第一部 【証券情報】
第1 【募集要項】
1 【新規発行新株予約権証券(第6回新株予約権)】
(1) 【募集の条件】
(注) 1 第6回新株予約権(以下、本「1 新規発行新株予約権証券(第6回新株予約権)」において、「本新株予約権」という。)については、2021年1月22日(以下「発行決議日」という。)開催の当社取締役会においてその発行を決議している。なお、本新株予約権及び本新株予約権と同日に発行される、後記「2 新規発行新株予約権証券(第7回新株予約権)」に記載される当社第7回新株予約権を、以下、総称して「本件新株予約権」という。
2 申込方法は、申込期間内に上記申込取扱場所に申込みをすることとする。
3 払込方法は、払込期日までに上記払込取扱場所へ発行価額の総額を払い込むものとする。
4 本新株予約権の募集は第三者割当の方法による。
5 本新株予約権の振替機関の名称及び住所
株式会社証券保管振替機構
東京都中央区日本橋茅場町二丁目1番1号
(2) 【新株予約権の内容等】
(注) 1 本件新株予約権(行使価額修正条項付新株予約権付社債券等)の発行により資金の調達をしようとする理由
(1) 資金調達の主な目的
当社グループは、「ハートを揺さぶるデザインで世界を前進させる」というビジョンのもと、「デザインの力を証明する」というミッションを掲げ、「デザイン」を通じて人々の生活がより便利になり、より暮らしやすくなることを目指し事業活動を行っております。ユーザーインターフェース(UI)/ユーザーエクスペリエンス(UX)デザイン支援において、「デザイン」の本質的な考え方を活用し、顧客企業の主にスマートフォンやSaaS(Software as a Service)(注)のアプリケーション等のデジタルプロダクトにおける戦略立案・企画・設計・開発の支援を行ってまいりました。
当社グループとしては、優良な「デザイン」で構成されたサービスはユーザーの生活に溶け込むと同時に、そのサービスを提供する企業にとっても有力なビジネスの機会を提供するものとなると考えており、UI/UXデザイン支援を通じてビジネスにおける「デザイン」の価値を世に広めていきたいと考え事業を行っております。
日本企業は、グローバル化、戦略実現のスピードアップ、イノベーション創発、企業間連携の促進、生産性の向上、また、それらを実現するためのテクノロジーの活用といったテーマに直面し、激しく変化する市場環境における経営のあり方そのものの見直しを迫られております。特に大手企業を中心に「デジタルトランスフォーメーション(DX)」に強い関心が寄せられており、既存のビジネスモデルや業界構造を大きく変化させる新たなデジタル化の流れに注目が集まっている状況下、当社グループは、顧客企業を利用するユーザーの根源的なニーズに基づいたユーザーエクスペリエンス(UX)を実現し、顧客企業が提供するサービスに期待される価値の創造を支援しております。企業は顧客に向けて、より高い付加価値を提供するため、既存サービスにクラウド等のプラットフォーム、スマートフォンやIoT等の新たなデバイス、AIやブロックチェーン等の新たなテクノロジーを組み合わせたサービスの開発を進めておりますが、そのような顧客企業のテクノロジーの活用に向け、当社グループは、最適なデザインを設計するための支援を提供する主力事業のデザインパートナー事業、及び自社サービスである「Goodpatch Anywhere」、「ReDesigner」及び「Prott」等のサービスで構成されるデザインプラットフォーム事業のそれぞれについて、相互にシナジーを創出することに注力しながら推進してまいりました。特に、主力事業であるデザインパートナー事業は、これまでにデザイン支援を提供した顧客企業からの評判により新たな顧客獲得につなげていく等、着実に成長してまいりました。
他方、デジタルトランスフォーメーション(DX)はあらゆる産業における潮流として認識されており、ITを活用し、ビジネスを変革していくことはコンサルティング事業者やIT事業者にとっても事業拡大の好機となります。デジタルトランスフォーメーション(DX)の支援を掲げ、顧客獲得を推進しようと企図する事業者も多くみられ、今後の競争環境の激化が想定されます。実際、デザインの重要性も認識され、デジタルトランスフォーメーション(DX)を支援する企業がデザイナーを求めることも多くなってきていると考えております。
