文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、『「カセツ」の力で、社会に明日の場を創りだす』というパーパス(存在意義)及び『社員のため、社員の家族のため、顧客のため、株主のために、安心と幸せを提供し、社会性を第一優先とした、独自性、経済性を追求する企業を目指す』という経営理念のもと、仮設機材レンタルサービスの強化により経営基盤を安定させ、更なる成長が期待できる事業を新たに創出し、建設仮設業界で最も必要とされる存在となることを経営ビジョンとして、仮設工事に係る多様なサービスをワンストップで提供するとともに、仮設工事業界のイメージ向上につながる先進的なサービスを創出し業界の抱える問題を解決することを目指しております。
(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
当社が自社の分析をする際に重視する経営指標は、売上高、営業利益率、仮設機材稼働率であります。
事業規模を示す売上高、損益面において事業の収益性を示す営業利益率を管理することにより、経営効率の一層の向上を図っております。
業務面では、賃貸資産の総保有額に対しレンタル中の資産額の比率を示す仮設機材稼働率を重視することにより、拠点間の仮設機材再配置や営業活動の最適化を図り、機材投資の適正化、業務の平準化と機会損失回避に努めております。
(3) 経営環境、経営戦略等
当社の業績に影響を与える建設業界におきましては、公共投資は堅調に推移した一方、民間設備投資は新型コロナウイルス感染症の影響により低調に推移しており、先行きに対する不安の高まりが企業マインドを下押しした影響で、弱い動きが続く状況となりました。
このような状況のもと、当社におきましては、仮設機材のレンタルから販売に至るまでワンストップで対応できるサービスの強みを活かし、当該分野での主力企業として成長するとともに、海外も含めた事業展開も拡大してまいります。具体的な経営戦略は以下のとおりです。
①既存顧客の深耕及び新規顧客の開拓
既存顧客の深耕を通じて当該顧客の取引量拡大を図るとともに、新規顧客の紹介を受けることにより顧客基盤の拡大を目指しております。また、自社独自のマーケティングにより積極的な営業活動を通じて新規顧客の獲得を目指しております。
②拠点開発
現在、本州内に営業所として5カ所、機材センターとして17カ所展開しております。より近く、より便利をモットーに、これらの拠点を起点としたドミナント展開を通じ既存顧客へのサービスの拡充を図るとともに、新たな顧客の獲得にもつなげていく戦略をとっております。また、成長著しいベトナムにおける仮設機材レンタルの展開を模索しております。
③サービス・品揃えの強化
建設時の落下物を防ぐための機材で設置が義務付けられている「朝顔」を改良し、部品点数の半減かつ軽量化を実現した新機材(くさび緊結式次世代シート朝顔 SpeeK)を開発し、展開しております。今後も、機能性の改良ニーズ・安全性の強化ニーズを汲み取ったオリジナル品の提供などを視野に入れ、サービス・品揃えの強化を進めてまいります。
④建設仮設業界活性化への貢献
建設仮設業界への興味・関心を高め、中長期的な視点で若手人材不足の解消を目指し、業界の更なる活性化に貢献することを目的として、メディアサイト(POP UP SOCIETY)を運用し、足場の持つ「仮設性」をテーマに継続して情報発信を行っております。こちらのコンテンツにつきましては、2022年4月にコーポレートサイトへ統合し、より発信力の強化を目指してまいります。また、一般の方にも足場に触れてもらう機会を創出するため、足場を用いたパルクール(注)のイベントを開催しております。
(注)パルクールとは、走る・跳ぶ・登るといった移動に重点を置く動作を通じて、心身を鍛えるスポーツで
あります。
(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社を取り巻く市場環境は急速に変化し、益々競争が激化しております。そのような市場環境で継続的な成長を図るために、既存事業であるレンタル関連事業の安定した収益拡大を図るとともに、更なる成長が期待できる事業を新たに創出し、更にはこれらを支える人材育成や管理体制の強化を対処すべき課題と定め、以下のような課題に取り組んでまいります。
①レンタル関連事業の強化
建設事業者あるいは足場施工業者等の当社の顧客においては、更なる事業拡大のための機材投資の他、劣化・破損・滅失等による仮設機材等の一定の補充更新需要があり、機材投資に係る資金負担が生じる中、当社の扱うレンタル品の活用により、投資負担を軽減しながら事業展開されているものと考えます。一方、当社にとっても、上記の顧客のニーズに的確に応えることで、機材のレンタル出庫量が増加し安定した収益の拡大に繋げることが可能となります。また、機材センターの開設に際しては、既存センターの立地状況を踏まえ、同一地域におけるドミナント形成も考慮に入れながら展開することとしております。顧客に対するサービスの品揃えとして、レンタルだけでなく販売も手掛けることで、単なるレンタルサービスを提供する会社からの脱却を図り、レンタル品・購入品の最適な比率のアドバイスなど、様々な相談にお応えしながら当社をご利用いただけるよう取り組んでまいります。
②サービス・品揃えの強化及び新規事業の創出
建設時の落下物を防ぐための機材で設置が義務付けられている「朝顔」を改良し、部品点数の半減かつ軽量化を実現した新機材(くさび緊結式次世代シート朝顔 SpeeK)を開発し、展開しております。今後も、機能性の改良ニーズ・安全性の強化ニーズを汲み取ったオリジナル品の提供などを視野に入れ、サービス・品揃えの強化を進めてまいります。
また、当社は仮設機材のレンタル・販売を主たる事業として展開しておりますが、単一事業であるが故に、サービスを提供する業界に不測の事態が発生した場合において、業績に大きな影響が出る可能性がございます。そのため、新規事業の創出に取り組んでおります。具体的には、ベトナムにおける仮設機材レンタルの展開を模索しております。
