文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。
当社創業者が掲げる経営信条は、「商いの原点に忠実たれ」「商いの王道を歩む」であります。当社の経営理念・企業理念・事業理念・行動指針等はすべてこの経営信条から生まれたものであり、当社はこの価値基準に従いビジネスを展開する方針であります。
当社の経営理念は「歯科医療に夢と未来を」提供すること、企業理念は「徹底的な顧客サポート体制と圧倒的な開発力を備えた、ナンバーワン歯科電子カルテメーカーを目指す」ことであります。
当社が「夢と未来を」提供する対象は、顧客である歯科医院とその患者であり、双方の満足度を高める新しいコンピューターシステムやアプリケーションを開発し、これを手厚い顧客サポートで普及させることで業界シェア首位を目指すとともに、歯科医療全体の社会的地位の向上と歯科医院の繁栄に寄与し、もって日本経済の発展に貢献することを基本方針としております。
また当社の事業理念は「サポートなくして販売なし」 「お客さまの笑顔、お客さまの満足が私たちの喜び」「顔が見え、心が触れ合う 」であり、創業者の経営信条を反映させております。さらにこれを具体化した「地域密着のサポート」「精緻なサポート」「最先端の技術と知識を駆使したお客様の為の電子カルテシステムの開発」を行動指針として取り組んでおります。
当社が考える「商いの原点」とは「顔が見え、心が触れ合う」ことであり、この信条・理念を忠実に実践するためには、顧客一人一人と向き合い対話を重ね、信頼関係を構築することが重要となります。そのため当社は、短期的な事業規模の拡大や利殖を追求せず、中長期的な視点での営業拠点の拡大及び顧客数の増加を志向し、緩やかでありますが確たる土台を築いた上で成長・発展する方針です。
当社の経営戦略の根基は、末永い顧客との取引関係の構築であります。現在、2022年度(2023年9月期) を最終年度とする「東和ハイシステム株式会社 中期経営計画2021」を立案し、その達成に向けて下記のような戦略で取り組んでまいります。
(高い付加価値を意識した商品開発)
当社は、新しい技術と知識を駆使して、顧客である歯科医院及びその患者の満足度を高める商品開発に注力します。特にAI(人工知能)等を導入した商品開発や、新型コロナウイルス感染症の影響によるオンライン診療や在宅勤務での業務に対する顧客ニーズの高まりを捉えて、クラウド基盤を活用した商品・サービスの開発投資を行ってまいる所存です。
(独自サービスの提供)
当社は、創業以来、「ソフトウェア三無主義」を提唱しております。一般的なコンピューターシステム業界では、保守料による安定収益を確保するビジネスモデルが採用されておりますが、当社は歯科医院向けパッケージとして歯科電子カルテ統合システムを三無主義により今後も提供する所存です。
(営業拠点の展開)
当社は、西日本を中心に本社を含めた23か所に営業拠点を展開しておりますが、全国的には展開の余地が残されております。そこで、顧客一人一人を個別訪問する直販体制を維持するために必要な人員の採用・育成を強化し、顧客基盤を拡大する方針です。そのためには今後、既存の営業地域に加え関西ブロック及び関東ブロックでのシェア拡大を課題に、人員の投入・新規営業拠点の展開・知名度の向上に取り組んでまいります。
(人材の育成)
上記の営業拠点展開を実現するには、歯科業務、保険診療、自社商品及びIT機器等の幅広い知識を備えた上で、コミュニケーション能力と提案能力の高い人材が必須となります。「サポートなくして販売なし」を事業理念とする当社において、サポート可能な顧客数には上限があり、また物理的にサポートできない遠方に所在する顧客もあります。この状況を打開するためには優秀な人材を一人でも多く確保することが肝要であり、外部採用及び自社内での教育・育成に何より注力する所存です。
(知名度の向上)
当社がより良い人材を確保し、また顧客に対する認知度を向上させるためには、当社の知名度の向上が不可欠です。そのため、広告宣伝活動やデンタルショーなどの展示会への出展を積極的に進める所存です。
(財務的安全性の堅持)
当社のビジネスモデル上、途切れのないサポートを維持することは顧客、患者及び歯科医療全体に対する責任であると認識しております。そのためには今般の感染症の蔓延等の不測の事態が勃発しても、顧客が当社の事業運営の継続性に懸念を抱かないような財務的安全性の確保が重要と考えております。現状、一定の自己資本比率を堅持できておりますが、今後も油断なく取り組む所存です。
当社は、企業価値の向上を目指すにあたり、収益力と業界シェアを重視しております。
当社が直面している経営環境は、制度、業界、顧客の3つの側面があります。
なお、新型コロナウイルス感染症が当社の経営環境に与える影響は、現時点において限定的なものではありますが、先行きは不透明な部分もあり、継続的に注視してまいります。具体的には、プログラム改定売上高等については制度的な変更に伴うものであるため、影響は極めて軽微であります。一方システム売上高については、2020年4月から5月にかけての緊急事態宣言を受けた全国的な訪問自粛により対面営業自粛の影響を受けておりましたが、2020年6月以降、概ね回復していることを確認しております。本書提出日現在、足許で新型コロナウイルス感染症の大きな影響はないと判断しております。
(制度的側面)
わが国の医療制度は、医療費財源を賄う医療保険などの医療保障制度と、病院や医師等に関する医療提供制度の両面で成立しております。このうち医療保障制度の面では、近年の少子高齢化と医療費の膨張から、保険財政の悪化が課題となっております。そこで、2年に一度、厚生労働省の諮問機関である中央社会保険医療協議会等により診療報酬の改定が行われます。特に歯科については、診療報酬の計算が年々複雑化しており、都道府県単位で解釈や表記方法が相違するケースも出ております。
また医療提供制度の側面については、効率的かつ質の高い医療提供体制の構築が叫ばれており、地域における医療及び介護の包括的な支援・サービス提供体制(地域包括ケアシステム)の構築・推進も提唱されております。歯科においても、「認知症施策推進総合戦略」(2015年1月 厚生労働省策定「新オレンジプラン」)における役割(早期発見、在宅医療等)の重要性に注目が集まっております。
(業界的側面)
当社が属する歯科医療業界では、一般的に「歯科材料商」と呼ばれる代理店を通して、歯科医院の運営に必要な器具・備品等を調達することが一般的であります。そのため歯科用レセプト・コンピューターを手掛ける同業他社も、「歯科材料商」に販売業務を委託しておりました。
