文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「ハートを揺さぶるデザインで世界を前進させる」というビジョンのもと、「デザインの力を証明する」というミッションを掲げ、「デザイン」を通じて人々の生活がより便利になり、より暮らしやすくなることを目指し事業活動を行うデザインカンパニーです。当社はUI/UXデザイン支援において、「デザイン」の本質的な考え方を活用し、顧客企業の主にスマートフォンやSaaSのアプリケーション等のデジタルプロダクトにおける戦略立案・企画・設計・開発の支援を行ってまいりました。
当社グループとしては、優良な「デザイン」で構成されたサービスはユーザーの生活に溶け込むと同時に、そのサービスを提供する企業にとっても有力なビジネスの機会を提供するものとなると考えており、UI/UXデザイン支援を通じてビジネスにおける「デザイン」の価値を世に広めていきたいと考え事業を行っております。
2007年1月、インターネットと携帯電話、そしてストレージ(記憶装置)を組み合わせたスマートフォンと呼ばれるデバイスの出現により、人々の生活が大きく変化しました。ユーザーは常にネットワークに接続し、アプリと呼ばれるソフトウェアを利用して情報を双方向に授受し、自己の生活スタイルに応じてスマートフォンの機能をカスタマイズするようになりました。以来、スマートフォンは各々の生活シーンに組み込まれ、欠かせない存在になっています。
スマートフォンは「デザイン」にも大きな影響を与えました。デジタル分野のデザイン(「デジタルデザイン」)はそれまで主流であったホームページ等のPC画面のWebデザインからスマートフォン画面のアプリデザインに領域を拡大してきました。画面サイズの小さなスマートフォンにキャッシュレス決済等のペイメント機能やカメラを応用的に活用する機能等がデバイスに盛り込まれる中、視覚的にわかりやすい直感的操作が可能なユーザーインターフェース(UI)をもつアプリケーションが主流になり、それらのアプリケーションが継続的に利用され続けるためには、ユーザーの利用シーンやライフスタイルを想定してアプリをデザインすること、つまりユーザーエクスペリエンス(UX)を「デザイン」することが不可欠となりました。
実際のところ、優れたUI/UXを実装したアプリを市場に投入できた企業が大きく成長するという事例が積みあがっております。例えば、LINE、Uber、Twitter、Instagram等のアプリの運営企業はスマートフォンアプリを起点として、それぞれの業界だけでなく、社会全体にまで大きな影響を与えております。一方では、既に一定の地位を築いている企業については、自社の成長のため、又は生き残りのため、スマートフォンをはじめとするデジタル領域への対応において数々のチャレンジに直面しております。
経済産業省によると、「あらゆる産業において、新たなデジタル技術を使ってこれまでにないビジネスモデルを展開する新規参入者が登場し、ビジネスの従来の枠組み・ルールが崩壊し、新たな枠組みやルールに切り替わる変化が起きつつある」、そして、「企業は、この脅威に対し、現在確保している競争力維持・強化のために既存の枠組みにとらわれない自己変革が求められている」と報告されており(注1)、主にデジタル分野でのこのような取り組みをデジタルトランスフォーメーション(DX)と呼び、経済やビジネスにおけるテーマとして掲げられております。
日本の市場調査会社の株式会社富士キメラ総研による調査結果では、デジタルトランスフォーメーション(DX)は企業価値向上を実現する重要な経営課題の一つと位置付けられるとともに、最近では社会課題の解決につながる取り組みとしての認識が広がっております。また大手企業を中心にDX戦略の策定および推進体制の構築が進み、全社戦略として各部門や現場に合わせた具体的なDX施策に向けた投資が本格化しているとされています。同調査によると、2030年度のDXの国内市場規模は年平均成長率10.8%、市場規模では4兆5,309億円(2023年)から9兆2,666億円(2030年)に拡大すると予測されております(注2)。

日本においても、2018年5月、経済産業省は、経営者がデザインを有効な経営手段と認識しておらずグローバル競争環境での弱みとなっていることから、デザインを活用した経営手法、すなわち「デザイン経営」の推進を提言しております。ここでいう「デザイン経営」はデザインを重要な経営資源として活用し、ブランド力とイノベーション力を向上させるという経営の姿であり、企業の産業競争力の向上に寄与するものとされております(注1)。当社グループのUI/UXデザイン支援は「デザイン経営」を具体的に実践したい企業にむけて、企業レベルでのブランディングから個別サービスにおけるデザインの実装に至るまでデザイン領域を幅広くサポートしております。
当社グループが手がけるデザインパートナー事業は、顧客企業のデザインプロジェクトの支援において、顧客企業にとって既知であり自明である事業の目的や戦略から紐解き、顧客企業と顧客のユーザーへ問いかけ、デザインの対象となるサービスのUXの最適解を求めながら、アプリやWebサービス等のデジタルプロダクトのUIデザインの実装を進めます。既存のビジネスプロセスをデジタル化し、イノベーションの創出を図りたい企業に対しては、デジタル分野への新規進出の実現を、また、新たな視点で顧客起点の価値創出のための事業やビジネスモデルの変革を図りたい企業に対しては、ビジネスプロセスの変革の実現を、デザインを切り口に行うものとなります。
具体的には、当社グループでは、先ずサービスを利用するユーザー(利用者)をデザインの中心として位置付け、ユーザーに焦点を当てていきます。ユーザーとは何者か、どのような趣向があるのか、解決には何が必要かという問いを投げかけていきます。常にユーザーを中心に考え、目的を見出し、その目的を達成するための手段を具現化するという一連のプロセスの中に、ブランド・強み、商品力等の顧客企業が有する価値を組み込み、その特徴を活かしつつ、差別化されたUXを実現していきます。また、顧客企業の有する様々な資産や技術だけでなく、企業外にある手段についても柔軟に取り入れながら対話を進めていきます。その結果、AIやクラウド、IoT等の様々な技術はその実現のための手段として組み込まれ、必要に応じてデザインの設計にも反映されるとともに、そのソリューションの実装までプロジェクトスコープ(プロジェクトの範囲)を拡大して対応することがあります。
また、当社グループとしては、デジタルトランスフォーメーション(DX)領域において「デザイン」が関係する市場をより鮮明に形成するため、デザイナー組織を拡大し、デザインパートナー事業の成長を図るとともに、より多くの顧客企業に向けてデザインプロジェクトを実施していきたいと考えております。これまでに関与した優れたUI/UXのデザイン事例を有効に活用しながら、広告に頼らないSNS等を活用したPR活動をさらに推進することによって効率的に当領域におけるブランディングを進めてまいります。
同時に、デザインパートナー事業を後方支援するために、デザインプラットフォーム事業の推進に努めます。デザイン人材(デザイナー採用支援サービス-「ReDesigner」)、ソフトウェア(デザインITツール-「Strap」」)、の点からもデザイン領域における当社の存在感を高めていきます。そして、それぞれのシナジーを創出し、デザインビジネスの拡大を働きかけてまいります。
(注)1.経済産業省 "産業界におけるデジタルトランスフォーメーションの推進" https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/dx/dx.html(2019年10月25日)
2.株式会社富士キメラ総研 2025 デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望 市場編
デザインパートナー事業において、収益の源泉は、顧客企業のデザインプロジェクトからの月額報酬となります。そのため、当事業上の目標達成状況を判断するための客観的指標は当社グループとデザインプロジェクトを進めるために契約した顧客企業の月額平均単価、並びに、その実施顧客社数と考えております。当該顧客企業の月額平均単価を拡大させ、顧客社数を増やすことで、今後のデザインパートナー事業の売上高を継続的に成長させてまいります。