③建設仮設業界活性化に向けた情報発信
建設仮設業界は少子高齢化による人材不足に直面しており、将来的に業界の担い手が減少してしまう可能性がございます。建設仮設業界への興味・関心を高め、中長期的な視点で若手人材不足の解消を目指し、業界の更なる活性化に貢献することを目的として、メディアサイト(POP UP SOCIETY)を運用し、足場の持つ「仮設性」をテーマに継続して情報発信を行っております。こちらのコンテンツにつきましては、2022年4月にコーポレートサイトへ統合し、より発信力の強化を目指してまいります。また、一般の方にも足場に触れてもらう機会を創出するため、足場を用いたパルクールのイベントを開催しております。
④人材育成・管理体制の強化
社内に新規事業を担う社員を育成することを目的として、人事制度の再構築に取り組んでおります。具体的には、評価制度の見直しを実施し、併せて外部教育機関への入学支援や網羅的にスキルや知識を習得する教育制度の再構築を進めております。また、機材センター業務の簡素化・標準化・デジタル化を推進し、在庫予測にAIを活用する等、効率的な運営を実現するとともに、バックオフィス体制の再構築として、業務分掌を見直し、最適人数にあわせた人員補充を進め、コンプライアンス意識の更なる向上等、管理体制の強化に取り組んでまいります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1)建設投資動向等の影響について
当社は、建設用仮設機材のレンタルを主たる事業としております。当社の主要取扱品目は、主に建設現場で使用される仮設機材であるため、当社の業績は建設投資動向の影響を受ける傾向にあります。建設投資動向は、民間設備投資や国及び地方公共団体の公共事業予算に影響を受けます。そのため、建設投資動向が変動し、仮設機材のレンタル需要が落ち込んだ場合には、レンタル関連事業の単一セグメントにて業務運営を行う当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)貸倒れリスクについて
当社の取引先は多数に及んでおり、売上債権は特定の取引先に集中することなく、多数の取引先に分散しております。売上債権の貸倒れリスクは、これら多数の取引先の財務状況に影響を受けることになります。当社の取引先のほとんどは建設会社、住宅メーカー及びそれらの会社から受注を受ける足場施工業者であります。建設業界を含め全般的に景気が低迷した場合には、それらの会社の受注機会の減少、業績の低迷につながり、結果として、債権の回収遅延や売上債権の貸倒れが増加し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)借入金を中心とした有利子負債への依存について
当社は、仮設機材の購入代金の大部分を借入金及び社債により調達しているため、総資産に占める有利子負債の比率は下表のとおり高い水準で推移しております。今後、借入金利が上昇に転じた場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
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2020年3月期 (千円) |
2021年3月期 (千円) |
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有利子負債残高 (対総資産額比率) |
3,594,643 (59.1%) |
2,702,564 (52.3%) |
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純資産額 (自己資本比率) |
2,179,996 (35.8%) |
2,195,912 (42.5%) |
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総資産額 |
6,081,234 |
5,171,987 |
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支払利息 |
13,289 |
11,206 |
(注)有利子負債残高は、短期借入金、長期借入金(1年内返済予定のものを含む)、社債(1年内償還予定のものを含む)、リース債務(1年内返済予定のものを含む)の合計であります。
(4)仕入価格の変動について
当社が取り扱う仮設機材は、主に鉄鋼製品であるため、製造メーカーによる販売価格については、鉄鋼原材料市況に大きく影響されます。そのため、当該市況により製造メーカーの製品販売価格が著しく変動し、当社の仕入価格を販売価格又はレンタル価格に転化できない場合は、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(5)営業不振による退店及び減損会計の適用について
当社は、機材センターの新規出店を重要な経営戦略の一つと位置づけております。機材センターの新規出店に当たっては、商圏人口・仮設工事業者数・競合店状況等の立地条件や地価・賃借料等の経済条件を基に、売上及び利益等の業績予想、投資回収年数等を勘案し出店の可否を決定しております。しかし、出店した機材センターが当初の計画通りの収益を計上できず、業績の回復が図れない場合には、減損会計の適用により減損損失を計上することを余儀なくされ、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。さらには、退店等撤退する場合には、当該機材センターにおいて収益を獲得する機会を逸することとなり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