しかし近年、歯科用コンピューターの役割について、レセプト単独目的の使用から、電子カルテを始めとする種々のアプリケーションとの連携や、一定の条件化ではありますがオンライン診療の容認など、IT技術を歯科医院の運営に活用する素地が整ってきており、当社が提案する歯科電子カルテ統合システムの需要が高まってくると考えております。
また新型コロナウイルス感染症は、歯科治療が濃厚接触に該当するとの認識から、診療時間帯・診療スタッフの員数・診療方法などの見直しの契機となっております。こうした状況のもと、歯科医院運営においても非対面型や非接触型、あるいは自宅で事務処理業務をこなす在宅勤務等にかかるニーズが注目されつつあり、今後、一層のIT化が進展すると期待されております。
(顧客的側面)
当社の顧客である歯科医院は全国に約68千件(出典:厚生労働省「医療施設動態調査(令和2年1月末概数)」)が開業されていますが、医院数は年々減少しております。主な要因としては、歯科医師の高齢化による引退医院数が新規開業医院数を上回っていることによります。一般に引退が始まると言われる60歳以上が、歯科医院全体の30.9%(出典:厚生労働省「2018年医師・歯科医師・薬剤師調査の概況」)を占めていることから、今後も引退医院が増加し、全体として歯科医院は減少するものと予想されております。
一方で、当社は電子化を推進している又は推進する予定の医院を対象顧客と考えております。すなわち、約68千件のうち、電子カルテを一部もしくは完全導入済である歯科医院数の約43千件(厚生労働省「平成29年医療施設(静態・動態)調査上巻」より2017年10月時点での導入済医院数39,344件と2020年までに導入予定医院3,588件の合計)を対象としております。
当社が「歯科医療に夢と未来を」を経営理念に歯科医院への提案型営業を推進し、更なる成長を目指すためには、「人材の確保」、「新しい技術を取り入れた商品開発」、「営業拠点の展開」に対処することが必要と考えております。
当社の最大の財産は、「人」であります。当社の営業サポート社員は、歯科医療や保険診療等の電子カルテメーカーとして必須の専門知識、ソフトウェア及びハードウェアに係るITスキル、知識とスキルを駆使して行う説明会講師や顧客ニーズを引き出すコミュニケーション能力の3点が求められます。
従来、当社は、新卒採用及び中途採用の社員に対して入社時の約3か月の入社研修、1年目・2年目の社員を対象としたフォローアップ研修等に取り組んで育成に注力してまいりました。
しかしながら、今後の成長戦略実現のためには、より優秀な社員を一人でも多く確保できるよう採用体制を強化することが必要となります。特に、新型コロナウイルス感染症の蔓延からリクルート活動もWEB面接が主流となるなどの変化が現れております。こういった時代の変化に応じて、リクルート活動の拡充を図ってまいります。
当社はこれまで、電子カルテ機能とレセプト機能を備えた基幹システムに、タブレット端末を活用したインフォームドコンセント機能及び歯科医院の運営管理の効率化を推進する機能を融合させ、これらを一元的に管理・運営する統合システムを独自に開発し、2020年2月には受付と精算を担う全自動精算機など顧客ニーズに応えた商品を提供してまいりました。
しかしながら現在、新型コロナウイルス感染症の影響により、非対面型・非接触型のツールや、在宅での事務作業が可能となる業務推進ツール、そして限定的ではありますが解禁されたオンライン診療等に高い関心が寄せられております。さらに、厚生労働省による「オンライン資格確認システム」(注)の導入も推進されており、今後の歯科医療業界は一層の電子化の進展が見込まれると予想されます。特に歯科医院においては、従来のカルテ、レセプト、オンライン診療、経営分析等を医院運営の業務効率改善の観点から一元的に管理したいとする需要が高まると予想され、ビジネス環境は大きな転換点を迎えていると考えております。
このようなニーズに対して当社は、AI(人工知能)を活用した新商品や、クラウド基盤を経由した電子カルテ統合システムと各種のアプリケーションやツールとの連携を図ることで対応することが重要と考えております。2020年6月には、歯科医院自ら新型コロナウイルス感染症の影響の程度を分析することも可能とするアプリケーションとして「Doctor アシスト Pro」をリリースいたしましたが、より一層の利便性ある商品・サービスの開発に注力する所存です。
具体的には、スマホやタブレットを活用した予約システムや経営分析システムの開発、SNSとの連携による医院と患者の新しいコミュニケーションの実現、スマホ診察券の導入、オンライン診療機能などを備えたクラウド型統合システムの開発が重要と考えております。また、「オンライン資格確認システム」への対応として「Hi Dental 資格確認パック」(資格確認端末PC、連携ソフト、電子カルテ連動作業) のリリースを企画しております。
(注)オンライン資格確認システムについて
厚生労働省が推進する「オンライン資格確認システム」とは、マイナンバーカードのICチップまたは健康保険証の記号・番号により、オンラインで資格情報の確認ができることをいい、現在、2021年3月開始のスケジュールに沿って推進されております。
当社は西日本を中心に営業拠点を展開してまいりました。当社の営業はサポート業務と一体であることから、更なる成長を目指すためには、十分な人材を教育・育成した上で、既存の営業地域の深耕だけでなく、多数の対象顧客が開業している関西ブロック及び関東ブロックでのシェア拡大が必要です。
まず関西ブロックでは現在、大阪市、神戸市、姫路市、堺市と展開しており、今後も新たな営業拠点の展開を図ってまいります。
また関東ブロックにおいては、レセプト機能を主体に運用している歯科医院が多いことから、電子カルテ統合システムを提供している当社及び当社商品の認知度は低く、これが事業展開の障害の一つとなっております。そのため、広告宣伝活動及びセールスプロモーションを積極的に行い、歯科医院への個別訪問活動の効果を高めていくことで、新たな営業拠点の展開が可能となる土壌を整えてまいる所存です。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を以下に記載しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容もあわせて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
