第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社は、次の経営理念を掲げ、創業以来一貫して顧客の企業価値向上のため事業を推進してまいりました。

・全社員の物心両面の幸せを実現する

・公明正大に判断し、素直な心で全力で取り組む

・全社員が同じベクトルを持つことに努める

・事業を通して、社会・人類に貢献をする

 

この経営理念の下、今後も引き続き、顧客の更なる企業価値向上に努めるとともに、株主・債権者・顧客・ビジネスパートナー・従業員等の全てのステークホルダーへの社会的責任を果たし、広く社会に貢献していくことを経営の基本方針としております。

 

(2) 目標とする経営指標

当社は、企業価値を向上させ株主価値を高めることが重要であると考えており、そのためには、事業規模を拡大し収益性を向上させることが経営上重要であると認識し、客観的な経営指標として、売上高、売上高営業利益率を重視しております。売上高営業利益率は10%以上を目標としております。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

ITは社会・経済の全てのインフラに急速に進化し、デジタル革命等により社会経済は大きく変化し、あらゆる物・サービスの価値が大きく変わっていくと考えられます。このような環境の中、事業を継続して成長発展させるために中期事業計画を策定し、以下の中期事業方針を掲げています。

① 進化するデジタル社会において、成長性の高い技術・サービスを提供する

デジタル化の進展は、今後の社会を大きく変革する事になります。また、通貨のデジタル化、決済の多様化、通信技術の高度化とコストダウンなどにより、今後益々新しい産業、事業、サービスが登場する可能性が高まっています。私たちはこの社会の変化に遅れることなく、今後システムインテグレーションで活用される技術を習得すると共にこれらの技術を応用し、社会で求められる製品やサービスを提供する事を目指します。

② より良い製品サービスを提供し、社会の中で存在価値の高い企業となる

社会の変化に伴い、顧客のITに対する期待は変化すると共に増大します。私たちはこの変化を的確にとらえ、柔軟に事業を進化させていく事が必要です。そして顧客が求めるより良い製品を提供し、社会の中において存在価値の高い企業となり、未来の益々の成長発展を可能にします。

③ 環境、社会、ガバナンス(ESG)を重視し、持続的成長を目指す

ESGの重要性が指摘される現代、サスティナブルな社会を実現するための取り組みは、企業自らにとっても大変に重要な活動となっています。この取り組みを通して、事業の持続性、ひいては当社のステークホルダーの幸せの実現を目指して参ります。

 

(4) 経営環境及び対処すべき課題

現在、当社の主要な事業分野である金融分野においては、銀行、証券、保険などの業態の垣根を越えてサービスを提供する総合金融へのシフト、ネットバンク及び流通系銀行の増加、非金融事業を営んでいる事業会社の融資事業への参入及び決済の多様化など、新しいIT技術を活用したFintechが進展しております。このようなFintechの進展は、新しいIT技術の中でも特に、クラウドに関わる技術が進化したことによりもたらされたものです。また、金融分野以外でも、プログラムを用いたシステム開発からプログラムレスでの開発へのシフト、プラットフォームを活用した開発へのシフトなど、新しいIT技術により、当社の主要事業であるシステムインテグレーション事業を取り巻く環境は大きく変化しております。

また、新型コロナウイルス感染症拡大による社会環境の変化に伴い、顧客が必要とするニーズやDXのさらなる加速により、求められるシステムに変化が生じるものと考えております。この変化を的確に捉え、顧客がシステムに求める業務性を兼ね備えたシステム開発をすることが重要であり、当社の中期的な経営環境において好機となるように取り組む必要があると考えております。

このような急速に進化する事業環境に対応したサービスを提供する組織体制の構築・強化を行い、当社の重要な資産である人材を確保し育成することを経営上の重要な課題と認識しております。

 

① デジタル革命により進化した事業環境への対応

当社が創業以来得意としてきた金融分野の変化への対応は、当社の成長には欠かせないものであります。また、今後のデジタル社会の進展に伴い、新たに発展する産業領域への事業拡大を図るため、既存のノウハウと先端技術を融合することが不可欠であります。このため、既存のノウハウを活用していくとともに社会の変化や先端技術に常に注目し、事業環境の進化に積極的に対応してまいります。

