第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

 当社グループは、経営理念に「人の時間(とき)を、解き放つ。」を掲げ、創業時からの私たちの願いである“もっと人の可能性を広げたい”という想いを持ち成長してまいりました。2023年には、「人の時間(とき)を、解き放つ。」という理念はそのままに、当社が提供する「Uniqueな価値」によって新たな製品やサービスを生み出し、一人ひとりが輝き、より一層持続可能な社会を実現したいという想いを込め、「Forever vivid」を新たなスローガンとして制定しました。このスローガンのもと、当社が創業以来大切にしてきた、社会に提供したい「Uniqueな価値」を具体的に示し、当社のパーパスをあらためて定義しました。

 当社は、2024年12月に創業15周年を迎えることができました。「人生100年時代」という言葉は、2009年の創業から15年で広く浸透し、その概念も着実に定着してまいりました。「アンチエイジング」という言葉は今では、より我々の生活に身近になり、今後は、これまで以上にアンチエイジング関連市場は拡大していくと確信しています。これからも当社は、「アンチエイジングの力ですべての人を年齢から解き放ち、誰もが、いつでも、いつまでも輝ける未来」を目指してまいります。

 

スローガン

 

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パーパス

 

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(2) 目標とする経営指標

 当社グループは、企業価値の拡大を図るという観点に立ち、「売上高」、「営業利益」及び「親会社株主に帰属する当期純利益」並びに「売上高営業利益率」を重要な経営指標として位置付けております。

 

(3) 経営環境

 当連結会計年度における我が国経済は、一部に足踏みもみられるものの、緩やかな回復が続きました。賃金は高めの伸びを維持し個人消費は底堅く推移しましたが、物価高を受けた家計の節約志向の強まりから、食料品など非耐久財の消費には伸び悩みの動きもみられました。国内化粧品市場については、成長のスピードは落ち着いてきているものの、景気が回復する中で緩やかな成長が続いています。当社グループの属する国内化粧品市場は、富士経済「化粧品マーケティング要覧2025 No.3」によると、2024年1月~12月の化粧品の国内市場規模は3兆2,245億円となり、前年比4.6%の成長となりました。一方、当社グループの主力製品である「ザ クレンジングバーム」が属するクレンジング市場については、同じく富士経済「化粧品マーケティング要覧2025 No.2」によると、前年比2.5%増となる1,425億円となっております。クレンジング市場においては、ここ数年オイル剤型が3割を超えるシェアを確保しNo.1を維持しており、ジェル剤型とバーム剤型がこれに続くシェアを獲得しています。

 このような環境の中、当社は、主力商品であるデュオ「ザ クレンジングバーム」が7年連続クレンジングバーム売上No.1※1を獲得、デュオ「ザ クレンジングバーム」に次ぐ商品としてカナデルやクレイエンスを育成するとともに、子会社の株式会社ベネクスを通じてリカバリー事業に参入するなど、アンチエイジングカンパニーへの進化を進めています。

 

※1 ㈱富士経済「化粧品マーケティング要覧 2025 No.2、2022 No.1、2021 No.1」クレンジングバームブランドシェア(2018年~2024年 金額)

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 中期的な経営の指針として「Uniqueな価値にこだわりぬく」を堅持し、「人生100年時代」に求められる、アンチエイジングカンパニーを目指してまいります。

 2026年7月期に優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は下記の通りです。

 2026年7月期につきましては、2025年後半にかけて米国関税引き上げによる物価高や減益などの悪影響が米中経済において顕在化することで輸出数量が減少に転じ、我が国経済は減速することが見込まれます。一方、エネルギー価格や食料品の騰勢が鈍化することでインフレ率は来年初めにかけて低下し、今秋以降の実質賃金の上昇により、底堅い個人消費が景気を下支えすることが期待されます。国内化粧品市場につきましても、賃金上昇やインバウンドの回復等の好材料に支えられ回復基調が続くと予想されます。

 このような中、アンチエイジング事業におきましては、ブランドマネジメントと各チャネル、企画・開発、マーケティング、品質・サプライチェーンマネジメントとの協働をより強化し、売上の減少ペースを減速し、底打ちから来期以降の本格反転への基盤を作ることを目指してまいります。