なお、当事業における月額平均顧客単価とその顧客社数は以下のとおりであります。また、契約形態としては、一部請負契約のプロジェクトもありますが、主に月額ベースの準委任契約となります。

(注)1.月額平均顧客単価とは、四半期ごとの売上高を顧客社数で除した数値の平均値を示しています。
2.顧客社数とは、デザインパートナー事業において、当社グループとデザインプロジェクトを進めるために契約した顧客企業の社数を指しており、1か月にデザイン支援を提供した顧客社数の当該期間の平均値を示しています。
(1)及び(2)記載の、経営方針及び経営戦略等を実行していく上で、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は以下のとおりであります。
① AIによってさらに拡大するDXにおけるプレゼンス向上について
DXは企業価値向上を実現する重要な経営課題の一つと位置付けられるとともに、最近では社会課題の解決につながる取り組みとしての認識が広がっております。またこのDX市場は、AI技術の進化により新たな局面を迎えており、AIを活用した業務効率化や新規事業創出のニーズが高まる中、より高度なDX戦略が求められています。
当社グループは、UI/UXデザインにおける強みや実績により培った知見と、AI技術を掛け合わせ、顧客体験を起点にした企業変革を促進しております。また、こうした取り組みを通じたデザイン領域におけるイノベーション創出の事例を「デザイン×AI」というテーマで発信し、業界のリーディングカンパニーとして認知されることを目指してまいります。
② マーケティング活動の強化について
当社グループは、UI/UXソリューションのマーケットの拡大とともに、その獲得においても他社との競争が徐々に激化しつつある環境において、積極的な広報活動に加え、マーケティング活動の強化を行ってまいりました。さらなるプロジェクトの提案機会を獲得するため、今後は継続的にマーケティングの実施体制を拡充し、マーケティング活動の分析活動・効果検証による改善活動の実施、アライアンスによる新規案件の創出、事例発信の強化、ナーチャリングの強化等についても取り組んでまいります。
③ 顧客企業との関係性強化について
当社グループは、デザイン支援プロジェクトを提供する顧客企業と、長期的な関係を築き、またそれを深めていくことを営業上の方針として掲げております。プロジェクトの実施において、プロジェクトの課題解決を出発点とし、顧客企業の発展に貢献する取り組みやアイデアを積極的に提案し、プロジェクト関係者にとどまらず、顧客企業の経営層や意思決定者層も巻き込んで対話を進めてまいります。
④ 提供ソリューションの拡張について
当社グループは、顧客企業の課題解決にさらに貢献していくためには、提供するソリューションの領域を拡張させ、幅広いサービス提供を可能にすることが重要と考えております。そのため、当社グループでは、UXデザイン領域を軸に「デザイン×事業戦略」、「デザイン×組織」、「デザイン×CXテクノロジー」、「デザイン×ブランド」に事業領域を拡げ、各領域に適した内部組織を設計し、高品質なソリューション提供を行うことに取り組んでまいります。
⑤ バリューチェーンの拡大とM&Aの推進について
AIやIoT等のデジタル技術が実用フェーズを迎え、DXが注目を集め、企業がデジタル領域において変革を求められる状況の中で、デザインの持つ役割の重要性は益々高まっております。当社グループは、デザインパートナー事業において、UI/UX領域の支援を強みに、ブランドデザイン、サービス戦略の策定等を手掛けておりますが、DXにおけるバリューチェーン(戦略領域→UI/UX領域→開発領域→グロース領域)を意識した機能強化が必要であると考えております。
当社グループは、デザインパートナー事業のケイパビリティの強化(強みの拡大)のために、他社との事業連携やM&Aによる戦略的投資を推進し成長を図りたいと考えております。当社グループでは、「デザイン領域と親和性の高い開発領域の企業」、「顧客サービス運用支援を行う企業」等、開発及びグロース領域に位置する企業を検討対象としております。また、当社グループのデザインノウハウ及びデザイン人材を活用し、中長期的視点で成長が見込まれる企業についても、併せて検討対象とすることといたします。
DXへの関心が高まる中、デザイン人材の需要が増加し続けており、当社グループが多面的・長期的なソリューションを提供していくためには、優れたデザイナーとなりうる人材を採用し、かつ長期的に活躍してもらう仕組みを整備することが極めて重要な要素と考えております。
当社グループでは、さらなる事業成長を目指し、採用チャネルの拡充や採用人員の増加等のデザイン人材採用を強化するとともに、社内にてデザイナーとしてのスキル向上を図るための体系的なデザイン研修等を実施し人材開発を推進してまいります。加えて、DE&Iの推進や健康経営の推進を行い、従業員が中長期にわたって活躍しやすい環境の整備や人事制度の構築等を進めてまいります。
当社グループは、デザインプラットフォーム事業を、デザインパートナー事業における地位をより強固なものとするための関連事業と位置づけております。「デザイン」のビジネス領域における市場を明確に形成し、そのリーディングポジションを確固たるものとするために、企業内デザイン人材(デザイナー採用支援サービス-「ReDesigner」)、ソフトウェア(デザインITツール-「Strap」)の2領域において以下の取り組みを進めております。
⑦-1 デザイン人材市場への取り組み
当社グループは、デザイン人材市場へのアプローチとして「ReDesigner」及び「ReDesigner for Student」を展開し、デザイナーという限定された職種に対し、企業からデザイナーの採用支援の依頼を受け、候補者を紹介しております。「デザイン」を取り巻く就業環境をより良いものとするため、引き続き各社のデザイナーの就業環境を整えながらも、デザイナー志望者へ提供する情報の付加価値を高め、採用企業及び求職者の両面で「ReDesigner」の人材ネットワークを拡大してまいります。また、「ReDesigner for Student」は求職者と採用企業を結びつける仕組みとしてソーシャルリクルーティングを採用し、デザイナーのためのリクルーティングサイトとしてUI/UXの改善を継続的に進め、サービスの強化に努めております。
⑦-2 ソフトウェアへの取り組み
当社グループは、オンラインホワイトボード「Strap」というSaaS(Software as a Service)アプリケーションを公開し、「デザイン」で培ったコラボレーションノウハウの社外への浸透を図っております。利用企業は「Strap」によって作業・コミュニケーションの効率化を実現し、共創を通じて新しい価値を生み出します。デザイン支援プロジェクトにて培ったノウハウを活用し、ユーザーの利便性を継続的に向上させるための機能の改善や、大企業での利用を想定したセキュリティや管理機能の拡充に積極的に取り組んでおります。
⑧ 内部管理体制の強化について
当社グループでは、今後継続的に事業が拡大していく中で、効率的な経営を行うために内部管理体制についてより一層の強化が求められていくものと認識しております。これに対応するため、当社グループでは、各分野に専門性を有した人員を配置し、社内管理体制の強化を図っており、今後においても引き続き充実させていく方針であります。
⑨ 新規事業の展開について
当社グループは、企業価値を向上させ、デザインの価値を引き上げるためには事業規模の拡大を図っていくことが必要であると考えております。当社グループは「デザイン」で培ったノウハウを、効果的にビジネスのあらゆる場面に浸透させ、幅広く展開することで、デザインパートナー事業とデザインプラットフォーム事業の事業間シナジーを追求しております。今後も継続的な事業成長の実現に向けて、既存事業及びサービスの伸長に加えて、新規事業の展開を積極的に検討してまいります。
