第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社グループは、「ハートを揺さぶるデザインで世界を前進させる」というビジョンのもと、「デザインの力を証明する」というミッションを掲げ、「デザイン」を通じて人々の生活がより便利になり、より暮らしやすくなることを目指し事業活動を行うデザインカンパニーです。当社はUI/UXデザイン支援において、「デザイン」の本質的な考え方を活用し、顧客企業の主にスマートフォンやSaaSのアプリケーション等のデジタルプロダクトにおける戦略立案・企画・設計・開発の支援を行ってまいりました。

 

当社グループとしては、優良な「デザイン」で構成されたサービスはユーザーの生活に溶け込むと同時に、そのサービスを提供する企業にとっても有力なビジネスの機会を提供するものとなると考えており、UI/UXデザイン支援を通じてビジネスにおける「デザイン」の価値を世に広めていきたいと考え事業を行っております。

 

(2) 経営戦略、経営環境等

2007年1月、インターネットと携帯電話、そしてストレージ(記憶装置)を組み合わせたスマートフォンと呼ばれるデバイスの出現により、人々の生活が大きく変化しました。ユーザーは常にネットワークに接続し、アプリと呼ばれるソフトウェアを利用して情報を双方向に授受し、自己の生活スタイルに応じてスマートフォンの機能をカスタマイズするようになりました。以来、スマートフォンは各々の生活シーンに組み込まれ、すでに欠かせない存在になっています。

スマートフォンは「デザイン」にも大きな影響を与えました。デジタル分野のデザイン(「デジタルデザイン」)はそれまで主流であったホームページ等のPC画面のWebデザインからスマートフォン画面のアプリデザインに領域を拡大してきました。画面サイズの小さなスマートフォンでは視覚的にわかりやすい直感的操作が可能なユーザーインターフェース(UI)をもつアプリケーションが主流になり、ペイメントやカメラの利用など複数の機能がデバイスに盛り込まれる中、ユーザーの利用シーンを想定してアプリをデザインすること、つまりユーザーエクスペリエンス(UX)を「デザイン」することが不可欠となりました。

優れたUI/UXを実装したアプリを市場に投入できた企業が大きく成長するという事例が積みあがっております。例えば、LINE、Uber、Twitter、Instagram等のアプリの運営企業はスマートフォンアプリを起点として、それぞれの業界だけでなく、社会全体にまで大きな影響を与えております。一方では、既に一定の地位を築いている企業については、自社の成長のため、又は生き残りのため、スマートフォンをはじめとするデジタル領域への対応において数々のチャレンジに直面しております。

 

経済産業省によると、「あらゆる産業において、新たなデジタル技術を使ってこれまでにないビジネスモデルを展開する新規参入者が登場し、ビジネスの従来の枠組み・ルールが崩壊し、新たな枠組みやルールに切り替わる変化が起きつつある」、そして、「企業は、この脅威に対し、現在確保している競争力維持・強化のために既存の枠組みにとらわれない自己変革が求められている」と報告されており(注1)、主にデジタル分野でのこのような取り組みをデジタルトランスフォーメーション(DX)と呼び、経済やビジネスにおけるテーマとして掲げられております。

米国のIT専門の調査会社のIDCによる調査結果では、デジタルトランスフォーメーションの拡大を背景として、全世界におけるデジタルエージェンシー(当社グループを含む顧客企業のデジタル開発/進出を支援する事業を行う企業)の全市場の市場規模は、2018年において1,132億USドルと推測されています。そのうち、当社グループがデザインパートナー事業及びデザインプラットフォーム事業の「Goodpatch Anywhere」にて提供しているUI/UXデザイン支援に関連した領域(UI/UXデザイン市場)については年平均成長率14.4%、市場規模では484億USドル(2018年)から950億USドル(2023年)に拡大すると予測されています(注2)。

 

(単位:百万USドル)

 

 

2018年

2023年

2018年-

2023年

CAGR

 

Digital engagement project services

26,663.3

51,695.1

14.2%

 

Experience design services

16,014.0

32,843.5

15.4%

 

Brand strategy services

5,732.6

10,505.9

12.9%

 

Total

48,409.9

95,044.5

14.4%

 

 

日本においても、2018年5月、経済産業省は、経営者がデザインを有効な経営手段と認識しておらずグローバル競争環境での弱みとなっていることから、デザインを活用した経営手法、すなわち「デザイン経営」の推進を提言しております。ここでいう「デザイン経営」はデザインを重要な経営資源として活用し、ブランド力とイノベーション力を向上させるという経営の姿であり、企業の産業競争力の向上に寄与するものとされております(注1)。当社グループのUI/UXデザイン支援は「デザイン経営」を具体的に実践したい企業にむけて、企業レベルでのブランディングから個別サービスにおけるデザインの実装に至るまでデザイン領域を幅広くサポートしております。

 

当社グループが手がけるデザインパートナー事業は、顧客企業のデザインプロジェクトの支援において、顧客企業にとって既知であり自明である事業の目的や戦略から紐解き、顧客企業と顧客のユーザーへ問いかけ、デザインの対象となるサービスのUXの最適解を求めながら、アプリやWebサービス等のデジタルプロダクトのUIデザインの実装を進めます。既存のビジネスプロセスをデジタル化し、イノベーションの創出を図りたい企業に対しては、デジタル分野への新規進出の実現を、また、新たな視点で顧客起点の価値創出のための事業やビジネスモデルの変革を図りたい企業に対しては、ビジネスプロセスの変革の実現をデザインを切り口に行うものとなります。

具体的には、当社グループでは、先ずサービスを利用するユーザー(利用者)をデザインの中心として位置付け、ユーザーに焦点を当てていきます。ユーザーとは何者か、どのような趣向があるのか、解決には何が必要かという問いを投げかけていきます。常にユーザーを中心に考え、目的を見出し、その目的を達成するための手段を具現化するという一連のプロセスの中に、ブランド・強み、商品力等の顧客企業が有する価値を組み込み、その特徴を活かしつつ、差別化されたUXを実現していきます。また、顧客企業の有する様々な資産や技術だけでなく、企業外にある手段についても柔軟に取り入れながら対話を進めていきます。その結果、AIやクラウド、IoT等の様々な技術はその実現のための手段として組み込まれ、必要に応じてデザインの設計にも反映されるとともに、そのソリューションの実装までプロジェクトスコープ(プロジェクトの範囲)を拡大して対応することがあります。

