第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)会社経営の基本方針

企業理念「情報サービスをとおして、世界の豊かな社会生活の実現に貢献する」

経営理念「常にチャレンジし、新たな価値を創造する」

企業ブランド「クラウドで、もっと便利に。もっと簡単に」

 当社は、「情報サービスをとおして、世界の豊かな社会生活の実現に貢献する」ことを企業理念とし、一過性のブームで終わるものではなく、お客様に継続的に利用していただけるようなサービスを開発し提供することを目指しております。簡単な操作、シンプルな機能と分かりやすいデザインで、日常的にパソコンやスマートフォンを利用していないIT初心者の方にも、安心して利用できるサービスを提供し、企業における情報活用の第一歩を支援したいと考えております。

 

(2)目標とする経営指標等

 当社は2020年12月期を初年度とする三ヶ年の中期経営計画を策定しており、目標達成に向けて取り組みを行っております。

 当社のサービスは、利用期間に応じて料金が発生するビジネスモデルであり、有償契約数の増加により、継続的に収益が積み上がるストック型ビジネスであることから、有償契約数を指標としております。なお、有償契約数の増加が、売上高及び利益の増加に影響するものとして、当社の持続的な成長と企業価値の向上を実現するため重要であると認識しております。

 

(3)経営戦略等

① 安否確認サービス

a.サプライチェーン全体に対する安否確認サービス利用の訴求

 従前、安否確認は自社従業員に対して行うものとして考えられておりましたが、企業が災害時に事業活動の継続を検討するためには、取引先も含めたサプライチェーン全体での安否確認が必要になると考えられます。今後、このような市場は拡大していくものと見込んでおり、また当社サービスはそのような用途にも利用できるものであります。当社サービスの新たな活用方法として、すでに導入された企業を事例として訴求してまいります。

b.大規模テストによる競合サービスに対する優位性の訴求

 当社の安否確認サービスを契約中の顧客企業のうち申し込みのあった企業に向けて一斉送信を行う「ユーザー同時一斉訓練」を2019年9月2日に実施いたしました。顧客企業に訓練の機会を提供する目的に加え、当社のサーバーに実際の災害時と同等のアクセスが集中してもシステムが稼働することを検証することができました。アクセスの急増にも問題なくシステムが稼働した実績を、当社サービスの優位性として訴求してまいります。

c.多言語対応

 当社の安否確認サービスは、企業の規模を問わずご利用いただけるサービスであり、特に大規模企業においては、安否確認を日本語以外の言語でも行いたいという要望があります。現在は英語に対応しておりますが、今後、市場需要を注視しつつ、社内体制を踏まえ、適切なタイミングで開発を行ってまいります。

d.認知度向上

 現在、当社の安否確認サービスを利用する顧客企業数は順調に増加しておりますが、さらなる事業拡大のために、当社サービスの認知度を高めていくことが必要であると認識しております。各種イベントへの出展、サービス説明セミナーの開催、Web広告等のこれまでの施策に加え、テレビCM等も行い、当社サービスの認知度向上に努めてまいります。

 

② kintone連携サービス

a.クロスセルによる顧客当たりの売上単価の向上

 当社は複数のkintone連携サービスを提供しておりますが、それらのサービスは互いに連携し合うことでより便利に利用することが可能です。今後、サービスの連携による活用事例などをわかりやすく紹介し、複数のサービスを利用していただけるように訴求してまいります。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当社が対処すべき主要な課題は、以下のとおりです。

① 人材確保及び育成

 当社の持続的な成長と企業価値の向上を実現するためには、優れた技術を持ち、新たな価値の創造に挑戦することのできる人材を確保、育成していくことが重要であると考えております。そのため、今後も労働環境の整備、福利厚生の充実、従業員への教育研修等に取り組んでまいります。

 

② サービス内容の充実及び新サービスの開発

 当社の持続的な成長と企業価値の向上を実現するためには、継続的にサービスの内容を充実させるとともに、絶えず変化していく時代に対応し、未来の顧客ニーズを先取りするような新サービスの開発に挑戦することが必要であると認識しております。現在、当社の既存事業である安否確認サービス及びkintone連携サービスにおいては、便利に使えるだけでなく、誰でも簡単に操作できることを第一に、機能追加及びメンテナンスを継続しております。なお、kintone連携サービスについては、kintoneをより便利に使っていただくため、新しいサービスの開発を随時進めております。今後も効率的な事業運営を維持しつつ、サービス内容の充実及び新サービスの開発に取り組んでまいります。