このような事業環境の中で、当社グループはデザインにおける強みを活かし、顧客企業に良質のUIデザイン及びUXデザインを継続的に提供し、デザイン面から顧客企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を働きかけ、継続的な事業の成長を図ってまいります。その上で、今後の中長期の成長戦略として、デザイン人材の獲得、M&Aを通じたケイパビリティの強化、SaaSサービスの拡充等を進めてまいります。
・デザイン人材の獲得
デザイン人材に対する需要が高まるなかで、即戦力となる優秀なデザイナーを継続的に新規採用し、かつ、既存の人材層を維持しながら、スキル・品質の底上げを行い、デザイン組織全体の質と人数の両面を同時に拡充してまいります。それにより、より多くのプロジェクトを獲得できるキャパシティの確保、顧客企業の要望を満たす提供品質の向上が可能となります。なお、この取り組みは主にデザインパートナー事業及びデザインプラットフォーム事業の「Goodpatch Anywhere」の成長を企図したものとなります。
・M&Aを通じたケイパビリティの強化
社内組織の継続的な強化だけでなく、M&Aを通じた成長戦略についても積極的に検討し、従来のデザイナーの枠にとらわれずにプロダクト開発やマーケティング等の領域への拡大も図っていくことで顧客企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)をさらに強力にサポートしてまいります。近年、グローバルではコンサルティング企業やIT開発企業によるデザイン会社の買収(M&A)も活発に行われておりましたが、その背景にはデザインがデジタルトランスフォーメーション(DX)に必須の存在として位置づけられていると考えられ、日本国内のデジタルデザインの事例を数多く保有する当社グループとしてはデザイン分野における強みを軸とし、デザインを起点とした事業成長が可能であると考えております。なお、この取り組みは主にデザインパートナー事業の成長を企図したものとなります。
・SaaSサービスの拡充
2020年9月より新たに「Strap」というSaaSアプリケーションを公開しております。「デザイン」で培ったコラボレーション(協働)ノウハウを、効果的にビジネスのあらゆる場面に浸透させ、幅広く展開することで、デザインパートナー事業とデザインプラットフォーム事業の事業間シナジーを追求しております。デザインパートナー事業にて培ったSaaSのデザインにおける知見を最大限活用し、「Strap」及び新規事業におけるSaaSサービスを拡充するとともに、SaaSの利用者からデザイン支援プロジェクトのニーズをデザインパートナー事業にフィードバックする等、連携を深めてまいります。また、SaaSの積み上げ型の収益モデルの構築により、長期的な視点における財務的な安定性を獲得することも期待しています。なお、この取り組みは主にデザインプラットフォーム事業の成長を企図したものとなります。
当社といたしましては、現在進行中の事業戦略の遂行においては必要十分な財務基盤を有していると認識しておりますが、上記のように中長期的な視野に立った成長投資を見据えた場合、2020年6月に決議した新規上場にかかる公募増資及び第三者割当増資による調達資金による投資、及び見込まれる営業キャッシュ・フローの再投資の範疇を逸脱した投資機会が剰余金の積上がりの進捗に対し先行して発生することも十分に見積もる必要があることから、当社の事業を取り巻く環境及びその影響が一定程度見定めることのできた状況を踏まえ、財務基盤の向上を図りかつ希薄化に配慮しながら企業価値の向上に資するエクイティ性資金調達の実施が適切であると判断いたしました。
なお、本件新株予約権は、2021年2月から行使開始を予定する第6回新株予約権と、停止指定(下記(2)③に定義する。以下同じ。)がなされた状態で発行され、当社が1億円以上の支出を伴うM&A案件の実施に係る事項を公表した時点又は当該停止指定の取消決議を開示した時点から行使が開始される、第7回新株予約権から構成されており、当社の戦略実現に連動して段階的に資金調達を行うことで、資金調達に伴って生じる財務への影響と当社戦略実現のバランスの観点により、手元資金の水準を適切に保ちながら成長していくことを目指した設計となっております。
