第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社における経営方針、経営環境および対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項については、本書提出日現在において判断したものとなります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社は「伝えたいことを、知りたい人に。」を経営ビジョンに掲げ、創業以来のポリシーである「クリエイターファースト、個人ファースト」の姿勢を大切にしながら、メールマガジン配信プラットフォーム「まぐまぐ!」やWebメディア「MAG2 NEWS」など様々なサービスを開発・運営しております。21世紀に入って以降AI(人工知能)技術の進歩は目覚ましく、多くの分野で人間の能力を凌駕する未来がいよいよ現実味を帯びてきております。これを踏まえて当社は、私たち一人一人の人生に代替不可能な個性が求められるという観点から、これからの10年こそ個人の時代の幕開けになると考えております。当社は現代の時代の変化をポジティブにとらえ、インターネットはもちろんAIのテクノロジーも用いて、個人・法人を問わず誰もが気軽に利用できる、真に自由な情報発信プラットフォーマーとしての地位を確立することで、企業価値の向上を目指してまいります。

 

(2) 目標とする経営指標

企業価値を継続的に拡大することが重要であると考えていることから、「売上高」および「営業利益」を重要な経営指標としております。理由としましては、上場後の株主を含む様々なステークホルダーの意思決定に重要な影響を与える指標であること、また、当社は借入を実施していないことから営業利益以下の勘定科目はほとんど発生しないことからも経営意思決定を図っていく上では、「売上高」「営業利益」を当社の重要な経営指標としております。

 

(3) 経営戦略等

当社を取り巻く経営環境としては、電子コンテンツ市場およびインターネット広告市場が堅調に拡大しており、今後もこの傾向は継続すると考えられます。

このような背景のもと、今後当社では、主軸であるプラットフォーム事業の機能強化や新規サービスの開発を計画しております。これらとメディア広告事業とのシナジー効果により更なる業容拡大を目指す方針であります。

プラットフォーム事業においては、2020年4月にリリースしたライブ配信サービス「まぐまぐ!Live」の機能拡充やユーザビリティの向上を目的とした開発保守、新規クリエイター獲得のための営業活動の促進、クリエイターへのサポート体制を充実させることで、新規クリエイターおよび課金読者数の増加を図ってまいります。

メディア広告事業においては、既存4メディア「MAG2 NEWS」、「MONEY VOICE」、「TRiP EDiTOR」、「by them」の更なるコンテンツ拡充により、ブランドの認知強化や新規読者層の取り込み、リピート訪問率向上を実現することで、広告価値が高いオーガニック検索流入(注)を含む全体閲覧数の増加を図ってまいります。

 

(注) 検索エンジンの検索結果に表示されたもののうち、広告表示を除いた通常の検索結果からのアクセス。

 

(4) 経営環境および対処すべき課題

当社の展開する「プラットフォーム事業」および「メディア広告事業」は、ともにIT分野において技術の進化、顧客嗜好・媒体の変化、競合他社が多く競争が激しい事業領域であります。そのような事業環境の中で、当社が長期的かつ持続的に成長を見込み、経営戦略を確実に遂行していくために対処すべき課題は以下のとおりです。

 

① 優秀な人材の確保および育成

継続的な成長の基盤である人材は、当社にとって最も重要な経営資源と認識しております。当社が属するITサービス産業では、現状人材の獲得競争が激化しており、人件費および採用費も高騰しております。このような状況の中、優秀な人材を継続的に雇用しつつ定着させることが当社の発展において重要であります。人的基盤を強化するために、より採用体制の強化を進めてまいります。また、多様なワークスタイルの支援を通じた働き方・働きやすさの追求や適正な事業ドメインに沿った人員配置、適正な評価がなされる企業風土の構築を推し進めることにより定着化に努めてまいります。

 

 

② 技術力の向上

当社の事業である「プラットフォーム事業」および「メディア広告事業」が属するITサービス産業では、技術革新やイノベーションが起こりやすく変化の激しい分野であります。したがって、当社が持続的に成長を続けていくためには、さらなる技術力の向上が必要であると認識しております。そのため当社では、人材育成と人材採用を継続的に実施し、優秀な人材の確保と定着に積極的に取組んでおります。高度な技術力を持つ技術者を採用することで、全体的な技術力の向上に努めてまいります。

 

③ 認知度の向上、ブランドの確立

当社が市場での浸透度を高めていくためには、一層の認知度の向上、信頼感の醸成が必要となってまいります。顧客に安定的にサービス提供のできるプラットフォーマーとして信頼していただけるよう、サービスのたゆまぬ向上、既存顧客の満足度向上、パブリシティ強化を通じ当社ブランドの確立および普及に努めてまいります

 

④ 営業力の強化

プラットフォーム事業において、メルマガクリエイターの獲得が重要であると考えております。当社の知名度を向上させ、事業部担当者がピックアップした著名人にアプローチをかけるなどの方法により、様々な分野のメルマガクリエイターを獲得できるように努めてまいります

メディア広告事業においては、人材の採用促進と営業ツールを効果的に活用することでリード獲得の強化を図ってまいります。また、大手広告代理店との連携およびメディア自体の総合力を強化し、大型案件の受注増加を目指してまいります

 

