本書提出日現在における経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
当社グループは、「『出会えて良かった!』のために」を経営理念とし、社会で必要とされる存在であり続けるためお客様には「心から頼んで良かった」と思っていただき、従業員には「心から働いて良かった」と誇りを持って働ける会社であることを目指しています。そのために、お客様に嘘をつかない、お客様をがっかりさせないことを何より大切な信条とし、安心と納得のサービスの提供を第一としております。
(2) 経営戦略
当社グループは、住宅設備機器の故障や劣化などによる機器交換時のニーズに対して、「透明性のある料金体系を提示し安心施工を約束すること」を事業コンセプトに住宅設備機器と工事のセットを販売するeコマース事業を展開してまいりました。
そして、集客の要である「交換できるくん」Web媒体において、商品紹介、施工事例及びユーザーレビューといった情報を蓄積し、ユーザーに有益なコンテンツを提供しています。コンテンツ力が強化されることでサイト流入が増加し、それがユーザーからの見積り依頼の増加に繋がるという循環が当社の成長サイクルとなっています。その成長サイクルにより、当社グループがこれまでに培ってきたWebマーケティングのノウハウや実績をもとに、検索エンジンへのインターネット広告(リスティング広告)の出稿とWebサイトを検索エンジン上位に表示させるための検索エンジン最適化(SEO※)に取組み、経年劣化により概ね7~15年程度で訪れる住宅設備機器の交換需要により顕在化される新規顧客の獲得を積極的に展開してまいります。
(注) SEOとは、検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)の略称で、GoogleやYahoo!の検索結果で自社Webサイトを上位に表示させるために様々なアプローチでWebサイトを最適化するマーケティングの手法です。
当社グループでは、事業を継続的に発展させていくためには、収益力を高め、適正な利益確保を図ることが重要と認識し、客観的な経営指標として、売上高、営業利益を重視しており、その向上を図る経営に努めてまいります。また、当社グループの事業モデルを勘案したうえでのKPIは、売上高を構成する指標として工事件数と平均単価となっておりますが、平均単価は毎期大きな変動がないため、その中でも工事件数を重要な指標としております。
インターネット上にてサービスを展開している当社グループにおきましては、BtoCのEC市場規模が毎年堅調に推移しており、2023年の市場規模は24兆円となっており、EC化率は9.38%(前年比0.25%増)と引続き増加傾向にあるため、当社の事業機会の増加にも繋がっております(出所:経済産業省「令和5年度 デジタル取引環境整備事業(電子商取引に関する市場調査)」)。
一方、リフォーム市場におきましては、消費者の行動が内向き消費(リフォームや家具・家電など)から外向き消費(旅行や外食など)にシフトしたことでリフォーム需要は減少傾向に推移しました。一方で建築資材費や人件費などのリフォーム工事原価の上昇や高付加価値リフォーム需要の増加を背景に1件あたりのリフォーム工事単価が上昇し、需要の減少分を単価の上昇で補ったことで、同市場規模は前年比横ばいから微増となり、2023年度の市場規模は7.3兆円(前年度比0.6%増)となっております(出所:㈱矢野経済研究所「住宅リフォーム市場に関する調査を実施(2024年)」)。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
今後更なる事業の安定性の確保と拡大、そしてリスク低減のため、特に下記の5点を重要課題として取組んでおります。
売上拡大には集客数の増加が必要であり、集客数の増加には集客コストがかかってまいります。低コストで多数の集客を実現するためには、インターネット広告出稿に頼らない検索エンジンからの自然流入の更なる上昇が必要不可欠になります。そのためには検索結果の順位の上位獲得が重要であり、SEO内部施策、コンテンツマーケティング施策、モバイルフレンドリー対応、SNSなどを活用した良質な外部リンク獲得対策などの各種SEO対策に取組んでまいります。また、サイト流入者の集客歩留まりを向上させるためスマートフォン/PC向けサイトの読込み速度の改善やUI/UX(※)の改善に取組んでまいります。
(注) UI/UXとは、User Interface/User Experienceの略称で、UIとはデザイン、フォントや外観などユーザーの視覚に触れるすべての情報のことであり、UXとはユーザーがこれらのUIを実装したサービスを通じて得られる体験を指します。
持続的に成長するためには、新規ユーザーを継続的に獲得していくことが必要不可欠であると認識しております。そのために、効果的な広告宣伝やメディア活動等により、「交換できるくん」の知名度を向上させ、ユーザー数の拡大に取組んでまいります。