⑩ サステナビリティへの取り組みについて
当社グループでは、サステナビリティの方針として、「社会を前進させるデザインの力を、ステークホルダーと共に広めていく。」を掲げ、パートナーをはじめとするステークホルダーと共創することで、社会の課題解決に向き合い続けていきます。またマテリアリティ(重要課題)として、「Design for Talent」、「Design for Partner」、「Design for Society」、「Design with Governance」を策定し、これらのマテリアリティ(重要課題)の取り組みを通じて社会に貢献し、企業価値の向上と持続的成長の実現を目指してまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
サステナビリティ全般
当社グループは、「ハートを揺さぶるデザインで世界を前進させる」というビジョンのもと、「デザインの力を証明する」というミッションを掲げ、デザインを通じたあらゆる社会課題の解決を目指しております。デザインの力を証明するためには、事業を成長させることによって、その力を社会に広く発揮していくことが必要不可欠です。そのために、当社グループは心を揺さぶるデザインの可能性を追求し、顧客やパートナーをはじめとするステークホルダーと共創することで、課題解決に向き合い続けていきます。デザインを通じたソリューションによって、社会に対する変化や前進の輪を広げていくことに貢献していきたいと考えております。
当社グループでは、顧客企業や株主等のステークホルダーの期待に応えるには、企業価値を向上するコーポレート・ガバナンスの強化が重要な課題であると認識しております。この考えに基づいて、従業員の安全衛生を高めるとともに長期的かつ安定的な株主価値の向上に努めるため、迅速で合理的な意思決定体制と、業務執行の効率化を可能にする社内体制の構築に取り組んでおります。
加えて当社グループは、サステナビリティ推進体制を強化しており、代表取締役社長を中心としたプロジェクトチームによりサステナビリティに関する議論や各種の取り組みを推進しております。サステナビリティに関する方針やマテリアリティ(重要課題)の特定をはじめ、ダイバーシティや労働環境、人権等の社会問題に関する取り組みについて議論、進捗モニタリングを行います。またサステナビリティ活動全般の取り組み状況については、経営会議での審議、議論を経て、取締役会に報告を行います。
また、取締役会はサステナビリティ全般に関するリスク及び機会の監督に対する責任と権限を有しており、サステナビリティ推進のプロジェクトで協議された内容の報告を受け、当社グループのサステナビリティのリスク及び機会への対応方針及び実行計画等について、審議・監督を行ってまいります。
当社グループは、デザインを通じた社会課題の解決を目指し、上記(サステナビリティの推進体制(Design with Governance))の拡充に加え、下記の3項目を加えた4つのテーマを戦略課題として位置づけました。いずれも長期的な価値創造と目指す社会の実現を支える上で重要であると考えており、各課題に対する取組を強化してまいります。それぞれ以下のとおりであります。
a.人的資本経営の推進(Design for Talent)
当社グループは、人の成長が事業や組織の成長であるという考えのもと、「人が成長する会社」を目指し、従業員の育成環境の向上と活躍機会の提供を行っております。そのため、従業員一人ひとりのキャリア形成を支援し、自己実現が可能な機会を提供することで、個人の成長を促し、同時に会社の成長を実現していきたいと考えております。具体的な取り組みとしては、従業員のスキル向上を目的としたeラーニング研修の提供や語学研修の実施、資格の取得を支援する「資格取得支援金制度」を導入しております。
また、当社グループはミッション、ビジョンを達成するためのコアバリューの一つとして「Play as a team」を掲げ、強固なチームになるためには、性別・国籍・宗教・学歴等に境界を持たず、多様な視点を持つメンバーを受容する環境づくりが重要だと考えております。バックグラウンドの異なるメンバーが公平な機会のもと、ライフステージの変化に応じた多様な働き方を実現できるような環境を整備することに注力しております。具体的には、事実婚や同性パートナーを対象とした社内制度や福利厚生の充実、フルリモートワークを選択できる勤務地選択制度、ファミリーサポート休暇等を行っております。これらを通じて、社員一人ひとりが最適な環境で仕事に取り組みながら、当社グループ全体が協力し合い、共に成長できるよう努めてまいります。
さらに、デザインプラットフォーム事業「ReDesigner」において、採用人数や候補者数の増加のみならず、当社が支援したデザイナー転職者の賃金向上にも寄与し、デザイナーの価値向上に貢献しております。また当事業年度より、デザイナーを目指す学生向け就活支援プラットフォーム「ReDesigner for Student」において、当社のキャリアデザイナーが複数大学で非常勤講師を務め、キャリア形成支援を行っております。デザインの力を信じる学生が一人でも多く、ビジョンを持ったキャリアの選択ができるようにサポートし、社会全体のイノベーションを推進していきます。
b.社会課題解決への貢献(Design for Society)
当社グループは、持続可能な社会の実現に向け、デザインを通じた社会課題解決への貢献を目指します。環境問題や少子高齢化、人口問題等の社会課題の解決に対して、デザインの力が求められると考えております。
当社グループ全体では、環境に配慮した経営を行っております。具体的には、業務フローのクラウド化を通じたペーパーレス化の促進やカーボンオフセットの導入を行っております。
デザインパートナー事業においては、デザインによる社会全体のステークホルダーに対する課題解決を提案しております。例えば、アプリケーションの開発を通じてビジネスのペーパーレス化推進、人口減少の課題を抱える地方自治体への支援等、持続可能な社会の実現に貢献いたしました。具体的には、当事業年度より地域経済の活性化と地方創生を目的に地方銀行と連携した「地銀共創パートナープロジェクト」を開始しました。
さらに、社会や地域コミュニティの発展と暮らしやすい社会の実現を目指しております。当社グループ内では、アクセシビリティ向上のための取り組みを強化しております。ウェブアクセシビリティ方針を当社ホームページにて公開、改善を進めるとともに、その知見をデザインパートナー事業においても活かしております。また、2020年度より利益の1%を寄付や無償でのデザイン支援を通じた社会貢献活動を継続的に実施しております。
社会課題の解決に興味を持つデザイナーを増やすことも、業界を牽引するデザインカンパニーの責務と考え、デザインコミュニティの発展にも貢献しております。
c.パートナーとの共創(Design for Partner)
当社グループは、ビジネスパートナーが企業変革を進め、イノベーションを生み出し続けられる社会を作りたいと考えております。そのためには、当社グループのステークホルダーとなるビジネスパートナーとの深い関係構築が必要であり、提供ソリューションを拡充していくことで、ビジネスパートナーとの共創を目指します。そして、顧客体験を起点としたビジネスパートナーとの共創を通じて、事業やサービスの成長だけではなく、社会全体のイノベーションの実現をデザインの力で広げていきます。当事業年度では、デザインパートナー事業において、当社として新たな取り組みとなるビジネスパートナーとのレベニューシェア型の事業開発の実施や、MBAプログラム講座の共同開発等、共創による取り組みを推進しています。
当社グループでは、経営上の意思決定及びその執行を監督・監査し、グループ全体のリスク管理及び内部統制の向上を図る一方で、迅速な意思決定を行うことができる体制を確保することが重要と考えております。そのため、当社グループでは、グループ全体におけるリスクマネジメント及び法令・定款の遵守を徹底するため、リスクマネジメント委員会を設置しており、定例会を月に1回開催し、また取締役会において、定期的に情報共有を図っております。グループ各社横断的リスクについて、管理部管掌執行役員の下、管理部が中心となって重要リスクを特定し、代表取締役社長を最高責任者とするリスクマネジメント委員会で審議の上、損失の危険に関するリスク対策を講じております。