 

③ サービス認知度の向上

 当社の持続的な成長と企業価値の向上を実現するためには、当社サービスを認知していただき、ご利用していただく有償契約数が増加していくことが必要であると認識しております。これまでも、各種イベントへの出展、サービス説明セミナーの開催、広告展開等を行い、サービスの認知度向上に努めてまいりましたが、今後も引き続き、各種イベントへの出展、サービス説明セミナーの開催、広告展開等により、当社サービスの認知度向上に努めてまいります。

 

④ 新規サービスの開発

 当社の既存事業である安否確認サービス及びkintone連携サービスは、流行や景気に左右されにくく、安定的な売上が見込めるサービスでありますが、当社の持続的な成長と企業価値の向上を実現するためには、新規サービスの立ち上げが重要であると考えております。法人向けクラウドサービスを提供するという軸は継続しつつ、次なる事業の柱となるサービスの開発を進めてまいります。

 

⑤ 顧客当たりの売上単価の向上

 当社では複数のkintone連携サービスを提供しておりますが、それらのサービスは互いに連携し合うことでより便利に利用することが可能です。これまでも、サービスの連携による活用事例などを紹介しておりましたが、今後も引き続き、サービスの連携による活用事例などをわかりやすく紹介し、複数のサービスを利用していただけるように訴求し、顧客当たりの売上単価の向上に務めてまいります。

 

⑥ 内部管理体制の強化

 本書提出日現在における当社組織は小規模であり、内部管理体制も規模に応じたものとなっておりますが、当社の持続的な成長と企業価値の向上を実現するためには、内部管理体制の充実・強化が重要な経営課題と位置付けております。当該認識のもと、組織の拡大に応じて内部管理体制の一層の強化、充実に努めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下のとおり記載しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅したものではありません。

 

(1)事業に関するリスク

① 技術革新への対応について

 当社の法人向けクラウドサービス事業を含むインターネット業界においては、技術革新のスピードが早く、日々新たなサービスが生み出されております。当社は継続的にエンジニアの育成を行い、新たな技術やサービスの習得に取り組んでまいりますが、技術革新への対応が遅れ、当社が提供するサービスの競争力が低下した場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。また、新技術への対応のため、想定していないシステムへの投資が発生した場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

② システム障害について

 当社は、インターネットを介したクラウドサービスの提供を行っております。安定したサービスを提供するため、日頃からサーバーの負荷分散や定期的なバックアップ、サーバーの稼働状況の監視を行い、トラブル等の未然防止を図っております。しかしながら、何らかの理由により当社のシステムに障害が発生した場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

③ 競合について

 当社は、効率的な事業運営を行うことにより、競合他社と比較して、価格面で優位性のあるサービスを提供しております。今後も顧客ニーズへの対応や新たなサービスの開発により、競合他社に対し優位性のあるサービスの提供を進めてまいりますが、競争が激化し当社の優位性が損なわれた場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

④ 特定サービスへの依存について

 当社のkintone連携サービスは、サイボウズ株式会社の提供する「kintone」に依存したサービスとなっており、第10期事業年度において売上高全体の59%を占めております。今後も取引の拡大に務めると同時に売上高の依存度を下げるため、安否確認サービスの拡販並びに新規のサービス開発を行ってまいりますが、同サービスの競争激化などにより、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

⑤ 特定取引先との契約について

 当社のkintone連携サービスは、サイボウズ株式会社とのオフィシャルパートナー基本契約に基づいて行われております。当該契約は、当社又は同社のいずれかが解除事由への抵触を理由に解除を申し出た場合のほか、理由の如何に関わらず、事前に解除を申し出た場合を除いて、継続するものとされております。現時点では当該契約の解除事由に該当する事実は生じておらず、サイボウズ株式会社とは良好な関係を築いておりますが、今後当社が解除事由に抵触したこと等を理由に契約を解除された場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