本新株予約権発行による調達資金の具体的な使途及び支出予定時期につきましては、「3 新規発行による手取金の使途(2) 手取金の使途」をご参照ください。
(注) SaaS(Software as a Service(サービスとしてのソフトウェア))とは、必要な機能を必要な分だけサービスとして利用できるようにしたソフトウェア若しくはその提供形態のこと。一般にはインターネット経由で必要な機能を利用する仕組みで、シングルシステム・マルチテナント方式になっているものを指します。
(2) 本件新株予約権の商品性
① 本件新株予約権の構成
・本件新株予約権1個あたりの目的となる株式の数は100株と固定されており、本件新株予約権の目的となる株式の総数は727,000株(第6回新株予約権の交付株式数509,000株及び第7回新株予約権の交付株式数218,000株の合計数)です。
・本件新株予約権の新株予約権者はその裁量により本件新株予約権を行使することができます。但し、下記②及び③に記載のとおり、当社と割当予定先である野村證券株式会社(以下「割当予定先」という。)との間で締結予定の買取契約の規定により当社が行使指定(下記②に定義する。)又は停止指定を行うことができますので、当社の裁量により、割当予定先に対して一定数量の範囲内での行使を義務づける、又は行使を行わせないようにすることが可能となります。
・本件新株予約権の行使価額は、いずれの回号についても、当初3,420円(発行決議日の直前取引日の東証終値)ですが、各本件新株予約権の各行使請求の通知が行われた日以降、当該行使請求が行われた回号の本件新株予約権の行使価額は、当該通知が行われた日の直前取引日の東証終値の91%に相当する価額に修正されます。但し、いずれの回号についても、行使価額の下限(下限行使価額)は2,394円(発行決議日の直前取引日の東証の終値の70%の水準)であり、修正後の価額が下限行使価額を下回ることとなる場合には、下限行使価額が修正後の行使価額となります。
・本件新株予約権の行使可能期間は、割当日の翌取引日以降3年間(2021年2月10日から2024年2月9日までの期間)であります。但し、当社普通株式に係る株主確定日、その前営業日及び前々営業日並びに機構が必要であると認めた日については、行使請求をすることができません。
本件新株予約権の募集に係る届出の効力発生後、当社と割当予定先との間で締結予定の買取契約において、主に下記②乃至④の内容について合意する予定であります。
② 当社による行使指定
・割当日の翌取引日以降、2024年1月12日までの間において、当社の判断により、当社は割当予定先に対して各回の本件新株予約権を行使すべき旨及び行使すべき各回の本件新株予約権の数を指定すること(以下「行使指定」という。)ができます。
・行使指定に際しては、その決定を行う日(以下「行使指定日」という。)において、以下の要件を満たすことが前提となります。
(ⅰ)東証終値が当該回号の本件新株予約権の下限行使価額の120%に相当する金額を下回っていないこと
(ⅱ)いずれの本件新株予約権に係る前回の行使指定日からも20取引日以上の間隔が空いていること
(ⅲ)当社が、未公表の重要事実を認識していないこと
(ⅳ)当社株価に重大な影響を及ぼす事実の開示を行った日及びその翌取引日でないこと
(ⅴ)当該回号の本件新株予約権について停止指定が行われていないこと又は第7回新株予約権について当初停止指定(下記③に定義する。)が有効でないこと
(ⅵ)東証における当社普通株式の普通取引が東証の定める株券の呼値の制限値幅の上限に達し(ストップ高)又は下限に達した(ストップ安)まま終了していないこと
・当社が行使指定を行った場合、割当予定先は、原則として、行使指定日の翌取引日から20取引日以内(以下「指定行使期間」という。)に指定された数の各回の本件新株予約権を行使する義務を負います。
・一度に行使指定可能な本件新株予約権の数には限度があり、本件新株予約権の行使により交付されることとなる当社株式の数が、行使指定日の直前取引日までの20取引日又は60取引日における当社株式の1日あたり平均出来高のいずれか少ない方に2を乗じて得られる数と728,008株(発行決議日現在の発行済株式数の10%に相当する株数)のいずれか小さい方を超えないように指定する必要があります。