当社グループは、インターネット上にてサービスを提供していることから、安定した事業運営を行うにあたりシステムの安定的な稼働が重要であると認識しております。そのために、継続的なシステム投資及び人材補強等によりシステム強化に取組んでまいります。
当社グループは、コーポレート・ガバナンス、コンプライアンスの徹底等に取組むことが企業価値の向上につながるものと認識しております。そのために、事業規模拡大の基礎となる経営管理体制をより強化してまいります。
当社グループは、インターネット経由での受注獲得は事業拡大に不可欠であるものの、中長期的な成長のためにはインターネット以外の集客チャネル・販路拡大も必要と認識しております。そのために、住宅設備メーカーや住宅設備関連企業などとのBtoBの取引強化を進めてまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

国際情勢や社会環境が大きく変化し、これまでにも増して環境への意識が高まり、当社を取り巻く環境も変化しております。このような急速に変化し続ける事業環境に即応し、安定的な成長を実現するため、多様性に対応した取締役会を中心に体制を構築しております。経営基盤を強化し、事業機会の拡大と課題の解決を図ってまいります。
長期的な社会・環境の変化に伴うサステナビリティに関する取り組みについても、課題を考慮した経営を行うため、重要な課題については取締役会の中で活動内容の報告を行い、活動の推進を行っております。
当社サービスはサステナビリティへの貢献が大きい事業であると自負しておりますが、まだネット販売に不安を覚えるお客様も少なからずいらっしゃいます。より多くのお客様に安心して当社をご利用いただけるよう、ガバナンスのさらなる徹底も推進してまいります。くらしに密着した事業であるからこそ、社会に貢献・共存しながら成長する企業を目指していきます。
当社は、2023年5月にSDGs宣言書(https://www.dekirukun.co.jp/co/sust/decl/)を掲げ、住宅設備機器の単品交換という新しい市場を創造し、そこにITをかけあわせることで、「まだ使えるところはそのままに、必要な部分だけを交換する。昨日よりもすこしだけ人にも地球にも優しい住まいに。」という理念のもと、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。具体的には、以下の取組みを実施していく予定です。
①カーボンニュートラルへの取組み
当社グループの主事業である住宅設備機器の交換事業は、省エネ効果の高い機器に交換することにより各家庭において手軽に環境への負荷を軽減させるとともに、節水型の商品に交換することで水資源の節約になり、また、ガスではなく電気を使用した給湯器に交換することで二酸化炭素の排出量を軽減し温室効果ガスの削減となります。当社では、エコな製品を取り扱うだけでなく、それらの機器の節電、節水、節ガスを促進する使い方や利用上のポイントについてもHP上で発信し、環境負荷を下げるライフスタイルの啓蒙活動を継続しております。
②廃棄物削減への貢献
一般的にリフォーム工事は、キッチンや浴室全体をまるごと交換する工事となりますが、当社グループでは老朽化した設備だけを交換することにより、大量の廃棄物を発生させる大規模な工事を削減し、コストを抑えつつも長期にわたって住居を持続可能な状態に保つことに繋がっております。回収した古い機器は資源リサイクル可能な物を分別し、廃棄物削減・資源の再利用に貢献しています。また、「全品無料10年保証」により交換サイクルを最低10年にまで引き伸ばし、利用可能な状態を最大限持続可能となっております。
③職人育成への貢献
工事を施工する職人不足の社会課題解決に向け、パートナーシップ推進を構築しております。職人一人ひとりの技術力、商品知識向上等を目標とし、電気、ガス、給排水、内装等の複数の資格技能を有するジェネラリストの育成を行います。
(3) 人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略
少子高齢化に伴う労働人口の減少や有効求人倍率の増加による採用の競争化により、人材確保はますます難しくなってきており、採用活動と人材育成は引き続き重要な課題と認識しております。当社グループでは、中途採用による中枢人材の登用と新卒者の定期採用を組み合わせ、多様な人材の確保を意識し、積極的に採用活動を行っております。
賃金ベースアップや人事制度の見直し、働き方改革による残業時間の削減、日々やりがいを感じられる企業文化の醸成など、働く環境と働きがいの両面の向上を図り、人材の確保と従業員の定着に努めております。
従業員のキャリアアップ支援として、入社時から定期的に階層別・部門別の研修を実施しております。また、社内に施工エンジニア向けの研修専用施設を設置する等、より体系的かつ実践的な人材育成を推進しております。
