1.経営成績等の概況 ……………………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績の概況 …………………………………………………………………………2
(2)当期の財政状態の概況 …………………………………………………………………………3
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ……………………………………………………………4
(4)今後の見通し ……………………………………………………………………………………4
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 …………………………………………………………5
3.連結財務諸表及び主な注記 …………………………………………………………………………6
(1)連結貸借対照表 …………………………………………………………………………………6
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ……………………………………………………8
(3)連結株主資本等変動計算書 ……………………………………………………………………10
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 ………………………………………………………………12
(5)連結財務諸表に関する注記事項 ………………………………………………………………13
(継続企業の前提に関する注記) …………………………………………………………………13
(セグメント情報等) ………………………………………………………………………………13
(1株当たり情報) …………………………………………………………………………………14
当連結会計年度における我が国の経済は、雇用・所得環境が改善する中で、各種政策の効果もあり、緩やかな回復が続くことが期待されております。ただし、欧米における高い金利水準の継続に伴う影響や中国経済の先行き懸念など、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっており、物価上昇、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。
当社グループがSaaS型クラウドサービスを提供する不動産業務支援の市場においては、不動産業界における慢性的な労働人口不足が続いており、新規開業及び事業拡大を図る不動産事業者において生産性向上に向けたIT設備投資需要が引き続き高い状態にあります。デジタル化の追い風としては、2022年5月の改正宅地建物取引業法により解禁となった「不動産取引の全面電子化」をはじめとして、2023年10月施行のインボイス制度、2024年1月施行の電子帳簿保存法によって業界全体にDX促進の機運が高まっております。
このような事業環境の下、当社グループは不動産領域に対して一気通貫のサービスラインナップと自社プラットフォームを通じたパートナー企業との連携により、業務範囲を幅広く網羅した不動産DXを推進してまいりました。また、当期が最終年度となる3カ年計画(中期経営計画)の達成に向けて過去2期で投資した商品・拠点・営業人員体制を活かし事業を推進してまいりました。その結果、当期業績については売上高・営業利益ともに過去最高を達成しており、翌期以降の成長に向けて良い形で着地することができました。
当期を含む過去3カ年の基本戦略としては、無償サービスである業者間物件流通サービス「不動産BB」や「リアプロ(仲介)」の導入提案によって日本全国の不動産事業者との接点を増やし、その後、さらなる付加価値提供として有償のサービスを販売するフリーミアム戦略(注)を取ってまいりました。有償のサービスとしては、仲介事業者向けに提供する仲介ソリューションと賃貸管理業者向けに提供する管理ソリューションの2つを提供しており、仲介ソリューションではホームページ制作や不動産ポータルサイト連動、見込客管理(CRM)、内見予約、IT重説、電子契約など集客から契約までの業務を支援する商品・サービスを提供しております。管理ソリューションでは煩雑で多岐にわたる賃貸管理業務をデータベースで一元管理し、業務効率化を図る商品・サービスを提供しております。
(注)フリーミアム戦略とは基本となるサービスや製品を無償で提供し、さらに高度な機能やサービスを利用する際には料金を課金する仕組みのビジネスモデルであります。
有償サービス販売の主となるカスタマーコンサルタントによる営業活動では、前期までに増員した営業リソースの最大化に向けて、セグメント分けした顧客に対してエリア戦略によるマーケティング活動に注力し、短いスパンでのPDCAにより業績の基盤を構築してまいりました。営業支援としては、インサイドセールスやカスタマーサクセス等の後方支援チームにより案件獲得数の向上、成約率向上を図っております。また、2022年6月に経営統合した株式会社リアルネットプロの主力商品である業者間物件流通サービス「リアプロ(管理)」についても、市場での高い需要に合わせて専門チームを組成しており、サービス拡販に向けて当期第3四半期より積極的に活動してまいりました。