加えて、機材センターの土地を取得する際は、一定の収益獲得を前提としたプレミアム部分を上乗せするケースも多いため、当該収益性が低下した場合に、使用価値で投資回収できず正味売却価額を回収可能価額として評価せざるを得ない状況となり、減損損失を余儀なくされ、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)建設業法について
当社の福井敦賀工事センターが行う足場の架払工事サービスは、建設業法に定められた一般建設業「とび・土工工事業」の許可を受けております。主な取引先は建設会社、住宅メーカー及びそれらの会社から受注を受ける足場施工業者であり、それらの会社と取引を行う場合、一般建設業の許可については必須事項となっております。一般建設業の許可の取消や停止事由が発生した場合は当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7)製造物責任(PL)について
当社のレンタル仮設機材並びに販売仮設機材には、製造物責任のリスクが内在しております。製造物責任は一義的には機材メーカーが負いますが、製品を仕入れる当社においてもレンタル並びに販売する上での責任を負うことになります。製品の仕入れに係る製造メーカーとの基本取引契約において責任の帰属先を明確化し当社のリスク低減を図り、また当社が顧客と取引を行う際に顧客との間で締結する取引基本契約書において責任の帰属先を明確化し、レンタル品の瑕疵担保責任を負わない旨を規定しており、それによって当社のリスクの低減を図っておりますが、製品の欠陥に起因して発生する損害賠償を製造メーカーが加入する保険により補填できない事態や、大規模な製品回収による受注の機会損失により生じるリスクが現実化した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8)都市計画法について
当社のレンタル関連事業については、取り扱う機材の大きさや数量及び重量の特徴から、広大な敷地面積を要する作業場(以下「ヤード」という。)での機材管理が不可欠であります。具体的には、レンタルの際の機材のトラックへの積み下ろし、フォークリフトによる所定のストック場所への格納作業など、荷捌きのためには一定の広さが必要です。
かかる中、広大な敷地を可能な限りコストのかからない方法で利用することが不可欠となります。市街地は概して地価が高いため、市街化調整区域への展開を模索することとなりますが、機材センターの出店及び事務所設置にあたり規制を受けることとなります。行政への確認を通じ、規制に抵触しないよう出店時には最大限の注意を払っておりますが、何らかの事情により規制が強化された場合等には、展開拠点の見直しを迫られる可能性があり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9)ヤード内での事故発生リスクについて
荷捌き中の事故や荷崩れなどにより、重大な事故等が発生した場合には、当社の社会的信用や当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10)機材の盗難リスクについて
ヤード内で厳重保管の上、監視カメラの設置やセキュリティ会社との連携により、機材の盗難に対し万全の備えはしているものの、ヤードの設置場所の特性から盗難される可能性を排除しきれず、不測の損失を被る可能性があります。
(11)レンタル品の返却時のリスクについて
当社レンタル品としての識別が可能なように、色を塗付するなど工夫を凝らしておりますが、返却時に他社製品と混在してレンタルした機材の全数が返却されないケースがあります。その場合は、滅失処理として相応の料金を収受することとしておりますが、返却が受けられない場合は次なるレンタルにタイムリーに供することができず、機会損失が生じることで、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(12)特定の経営者への依存について
当社設立の中心人物であり、設立以来の事業推進役である代表取締役社長上田桂司は、仮設機材のレンタルに関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略の構想・策定等、当社の事業活動全般にわたって重要な役割を果たしています。当社では、過度に同人に依存しないよう、経営幹部役職員の拡充、育成及び権限委譲による業務執行体制の構築等により、経営組織の強化に取組んでおりますが、何らかの理由により同人による当社の業務遂行が困難になった場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(13)人材の確保・育成について
当社では、一層の成長を支える優秀な人材を確保することが重要だと考えております。このため、今後も人材の採用及び教育研修実施の機会・内容の充実により、当社の経営理念及び経営方針を理解した、当社の成長を支える社員の育成を行ってまいりますが、雇用情勢の変化等より、計画通りに人材が確保・育成できない場合には、当社の事業運営や当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(14)自然災害等について
当社の機材センター・本社や営業所が所在する周辺地域において地震や台風等の自然災害や事故等が発生し、機材等やインフラの物理的な損害により営業活動を中断せざるを得ない場合は、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(15)ITセキュリティについて
当社は、各種の情報システム・IT機器を利用して業務を遂行しております。そのため、システムの不備、災害及びコンピュータウイルス等の外部要因により、入出庫データ、在庫データ等が喪失又は改ざんされたり、当該システムにアクセス不能となったりして業務が阻害された場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(16)訴訟に関するリスクについて