さらに、「健康経営優良法人認定」を取得し、仕事と生活の両立を重視し、従業員が育休・産休後に復帰しやすい環境整備や、健康増進支援など福利厚生の充実を図ってまいりました。今後も引き続き、従業員一人ひとりが安心して働ける環境づくりに取り組んでまいります。
当社は、リスク・コンプライアンス委員会を設置しており、リスクマネジメント体制を構築し、リスクの特定、分析、評価、対応等のERMプロセスを円滑に実施することにより、リスクの低減、未然防止等を図っています。リスク管理の詳細は
当社グループでは、戦略にも記載の通りサステナビリティに貢献してまいりますが、本報告書提出日現在においては、指標および目標は検討中でございます。
(6) 人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績、指標及び目標
当社グループでは、人材の育成方針及び社内環境整備に関する方針に関する数値目標等は定めておりませんが、一人ひとりが個々の能力を最大限に発揮し多様な人材が活躍できる職場環境の整備を進めております。
当社グループの経営成績、財務状況等に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項を記載しております。当社グループは、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び万が一発生した場合には適切な対応に努め、事業活動に支障をきたさないよう努力してまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
インターネットでリフォームの情報を収集するユーザーを効率的なインターネット広告の運用、検索エンジン上位に表示させるための検索エンジン最適化(SEO)及び効果的な広告宣伝やメディア活動等により、「交換できるくん」の知名度を向上させ、当社ECサイトへ効果的に誘導を図っておりますが、リフォーム市場の規模拡大が予測される中、不動産や家具家電など、リフォーム業界と近しい異業種からの参入があります。さらにその一部はeコマースを主力販路としているため、今後競争が激化し、インターネット上にてサービスを展開している当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社が運営する「交換できるくん」への集客は、検索サイトを経由したものが大半を占めております。当社は、SEO(検索エンジン最適化)対策を実施することにより、検索結果において上位に表示されるような対策を講じておりますが、今後、検索エンジン運営者が検索結果を表示するロジックを変更するなどして、それまで有効であったSEO対策が十分に機能しなくなった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社や当社のサービスについて何らかの否定的な風評が広まった場合、当社や当社のサービスの信用や信頼が低下する可能性があります。当社はコンプライアンス規程、リスク管理規程、クレーム・インシデント対応規程に基づきリスク発生の未然防止やリスク発生時の対応を行いますが、それらにも関わらず否定的な風評が広まった場合には、顧客離れが生じるなどし、当社の業績等に影響を与える可能性があります。
当社では、自社運営による商品センターを構えており、商品の入荷から出荷に至るまでを主に神奈川県横浜市の商品センターにて行っております。当商品センターが自然災害又は火事などにより操業できなくなった場合、当社在庫に対する保険は適用されるものの、在庫の損失やサービスの遅延又は一時停止などといった事態の発生により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社の主要な仕入先は、パナソニックリビング株式会社、株式会社ヨコヤマ、リンナイ株式会社であり、2025年3月期における当社の総仕入実績に対する割合は20.26%、16.48%及び15.94%となっております。当社では安定度の高い仕入先として認識しておりますが、今後、取引の継続が困難となった場合や主要仕入先の製品供給の動向によっては、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、Webサイトの管理を始め、受注、発注、仕入、在庫管理、発送、売上までの大半の業務を業務管理システムに依存しております。そのため、これらのシステムではそれぞれ予備系統やバックアップ対策による可用性向上やウイルスチェック等外部からの攻撃を回避するためのセキュリティ対策を講じております。
しかしながら、万一、システム障害が発生した場合には復旧に要する期間等によっては、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社では、日々高度化するサイバー攻撃などの脅威に備え、ファイアウォールやWebアプリケーションファイアウォールの導入、PCやスマートフォンなどのデバイスとWebサーバー間の通信データを暗号化、接続元IPアドレス制限、アクセス権管理など必要な対策に努めています。