・但し、行使指定後、当該行使指定に係る指定行使期間中に東証終値が当該行使指定に係る回号の本件新株予約権の下限行使価額を下回った場合には、以後、当該回号の本件新株予約権の行使指定の効力は失われます。
・当社は、行使指定を行う際にはその旨をプレスリリースにて開示いたします。
③ 当社による停止指定
(第6回新株予約権)
・当社は、割当予定先が第6回新株予約権の全部又は一部を行使することができない期間(以下「停止指定期間」という。)として、2021年2月15日から2024年1月9日までの間の任意の期間を指定(以下「停止指定」という。)することができます。
・停止指定を行う場合には、当社は、2021年2月10日から2024年1月4日までの間において停止指定を決定し、当該決定をした日に、停止指定を行う旨及び停止指定期間を割当予定先に通知いたします。但し、上記②の行使指定を受けて割当予定先が行使義務を負っている第6回新株予約権の行使を妨げるような停止指定を行うことはできません。なお、上記の停止指定期間については、停止指定を行った旨をプレスリリースにより開示した日の2取引日以後に開始する期間を定めるものとします。
・なお、当社は、一旦行った第6回新株予約権に係る停止指定をいつでも取消すことができます。
・第6回新株予約権に係る停止指定を行う際には、停止指定を行った旨及び停止指定期間を、また停止指定を取消す際にはその旨をプレスリリースにて開示いたします。
(第7回新株予約権)
・第7回新株予約権は、その行使可能期間の全期間を停止指定期間とする停止指定(以下「当初停止指定」という。)がなされた状態で発行されます。
・当初停止指定は、①当社が1億円以上の支出を伴うM&A案件(複数のM&A案件の実施に係る事項を公表した場合には支出額の累計が1億円以上となるM&A案件)の実施に係る事項(以下「M&A案件実施事項」という。)をTDnetにより開示した場合又は②当社の売上が急激に上昇する局面を迎え運転資金の一時的な手当てを要する場合等喫緊の資金需要が発生した場合に当社取締役会が当初停止指定の取消しを決議(以下「本取消決議」という。)し、かつ本取消決議により当初停止指定が失効する旨をTDnetにより開示した場合には、それぞれの場合に応じて、M&A案件実施事項又は本取消決議の開示時点をもって効力を失います。当該事象発生時には、資金使途の変更と併せて適時適切に開示いたします。
・当初停止指定が失効した後においては、当社は、第7回新株予約権についても、第6回新株予約権と同様の運用により停止指定を行うことができます。但し、M&A案件実施事項又は本取消決議の開示日の翌取引日(同日を含む。)から始まる20取引日の期間を停止指定期間とする停止指定を行うことはできず、また、停止指定期間の末日は、2024年2月9日となります。
・当社は、M&A案件実施事項又は本取消決議の開示を行う場合、M&A案件実施事項又は本取消決議の開示時点をもって当初停止指定が失効すること及び上記20取引日の期間が停止指定の対象期間とならないことを当該開示において記載いたします。
④ 割当予定先による本件新株予約権の取得の請求
・割当予定先は、(ⅰ)2021年2月10日以降、2024年1月9日までの間のいずれかの5連続取引日の東証終値の全てが下限行使価額を下回った場合、(ⅱ)2024年1月10日以降2024年1月19日までの期間、(ⅲ)当社が吸収分割若しくは新設分割につき当社の株主総会(株主総会の決議を要しない場合は、取締役会)で承認決議した後、当該吸収分割若しくは新設分割の効力発生日の15取引日前までの期間、又は(ⅳ)当社と割当予定先との間で締結予定の買取契約に定める当社の表明及び保証に虚偽があった場合等一定の場合、当社に対して通知することにより、本件新株予約権の取得を請求することができ、かかる請求がなされた場合、当社は、各回の本件新株予約権の発行要項に従い、各回の本件新株予約権の払込金額と同額の金銭を支払うことにより残存する本件新株予約権を全て取得します。
(3) 本件新株予約権を選択した理由
数あるエクイティ・ファイナンス手法の中から資金調達手法を選択するにあたり、当社は、既存株主の利益に充分配慮するため、株価への影響の軽減や過度な希薄化の抑制が可能となる仕組みが備わっているかどうかを最も重視いたしました。
その結果、以下に記載した本件新株予約権の特徴を踏まえ、当社は、本件新株予約権が当社のニーズを充足し得る現時点での最良の選択肢であると判断し、その発行を決議いたしました。