⑤ システム基盤の強化

当社は、収益の基盤となるサービスをインターネット上で展開していることから、システム稼働の安定性を確保することが経営上重要な課題であると認識しております。そのため、システムを安定的に稼働させるための人員の確保およびサーバーの拡充に努めてまいります。

 

⑥ 情報管理体制の強化

当社では、プラットフォーム事業においてメールマガジン配信サービス「まぐまぐ!」を運営しており、メルマガクリエイターおよびメルマガ読者の個人情報を多く取扱っております。情報管理体制の整備を引き続き推進していくとともに、情報の取扱いに関する社内規程の適切な運用、役職員の機密情報リテラシーの向上、役職員による機密情報の取扱いに関する内部監査等を通じ、情報管理体制の向上を行ってまいります。

 

⑦ 内部管理体制の強化

当社は、今後もより一層の企業価値の向上および成長を図ってまいります。そのため企業規模の拡大に応じた内部管理体制の構築を図るために、コーポレート・ガバナンスを重視し、リスクマネジメントの強化、ならびに金融商品取引法における内部統制報告制度の適用等も踏まえた内部統制の継続的な改善および強化を推進してまいります。また、当社の事業に関連する法規制や社会的要請等の環境変化にも対応すべく、内部管理体制の整備および改善に努めてまいります。

 

⑧ 新型コロナウイルスへの対応

新型コロナウイルス感染症の拡大が人々の生活や経済活動に多大な影響を与えております。当社といたしましては、事業活動や業績への影響を極力抑えるべく、全事業部において2020年3月2日よりリモートワークの導入や社内外問わずWeb会議の積極的な活用等の感染防止対策を迅速かつ継続的に実施しております。また、当社は2020年6月10日開催のコンプライアンス委員会にてBCP(事業継続計画)を策定しており、今後の状況に応じて、BCPに基づく適切な対応を取るものといたします。

 

 

 

2 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、リスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下のとおり記載しております。当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に努める方針であります。

なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 事業環境に関するリスクについて

① 技術革新について

当社はインターネット関連技術に基づいて事業を展開しておりますが、インターネットサービス業界の中で、新技術の開発や当該技術を利用した新サービスの導入が相次いで行われており、インターネットビジネスの業界環境の変化のスピードが増していると考えられます。このため、当社では新技術の開発を継続的に行うとともに、優秀な人材確保に取組んでおりますが、環境変化への対応が遅れた場合には、当社の競争力が低下する可能性があります。また、新技術の開発に対応するために多大な支出が必要となった場合には、当社の事業活動ならびに財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。

 

② 市場動向について

当社のメディア広告事業およびプラットフォーム事業が属するインターネット広告市場およびインターネットメディア市場は、インターネット利用者の増加、スマートフォン端末の普及、企業活動におけるインターネット利用の増加等により高成長を続けてまいりました。雑誌、新聞、テレビ、ラジオ等の媒体は縮小傾向を示している一方で、ビッグデータ時代到来に伴う消費者行動や、消費および購買データの集積・分析できるデジタルメディアによるマーケティング分析手法の確立によりインターネットメディア市場はさらなる成長が見込まれることからこのような傾向は今後も継続していくと考えておりますが、何らかの事情により、市場成長が阻害されるような状況が生じた場合には、当社の事業活動ならびに財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。

 

③ インターネットにおける法的規制について

本書提出日現在においては、当社の事業継続に著しく影響を及ぼす法的規制はありませんが、インターネット関連分野においては「電気通信事業法」、「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」、「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」等が存在します。近年インターネット関連事業を規制する法令は徐々に整備されてきており、今後インターネット関連事業を営む事業者を規制対象とする新たな法令等の規制や既存法令等の解釈の変更がなされた場合には、当社の事業活動ならびに財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 新規事業について

当社は事業規模の拡大および収益基盤の強化のため、今後新サービスもしくは新規事業の展開について積極的に検討してまいりますが、これにより人材採用やシステム開発等の追加的な投資が発生し、安定的な収益を生み出すには時間を要することがあります。また、新サービス、新規事業の展開が当初の計画通りに進まない場合には、投資回収ができなくなる可能性や当社の事業活動ならびに財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。

 

⑤ システムトラブルについて

当社の事業ではインターネットを利用しているため、人為的な事故や不正アクセス等によって通信ネットワークの切断、サーバー等のネットワーク機器が動作不良を起こす、または動作が不能となるなどのシステムトラブルが発生する可能性があります。当社では、システムトラブルの発生防止のために、脆弱性の確認および不正アクセス防止等の対策を講じております。しかしながら、これらの対策を講じているにも拘らず、障害が発生した場合には、当社の事業に影響を与えるほか、当社のシステム自体への信頼性の低下を招きかねず、当社の事業活動ならびに財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑥ 自然災害等について

当社の事業活動に必要なサーバーについては、自然災害等の事故が発生した場合に備え、外部のデータセンターの利用や定期的バックアップ、稼働状況の監視等によりシステムトラブルの事前防止または回避に努めております。万一、外部のデータセンターの所在地において大地震や台風等の自然災害により、設備の損壊や電力供給の制限等の事象が発生した場合、当社が提供するサービスの継続に支障をきたす場合があります。また、損害を被った設備等の修復や被害を受けた従業員に対する補償等の費用が発生し、当社の事業活動ならびに財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。