 ブランドマネジメントにおきましては、ブランド価値を更に向上させるため、新商品・限定品を積極的に投入すると同時に、ブランド価値を訴求し浸透を図るコミュニケーションやプロモーションを実行してまいります。

 チャネル戦略としましては、まず通信販売チャネルにおいて、これまで当社製品を未利用のお客様へのリーチを強化し新規獲得を図るとともに、顧客単価向上・クロスセル促進に向けた新商品・限定品の投入を通じて、顧客構造を強化するCRM施策の更なる拡充を推進してまいります。卸売販売チャネルでは、卸売販売専用ブランドとして新たに投入した「Lalaskin(ララスキン)」ブランドを育成してまいります。また、卸売先企業との連携の深化やECモール事業の強化を通じて成長することを目指してまいります。海外ではインバウンドとの連携を強化し、市場動向を注視しつつ、中国事業への取り組みを継続します。更に国内において、引き続き、新たな販路の開拓に取り組んでまいります。

 リカバリー事業におきましては、成長市場における事業拡大と、リカバリービジネスにおけるパイオニアとして、休養学に基づくリカバリーノウハウの啓発を両立させてまいります。プレミアアンチエイジンググループとしての連携をさらに強化し、グループシナジーを創出するとともに、ブランディング、デジタルマーケティング、CRM、新製品開発、店舗展開等に、より一層取り組み、お客様とのつながりを強化し、売上の伸長を目指してまいります。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

1.サステナビリティの考え方

 「Forever vivid 人の時間(とき)を、解き放つ。 Untether time.」という企業理念のもと、当社グループは、人、社会、地球のすべてが持続可能であることに貢献するため、サステナビリティ基本方針を掲げて取り組んでおります。「社会的価値」と「経済的価値」の両立を目指す持続可能なサステナビリティ活動を推進することで、持続可能な社会の実現に向けた貢献と企業価値の向上を果たしてまいります。

 

 

サステナビリティ基本方針

 

~Uniqueな人生を実現する~

Enabling unique pathways through life

 

『Forever vivid 人の時間(とき)を、解き放つ。 Untether time.』

人生100年時代を迎えた世界で、

年齢や性別に対する先入観から解放され、

自分に自信を持つ“アンチエイジング”という価値観のもと、

一人ひとりが好奇心を持って新たなことにチャレンジできる世界を目指します。

 

そのために、型にはまらない柔軟な発想力を発揮し、

世の中を変えうるUniqueな価値を提供することで、

様々な社会課題にステークホルダーとともに向き合い、

いつでも、いつまでも輝ける持続可能な社会の実現に貢献します。

 

 

(1)ガバナンス

 当社グループは、持続可能な社会の実現に向け、ESGの各領域でサステナビリティ活動を強化するため、2022年8月にサステナビリティ推進委員会を設置いたしました。サステナビリティ推進委員会において、重要課題(マテリアリティ)の特定、優先度の評価、指標および目標値の設定について、審議を行い、取締役会にて決議する体制としております。

 また、サステナビリティ推進委員会は、3カ月に1回以上、主に重要課題の各指標に対する取り組み事項、および、目標値の進捗状況のモニタリングを行い、定期的に取締役会に報告しております。具体的な取り組みについては、サステナビリティ推進委員会が中心となり、関連部署をはじめ全社で対応を進めております。

 サステナビリティ推進体制

 

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(2)戦略

 当社グループでは、社会環境の変化がもたらす社会課題を捉え、持続的な成長を実現する上で重要と考える事項を、環境・社会・ガバナンスの各領域においてマテリアリティとして特定しました。マテリアリティに対する取り組み方針を定め、各課題の解決に向けた具体策の推進に取り組んでおります。

 

■マテリアリティと取り組み方針、関連するSDGs

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(3)リスク管理

当社グループは、事業環境の変化に対応しながら持続的な成長を達成していくため、リスク管理を最重要課題のひとつとして位置付け、取締役会にて定めたリスクマネジメント規定に基づき、リスク・コンプライアンス委員会が全社的なリスク管理の強化に取り組んでおります。このうち、サステナビリティに関する課題やリスクと機会に関するテーマについては、サステナビリティ推進委員会で検討・議論を行い、取締役会に報告しております。