(本件新株予約権の主な特徴)
<当社のニーズに応じた特徴>
① 約3年間にわたり発生する資金調達ニーズへの柔軟な対応が可能なこと
・今般の資金調達における調達資金の支出時期は、後記「3 新規発行による手取金の使途 (2) 手取金の使途」に記載のとおり、約3年間にわたります。本件新株予約権は、発行後の株価の状況や当社の資金調達ニーズが高まるタイミングを考慮し、行使指定や停止指定を行うことを通じて、臨機応変に資金調達を実現することが可能な設計になっております。
② 過度な希薄化の抑制が可能なこと
・本件新株予約権は、潜在株式数が727,000株(第6回新株予約権の交付株式数509,000株及び第7回新株予約権の交付株式数218,000株の合計数。発行決議日現在の発行済株式数7,280,080株の9.99%)であり、一定の希薄化が生じるものの、最大の希薄化率は一定であり、株式価値の希薄化が限定されております。
・本件新株予約権の新株予約権者がその裁量により本件新株予約権を行使することができるため、当社が行使指定を行わずとも株価が下限行使価額を上回る水準では行使が進むことが期待される一方、当社は、当社株価動向等を勘案して停止指定を行うことによって、本件新株予約権の行使が行われないようにすることができます。
・第7回新株予約権は、①当社がM&A案件実施事項をTDnetにより開示した場合、又は②喫緊の資金需要が発生した場合に本取消決議を実施し、これにより当初停止指定が失効する旨をTDnetにより開示した場合にのみ行使されます。
③ 株価への影響の軽減が可能なこと
以下の仕組みにより、株価への影響の軽減が可能となると考えております。
・行使価額は各行使請求の通知が行われた日の直前取引日の東証終値を基準として修正される仕組みとなっていることから、複数回による行使と行使価額の分散が期待されるため、当社株式の供給が一時的に過剰となる事態が回避されやすいこと
・下限行使価額が2,394円(発行決議日の直前取引日の東証終値の70%の水準)に設定されていること
・行使指定を行う際には、東証終値が2,873円(下限行使価額の120%の水準)以上である必要があり、また、本(注)1(2)②に記載のとおり、一度に行使指定可能な数量の範囲は行使指定直前の一定期間の出来高等を基本として定められることとなっており、行使が発生する株価水準や株式発行による需給悪化懸念に配慮した設計となっていること
④ 資本政策の柔軟性が確保されていること
・資本政策の変更が必要となった場合、当社の判断により、残存する本件新株予約権の全部をいつでも取得することができ、資本政策の柔軟性を確保できます。
<本件新株予約権の主な留意事項>
本件新株予約権には、主に、下記⑤乃至⑧に記載された留意事項がありますが、当社といたしましては、上記①乃至④に記載のメリットから得られる効果の方が大きいと考えております。
⑤ 本件新株予約権の下限行使価額は2,394円(発行決議日の直前取引日の東証終値の70%の水準)に設定されており、株価水準によっては本件新株予約権の行使による資金調達の全部又は一部ができない可能性があります。
⑥ 株価の下落局面では、行使価額が下方修正されることにより、調達額が予定額を下回る可能性があります。但し、行使価額は下限行使価額を下回ることはありません。
⑦ 当社の株式の流動性が減少した場合には、調達完了までに時間がかかる可能性があります。
⑧ 本件新株予約権発行後、東証終値が5取引日連続して下限行使価額を下回った場合等には、割当予定先が当社に対して本件新株予約権の取得を請求する場合があります。
(他の資金調達方法と比較した場合の本件新株予約権の特徴)
⑨ 公募増資等により一度に全株を発行すると、一時に資金を調達できる反面、1株あたりの利益の希薄化も一時に発生するため株価への影響が大きくなるおそれがあると考えられます。
社債、借入れによる資金調達は、一時に資金を調達できる反面、調達金額が負債となるため財務健全性指標は低下いたします。
本件新株予約権においては、上記③に記載のとおり、行使の分散、下限行使価額の設定等の仕組みにより株価への影響の軽減が期待されます。また、調達金額は資本となるため、財務健全性指標は上昇いたします。一方、当社株式の株価・流動性の動向次第では、実際の調達金額が当初の予定を下回る可能性があります。