当社は医療情報システムの開発・販売業を営んでおります。当社は、その中でも歯科医療に特化し、長年にわたり構築してきた歯科電子カルテ統合システムと、地域密着型のサポート体制により、同業他社との差別化を図っております。これにより、日本の人口減少などマクロ的な影響を受けながらも、今後も顧客数の拡大を続けていくことができる状況と判断しております。
しかしながら、当社の歯科電子カルテ統合システムの優位性が失われるほど大きな技術革新の進展や、IT環境の著しい変化が生じた場合、あるいは顧客のニーズが著しく変化した場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)経営環境」に記載のとおり、当社が顧客としている歯科医院数は今後、減少する傾向にあります。また、日本の人口減少に伴い歯科医院運営の競争も厳しくなると予想されます。
これらの要因により、今後、引退による歯科医院数の減少や、経営不振による既存顧客による買替需要・投資意欲の減退等が当社の予測を上回った場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
HMGは当社の顧客である歯科医師が発起人となり組成された任意団体であり、加入資格は当社の顧客に限定され、ハードウェアの修理・保守に係る費用など会員の負担軽減を目的に規約に沿って運営されております。またHMG会員は年2回発行されるHMG会報により会員同士の情報交換も図っております。結成以来、HMGと当社は非常に良好な関係を維持しており、相互に敬意を払いながら共通の利益を追求するパートナー関係を構築しております。
しかしながらHMGは当社と独立した組織であることから、会員の総意により結成目的や運営方針に大きな転換が発生し、それが当社のビジネスモデルに大きな影響を与える場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は現在まで、歯科電子カルテ統合システムの開発・販売に取り組むとともに、市場及び顧客のニーズに真摯に対応することでシェアを伸ばしてまいりましたが、特定商品の供給に特化していることから、当該商品に重大な課題が判明した場合や、市場と大きなミスマッチが発生した場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は株式会社日立製作所と特約店契約を締結し、現在のところ、継続的かつ良好な関係を維持しております。また同契約は、IT機器の安定調達、及び新商品開発時の知識面・技術面での助言や支援など、当社の事業活動の円滑化・安定化に貢献しております。
しかしながら、株式会社日立製作所側の特約店戦略や諸条件の変更があった場合、あるいは何らかの事由により当該契約を解除する事態となった場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は歯科電子カルテ統合システムに特化した事業展開をしており、当社で開発したシステムを搭載するハードウェアについては、株式会社日立製作所等の仕入先から提供を受けることでコスト削減を図ってまいりました。
ただし、仕入先が限定的であることからこれらの取引先の経営環境の著しい悪化や、商品の供給に重大な問題が生じた場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は歯科電子カルテ統合システムとして、「Hi Dental Spirit」シリーズと附属するアプリケーションは自社で研究・開発を進めており、リリースしている商品について、自社で独自の品質管理を行っております。これまで重大な不具合等は生じておりませんが、何らかの特殊事情により展開している商品について重大な不具合等が生じ、これに対するリカバリーに多くの業務量を要する場合や、新規の供給が停滞するような場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
歯科医療業界においては、概ね2年に一度の頻度で医療保険制度の改正に係る診療報酬の改定が、また、概ね3年に1度の頻度で介護保険の改正に係る診療報酬の改定が行われます。当社では、このような制度上の改定に際して、その規模、業務量その他に応じて有償でプログラム改定作業を行い、これを売上高として見込んでおります。
しかしながら、制度上の改定等の範囲、規模、複雑性や高度性が当社の業務処理能力を上回った場合、あるいは、作成した改定プログラムに重要な欠陥やバグが含まれてしまった場合、当社が見込んでいた制度上の改定が全く発生しなかった場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
当社の営業サポート社員は、新規顧客への営業活動と既存顧客に対する保守サービス等のサポート活動の双方を担当しております。そのためプログラム変更に伴う改定作業が必要となった場合、既存顧客に対するサポート活動の増加により、新規顧客に対する営業活動に支障が生じるおそれがあります。また、2年に一度の医療保険制度の改正及び3年に一度の介護保険制度の改正に係る診療報酬改定は4月に、歯科用貴金属の価格改定に伴う医療保険制度の診療報酬改定は3か月ごとに発生する傾向があります。またこれら以外にも、臨時的に診療報酬改定等が発生する場合もあります。そのため、当該プログラム変更の規模・業務量・頻度によっては、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は同業他社との競争に勝ち抜くため、最新の情報技術を活用した歯科医院向けのコンピューターシステムの開発に注力しております。しかし、開発の全てが順調に進み新商品・サービスを提供できるとは限らず、開発途中における修正や見直し等により新商品・サービスの投入に遅れが生じたり、開発そのものが中止された場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社の提供するWindows搭載サーバーやiPadなどの各端末に搭載されるOS(Operating System)の提供者により、それらのガイドラインや機能が変更され、当社が提供するコンピューターシステムのプログラム修正が必要となった場合、その修正の程度によっては、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