 なおサステナビリティに関する課題については、2023年4月に当社グループ及びステークホルダーにとって重要度の高い対応すべき課題をESGの観点から評価し、取締役会の決議を経て、(2)戦略に示したマテリアリティとして特定し、取り組み方針の策定を行いました。マテリアリティに対する取り組み事項については、事業環境の変化によるリスクを認識したうえで、ステークホルダーのニーズの変化や多様化を機会と捉え、持続的に社会的価値と経済的価値を高めていくことにつながる事項を優先して取り組んでおります。

 

■マテリアリティ特定のプロセス

STEP1:社会課題の抽出

当社グループのお客様、お取引先様、社員、株主・投資家様など社内外のステークホルダーからの期待や要請を分析の上、SASBスタンダードやS&Pグローバル・レーティングをはじめESG評価機関の情報等を参考とし、検討すべき社会課題を整理しました。

 

STEP2:マテリアリティ分析の実施(課題の評価)

整理した社会課題の中から、当社グループのマテリアリティ候補を抽出し、①ステークホルダーにとっての重要度と、②当社グループの事業にとっての重要度の2つの観点からマテリアリティ分析を実施しました。

 

STEP3:マテリアリティの特定

マテリアリティ分析の結果を社内の各部署と討議のうえ、特に優先度の高いマテリアリティ候補を9つ選定しました。これら9つを「アンチエイジングがもたらす豊かさの追求」「成長を支える企業基盤」という2つの軸から、5つのマテリアリティに再構成しました。

 

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(4)指標及び目標

 当社グループでは、マテリアリティごとに目標を設定して具体的な取り組みを進めることで、持続可能な社会の実現に向けた貢献と企業価値の向上を果たしてまいります。

 

■気候変動に関する指標及び目標

 当社グループでは、マテリアリティ「地球環境保全への貢献」において「脱炭素社会への取り組み・貢献」を重点項目とし、「CO2排出量削減」への取り組みを進めております。

前期より見直しをしておりました削減目標について、2025年7月にGHG排出量の算定・報告の国際基準であるGHGプロトコルに基づき、事務所移転・店舗の増減などの構造変更を反映し、これまで不算入であったグループ会社を含め、2023年7月期まで遡って算定基準・算定範囲を見直しました。結果、削減目標としては、直近にあたる2025年7月期実績を基準とし、グループ連結全体として「2035年7月期にScope1・2排出量の50%削減」と設定いたしました。

 

 

2025年7月期実績

2035年7月期目標

CO2排出量

(Scope1+Scope2)

154.0 tCO2

50%削減

(2025年7月期比)

* 対象範囲:プレミアアンチエイジンググループ

* 国内拠点はマーケット基準、海外拠点はロケーション基準にて算定。なお店舗実績は一部概算値を含む。

 

■その他のマテリアリティに関する指標及び目標

 2023年7月期に設定した目標に対し、それぞれ取り組みを行った実績は以下の通りです。

 

アンチエイジングがもたらす豊かさの追求

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成長を支える企業基盤

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2.人的資本の考え方

 当社グループは創業以来、「Uniqueな価値」を提供することで、何気ない日常を豊かにし、誰もがいつでも輝ける新しい未来に変えていくことにこだわり続けております。今後も「Uniqueな価値」を提供し続けていくためには、なによりもそれを支える社員一人ひとりの個性(Uniqueさ)及び、能力の発揮・成長が欠かせない重要な要素と捉えております。また、変化や競争が厳しい環境下において、人財が価値創造・競争優位の源泉であると位置付け、次の人財戦略の方針と指標を軸に、将来への持続的成長・企業価値向上を実現してまいります。

 

(1)戦略

当社グループが大切にしている価値観を体現し、事業の持続的な成長を支えるために、人事戦略を「5つの柱」として策定しております。この5つの柱を通じて、人財の育成・活躍機会の創出・組織変革を一体的に推進し、企業価値の向上につなげてまいります。

 

<人事戦略>

1.プレミアアンチエイジングのパーパス・経営方針・ビジネスモデルについて、社員一人ひとりの理解・共感・体現を促進し、全社的な一体感を醸成する

2.社員一人ひとりが専門領域における能力を伸長し、最大限に発揮できるよう、体系的な人財育成や研修機会の提供に加え、成長を後押しするための継続的なサポートを行うことで、個人の成長を事業成長に直結させる