また、当社グループとしては、デジタルトランスフォーメーション(DX)領域において「デザイン」が関係する市場をより鮮明に形成するため、デザイナー組織を拡大し、デザインパートナー事業の成長を図るとともに、より多くの顧客に向けてデザインプロジェクトを実施していきたいと考えております。これまでに関与した優れたUI/UXのデザイン事例を有効に活用しながら、広告に頼らないSNS等を活用したPR活動をさらに推進することによって効率的に当領域におけるブランディングを進めてまいります。

同時に、デザインパートナー事業を後方支援するために、デザインプラットフォーム事業の推進に努めます。デザイン環境(クラウドソーシング-「Goodpatch Anywhere」)、デザイン人材(デザイナー採用支援サービス-「ReDesigner」)、ソフトウェア(デザインITツール-「Prott」「Strap」「Athena」)、の点からもデザイン領域における当社の存在感を高めていきます。そして、それぞれのシナジーを創出し、デザインビジネスの拡大を働きかけてまいります。

 

(注) 1.経済産業省 "産業界におけるデジタルトランスフォーメーションの推進" https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/dx/dx.html,(2019年10月25日)

2.IDC "Worldwide and U.S. Digital Agency Services Forecast, 2019-2023", 2019年9月, Digital engagement project services, Experience design services, Brand strategy servicesの3分野の合計

 

 

(3) 目標とする経営指標

当社グループ主力事業であるデザインパートナー事業の収益の源泉は、顧客のデザインプロジェクトからの月額報酬となります。デザインプロジェクトの期間については、顧客企業のニーズやサービスの運営状況によっても変化するため、数か月から数年に及ぶものまで様々であります。また、プロジェクト受注数はその時々の受注可能なデザイナーリソースや既存プロジェクトの継続状況によっても変動します。そのため、当社経営上の目標達成状況を判断するための客観的指標は、月平均プロジェクト数及び月平均プロジェクト単価であると考えております。当該プロジェクト数の成長とプロジェクト単価の拡大を推進することで、今後のデザインパートナー事業の売上高を継続的に成長させてまいります。

 

なお、当事業における毎月のデザインプロジェクトの月平均単価とその実施数は以下のとおりです。また、契約形態としては、2018年8月期及び2019年8月期には請負契約のプロジェクトもありましたが、直近では主に月額ベースの準委任契約(注1)となります。


(注)1.月額ベースの準委任契約=「受注者が仕事を完成させることを約し、発注者がその仕事の結果に対して報酬を支払う」という請負契約ではなく、「発注者が受注者に対し事務行為をすることを委託する」という準委任契約であり、当社が発注者に提供した役務に対して月ごとに報酬が支払われるものをいう

2.月平均プロジェクト単価=(1か月に稼働したプロジェクトの総売上/1か月に稼働したプロジェクト数)の6か月の平均値

3.月平均プロジェクト数=1か月に稼働したプロジェクト数の6か月の平均値

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

上記の経営方針・経営目標等を推進する上で、当社グループとしてとらえている対処すべき主な課題は以下のとおりであります。

 

① デジタルトランスフォーメーション(DX)におけるプレゼンス向上について

当社グループとしては、社会を変革する巨大企業に成長したベンチャー企業のように、「デザイン」をビジネスに組み込み、直観的で使いやすいUI及びUXを実現することが競争力の源泉になると考え、「デザイン」を念頭においたビジネスの設計が今後必要になると認識しております。特に、大企業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)へのニーズには、急速に変化する顧客の環境を意識しながら柔軟な思考で最適なサービス設計を行う、というUXに直結する要素があるため、組織支援やブランディング支援等から「デザイン」の実装プロセスの導入を進めることもあります。当社グループとしてはこれまでの知見を活かし、「デザイン」が「ビジネス」に直結することの実例を広く市場にアピールし、デジタルトランスフォーメーション(DX)支援を推進してまいります。

 

 

② デザイン組織の成長について

当社グループが顧客企業に良質のUIデザイン及びUXデザインを提供していくためには、優れたデザイナーとなりうる人材を確保し続けることが極めて重要な要素であると考えております。当社グループが「デザイン」の本質を追求し顧客企業に深くコミットしてきた結果、当社グループには、戦略の立案からプロダクトの開発まで深く関与することが可能な、デザイナーにとってやりがいのある仕事が存在することをアピールしております。

デザインパートナー事業においては、デザインスキルを必須とせず、多様な経験を有する人材を広く獲得し、社内にてデザイナーとしてのスキル向上を図るための体系的なデザイン研修を実施しております。また、ミッション、ビジョン、バリューの啓蒙活動を行い、定期的な全社ミーティング・交流イベントを通じて戦略の理解と帰属意識の醸成を図っております。そして、オープンなコミュニケーションを重視したデザイナー中心の企業文化を定着させ、デザイナーにとって働きやすい就業環境を整備しております。

 

他方、デザインプラットフォーム事業「Goodpatch Anywhere」では外部のフリーランス人材の獲得を強化しております。当社のブランドを活用し獲得したデザインプロジェクトは、報酬・業務環境面で一定の水準を確保するものとし、フリーランスデザイナーにとって魅力的なプロジェクト参画が可能であるため、質の高いフリーランスのデザイナーに向けて登録を促進しております。また、デザインプラットフォーム事業の「ReDesigner」、「Prott」、「Strap」、「Athena」等にも社内デザイナー・エンジニアが社員として在籍しており、デザインを意識した独自のサービスの開発が行われております。

このように、当社グループは、デザインパートナー事業の社員デザイナーを中心とした社内デザイン組織と、デザインプラットフォーム事業の「Goodpatch Anywhere」からなる社外デザイン組織を併せ持ち、それぞれの拡大成長を図り、顧客企業のデザインに対するニーズに応えてまいります。なお、過去3カ年に渡るデザイン組織の人数の推移は以下のとおりです。


 

(注) 1.デザイン組織には、UXデザイナー、UIデザイナー、エンジニアの3職種が所属しております。

2.デザインプラットフォーム事業「Goodpatch Anywhere」は、2020年11月末現在において、登録者数202名のうち41名が稼働しております。

 

 

