定すること等により法令遵守体制を整備・強化しておりますが、今後これらの法令等の改正や当社の行う事業が規制の対象となった場合、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 個人情報の保護について

当社では、取得した個人情報についてはデータアクセス権限の設定、データ通信の暗号化、外部侵入阻止の採用等により、流出の阻止を図っております。また、情報セキュリティに関する社内規則を定め、規則遵守の徹底とセキュリティ意識の向上に努めております。個人情報の取り扱いについては、今後も細心の注意を払ってまいりますが、今後、個人情報の不正使用、その他不測の事態によって外部流出が発生した場合、当社への信用低下や損害賠償請求等により、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) システムトラブルについて

当社ではインターネット上で商品の販売を行っているとともに社内でもコンピューターシステムを利用しております。当社ではサーバー設備の強化や社内体制の構築によりシステムトラブルが生じないよう努めておりますが、アクセスの急増、ソフトウエアの不備、コンピューターウイルス、自然災害や事故等、何らかの理由によってサービスが中断し、システム障害が発生した場合には、信用失墜や損害賠償請求等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) 訴訟の発生可能性について

当社は、事業活動の遂行過程において、消費者、取引先及び従業員等により訴訟を提起される可能性やその他法的手続きの当事者となる可能性を有しております。提訴された訴訟の内容、金額及びその結果によっては、多額の訴訟対応費用の発生や社会的信用の毀損等により、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 配当政策について

当社は、株主への還元を経営の重要課題と認識しており、事業の成長による中長期的な株式価値の向上とともに、今後の業績推移や財務状況等を考慮した上で将来の事業展開のための内部留保等を総合的に勘案しながら配当を継続的に実施していく方針であります。今後は内部留保を確保しつつ、財政状態及び経営成績並びに経営全般を総合的に判断して利益配当を行っていく方針であります。しかしながら、当事業年度においては、経営基盤の安定に向けた財務体質の強化や事業拡大のための投資資金の確保の観点から無配としており、現時点においては配当の実施の可能性及び実施時期については未定であります。

 

(13) 特定販売先への依存について

当社は、TV通販番組運営会社や小売店に対しての卸売りや、インターネットモールや当社直営店舗から消費者への販売を行っており、2026年2月期における売上高の24.7%がジュピターショップチャンネル株式会社、17.4%がアマゾンジャパン合同会社に対するものです。両社と当社との関係は良好であり、今後も品質及び企画力の向上に積極的に取り組むことにより、安定取引の継続を図るとともに、新たな販売チャネルの開拓にも積極的に取り組んでまいります。しかしながら、何らかの理由により当該販売先の取引方針が変更され、当社との契約更新の拒絶、解除その他の理由により契約の終了等が生じた場合には、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(14) 商品企画について

当社は、実演販売で培った”売れる経験”を基に商品の企画を行っており、それが当社の競争力の源泉の一つであります。しかしながら、お客さまのニーズに合った商品企画が計画どおりに進まなかった場合、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(15) 商品の品質管理について

当社は、商品を企画し販売するにあたり、メーカーや工場の協力を得て万全の体制をとっておりますが、万一不測の事態により商品の品質に欠陥が生じ、大量の消費者トラブル及びクレームが発生した場合、大規模な返品、製造物責任法に基づく損害賠償や対応費用の発生、信用失墜等により、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(16) インターネットモールに係る影響について

当社はインターネット通販において、主にAmazon、楽天市場及びYahoo!ショッピング内に出店しており、その主要な販売経路を大手インターネットモールに依存している状況です。したがって、大手インターネットモールの事業会社との関係悪化や規約違反による出店契約解消、大手インターネットモールにおけるシステム不良等のトラブル、モール閉鎖等の事態の発生により、インターネット通販事業が継続不能となった場合には、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(17) メディアへの出演頻度に係る影響について