 

⑦ 新型コロナウイルス(COVID―19)感染拡大による経済的影響について

コロナウイルスの影響が国内および海外主要各国において終息に向かわず、拡大が長期間にわたり続いた場合は、より深刻な経済的影響が生じ、広告市場の縮小や個人消費の冷え込みに繋がることが予想されます。

メディア広告事業において、広告出稿の減少により広告単価の減少や、外出自粛の消費者心理により旅行関心度の低下に繋がり「TRiP EDiTOR」のUUが減少する可能性があります。また、広告販売において、広告出稿の減少による失注の可能性や、リモート環境の普及により受注から納品までのリードタイムが長期化する可能性があります。また、その他事業において、メルマガクリエイターを講師に迎えるイベントの開催が実施できない可能性があります。

今後、さらなる業務改善や効率化への見直しを行う等、積極的な対応に取組んでまいりますが、世界経済の動向によっては当社の事業活動ならびに財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。

 

⑧ 親会社との資本関係について

当社の親会社は株式会社エアトリであり、同社は本書提出日現在において東京証券取引所に上場しており、当社発行済株式総数の96.0%(2,111,200株)を保有しております。同社グループは、2020年3月末時点で、連結子会社26社によって構成され、オンライン旅行事業、訪日旅行事業、ITオフショア開発事業、投資事業を運営しております。当社は、同社の承認を必要とする取引や業務は存在せず、事業における制約もなく、独立した意思決定による独自の経営を行っており、各取締役への取締役報酬の分配の適正性、取締役及び監査役の選任の妥当性については、取締役会で決議される前に独立役員委員会にて審議・検討を行い、その結果を取締役会に報告しております。なお、取締役会では、当該独立役員委員会での審議・検討による意見を最大限尊重した上で、関係する議題の決議を行っております。しかしながら、同社は議決権比率の観点から、定款の変更、取締役および監査役の選解任、合併等の組織再編行為、重要な資産・事業の譲渡および剰余金の処分等、株主の承認が必要となる事項に関しては、同社による議決権行使が当社の意思決定に影響を及ぼす可能性があるため、同社の利益は当社の他の株主の利益と一致しない可能性があります。また、同社の経営方針の変更や経営状態の悪化等により、問題が生じた場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります

 

⑨ 親会社グループにおける当社の位置付けについて

当社は、親会社グループにおいて、オンライン旅行事業に区分されておりますが、同社グループ内において、当社の主な事業内容と同事業を展開しているグループ企業はなく、グループ内における競合は生じておりません。今後においても競合等が想定される事象はないものと当社は認識しております。しかしながら、将来において同社グループの事業戦略や当社の位置付け等に著しい変更が生じた場合には、当社の事業および業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社としては、ユーザーひとりひとりに価値あるコンテンツを継続的に届けることが使命であると考えており、上場により、自社独自の判断による機動的な投資と資金調達力の強化、知名度や社会的信用度が向上等することで、より多くのユーザーに素早く・確実にコンテンツを届けることが可能になると判断し、上場を選択しております

 

 

⑩ 親会社グループとの取引関係について

当社の親会社グループとの取引内容について、当社の親会社である株式会社エアトリとの間で、当社のシステムの開発業務の委託を行っておりましたが、現在は契約の解約により解消しております。また、僅少ではありますが、2020年2月まで同社および同社グループに対し、当社の広告枠の販売取引を行っておりました。

当社は、今後親会社グループとの取引を削減していく方針ですが、新たに取引を行う場合は、第三者との取引以上に、慎重に条件の妥当性を検証して取引を行っております。当社では、関連当事者取引を行う際には、取引の妥当性について、取締役会で決議される前に独立役員委員会にて審議・検討を行い、その結果を取締役会に報告し、取締役会では、当該独立役員委員会での審議・検討による意見を最大限尊重した上で、取引の可否を判断しております。また、管理部門における取引開始時の確認や、監査役監査や内部監査における事後確認を行うことで、同社との取引における健全性および適正性確保の仕組みを整備しております。なお、同社および同社グループとの取引については、事業上の必要性及び他社との取引条件等を比較しその妥当性の検証を行なった上で取引を行う方針であります。本書提出日時点において親会社との取引方針や取引条件に変化は生じておりませんが、今後の取引条件に変更が生じた場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります

 

(2) プラットフォーム事業に係るリスクについて

① 競合について

当社は1997年からメルマガ配信サービス「まぐまぐ!」を安定的に運営しており、長年に渡って電子メールの大量配信に関する独自技術とノウハウを蓄積することで、メルマガ配信プラットフォームの運営に係る優位性を確保していると認識しております。今後もプラットフォーム基本機能の逐次強化や決済手段の充実、新規サービスの開発により他社との差別化を図り、サービスの維持向上に努めていく方針であります。しかしながら、今後、高い資本力や知名度を有する企業等の参入による競争の激化と顧客の流出により、当社が競争力や優位性を保つことが困難になった場合には、当社の事業活動ならびに財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② メルマガクリエイターが当社プラットフォームを脱退するリスク