⑥ 大規模な自然災害・感染症について

 当社は、有事に備えた危機管理体制の整備に努め対策を講じておりますが、台風、地震、津波等の自然災害及び新型インフルエンザや新型コロナウイルス感染症等の感染症が想定を大きく上回る規模で発生及び流行した場合、当社の取引先の事業活動に影響を及ぼし、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

(2)管理体制に関するリスク

① 人材確保及び育成について

 当社が事業を拡大していくためには、優れた技術を持ち、新たな価値の創造に挑戦することのできる人材を確保、育成していくことが重要であると考えております。そのため、今後も人材の採用、育成には継続的に注力してまいりますが、人材の採用、育成が計画通りに進まない場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。

② 小規模組織であることについて

 本書提出日現在における当社組織は小規模であり、内部管理体制も規模に応じたものとなっております。今後、組織の拡大に応じて内部管理体制の一層の強化、充実を図っていく方針でありますが、これら施策が適切に進まなかった場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

③ 情報管理体制について

 当社は、提供するサービスに関する多数の情報を取り扱っており、その情報資産を適切に管理することは、重要な経営課題であると認識しております。そのため、当社は情報セキュリティ基本方針を定め、2015年9月に情報マネジメントシステム(ISO/IEC 27001)の認証(登録番号 ISA-IS-0127)を取得し、これらの方針に従って情報資産の管理、保護に努めております。しかしながら、これらの対策にも関わらず、重要な情報資産が外部に漏洩した場合、当社の社会的信用の低下、損害賠償請求の発生等により、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

④ 知的財産権について

 当社はこれまで第三者の知的財産権を侵害した事実や損害賠償等の請求を受けた事実はありません。今後も、第三者の知的財産権を侵害しないため調査等を行ってまいりますが、第三者の知的財産権を完全に把握することは困難であります。何らかの理由により、当社が第三者の知的財産権を侵害することがあった場合、当社への損害賠償請求やロイヤリティ支払要求等が発生し、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

⑤ 法的規制等について

 当社は、提供するサービスの必要性から、電気通信事業者の届出(届出番号 A-29-16257)を行っており、「電気通信事業法」の適用を受けておりますが、その他について、現時点においては当社の事業そのものを規制する法的規制はないと認識しております。今後、新たな法令等の整備が行われた場合、その内容により、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

⑥ 特定の人物への依存について

 当社の創業者であり代表取締役社長である山本裕次は、会社経営の最高責任者として、当社の事業推進において重要な役割を果たしております。当社は、同氏に過度に依存しない経営体制を整備するため、幹部人材の育成及び強化を進めております。しかしながら、何らかの理由により同氏が当社の業務執行を継続することが困難になった場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

(3)その他のリスク

① 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

 当社は、当社取締役、従業員に対するインセンティブの目的で新株予約権を付与しております。これらの新株予約権が行使された場合、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。

 なお、本書提出日時点における新株予約権による潜在株式数は458,000株であり、株式総数5,160,000株(潜在株式を含む)の8.88%に相当しております。

 

②配当政策について

 当社は、財務体質の強化及び事業競争力を確保するため、将来の事業拡大に必要な内部留保の充実を優先しており、設立以来配当を行っておりません。当社では株主への利益還元も重要な経営課題と認識しており、将来的には業績及び財政状態を勘案し、株主への利益還元を検討していく方針でありますが、現時点においては配当実施の可能性及び実施時期につきましては未定であります。内部留保資金につきましては、財務体質の強化、事業競争力の確保のための資金として利用する予定であります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 経営成績の状況

 第10期事業年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)

 当社の事業が関連するソフトウェア国内市場において、2019年度の市場規模見込は1兆3,961億円(パッケージ(※1)が8,315億円、SaaS(※2)が5,646億円)となっております。ユーザー独自の業務プロセスの実装が可能である個別開発システムのニーズは底堅いものの、個別開発システムからパッケージソフトへの移行が進み、市場は拡大してまいりました。近年、初期導入費用の抑制や、外部サービスとも柔軟に連携できるなどのメリットからSaaSの市場が拡大しております。SaaSの市場は今後も活性化が期待され、2023年度は8,174億円が予測されております。(富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場 2019年版」)