当社は、実演販売士がテレビの通販番組で商品を実演販売することによって新たな需要を活性化させ、ベンダー販売、インターネット通販など顧客層も販売特性も違う販売チャネルへとそれぞれのシナジー効果を得ながら販売に繋げて行き、実演販売が新たに開拓した需要を回収して販売量と利益を獲得する「3Dマーケティング販売戦略」を採用しております。しかしながら、テレビの通販番組への出演頻度は当社が操作することはできず、したがって、実演販売士のメディアへの出演頻度が低下した場合、ベンダー販売、インターネット通販などの販売チャネルにおける販売量にも影響を与えるため、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(18) カントリーリスクについて

米中貿易摩擦、ウクライナ情勢など様々な要因により物流の混乱、運賃や原材料の高騰、円安の影響による値上げが発生しており、今後も大幅な上昇が続けば、当社の事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

(19) 大株主について

当社の代表取締役である吉村泰助及び同人の資産管理会社である株式会社ミロク並びに株式会社チョイズが、本書提出日現在で発行済株式総数の68.9%(自己株式を除く。)を所有しております。同人は、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、その議決権行使に当たっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。同人は、当社の創業者であるとともに代表取締役社長であるため、当社といたしましても安定株主であると認識しておりますが、将来的に何らかの事情により同人により当社株式が売却された場合には、当社株式の市場価格及び流通状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(20) 継続企業の前提に関する重要事象等

当社は、前事業年度末まで3期連続で営業損失、経常損失及び当期純損失を計上し、当事業年度においては営業損失271,138千円、経常損失271,340千円及び当期純損失272,126千円を計上していることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。

当社は、このような状況を解消するため、収益性を重視した以下の施策を実施しております。

 

①実演販売の強化による売上高の向上

専門性の高い実演販売士を増員し、実演販売の実施回数を増加させることで、ベンダー販売やセールスプロモーションにおける売上高の向上を目指します。さらに、「わくたんマーケット」にAIアバターを導入し、デジタル上での実演販売によるネット通販の収益力向上も目指します。

 

②広告宣伝費の最適化とSNS発信の強化

費用対効果の低い従来の広告出稿を抑制する一方、TV放映による露出効果を最大限収益化するためにSNS発信を強化いたします。これにより、広告コストを削減しながら効率的な集客を実現いたします。

 

③固定費の削減

効率的な事業運営のため、費用の抑制により可能な限り固定費を削減いたします。

 

以上の施策を行うことにより、翌事業年度の業績は黒字化する見通しです。また、当事業年度末において現金及び預金559,134千円を保有しており、当座貸越契約による追加の資金調達余力もあることから事業運営に必要な資金については確保していると判断しております。

以上のことから、現時点において継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 経営成績の状況

当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善、インバウンド需要の増加等により緩やかな回復の動きが見られる一方で、エネルギー価格、原材料費の高騰及び円安の進行等により個人消費は力強さを欠き、依然として先行き不透明な状況が続いております。

これらの結果、当事業年度における業績は売上高1,779,529千円(前年同期比13.3%減)、営業損失271,138千 円(前年同期は営業損失281,839千円)、経常損失271,340千円(前年同期は経常損失278,838千円)、当期純損失272,126千円(前年同期は純損失437,770千円)となりました。

 

当社の事業セグメントは、「第5 経理の状況 1財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおり、実演販売関連事業の単一セグメントでありますが、販売チャネルを区分した売上高の概況は次のとおりであります。なお、従来、売上高を「TV通販」「ベンダー販売」「インターネット通販」「セールスプロモーション」「デモカウ」「その他」に区分しておりましたが、ECサイト「デモカウ」を「わくたんマーケット」へリニューアルし、「わくたん」事業とブランド統合したことにともない、当事業年度より、以下の区分に変更しております。この変更にともない、前事業年度との比較・分析は、変更後の区分に基づいております。

 

a.TV通販

当販売チャネルには、TV通販番組にて販売するため、TV通販番組運営会社に対する商品の売上が含まれます。当事業年度においてはラジオ媒体での商品販売の強化、テレビ放送での訴求内容・演出のリニューアルの実施により業績の向上に取り組みました。ゴム加工を施したピーリングタオル「ゴムポンつるつる」、掃除用クロス「パルスイクロス」、エアコンの冷却フィン洗浄剤「エアコンクリーナーAg消臭プラス」などの主力商品群が堅調に推移し売上を牽引した一方で、一部の既存商品において前年実績を下回る結果となりました。新規導入商品については複数品目で導入が決定し、期中から売上実績が積みあがってきましたが立ち上がり時期の影響等により、通期では前年比で若干下回る水準となりました。これらの要因により、当事業年度の売上高は、810,068千円(前年同期比3.9%減)となりました。