現在、厚生労働省が推進しております「オンライン資格確認システム」事業は、健康保険証のオンラインによる本人確認・資格確認を行う制度であり、現在、2021年3月開始のスケジュールに沿って推進されております。当社もこれに対応した商品提供の準備を進めております。
しかしながら、例えば行政機関が運営するデジタル事業において大規模なサーバー攻撃がなされる等、厚生労働省の推進するスケジュールが遅延する場合、今回推奨されるOSに重大な欠陥やバグ等が発見されPC端末の推奨モデルの調達が困難となった場合、通信回線工事を要する顧客が想定以上に増加した結果、回線工事業者の対応に遅延が発生することで当初計画の納品に遅れが生じた場合、本書提出日現在においてオンライン資格確認の運用が開始されていないことから、今後、何らかの不具合や予期せぬトラブル等が発生した場合、当社の販売計画に影響が生じることで、当社の財政状態・経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社が安定的な成長を確保していくためには、「歯科医療や保険診療等の電子カルテメーカーとして必須の専門知識」と「ソフトウェア及びハードウェアに係るITスキル」「知識とスキルを駆使して行う説明会講師や顧客ニーズを引き出すコミュニケーション能力」を備えた人材の確保が重要となります。当社の経営理念を理解し、賛同しうる人材の確保を重要課題として、新卒の採用だけでなく、他業種を含めた職業キャリアの採用(中途採用)など、優秀な人材の獲得に取り組んでおります。また、人材教育に関しましては、OJTといった現場での実践を通じた教育に加え、専任講師による専門知識を習得する機会を増やし、プロフェッショナルとなり得る人物を育成しております。
しかしながら各都道府県への支社・支店、営業所の進出に対して、人材確保及び育成が追いつかない場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
上述のように、当社が安定的な成長を確保していくためには優秀な人材の確保及び育成が重要となります。しかしながら、マクロ的な経済環境・雇用環境の変化や、個人の家庭環境・属性により当社を退職する社員が一定数存在しております。当社が提供する地域密着型のサポートサービスを維持するために必要な人員数を割り込む程の人材流出が発生した場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社が保有する商標権は、ロゴマーク及び商品名である「Hi Dental Spirit 」(歯科電子カルテ統合システム)の2つであります。これらについて当社は、国内の同業他社及び類似業種における当社商標権の侵害の有無を確認しております。
また、当社が商品開発やプロモーション等を行う場合、必要に応じて第三者の特許権、商標権等の知的財産権の登録・使用状況を外部の弁理士等を通じて調査することで、知的財産権に関わるリスク低減を図っております。
しかしながら、当該調査をしても第三者の特許権、商標権等の知的財産権の登録・使用状況が明確に判明せず、結果として第三者の保有する特許権、商標権等の知的財産権を使用したこと等により第三者の当該知的財産権を当社が侵害した場合には、当該第三者から損害賠償請求等を受ける可能性があり、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社の主たるシステムは、その性質上、歯科医院の患者情報を扱うことになり、顧客におけるシステム切り替え時のデータコンバートや買替時など、当社も個人情報に関わることがあります。「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者としての義務を果たすためにも、個人情報の保護の徹底を図り個人情報の保護の方針を定め、当該方針の遵守を徹底するよう努めるとともに、個人情報の取扱いに関する社内教育を行い、データも暗号化処理を施すなど、管理・運用面についても慎重を期しております。
また、社内における個人情報管理に関しても、運用担当者を厳格に定め、サーバー類の運用ルールも厳格なマニュアルに規定し、運用が適正に行われるように取り組んでおります。
これらを踏まえ、引き続き、第三者認証である個人情報保護マネジメントシステム(PMS)の獲得などを、早急な課題と位置付け取り組んでまいります。
しかしながら、当社で取扱う個人情報等について、漏洩、改ざん、不正使用、外部からの不正アクセス、その他想定外の事態が発生する可能性が完全に排除されているとはいえず、これらの事態が発生した場合、適切な対応を行うための相当なコストの負担や、当社への損害賠償請求、当社の信用力の低下等によって、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。万が一、個人情報が漏洩するような事実が発生した場合は、社会的信用を失墜し、それに伴う不利益は甚大なものとなり、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、企業ブランドの持続的な向上を図るためにも、コーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であると認識しております。そのため、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要であると認識しており、役職員等の社内関係者の不正行為等が発生しないようにコンプライアンス規程を制定し、当社の役職員等が遵守すべき法令及びルールを定め、内部監査等により遵守状況の確認を行っております。
しかしながら、法令等に抵触する事態や社内関係者による不正行為が発生する事態が生じた場合、あるいは事業の急速な拡大により内部管理体制の構築が追いつかない場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社におきまして、創業者であり代表取締役でもある石井滋久は、当社の経営信条、経営方針、経営理念、事業理念、事業モデル、経営戦略のあらゆる場面で中心的な役割を果たしており、現在も経営戦略、会社の事業推進、営業施策とその推進等において、重要な役割を果たしております。