③ デザインにおける知識マネジメントの推進について

当社グループは、UI/UXデザインの品質を継続的に向上させるために、これまでの実績とその過程で蓄積された経験をデータベース化し、当社のメンバー間で共有できるような仕組みを構築しており、デザイン組織の拡大とデザインプロジェクトの件数の拡大及び求められるデザイン領域の拡張に伴い、デザインの知見を蓄積しております。デザインはプロダクトを利用するユーザーの環境によって大きく異なることから、これまでのプロジェクトから生み出された知見を共有し、あらゆるケースに応じてベストなデザインを生み出せるように取り組みを進めてまいります。

 

④ デザインの深化及び領域の拡張について

AIやIoT等のデジタル技術が実用フェーズを迎え、顧客企業の「デザイン」に対するニーズが多様化した結果、当社グループは、対応する様々なユーザーの利用シーンにおけるデザインノウハウを獲得するとともに、組織としての学習を意識して、デザイナー間で共有できるような仕組みを構築しており、デザイン組織の拡大とデザインプロジェクトの量及び質の拡大に伴い、「デザイン」の知見をますます蓄積してまいります。

加えて、アプリケーションの開発、クラウドネットワークの構築、並びにマーケティング等のデザインフェーズの下流に位置する機能を強化し、デジタルプロダクトの「デザイン」からシームレスに顧客企業のビジネスの成功を長期的に支えていく方針です。そのため、社内組織の強化だけでなく、他社との事業連携やM&Aの活用を視野に入れつつケイパビリティの拡大に努め、当社グループのデザイン領域を拡張してまいります。

 

⑤ ヨーロッパにおける事業展開について

当社グループは、ドイツ子会社を通じてヨーロッパに向けて事業を展開しておりますが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の影響はヨーロッパ経済に深刻な打撃を与えました。日本に比して感染者数も多く、ピーク時には厳格なロックダウンが適用されるなど、ビジネス全体が一時停止状態に陥ることも見られました。現状では、ドイツ子会社では依然余剰人員が発生し、ドイツ政府による労働時間短縮補助制度(Kurzarbeit)を利用しながら、利益へのマイナスインパクトを低減する措置を講じております。また、営業活動に注力し、需要の回復とともに、プロジェクトの獲得が進み収支には改善の兆しが見られておりますが、より確実な黒字化に向けて、日本側との連携を強化し、さらなるデザインプロジェクトの獲得に努めてまいります。

 

⑥ デザインプラットフォーム事業の成長について

当社グループは、デザインプラットフォーム事業を、デザインパートナー事業における地位をより強固なものとするための関連事業と位置付けております。「デザイン」のビジネス領域における市場を明確に形成し、そのリーディングポジションを確固たるものとするために、デザインビジネス環境(クラウドソーシング-「Goodpatch Anywhere」)、企業内デザイン人材(デザイナー採用支援サービス-「ReDesigner」)、ソフトウェア(デザインITツール-「Prott」「Strap」「Athena」)の3領域において以下の取り組みを進めております。

 

⑥-1 デザインを取り巻く就業環境への取り組み

「Goodpatch Anywhere」では、フリーランス等の人材を案件毎にパートタイムで採用しております。近年、「働き方改革」など、これまで当たり前であった日本企業の労働環境を大幅に見直す取り組みが進められておりますが、デザイナーについても個々の事情に合った様々な働き方が可能になってきております。

そこで当社グループでは、「Goodpatch Anywhere」において、当社グループのリソースを用いて流動的なデザイナー人材を束ね品質管理を行うことによって、企業のニーズを満たすデザインプロジェクトの運営を可能にしました。また、遠隔地におけるメンバーとプロジェクトの場を結びつけるためにオンラインコラボレーションツールを活用し、柔軟な運営態勢を維持しながら組織拡大に努めております。当社グループとしてデザイナーの安定確保、デザイナー側への魅力的な案件の提供、企業側への柔軟で質の高いプロジェクト提供を可能とし、デザインのプロジェクトの裾野を拡大してまいります。

 

 

⑥-2 デザイン人材市場への取り組み

当社グループは、デザイン人材市場へのアプローチとして「ReDesigner」及び「ReDesigner for Student」を展開し、デザイナーという限定された職種に対し、企業からデザイナーの採用支援の依頼を受け、候補者を紹介しております。「デザイン」を取り巻く就業環境をより良いものとするため、引き続き各社のデザイナーの就業環境を整えながらも、デザイナー志望者へ提供する情報の付加価値を高め、採用企業及び求職者の両面で「ReDesigner」の人材ネットワークを拡大してまいります。また、「ReDesigner for Student」は求職者と採用企業を結びつける仕組みとしてソーシャルリクルーティングを採用し、デザイナーのためのリクルーティングサイトとしてUX及びUIの改善を継続的に進め、サービスの強化に努めております。

 

⑥-3 ソフトウェアへの取り組み

当社グループは、新たに「Strap」というSaaS(Software as a Service)アプリケーションを公開し、「デザイン」で培ったコラボレーションノウハウの社外への浸透を図ってまいります。利用企業は「Strap」によって作業及びコミュニケーションの効率化を実現し、共創を通じて新しい価値を生み出します。リモートワークが加速し、異なる場所にいるという制約を飛び越えながらプロジェクトを推進することが様々な企業でも必要となる今、ホワイトボードを見ながらチーム全員で情報を共有し作業するようなコラボレーション空間をオンラインで実現します。

 

⑦ 内部管理体制の強化について

当社グループでは、今後継続的に事業が拡大していく中で、効率的な経営を行うために内部管理体制についてより一層の強化が求められていくものと認識しております。これに対応するため、当社グループでは、各分野に専門性を有した人員を配置し、社内管理体制の強化を図っており、今後においても引き続き充実させていく方針であります。

 

⑧ デザイン投資について

当社グループは、「ハートを揺さぶるデザインで世界を前進させる」というビジョンの実現を目指し、有望なスタートアップへ出資し、デザイン支援を行っております。当社グループのデザインパートナー事業におけるデザイン支援の実績を基に、有望な出資先のスタートアップとともにアライアンスを構築し、互いに付加価値を提供しながら成長することで、長期的に企業価値の向上を図ってまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、リスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下の通り記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅するものではありません。

 

(1) 事業環境に関わるリスク

① UI/UXデザイン市場の成長性について

当社グループは、デザインパートナー事業を中心にUI/UXデザイン市場に属しております。現時点においては企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)への投資は増加し、それにかかるデザイン投資も順調に拡大しています。しかし、当社の想定を上回る景気悪化等により長期的に市況が低迷した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 競合状況について