 

b.ベンダー販売

当販売チャネルには、小売店において店頭で販売するため、小売店に対する商品の売上が含まれます。当事業年度においては店頭実演の実施、実演販売士のおすすめ商品コーナーを店舗に設置するなどの施策で、売上高の向上に取り組んでおります。主力商品の晴雨兼用の折りたたみ傘「99Tsukumo傘」と新商品の「瞬撥水Tsukumo傘」が堅調に推移し、売上貢献度が前年を大きく上回る水準となりました。一方で、既存商品の多くが市場競争の激化や顧客ニーズの変化を受け、軒並み前年実績を下回り、主力商品の伸長分を一部相殺する形となり、当事業年度の売上高は、331,867千円(前年同期比6.2%減)となりました。

 

c.インターネット通販

当販売チャネルには、インターネット上のショッピングモールでの商品の売上が含まれます。当事業年度においては各モール内でのアクセス数・転換率・購入単価向上のための施策として、商品ページのUI・UXの改善に取り組んでおります。また商品数の増加に向けたNB商品の仕入も継続して実施しております。ゴム加工を施したピーリングタオル「ゴムポンつるつる」、ゴム加工を施したバスブラシ「ゴムポンバスブラシ」、エアコンの冷却フィン洗浄剤「エアコンクリーナーAg消臭プラス」、エアコンの送風ファン洗浄剤「カビッシュトレール」に加え、新商品の特殊研磨工法「曲げ鎬」を採用した日本製包丁「鎬-shinogi-Neo」が堅調に推移し、売上貢献度が前年を大きく上回る水準となりました。一方で、一部の主力商品が市場競争の激化により前年実績を下回り、商品のメディア露出が昨年同時期と比較し少なかったことなど複合的な要因から、当事業年度の売上高は、545,725千円(前年同期比23.3%減)となりました。

 

d.セールスプロモーション

当販売チャネルには、企業等からのプロモーション活動や社内教育に関する依頼に基づいた動画の制作、又は実演販売士の派遣及び動画への出演による売上が含まれます。当事業年度において、実演販売士のイベント出演案件が減少し、当事業年度の売上高は33,298千円(前年同期比54.6%減)となりました。

 

e.デモカウ

当販売チャネルには、当社が消費者へ直接商品を販売するための当社直営店舗「デモカウ」の売上が含まれます。当事業年度において、骨盤サポートベルト「骨盤整隊カシャーンactive」を含めた骨盤整隊カシャーンシリーズ、ゴムポンつるつるシリーズ、晴雨兼用の折りたたみ傘「99Tsukumo傘」に加え、新商品の「瞬撥水Tsukumo傘」、「鎬-shinogi-Neo」が売上を牽引しましたが、当事業年度の売上高は35,435千円(前年同期比5.8%減)となりました。

 

f.わくたん

当販売チャネルには、クラウドファンディング事業「わくたん」及び、ECサイト「わくたんマーケット」の売上が含まれます。当事業年度においてはECサイト「デモカウ」を、「わくたんマーケット」へリニューアルしブランド統合を実施し、集客力の強化とコンテンツ量の強化に取り組みました。「わくたん」においては会員数およびプロジェクト数が堅調に増加し、プロジェクト単体の応援総額においては当事業年度中に2回、歴代の最高額を更新しましたが、第4四半期にプロジェクト数が伸び悩んだことから通期では前年実績を下回る結果となりました。「わくたんマーケット」においては「パルスイクロス」、「ゴムポンつるつる」に加え、新商品の「鎬-shinogi-Neo」、極厚角フライパン「cadono」が売上を牽引し、前年を上回る水準となりましたが、売上高は21,210千円(前年同期比7.9%減)となりました。