 

② 変化に柔軟に対応できる組織体制の構築・強化

当社を取り巻く急速に進化する事業環境の中で、安定的かつ継続的に成長していくためには、組織体制の整備・強化を行うとともに、組織体制に柔軟性を持たせることが不可欠であります。このため、コーポレート・ガバナンス体制の構築・強化やコンプライアンスの徹底を図るとともに、将来の事業環境や技術の進歩を想定した組織体制を構築してまいります。

 

③ 事業の収益性向上と業務ノウハウ獲得のための直接取引の拡大

顧客との直接取引を拡大し、事業の収益性を向上すると共に、業務ノウハウの獲得を推進していきます。さらには業務の成果を通して、顧客との信頼関係を構築すると共に、安定的な取引を実現してまいります。

 

④ 持続的競争優位を保つ当社の資産である人材の確保・育成、ビジネスパートナーとの連携強化・拡大

当社の人材が持続的競争優位の源泉となるため、優秀な人材を採用し育成していくことが重要であり、また、ビジネスパートナーとの連携を強化・拡大することも同様に不可欠であります。このため、積極的な採用による人材の拡充、人材の育成、ビジネスパートナーとの連携強化・拡大に力を注いでまいります。

 

 

 

2 【事業等のリスク】

本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 事業環境に関するリスク

① 経営環境の変化について

当社は、顧客企業のITへの要望に迅速に応えるために、日々進化するIT技術等への対応を行い事業活動を拡大してまいりました。しかしながら、今後の技術革新への十分な対応ができなかった場合及び景気低迷等により顧客企業のITへの投資が減少した場合には、顧客企業からの受注が減少し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 法的規制について

当社は、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(以下、「労働者派遣法」という)」、「下請代金支払遅延等防止法」等の規制を受けております。当社は、以下の免許を取得し顧客先に従業員を派遣しているため、労働者派遣法の遵守に努めておりますが、労働者派遣法に定める派遣元事業主としての欠格事由に該当した場合、関係法令に違反した場合には当該事業の停止、許可の取消しを命じられる可能性があります。また、法令の制定、改正、解釈の変更が行われた場合に、当社の事業活動に影響が生じ、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

認定等の名称

許可番号

監督官庁

有効期限

労働者派遣事業許可

派13-040363

厚生労働省

2025年9月30日

 

 

③ 競合他社による影響について

当社は、企画力、提案力、人材力等の強化、ニアショア開発及びビジネスパートナーの活用による競争力の強化、付加価値の高いサービスの提供、等により顧客との良好な取引関係の維持等に積極的に取り組み、競争優位性を確保し、品質及び価格の維持向上に努めております。しかしながら、競合他社のサービス力の向上や価格競争の激化により当社の競争力が相対的に低下した場合、収益性の低下等を招き、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 事業内容に関するリスク

① 特定の事業分野への依存について

当社は、金融関連分野向けのシステム開発及び大規模プロジェクト管理等の業務ノウハウを保有し、その知見と経験を生かしたシステム構築に多く携わっていることから、金融関連分野への依存割合が高くなっております。なお、公共分野等の他の分野での取引額の拡大を図り、金融関連分野への依存割合の低減を図っておりますが、金融業界の今後の動向によっては、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 特定顧客への依存について

当社は、大手システムインテグレーターからの依頼による設計開発業務及び運用保守業務を多く取り扱っているため、富士通株式会社、株式会社エヌ・ティ・ティ・データ、日本ユニシス株式会社及びそのグループ会社への依存割合が高くなっており、当事業年度の大手システムインテグレーター3社グループ向け売上高は全体の58.6%となっております。現在まで、長期にわたり取引を維持しており、今後も継続的かつ安定的に取引を行っていく方針であります。なお、他の顧客との取引額の拡大を図り、富士通株式会社、株式会社エヌ・ティ・ティ・データ、日本ユニシス株式会社及びそのグループ会社への依存割合の低減に努めておりますが、何らかの事情により事業方針の変更等がなされた場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 