当社グループは、UI/UXデザイン領域にフォーカスし、成長するUI/UXデザイン市場における新たなニーズに応えられるよう、デザイン組織のスキル及び規模の拡大を図りつつ差別化を図っております。UI/UXデザイン市場におけるプレゼンスの獲得に加えて、デザインスキルを保有する一定規模のチームを安定的に稼働させることは容易でなく、比較的高い参入障壁が存在すると考えております。

しかしながら、これまでも数多くのアプリケーションが世の中にリリースされており、例えばスマートフォンアプリマーケット(iPhoneではApp Store、AndroidではGoogle Playストア)においては、同様な機能を提供するアプリが複数存在しております。先例のUI/UXを模倣し、低コストでデザイン制作を実施することも可能な市場環境になりつつあり、低価格でアプリデザインの開発を請け負う事業者も存在します。また、当社グループに比べ大きな資本力にて、新規にデザイン事業に参入・既存のデザイン事業を強化する等の動きを見せる企業も存在します。

当社グループは、デザインにおける先端領域を切り開きながら高付加価値領域を深耕しつづけるとともに、それに必要な人材を確保し、競争優位性を維持しながらさらなる差別化を推進する方針ではありますが、低価格で優れたデザインを提供する事業者が現れた場合、又は、大規模な資本力で優秀な人材獲得を試みる事業者が現れた場合、価格競争や人材獲得競争等、競合状況が激化する可能性があります。その結果、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 新型コロナウイルス感染拡大の影響について

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な流行に伴い、主に大都市圏において移動やイベントの開催等の自粛が要請されております。当社グループでは、デザインプロジェクトのリモートワークによる実施(在宅勤務)の原則化やセミナー等のイベントのオンライン実施のほか、フルリモートによるデザイン支援「Goodpatch Anywhere」のさらなる推進、クラウドワークスペース「Strap」の機能開発による対策を講じており、事業の運営を見直すべき事象は現時点において認識しておりません。

しかしながら、欧州及び日本国内において、さらなる流行拡大により顧客の企業活動が停滞した場合、又は、予期できない経済又は社会活動の行動変容が起こった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(2) 事業内容に関わるリスク

① デザイナー人材の確保について

デザインプラットフォーム事業においては、サービスの需要拡大を見据えた計画的なデザイナー人員の採用・育成を計画しております。また、「ReDesigner」などの運営によりデザイナー人材の市場動向を一早くキャッチし、人材確保に向けた取り組みを加速しています。

しかしながら、当社の想定を超える人材市場の逼迫や何らかの組織的な要因により、計画的な採用・育成が想定の通りに行われない場合、また、退職による人材流出が想定より多かった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② プロジェクト提供品質の管理について

デザインパートナー事業におけるプロジェクト推進にあたっては、当社のデザイナーによるデザインプロセスの遂行状況やアプリやウェブページ等のデザイン品質の提供状況をスキルに定評のある上位職のデザイナーが確認しながら進める管理体制を採用し、プロジェクトの提供品質を確保しています。

しかしながら、上位デザイナーのリソース確保が十分に行われない場合、プロジェクトの提供品質にばらつきが生じ、顧客満足に影響を及ぼし、当社のブランドを棄損する可能性があり、その結果、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 技術革新について

当社グループは、インターネット関連技術に基づいて事業を展開しておりますが、当該領域は技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が極めて速く、それらに基づく新機能や新サービスの導入が相次いで行われる変化の激しい市場であります。このような環境の中で、当社は、最新技術の開発を率先して行うと共に、優秀な人材の確保に取り組んでおります。

しかしながら、今後何らかの革新的な技術が開発され、当社の対応が遅れた場合や、そのような革新的な技術に対応するために多額のシステム開発費用が追加的に発生する場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 海外における事業活動について

当社グループは、連結子会社Goodpatch GmbHを通じた、ドイツを中心としたヨーロッパ諸国におけるデザインパートナー事業において現地のユーザー環境に即したデザインの開発を行い、一定の評価を得て事業規模を拡大しており、今後についても海外展開の強化を行っていく方針であります。

しかしながら、海外における事業を展開していく上で、各国の税制や法規制の予期せぬ変化、人材確保の困難化、契約条項等の商慣習の相違、労使関係の変化、為替相場の変動等のリスクに対処できないことにより、事業を推進していくことが困難になった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 減損リスクについて

当社グループは、保有する固定資産及びリース資産に対して減損会計基準に基づき適切に資産を評価し、必要に応じて減損処理を実施する方針であります。したがって、今後、資産から得られるキャッシュ・フローの状況等が悪化し、それらの価値が著しく低下した場合には減損処理が必要となり、こうした場合には当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 新規事業の立ち上げについて

当社グループは、デザインの価値を引き上げるために複数の新規事業又はサービスを企図しております。新規事業を立ち上げる場合に安定して収益を生み出していくまでにはある程度の時間がかかることが想定され、その間、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、新規事業の採算性には不透明な面も多く、予想通りの収益が得られない場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(3) 事業運営体制に関わるリスク

① 特定人物への依存について

当社代表取締役社長の土屋尚史は、デザインパートナー事業開始以来当社グループの事業推進において重要な役割を担ってまいりました。同氏は、多数の企業へのデザインプロジェクトの経験からデザインのビジネスへの展開において豊富な経験と知識を有しております。当社グループでは、取締役会等において役員及び社員への情報共有や権限委譲を進めるなど組織体制の強化を図りながら、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏が経営執行を継続することが困難になった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 人材の確保・育成について

当社グループでは、当社の持続的な成長のために継続的に優秀な人材を確保することが必須であると認識しております。当社の競争力向上にあたっては、それぞれの部門において高い専門性を有する人材が要求されることから、一定以上の水準を満たす優秀な人材を確保し、人材育成に積極的に努めていく方針であります。しかしながら、優秀な人材の確保が困難となった場合や人材育成が計画通りに進まなかった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 内部管理体制について

当社グループは、未だ成長途上にあると考えており、今後の事業及び経営成績を予測する上で必要な経験等が十分に蓄積されていないものと考えております。このため、今後の事業運営及び事業拡大に対応するため、内部管理体制について一層の充実を図る必要があると認識しておりますが、事業規模に適した内部管理体制の構築に遅れが生じた場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