当社は、メルマガクリエイターが「伝えたいことを、知りたい人に。」情報を発信できる環境を整え、メルマガクリエイターの活動を支援し、活性化のサポートをすることで、メルマガクリエイターの知名度と信頼を向上させる活動をしてまいりました。また、新規クリエイターを募る積極的なリクルーティングも実施しております。しかしながら、新しい情報発信ができるプラットフォームの出現や、その他何らかの事情によりクリエイターが流出する場合には、メルマガ購読料収入の減少などにより、当社の財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。

 

③ 特定サービスへの依存について

当社のプラットフォーム事業はメルマガ配信に依存した事業となっております。今後も取引の拡大に努めると同時に売上依存度を下げるため、新規のサービス開発を図ってまいりますが、市場の急激な縮小や新規参入による競争激化等が当社の事業活動ならびに財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。

 

④ 電子メール受信環境に係るリスクについて

当社では従来のメール配信に加えて、電話番号の登録だけでWeb上で有料メルマガを閲覧できる仕組みを2019年4月より提供開始しており、今後も、電子メールに依存しない配信環境の構築に努める方針であります。しかしながら、電子メール関連プロトコルが変更された場合、メール受信ソフトやWebメールに故障または不具合(迷惑メール誤判定を含む)が生じた場合、メール受信ソフトやWebメールのサービス提供が終了した場合、当社が読者にメールマガジンを配信することが困難になり、当社の事業活動ならびに財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑤ 法的規制について

当社では、不当景品類及び不当表示防止法(景表法)・特定商取引に関する法律・医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)・出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(出資法)・貸金業法・金融商品取引法などに関わるメルマガコンテンツに関して、当社の定める「メルマガ審査基準マニュアル」に従い審査を実施しており、内容によっては、顧問弁護士等の専門家の見解を得る体制を整備しておりますが、現行の法令および権利内容の解釈適用上で論点が生じる可能性があり、その結果として当社の事業活動ならびに財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。

 

⑥ ソフトウエア資産の減損について

当社はメールマガジン大量配信システムやメールマガジンに関するプラットフォームを開発し、それらを活用して読者向けに知りたい情報を発信できる環境を整えております。それらの開発に係わるコストについて、資産性のあるものについては自社サービス用のソフトウエアとして無形固定資産に計上し、費用化すべきものについては各事業年度において売上原価として費用化しております。自社サービス用ソフトウエアの開発においては、プロジェクト推進体制を整備し、慎重な計画立案・遂行に努めております。しかしながら、当該開発が市場のニーズに合わないことにより利用価値が低下する場合や、重大なバグ等の発生によりソフトウエアとして機能しなくなる場合には、これらを減損処理する可能性があります。その場合、一時に多額の費用が発生するため、当社の事業活動ならびに財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(3) メディア広告事業に係るリスクについて

① 競合について

当社は、「MAG2 NEWS」、「MONEY VOICE」、「TRiP EDiTOR」、「by them」の4つのWebメディアを運営し広告枠の提供をしております。当社はプラットフォーム事業のメルマガコンテンツとシナジー効果を生み出すことにより、新規に参入する企業に対して一定の優位性を保っております。しかしながら、今後高い資本力や知名度を有する企業等の参入があった場合、競争の激化と顧客の流出により、当社が競争力や優位性を保つことが困難になった場合には、当社の事業活動ならびに財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 特定の取引先への依存について

当社のメディア広告事業においては、「Webメディア」等(「MAG2 NEWS」・「MONEY VOICE」・「TRiP EDiTOR」・「by them」)を通じて読者へサービスを提供しており、Google Adsenseを運営するGoogle Asia Pacific Pte. Ltd.に対する収益依存の割合が大きくなっております。当社は、他のアドネットワーク事業者との個別業務契約を締結しておりますが、アドセンス仕様変更や今後起こり得る規約変更をはじめとする各運営事業者の動向によっては、当社の事業活動ならびに財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。

 

③ 法的規制について

当社では、不当景品類及び不当表示防止法(景表法)・医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)・下請代金支払遅延等防止法などに関わるメディアコンテンツに関して厳正なる審査基準を設け審査を実施しておりますが、現行の法令および権利内容の解釈適用上で論点が生じる可能性があり、その結果として当社の事業活動ならびに財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。

 

④ 不適切な広告に対する監視体制について

当社は、顧客に提供する価値を担保するために、当社が配信する広告に係る品質管理の徹底が重要な課題であると認識しております。具体的には、不正な広告表示、錯誤を誘発する広告表示等の取扱いに関する監視マニュアルを定め、該当する広告取引の減少に努めております。しかしながら、万一、予期せぬ要因により、これらの対応に不備が生じた場合、顧客への損害補填が必要となる等、当社の事業活動ならびに財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。

 

 

(4) 経営管理体制について

① 経営陣への依存について

当社の経営陣は、事業に関する豊富な経験と知識およびノウハウを有しており、当社の代表取締役および各業務執行取締役は、経営方針や事業戦略の策定をはじめとして、当社の事業活動全般において極めて重要な役割を果たしております。このため、当社では当該役員らに過度に依存しないよう組織的な経営体制の構築や人材育成を進めております。しかしながら、当該役員らのキャリアプラン、健康状態、家庭事情その他の何らかの理由により当該役員らが辞任しその代替を確保できない場合、当社の事業活動ならびに財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。

 