当社では取締役会及び執行役員体制を整え、役員及び幹部社員の情報共有や経営組織の強化など権限委譲を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏が業務執行を継続することが困難となった場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、開発の拠点を岡山本社、地域密着型のサポートサービスの拠点を岡山本社とそれ以外の西日本を中心とした主要都市に設置し、商品は岡山本社から各拠点に配送する方式としております。当社の顧客は歯科医院という医療機関であるため、有事発生時であっても当社には従来通りの役割が求められます。そのため、本社や各拠点が被災等の有事発生時に備え、営業・物流も含めたサービス提供機能の維持を課題として取り組んでおります。
現状、これら自然災害・非常事態・緊急事態等が発生した場合に備え、BCP(事業継続計画)策定により有事発生時への対処策を立案し、顧客、事業及び財務状況への影響を最小化するよう努めております。しかしながら、本社又は各拠点が自然災害や非常事態により被害を受け、その物的・人的損害が甚大である場合、感染症その他により地域的又は全国的に緊急事態宣言が発出され、経済活動よりも安全や健康が優先されるべき事態となった場合、当社の業務活動の継続自体が困難又は不可能となり、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
新型コロナウイルス感染症に対して当社は、取引先、関係者及び従業員の安全を第一に考え、時差出勤の実施、不要不急の外出の自粛、一定の距離を確保した事務所内の配置、可能な社員についての在宅勤務、テレビやWEBを活用した会議や面接の実施、パーティションによるセクション区切り等の施策を全社的に取り組んだ上で、個々人においては日常的なうがい・手洗い消毒・検温等を行い、予防と早期発見を図っております。
また当社の顧客は歯科医院という医療機関であるため、新型コロナウイルス感染症の蔓延は、当社の事業遂行上、様々な制約が発生する可能性があります。今般の新型コロナウイルス感染症においては、2020年4月から5月にかけて発出された緊急事態宣言により、顧客との対面営業の自粛、歯科医院自体の来患数の制限や休診が発生しております。
当社におきましては、2020年6月以降、上記の状況から概ね回復しており足許での影響は相当程度に限定的であることを確認できておりますが、今後、新型コロナウイルス感染症の蔓延状況が悪化し、その影響が長期かつ広範囲に拡大した場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(20)大株主について
当社の代表取締役石井滋久(資産管理会社である有限会社エス・イーを含む)の所有株式数は、本書提出日現在で発行済株式総数の88.9%を所有しております。今般の上場に当り所有株式の一部を売却する予定ではありますが、引き続き大株主となる見込みです。
同氏は、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。
当社といたしましても、同氏は安定株主であると認識しておりますが、将来的に何等かの事情により大株主である同氏の持分比率が低下した場合、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当事業年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前事業年度との比較・分析を行っております。
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、新型コロナウイルス感染症の蔓延が当社に与える影響は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)経営環境」や「第2 事業の状況 3 事業等のリスク (19)新型コロナウイルス感染症について」にも記載のとおり足許では限定的な影響で収まっていることを確認しております。そのため財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に与える影響についても同様、本書提出日現在において限定的であると考えております。よって当社の経営戦略その他に変更はございませんが、引き続き新型コロナウイルス感染症が引き起こす事象に留意し、当社に与える影響を注視してまいります。
① 経営成績の状況
第42期事業年度(自 2018年10月1日 至 2019年9月30日)
当事業年度における我が国経済は、政府による経済対策や日本銀行による金融政策を背景とした公共投資の増加、企業収益や雇用環境の改善が続くなど、引き続き緩やかな景気の拡大基調で推移しました。
当社が属する歯科医療業界においては、2018年度の歯科及び介護の診療報酬同時改定が実施され、政府の掲げる医療の効率化・適正化を一層進展させるとともに、医療費・介護費の伸びを抑制する方向性を示すものとなりました。
当社におきましては、新元号「令和」にちなんで「Beautiful Harmony -美しい調和の時代へ-」を掲げ、「お客さまの笑顔、お客さまの満足が私たちの喜び」を理念に、主力商品である歯科電子カルテ統合システム「Hi Dental Spirit XR-10i」の販売に注力しました。また、2018年12月に関東ブロックで2拠点目となる横浜営業所を開設し、2019年1月には1台のコンピューター端末に複数の仮想PCを起動させる技術の活用により同時に複数名がカルテ入力できる「バーチャルカルテ(旧 VMリモート)」の機能を向上させてまいりました。
販売面では、新元号及び消費税増税へのプログラム改定作業への対応等の新しい事象への対応により、プログラム改定売上高は当初予想を上回りましたが、一方で主力であるシステム販売活動は、「働き方改革関連法」への対応と商談時間確保のバランスや、プログラム改定作業の頻度が営業時間数の制約につながり、システム販売台数の減少に繋がりました。
売上原価では、システム売上高が伸び悩みにより原価全体としては446百万円(前年同期比98.5%)となりました。
また販売費及び一般管理費については、営業サポート部門拡充のための採用関連費用が増加しましたが、全社的なコスト抑制活動により1,077百万円(前年同期比95.4%)となりました。
このような状況のもと、当事業年度の売上高は1,906百万円(前年同期比93.4%)、営業利益は381百万円(前年同期比83.4%)、経常利益は386百万円(前年同期比84.9%)、当期純利益は237百万円(前年同期比78.3%)となりました。