(4) 人的資本に関する戦略・指標及び目標
当社グループの人的資本に関する戦略については、上記(2) サステナビリティに関する戦略 a.人的資本経営の推進(Design for Talent)に記載の通りであります。また、人的資本に関して、以下の指標を用いています。なお、具体的な目標は、現時点において定めておりませんが、サステナビリティの更なる推進を図るべく、プロジェクトチームにおける議論を経て、各指標の目標設定を今後検討してまいります。
(注)1.対象は株式会社グッドパッチ、株式会社スタジオディテイルズであります。
2.対象は株式会社グッドパッチであります。
3.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
4.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
本書に記載した事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、リスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下のとおり記載しております。なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社の財政状態、経営成績等に与える影響の内容については、合理的に予見することが困難であるものについては具体的には記載しておりません。
当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であり、リスク管理体制として代表取締役社長を最高責任者とするリスクマネジメント委員会を設置しております。管理部管掌執行役員の下、管理部が中心となり重要リスクを特定し、当該委員会で審議のうえ、対策を講じております。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅するものではありません。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループが属するデジタルトランスフォーメーション(DX)市場は、その市場の拡大とともに競合他社の参入が増加しており、一定の競争環境があるものと認識しております。今後、低価格で優れたサービスを提供する競合企業、又は大きな資本力で優秀な人材獲得を行う競合企業が現れた場合、プロジェクト獲得や人材獲得競争等の競合状況の激化により、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
当社グループは、拡大するDX市場に向けて、積極的な広報活動に加え、マーケティング活動の強化を行ってまいりました。今後は継続的にマーケティングの実施体制をさらに拡充し、マーケティング活動の分析活動・効果検証による改善活動の実施、アライアンスによる新規案件の創出、事例発信の強化、ナーチャリングの強化等についても取り組み、さらなるプロジェクトの提案機会を獲得してまいります。
また成長するDX市場における新たなニーズ(戦略策定やマネタイズ設計、組織支援等)に応え、顧客企業の課題解決にさらに貢献していくためには、提供するソリューションの領域を拡張させ、幅広いサービス提供を可能にすることが重要と考えております。そのため、当社グループでは、UXデザイン領域を軸に「デザイン×事業戦略」、「デザイン×組織」、「デザイン×CXテクノロジー」、「デザイン×ブランド」に事業領域を拡げ、各領域に適した内部組織を設計し、高品質なソリューション提供による競争力の強化を目指してまいります。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループは、デザインパートナー事業を中心にDX市場に属しております。デジタルトランスフォーメーション(DX)は企業価値向上を実現する重要な経営課題の一つと位置付けられ、企業のDX戦略の策定及び推進体制の構築が進み、各部門や現場に合わせた具体的なDX施策に向けた本格的な投資に伴い、DX市場は拡大することが見込まれます。
しかしながら、当社グループの想定を上回る景気悪化等により長期的に市況が低迷した場合は、デザイン支援プロジェクトに対する問い合わせ減少やプロジェクトの終了又はプロジェクト稼働人数縮小に伴い品質が低下するなど、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
当社グループは、企業がDXを成功させるために、急速に変化する顧客の環境を意識しながら柔軟な思考で最適なサービス設計を行うという、UI/UXデザインに直結する要素が欠かせないと考えております。当社グループでは、UI/UXデザインにおける強みを活かし、特に大手企業のDX戦略の実行に際しデザインを活用し支援する活動を推進しております。プロジェクトの実施において、プロジェクトの課題解決を出発点とし、顧客企業の発展に貢献する取り組みやアイデアを積極的に提案し、プロジェクト関係者にとどまらず、顧客企業の経営層や意思決定者層も巻き込んで対話を進め、顧客企業と長期的な関係を築いてまいります。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループは、インターネット関連技術に基づいて事業を展開しております。当該領域は技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が極めて速く、それらに基づく新機能や新サービスの導入が相次いで行われる変化の激しい市場であります。
このような環境の中で、当社グループは、最新技術の開発を率先して行っております。しかしながら、今後AI技術など、何らかの革新的な技術が開発され、当社グループの対応が遅れた場合や、そのような革新的な技術に対応するために多額のシステム開発費用が追加的に発生する場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
最新技術に関する情報収集や試用、技術への深い理解をもつ有識者の採用を積極的に行っているほか、AI技術の活用を積極的に取り組んでおり、従業員がナレッジとして、情報集約したのち、全社へと公開・共有することで、技術革新のトレンドを収集、激しい環境変化への順応を実現しております。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループでは、当社の持続的な成長のためには、継続的に優秀なデザイナーとなりうる人材を確保し、かつ長期的に活躍してもらう仕組みを整備することが重要な要素であると認識しております。しかしながら、当社の想定を超える人材市場の逼迫や業務拡大・業務内容の変化のため、育成や採用が想定の通りに進まず、適正な人材配置がなされない場合、退職による人材流出が想定を上回った場合には、プロジェクト量の縮小やプロジェクト品質低下など当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。また労務環境が悪化した場合には、従業員の心身の健康が保てなくなり、労働生産性の低下や人材流出につながる可能性があります。
[リスクへの対応策]
既存事業の需要拡大を見据えた計画的なデザイナー人員の採用・育成を計画しております。「ReDesigner」等の運営によりデザイナー人材の市場動向を迅速に把握することや、採用チャネルの拡充や採用人員の増加等のデザイン人材採用を強化するとともに、社内にてデザイナーとしてのスキル向上を図るための体系的なデザイン研修等を実施し人材開発を推進してまいります。また、従業員が自身の成長へ取り組めるよう、品質向上のためのナレッジ共有やeラーニング研修などの福利厚生等を整備し、ジュニアメンバーを含む全従業員の成長を促すように努めております。加えて、働き方や価値観の多様化に対応しDE&Iの推進や健康経営の推進を行い、副業制度等の人事制度の構築やフルフレックス制度、リモート勤務等の労務環境の整備を実施し、従業員の心身へのケア、労働生産性低下防止、人材流出の予防に努めております。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