④ 小規模組織であることについて

当社グループの組織体制は小規模であり、業務執行体制及び内部管理体制もそれに準じたものとなっております。当社は、今後の業容拡大に伴い、内部管理体制及び業務執行体制の充実を図っていく方針でありますが、これらの施策に対し十分な対応ができなかった場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 法的規制及び知的財産等に関するリスクについて

① 法的規制等について

デザインパートナー事業では、受託案件の一部を他事業者へ委託することがあり、その場合は下請代金支払遅延等防止法の規制を受けることとなります。また、デザインプラットフォーム事業では、SaaSプロトタイピングツール「Prott」において電気通信事業法及び特定商取引に関する法律の、人材紹介サービス「ReDesigner」において職業安定法の規制をそれぞれ受けております。

特に、「ReDesigner」は、職業安定法に基づき、有料職業紹介事業として厚生労働大臣から許可を受けておりますが、当該事業活動の継続には有料職業紹介事業の許可が不可欠であるため、何らかの理由により許可の取り消しがあった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当該許可の取り消しとなる事由は職業安定法第32条の9において定められており、当社グループが認識している限りでは、当該許可の取り消しとなる事由に該当する事実はありません。なお、当社グループが保有している有料職業紹介事業許可の許可番号及びその取得年月は以下のとおりです。

所轄官庁等

許認可等の名称

許可番号

取得年月

有効期限

厚生労働省

有料職業紹介事業許可

13-ユ-309448

2018年5月1日

2021年4月30日

 

 

当社では、顧問弁護士等を通じて新たな規制の情報を直ちに入手し対応するための体制を整えておりますが、今後、新たに当社のデザインプラットフォーム事業に関する規制等の制定等又は改正が実施された場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

② 知的財産権について

当社グループが使用する商標、ソフトウェア、システム等について、現時点において第三者の知的財産権を侵害するものはないと認識しております。今後も、顧問弁護士に相談しながら侵害を回避するための著作権等の監視、管理等を行っていく方針でありますが、万が一、第三者の知的財産権を侵害した場合は、当該第三者より、損害賠償請求、使用差止請求等が発生する可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 情報管理体制について

当社グループは、提供するサービスに関連して多数の顧客企業の機密情報や個人情報を取り扱っております。これらの情報資産を保護するため情報セキュリティ基本方針を定め、この方針に従って情報資産を適切に管理、保護しております。また、当社は従業員への教育、アクセス権限の設定、アクセスログの管理等、情報漏洩のリスクの回避を図っております。このような対策にもかかわらず重要な情報資産が外部に漏洩した場合には、当社の社会的信用の失墜、損害賠償請求の発生等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) その他

① デザインパートナー投資について

当社では、一部のデザインパートナー事業におけるデザイン支援先の顧客企業に対して株式を取得する形の投資(デザインパートナー投資)を実施しております。これらの投資は、デザイン支援による投資先企業の価値向上やそれぞれの投資先企業と当社グループとの事業上のシナジー効果等を期待して実行されておりますが、投資先企業の今後の業績の如何によっては、これらの投資が回収できなくなることや減損処理を行う必要が生じる等、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 配当政策について

当社グループは、内部留保の充実よりも迅速な事業拡大を図ることが重要であると考え、創業以来配当を実施しておりませんが、今後につきましては株主に対する利益還元も経営の重要課題であると認識しております。しかしながら、当社は未だ成長過程にあると考えており、さらなる内部留保の充実を図り、経営体質の強化、事業拡大のための投資等に充当していくことが株主に対する最大の利益還元につながると考えております。

現時点においては配当の実施及びその時期については未定でありますが、収益力の強化や事業基盤の整備を実施しつつ、内部留保の充実状況及び当社を取り巻く事業環境を勘案したうえで、株主に対して安定的かつ継続的な利益還元を実施する方針であります。

 

③ 税務上の繰越欠損金について

当社グループは、税務上の繰越欠損金を有しております。当社グループの業績が順調に推移することで繰越欠損金を上回る課税所得が発生した場合には、所定の税率に基づく法人税等の納税負担が発生するため、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

① 経営成績の状況

第9期連結会計年度(自 2019年9月1日 至 2020年8月31日)

当連結会計年度におけるわが国の経済は、政府による経済対策や日本銀行の金融緩和政策を背景に、緩やかに回復していたものの、消費税増税に伴う個人消費の落ち込みなどにより、景気後退感が強まりました。さらに、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な感染拡大の影響により、あらゆる経済活動が抑制され、景気が急速に減速いたしました。現在も収束の見通しがたたないことから、依然として先行きは不透明な状況が続いております。日本企業は、グローバル化、戦略実現のスピードアップ、イノベーション創発、企業間連携の促進、生産性の向上、また、それらを実現するためのテクノロジーの活用といったテーマに直面し、激しく変化する市場環境における経営のあり方そのものの見直しを迫られております。

特に大手企業を中心に「デジタルトランスフォーメーション(DX)」に強い関心が寄せられており、既存のビジネスモデルや業界構造を大きく変化させる新たなデジタル化の流れに注目が集まっております。企業は顧客により高い付加価値を提供するため、クラウド等のプラットフォーム、スマートフォンやIoT等の新たなデバイス、AIやブロックチェーン等の新たなテクノロジーを組み合わせたサービスの開発が進められております。

米国のIT専門の調査会社IDCによる調査結果では、デジタルトランスフォーメーション(DX)の拡大を背景として、全世界におけるデジタルエージェンシー(当社のような顧客企業のデジタル開発/進出を支援する事業を行う企業)の全市場の市場規模は2018年において1,132億USドルと推測されています。そのうち、当社がデザインパートナー事業にて提供しているUI/UXデザイン支援に関連した区分は年平均成長率14.4%、市場規模では484億USドル(2018年)から950億USドル(2023年)に拡大すると予測されています。

このような事業環境の中で、当社グループは、顧客企業を利用するユーザーの根源的なニーズに基づいたユーザーエクスペリエンス(UX)を実現し、顧客企業が提供するサービスに期待される価値の創造を支援し、最適なデザインを設計するサービスであるデザインパートナー事業、そして、自社サービスである「Goodpatch Anywhere」、「ReDesigner」及び「Prott」などのサービスで構成されるデザインプラットフォーム事業を主要事業と位置づけ、相互にシナジーを創出することに注力しながら推進してまいりました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は2,143,511千円(前連結会計年度比27.3%増)、営業利益は216,604千円(前連結会計年度比187.3%増)、経常利益は211,950千円(前連結会計年度比153.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は215,734千円(前連結会計年度比275.9%増)となりました。