当社は、コンプライアンス経営の重要性を認識しており、コーポレート・ガバナンスの強化に努めております。今後もコンプライアンス経営を推進してまいりますが、事業を遂行していくうえでは契約条件の解釈の齟齬などを原因として訴訟されるリスクの可能性があり、訴訟等の内容及び結果によっては当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(17)株式価値の希薄化について
当社は、業績向上への意欲を高めることを目的としてストック・オプション制度を採用し、当社の役員に対し新株予約権を付与しております。これらの新株予約権について行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。
なお、本書提出日現在における新株予約権による潜在株式は2,400株であり、発行済株式総数1,362,900株の0.18%に相当しております。
(18)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の全世界での感染拡大により物資の流通に滞りが生じ、国外より調達する建材等の調達が困難になり、建設業者が受注する建築物件の施工に遅れ等が発生し、その影響により当社顧客である足場施工業者への足場施工のオーダーが途絶え、結果として当社の足場をレンタルするという動きに影響が出る可能性があります。また、当社が顧客にレンタルする足場等の機材の原料や加工品等が海外から調達困難となった場合、当社の機材投資に影響が出る可能性があります。さらに、当社が有する複数の拠点において、社員に感染が広がることにより、拠点が機能不全となる可能性があります。このように、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が想定を大きく上回る規模で発生、流行した場合、レンタル関連事業の単一セグメントにて業務運営を行う当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(19)大株主との関係について
本書提出日現在、当社代表取締役社長であり大株主である上田桂司の所有株式は発行済株式総数の46.48%(合算対象分となる一般社団法人ニチレンの株式数を加算すると99.05%)となっております。
上場後においても相当数の当社株式を保有し引き続き大株主となる予定ですが、その議決権行使に当たっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。しかしながら大株主が当社の事業その他に関して有する利益は他の株主の利益と異なる可能性があり、その保有方針や議決権の行使方針によっては、取締役の選解任、企業結合取引等の当社の重要な決定に影響を及ぼすなど、当社の経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(20)業績の季節的変動
当社の顧客である中小足場施工業者における受注案件の納期は3月末に集中する傾向にあり、その前段階で必要となる足場の施工は納期よりも前に行われるため、当社の売上高及び収益は第3四半期に偏重する傾向がある一方、第3四半期以外の四半期業績については低調な着地となる可能性があります。
(21)労働災害及び事故について
建設事業は、その事業の性質上、他の事業と比較して、業務中の事故発生率が高い傾向にあります。当社は、社内研修を通じた安全教育や危険予知活動により、従業員に対して安全管理を徹底しておりますが、万一、人命に係る重大な労働災害や事故が発生した場合には、信用力の低下を招き、当社の業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(22)配当政策について
当社は現在成長過程にあり、事業資金の流出を避け内部留保の充実を図り、なお一層の業容拡大を目指すことが重要であり、近年は継続して無配としておりますが、株主の皆様をはじめとするステークホルダーに対し、安定的な利益還元を実施していくことも重要であると考えています。今後は、安定的な経営基盤の確立と収益力の強化に努め、業績及び今後の事業展開を勘案し、その都度適正な経営判断を行い、配当を実施していく予定でありますが、現時点において配当実施の可能性及びその開始時期については未定であります。
当社は、会社法第454条第5項に基づき、剰余金の中間配当を取締役会の決議によって行うことができる旨を定款に定めております。
これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。
内部留保資金につきましては、今後予想される経営環境の変化に対応すべく、今まで以上にコスト競争力を高め、有効投資してまいりたいと考えております。
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概況は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
第8期事業年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による経済活動の停滞から一時的に回復の兆しがみられたものの、1月には2回目の緊急事態宣言が発出されるなど、先行き不透明な状況が続いておりました。
また、当社の業績に影響を与える建設業界におきましては、公共投資は堅調に推移した一方、民間設備投資は新型コロナウイルス感染症の影響により低調に推移しており、先行きに対する不安の高まりが企業マインドを下押しした影響で、弱い動きが続く状況となりました。