デザインパートナー事業におけるプロジェクト推進にあたっては、当社のデザイナーによるデザインプロセスの遂行状況やアプリやウェブページ等のデザイン品質の提供状況をスキルに定評のあるリードデザイナーが確認しながら進める管理体制を採用し、プロジェクトの提供品質を確保しております。しかしながら、リードデザイナーのリソース確保が十分に行われない場合、プロジェクトの提供品質にばらつきが生じ、顧客満足に影響を及ぼし、当社のブランドを棄損する可能性があり、その結果、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
稼働中のプロジェクト品質及びリードデザイナーの監修リソース、その他デザイナーの稼働把握を目的に、管理役職者らを中心に、週次単位でのプロジェクトメンバーヒアリング、ヒアリング結果を基にプロジェクト状況の評価を全プロジェクト対象に実施しております。また、社内の品質評価だけでなく、顧客満足度を直接相手にヒアリングし、品質基準と顧客満足度の改善に努めております。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社代表取締役社長の土屋尚史は、デザインパートナー事業開始以来当社グループの事業推進において重要な役割を担ってまいりました。同氏は、多数の企業へのデザインプロジェクトの経験からデザインのビジネスへの展開において豊富な経験と知識を有しております。急な病や事故、そのほかの理由により、同氏が経営執行を継続することが困難になった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
当社グループでは、取締役会等において役員及び従業員への情報共有や権限委譲を進めるなど組織体制の強化を図りながら、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。同氏の経験と知識を全社及び従業員へ還元するため、同氏自ら入社時研修や月次の業績説明を行うなど、様々な取り組みを行っております。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループは、未だ成長途上にあると考えており、今後の事業及び経営成績を予測する上で必要な経験等が十分に蓄積されていないものと考えております。当社グループの事業運営において、事業規模に適した内部統制・ガバナンス体制の整備が不十分となった場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
[リスクへの対応策]
今後の事業運営及び事業拡大に対応するため、内部管理体制について一層の充実を図る必要があると認識しており、管理体制の整備と連携強化、及び体制拡大のための人材確保・育成へと取り組んでおります。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループは、M&Aによる戦略的投資を推進し、デザインパートナー事業のケイパビリティ強化(強みの拡大)をはじめとした既存事業の強化、事業間シナジーの強化、新規事業機会の創出等により成長を図りたいと考えております。当該推進については、対象企業の顧客、業績、財政状況、競争優位性、当社グループ事業とのシナジーやリスク分析結果等を十分に考慮した上で進めてまいります。しかしながら、M&A後に未認識債務の判明や偶発債務の発生等事前の調査で把握できなかった問題が生じること等が発生する際には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
[リスクへの対応策]
当社グループでは、「デザイン領域と親和性の高い開発領域の企業」、「顧客サービス運用支援を行う企業」等、開発及びグロース領域に位置する企業を検討対象としており、M&Aを実施する場合には財務・事業・法務・人材等の観点から慎重に選定します。
また、当社グループのデザインノウハウ及びデザイン人材を活用し、中長期的視点で成長が見込まれる企業についても、併せて検討対象とすることといたします。また当該対象企業については外部機関を活用した十分な調査の実施、対象となる企業の財務内容や事業についてデューデリジェンス、買収メリット等を総合的に勘案し検討してまいります。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループが保有する有形固定資産及びM&Aに伴い発生するのれんや無形資産等は減損リスクにさらされております。今後、当社の想定を上回る景気悪化、市況の低迷、競合状況の変化等により、保有する固定資産から得られる将来キャッシュ・フローの状況等が悪化し、経済価値が著しく低下した場合には減損処理が必要となります。こうした場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
当社グループが保有する上記の有形固定資産は営業活動において使用するオフィス設備やPCが主なものであります。従って、当社グループの事業運営において、収益力の維持向上を図ることが当該リスクの低減につながるものと考えております。本稿記載の各種[リスクへの対応策]を講じ、収益力の維持向上に努めてまいります。
また、のれんや無形資産等については、当社から連結子会社等へ役員を派遣し経営参画するなど、連結子会社等の業績の適時把握や収益性改善施策の実施、管理体制の強化、当社とのシナジーの醸成等を行い、収益性向上に努めております。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループは、デザインの価値を引き上げるために複数の新規事業又はサービスを企図しております。新規事業を立ち上げる場合、安定した収益獲得までには一定の時間がかかることが想定され、その間、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、新規事業の採算性には不透明な面も多く、予想通りの収益が獲得できない場合は、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
新規事業への投資にあたっては、当社グループの各事業とのシナジー、事業計画等を慎重に調査・検討し、将来の当社グループの業績に貢献すると判断した場合に実行をしております。また、新規事業への投資後は、事業の推移等を定期的にモニタリングし、計画の修正や再生等が必要な場合には、取締役会又は経営会議にて審議を行っております。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループは、提供するサービスに関連して多数の顧客企業の機密情報や個人情報を取り扱っております。不正アクセス、コンピュータウィルスの侵入、情報セキュリティの欠陥等により重要な情報資産が外部に漏洩した場合には、当社の社会的信用の失墜、損害賠償請求の発生、ブランドの毀損等により、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
これらの情報資産を保護するため情報セキュリティ基本方針を定め、この方針に従って情報資産を適切に管理、保護しております。また、当社はプライバシーマーク認証(JIS Q 15001準拠)を取得しており、個人情報保護体制を継続的に改善しています。さらに、従業員への教育、アクセス権限の設定、アクセスログの管理、外部委託先のセキュリティ体制の確認等、情報漏洩のリスクの回避を図っております。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループは、ブランド価値を向上させ、企業価値の持続的な拡大を図るにはコンプライアンスが重要だと認識しております。現時点では特段のリスクは顕在化しておりませんが、当社グループの役職員がコンプライアンスに違反する行為を行った場合は、当社グループの信用が低下し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