 

当社グループのセグメント別の業績は次のとおりであります。

 

a. デザインパートナー事業

デジタルトランスフォーメーション(DX)にあわせて、スマートフォンのアプリ等の新しいユーザーシーンを捉えて新しいユーザー体験をデザインするUI/UXソリューションを提供しております。スマートフォンの普及に伴い、デジタル領域におけるビジネスが拡大し続けており、各社はこれまで培った競争優位を維持するためにもデザインへの投資を拡大している中で、当社として事業領域の拡大を図っております。

当連結会計年度におきましては、デジタルトランスフォーメーション(DX)のニーズの高まりを受け、プロジェクト単位でのデザイナー数が増加し、月平均プロジェクト単価は5,551千円(前連結会計年度比28.9%増 上半期:5,094千円、下半期:6,008千円)に拡大いたしました。一方、プロジェクトの大型化の反動によってプロジェクト数の伸びが抑えられたこと、また新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大によるヨーロッパ経済の停滞、及び予定されていたプロジェクトの完了から新規プロジェクトの開始までのタイムラグが発生したことにより、月平均プロジェクト数は22.0件(前連結会計年度比2.6%減 上半期:24.8件、下半期:19.2件)となりました。また、社内デザイン組織のデザイナー数は順調に増加し、当連結会計年度末において110名(前連結会計年度比26.4%増)となりました。

この結果、デザインパートナー事業の売上高は1,575,854千円(前連結会計年度比19.0%増)、営業利益は189,973千円(前連結会計年度比42.2%増)となりました。

 

 

b. デザインプラットフォーム事業

デザインパートナー事業によって行われるUI/UXデザイン支援を様々な側面からバックアップするデザインプラットフォーム事業は、デザインパートナー事業とのシナジーを追求しながら拡大を続けております。

遠隔地からインターネットを通じてプロジェクトに参加する形態をとったフルリモートのデザインチームによるWebサイトやアプリケーションのデザイン支援を展開する「Goodpatch Anywhere」においては、全国各地からその登録者数が増加しております。デザイン人材の採用支援サービスの「ReDesigner」は、これまでデザインパートナー事業にて培ったブランド力を活かし、採用支援実績を積み上げております。また、リリースして5年目を迎えた「Prott」は、安定した顧客基盤を維持することができております。「Goodpatch Anywhere」及び「ReDesinger」は順調に売上を伸ばし事業成長に大きく貢献している一方で、主に「ReDesigner」における立ち上げ期の人件費等への投資が先行しております。

この結果、デザインプラットフォーム事業の売上高は568,406千円(前連結会計年度比58.1%増)、営業利益は26,630千円(前年同期は営業損失58,198千円)となりました。

 

第10期第1四半期連結累計期間(自 2020年9月1日 至 2020年11月30日)

当第1四半期連結累計期間においては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の収束の見通しがたたず、また2021年1月7日に国内で緊急事態宣言が発令されるなど、依然として国内外の景気や経済の先行きは不透明な状況が続いております。日本企業は、グローバル化、戦略実現のスピードアップ、イノベーション創発、企業間連携の促進、生産性の向上、また、それらを実現するためのテクノロジーの活用といったテーマに直面し、激しく変化する市場環境における経営のあり方そのものの見直しを迫られております。

特に大手企業を中心に「デジタルトランスフォーメーション(DX)」に強い関心が寄せられており、既存のビジネスモデルや業界構造を大きく変化させる新たなデジタル化の流れに注目が集まっております。企業は顧客により高い付加価値を提供するため、クラウド等のプラットフォーム、スマートフォンやIoT等の新たなデバイス、AIやブロックチェーン等の新たなテクノロジーを組み合わせたサービスの開発が進められております。

このような事業環境の中で、当社グループは、顧客企業のユーザーの根本的なユーザーエクスペリエンス(UX)の価値の創造を支援し、最適なデザインを設計するサービスであるデザインパートナー事業、そして、自社サービスである「Goodpatch Anywhere」、「ReDesigner」、「Prott」及び「Strap」などのサービスで構成されるデザインプラットフォーム事業を主要事業と位置づけ、相互にシナジーを創出することに注力しながら推進してまいりました。

以上の結果、当第1四半期連結累計期間における売上高は651,303千円、営業利益は117,028千円、経常利益は116,616千円、親会社株主に帰属する四半期純利益は97,628千円となりました。

 

当社グループのセグメント別の業績は次のとおりであります。

 

a. デザインパートナー事業

デザインパートナー事業は、引き続きスマートフォンのアプリ等の新しいユーザーシーンを捉えて新しいユーザー体験をデザインするUI/UXソリューションを提供しております。現代の急激に変化するビジネス環境下において、各産業のリーディングカンパニーでさえも既に確保している領域を今後も引き続き守っていける保証は今やありません。これまで培った競争優位を維持するためにもデザインへの投資を拡大する動きをしている中で、事業領域の拡大を図っております。当社としてはそのような企業のニーズを捉え、デザイン支援プロジェクトを実施することにより、顧客企業のビジネスのイノベーションの実現を支援します。

当第1四半期連結会計期間におきましては、デジタルトランスフォーメーション(DX)のニーズの高まりを受け、プロジェクト単位でのデザイナー数が増加し、平均プロジェクト月額は5,443千円(前年同期比3.0%増)に拡大いたしました。さらに、前第4四半期連結会計期間より新規プロジェクトの開始が加速し、月平均プロジェクト数は26.0件(前年同期比11.6%増)となりました。また、社内デザイン組織のデザイナー数は順調に増加し、当第1四半期連結会計期間末において109名(前年同期比14.7%増)となりました。

この結果、当第1四半期連結累計期間におけるデザインパートナー事業の売上高は460,154千円、営業利益は85,571千円となりました。

 

 

b. デザインプラットフォーム事業

デザインプラットフォーム事業は、引き続きフルリモートでUI/UXデザインプロジェクトを実施するGoodpatch Anywhere、自社で構築したデザイン人材プールを活用したサービスであるReDesigner、デザインパートナー事業で培ったナレッジの蓄積をもとにしたプロダクトであるPrott及び2020年9月1日に正式リリースしたクラウドワークスペースのStrapを軸に実績を積み上げております。