2 本件新株予約権に表示された権利の行使に関する事項について割当予定先との間で締結する予定の取決めの内容
本件新株予約権に関して、当社は、本件新株予約権の割当予定先である野村證券株式会社との間で、本件新株予約権の募集に関する届出の効力発生をもって締結予定の買取契約において、本(注)1(2)②乃至④に記載の内容以外に下記の内容について合意する予定であります。
<割当予定先による行使制限措置>
① 当社は、東証の定める有価証券上場規程第434条第1項及び同規程施行規則第436条第1項乃至第5項の定めに基づき、MSCB等の買受人による転換又は行使を制限するよう措置を講じるため、日本証券業協会の定める「第三者割当増資等の取扱いに関する規則」に従い、所定の適用除外の場合を除き、本件新株予約権の行使をしようとする日を含む暦月において当該行使により取得することとなる株式数が本件新株予約権の払込日時点における当社上場株式数の10%を超えることとなる場合の、当該10%を超える部分に係る新株予約権の行使(以下「制限超過行使」という。)を割当予定先に行わせません。
② 割当予定先は、上記所定の適用除外の場合を除き、制限超過行使に該当することとなるような本件新株予約権の行使を行わないことに同意し、本件新株予約権の行使にあたっては、あらかじめ当社に対し、本件新株予約権の行使が制限超過行使に該当しないかについて確認を行います。
3 当社の株券の売買について割当予定先との間で締結する予定の取決めの内容
割当予定先は、本件新株予約権の行使を円滑に行うために当社株式の貸株を使用する予定であり、本件新株予約権の行使により取得することとなる当社株式の数量の範囲内で行う売付け等以外の本件に関わる空売りを目的として、当社株式の貸株は使用しません。
4 当社の株券の貸借に関する事項について割当予定先と当社の特別利害関係者等との間で締結される予定の取決めの内容
本件新株予約権の発行に伴い、当社代表取締役社長である土屋尚史は、その保有する当社株式について割当予定先への貸株を行う予定です。
なお、土屋尚史は、当社の株価や株式市場の動向、本件新株予約権の行使の進捗状況等を勘案し、割当予定先へ貸株の返還を請求する可能性があり、その旨を割当予定先へ通知しております。
5 その他投資者の保護を図るため必要な事項
割当予定先は、当社との間で締結予定の買取契約の規定により、本件新株予約権を第三者に譲渡する場合には、当社取締役会の決議による当社の承認を取得する必要があります。その場合には、割当予定先は、あらかじめ譲受人となる者に対して、当社との間で本(注)2①及び②の内容等について約させ、また譲受人となる者がさらに第三者に譲渡する場合にも当社に対して同様の内容等を約させるものとします。但し、割当予定先が、本件新株予約権の行使により交付された株式を第三者に譲渡することを妨げません。
6 振替新株予約権
本件新株予約権は、その全部について社債等振替法第163条の定めに従い社債等振替法の規定の適用を受けることとする旨を定めた新株予約権であり、社債等振替法第164条第2項に定める場合を除き、新株予約権証券を発行することができません。
7 本件新株予約権行使の効力発生時期等
(1) 本件新株予約権の行使請求の効力は、機構による行使請求の通知が別記「新株予約権の行使請求の受付場所、取次場所及び払込取扱場所」欄に記載の行使請求受付場所に行われ、かつ、本件新株予約権の行使に際して出資される財産の価額の全額が払込取扱場所の当社の指定する口座に入金された日に発生します。
(2) 当社は、本件新株予約権の行使請求の効力が発生した日の2銀行営業日後の日に振替株式の新規記録又は自己株式の当社名義からの振替によって株式を交付します。
8 単元株式数の定めの廃止等に伴う取扱い
当社が単元株式数の定めを廃止する場合等、各回の本件新株予約権の発行要項の規定中読み替えその他の措置が必要となる場合には、当社は必要な措置を講じます。
(3) 【新株予約権証券の引受け】
該当事項なし
2 【新規発行新株予約権証券(第7回新株予約権)】
(1) 【募集の条件】
(注) 1 第7回新株予約権(以下、本「2 新規発行新株予約権証券(第7回新株予約権)」において、「本新株予約権」という。)については、発行決議日開催の当社取締役会においてその発行を決議している。