※当期よりECサイト「デモカウ」は、「わくたんマーケット」へリニューアルし、売上高は新たに区分した「わくたん」チャネルにて集計しております。

 

g.その他

当販売チャネルには、社内販売制度などその他のチャネルの売上が含まれます。当事業年度において、売上高は、1,922千円(前年同期比80.5%減)となりました。期末に滞留在庫の処分を実施したことで、処分に伴う在庫金額分の売上原価を計上したため、売上総利益が圧迫されることで収益性が低下する結果となりました。在庫処分は財務体質の健全化と今後の在庫効率向上を目的としたものであり、次期以降の収益改善に寄与するものと見込んでおります。

 

② 財政状態の分析

当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べて120,270千円減少し、1,152,061千円となりました。流動資産は、前事業年度末に比べて120,925千円減少し、1,144,828千円となりました。主な要因は、棚卸資産が51,563千円増加した一方で、現金及び預金が99,599千円減少したことによるものであります。固定資産は、前事業年度末に比べて655千円増加し、7,233千円となりました。主な要因は、長期前払費用が655千円増加したことによるものであります。

当事業年度末における負債総額は、前事業年度末に比べて151,856千円増加し、384,528千円となりました。流動負債は、前事業年度末に比べて27,945千円減少し、187,806千円となりました。主な要因は、1年内返済予定の長期借入金が18,108千円増加した一方で、買掛金が25,601千円、未払金が13,574千円減少したことによるものであります。固定負債は、前事業年度末に比べて179,802千円増加し、196,722千円となりました。主な要因は、長期借入金が174,347千円増加したことによるものであります。

当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べて272,126千円減少し、767,532千円となりました。主な要因は、当期純損失の計上により利益剰余金が272,126千円減少したことによるものであります。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ99,599千円減少し、559,134千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

当事業年度における営業活動による資金の減少は、290,200千円となりました。主な要因は、税引前当期純損失271,676千円の計上、棚卸資産の増加51,563千円、仕入債務の減少25,601千円があったことによるものであります。

当事業年度における投資活動による資金の減少は、1,853千円となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出990千円があったことによるものであります。
  当事業年度における財務活動による資金の増加は、192,455千円となりました。主な要因は、長期借入れによる収入200,000千円があったことによるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社は生産活動を行っていないため、該当事項はありません。

 

b.仕入実績

当社は実演販売関連事業の単一セグメントであり、当事業年度における仕入実績は以下のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

実演販売関連事業

1,146,640

△0.4

合計

1,146,640

△0.4

 

(注) 金額は仕入価格によっております。

 

c.受注実績

当社の事業は受注から販売までの期間が短く、販売実績と近似するため、記載を省略しております。

 

d.販売実績

当事業年度における販売実績については、単一セグメントのため販売チャネル別に記載しております。

販売チャネル

金額(千円)

前年同期比(%)

TV通販

810,068

△3.9

ベンダー販売

331,867

△6.2

インターネット通販

545,725

△23.3

セールスプロモーション

33,298

△54.6

デモカウ

35,435

△5.8

わくたん

21,210

△7.9

その他

1,922

△80.5

合計

1,779,529

△13.3

 

(注) 最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前事業年度

(自 2024年3月1日 

 至 2025年2月28日

当事業年度

(自 2025年3月1日 

 至 2026年2月28日

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

ジュピターショップチャンネル株式会社

479,633

23.4

440,366

24.7

アマゾンジャパン合同会社

452,576

22.1

308,584

17.3

株式会社ロッピングライフ

231,125

11.3

235,610

13.2

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績

(売上高)

当事業年度の売上高は1,779,529千円(前年同期比13.3%減)となりました。また販売チャネル別の売上高は、TV通販810,068千円(前年同期比3.9%減)、ベンダー販売331,867千円(前年同期比6.2%減)、インターネット通販545,725千円(前年同期比23.3%減)、セールスプロモーション33,298千円(前年同期比54.6%減)、デモカウ35,435千円(前年同期比5.8%減)、わくたん21,210千円(前年同期比7.9%減)となりました。