③ プロジェクトの採算管理に関するリスクについて

当社では、作業工程等に基づき発生コストを予測し、適正な利益を加味した見積り金額を算出し、プロジェクトの採算管理をしておりますが、当初想定できなかった事象等の発生による追加コストの発生、当社の過失による納期遅延又はシステムの不具合による損害賠償が発生した場合等には、当初見込みからプロジェクトの採算が悪化するほか、当社の社会的信用が低下し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 労務管理に関するリスクについて

システム開発のプロジェクトにおいては、一時的に長時間労働が発生することがあるため、当社では、日々の勤怠を確認することはもちろんのこと、月次での長時間労働の状況及び今後の残業発生見込みの確認を行う等、長時間労働の発生を未然に防ぐ労務管理体制を整備しております。しかしながら、やむを得ない事情により長時間労働が発生した場合には、過重労働、それらを起因とした健康問題の発生及びそれに伴う訴訟、システム開発の生産性の低下、従業員の士気の低下等により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ ビジネスパートナーとの協力体制について

当社は、システム設計・構築等において、必要に応じてビジネスパートナーに外注をしております。ビジネスパートナーとは良好な関係を築いておりますが、ビジネスパートナーから十分な開発人員を確保できない場合、外注コストに変化が生じた場合等には、適正価格でのサービスの提供が困難になる等により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 経営管理体制に関するリスク

① 代表者への依存について

代表取締役小倉博文は、当社設立の中心人物であり、当社の事業活動全般において重要な役割を果たしており、代表者に依存する部分が相当程度存在しております。当社は、代表者への過度な依存を回避すべく、経営管理体制の強化及び人材の育成を進めておりますが、何らかの理由により代表者が当社の業務を継続することが困難となった場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 人材の確保及び育成について

当社の事業活動は人材に大きく依存しており、優秀な人材の確保・定着及び育成が重要であると考えております。しかしながら、優秀な人材の確保・定着及び育成が計画どおりに進まない場合、優秀な人材の社外流出が生じた場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 情報管理について

当社は、業務に関連して多くの機密情報及び個人情報を取り扱っており、厳格な情報管理が求められていることから、当社では、ISO/IEC27001:2013の認証取得及びプライバシーマークを取得し、情報管理の徹底を図っております。しかしながら、何らかの理由により機密情報及び個人情報の外部への漏洩が生じた場合、当社の社会的信用の失墜、損害賠償責任の発生等により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

認定等の名称

認定番号

有効期限

ISO/IEC27001:2013

(東京本社(営業本部及びビジネスサービス本部))

IS 557224

2022年3月9日

ISO/IEC27001:2013

(福岡支社)

IS 649173

2022年11月28日

プライバシーマーク

第17001300(04)号

2022年9月17日

 

 

④ システム障害について

当社は、人為的ミス、通信ネットワーク機器の故障、ソフトウエアの不具合、コンピュータウイルス、事故等により、システム障害が発生する可能性があるため、社内システムの定期的なバックアップ等を講じておりますが、システム障害が発生した場合には、当社の事業運営に支障が生じ、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑤ 知的財産権の侵害について

当社は、本書提出日現在において、第三者から知的財産権の侵害に関する指摘等は受けておりません。しかしながら、当社の認識外で第三者の知的財産権を侵害してしまった場合、当社への損害賠償請求や信用力の低下等により、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 訴訟リスクについて

当社は、本書提出日現在において、第三者から訴訟を提起されている事実はありません。当社は、法令遵守に努めておりますが、事業活動を行う中で、訴訟、その他の法律的手続の対象となるリスクがあり、重要な訴訟等の提起を受けた場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) その他のリスク

① 自然災害等の発生について

地震・台風等の自然災害、テロ、パンデミック等が発生した場合、当社の事業運営に深刻な影響を及ぼす可能性があります。当社は事業継続のための体制の構築を図っておりますが、災害等の状況によっては、事業活動に支障が生じ、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 新型コロナウイルス感染症について