なお、当社は、「歯科医院向けシステム事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。
第43期第3四半期累計期間(自 2019年10月1日 至 2020年6月30日)
当第3四半期累計期間におけるわが国経済は、企業収益や所得環境の改善に伴い緩やかな回復基調にありましたが、新型コロナウイルス感染拡大による経済活動の停滞により、景気は急速に減退しました。また個人消費につきましても、消費税増税の影響は軽減税率等の施策の効果もあり限定的でしたが新型コロナウイルスの影響による外出自粛、雇用の不安定化により、景気は厳しい状況となりました。
歯科医療業界における新型コロナウイルス感染症の影響は、歯科治療が濃厚接触に該当するとの認識から、診療時間帯・診療スタッフの員数・診療方法などの見直しの契機となっております。例えば、非対面型や非接触型の精算方法や、スタッフの在宅勤務等にかかるニーズが注目されつつあり、今後、一層のIT化が進展すると期待されております。
そのような中、当社は緊急事態宣言発出の下、令和2年4月に係る診療報酬改定作業、保険改定内容の顧客への説明に注力してまいりました。具体的には、集合研修の自粛の中、改定内容説明冊子及び説明動画を作成しこれを顧客に配布するとともに、希望する顧客に対して個別に説明を行ってまいりました。また、今回の新型コロナウイルス感染症の影響の程度を分析することも可能とする新商品「DoctorアシストPro」をリリースいたしました。
これら一連の活動を、主力商品である電子カルテ統合システム「Hi Dental Spirit XR-10i」販売へと繋げてまいりました結果、当第3四半期累計期間の売上高は1,461百万円、営業利益は362百万円、経常利益は375百万円、四半期純利益は239百万円となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における資産合計は2,800百万円となり、前事業年度末より203百万円減少いたしました。
流動資産は1,923百万円と前事業年度末より176百万円減少いたしました。主な内訳は、満期到来による金銭の信託の減少300百万円、売掛金の減少70百万円、これらに伴う現金及び預金の増加190百万円であります。
固定資産は876百万円と前事業年度末より27百万円減少いたしました。主な内訳は、本社建物に係る減価償却費用の計上18百万円であります。
当事業年度末における負債合計は358百万円となり、前事業年度末より400百万円減少いたしました。
流動負債は321百万円と前事業年度末より137百万円減少いたしました。主な内訳は、1年内返済予定の長期借入金の減少77百万円、未払法人税等の減少60百万円、未払消費税の減少30百万円等であります。
固定負債は36百万円と前事業年度末より263百万円減少いたしました。主な内訳は、財務内容強化のための長期借入金一括返済による減少265百万円であります。
当事業年度末における純資産合計は2,442百万円となり、前事業年度末より196百万円増加いたしました。主な内訳は、配当金の支払による減少41百万円及び当期純利益の計上237百万円等に伴う利益剰余金196百万円の増加であります。
第43期第3四半期累計期間(自 2019年10月1日 至 2020年6月30日)
(資産)
当第3四半期会計期間末の総資産は3,048百万円となり、前事業年度末と比較して248百万円増加しました。内訳は、流動資産の増加251百万円、有形固定資産の減少6百万円、無形固定資産の減少2百万円、投資その他の資産の増加6百万円によります。
当第3四半期会計期間末の負債は、408百万円と前事業年度末と比較して50百万円増加しました。内訳は、流動負債の増加47百万円、固定負債の増加3百万円によります。
当第3四半期会計期間末の純資産は2,639百万円となり、前事業年度末と比較して197百万円増加しました。内訳は、配当金の支払による減少41百万円及び当第3四半期累計期間における利益の獲得239百万円等に伴う利益剰余金198百万円の増加であります。
③ キャッシュ・フローの状況
第42期事業年度(自 2018年10月1日 至 2019年9月30日)
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は1,370百万円となり、前事業年度末より195百万円増加いたしました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は次のとおりであります。
営業活動によって得られた資金は282百万円(前年同期は290百万円の収入)となりました。これは主として、未払消費税等の減少による30百万円の支出、法人税等の納付による205百万円の支出等があったものの、税引前当期純利益の獲得による386百万円の収入、減価償却費30百万円の計上、売上債権の回収による70百万円の収入等があったことによるものであります。
投資活動によって得られた資金は297百万円(前年同期は233百万円の収入)となりました。これは主として、満期到来による金銭の信託の償還により300百万円の収入があったことによります。
財務活動により支払った資金は384百万円(前年同期は83百万円の収入)となりました。これは主として、長期借入金の返済による343百万円の支出、配当金41百万円の支払によります。
④ 生産、受注及び販売の状況
当社で行う事業は、提供する商品の性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
(注) 1.地域ブロック間取引はありません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.前年同期比における「―」は、前年の受注残高がないことを意味しております。
4.受注残高における「―」は、受注残高がないことを意味しております。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(注) 1.地域ブロック間取引はありません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、販売実績の総販売
実績に対する割合が10%以上の販売先がないため、省略しております。
(2019年9月30日現在、単位:件)