この結果、当第1四半期連結累計期間におけるデザインプラットフォーム事業の売上高は191,148千円、営業利益は31,457千円となりました。

 

② 財政状態の状況
第9期連結会計年度(自 2019年9月1日 至 2020年8月31日)
(資産)

当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ496,964千円増加し、1,218,622千円となりました。主な要因は、現金及び預金の増加431,004千円であります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べ192,673千円増加し、292,658千円となりました。主な要因は、在外連結子会社におけるIFRS第16号「リース」の適用に伴う使用権資産の増加82,404千円、投資有価証券の増加52,400千円及び繰延税金資産の増加56,508千円であります。

この結果、当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ689,638千円増加し、1,511,281千円となりました。

 

(負債)

当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ61,321千円増加し、381,704千円となりました。主な要因は、1年内返済予定の長期借入金の増加40,560千円、在外連結子会社におけるIFRS第16号「リース」の適用に伴うリース債務の増加20,129千円、未払消費税等の増加46,721千円及び未払金の減少49,569千円であります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べ153,219千円増加し、191,082千円となりました。主な要因は、長期借入金の増加87,121千円及び在外連結子会社におけるIFRS第16号「リース」の適用に伴うリース債務の増加65,610千円によるものであります。

この結果、当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ214,540千円増加し、572,787千円となりました。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末と比べ475,097千円増加し、938,493千円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益計上に伴う利益剰余金の増加215,734千円及び当社普通株式の東京証券取引所マザーズへの上場に伴う公募による新株発行、オーバーアロットメントによる売出しに関連した第三者割当増資により資本金及び資本剰余金がそれぞれ129,435千円増加したことによるものであります。

 

 

第10期第1四半期連結累計期間(自 2020年9月1日 至 2020年11月30日)
(資産)

当第1四半期連結会計期間末における流動資産は、前連結会計年度末に比べて34,488千円減少し、1,184,134千円となりました。主な要因は、現金及び預金の減少91,645千円、売掛金の増加38,717千円及び前払費用の増加17,261千円であります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べて29,154千円増加し、321,812千円となりました。主な要因は、投資有価証券の増加39,982千円及び繰延税金資産の減少6,936千円であります。

この結果、当第1四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べて5,334千円減少し、1,505,946千円となりました。

 

(負債)

当第1四半期連結会計期間末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ87,044千円減少し、294,659千円となりました。主な要因は、1年内返済予定の長期借入金の減少42,207千円、未払消費税等の減少33,182千円及び未払法人税等の減少21,891千円であります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べ16,366千円減少し、174,716千円となりました。長期借入金の減少10,002千円及びリース債務の減少5,877千円によるものであります。

この結果、当第1四半期連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて103,410千円減少し、469,376千円となりました。

 

(純資産)

当第1四半期連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末と比べて98,076千円増加し、1,036,570千円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益計上に伴う利益剰余金の増加97,628千円であります。

 

③ キャッシュ・フローの状況
第9期連結会計年度(自 2019年9月1日 至 2020年8月31日)

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ431,004千円増加し、939,913千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは145,898千円の収入(前連結会計年度は126,880千円の収入)となりました。これは、税金等調整前当期純利益の計上201,720千円や減価償却費48,049千円等の増加要因があった一方で、売上債権の増加54,497千円や未払金の減少51,263千円等の減少要因があったこと等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは77,618千円の支出(前連結会計年度は20,812千円の支出)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出23,532千円や投資有価証券の取得による支出52,400千円があったこと等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは359,426千円の収入(前連結会計年度は64,388千円の支出)となりました。これは、株式の発行による収入254,779千円や長期借入れによる収入210,864千円があったこと等によるものであります。

 

 

④ 生産、受注及び販売の状況
第9期連結会計年度(自 2019年9月1日 至 2020年8月31日)
a. 生産実績

該当事項はありません。

 

b. 受注実績

当社では受注販売を行っておりますが、受注から売上高計上までの期間が短期であるため、「受注実績」は記載しておりません。

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前連結会計年度比(%)

デザインパートナー事業

1,575,104

119.0

デザインプラットフォーム事業

568,406

158.1

合計

2,143,511

127.3

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上を占める相手先がいないため記載を省略しております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

4.当連結会計年度において、販売実績に著しい変動がありました。これは、デザインプラットフォーム事業において、「Goodpatch Anywhere」の受注が増加したことによるものであります。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

第9期連結会計年度(自 2019年9月1日 至 2020年8月31日)
① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用しております重要な会計方針及び見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

連結財務諸表を作成するにあたり、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、特に重要なものは次のとおりです。

なお、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に伴う会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表等 注記事項(追加情報)」に記載しております。

 

繰延税金資産の回収可能性

当社グループは、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を判断した上で繰延税金資産を計上しております。将来の課税所得は過去の業績等に基づいて見積もっているため、税制改正や経営環境の変化等により課税所得の見積りが大きく変動した場合等には、繰延税金資産の計上額が変動する可能性があります。繰延税金資産の詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表等 注記事項(税効果会計関係)」に記載のとおりです。

 

 

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度においては、既存のデザインプロジェクトにおける高品質な役務提供の継続とともに、新規案件の受注にも積極的に取り組むなど、デザインパートナー事業の拡大に努めてまいりました。またデザインプラットフォーム事業は、主に「Goodpatch Anywhere」及び「ReDesigner」の売上獲得に努めてまいりました。

当連結会計年度の経営成績等の分析・検討内容は以下のとおりであります。

 

(売上高)

当連結会計年度における売上高は2,143,511千円(前連結会計年度比27.3%増)となり、前連結会計年度に比べて460,242千円増加いたしました。これは、デザインパートナー事業において、月平均プロジェクト数が22.0件に減少(前連結会計年度比2.6%減 上半期:24.8件、下半期:19.2件)したものの月平均プロジェクト単価が5,551千円に増加(前連結会計年度比28.9%増 上半期:5,094千円、下半期:6,008千円)したこと、デザインプラットフォーム事業においては、主に「Goodpatch Anywhere」の成長が寄与したことによるものであります。

セグメント別の売上高については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載しております。

 

(売上原価、売上総利益)

当連結会計年度における売上原価は788,736千円(前連結会計年度比27.2%増)となり、前連結会計年度に比べ168,807千円増加いたしました。これは主に、デザインパートナー事業及びデザインプラットフォーム事業における社員数増加に伴う人件費の増加によるものであります。