当社はリモートワークの推進等を行うことにより、事業継続のための体制を構築しておりますが、当社の顧客が新型コロナウイルス感染症により事業が停滞した場合には、当社へのシステム開発の発注が停滞又は中止となる可能性があり、また、当社の従業員が罹患あるいはビジネスパートナーに被害が発生した場合には、システム開発の遂行に支障が生じる可能性があり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 退職給付債務について

当社の退職給付費用及び債務は、割引率等数理計算上の前提条件に基づいて算出されております。このため、実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、将来の退職給付費用及び債務に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

当社は、当社の従業員に対するインセンティブを目的として、新株予約権を付与しております。本書提出日現在における潜在株式数は215,500株であり、発行済株式総数に対する潜在株式数の割合は10.5%となっております。これらの新株予約権が行使された場合には、当社の株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。

 

⑤ 配当政策について

当社は、経営基盤の強化及び積極的な事業展開のために内部留保の充実を図り、財務体質の強化と事業拡大のための投資に充当していくことが重要であると認識しており、無配としております。

将来的には、経営成績及び財政状態、事業環境などを総合的に勘案し、内部留保とのバランスをとりつつ、株主に対する配当を実施していく方針であります。

ただし、配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点において未定であります。

 

⑥ 資金使途について

当社の公募増資による資金調達の使途については、今後の事業拡大に向けた設備資金、人材採用資金、人材教育資金に充当する計画であります。しかしながら、経営環境等の変化に対応するため、調達資金を計画以外の使途に充当する可能性がありますが、その場合は速やかに資金使途の変更について開示を行う予定であります。また、計画どおりに使用された場合でも、想定どおりの成果をあげられない可能性があります。

 

 

⑦ 大株主について

当社の代表取締役である小倉博文は、当社の大株主であり、本書提出日現在で発行済株式総数の58.62%を所有しております。

同氏は、安定株主として引続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求すると共に、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。

当社と致しましても、同氏は安定株主であると認識しておりますが、何らかの事情により、大株主である同氏の株式が減少した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態の状況

当事業年度末における資産合計は、前事業年度末と比較して445,523千円増加し、2,487,690千円となりました。その主な要因は、現金及び預金が495,925千円、繰延税金資産が17,404千円増加し、売掛金が36,740千円減少したことによるものです。

負債合計は、前事業年度末と比較して110,043千円増加し、681,317千円となりました。その主な要因は、未払法人税等が71,941千円、預り金が12,367千円、退職給付引当金が16,395千円増加し、1年内返済予定の長期借入金が20,596千円、買掛金が13,480千円減少したことによるものです。

純資産合計は、前事業年度末と比較して335,480千円増加し、1,806,373千円となりました。その主な要因は、新株式の発行及び自己株式の処分により資本金が24,610千円、資本剰余金が46,363千円増加し、当期純利益の計上等により利益剰余金が258,697千円増加したことによるものです。この結果、自己資本比率は72.6%となり、前事業年度に比べ0.6%増加しております。

 

② 経営成績の状況

当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の防止策を講じながら、段階的な経済活動の再開によって回復の兆しがみられたものの、新型コロナウイルス感染症の再拡大に伴う緊急事態宣言の発令等により依然として先行きは不透明な状況でありますが、日銀短観12月調査によると、当社の売上の過半を占める業種である金融機関を含む全産業のソフトウェア投資額は2020年度計画が前年度比0.7%増となっており、IT投資への影響は限定的となっております。

このような当社を取り巻く環境の中、2018年期初からの中期事業計画の達成に向け、当社の創業以来の事業であるシステムインテグレーション事業及び2018年度から開始したクラウドサービス事業において、顧客からの信頼を獲得し持続的にサービスを提供することができるよう、様々な要望に対応したサービス提供を行うとともに、デジタルトランスフォーメーション等のデジタル社会の変化をビジネスのチャンスとするために、多数の先端技術の吸収を積極的に行うと同時に、業容拡大に向けた人材の積極採用を行ってまいりました。

この結果、当事業年度の売上高は、3,723,231千円(前年同期比9.2%増)、営業利益は350,923千円(前年同期比110.0%増)、経常利益は364,567千円(前年同期比98.0%増)、当期純利益は258,697千円(前年同期比97.2%増)となりました。