しかしながら、想定以上にサイバー攻撃などの脅威が高度化し発生した場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、EC等による役務の提供に際し、お客様の氏名、住所等の申し出を受け、多くの個人情報を保有するため、「個人情報の保護に関する法律」に規定する個人情報取扱事業者に該当します。当社は、個人情報の管理を事業運営上の重要事項と捉え、個人情報の外部漏洩、不適切な利用等の防止を徹底すべく、社内規程を策定し、内部管理体制を徹底するとともに、システムやセキュリティの強化などに取組むことで厳重に管理しております。
しかしながら、当該施策に関わらず当社のお客様の個人情報が社外に漏洩した場合には、損害賠償や信用失墜等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社の事業継続に著しく重要な影響を及ぼす法的規制等はありませんが、特定商取引に関する法律、不当景品類及び不当表示防止法、水道法及び電気工事法等の法令による規制を受けております。当社では、これらの法令等を遵守するための管理体制及び従業員教育を徹底し、コンプライアンス体制の整備に努めております。
しかしながら、新たな法的規制の制定や既存法令等の改正又は解釈変更等がなされた場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、有事に備えた危機管理体制の整備に努め対策を講じておりますが、自然災害及び感染症が想定を大きく上回る規模で発生及び流行した場合には、当社又は当社の取引先の事業活動に影響を及ぼし、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社創業者である代表取締役社長栗原将は、当社の経営方針や経営戦略等の事業活動全般において重要な役割を果たしております。
当社においては、同氏に過度に依存しない経営体制を構築すべく、他の取締役や幹部社員への権限移譲等を進めておりますが、何らかの理由により同氏の業務遂行が困難となった場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社において、主力事業である住宅設備機器の交換工事サービスを拡大していくうえで、今後、施工協力パートナーを増やしていく方針でありますが、そのためには施工品質の維持向上に資する技術力とサービス力を兼ね備えた社員人材の確保及びその育成を行うことが重要な課題となります。当社では優秀な人材の確保に努めておりますが、万一、当社が求める人材が必要な時期に十分に確保できない場合は、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は設立以来、業績向上のための人的投資やシステム投資の強化並びに財務基盤を強固にすることが重要であると考え、配当を実施しておりません。
株主への利益還元については、重要な経営課題の一つであると認識しており、将来の事業展開と経営体質の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、配当を検討する所存でありますが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期については未定であります。
当社グループは、当社グループの役員、執行役員及び従業員の業績向上へのインセンティブを高めることを狙いとして、ストックオプション制度を採用しております。会社法の規定に基づき、株主総会の承認を受け、当社取締役及び監査役並びに従業員に対して新株予約権の発行と付与を行いました。
本書提出日現在における当社の発行済株式総数は2,377,500株であり、これら新株予約権の権利が行使された場合は、新たに42,400株の新株式が発行され、当社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があります。
③ 大株主について
当社の代表取締役社長である栗原将は、当社の大株主であり、自身の資産管理会社である株式会社CRESCUNT及び親族の所有株式数を含めると本書提出日現在で発行済株式総数の64.0%を所有しております。同人は、安定株主として引続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。当社といたしましても、同人は安定株主であると認識しておりますが、何らかの事情により、大株主である同人の株式の多くが減少した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度における我が国の経済活動は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要により緩やかな景気回復が見られる一方で、原燃料価格の高騰による物価上昇や国内外の金融政策の見直しに伴う為替変動リスク、米国の相互関税の動向等、国際的な情勢不安は長期化しており、依然として先行きが不透明な状況が続いております。