以上の結果、売上総利益は1,354,775千円(前連結会計年度比27.4%増)となり、前連結会計年度に比べて291,434千円増加いたしました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、1,138,171千円(前連結会計年度比15.2%増)となり、前連結会計年度に比べ150,236千円増加いたしました。これは主に、デザインパートナー事業及びデザインプラットフォーム事業における社員数増加に伴う人件費の増加によるものであります。

以上の結果、営業利益は216,604千円(前連結会計年度比187.3%増)となりました。

 

(営業外収益・営業外費用、経常利益)

当連結会計年度における営業外収益は13,217千円(前連結会計年度比22.6%減)となり、前連結会計年度に比べ3,853千円減少いたしました。これは主に、在外子会社Goodpatch GmbHにおける補助金収入の減少によるものであります。また、営業外費用は17,871千円(前連結会計年度比103.1%増)となり、前連結会計年度に比べ9,072千円増加いたしました。これは主に、東京証券取引所マザーズへの上場に伴う、第三者割当増資等の費用及びその他の上場関連費用の増加によるものであります。

以上の結果、経常利益は211,950千円(前連結会計年度比153.3%増)となりました。

 

(特別利益・特別損失、親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度における特別利益の発生はありません。当連結会計年度における特別損失は10,230千円となり(前連結会計年度は発生なし)、前連結会計年度に比べ10,230千円増加いたしました。これは、在外子会社Goodpatch GmbHにおけるパリ支店の閉鎖に伴う損失であり、その内訳は主に人員整理費用であります。法人税等(法人税等調整額を含む)は△14,013千円(前年同期は26,288千円)となり、前連結会計年度より40,302千円減少となりました。

以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は215,734千円(前連結会計年度比275.9%増)となりました。

 

 

なお、当社グループの財政状態及びキャッシュ・フローの状況の分析等は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

③ 経営戦略の現状と見通し

当社グループをとりまく事業環境については、ユーザーエクスペリエンス(UX)を意識したデジタル化を軸に事業変革を図ろうとする企業ニーズが顕在化しつつあり、ビジネスモデルの変革や新しいビジネスの創出などの実現を目指す投資、いわゆるデジタルトランスフォーメーション(DX)への投資が拡大しております。IT専門の調査会社IDCによる調査結果では、デジタルトランスフォーメーション(DX)の拡大を背景として、全世界におけるデジタルエージェンシー(当社のような顧客企業のデジタル開発/進出を支援する事業を行う企業)の全市場の市場規模は2018年において1,132億USドルと推測されています。そのうち、当社がデザインパートナー事業にて提供しているUI/UXデザイン支援に関連した区分は年平均成長率14.4%、市場規模では484億USドル(2018年)から950億USドル(2023年)に拡大すると予測されています。

日本企業を中心に、GAFAを始めとするグローバルIT企業やUI/UXデザインを初期から意識してきたベンチャー企業との競争に立ち向かうためには、新たな概念でデジタルへのシフトを加速させ、企業の体質そのものから変革をすすめる必要性が認識されています。そのために「デザイン」を取り入れ、優れたデザインを実現するためのプロジェクトが立ち上がり、関連する投資についても加速させています。

そのような状況の中、当社グループは、ユーザーにフォーカスしたデザインプロセスをもとに、新規サービスの円滑な実装に貢献していきます。デジタルトランスフォーメーション(DX)の流れにあわせて、ユーザー体験を意識した新しい考え方を提供し、収益基盤の拡大に取り組んでおります。

デザインパートナー事業については、引き続き、デジタルトランスフォーメーション(DX)にあわせて、スマートフォンのアプリ等の新しいユーザーシーンを捉えて新しいユーザー体験をデザインするUI/UXソリューションの提供により収益の拡大及び安定化を図ってまいります。また、デザインプラットフォーム事業については、デザインパートナー事業で培ったナレッジの蓄積をもとにしたプロダクトの提供や、自社で構築したデザイン人材プールを活用したサービスを提供することで、収益の拡大を目指します。なお、上記した各事業は、サービス単独での収益拡大のみならず、人材やノウハウの相互共有によるシナジー等の効果を取り込むことによりグループ全体としての収益拡大を目指します。

 

④ 経営者の問題認識と今後の方針について

当社の経営者は、当社グループが今後さらなる成長と発展を遂げるためには、厳しい環境の中で様々な課題に対処していくことが必要であると認識しており、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、事業運営に努めてまいります。

 

⑤ 資本の財源及び資金の流動性

当社グループのキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

当社グループの資金需要は、事業規模の拡大に係る人件費や採用費が中心となります。財政状態等を勘案しながら、必要に応じて、自己資金、金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等による資金調達を考えております。継続的に流動資産と流動負債のバランスを注視し財政状態の健全性を評価しており、本書提出日現在、健全な財務体制であると判断しております。

 

 

⑥ 経営方針・経営戦略、経営上の達成状況を判断するための客観的な指標等

経営方針・経営戦略、経営上の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 目標とする経営指標」に記載のとおり、月平均プロジェクト数及び月平均プロジェクト単価であると考えております。

なお、当連結会計年度におきましては、デジタルトランスフォーメーション(DX)のニーズの高まりを受け、プロジェクト単位でのデザイナー数が増加し、月平均プロジェクト単価は5,551千円(前連結会計年度比28.9%増 上半期:5,094千円、下半期:6,008千円)に拡大いたしました。一方、プロジェクトの大型化の反動によってプロジェクト数の伸びが抑えられたこと、また新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大によるヨーロッパ経済の停滞、及び予定されていたプロジェクトの完了から新規プロジェクトの開始までのタイムラグが発生したことにより、月平均プロジェクト数は22.0件(前連結会計年度比2.6%減 上半期:24.8件、下半期:19.2件)となりました。また、社内デザイン組織のデザイナー数は順調に増加し、当連結会計年度末において110名(前連結会計年度比26.4%増)となりました。引き続き、当該プロジェクト数の成長とプロジェクト単価の拡大を推進することで、今後のデザインパートナー事業の売上高を継続的に成長させてまいります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

第9期連結会計年度及び第10期第1四半期連結累計期間において、該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

第9期連結会計年度及び第10期第1四半期連結累計期間において、該当事項はありません。