3.組織変革を推進できるリーダー人財・変革人財を計画的に育成し、若手社員・女性社員を含む多様な人財の登用を通じて、持続的な成長を支える経営基盤を強化する

4.事業変革に即した柔軟な組織変革を推進し、適所適材を実現することで、持続的に競争力を高める組織体制を構築する

5.継続的な価値創出を可能にするため、タレントマネジメントを推進し、人財の発掘・育成・任用・可視化を通じて、中長期的な企業成長を支える人財戦略を実現する


<主な取組>

①人事制度
 前回の人事制度改定から約3年半が経過しており、市場/当社の変化に合わせ、今後の更なる事業・組織変革を実現するために2025年8月に人事制度を改定いたしました。

 改定にあたっては、以下の5つを重要方針にしております。

(ア)将来の永続的な組織力強化、及び人財育成を推進

(イ)市場/会社状況に柔軟な組織対応、組織編成・適所適材の柔軟な対応を推進

(ウ)制度上の不備、矛盾による不公正の是正

(エ)競争力のある報酬水準の実現に向けた一部報酬テーブルの見直し

(オ)若手社員の早期管理職登用の実現

 今後は、改定した制度を根付かせ、更に高い運用レベルを目指して研修の実施を進めてまいります。

 

②人財育成・研修

 社員一人ひとりが当社のビジネスリテラシーを高め、個々の能力を最大限に引き出し、社員の成長と組織力の最大化を目的に、各種研修や資格支援を行っております。役割に応じて求められるスキルを学ぶ階層別研修をはじめ、主体的に専門力強化を目指す社員には資格取得の補助も行っております。
 具体的な取組は以下に記載しております。

・社内公募制度による自律的キャリア形成支援

・ミドルマネジメント層の強化

・若手社員のキャリア研修

・女性管理職比率向上に向けた社内KPIの設定

・アンチエイジング関連資格取得の支援

・当社ビジネス理解向上のためのマーケティング研修

・キャリアアンケートの実施

 引き続き、社員の成長と組織力強化を高める施策を進めてまいります。

 

③社員エンゲージメント

 社員が、会社へ愛着や誇りを持ち、帰属意識や貢献意欲を高めるとともに、一人ひとりが仕事に対してやりがい、働きがいを感じることが生産性を高め、業績向上や持続的成長につながるということを基本的な考えとしております。また、企業のパーパスと、社員一人ひとりのパーパスが重なることは、組織を更に成長させるために欠かせない重要な要素です。よって、社員のエンゲージメントを経営における重要指標のひとつと位置付け、全社員向けに定期的にエンゲージメントサーベイを実施し、毎回、状況や課題について経営層で共有・議論を行い、実行計画へ反映しております。社員エンゲージメントの向上は、マテリアリティの取り組み事項として掲げており、2027年7月期に、目標である「2023年7月期比10%向上」の達成を目指し、取り組みを推進しております。

 取り組みにおいては、各部門が主体となって取り組む活動に加え、経営と部門長との定期的な1on1の実施、部門を超えたコミュニケーションの場を積極的につくる取り組みを行っており、2025年7月期も全社への情報共有を目的とした週次での情報配信や部門を超えて繋がりをつくる全社イベントの実施等を通じて相互理解を深める活動を継続しております。なお、2026年7月期においては、人事制度の改定やタレントマネジメントの強化に伴い、あらためてプロミスへの理解を深め、行動につなげることを強く後押しする活動を強化してまいります。
※当社の社員エンゲージメント向上に向けた様々な取り組みについては、当社コーポレートサイトのカルチャーページもご参照ください。(https://www.p-antiaging.co.jp/ja/company/culture.html)

 

④健康経営

 社員の価値創造を支える基盤として心身ともに健やかに働くことのできる環境が大切であると考え、2022年8月に健康経営宣言を策定いたしました。健康経営宣言に基づき、当社グループ社員、また当社に関わる全ての人々が健康で豊かな生活を送ることのできるウェルビーイングを推進します。

 また、健康経営優良法人の継続認定をマテリアリティの目標として掲げ、健康経営宣言に基づく各種施策の推進を通じ、一人ひとりが個性と能力を発揮する社会文化と新たな常識の創造を実現してまいります。