このような経済環境下におきまして、キッチン・トイレ・洗面室・浴室まわりといった日常生活に欠かせない住宅設備機器の交換サービスをインターネット上で展開している当社では、「交換できるくん」Web媒体において、これまで培ってきたWebマーケティングのノウハウや実績をもとに、Webサイトを検索エンジン上位に表示させるための検索エンジン最適化(SEO※)に取組むとともに、テレビCM、動画及びSNSを活用することにより、サービスの魅力や特性を波及させてまいりました。また、継続してテレビCM放映を行う事でブランド認知度向上にも努めております。
その他にも、2024年12月に伊藤忠エネクスホームライフ株式会社との間で資本業務提携を結び、不動産や住まい関連企業が、少ない投資でリフォーム市場に参入できる手段となるECプラットフォーム「Replaform(リプラフォーム)」の開発にも着手しており、住宅設備機器の販売からスムーズな設置施工までをワンストップで実現することで企業の負担軽減を目指してまいります。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は10,292,863千円(前期比36.1%増)、営業利益は163,296千円(前期比50.3%減)、経常利益は174,875千円(前期比47.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は90,800千円(前期比60.5%減)となりました。
前第4四半期連結会計期間より株式会社アイピーエスを取得し連結子会社化しておりましたが、前連結会計年度においては重要性が乏しいため住宅設備機器のeコマース事業の単一セグメントとして記載を省略しておりました。当連結会計年度より当該会社事業の当連結会計年度における重要性が高まったため、新たに「ソリューション事業」として記載しております。また、従来の株式会社交換できるくん及び株式会社KDサービスの住宅設備機器のeコマース事業につきましては、「住設DX事業」として記載しております。セグメントの業績は次のとおりであります。
①住設DX事業
当連結会計年度における住設DX事業の売上高は、テレビCMやタクシーCM等のメディア戦略を行ったことによるブランド認知向上効果や2024年7月に株式取得をしているハマノテクニカルワークス社の業績取込等により9,219,305千円となりました。セグメント利益(営業利益)は、広告宣伝費用の投下に伴い172,869千円となりました。
②ソリューション事業
当連結会計年度におけるソリューション事業の売上高は1,209,231千円、セグメント利益(営業利益)は20,377千円となりました。
(注) SEOとは、検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)の略称で、GoogleやYahoo!の検索結果で自社Webサイトを上位に表示させるために様々なアプローチでWebサイトを最適化するマーケティングの手法です。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は2,121,026千円となり、前連結会計年度末に比べ121,829千円の増加となりました。これは主にTVCM放映等の広告宣伝費投下や新規株式取得により現金及び預金が142,710千円減少した一方で、売上の増加に伴い売掛金が177,316千円、季節商材の確保に伴い商品が31,074千円それぞれ増加したことによるものです。
固定資産は1,854,692千円となり、前連結会計年度末に比べ667,427千円の増加となりました。これは主にハマノテクニカルワークス社、クリエイション社、エボリューション社の株式取得によりのれんが167,626千円、基幹システム開発によりソフトウェア仮勘定が353,078千円増加したことによるものです。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は1,883,792千円となり、前連結会計年度末に比べ473,579千円増加となりました。これは主に短期的な事業運転資金を確保するため短期借入金が200,000千円増加、来期の成長を踏まえての積極的な費用投下により未払費用が133,615千円増加したことによるものです。