2 申込方法は、申込期間内に上記申込取扱場所に申込みをすることとする。
3 払込方法は、払込期日までに上記払込取扱場所へ発行価額の総額を払い込むものとする。
4 本新株予約権の募集は第三者割当の方法による。
5 本新株予約権の振替機関の名称及び住所
株式会社証券保管振替機構
東京都中央区日本橋茅場町二丁目1番1号
(2) 【新株予約権の内容等】
(注) 前記「1 新規発行新株予約権証券(第6回新株予約権) (2) 新株予約権の内容等」に係る注記をご参照下さい。
(3) 【新株予約権証券の引受け】
該当事項なし
3 【新規発行による手取金の使途】
(1) 【新規発行による手取金の額】
(注) 1 上記金額は第6回及び第7回新株予約権に係る金額の合計額です。また、払込金額の総額は、発行価額の総額(第6回及び第7回新株予約権合計8,207,830円)に、本件新株予約権の行使に際して払い込むべき金額の合計額(第6回及び第7回新株予約権合計2,486,340,000円)を合算した金額であります。
2 払込金額の総額は、全ての本件新株予約権が当初行使価額(発行決議日の直前取引日の東証終値)で行使されたと仮定して算出された金額です。行使価額が修正又は調整された場合には、本件新株予約権の行使に際して払い込むべき金額の合計額は増加又は減少します。また、本件新株予約権の行使期間内に全部又は一部の行使が行われない場合及び当社が取得した本件新株予約権を消却した場合には、本件新株予約権の行使に際して払い込むべき金額の合計額及び発行諸費用の概算額は減少します。
3 発行諸費用の概算額は、弁護士費用、本件新株予約権の価値評価費用及びその他事務費用(有価証券届出書作成費用、払込取扱銀行手数料及び変更登記費用等)の合計であります。
4 発行諸費用の概算額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 【手取金の使途】
上記差引手取概算額2,484,547,830円につきましては、前記「1 新規発行新株予約権証券(第6回新株予約権) (2) 新株予約権の内容等 (注)1(1)」に記載の内容を目的として、下記のとおり充当する予定であります。
(注) 1 本件新株予約権の行使状況又は行使期間における株価推移により想定どおりの資金調達ができなかった場合には、上記②に充当する予定金額を減額する予定であります。なお、本件新株予約権の行使時における株価推移により上記の使途に充当する支出予定金額を上回って資金調達ができた場合には、上記②に充当する予定であります。
2 当社は、本件新株予約権の払込み及び行使により調達した資金を速やかに支出する計画でありますが、支出実行までに時間を要する場合には銀行預金等にて安定的な資金管理を図る予定であります。
3 上記具体的な使途につき、優先順位はございません。支出時期の早いものより充当する予定であります。
上記各資金使途に係る詳細につきましては、以下のとおりです。
① 事業拡大・機能拡充のための人材確保に係る採用費及び人件費(デザイン人材の獲得)
当社グループは、「1 新規発行新株予約権証券(第6回新株予約権) (2) 新株予約権の内容等 (1) 資金調達の主な目的」に記載のとおり、デザインパートナー事業におけるUXデザイナー及びUIデザイナーを中心とした社内デザイン組織と、デザインプラットフォーム事業の「Goodpatch Anywhere」からなるフリーランスのデザイナーを中心とした社外デザイン組織を併せ持ち、それぞれの拡大成長と共に顧客企業のデザインに対するニーズに応え続けることを目指しております。デジタルトランスフォーメーション(DX)領域ではデザイン人材の需要が増加し続けており、当社が顧客企業の課題の変化にあわせ多面的・長期的なソリューションを提供するためには、いかに優秀な人材を採用しかつ定着させることができるかが大きな要因となると考えており、既に2021年8月期当初には期中における40名程度の採用計画を公表しております。