 

なお、当社は、システムインテグレーション事業の割合が高く、開示情報としての重要性が乏しいと考えられることから、セグメント情報の記載を省略しております。

 

事業のサービス別売上高については、以下の通りです。

a システムインテグレーション事業

当事業年度においては、依然としてIT技術者不足の状況にあるため、コロナ禍における採用環境の変化に対応した採用活動を積極的に取り組むと同時に、ビジネスパートナーとの協力関係の強化及び新規のビジネスパートナーの開拓を行うなど、さらなる受注拡大に向けた体制構築を進めてまいりました。

その結果、当事業年度の売上高は3,482,795千円(前年同期比8.5%増)となりました。

b クラウドサービス事業

当事業年度においては、積極的な広告宣伝を行い、クラウドサービス事業の認知度を上げることにより新規契約を順調に獲得し、累計契約台数が着実に増加しております(2020年12月末時点の累計契約台数7,694台(前年同期比1,218台増))。

その結果、当事業年度の売上高は240,436千円(前年同期比20.5%増)となりました。

 

 

③ キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物の残高は、前事業年度末に比べ495,925千円増加し、1,707,609千円となりました。

 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における営業活動による資金の増加は、446,520千円(前事業年度は208,864千円の獲得)となりました。その主な増加要因は、税引前当期純利益364,567千円、減価償却費23,919千円、売上債権の減少額36,740千円、退職給付引当金の増加額16,395千円、主な減少要因として仕入債務の減少額13,480千円、法人税等の支払額51,333千円があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における投資活動による資金の減少は、6,105千円(前事業年度は11,014千円の支出)となりました。その主な要因は、無形固定資産の取得による支出4,190千円があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における財務活動による資金の増加は、56,187千円(前事業年度は59,451千円の支出)となりました。これは、株式の発行による収入49,220千円、自己株式の売却による収入27,563千円、長期借入金の返済による支出20,596千円によるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a 生産実績

当社が行う事業では、提供サービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

b 受注実績

当事業年度のシステムインテグレーション事業の受注状況を示すと、次のとおりであります。

事業の名称

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

システムインテグレーション事業

3,541,431

+4.1

633,478

+10.2

合計

3,541,431

+4.1

633,478

+10.2

 

(注)  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

c 販売実績

当事業年度の販売実績を事業ごとに示すと、次のとおりであります。

事業の名称

金額(千円)

前期比(%)

システムインテグレーション事業

3,482,795

+8.5

クラウドサービス事業

240,436

+20.5

合計

3,723,231

+9.2

 

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前事業年度

当事業年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

株式会社JSOL

423,021

12.4

507,137

13.6

富士通株式会社

432,673

12.7

415,594

11.2

日本ユニシス株式会社

347,733

10.2

383,035

10.3

 

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を合理的に勘案し判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社の財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」に記載しておりますが、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

なお、会計上の見積りに対する新型コロナウイルス感染症の影響に関して、当事業年度末時点において当社の事業活動に重要な影響を与えていないことから、業績に与える影響は軽微と仮定し、会計上の見積りを行っております。

a 退職給付会計

確定給付制度の退職給付債務及び退職給付費用は、数理計算上の仮定を用いた見積りを基礎として算定しております。当該数理計算上の仮定には、安全性の高い債券の利回りを用いた割引率及び予想昇給率等の様々な計算基礎があります。

これらの計算基礎について、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、退職給付引当金及び退職給付費用の金額に重要な影響を与える可能性があります。

b  繰延税金資産の回収可能性

繰延税金資産の回収可能性は、将来減算一時差異が将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかで判断しております。当該判断は、将来の利益計画に基づく課税所得の十分性、将来加算一時差異の十分性等を満たしている場合に、将来減算一時差異が将来の税金負担額を軽減する効果を有するものとしております。

これらの判断は、将来の利益計画に基づく課税所得、一時差異等の解消見込年度等の見積りに依存するため、将来の不確実な経済条件の変動等によりこの見積りの前提とした条件や仮定に見直しが必要となった場合、繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。