(社会保険診療報酬支払基金 「レセプト請求別の請求状況」令和元年度9月診療分より)
(注) 1.九州ブロックは、福岡県、大分県、佐賀県、長崎県、熊本県、鹿児島県、沖縄県で構成されております。
2.中国ブロックは、岡山県、広島県、山口県、鳥取県、島根県で構成されております。
3.関西ブロックは、大阪府、兵庫県で構成されております。
4.四国ブロックは、香川県、愛媛県、高知県で構成されております。
5.関東ブロックは、東京都、神奈川県で構成されております。
6.上記データは社会保険診療報酬支払基金による「レセプト請求別の請求状況」から、入手可能な最新の
公表数値を記載し、当社顧客数も対応する同じ時点の顧客数を記載しております。
7.上表の「オンライン請求歯科医院数」とは、オンラインによるレセプト請求を行っている歯科医院数
です。「電子媒体請求歯科医院数」とは、電子媒体(例えばCDロム等)を提出することでレセプト請求を
行っている歯科医院数です。各ブロックで記載しているこれらの数値は、(注)1から(注)5までで
記載している当社の営業拠点が所在する都府県の歯科医院数を合計しております。
8.ブロックごとの「オンライン請求歯科医院数」と「電子媒体請求歯科医院数」の合計を分母として、
ブロックごとの当社の顧客数の合計を分子として当社シェアを算定しております。
9.シェアの算定に当たって使用する当社の顧客数は、各営業拠点が管轄する顧客数であります。そのため、
実際の顧客の所在地と異なっている場合があります。
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成しております。
この財務諸表を作成するにあたり採用している重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。財務諸表の作成にあたり、必要と考えられる見積りは、合理的な仮定等に基づき算定しておりますが、実際の結果は見積り計算特有の不確実性の影響から見積りと異なる場合があります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
第42期事業年度(自 2018年10月1日 至 2019年9月30日)
(売上高)
当事業年度の売上高は、1,906百万円(前年同期比6.6%の減)と減収となりました。
システム売上高については、「働き方改革関連法案」への対応、新元号「令和」及び消費税増税へのプログラム改定作業に係る負担、台風や豪雨といった天候要因等の営業活動を制約する種々の外部的要因により販売システム数が576件(第41期事業年度は640件)と減少しました。また1台のコンピューター端末に複数の仮想PCを起動させる技術を活用した「バーチャルカルテ」の機能向上版のリリース等販売単価の引き上げ要因となる新商品の提供施策に取り組んでまいりました結果、システム売上高は1,572百万円(前年同期比9.1%の減)となりました。
プログラム改定売上高については、2019年5月における新元号「令和」への大規模対応や2019年10月からの消費税増税等への対応により、全体として261百万円(前年同期比4.8%の増)となりました。
(売上総利益)
当事業年度の売上原価は外注費の増加により当期製品製造原価が29百万円増加(前年同期比22.4%の増)しましたが、システム売上高の減少に伴う仕入原価の減少により、売上原価は全体として6百万円の減少(前年同期比1.5%の減)となりました。結果として当事業年度の売上総利益は128百万円減少し1,459百万円(前年同期比8.1%の減)となりました。
(営業利益)
当事業年度の販売費及び一般管理費は、全社的な節減活動により52百万円の減少(前年同期比4.6%の減)となりました。この結果、営業利益は75百万円減少し381百万円(前年同期比16.6%の減)となりました。
(経常利益)
当事業年度の経常利益は、営業利益と同水準の386百万円(前年同期比15.1%の減)となりました。
(当期純利益)
当事業年度の当期純利益は、特別損益項目がないこと、法人税等の計上145百万円、法人税等調整額3百万円の計上により237百万円(前年同期比21.7%の減)となりました。
第43期第3四半期累計期間(自 2019年10月1日 至 2020年6月30日)
当第3四半期累計期間の売上高は、1,461百万円となりました。主な内訳は、システム売上高1,124百万円、プログラム改定売上高281百万円であります。
歯科医療業界においては、新型コロナウイルス感染症における緊急事態宣言の発出に伴う影響が4月以降に現れました。具体的には、歯科医院が来患人数を自ら制限し、医院内スタッフを減少させ、あるいは一時的な休診という対応を行っておりました。
そのような中、当社のシステム売上高については、新型コロナウイルス感染症の影響により4月及び5月の販売件数にマイナスの影響を受けましたが、 令和2年4月に係る診療報酬改定作業、保険改定内容の顧客への普及を重ね、また歯科医院における新型コロナウイルス感染症の影響の程度を分析することも可能とする新商品「DoctorアシストPro」のリリースにより、6月販売件数では概ね平常状態まで回復いたしました。この結果、第3四半期累計期間におけるシステム販売件数は、388件となりました。
プログラム改定売上高については、2年に一度の診療報酬価格の改定作業が3月に発生したことに加え、臨時的な診療報酬改定が発生したことが増加要因となっております。
(売上総利益)
当第3四半期累計期間の売上原価は、外注費の見直し等により当期製品製造原価が104百万円となりましたが、システム売上高の減少に伴う仕入原価の減少により、売上原価は全体として310百万円となりました。結果として当事業年度の売上総利益は1,150百万円となりました。
(営業利益)
当第3四半期累計期間の販売費及び一般管理費は、新型コロナウイルス感染症による移動自粛による旅費交通費の減少、自粛ムードの中での広告宣伝費等の減少等により経費は全体として788百万円となり、結果として、営業利益は362百万円となりました。
(経常利益)
当第3四半期累計期間の経常利益は、営業利益と同水準の375百万円となりました。
(四半期純利益)
当第3四半期累計期間の四半期純利益は、特別損益項目がないこと、法人税等の計上141百万円、法人税等調整額の計上△6百万円の計上により239百万円となりました。
第42期事業年度(自 2018年10月1日 至 2019年9月30日)