また、当社が掲げるデザイン領域の拡張とテクノロジーへの投資を観点にした成長戦略は、顧客企業の戦略からプロダクト開発そして企業文化醸成まで一気通貫で支援することで、顧客の課題に並走するデザインパートナーとしての当社のコンセプトを体現するものであることから、従来のデザイナーの枠にとらわれずに、事業を運営してきた経験のあるプロダクトマネージャー・事業責任者・事業家等の経験者や、プロダクト開発やマーケティング等の領域における専門性の高い人材の採用により従来以上の採用規模の拡大も視野に入れていること、又はデザイナーとしての成長機会の提供が必須であると考えていることから、今後の事業拡大及び機能拡充に向けた人材確保に係る採用費及び人件費として、2020年6月に決議した新規上場時の公募増資及び第三者割当増資による調達資金に加え、2021年2月から2024年2月までに、合計500百万円を充当すること、並びに2021年3月から2021年8月までに、デザインパートナー事業に19名の採用を予定しております。
② 将来の買収及び戦略的投資のための資金(M&Aを通じたケイパビリティの強化)
当社グループは、デザインパートナー事業のケイパビリティの強化(強みの拡大)のため、積極的なM&Aによる戦略的投資を推進し成長を図りたいと考えております。当社は、当面の買収戦略として、最終な投資判断段階において厳密に投資採算性を図りながらも、「当社が持つデザイン領域での強みを拡大させる企業」「デザイン領域と親和性の高い開発領域の企業」「顧客のサービス運用支援を行う企業」等、初期検討段階においては様々な切り口で幅広い企業を検討対象としております。今後、これらの方針を基に従来のデザイナーの枠にとらわれずにプロダクト開発やマーケティング等の領域における積極的なM&Aを1件あたり数億円から数十億円の規模を想定して進めて行きますが、機会を逃さずより大きな成長機会を確実に捉えるためには事前に一定の資金を確保しておく必要があります。そのため、将来の買収及び戦略的投資のための資金として、2021年2月から2024年2月までに、合計1,644百万円を充当することを予定しております。支出予定時期にM&A案件の公表に至らなかった場合においても、当社の成長に向け継続的に実現を図ってまいります。今後案件が具体的に決定された場合においては、適時適切に開示いたします。
なお、本件新株予約権は、2021年2月から行使開始を予定する第6回新株予約権(交付株式数509,000株)と、当社が1億円以上の支出を伴うM&A案件の実施に係る事項を公表した時点(複数のM&A案件の実施に係る事項を公表した場合には支出額の累計が1億円以上となるM&A案件の実施を公表した時点)、又は本取消決議を開示した時点から行使が開始される第7回新株予約権(交付株式数218,000株)とに分けて行使されるように設計しております。本資金使途における充当予定金額は第6回新株予約権の手取金額の一部である896百万円と、第7回新株予約権の手取金額の全額である748百万円を充当することを予定しております。このように、当社の戦略実現に連動して段階的に資金調達を行うことで、資金調達に伴って生じる財務への影響と当社戦略実現のバランスの観点により、手元資金の水準を適切に保ちながら成長していくことを図ってまいります。
③ 新たな自社製開発の新規事業への投資資金(SaaSサービスの拡充)
当社グループは、2020年9月1日に公表したとおり、新サービスとしてSaaS(Software as a Service)形式のソフトウェアであるクラウドワークスペース「Strap」の提供を開始しております。当該サービスは、「デザイン」で培ったコラボレーションノウハウの社外への浸透を図るものであり、利用企業は「Strap」によって作業及びコミュニケーションの効率化を実現し、共創を通じて新しい価値を生み出します。リモートワークが加速し、異なる場所にいるという制約を飛び越えながらプロジェクトを推進することが様々な企業でも必要となる今、ホワイトボードを見ながらチーム全員で情報を共有し作業するようなコラボレーション空間をオンラインで実現します。当社グループは、デザインプラットフォーム事業における、こうしたUI/UXデザインが行われる環境を様々な側面からサポートするサービスを提供の拡大を図っており、今後は「Strap」のさらなる機能強化に加えて、自社における新たなサービスの開発も視野にいれたSaaSプロダクト分野の拡大を目指しております。そのため、これらの新規事業への投資資金として、2020年6月に決議した新規上場時の公募増資及び第三者割当増資による調達資金に加え、2021年2月から2024年2月までに、合計340百万円を充当することを予定しております。