第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。なお当社は、当中間連結会計期間より中間連結財務諸表を作成しているため、前中間連結会計期間および前連結会計年度末との比較分析は行っておりません。

 

(1) 経営成績の状況

 当社グループは「あたらしい命に、あたらしい医療の選択肢を。」をコーポレートスローガンに、産婦人科施設との強固なネットワークを活用し、再生医療・細胞治療を目的とした「さい帯」や「さい帯血」等の周産期組織由来の細胞バンク事業の展開及びそれらの細胞等を利用した新たな治療法の開発を行っております。そしてこの事業基盤をベースとして、再生医療やフェムテック等関連する領域での事業開発及び投資等による、グローバル&サスティナブルな成長と社会への貢献を目指しております。

 

 当第2四半期(7月~9月)の売上高は、第1四半期に引き続き四半期として過去最高を更新し、当中間連結会計期間の累計売上高も過去最高となりました。

 当中間連結会計期間においても、保管検体数の増加に向けて、WEB広告の最適化や産婦人科施設との連携強化により、妊婦及びそのご家族への認知拡大を推進しました。また、保管者インタビュー動画「脳性まひの長男にきょうだいのさい帯血を投与したストーリー」が、地方紙や地方テレビでも取り上げられるなど反響を呼びました。

 2024年11月に導入した新保管プラン「HOPECELL」は、さい帯血とさい帯の両方を採取することで、出産時にしか得られない貴重な細胞をより確実に保管できるサービスであり、市場への浸透が順調に進んでおります。その結果、顧客あたり単価は旧プラン比で上昇し、さい帯の新規保管件数も前期比で約2.1倍と、大きく伸長いたしました。さい帯血とさい帯をあわせて保管する顧客の増加に伴い、将来のストック収益となる前受保管料(売上の前受金)も増加しております。

 一方、売上原価は、今後の事業拡大を見据えた人員増強・賃金改定による人件費増加及び原材料価格の上昇により増加いたしました。販売費及び一般管理費についても、シンガポール事業の立ち上げに係る先行投資や広告宣伝費の増加に加え、同様に人件費の上昇が影響しておりますが、これらは将来の事業拡大を見据えた先行投資であり、今後は収益規模の拡大に伴い、利益率の改善が見込まれます。

 

(STEMCELL INNOVATIONS PTE. LTD.について)

 STEMCELL INNOVATIONS PTE. LTD.は、東南アジアにおけるさい帯・さい帯血保管事業の展開を目的として2024年11月にシンガポールで設立いたしました。その後、インドネシア最大級のコングロマリット「シナルマスグループ」創業家のファミリーオフィスとの合弁契約により2025年8月に増資を実施し、資本金が7,000,000シンガポールドルへ増加いたしました(当社の保有比率50%)。あわせて事業開始に向けた準備が本格化し、事業の重要性が高まったことから、当中間連結会計期間より連結子会社化いたしました。

 現在、責任者及び専門スタッフの採用を進め、マーケティングと細胞加工技術の両面で高い専門性を備えた体制整備に取り組んでおります。また、細胞処理センター(CPC:Cell Processing Center)の開設に向け、物件の賃貸契約を完了し設備設計を進めるとともに、事業開始に必要なシンガポール保健省(MOH)への認可申請を準備しております。なお、CPCの稼働及び事業開始は、2027年3月期第1四半期を予定しております。

 事業開始後は、シンガポールに加え、インドネシアの首都ジャカルタ及びその近郊地域も対象市場として営業活動を展開する計画です。出生数に対する保管率が約20%に達するシンガポールでは、3~5年以内に市場シェア20%の獲得を目指し、ジャカルタ圏では経済成長著しい市場環境を捉え、早期のブランド認知向上とシェア拡大を図ります。そして将来的には、インドや中東を含むグローバル展開も視野に入れております。

 

(株式会社ミルケアについて)

 当社は、2022年7月に株式会社ミルケアの株式100%を取得し子会社化しております。当初は国立大学法人大阪大学との共同研究及び妊産婦向けの情報提供事業を行っておりましたが、現在は、当社のさい帯保管者向けに「ファミリー上清」製造サービスを提供しております。当社がさい帯保管を2021年に開始後、2024年11月の新プラン「HOPECELL」の導入によりさい帯の保管者数がいっそう増加する中、「ファミリー上清」製造サービスの申込件数が順調に拡大しており、事業の重要性が高まったことから、当中間連結会計期間より連結子会社化いたしました。今後は、当社グループのインフラ及びネットワークを活用し、周辺事業領域で新たな展開も進めてまいります。

 

(再生医療分野について)