TV通販では主力商品は堅調で新規導入も進みましたが、既存商品の苦戦と新規商品の立ち上がり遅れにより、売上高は前年同期比微減となりました。

ネット通販では新商品や一部主力商品は好調でしたが、競合激化による一部主力商品の苦戦とメディア露出減少が響き、売上高は前年同期比で大幅な減少となりました。

ベンダー販売では傘カテゴリーの新旧商品が大きく伸長しましたが、それ以外の既存商品が市場競争激化により軒並み苦戦し、全体を押し下げたことが売上高の前年同期比減少の要因となりました。

セールスプロモーションでは動画制作案件の実演販売士のイベント出演案件が減少したことが売上高の前年同期比減少の要因となりました。

デモカウでは新商品を含む主力商品群は売上を牽引しましたが、売上高は前年同期比減少となりました。

わくたんではブランド統合やクラウドファンディングでの最高額更新などの成果はありましたが、期末のプロジェクト数伸び悩み等が響き、売上高は前年同期比減少となりました。

 

(売上原価、売上総利益)

当事業年度の売上総利益は657,804千円(前年同期比26.0%減)となりました。当期は期末に財務体質の健全化と今後の在庫効率向上を目的として販売見込みの低い在庫の処分を実施いたしました。その結果売上総利益率は前事業年度の43.3%から当事業年度37.0%となりました。短期的には売上原価率の上昇をもたらしましたが、翌期以降の収益改善に寄与するものと考えております。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

当事業年度の販売費及び一般管理費は928,942千円(前年同期比20.7%減)となりました。主な要因は、人件費が342,114千円(前年同期比8.0%減)、外注費が45,787千円(前年同期比41.7%減)、インターネット通販の売上高に連動する変動費である販売手数料162,319千円(前年同期比27.2%減)及び荷造運賃発送費51,343千円(前年同期比54.4%減)によるものであります。また、営業利益率は前事業年度の△13.7%から当事業年度の△15.2%と減少しましたが、当事業年度の営業損失は271,138千円(前年同期は営業損失281,839千円)となりました。

 

(営業外損益)

当事業年度の営業外収益は1,862千円(前年同期比47.8%減)、営業外費用は2,065千円(前年同期比264.5%増)となりました。主な要因は、営業外収益は受取利息及び配当金727千円(前年同期比72.3%増)、公演料収入545千円(前年同期は0)が発生したことによるものであります。営業外費用は支払利息1,675千円(前年同期は0)、為替差損291千円(前年同期比144.7%増)が発生したことによるものであります。その結果、経常損失は271,340千円(前年同期は経常損失278,838千円)となりました。

 

 

(特別損益、当期純利益)

当事業年度の特別損失は335千円となりました。特別損失は減損損失335千円が発生したことによるものであります。法人税、住民税及び事業税は450千円(前年同期比34.8%減)となり、その結果、当期純損失は272,126千円(前年同期は当期純損失437,770千円)となりました。

 

b.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性

キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容

当社の当事業年度のキャッシュ・フローの状況は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

なお、当社のキャッシュ・フロー指標のトレンドは、次のとおりであります。

 

 

前事業年度

2025年2月期)

当事業年度

2026年2月期)

自己資本比率(%)

81.7

66.6

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

 

(注) 自己資本比率:自己資本/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業活動によるキャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動によるキャッシュ・フロー/利払い

なお、有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち、短期借入金及びリース債務を対象としております。また、利払いについてはキャッシュ・フロー計算書の「利息の支払額」を使用しております。

当事業年度の「キャッシュ・フロー対有利子負債比率」及び「インタレスト・カバレッジ・レシオ」については、営業キャッシュ・フローがマイナスのため、記載しておりません。

 

当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。

当社の事業活動における運転資金需要の主なものは商品の仕入代金並びに一般管理費などがあります。また、設備資金需要としては社内システム投資などがあります。当社は事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としております。 

 

c.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は、売上高、営業利益及び営業利益率を重要な経営指標として位置付けております。前事業年度は売上高2,052,289千円、営業損失281,839千円、営業利益率△13.7%でありました。当事業年度の売上高と営業利益は上記のとおり、売上高は前事業年度を下回る結果となりましたが営業損失は縮小する結果となりました。また営業利益率においては当事業年度が△15.2%と前事業年度を下回る結果となりました。