新商品開発において、有償サービスとして展開する「リアプロ」と無償で提供する「不動産BB」との統合版となる「リアプロBB」を開発中であり、リリース時期は今年の秋頃を予定しております。統合後には物件情報数・利用事業者数ともに日本最大規模の業者間物件流通サービスとなり、不動産業界全体のDX推進に向けて大きく貢献できると考えております。両サービスは業者間物件流通サービスとして類似したサービスであり、これまではエリアごとにシェア拡大戦略を実施しておりましたが、統合後は1本化され、他サービスとの連携も強化されつつ、シェア拡大に向けてさらなる加速を図ってまいります。なお、統合サービスに移行する「不動産BB」の顧客については、統合のタイミングに合わせて有償化を図る予定としております。
その他の商品開発としては、賃貸革命の次期バージョン開発、既存製品の機能強化を中心に進めております。また、最新技術の活用として生成AIを用いた業務効率や、当社が保有する不動産データを活かした新規事業の研究開発も進めており、長期的な成長を見越した投資も継続しております。
中期ビジョンとして掲げるプラットフォーム創造については、家賃保証会社や保険会社とのデータ連携を中心に様々な企業との提携が進んでおります。当社プラットフォームの領域を拡大しつつ、パートナー企業と共により一層業界のDX化に貢献してまいります。
当社グループにおける報告セグメントは単一であるため、セグメント別の記載を省略しております。
各サービス別の概況は以下のとおりであります。
(仲介ソリューション)
仲介ソリューションにおいては、自社ホームページ集客を支援する「WebManagerPro」や、不動産ポータルサイト集客を支援する「物件データ連動」、不動産契約の電子化を支援する「電子契約サービス」等、仲介業務の課題解決となるサービスの提案を積極的に行ってまいりました。また、子会社である株式会社リアルネットプロが提供する業者間物件流通サービス「リアプロ」の拡販に向けて専門チームを組成、エリア別のシェア拡大戦略を推進し、「リアプロ」有償顧客からの月額利用料が順調に積み上がりました。
その結果、仲介ソリューションの売上高は1,650,914千円(前年同期比9.6%増)となりました。
(管理ソリューション)
管理ソリューションにおいては、売上のメインとなる「賃貸革命」の新規顧客への販売、既存顧客へのバージョンアップ、オプションサービスを積極的に提案してまいりました。また、解約率については継続して低位で安定していることから、月額利用料も堅調に積み上がりました。
その結果、管理ソリューションの売上高は2,740,438千円(前年同期比23.2%増)となりました。
※仲介ソリューション、管理ソリューションの合計売上高4,391,352千円の他に、その他売上高45,542千円があります。
① 資産
当連結会計年度末における流動資産は2,099,882千円となりました。主な内訳は、現金及び預金961,024千円、売掛金708,606千円であります。
また、固定資産は3,470,030千円となりました。主な内訳は、有形固定資産が507,783千円、無形固定資産が2,396,757千円、投資その他の資産が565,489千円であります。
以上の結果、当連結会計年度末における総資産は5,569,912千円となりました。
② 負債
当連結会計年度末における流動負債は1,767,107千円となりました。主な内訳は、未払金310,668千円、未払費用283,519千円、契約負債893,953千円であります。
また、固定負債は336,350千円となりました。主な内訳は、繰延税金負債316,689千円であります。
以上の結果、当連結会計年度末における総負債は2,103,457千円となりました。
③ 純資産
当連結会計年度末における純資産は3,466,455千円となりました。主な内訳は、資本金729,648千円、資本剰余金701,358千円、利益剰余金2,259,350千円であります。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、当連結会計年度末には787,446千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、640,722千円となりました。
これは、主に税金等調整前当期純利益の増加723,253千円、減価償却費の増加による資金の増加272,078千円、売上債権の増加による資金の減少276,894千円によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、540,204千円となりました。
これは、主に無形固定資産の取得による支出459,546千円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は、267,788千円となりました。
これは、主に自己株式の取得による支出17,799千円、自己株式取得のための預託金増加による減少132,024千円によるものです。
今後の見通しに関しまして、不動産DX市場においては、中小の不動産事業者における慢性的な労働人口不足や高齢化、2022年5月よりスタートした不動産取引の電子化によって、DX化の機運は高まっております。また、新規開業事業者も毎年5,000~6,000事業者ほど増加しており、新規開業におけるIT設備投資需要も継続して高い状態にあります。特に仲介ソリューションの市場においては、成長の余白が多分にあり、今後も一段のシェア拡大を図ってまいる所存であります。