[リスクへの対応策]
コンプライアンスに対する従業員の理解を深めるため、入社時の説明、役員・管理職を対象とした教育活動など、啓蒙活動を徹底しています。また内部通報用のホットラインを監査役・法務宛に設置し、いつでも通報・対応することが可能な体制を整え、早期にコンプライアンス違反の発見と適切な対応を可能にしております。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
デザインパートナー事業では、受託案件の一部を他社へ委託することがあり、その場合は下請代金支払遅延等防止法の規制を受けることとなります。また、デザインプラットフォーム事業では、「ReDesigner」において職業安定法、オンラインホワイトボードツール「Strap」において電気通信事業法の規制をそれぞれ受けております。
特に、「ReDesigner」は、職業安定法に基づき、有料職業紹介事業として厚生労働大臣から許可を受けておりますが、当該事業活動の継続には有料職業紹介事業の許可が不可欠であるため、何らかの理由により許可の取り消しがあった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当該許可の取り消しとなる事由は職業安定法第32条の9において定められており、当社グループが認識している限りでは、当該許可の取り消しとなる事由に該当する事実はありません。なお、当社グループが保有している有料職業紹介事業許可の許可番号及びその取得年月は以下のとおりです。
今後、新たに当社のデザインプラットフォーム事業に関する規制等の制定等又は改正が実施された場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
当社では、コンプライアンス経営の確立に努め、顧問弁護士等を通じて、新たな規制の情報を直ちに入手し、影響を検討・対応する体制や法務担当者による法令適合性の審査や、契約書のリーガルチェック、法令違反の発生を防止する社内管理体制を構築し、法律、条例、関連諸規則等の遵守体制を強化しております。
[リスクの内容と顕在化した際の影響]
当社グループが使用する商標、ソフトウェア、システム等について、現時点において第三者の知的財産権を侵害するものはないと認識しております。万が一、第三者の知的財産権を侵害した場合は、当該第三者より、損害賠償請求、使用差止請求等が発生する可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
[リスクへの対応策]
顧問弁護士との連携体制を整備し、侵害を回避するための法務担当者による著作権等の監視、管理等を行っていく方針であります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善により、緩やかに回復しております。一方で、アメリカの政策動向や金融資本市場の変動、物価上昇及び個人消費の低迷等の影響を受け、国内外における経済的な見通しは不透明な状況が続いております。
このような環境のもと、各企業においては、持続的成長を実現するために、様々な対策を講じることや先行投資等に注力する傾向がみられております。特に、デジタルトランスフォーメーション(DX)(注1)やAI(人工知能)の活用による事業革新や業務効率化、さらには新たな価値創出に向けた投資は加速しております。加えて、社会課題への対応やステークホルダーとの関係強化に、企業の存在意義や目指す方向性を明確化し、ミッションの再構築に取り組む企業が増加しています。これに伴い、課題解決力やビジネスデザイン、企画を支援する外部パートナーへの需要も一層高まっております。
このような環境の中、当社グループは「ハートを揺さぶるデザインで世界を前進させる」というビジョンのもと、「デザインの力を証明する」というミッションを掲げて、「デザイン」を通じて人々の生活がより便利になり、より暮らしやすくなることを目指し事業活動を推進してまいりました。
主要事業であるデザインパートナー事業においては、当社の強みである戦略デザインやUI/UXデザイン(注2)と、連結子会社である株式会社スタジオディテイルズの強みである質の高いクリエイティブとブランディングを融合し、顧客企業のさらなる期待に応えられるよう、デザイン支援の提供を行ってまいりました。また、デザインプラットフォーム事業においては、デザイナー人材紹介サービス「ReDesigner」やオンラインホワイトボードツール「Strap」を中心に、デザインパートナー事業で培ったノウハウやブランドを有効活用しながら、事業を推進しております。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高は5,085,553千円(前連結会計年度比29.0%増)、営業利益は557,483千円(前連結会計年度比1,514.7%増)、経常利益は613,021千円(前連結会計年度比1,212.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は407,051千円(前連結会計年度比3,429.5%増)となりました。
報告セグメント別の業績の状況は以下のとおりであります。
a. デザインパートナー事業
デザインパートナー事業は、顧客企業と当社のデザイナーが一体となりプロジェクト形式で包括的なデザインサービスを提供しております。最初に、サービスやブランド等の新たな価値を創出したい顧客企業とともにプロジェクトチームを立ち上げ、プロジェクトで解決する課題を抽出します。プロジェクトが開始されると、本質的な価値の発見が行われ、顧客企業の独自の強みや特徴が明らかにされます。このフェーズでは、プロジェクトチームが顧客企業と緊密に連携し、価値の源泉を特定し、その価値を洗練するための手段・プロセスの検討が行われます。次に、顧客企業の利用者(ユーザー)を特定し、ユーザーにとって利用しやすいものとなるよう、ユーザーの価値観に合致するデザインが開発されます。このフェーズでは、プロジェクトチームはデザインの詳細な要件を抽出し、ユーザーフィードバックを絶えず取り入れて調整を行います。こうして生み出されたデザインは顧客企業の戦略とブランディング活動に統合され、企業のビジョンと目標に紐づく事業活動に一貫性をもたらします。なお、アプリケーションのUI/UXデザイン開発においては、当社のエンジニアリングチームもプロジェクトに参画し、実際のデジタルプロダクトの構築を行うことがあります。これら一連のプロセスを通じて、顧客企業は既存のビジネスプロセスをデジタル化し、イノベーションを促進でき、効率性の向上や新しい価値の提供が可能となります。
近年DXが注目を集め、企業がデジタル領域において変革を求められる状況の中で、デザインの持つ役割の重要性は益々高まっております。そのような状況の中、デザインパートナー事業では、数多くのデジタルデザイン支援の知見を集約し、経験豊富なデザイナーを集め、育成することで、より多くの企業に対して、高品質なデザイン支援を行うことが可能になります。そのため、デザインパートナー事業はデザイナーの採用活動を積極的に行い、提供リソースであるデザイナー人員を拡大するとともに、より幅広い業種業態の顧客企業に対してデザイン支援を実施してまいりました。また、日本国内の正社員デザイン部門及び「Goodpatch Anywhere」における営業リードの共有に加え、プロジェクト獲得やデザイナーリソースの連携を行ってまいりました。