このような状況のもと、当社におきましては、仮設機材のレンタルから販売に至るまでワンストップで行えるサービスの強みを活かし、引き続き顧客満足度の向上に取り組んでまいりましたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、工事の延期や中止に伴うレンタル売上が低迷、また、これまでにないレンタル機材投資の抑制や新規機材センター開設の見送りをした結果、売上高は、2,241百万円(前期比17.7%減少)となり、売上高の減少の影響を受け145百万円の営業損失(前事業年度は236百万円の営業利益)となり、中古機材の売却等により経常利益は11百万円(前期比95.8%減少)となり、当期純利益は15百万円(前期比94.0%減少)となりました。
なお、当社はレンタル関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
第9期第3四半期累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年12月31日)
当第3四半期累計期間における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けた経済活動の自粛が、個人消費や企業収益に大きな影響を与え、今後の景気の更なる下振れリスクや金融資本市場の変動等について予断を許さない状況となりました。
また、当社の業績に影響を与える国内建設業界におきましては、公共投資は堅調に推移しているものの、民間投資については新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況が続いております。
このような状況のもと、当社におきましては、仮設機材のレンタルから販売に至るまでワンストップで行えるサービスの強みを活かし、引き続き顧客満足度の向上に取り組んでまいりました。新型コロナウィルス感染症拡大の影響を受け、中断や着工の延期がされていた工事に緩やかな回復基調がみられ、当第3四半期累計期間における売上高は2,063百万円となり、営業利益172百万円、経常利益240百万円、四半期純利益178百万円となりました。
なお、当社はレンタル関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
② 財政状態及びその分析
第8期事業年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
当事業年度末の総資産は、5,171百万円となり、前事業年度末と比べ909百万円減少いたしました。この主な要因は、有形固定資産の減少910百万円等によるものであります。
負債合計は、2,976百万円となり、前事業年度末と比べ925百万円減少いたしました。この主な要因は、1年内返済予定の長期借入金を含む長期借入金の減少706百万円等によるものであります。
純資産合計は、2,195百万円となり、前事業年度末と比べ15百万円増加いたしました。この主な要因は、当期純利益15百万円計上したことによる繰越利益剰余金の増加15百万円によるものであります。
第9期第3四半期累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年12月31日)
当第3四半期会計期間末の資産合計は、5,722百万円となり、前事業年度末と比べ550百万円増加いたしました。この主な要因は、現金及び預金の増加148百万円、受取手形及び売掛金の増加136百万円、有形固定資産の増加284百万円等によるものであります。
負債合計は、3,348百万円となり、前事業年度末と比べ372百万円増加いたしました。この主な要因は、買掛金の増加54百万円、未払法人税等の増加109百万円、短期借入金の増加100百万円、1年内返済予定の長期借入金を含む長期借入金の増加261百万円等によるものであります。
純資産合計は、2,374百万円となり、前事業年度末と比べ178百万円増加いたしました。この主な要因は、四半期純利益178百万円を計上したことによる利益剰余金の増加178百万円によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
第8期事業年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べ25百万円減少し、488百万円となりました。当事業年度中における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、821百万円(前期比27.9%減少)の収入となりました。主な要因は、税引前当期純利益5百万円、減価償却費992百万円等があった一方で、足場資材売却益157百万円、法人税等の支払額234百万円等があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、40百万円の収入(前期は1,387百万円の支出)となりました。主な要因は、有形固定資産の売却による収入205百万円等があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、887百万円の支出(前期は241百万円の収入)となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出706百万円、短期借入金の純減少額150百万円等があったことによるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。
b.受注実績
当社は受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。
c.販売実績
第8期事業年度及び第9期第3四半期累計期間の販売実績を示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
第8期事業年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
第9期第3四半期累計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年12月31日) |