当社としましては、中期ビジョンに掲げる「テクノロジーで不動産領域に革新的プラットフォームを創造する」の実現に向けて、先行的に投資した営業人員の大幅な増員・営業拠点の増設、また、M&A等によるシナジーを十分に活かし、売上高・利益の成長スピードを加速させる予定です。具体的な中長期での成長計画として、今期より新たな3カ年計画(FY2025-FY2027)を策定しており、本資料と同日に開示いたします決算説明資料にて詳細を記載しております。
基本戦略としましては、今年の秋頃リリースを予定している業者間物件流通サービス「リアプロBB」を中心に、エリア戦略による商品の浸透を図り、広がる顧客基盤に対して、当社グループの強みである地域密着型のコンサルタント営業を活かし、顧客への最適な提案をおこない業績を拡大してまいります。当社には仲介ソリューション・管理ソリューションの大きく2つのソリューションサービスがありますが、仲介ソリューションでは集客や成約率向上等、顧客の直接的な業績向上に向けて最適なサービスを提案し、管理ソリューションでは顧客の生産性向上、または管理会社に物件を委託する不動産オーナーの資産価値最大化に貢献するサービスを提案してまいります。当社の顧客は不動産事業者の9割を占める中小の不動産事業者が対象ではありますが、より多くのお客様に当社サービスを通じた最適な不動産取引を支援するため、大手不動産事業者との連携も進めつつ事業を推進してまいります。また、法改正によって普及が進む不動産の電子取引に対しても、当社オリジナルの「電子契約サービス」や、入居申込手続きを電子化する「電子入居申込サービス」を積極的に提案し、仲介領域におけるシェア拡大を推進してまいります。
以上のことから、2025年6月期の当社の連結業績見通しにつきましては、売上高5,000,000千円、営業利益1,000,000千円、経常利益1,002,000千円、親会社株主に帰属する当期純利益624,000千円を見込んでおります。
なお、業績予想は本資料の発表日現在において入手可能な情報に基づいて作成しております。実際の業績は、様々な要因によって予測数値とは異なる可能性があります。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、国際的な事業展開や資金調達を行っておりませんので、日本基準に基づき連結財務諸表を作成しております。
前連結会計年度(自 2022年7月1日 至 2023年6月30日)
当連結会計年度(自 2023年7月1日 至 2024年6月30日)
該当事項はありません。
当社グループは、不動産業務支援事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
(注) 1.1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
2.1株当たり純資産額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
(連結子会社との吸収合併)
当社は、2024年5月24日開催の取締役会において、2024年7月1日を効力発生日として、当社の完全子会社である株式会社リアルネットプロを吸収合併消滅会社とする吸収合併を決議し、同日付で合併契約を締結しました。この契約に基づき、当社は2024年7月1日付で吸収合併をしております。
取引の概要
1. 本合併の目的
当社は、日本最大級の業者間物件流通サービスに向けて商品の統合(「不動産BB」+「リアプロ」)を進めており、今秋リリース予定としております。リリース後は「リアプロBB」として現「不動産BB」を無償から有償サービスとして展開することを予定しております。
今後の事業環境を踏まえ、製造から販売まで一貫して同組織で行うことで、業務の効率化並びに新たなビジネス拡大に繋がると判断し、同社を吸収合併することといたしました。
2.本合併の要旨
合併の日程
合併契約承認取締役会 2024年5月24日
合併契約締結日 2024年5月24日
合併期日(効力発生日) 2024年7月1日
合併方式
当社を存続会社とする吸収合併方式で、株式会社リアルネットプロは効力発生日に解散しております。
※本合併は、会社法第796条第2項の規定に基づく簡易合併に該当するため、合併契約承認の株主総会は開催しておりません。
合併に係る割当の内容
完全子会社との合併であり、当社の新株式の発行及び資本金の増加並びに株式会社リアルネットプロの株式に対する金銭等の交付は行いません。
実施する会計処理の概要
本合併は、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号2019年1月16日)及び「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針(企業会計基準適用指針第10号2019年1月16日)に基づき、共通支配下の取引として会計処理を実施する予定です。
3.本合併の当事会社の概要(2024年6月30日現在)
4.本合併の状況
本合併後の当社の名称、所在地、代表者の役職・氏名、事業内容、資本金及び決算期に変更はございません。
5.今後の見通し
本合併は完全子会社との合併であるため、連結業績に与える影響は軽微なものと見込んでおります。