当連結会計年度においては、株式会社スタジオディテイルズ及びGoodpatch Anywhereを含むプロジェクト提供を行った顧客社数(注3)は62.0社(前年同期は51.9社、前年同期比19.4%増、上半期:60.8社、下半期:63.2社)、月額平均顧客単価(注4)は6,075千円(前年同期は5,497千円、前年同期比10.5%増、上半期:6,045千円、下半期:6,105千円)となりました。また、社内デザイン組織のデザイナー数は、当連結会計年度末において149名(前年同期比7.5%減)「Goodpatch Anywhere」の所属デザイナー数は635名(前年同期比7.6%増、うち稼働デザイナー数は50名、前年同期比22.0%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度におけるデザインパートナー事業の外部顧客への売上高は4,696,146千円(前連結会計年度比30.6%増)、営業利益は611,551千円(前連結会計年度比376.4%増)となりました。
(デザインパートナー事業のKPI推移)
※Goodpatch Anywhereを含めた数値を記載しております。
デザインプラットフォーム事業は、デザインパートナー事業によって行われるUI/UXデザイン支援を様々な側面からサポートするサービスを提供しております。具体的には、自社で構築したデザイン人材プールを活用したデザイナー採用支援サービス「ReDesigner」やSaaS型のオンラインホワイトボードツール「Strap」で構成され、それぞれのシナジーを創出し、デザインに関連したビジネスの拡大を行うものとなります。
当連結会計年度においては、「ReDesigner」は、ダイレクトリクルーティング機能が登録者数及び契約社数の増加に貢献しております。また、「Strap」においては、機能開発を進めるとともに、企業の研修ニーズを捉えた導入支援を経て、導入規模の拡大を図っております。
以上の結果、当連結会計年度におけるデザインプラットフォーム事業の外部顧客への売上高は389,406千円(前連結会計年度比12.1%増)、営業損失は54,067千円(前連結会計年度は93,845千円の営業損失)となりました。
(注)1.デジタルトランスフォーメーション(DX)とは、Digital Transformationの略語で、企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること、を意味します。
2.UI(User Interface/ユーザーインターフェース)とは、「ユーザーがPCやスマートフォン等のデバイスとやり取りをする際の入力や表示方法などの仕組み」を意味します。また、UX(User Experience/ユーザーエクスペリエンス)は「サービスなどによって得られるユーザー体験」のことを指します。
3.顧客社数とは、デザインパートナー事業において、当社グループとデザインプロジェクトを進めるために契約した顧客企業の社数を指しており、1か月にデザイン支援を提供した顧客社数の当該期間の平均値を示しています。
4.月額平均顧客単価とは、四半期ごとの売上高を顧客社数で除した数値の平均値を示しています。
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ443,596千円減少し、3,395,698千円となりました。主な要因は、現金及び預金の減少542,011千円、未収還付法人税等の減少48,766千円、前払費用の減少24,347千円があった一方で、売掛金及び契約資産の増加156,553千円があったこと等によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ1,013,021千円増加し、1,849,729千円となりました。主な要因は、投資有価証券の増加1,108,142千円があった一方で、のれん償却に伴うのれんの減少63,467千円、繰延税金資産の減少22,454千円があったこと等によるものであります。
この結果、当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ569,424千円増加し、5,245,428千円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ423,124千円増加し、956,456千円となりました。主な要因は、未払法人税等の増加204,499千円、賞与引当金の増加98,461千円、未払消費税等の増加78,249千円があった一方で、1年内返済予定の長期借入金の減少31,989千円があったこと等によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ126,497千円減少し、143,793千円となりました。主な要因は、長期借入金の減少130,423千円があったこと等によるものであります。
この結果、当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ296,627千円増加し、1,100,250千円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末と比べ272,796千円増加し、4,145,177千円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益計上に伴う利益剰余金の増加407,051千円があった一方で、自己株式の取得による減少150,068千円があったこと等によるものであります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ542,011千円減少し、2,733,133千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは844,388千円の収入(前連結会計年度は57,122千円の支出)となりました。これは、税金等調整前当期純利益の計上621,156千円、賞与引当金の増加98,461千円、のれん償却額65,391千円、未払金の増加56,857千円等の増加要因があった一方で、売上債権及び契約資産の増加156,553千円、法人税等の支払額17,008千円等の減少要因があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは1,075,915千円の支出(前連結会計年度は58,487千円の支出)となりました。これは、投資有価証券の取得による支出1,077,134千円、有形固定資産の取得による支出2,324千円等の減少要因があった一方で、投資事業組合からの分配による収入4,608千円の増加要因があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは310,328千円の支出(前連結会計年度は116,901千円の収入)となりました。これは、新株予約権の行使による株式の発行による収入4,560千円等の増加要因があった一方で、長期借入金の返済による支出162,412千円及び自己株式の取得による支出151,385千円の減少要因があったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の状況
該当事項はありません。
当社では受注販売を行っておりますが、受注から売上高計上までの期間が短期であるため、また、当社グループのうち一部の連結子会社においても受注販売を行っておりますが、グループ事業全体における重要性が低いため、「受注実績」は記載しておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上を占める相手先がいないため記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択と適用を前提とし、資産・負債及び収益・費用の報告額並びに開示に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。経営者は、これらの見積り及び仮定について過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる可能性があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用しております重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。また、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