 

c 工事進行基準

当事業年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる案件については、工事進行基準(進捗率の見積りは原価比例法)を採用しております。

工事進行基準の適用にあたっては、工事収益総額、工事原価総額及び当事業年度末における進捗度を合理的に見積っておりますが、想定していなかった原価の発生等により当該見積りが変更された場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当事業年度の経営成績は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載しておりますが、その主な要因は以下のとおりであります。

 

(売上高、売上原価及び売上総利益)

当事業年度における売上高は、3,723,231千円(前年同期比9.2%増)となりました。これは主に、システムインテグレーション事業におけるプロジェクト件数や平均受注単価の増加に加え、システムエンジニアの要員数が増加したことによるものであります。

当事業年度における売上原価は、2,782,147千円(前年同期比5.1%増)となりました。これは主に、システムインテグレーション事業において、コロナ禍における当社を取り巻く環境に柔軟に対応し機動的な対応を実施した結果、従業員の増加等に伴う人件費の増加及びビジネスパートナーへ支払う外注費が増加したことによるものであります。

この結果、売上総利益は941,084千円(前年同期比23.1%増)となりました。

 

(販売費及び一般管理費並びに営業利益)

当事業年度における販売費及び一般管理費は、590,161千円(前年同期比1.2%減)となりました。これは主に、費用の抑制に努めたこと、エンジニアの中途採用に関して新型コロナウイルスの影響により活動制限されたこと等によるものであります。

この結果、営業利益は350,923千円(前年同期比110.0%増)となりました。

 

 

(営業利益率)

当社では売上と売上を獲得するために費やしたコストを管理するために営業利益率を主要なKPIとして管理しております。

当事業年度における営業利益率は、平均受注単価の増加等による増収効果が人件費等の増加を吸収し売上原価率が減少したため売上総利益率が2.9%増(前年同期は22.4%)となったことに加え、費用の抑制に努めたこと等による販管費の減少が上場関連費用の発生を吸収し販管費率が1.7%減(前年同期は17.5%)となったために、営業利益率は4.5%増加し9.4%(前年同期は4.9%)となりました。引き続き、平均受注単価の増加等による売上高の拡大及び原価低減を図ることにより営業利益率の向上を図ります。

なお、当社の最近5年間の営業利益率の推移は以下のとおりです。

 

2016年12月

2017年12月

2018年12月

2019年12月

2020年12月

営業利益率(%)

10.6%

12.4%

8.4%

4.9%

9.4%

 

2016年12月期及び2017年12月期においては、平均受注単価の上昇に伴う売上高の増加が人件費等の増加に伴う売上原価や販売費及び一般管理費の増加を吸収していたため、売上原価率や販管費率が低下し営業利益率が増加しておりましたが、2018年12月期及び2019年12月期においては、平均受注単価が減少したことに加え、人件費等の増加に伴い売上原価率が上昇したため売上総利益率が減少となったことに加え、間接部門の人件費等の増加に伴い販管費率が増加したために、営業利益率が減少いたしました。

 

(営業外損益及び経常利益)

当事業年度の営業外損益の主な内訳は、営業外収益として助成金収入15,128千円、営業外費用として株式交付費4,449千円、為替差損689千円となり、経常利益は364,567千円(前年同期比98.0%増)となりました。

 

(特別損益及び当期純利益)

当事業年度は特別損益を計上しておりません。

法人税、住民税及び事業税は123,275千円、法人税等調整額は△17,404千円となりました。この結果、当期純利益は258,697千円(前年同期比97.2%増)となりました。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社の資金需要のうち主なものは、外注費、労務費、販売費及び一般管理費に係る運転資金であります。これらの所要資金については、自己資金により充当しておりますが、資金調達が必要な場合には、主に銀行借入により資金を調達する方針であります。

 

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

(取得による企業結合)

 当社は、2021年3月15日開催の取締役会において、株式会社ヒューマンソフトの株式を取得して連結子会社化することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結いたしました。

 詳細は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項」の(重要な後発事象)をご参照ください。

 

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。