 このような環境の中、当社は「安否確認サービス」「kintone連携サービス」をとおして、誰もが便利に簡単に使えるようなクラウドサービスを提供してまいりました。

 また近年、日本各地で発生している地震、豪雨、台風等の災害により、各企業において、災害対策及び事業継続計画の策定、運用が重要な課題であるとの認識が進んでおります。

 当社の提供する「安否確認サービス」は、災害発生時の被害状況を正確に把握し、従業員等への指示を迅速に行うための機能を備えているほか、企業の災害対策に有用な機能を多く備えているため、今後も当社サービスを利用していただける機会は拡大していくものと認識しております。

 そのため、当社はリードエグジビションジャパン株式会社主催の「オフィス防災EXPO」、サイボウズ株式会社主催の「Cybozu Days」等、安否確認サービス及びkintone連携サービスに関連するイベントへの参加による顧客へのアプローチに加え、当事業年度においてはテレビCM、交通広告等のマス広告も利用し、安否確認サービスの知名度向上に努めてまいりました。

 これらの結果、安否確認サービス及びkintone連携サービスにおける有償契約数は順調に増加し、当事業年度における売上高は761,226千円(前年同期比57.7%増)となりましたが、広告宣伝費の積極的な投下により、営業利益は97,628千円(同28.9%減)、経常利益は98,464千円(同28.2%減)、当期純利益は72,220千円(同21.1%減)となりました。

 なお、当社は法人向けクラウドサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は行っておりません。

 

※1 パッケージ:パッケージソフト(利用者が自社のサーバーにソフトウエアをインストールして利用する形態)のこと

※2 SaaS:Software as a Service(利用者がインターネット等を利用し、事業者のサーバーに接続して利用する形態)のこと

 

 第11期第2四半期累計期間(自 2020年1月1日 至 2020年6月30日)

 当第2四半期累計期間においては、新型コロナウイルス感染症拡大による経済活動への影響が懸念され、またそれに対応する働き方の変化が注目されております。

 当社の提供する「安否確認サービス」は、災害発生時の被害状況を正確に把握し、従業員等への指示を迅速に行うなど、企業の災害対策に有用な機能を備えているほか、全社への一斉連絡や出社確認など、コミュニケーションを円滑にする機能を持つことから、新型コロナウイルス感染症による働き方の変化への対応にも有用であり、今後も当社サービスを利用していただける機会は拡大していくものと認識しております。そのため、テレビCM等のマス広告も利用し、安否確認サービスの知名度向上に努めてまいりました。

 サイボウズ株式会社の提供する業務アプリケーション構築サービス「kintone」と連携し、より便利に利用するためのクラウドサービス「kintone連携サービス」においては、2020年3月16日にkintone内のデータを収集・計算する新サービス「データコレクト」の提供を開始しております。

 なお、各サービスにおいては、便利に使えるだけでなく、誰でも簡単に操作できることを第一に、機能追加及びメンテナンスを継続しております。

 これらの結果、安否確認サービス及びkintone連携サービスにおける契約数は順調に増加し、当第2四半期累計期間における売上高は499,090千円、営業利益は128,617千円、経常利益は126,530千円、四半期純利益は83,169千円となりました。

 なお、当社は法人向けクラウドサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は行っておりません。

② 財政状態の状況

 第10期事業年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)

(資産)

 当事業年度末における総資産は前事業年度末に比べ184,762千円増加し、692,451千円となりました。これは主に、現金及び預金の増加184,396千円によるものであります。

 

(負債)

 当事業年度末における負債は前事業年度末に比べ99,541千円増加し、316,563千円となりました。これは主に、当社サービスのご利用時に、当社に前払いでお支払いいただく金額が増加したことによる前受収益の増加81,307千円によるものであります。

 

(純資産)

 当事業年度末における純資産は前事業年度末に比べ85,220千円増加し、375,887千円となりました。これは、新株予約権の行使による資本金の増加6,500千円、資本剰余金の増加6,500千円、並びに繰越利益剰余金の増加72,220千円によるものであります。

 

 第11期第2四半期累計期間(自 2020年1月1日 至 2020年6月30日)

(資産)