固定負債は401,313千円となり、前連結会計年度末に比べ96,630千円の減少となりました。これは主に、長期借入金の返済147,531千円によるものです。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は1,690,612千円となり、前連結会計年度末に比べ412,308千円の増加となりました。これは主に、新株式発行により資本金及び資本剰余金がそれぞれ157,096千円増加したことによるものです。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ142,710千円減少し、832,654千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、増加した資金は、51,717千円となりました(前連結会計年度は149,100千円の増加)。これは主に、税金等調整前当期純利益174,747千円を計上したことにより資金が増加した一方で、売上債権の増加148,149千円により資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、減少した資金は、526,239千円となりました(前連結会計年度は587,734千円の減少)。これは主に、新規拠点開設に伴う内装工事及び基幹システムの改修等の有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出377,355千円並びに 連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出183,699千円が発生したことにより資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、増加した資金は、331,811千円となりました(前連結会計年度は281,414千円の増加)。これは主に伊藤忠エネクスホームライフ社への第三者割当増資に伴う新株の発行による収入313,500千円により資金が増加したことによるものであります。
当社グループは、生産活動を行っておりませんので、記載を省略しております。
b 受注実績
当社グループは、受注生産を行っておりませんので、記載を省略しております。
当連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。
(注)1.主な相手別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がいないため記載を省略しております。
2.前第4四半期連結会計期間より株式会社アイピーエスを取得し連結子会社化しておりましたが、前連結会計年度においては重要性が乏しいため住宅設備機器のeコマース事業の単一セグメントとして記載を省略しておりました。当連結会計年度より当該会社事業の当連結会計年度における重要性が高まったため、新たに「ソリューション事業」として記載しております。
そのため、各セグメントにおける前期比の記載は省略しております。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
a 財政状態
財政状態の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。
b 経営成績
当連結会計年度におきましては、ブランディング広告などを実施し、需要拡大とともに前期は四半期分しか計上されていなかったソリューション事業が増加したことや、株式会社ハマノテクニカルワークス含む3社を吸収合併したことにより当連結会計年度における売上高は10,292,863千円となりました。
当連結会計年度における売上原価は7,921,477千円となりました。売上原価を構成するものとしては、主に住宅設備機器の仕入れ及び経費でありますが、販売量が増え、一定量の仕入れを行う事で費用削減効果が上がることで売上総利益は2,371,385千円となりました。
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は2,208,088千円となりました。販売費及び一般管理費を構成するものとしては、主に人件費及び広告宣伝費でありますが、当連結会計年度におきましては新CM関連費用や業務体制強化に伴うアウトソーシング費用等の一時的な費用が発生しております。その結果、営業利益は163,296千円となりました。
当連結会計年度において、営業外収益が20,383千円、営業外費用が8,804千円発生しております。営業外収益につきましては、主にキャリアアップ助成金等による補助金収入やアフィリエイトによる広告収入によるものであります。営業外費用につきましては、主に支払利息によるものであります。この結果、経常利益は174,875千円となりました。
当連結会計年度における特別損失は128千円となりました。これは、横浜商品センター移転に伴う固定資産除却損によるものであります。また、法人税、住民税及び事業税(法人税等調整額含む)につきましては83,946千円となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は90,800千円となりました。