 再生医療分野の臨床研究につきましては、大阪公立大学大学院医学研究科発達小児医学教室との「自閉症スペクトラム障害(ASD)に対する自家さい帯血有核細胞を用いた治療法の開発」の臨床研究が始まりました。当臨床研究には募集枠を超える多くの参加希望が寄せられ、既に1例目の投与が行われています。また、FDA認可のもと米国デューク大学が進める脳性麻痺児等へのさい帯血投与プログラムでは、当社でさい帯血を保管されている方々が参加されるケースが増加し、さい帯血による治療のルートとして確立してまいりました。当社グループはこれら臨床研究や再生医療への活用を積極的にサポートしております。

 2025年9月には、株式会社iPSポータルと共同で、さい帯血を用いた自家iPS細胞の製造及び保管プロセスと臨床応用に関する検討の開始を公表しました。当社の有するさい帯血採取及び保管のノウハウと、株式会社iPSポータルが有する自家細胞由来iPS細胞の製造及び臨床開発の実績を活かし、長期保管されたさい帯血からのiPS細胞の製造を確実にするとともに、製造したiPS細胞を保管可能とする仕組みを実現することで、新たな医療展開を推進してまいります。

 

(株主還元について)

 当社は、これまでの安定した業績及び健全な財務基盤を踏まえ、株主優待制度を新たに導入いたします。初回の基準日は2026年3月末日とし、当社株式1単元(100株)以上を保有する株主の皆様にデジタルギフト(3,000円分)を進呈します。詳細につきましては、本日公表の「株主優待制度の新規導入に関するお知らせ」をご参照ください。

 また、2024年12月17日開催の取締役会において自己株式の取得を決議し、上限176,300株(取得総額199百万円)を2024年12月18日から2025年7月31日までの期間で取得し、完了いたしました。

 今後も、事業成長に向けた積極的な投資を継続しつつ、株主の皆様への還元を重要な経営課題の一つと位置づけ、当社にふさわしい還元手段及び水準の検討をさらに進め、株主還元の一層の充実を図ってまいります。

 

  これらの活動の結果、当中間連結会計期間における売上高は過去最高1,415,094千円、営業利益は130,403千円、経常利益は136,744千円、親会社株主に帰属する中間純利益は84,891千円となっております。

  なお、当社は、単一セグメントのため、セグメントごとの記載を省略しております。

 

当社は、当中間連結会計期間より連結財務諸表を作成しているため、「過去最高」は、連結前の当社単体の経営成績との比較によるものです。

 

(2) 財政状態の状況

(資産)

  当中間連結会計期間末における資産合計は7,852,760千円となりました。このうち流動資産は5,283,838千円となりました。主な内訳は現金及び預金3,067,228千円、売掛金2,076,528千円であります。また固定資産は2,568,922千円となりました。内訳は有形固定資産1,161,451千円、無形固定資産196,394千円、投資その他の資産1,211,075千円であります。

 

(負債)

  当中間連結会計期間末における負債合計は4,853,751千円となりました。このうち流動負債は4,323,473千円となりました。主な内訳はさい帯血・さい帯保管サービスの顧客からの前受金3,963,879千円であります。また固定負債は530,277千円となりました。

 

(純資産)

  当中間連結会計期間末における純資産合計は2,999,009千円となりました。うち利益剰余金が1,532,890千円、自己株式が△200,138千円、連結子会社に係る非支配株主持分が390,260千円であります。

 株主還元の充実及び資本効率の向上、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行及び役職員へのインセンティブ付与等のため、2024年12月17日開催の取締役会において自己株式の取得を決議し、これに基づき2024年12月18日~2025年7月31日に自己株式176,300株(取得総額199百万円)を取得し取得価額の上限に達して終了しております

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、3,067,228千円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、33,667千円の収入となりました。これは主に税金等調整前中間純利益の計上137,172千円、減価償却費の計上71,876千円、前受金の増加187,733千円があった一方、売上債権の増加235,850千円及び法人税等の支払い118,291千円があったことによるものです。
 投資活動によるキャッシュ・フローは、452,396千円の支出となりました。これは主に投資有価証券の取得による支出が200,000千円、有形固定資産の取得による支出が179,442千円、無形固定資産の取得による支出が71,886千円あったことによるものです。

財務活動によるキャッシュ・フローは、266,492千円の収入となりました。これは主に連結子会社の非支配株主からの払込による収入406,645千円があった一方、自己株式の取得による支出106,008千円があったことによるものです。

 

(4) 経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6) 研究開発活動

当中間連結会計期間の研究開発費の総額は17,204千円であります。

なお、当中間連結会計期間において当社の研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(7) 主要な設備

該当事項はありません。

 

 

3 【重要な契約等】

当中間連結会計期間において、重要な契約等の決定又は締結等はありません。