当事業年度末の財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
第43期第3四半期累計期間(自 2019年10月1日 至 2020年6月30日)
当第3四半期会計期間末の財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載のとおりであります。
第42期事業年度(自 2018年10月1日 至 2019年9月30日)
当事業年度の財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社は生産設備を特に所有しておらず、本社設備等の大規模な資本的支出の予定は現在ありません。そのため、当社の資金需要は主として、運転資金、配当及び法人税等の支払がありますが、自己資金及び金融機関からの借入にて調達する方針です。
当社が目標とする経営指標は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)目標とする経営指標」に記載のとおりであります。
第42期事業年度(自 2018年10月1日 至 2019年9月30日)
当事業年度の売上高営業利益率は20.0%(前事業年度は22.4%)と前年より低下いたしました。これは主として売上総利益の減少128百万円を販売費及び一般管理費の減少52百万円でカバーできなかったことに起因します。今後も継続的に全社的な生産性向上に向けて、事業活動全般に対して必要な施策を行い、より収益性の高い企業を目指して取り組んでまいります。
当事業年度末における顧客数は3,130件(前事業年度末から88件増加)となっております。当期は閉院・廃院等による引退が重なったことにより46件が減少しましたが、新規顧客として134件を獲得することで、顧客数は順調に推移していると評価しております。
第43期第3四半期累計期間(自 2019年10月1日 至 2020年6月30日)
当第3四半期累計期間の売上高営業利益率は24.8%となりました。これは主として、売上総利益の獲得と、販売費及び一般管理費の継続的な経費節減活動に起因します。今後も一層の生産性向上に向けて、社内業務の改善やIT化を推進することで、より収益性の高い企業を目指して取り組んでまいります。
当第3四半期会計期間末における顧客数は3,117件(前事業年度末から13件の減少)となっております。当期は2年に一度の大幅な診療報酬改定や新型コロナウイルス感染症の影響が重なったことにより閉院・廃院等による引退が一時に集中したことから顧客数は75件の減少となりましたが、新規顧客として62件を獲得しており、顧客数は堅実に維持できていると評価しております。
(注) 1.特約店契約の解除事由として下記の定めがあります。
手形の不渡り・差押さえ・仮差押さえ・仮処分・競売・破産・民事再生・会社更生・債務不履行等
2.当社と株式会社日立製作所とは、1992年3月21日に特約店契約を締結し、その後円滑な取引関係を維持してまいりましたが、外部経営環境の変化に対応して契約内容の精査を行ったところ、2019年6月24日付で当該契約を更新いたしました。
当社は、歯科医院向けに特化したパッケージソフトを社内で独自開発し、これを商品として販売するという「歯科医院向けシステム事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。
当社商品は、レセプト機能・電子カルテ機能・インフォームドコンセント機能・歯科医院の運営管理の効率化を推進する機能の4つを、一元的に統合して運用できる点にあります。この強みをより生かした商品開発を目的に、当社のシステム事業本部は、「最先端の技術と知識を駆使したお客様の為の電子カルテシステムの開発」という行動指針に基づき、電子カルテ開発グループ12名と、品質保証部3名の体制で研究開発に取り組んでおります。2020年9月期においては、全自動精算機と来患分析ソフトをリリースしております。今後も、AI(人工知能)やクラウドを活用した歯科医院運営の自動化を推進する機能の開発に注力してまいります。
第42期事業年度(自 2018年10月1日 至 2019年9月30日)
企業会計基準が定める研究開発費については、当事業年度において
①「AI(人工知能)の活用」に則した研究
歯科医院運営にAI(人工知能)を活用した顔認証システム等の研究開発活動
②歯科医院での全自動精算機の実用化の研究
歯科医院の受付窓口の利便性向上のため、非対面型の全自動精算機の使用に関する研究開発活動
③リモート配信機能の研究
電子カルテ統合システムに対する遠隔からの修正プログラム配信などを可能とする機能の研究
④クラウド型サービス基盤の研究
クラウド型の各種サービスを提供できる基盤に係る研究開発活動
第43期第3四半期累計期間(自 2019年10月1日 至 2020年6月30日)
企業会計基準が定める研究開発費については、当第3四半期累計期間において
①クラウド基盤の研究開発
クラウド型の各種サービスを提供できる基盤に係る研究開発活動
②クラウド型予約システム
日付・時間帯・チェア・診療内容等の歯科医院運営の特徴に応じたクラウド型の予約管理システム
③歯科オンライン診療システム
電子カルテ統合システムと歯科オンライン診療(診療、電子カルテ記録、クレジットカード決済、薬・処方箋転送等)との連携に係る研究開発活動
④クラウド型経営分析システム
電子カルテ統合システムが保有するデータから、クラウド上で種々の経営データの分析表示(例えば、患者数についての予約状況の分析、診療内容の分析、多様な領域の診療を行っている場合の専門医別の分析、複数歯科医院経営を行っている場合の医院別の分析等)との連携に係る研究開発活動
⑤スマホ診察券やSNS(医院と患者のコミュニケーション・ツール)との連携
クラウド基盤を経由した、電子カルテシステムとスマホ診察券やSNSとの連携に係る研究開発活動
⑥「AI(人工知能)の活用」に則した研究
歯科医院運営にAI(人工知能)を活用した顔認証システム等の研究開発活動
⑦リモート配信機能
電子カルテ統合システムへのリモート配信機能の組み込みの研究
また現在、厚生労働省が「オンライン資格確認システム」を推進しております。これは、健康保険証のオンラインによる本人確認・資格確認を行う制度であり、2021年3月開始のスケジュールに沿って推進されております。当社もこれに対応した商品「Hi Dental 資格確認パック」(資格確認端末、ネットワーク設定、連携ソフト等)を提供できるよう、開発を進めております。