 当第2四半期会計期間末における総資産は前事業年度末に比べ230,080千円増加し、922,531千円となりました。これは主に、現金及び預金の増加223,219千円によるものでありますが、その要因は、当社サービス契約数が順調に増加したことによる税引前四半期純利益126,530千円、前受収益の増加73,343千円等によるものであります。

 

(負債)

 当第2四半期会計期間末における負債は前事業年度末に比べ146,911千円増加し、463,474千円となりました。これは主に、広告宣伝費等に係る未払費用の増加36,796千円、未払法人税等の増加21,763千円、未払消費税等の増加11,244千円、前受収益の増加73,343千円によるものであります。

 

(純資産)

 当第2四半期会計期間末における純資産は前事業年度末に比べ83,169千円増加し、459,056千円となりました。これは、利益剰余金の増加83,169千円によるものであります。

 

③ キャッシュ・フローの状況

 第10期事業年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)

 当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ184,396千円増加し、611,437千円となりました。

 当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は179,869千円(前事業年度は210,721千円の獲得)となりました。これは主に、税引前当期純利益の計上98,464千円、当社サービスのご利用時に、当社に前払いでお支払いいただく金額が増加したことによる前受収益の増加額81,307千円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は8,473千円(前事業年度は3,757千円の使用)となりました。これは、PCの購入等による有形固定資産の取得による支出2,960千円、無形固定資産の取得による支出826千円、本社オフィスの家賃改定に伴う敷金及び保証金の差入による支出4,685千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果獲得した資金は13,000千円(前事業年度は計上がありません。)となりました。これは、新株予約権の行使による株式の発行による収入13,000千円によるものであります。

 

 第11期第2四半期累計期間(自 2020年1月1日 至 2020年6月30日)

 当第2四半期会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ223,219千円増加し、834,656千円となりました。

 当第2四半期累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は224,893千円となりました。これは主に、税引前四半期純利益の計上126,530千円、前受収益の増加額73,343千円、未払費用の増加額36,796千円、未払消費税等の増加額11,244千円、法人税等の支払額23,725千円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は1,673千円となりました。これは、複合機の購入等の有形固定資産の取得による支出1,673千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度の財務活動によるキャッシュ・フローはありませんでした。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当社の事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。

 

b.受注実績

 当社の事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。

 

c.販売実績

 第10期事業年度及び第11期第2四半期累計期間の販売実績は、次のとおりです。なお、当社は法人向けクラウドサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の販売実績の記載は省略しております。

セグメントの名称

第10期事業年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

第11期第2四半期累計期間

(自 2020年1月1日

至 2020年6月30日)

販売高(千円)

前年同期比

(%)

販売高(千円)

法人向けクラウドサービス事業

761,226

157.7

499,090

 (注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.最近2事業年度及び第11期第2四半期累計期間にかかる主な相手先の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成に当たり、決算日における財政状態及び会計期間における経営成績に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、この見積りと異なる場合があります。当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。

 

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 第10期事業年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)

(売上高)

 当社はリードエグジビションジャパン株式会社主催の「オフィス防災EXPO」、サイボウズ株式会社主催の「Cybozu Days」等、安否確認サービス及びkintone連携サービスに関連するイベントへの参加による顧客へのアプローチに加え、当事業年度においてはテレビCM、交通広告等のマス広告も利用し、安否確認サービスの知名度向上に努めてまいりました。

 以上の結果、安否確認サービスの有償契約数は1,491件(前事業年度末比40.5%増)、kintone連携サービスの有償契約数は2,998件(同51.0%増)となり、各サービスにおける有償契約数の増加により、当事業年度における売上高は761,226千円(前年同期比57.7%増)となりました。

 

(売上原価、売上総利益)

 売上高の増加に応じて、各クラウドサービスに係るサーバー費用及びサイボウズ株式会社からのライセンス仕入高等が増加いたしました。

 以上の結果、当事業年度における売上総利益は635,940千円(同65.5%増)となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

 当社の販売費及び一般管理費は、主に人件費、広告宣伝費及びその他の経費で構成されております。事業拡大に応じて正社員を10名増員し昇給も行ったことから、人件費が増加しました。また、広告活動の強化により、広告宣伝費は190,758千円増加しました。