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売上高(千円) |
前年同期比(%) |
売上高(千円) |
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レンタル関連事業 |
2,241,557 |
82.3 |
2,063,993 |
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合計 |
2,241,557 |
82.3 |
2,063,993 |
(注)1.当社はレンタル関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別に記載はしておりませんが、サービスラインごとの売上内訳は次のとおりであります。
第8期事業年度「仮設機材レンタル」1,906百万円、「仮設機材販売」263百万円、「その他」72百万円
第9期第3四半期累計期間「仮設機材レンタル」1,696百万円、「仮設機材販売」275百万円、「その他」92百万円
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は本書提出日現在において、判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営者より一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なることがあります。当社の財務諸表の作成のための重要な会計方針等については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載のとおりであります。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・内容検討等
第8期事業年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
(売上高)
新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、工事の延期や中止に伴うレンタル売上が低迷、また、これまでにないレンタル機材投資の抑制や新規機材センター開設の見送りをした結果、売上高482百万円の減少となり、売上高は2,241百万円(前期比82.3%)となりました
(売上原価、売上総利益)
売上高の減少の影響を受け売上総利益は372百万円(前期比47.7%)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業損失)
売上高減少の影響を受け、管理部門の人件費や支払手数料の削減に取り組んだものの、マーケティング費用の増加等により販売費及び一般管理費が517百万円(前期比95.2%)となりました。これにより、営業損失は145百万円となりました。
(営業外収益、営業外費用、経常利益)
足場資材売却益が157百万円あったため、営業外収益が180百万円(前期比280.9%)となりました。一方で固定資産除却損が6百万円あったため、営業外費用は23百万円(前期比125.1%)となりました。これにより、経常利益は11百万円(前期比4.2%)となりました。
(特別利益、特別損失、当期純利益)
中古機材の販売による固定資産売却益が37百万円あったため、特別利益は37百万円(前期比30.5%)となりました。一方で、減損損失の計上が43百万円あったため、特別損失は43百万円となりました。
以上の結果により、当期純利益は249百万円減少し、15百万円(前期比6.0%)となりました。
③経営成績に重要な影響を与える要因
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであり、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社は常に市場動向に留意しつつ、適用を受ける法令の改正等には細心の注意を払い情報収集に力を入れる等、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因について低減し、適切な対応に努めてまいります。
④資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の資金の状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しているとおりであります。
当社の資金需要のうち主なものは、運転資金、設備投資、法人税等の支払、借入金の返済等であります。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入金を基本としております。
⑤経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。売上高につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、前期比82.3%となりました。また、第8期は145百万円の営業損失のため、営業利益率は算定しておりません。仮設機材稼働率につきましては、効率的な機材購入により水準を高めながらも、受注機会を逃すことがないようバランスを取りながら、引き続き注視してまいります。
⑥経営者の問題認識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
第8期事業年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
当事業年度における研究開発活動の状況ならびに研究開発費の実績は軽微なため記載しておりません。
第9期第3四半期累計期間(自 2021年4月1日 至 2021年12月31日)
当第3四半期累計期間における研究開発活動の状況ならびに研究開発費の実績は軽微なため記載しておりません。