② 人材の確保と定着および育成について

当社は、競争力の向上および今後の事業展開のため、優秀な人材の確保と定着および育成が重要であると考えております。しかしながら、優秀な人材の確保と定着および育成が計画通りに進まない場合や優秀な人材の社外流出が生じた場合には、競争力の低下や事業規模拡大の制約要因になる可能性があり、当社の事業活動ならびに財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。

 

③ 小規模組織であることについて

当社は現在従業員32名(2020年7月31日現在)と比較的小規模な組織であり、業務執行体制もこれに応じたものになっております。当社は、業務の適正および財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する体制を構築、整備、運用しておりますが、事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制が追い付かない場合には、適切な業務運営が困難となり、当社の事業活動ならびに財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。

 

④ 個人情報等の情報管理について

当社は、インターネット関連サービスの提供を通じ、利用者本人を識別することができる個人情報を保有しております。当社では、一般財団法人日本情報経済社会推進協会が発行するプライバシーマークを取得しており、個人情報を取扱う際の業務フローや社内体制を明確化し、個人情報管理に関する「個人情報保護規程」を制定しております。併せて役員および従業員を対象とした社内教育を通じて、関連ルールを周知徹底し、意識向上を図っております。しかしながら、個人情報が当社の関係者や業務提携先の故意または過失により、外部へ流出もしくは悪用される事態が発生した場合に意図せず違反した場合には、当社が損害賠償を含む法的責任を追及される可能性があるほか、当社ならびに運営サービスの信頼性やブランドが毀損し、当社の事業活動ならびに財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。

 

⑤ 知的財産権について

本書提出日現在、第三者より知的財産権の侵害に関する指摘等を受けた事実はありません。今後においても侵害を回避すべく監視および管理を行っていく方針でありますが、当社の事業分野で当社の認識していない知的財産がすでに成立している可能性または新たに第三者の知的財産権が成立する可能性もあり、当該侵害のリスクを完全に排除することは極めて困難であります。万が一、当社が第三者の知的財産権等を侵害した場合には、損害賠償請求、差止請求や知的財産権の使用に関する対価等の支払い等により、当社の事業活動ならびに財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。また、当社は必要に応じて商標権等の知的財産権等の申請を行っておりますが、当社の知的財産権が第三者に侵害された場合には、解決までに多くの時間や費用を要すること等により、当社の事業活動ならびに財政状態および経営成績に影響を与える可能性があります。

 

 

⑥ 訴訟について

本書提出日現在、損害賠償を請求されている事実や訴訟を提起されている事実はありません。また、当社は法令違反となるような行為を防止するための内部管理体制を構築するとともに、取引先、従業員その他第三者との関係において、訴訟リスクを低減するよう努めております。しかしながら、知的財産権の侵害等の予期せぬトラブルが発生した場合、取引先等との関係に何らかの問題が生じた場合等には、これらに起因する損害賠償を請求される、あるいは訴訟を提起されるリスクがあります。かかる損害賠償の金額、訴訟の内容および結果によっては、当社の社会的信用、財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 配当政策について

株主に対する利益還元を重要な経営課題と認識しておりますが、当社は成長過程にあるため、人材確保・育成、サービス強化のための投資、営業強化のための広告宣伝や販売促進、その他成長投資に対して迅速に対応することが重要であると考えております。そのため、現在まで配当を実施しておらず、今後においても当面はこれら成長投資に備え、内部留保の充実を図る方針であります。将来的には、財政状態および経営成績、事業展開に備える内部留保とのバランスを勘案し、株主への利益還元を検討して参りますが、配当実施の可能性およびその実施時期等については、現時点において未定であります。

 

⑧ ストック・オプションの行使による株式価値の希薄化について

当社は、当社取締役、従業員および社外協力者に対し、長期的な企業価値向上に対するインセンティブとしてストック・オプションを付与しているほか、今後も優秀な人材確保のためストック・オプションを発行する可能性があります。これらのストック・オプションを権利行使された場合、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する1株当たりの株式価値を希薄化させる可能性があります。なお、本書提出日現在、これらストック・オプションによる潜在株式数は255,200株であり、発行済株式総数(自己株式を除く2,200,000)株の11.6%に相当しております。

 

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

第21期事業年度および第22期第3四半期累計期間における当社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 経営成績の状況

第21期事業年度(自 2018年10月1日 至 2019年9月30日)

当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が見られるものの、地政学的リスクの高まり等の影響により、先行きが懸念される状態が続いております。米国において雇用環境や個人消費は堅調に推移する一方で、米中貿易摩擦の長期化、英国のEU離脱問題等の影響により世界経済の先行きは依然として不透明な状態が続いております。

当社を取り巻く事業環境において、プラットフォーム事業が属するデジタルコンテンツ市場につきましては、「令和元年版情報通信白書」(総務省)によると直近の市場規模は1兆935億円(前期比11.5%増)となりました。また当社のメディア広告事業が属するインターネット広告市場につきましては「2018年日本の広告費」(株式会社電通)によると2018年のインターネット広告費(媒体費のみ)は1兆4,480億円(前期比118.6%)となり、順調に成長を続けております。

こうした環境の下、当事業年度の業績は、売上高は713,772千円(前期比14.2%増)、営業利益は205,144千円(前期比13.1%増)、経常利益は206,037千円(前期比13.5%増)、当期純利益は146,068千円(前期比24.2%減)となりました。