 以上の結果、当事業年度における営業利益は97,628千円(同28.9%減)となりました。

 

(営業外収益、営業外費用及び経常利益)

 主な営業外収益として助成金収入832千円が発生いたしました。その他は特に大きな変動はありません。

 以上の結果、当事業年度における経常利益は98,464千円(同28.2%減)となりました。

 

(特別利益、特別損失及び当期純利益)

 特別損益は発生しておりません。法人税等に関しては26,244千円となりました。

 以上の結果、当期純利益は72,220千円(同21.1%減)となりました。

 

 第11期第2四半期累計期間(自 2020年1月1日 至 2020年6月30日)

(売上高)

 当第2四半期累計期間においては、新型コロナウイルス感染症拡大による働き方の変化が注目される中、当社の提供する「安否確認サービス」は、災害発生時の被害状況を正確に把握し、従業員等への指示を迅速に行うなど、企業の災害対策に有用な機能を備えているほか、全社への一斉連絡や出社確認など、コミュニケーションを円滑にする機能を持つことから、新型コロナウイルス感染症による働き方の変化への対応にも有用であると考えております。そのため、テレビCM等のマス広告も利用し、安否確認サービスの知名度向上に努めてまいりました。

 以上の結果、安否確認サービスの有償契約数は1,789件(前事業年度末比20.0%増)、kintone連携サービスの有償契約数は3,448件(同15.0%増)となり、各サービスにおける有償契約数の増加により、当事業年度における売上高は499,090千円となりました。

 

(売上原価、売上総利益)

 当第2四半期累計期間の売上原価は71,699千円となりました。これは主に、各クラウドサービスに係るサーバー費用及びサイボウズ株式会社からのライセンス仕入高等によるものです。

 以上の結果、当事業年度における売上総利益は427,390千円となりました。

 

(販賣費及び一般管理費、営業利益)

 当第2四半期累計期間の販売費及び一般管理費は298,773千円となりました。主に人件費、広告宣伝費及びその他の経費で構成されております。

 以上の結果、当事業年度における営業利益は128,617千円となりました。

 

(営業外収益、営業外費用及び経常利益)

 当第2四半期累計期間の営業外収益は2千円、営業外費用は2,089千円となりました。営業外収益は受取利息であり、営業外費用は株式公開費用によるものです。

 以上の結果、当事業年度における経常利益は126,530千円となりました。

 

(特別利益、特別損失及び四半期純利益)

 特別損益は発生しておりません。法人税等に関しては43,361千円となりました。

 以上の結果、当期純利益は83,169千円となりました。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。当社の資金需要のうち主なものは、事業拡大に伴う新たな人材獲得のための採用費及び人件費、サービス知名度向上のための広告宣伝費であります。通常の運転資金については自己資金により賄い、事業拡大のための資金につきましては、上場による調達資金の活用を予定しております。

 

④ 経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。また、今後の経営成績に影響を与える課題につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。当社は経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減するため、常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制の強化、人材の確保及び育成等に努めてまいります。

 

⑤ 経営者の問題意識と今後の方針について

 経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

 

当社がkintone連携サービスについてオフィシャルパートナー契約を行っている契約

相手方の名称

相手先の所在地

契約品目

契約締結日

契約内容

契約期間

サイボウズ株式会社

東京都中央区

kintone連携

サービス

cybozu.com

サービス

(kintone等のライセンスの仕入)

2014年5月8日

アライアンスパートナー

セールスパートナー

2020年1月1日から

2020年12月31日まで

以後1年ごとの自動更新

 

5【研究開発活動】

第10期事業年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)

 当社は「常にチャレンジし、新たな価値を創造する」ことを経営理念としており、既存サービスの改善だけでなく時代に必要とされるサービスを新しく開発するため、研究開発に取り組んでおります。

 当事業年度における研究開発費の総額は1,668千円となっております。なお、当社は法人向けクラウドサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は行っておりません。

 

第11期第2四半期累計期間(自 2020年1月1日 至 2020年6月30日)

 当第2四半期累計期間における研究開発費の総額は1,135千円であります。なお、当社は法人向けクラウドサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は行っておりません。