当連結会計年度においては、既存のデザインプロジェクトにおける高品質な役務提供の継続とともに、新規案件の受注にも積極的に取り組むなど、デザインパートナー事業の拡大に努めてまいりました。また、デザインプラットフォーム事業は、「ReDesigner」及び「Strap」の売上獲得に努めてまいりました。
当連結会計年度の経営成績等の分析・検討内容は以下のとおりであります。
(売上高)
当連結会計年度における売上高は5,085,553千円(前連結会計年度比29.0%増)となり、前連結会計年度に比べて1,142,585千円増加いたしました。これは主に、デザインパートナー事業における売上高が伸長したことによるものであります。
セグメント別の売上高については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載しております。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は2,143,028千円(前連結会計年度比21.8%増)となり、前連結会計年度に比べ383,182千円増加いたしました。これは主に、デザインパートナー事業において、業務委託費が増加したことによるものであります。
以上の結果、売上総利益は2,942,524千円(前連結会計年度比34.8%増)となり、前連結会計年度に比べて759,403千円増加いたしました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、2,385,040千円(前連結会計年度比11.0%増)となり、前連結会計年度に比べ236,445千円増加いたしました。これは主に、業務委託費並びに賞与引当金繰入額が増加したことによるものであります。
以上の結果、営業利益は557,483千円(前連結会計年度比1,514.7%増)となりました。
(営業外収益・営業外費用、経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は63,558千円(前連結会計年度比239.6%増)となり、前連結会計年度に比べ44,840千円増加いたしました。また、営業外費用は8,021千円(前連結会計年度比22.6%増)となり、前連結会計年度に比べ1,476千円増加いたしました。
以上の結果、経常利益は613,021千円(前連結会計年度比1,212.7%増)となりました。
(特別利益・特別損失、親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は8,135千円となりました。これは主に、新株予約権戻入益の計上によるものであります。
特別損失の発生はありません。また、法人税等(法人税等調整額を含む)は220,660千円(前連結会計年度は35,896千円)となり、前連結会計年度に比べ、184,763千円増加いたしました。これは主に、税金等調整前当期純利益の増加に伴い、法人税、住民税及び事業税が増加したことによるものであります。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は407,051千円(前連結会計年度比3,429.5%増)となりました。
当社グループをとりまく事業環境については、ユーザーエクスペリエンス(UX)を意識したデジタル化を軸に事業変革を図ろうとする企業ニーズが顕在化しつつあり、ビジネスモデルの変革や新しいビジネスの創出等の実現を目指す投資、いわゆるデジタルトランスフォーメーション(DX)への投資が拡大しております。また、生成AIをはじめとする人工知能(AI)技術の急速な進展を背景に、DXの一環としてAI関連分野への投資も拡大傾向にあります。
日本の市場調査会社の株式会社富士キメラ総研による調査結果では、デジタルトランスフォーメーション(DX)は企業価値向上を実現する重要な経営課題の一つと位置付けられるとともに、全社戦略として各部門や現場に合わせた具体的なDX施策に向けた投資が本格化し、2030年度のDXの国内市場規模は年平均成長率10.8%、市場規模では4兆5,309億円(2023年)から9兆2,666億円(2030年)に拡大すると予測されております。
このような状況の中、当社グループでは、企業はデジタルの力でビジネスの変革を行うことが必要と考え、顧客企業の変革を促進するために、UI/UX領域を中心に強みを持つ当社の事業領域を拡大し、AI領域を含めた事業ポートフォリオの拡張や提供ソリューションの拡充を目指してまいります。加えて、企業の変革やイノベーションの支援に向けて、顧客企業とより深いパートナーシップを構築してまいります。
当社グループの事業セグメントにおける状況は次のとおりであります。
デザインパートナー事業においては、プロジェクト受注獲得数の増加および長期的なプロジェクト継続、事業領域の拡大が課題となっております。
まずは、営業組織の強化とマーケティング活動への投資を通じて、商談数を増加させ、プロジェクト受注獲得数の増加に繋げることを目指します。加えて、デザイン部門に設置したプロデューサーチームを活用し、顧客との長期的な関係を築くことで、顧客企業とのプロジェクトの継続を図ります。
また、顧客のビジネスフェーズに合わせたデザイン組織の体制構築を行い、顧客の状況に応じた適切なソリューションを提供します。具体的には、立ち上げフェーズの事業に対してビジネス全体の成功・成長を見据え、新規事業特有の不確実性を低減し、成功確度が高い事業へと導く「Incubation」、成長フェーズにあるプロダクト・サービスの事業成長に伴う顧客課題を解決し、事業を成功に導く「Growth」、そして、成熟期にある事業やプロダクトに対して再成長のための課題を発見・解決し、成長フェーズへと移行させる「Transformation」の3つのフェーズに合わせて、顧客への価値提供を行います。
さらに、デジタルプロダクトのUI/UXデザインを強みとして顧客起点の体験設計やビジネスの課題解決を行ってきた当社の実績と知見を生かし、AI領域・HR領域・マーケティング領域・事業戦略領域をそれぞれ重要テーマと掲げて、事業領域のさらなる拡大を目指します。
デザインプラットフォーム事業においては、コア事業であるデザインパートナー事業周辺の人材・ソフトウェア領域を深耕し、事業の拡大を図ってまいります。具体的には、人材紹介サービス「ReDesigner」において、全てのデザイナーのためのキャリア支援プラットフォームを目指しビジネス領域を広げ、デザイン人材のダイレクトリクルーティングのプラットフォームへと拡大させていきます。そして、オンラインホワイトボードツール「Strap」は機能開発を進めるとともに、企業の研修ニーズを捉えた導入支援を経て、導入規模の拡大を図ってまいります。そのほか、AIデザインツール「Layermate」・採用AIエージェント「HRmony AI」等のAIプロダクト機能開発を進め、事業拡大を図ってまいります。
④ 経営者の問題認識と今後の方針について
当社の経営者は、当社グループが今後さらなる成長と発展を遂げるためには、厳しい環境の中で様々な課題に対処していくことが必要であると認識しており、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、事業運営に努めてまいります。
当社グループのキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社グループの資金需要は、事業拡大・機能拡充のための人材確保に係る採用及び人件費、将来の買収及び戦略的投資のための資金、新たな自社製開発の新規事業への投資資金が中心となります。
なお、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は2,733,133千円(前連結会計年度末は3,275,145千円)となりました。また、流動比率(流動資産 / 流動負債)は355.0%と十分な流動性を確保しております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。