 

セグメントごとの業績は、次のとおりであります。

 

(プラットフォーム事業)

プラットフォーム事業においては、メルマガ配信プラットフォーム「まぐまぐ!」および記事販売プラットフォーム「mine」が属しております。

当セグメントの基幹サービスである有料メルマガコンテンツに関して、有料メルマガコンテンツをメディアの記事として継続的に紹介する等の販売促進や、新規クリエイター獲得のための活動を促進させ一部売上に寄与したものの、一方で、バックナンバーの一時販売停止の影響等により、有料メルマガコンテンツの売上は僅かながら減少しました

その結果としてプラットフォーム事業の当事業年度の業績は売上高が337,707千円(前期比2.6%減)、セグメント利益が215,760千円(前期比3.8%減)となりました。

 

(メディア広告事業)

メディア広告事業はWebメディアの「MAG2 NEWS」・「MONEY VOICE」・「TRiP EDiTOR」・「by them」の運営および「Webメディアコンテンツ」・「メルマガコンテンツ」の広告枠販売サービスが属しております

Webメディアについては、2019年8月に「by them」をリリースしました。また、従来運営している「MAG2 NEWS」「MONEY VOICE」「TRiP EDiTOR」に関しては、話題になり得る旬の記事を適切なタイミングで数多く掲載できる体制を整えたこと、広告枠配置の最適化やアドセンス管理方法の見直しを行った結果として、PVおよびUU数が堅調に伸長しました

その結果としてアドネットワーク広告の売上が伸長し、メディア広告事業の当事業年度の業績は売上高が371,694千円(前期比36.4%増)、セグメント利益が242,569千円(前期比37.8%増)と好調に推移しました。

 

 

(その他事業)

その他事業においては、イベント企画等が属しております。イベント企画は有料メルマガのクリエイターの活動の支援と促進を目的としています。当社がメルマガクリエイターの活動を支援し、活性化のサポートをすることで、メルマガクリエイターの知名度と信頼性を向上させ、ブランディングに貢献しております

当事業年度中は、有料メルマガの人気クリエイターを講師に迎えた講演会・イベント等を15件開催し、それぞれの有料メルマガ読者とクリエイターのコミュニケーションの機会を創出いたしましたが、前事業年度と比較して7件のイベント開催が減少しております

以上より、その他事業の当事業年度の業績は売上高は4,370千円(前期比22.5%減)、セグメント損失は4,109千円(前期比7.7%減)となりました。

 

第22期第3四半期累計期間(自 2019年10月1日 至 2020年6月30日)

当第3四半期累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染拡大防止に伴う緊急事態宣言の発令を機に、外出自粛等の影響で経済活動が大幅に落ち込み、先行きが不透明な状況が続いております。また、緊急事態宣言解除後も、経済回復の動きは鈍く今後の見通しが立たない状態となっております。米国においても新型コロナウイルスの感染者数は増加を続けており、終息時期が不透明であることから、世界経済への影響が強く懸念される状況であります。

当社を取り巻く事業環境において、プラットフォーム事業が属するデジタルコンテンツ市場につきましては、「令和元年版情報通信白書」(総務省)によると直近の市場規模は前年比111.5%の1兆935億円となりました。また当社のメディア広告事業が属するインターネット広告市場につきましては「2019年日本の広告費」(株式会社電通)によると2019年のインターネット広告費(媒体費のみ)は前年比114.8%の1兆6,630億円となり、前年に引続き高い成長率で推移しております。しかしながら、足元では新型コロナウイルスの拡大が景気に悪影響を及ぼしており、事業環境の先行きに留意が必要な状況となっております。

このような状況下において、当第3四半期累計期間における当社の業績は、売上高は520,409千円、営業利益は123,193千円、経常利益は121,194千円、四半期純利益は79,018千円となりました。

 

セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

 

(プラットフォーム事業)

プラットフォーム事業においては、メルマガ配信プラットフォーム「まぐまぐ!」および記事販売プラットフォーム「mine」が属しております。

当第3四半期会計期間では、2020年4月にライブ配信サービス「まぐまぐ!Live」をリリースしました。「まぐまぐ! Live」は、スマートフォンアプリやWebブラウザ上で映像や音声を視聴者へリアルタイムに配信できるサービスであります。クリエイターは、伝えたい情報を伝えたいタイミングで自由に発信することが可能であり、また視聴者はLive配信中にコメント機能等を活用することで、クリエイターと手軽にコミュニケーションを取れる仕様となっております。

当セグメントの主軸である有料メルマガサービスにおいても、新規クリエイター獲得のための活動の促進や有料メルマガコンテンツをメディア記事に継続的に紹介する等、サービスの拡大を図ってまいりました。さらに、有料メルマガコンテンツを一部抜粋して閲覧できる機能の実装やユーザーインターフェースの改善に取り組む等、継続的にプラットフォームの利便性の改善およびユーザビリティの向上に努めております。

その結果として、プラットフォーム事業の売上高は251,059千円、セグメント利益は143,067千円となりました。

 

 

(メディア広告事業)