営業利益率の減少は財務体質の健全化と今後の在庫効率向上を目的として販売見込みの低い在庫の処分を実施したことが主要因であり、短期的には売上原価率の上昇をもたらしましたが、翌期以降の収益改善に寄与するものと考えております。

 

d.経営成績に重要な影響を与える要因

当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、前述の「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。

 

② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。

財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

a.棚卸資産

当社は、棚卸資産について陳腐化の測定を行っております。棚卸資産の評価基準は収益性の低下による簿価切下げの方法によっておりますが、将来正味売却可能価額がさらに低下した場合又は陳腐化資産が増加した場合には、追加の評価減が必要となる場合があります。

 

b.繰延税金資産

当社は、財務諸表と税務上の資産・負債との間に生じる一時的な差異に係る税効果については、一定期間内における回収可能性に基づき貸借対照表上に繰延税金資産を計上しております。当社の将来的な業績予想を検討して十分回収可能性があると考えておりますが、状況によっては繰延税金資産の全額又は一部を取崩す必要が生じる場合があります。

 

c.固定資産の減損

当社は、固定資産の減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討を行っておりますが、事業計画や経営環境等の前提条件の変化により投資額の回収が見込めなくなった場合には、固定資産の減損処理が必要となり、当社の業績を悪化させる可能性があります。

 

 

5 【重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

 

6 【研究開発活動】

当社は、販売現場における実演販売業務の効率化及び顧客サービスの向上を実現すべく、生成AIを活用した実演販売に係る技術の導入に関する研究開発を行っております。当事業年度における研究開発活動の総額は16,070千円であり、活動状況は以下のとおりです。

なお、当社は実演販売関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

(1) 実演トークスクリプト自動生成システムの共同開発

誰でも熟練実演販売士のトークを再現できる環境の構築を目指すことを目的として、株式会社Sapeetと共同して、実演販売の要点をAIが再現可能な形式で丁寧に言語化し、現場の知見に基づく高い実用性を兼ね備えた実演トークスクリプト自動生成システムを開発いたしました。簡単な情報及び商品のパッケージ画像をアップロードするだけで、実演口上が即座に生成されます。生成される内容には、導入、課題提起、ストーリーテリング、行動喚起といった構成要素を網羅しており、説得力のあるトークを一貫して組み立てることが可能です。当事業年度では、実演口上の作成を起点として企画を開始する当社の商品開発フローにおける、実演口上のドラフト作成に同システムを活用し、商品開発サイクルの向上を実現しました。また実演販売士育成講座「売の極意塾」においても同システムを含んだ生成AIを活用することで、受講期間の短縮と研修内容の充実化の双方を実現しております。今後はさらなる活用を目指し、実演販売だけでなく、EC動画用テンプレートなどのサービス化も視野に入れた機能拡充を行います。また、生成した口上から音声合成・動画生成技術などを活用した、AIアバターによる実演販売も構想しております。

 

(2) 生成AIを活用したオンライン実演の開発

店頭実演およびテレビ通販で培ってきた“実演販売の強み”をデジタル領域でも提供すべく、AI 技術を活用したオンライン実演の開発を行い、2026年3月より当社が運営する「わくたんマーケット」の主要商品ページにて提供を開始いたしました。長年の実演販売ノウハウをもとに生成AIを活用することで、熟練の実演販売士が行う「納得して買える説明」をオンライン上で再現します。商品ごとに最適な説明の構成を考える、声の強弱を調整するなど、お客様が納得して購入を判断できる情報を言語化したこの機能により、これまで対面でないと伝えにくかった商品の魅力や使い心地、利用シーンをデジタルでもわかりやすくお届けします。この機能により、商品の魅力・使い心地・使用シーンをわかりやすく伝え、ユーザーが納得して購入できる環境を実現します。今後は、オンライン実演の対象商品を拡大し、AIを活用した説明の品質向上を継続的に行ってまいります。また、オンライン・オフライン双方で「実演販売の価値」を提供し、新たな購入体験の創出を目指します。