第2【事業の状況】

 

1【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績

当中間連結会計期間におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策効果により緩やかな回復基調で推移しました。一方で、食料品や光熱費の価格高騰を背景に個人消費の節約志向が強まり、一部に足踏み状態がみられている他、米国の通商政策や中東情勢など海外要因による景気下振れリスクも高まり、依然として先行き不透明な状況が続いております。

このような状況の中で、当社グループは、Missionとして "We are Social Beauty Innovators for Chain of Happiness" を掲げ、美しく革新的な方法で、「幸せの連鎖」があふれる社会の実現に挑戦し続けます。これに基づき、「ブランド創出力」「OMO」「IPTOS」を強みとして、独自の商品・ブランド開発モデルによって、積極的な新商品開発、マーケティング、市場開拓、海外展開に取り組んでいるところです。

また、当社グループは、2025年2月に、ブランドや商品を通じて多様な社会課題解決をめざす「Social Beauty Project(ソーシャルビューティープロジェクト)」のWEBページをコーポレートサイト上に開設しました。当該サイトを活用し、生活者の皆様と共に社会課題を考えるきっかけとなる施策やメッセージを発信します。今後も事業とESG推進を両立し、事業活動を通じて環境や社会に対してより良い影響を与えるような活動に引き続き取り組んでまいります。

 

セグメントの業績は、次のとおりです。

 

(国内事業)

主な事業内容は、当社が開発したブランド商品の日本国内の卸売事業者を通じた小売店及び量販店運営事業者への卸売販売、インターネットを活用した日本国内の一般消費者への直接販売であります。

国内事業では、持続的な成長に向けて、当社が強みを持つヘアケア系、美容家電、スキンケア他のカテゴリーの継続的な投資及び新たなトレンド発掘に注力しました。

BOTANISTブランドにおいては、2025年5月に、厳選した香りの「フレグランスコレクションシリーズ」より、夏限定商品「アイスピーチレモネードの香り」を発売しました。一部のパッケージには環境に配慮したバイオマスPETやバイオマスインキを使用するとともに、配合成分には白桃の生産過程において廃棄されてしまう実と葉をアップサイクル(注1)した「国産ピーチ(注2)」を採用しました。

SALONIAブランドにおいては、同ブランドヘアアイロンにおいて7千円台と新たな価格帯である「グロッシーケア ストレートヘアアイロン」を2025年6月に発売しました。また、ピュアブライトスチーマーやEMSリフトブラシなどにおいても、積極的なマーケティング投資により好調に推移し、売上高の伸長に寄与しました。

ナイトケアビューティーブランドYOLUは、2025年5月にリニューアル後初の夏限定品である「モクテルナイトシリーズ」を発売し、売上高に寄与しました。同ブランドにおいては、本体ボトル資材に環境対応素材のバイオマスPETを使用し、化粧箱・セット箱・サシェセット台紙にはFSC認証紙を使用しており、複数のSDGs目標の達成に貢献していきます。

 

以上のことから、当中間連結会計期間の売上高は21,754百万円(前年同期比10.8%増)、営業利益は2024年に実施したM&Aによるのれん償却費等の計上により3,235百万円(前年同期比13.6%減)となりました。

 

(海外事業)

主な事業内容は、当社が開発したブランド商品のインターネットを活用した海外の一般消費者への直接販売、並びに海外のインターネット販売事業者、販売代理事業者、美容専門店、ドラッグストアへの卸売販売であります。

香港、台湾、シンガポール、マレーシア、韓国などにおいて同国内に複数の店舗が展開されている化粧品・コスメショップ・小売店での販売に継続的に取り組みました。

海外事業の売上高においては、2024年12月に決定した艾恩伊(上海)化粧品有限公司の解散及び清算により、海外事業における中国領域の売上が減少となった一方で営業損失は改善となりました。

以上のことから、当中間連結会計期間の売上高は566百万円(前年同期比16.6%減)、営業損失は51百万円(前年同期は営業損失474百万円)となりました。

 

以上の結果、当中間連結会計期間の売上高は22,321百万円(前年同期比9.9%増)となりました。また、EBITDAは2,547百万円(前年同期比15.2%増)、営業利益は1,688百万円(前年同期比17.0%減)、経常利益は1,587百万円(前年同期比25.9%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は923百万円(前年同期比25.6%減)となりました。

 

(注1) 捨てられるはずだった廃棄物や不用品を新しい製品にアップグレードすること

(注2) モモ葉エキス、モモ果汁(すべて保湿成分)

 

② 財政状態

(流動資産)

当中間連結会計期間末における流動資産は、19,732百万円となり、前連結会計年度末よりも1,979百万円減少いたしました。その主な内訳は、商品が669百万円増加したことに対し、売掛金が2,356百万円、現金及び預金が601百万円それぞれ減少したことによるものです。

 

(固定資産)

当中間連結会計期間末における固定資産は、15,967百万円となり、前連結会計年度末よりも678百万円減少いたしました。その主な内訳は、のれんが325百万円、契約関連資産が165百万円、商標権が118百万円それぞれ減少したことによるものです。

 

(流動負債)

当中間連結会計期間末における流動負債は、8,359百万円となり、前連結会計年度末よりも9,368百万円減少いたしました。その主な内訳は、1年内返済予定の長期借入金が1,265百万円、返金負債が375百万円それぞれ増加したことに対し、短期借入金が10,000百万円、未払金が561百万円それぞれ減少したことによるものです。

 

(固定負債)

当中間連結会計期間末における固定負債は、8,621百万円となり、前連結会計年度末よりも5,800百万円増加いたしました。その主な内訳は、長期借入金が6,000百万円増加したことによるものです。

 

(純資産)

当中間連結会計期間末における純資産は、18,719百万円となり、前連結会計年度末よりも909百万円増加いたしました。その主な内訳は、親会社株主に帰属する中間純利益923百万円及び剰余金の配当227百万円により利益剰余金が696百万円増加したことによるものです。

 

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)につきましては、前連結会計年度末に比べ386百万円増加し、7,656百万円となりました。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、獲得した資金は2,560百万円(前年同期は1,525百万円の使用)となりました。これは主に、税金等調整前中間純利益1,587百万円、売上債権の減少額2,356百万円、減価償却費532百万円、棚卸資産の増加額938百万円、法人税等の支払額663百万円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、獲得した資金は817百万円(前年同期は847百万円の使用)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入1,000百万円、有形固定資産の取得による支出117百万円、無形固定資産の取得による支出28百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、使用した資金は2,960百万円(前年同期は744百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入れによる収入9,000百万円、短期借入金の減少額10,000百万円、長期借入金の返済による支出1,734百万円によるものであります。

 

(3)研究開発活動

当中間連結会計期間の研究開発費の総額は118百万円であります。

なお、当中間連結会計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。