メディア広告事業においては、Webメディアの運営および「Webメディアコンテンツ」・「メルマガコンテンツ」の広告枠販売サービスが属しております。

アドネットワーク広告においては、自社メディア「MAG2 NEWS」「MONEY VOICE」「TRiP EDiTOR」「by them」の知名度およびユーザー満足度の向上を模索してまいりました。話題になり得る旬の記事を適切なタイミングで数多く掲載し、新たなライターの獲得や外部メディアとの提携記事を掲載する等、自社メディアの強化に注力した結果、PVおよびUU数は堅調に推移しました。一方で、新型コロナウイルスの影響により企業の広告出稿が減少したことで、広告単価が低下するなどの影響が発生しております。また、Webメディアコンテンツ・メルマガコンテンツの広告枠販売においては、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、一部対面による営業活動が制限され、受注機会の減少やリードの長期化等の影響を受けております。

その結果として、メディア広告事業の売上高は255,656千円、セグメント利益は140,722千円となりました。

 

(その他事業)

その他事業においては、イベント企画等が属しております。イベント企画は有料メルマガクリエイターの活動の支援と促進を目的としています。当社がメルマガクリエイターの活動を支援し、活性化のサポートをすることで、メルマガクリエイターの知名度と信頼性を向上させ、ブランディングに貢献しております。当第3四半期累計期間においては、有料メルマガの人気クリエイターを講師に迎えた講演会・イベント等を2件開催し、それぞれの有料メルマガ読者とクリエイターのコミュニケーションの機会を創出しましたが、その一方で、新型コロナウイルスの感染拡大のため、2月以降のイベントを中止したことによる影響を受けております。

その結果として、その他事業の売上高は13,694千円、セグメント損失は644千円となりました。

 

 

② 財政状態の状況

第21期事業年度(自 2018年10月1日 至 2019年9月30日)

(資産)

当事業年度末における総資産につきましては、前事業年度末に比べ156,074千円増加し、975,499千円となりました。これは主に、現金及び預金が171,860千円増加したことによるものであります。

 

(負債)

当事業年度末における負債につきましては、前事業年度末に比べ10,006千円増加し、205,757千円となりました。これは主に、その他流動負債が7,848千円、未払金が6,503千円減少したものの、未払費用が13,667千円、未払法人税等が13,142千円増加したことによるものであります

 

(純資産)

当事業年度末における純資産合計は、前事業年度末に比べ146,068千円増加し、769,742千円となりました。これは主に、利益剰余金が146,068千円増加したことによるものであります。

 

 

第22期第3四半期累計期間(自 2019年10月1日 至 2020年6月30日)

(資産)

当第3四半期会計期間末における総資産につきましては、前事業年度末に比べ77,744千円増加し、1,053,243千円となりました。これは主に、現金及び預金の増加75,312千円、無形固定資産の増加10,345千円によるものであります

 

(負債)

当第3四半期会計期間末における負債につきましては、前事業年度末に比べ1,274千円減少し、204,482千円となりました。これは主に、未払法人税等が22,349千円増加したものの、その他流動負債が23,933千円減少したことによるものであります

 

(純資産)

当第3四半期会計期間末における純資産合計は、前事業年度末に比べ79,018千円増加し、848,760千円となりました。これは主に、利益剰余金が79,018千円増加したことによるものであります

 

 

③ キャッシュ・フローの状況

第21期事業年度(自 2018年10月1日 至 2019年9月30日)

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前事業年度末に比べ171,860千円増加し、752,392千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において営業活動により獲得した資金は、前事業年度に比べ84,607千円減少し、217,371千円となりました。この主な要因は、税引前当期純利益を206,037千円計上したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において投資活動により使用した資金は、前事業年度に比べ27,411千円増加し、45,511千円となりました。この主な要因は、無形固定資産の取得として42,138千円支出したことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度において財務活動により獲得および使用した資金はありません。

 

 

 

④ 生産、受注および販売の実績
a 生産実績および受注実績

当社で行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績および受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております

 

b 販売実績

第21期事業年度および第22期第3四半期累計期間における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

第21期事業年度

(自 2018年10月1日

至 2019年9月30日)

第22期第3四半期累計期間

(自 2019年10月1日

至 2020年6月30日)

金額(千円)

前期比(%)

金額(千円)

プラットフォーム事業

337,707

97.4

251,059

メディア広告事業

371,694

136.4

255,656

その他事業

4,370

77.5

13,694

合計

713,772

114.2

520,409

 

(注) 1.最近2事業年度および第22期第3四半期累計期間の主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合

相手先

第20期事業年度

(自 2017年10月1日

至 2018年9月30日)

第21期事業年度

(自 2018年10月1日

至 2019年9月30日)

第22期第3四半期累計期間

(自 2019年10月1日

至 2020年6月30日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

Google Asia Pacific
Pte. Ltd.