当社グループのキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの運転資金需要のうち主たるものは、住宅設備機器の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。
当社グループは、事業活動に必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、運転資金及び設備投資は、自己資金及び金融機関からの長期借入により調達しております。
なお、当連結会計年度末における借入金残高は590,983千円となっております。また、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は832,654千円となっております。
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に準拠して作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」に記載のとおりであります。
また、連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
(株式取得による企業結合)
当社は、2024年6月20日開催の取締役会において、株式会社ハマノテクニカルワークス(以下「ハマノテクニカルワークス」)、有限会社クリエイション(以下「クリエイション」)及び有限会社エボリューション(以下「エボリューション」)の全株式を取得し、子会社化することについて決議し、同日付で株式譲渡契約を締結しました。
詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。
(完全子会社間の合併契約の締結)
2024年10月18日に完全子会社である株式会社KDサービスを存続会社とし、同じく完全子会社であるハマノテクニカルワークス、エボリューションを吸収合併消滅会社とする合併契約を締結いたしました。また、同日において完全子会社である株式会社アイピーエスを存続会社とし、同じく完全子会社であるクリエイションを消滅会社とする吸収合併を締結いたしました。
合併契約の内容については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。
(資本業務提携及び第三者割当による株式発行)
当社は、2024年12月20日開催の取締役会において、当社と伊藤忠エネクスホームライフ株式会社との間で、資本提携を行うとともに同社を割当先とする第三者割当による新株式の発行を行うことについて決議いたしました。
1.資本業務提携の理由
株式会社野村総合研究所によりますと、新設住宅着工戸数は、2023年度の80万戸から、2030年度には77万戸、2040年度には58万戸と減少していく見込みです。※1人口の減少や工事原価の上昇など複数の要因が挙げられ、住宅業界全体に厳しい状況が続くことが予測されています。
※1 参考:野村総合研究所ニュースリリース(2024年6月13日付)より
一方で、経年劣化による修繕需要や、住空間を改善するリフォーム需要は今後も堅調に推移すると予想されています。(※1)そのため、多くの住まい関連企業は既存顧客との関係性維持の一環としてリフォーム事業への参入を検討していますが、採算の不透明さから積極的な投資に慎重な姿勢を取らざるを得ないといったお声を当社に多くいただきます。
このような背景を受け、当社と伊藤忠エネクスホームライフは、不動産や住まい関連企業が少ない投資でリフォーム市場に参入できる手段として、ECプラットフォームを活用した「Replaform(リプラフォーム)」を開発する運びとなりました。同プラットフォームでは、サブスクリプション形式でECシステムを提供し、住宅設備機器の販売からスムーズな設置施工までをワンストップで実現することで、企業の負担軽減を図ります。
両社は2025年春のサービス開始後、企業のニーズに合わせたカスタマイズや、新たな機能の追加も検討し、住宅リフォーム市場の拡大を支援していきます。
資本提携後は両社間における人材交流、住宅設備機器の共同商品調達、「Replaform」の機能向上、住宅設備機器保証ビジネスの展開、施工分野での協業など様々な分野での取り組みを推進していく方針です。本取り組みを通じ、両社は更なる企業価値の向上を目指してまいります。
2.資本業務提携の内容等
(1)業務提携の内容
伊藤忠エネクスホームライフ社(協議開始時は伊藤忠エネクス社)とは1年ほど前から、LPガス事業の成長性の課題などを背景に、新規事業開発への協力依頼を打診されておりました。当社の住宅設備EC販売のノウハウを活かした枠組みを期待したもので、当社としても相乗効果が見込めると判断し、具体的協議を開始しております。
実務レベルの協議を継続したのち、2024年7月に住宅設備EC販売用のプラットフォーム開発や住宅設備販売に関する業務全般の双方の課題を解決する取り組みを共同で進めることに合意し、今回の出資目的であるReplaform開発、職人育成、商品調達を具体的アイテムとしました。2025年4月から実務に落とすことを目標