45,143

7.2

121,556

17.0

94,563

18.17

 

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針および見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りによる不確実性のため、実績の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。この財務諸表の作成にあたる重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております

 

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

第21期事業年度(自 2018年10月1日 至 2019年9月30日)

(売上高)

当事業年度の売上高は713,772千円(前期比14.2%増)となりました。

これは主に、メディア広告事業において、当社が運営するWEBメディアの運営体制を整えたことによるUU数の増加(前期比47.4%増)および広告単価の上昇の結果、アドネットワーク広告の売上が伸長したことによるものであります

 

(売上総利益)

当事業年度における売上原価は226,336千円(前期比18.8%増)となりました。

これは主に、Webメディアの運営体制の整備を目的として人件費および外注費が増加したことによるものであります

その結果、当事業年度の売上総利益は487,436千円(前期比12.2%増)となりました。

 

(営業利益)

当事業年度における販売費及び一般管理費は282,292千円(前期比11.6%増)となりました。

これは主に、コーポレート・ガバナンスの強化に対応するため管理部門の人員を増加したことに伴う人件費増加によるものであります。

その結果、当事業年度の営業利益は205,144千円(前期比13.1%増)となりました。

 

(経常利益)

当事業年度の営業外収益は893千円(前期比613.4%増)となりました。

当事業年度に計上した営業外費用はありません。

この結果、当事業年度の経常利益は206,037千円(前期比13.5%増)となりました。

 

(当期純利益)

これらの結果を受け、当事業年度の当期純利益は146,068千円(前期比24.2%減)となりました。なお、法人税等調整額を含む法人税等合計は、59,968千円(前期は△24,143千円)であります。

 

 

第22期第3四半期累計期間(自 2019年10月1日 至 2020年6月30日)

(売上高)

当第3四半期累計期間における売上高は520,409千円となりました

メディア広告事業の売上が新型コロナウイルス感染拡大による経済的影響を受けたものの、プラットフォーム事業において、新規クリエイター獲得のための営業活動の促進、課金読者数増加のための施策および新たにクリエイターにライブ配信サービスの利用を促す等の施策を実行した結果、「まぐまぐ!」の有料会員数が堅調に推移いたしました

 

(売上総利益)

当第3四半期累計期間における売上原価は212,011千円となりました

これは主に、プラットフォーム事業において2020年4月にリリースしたライブ配信サービスに係るシステム保守費の増加および人員増加に伴う人件費の増加によるものであります

その結果、当第3四半期累計期間の売上総利益は308,398千円となりました

 

(営業利益)

当第3四半期累計期間における販売費及び一般管理費は185,204千円となりました

これは主に、管理部門の人員増加に伴う人件費の増加および採用費の増加によるものであります

その結果、当第3四半期累計期間の営業利益は123,193千円となりました

 

(経常利益)

当第3四半期累計期間における営業外収益は0千円となりました。

当第3四半期累計期間における営業外費用は、上場関連費用により2,000千円となりました。

この結果、当第3四半期累計期間の経常利益は121,194千円となりました。

 

(四半期純利益)

これらの結果を受け、当第3四半期累計期間の四半期純利益は79,018千円となりました。

 

③ 財政状態およびキャッシュ・フローの分析

財政状態の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりであります。また、キャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

④ 資本の財源および資金の流動性

当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。当社の資金需要のうち主なものは、プラットフォーム事業の機能強化や新規サービスの開発に係る開発保守費用、人件費および決済手数料等の営業費用であります。これらの資金需要に対しては現状では自己資金の範囲内で賄えておりますが、資金需要の額や使途に合わせて多様な調達手段を検討してまいります。第21期事業年度末における現金及び預金残高は752,392千円であり、充分な流動性を確保しております

 

⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について

「2 事業等のリスク」に記載したとおり、事業内容、事業運営・組織体制等、様々なリスク要因が経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社は常に市場動向や業界動向を注視しつつ、優秀な人材の確保と適切な教育を実施するとともに、事業運営体制の強化と整備を進めることで、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因に適切な対応を図ってまいります。

 

⑦ 経営者の問題意識と今後の方針について

経営者の問題認識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります

 

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

 

5 【研究開発活動】

第21期事業年度(自 2018年10月1日 至 2019年9月30日)

当社は、当事業年度よりメルマガプラットフォームをより強固なものとするために、メルマガ読者数の増加やDMP(Data Management Platform)の構築を目的とした研究開発活動を開始しております。

当事業年度における研究開発費の総額は2,845千円であります。

 

セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

 

① プラットフォーム事業

プラットフォーム事業においては、有料メールマガジンの読者集客にTwitterやFacebookのSNS広告、Googleのリスティング広告を活用することを目的として、広告クリエイティブ(広告を構成する見出し、説明文章、画像等)および有料メルマガ購読ページのABテストや、広告を経由して有料メルマガ購読ページを訪れたユーザーの分析(デバイス別の回遊率・離脱率等)といった調査・研究に取組みました。

その結果、当事業年度における研究開発費の金額は1,819千円となりました。

 

② メディア広告事業

メディア広告事業においては、人工知能(AI)によるWebメディア掲載記事の自動選出およびテキスト自動生成システムの実現に資する研究の一環として、当社が保有する膨大なメルマガ原稿資産から特徴語を抽出する試験開発に取組みました。また、Webメディアのトラフィック伸長を業績拡大に着実に繋げるため、当社に蓄積されるビッグデータやログデータを活用して広告配信を最適化するためのDMP構築を目的とした調査・研究に取組みました。

その結果、当事業年度における研究開発費の金額は1,025千円となりました。

 

第22期第3四半期累計期間(自 2019年10月1日 至 2020年6月30日)

当第3四半期累計期間における研究開発費の総額は438千円であります。

なお、当第3四半期累計期間において研究開発活動の状況に重要な変更はありません。