としており、2024年10月から各アイテムについてのアクションプランや資金計画を協議し、全体が固まったため資本業務提携の合意に至りました。尚、Replaformの開発については、先行して開発ベンダーを確保しプロジェクトを開始する事業があり、別スキームで共同開発をスタートしております。
「Replaform(リプラフォーム)」は、住宅設備機器をECで簡単に販売・施工できるクラウドサービスプラットフォームで、両社出資の上、共同開発し、来春のサービス提供開始を目指します。両社にとって、「Replaform」は、サブスクリプション形式でECシステムを提供し、住宅設備機器の販売からスムーズな設置施工までをワンストップで実現する新しいビジネスモデルです。不動産関連企業や住まい関連企業が少ない投資でリフォーム市場に参入できる手段として、今後の需要拡大を見込んでいます。なお、本資本業務提携においては、当社は次世代型住宅設備プラットホーム事業に関して伊藤忠エネクスホームライフ会社とのみ協議ができる契約となっております。
サービスの強み
①ECサイトのスピーディーな立ち上げ
利用企業が自社ブランドのECサイトを迅速に構築可能となります。
②AIを活用した商品情報の自動反映(予定)
メーカーサイトから最新の商品情報を自動取得し、在庫や価格情報もリアルタイムで更新されます。
また、その他に、業界全体の課題でもある住宅設備職人の育成、施工体制の増強において、新たな人材の獲得、教育の他、従来から雇用している職人のスキル転換をはかることを目的に、当社の交換技能アカデミーを共同で進化拡充を目指します。
さらに商品調達においても、両社のボリュームを活かして、さらに競争力を高めるとともに、メーカーや物流業者も含めたDX化による商品流通業務の効率化に向けた取り組みも協議していく予定です。
(2)資本提携の内容
当社は、伊藤忠エネクスホームライフ株式会社と一定の資本関係を構築すべく第三者割当により当社普通株式100,000株(議決権数1,000個)を割り当てました。これにより、本第三者割当増資後の伊藤忠エネクスホームライフ株式会社の当社に対する議決権所有割合は4.21%となっております。
3.資本提携の相手先の概要
(注)当該会社の最近3年間の経営成績及び財政状態につきましては、伊藤忠エネクスホームライフ株式会社は2024年10月1日に設立された会社であり、該当事業年度がございませんので記載しておりません。
(注)※上記の資金使途に充当するまでの間、銀行口座その他安全性の高い方法にて管理いたします。
伊藤忠エネクスホームライフ社と住宅設備機器をECで販売・施工できるクラウドサービスプラットフォーム「Replaform(リプラフォーム)」の共同開発に係る業務提携について、2024年11月に合意しておりますが、基本的機能部分がスコープとなっております。2025年4月以降、更に機能の強化充実のため開発を継続する予定で、そのフェーズが今回の資本業務提携の大きな目的となります。また、同時に、両社の事業成長に寄与が見込める商品調達や、社会課題となりつつある職人育成に関しても共同で取り組むことで合意しております。
① Replaform開発等関連
2025年春に基本機能を実装した形でReplaformのサービスを開始する予定にしておりますが、更に消費者が使いやすい機能の強化やクライアント企業が運用しやすい機能を実装することでクラウドサービス事業成長の加速を見込んでおります。また、伊藤忠エネクスホームライフ社からは、独自ニーズの実装や機能強化のスピードアップなど柔軟に対応することを期待されており、継続開発の部分においても資本参加という形で協力体制を維持することで合意しております。上記実現のため、委託会社に対するシステム開発費やAI導入検証費、UI/UXデザイン費等に充当する予定です。
② 職人育成関連
社会課題でもあり住宅設備関連事業を展開する上で不可欠な職人確保の点においても両社で協力体制を構築する予定です。当社で設立した交換技能アカデミーをより成熟させるため、ガス機器の施工教育の環境を充実させていく予定です。その講師に伊藤忠エネクスホームライフ社のエンジニアを登用したり、同社のエンジニアに水回りや電機系住設の施工技術を教育するなど双方に施工体制拡充のシナジーを見込んでおります。上記実現のため、研修施設拡充工事費、講師育成費用、受講生募集費用等に充当する予定です。
③ 商品調達関連
ガス系住設機器の仕入れ量の多い伊藤忠エネクスホームライフ社と住宅設備全般の仕入れ量の多い当社の商品調達力を活かし、販売の競争力強化を進めます。商品流通におけるDX化の検討も協議し、メーカーや物流業者も含めた業務効率化を目指す取り組みにも着手する予定です。PB商品開発費用、物流倉庫新設費用、システム開発検証費用等に充当する予定です。
該当事項はありません。