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健康経営宣言
「すべての人が、健やかで美しく輝く人生の実現へ」
プレミアアンチエイジンググループは、アンチエイジング事業のパイオニアとして、社員とその家族、世の中 すべての人が年齢にとらわれずいつまでも、健やかで美しく輝けるための取り組みを推進します。
 
推進体制

代表取締役社長を健康経営の責任者とし、経営的な視点から全体の健康経営を推進しております。健康経営推進責任者が健康経営推進事務局となり、安全衛生委員会の委員である社員や、産業医・保健師・健康保険組合と連携して、社員が自主的に健康への取り組みを行えるよう各種情報発信・施策展開を行っております。

 また、健康経営によって解決したい経営課題から健康投資の取り組みまでを示した戦略マップを、2024年に策定し、公開しております。戦略マップにもとづき、プレミアアンチエイジングのパーパスや経営方針と連動した効果的な施策の推進を実現してまいります。

※当社の健康経営の取り組み方針や体制、戦略マップについては以下のサイトをご参照ください。

(https://www.p-antiaging.co.jp/ja/sustainability/society.html)

 

取り組み事例

 公開している戦略マップや、毎年実施している当社独自の健康アンケートの結果をもとに、社員の健康課題の解決に繋がる施策を検討し実施しております。

 今年度も安全衛生委員会のメンバーからヘルスリテラシーの向上につながる情報発信を行うとともに、プレゼンティーイズムの改善を目指した取り組みとして、連結子会社である株式会社ベネクスと共同でセミナーを開催し、ベネクスが推奨するパフォーマンスを向上させるために必要な「休養」を軸に、メンタルヘルス、運動、食生活や睡眠についての理解を深めました。

 また、これらのヘルスリテラシー向上につながる取り組みに加え、社員一人ひとりがアンチエイジング事業の担い手として、自らが「アンチエイジング」のために取り組んでいることをリレー形式で発信する「アンチエイジングリレー」を実施しており、これまでに約1/4にあたる46人の社員から発信がありました。

 その他、サークル活動などの社員が主体となって健康増進と社員同士のつながりの促進を目的に行う活動に対する費用補助も行っております。今後も様々な取り組みを通じて、社員の心身の健康の実現に取り組んでまいります。

 

⑤ダイバーシティの取組

 当社グループでは、「Uniqueな価値」を生み出す源泉として、様々な価値観を尊重し、多様な人財が活躍できる組織づくりを目指し、ダイバーシティ&インクルージョンに取り組んでおります。当社社員の女性比率は62.6%で、女性活躍推進に関する取り組みが優良な企業として「えるぼし」の3つ星に認定されております。また、両立支援を含む多様な働き方が選択できる環境の整備として「コアタイムの短縮」や「産育休ハンドブックの作成」等を行い、2025年7月期における産休育休取得率は男女とも100%となりました。

 今後も属性にとらわれず、多様な労働条件の整備や仕事と生活の調和を図る両立支援など、だれもが活躍できる職場環境の整備を進め女性活躍推進に限らず、多様なバックグラウンドを持った人財の採用も進めてまいります。

 さらに、多様な人財が、ともに育ち、育てあい、強く成長し続ける集団となり、活躍し続けるために、各個人における多様性やキャリア視点のアップデートを図るべく、社員同士の学び合いの場である「UNIPAL Academy」を開催しております。「UNIPAL Academy」では、社員が自ら企画を行い、講師を務めたり、社外の有識者を招聘したりする形式で、お互いのプロフェッショナルな知識・経験を共有する場となっており、これまでに15回開催いたしました。2026年7月期は事業や組織の変革へ向けた一歩を多くの社員が踏み出せる風土を強化していくため挑戦をテーマに据えて、より多くの社員に講師として参加を促し、組織として成長の好循環が生み出される環境の整備に取り組んでまいります。
 

※UNIPALについて:
創業以来のDNAであり、こだわり続けている価値観である「Unique」と仲間を意味する「PAL」を掛け合わせ、当社で働く社員のことを「UNIPAL(ユニパル)」と呼んでおります。

 

(2)指標及び目標

 当社では、戦略を踏まえて、人的資本に関する以下の指標をモニタリングしております。

 

 

2024年7月期

2025年7月期

女性管理職比率

36.8%

40.0%

20代、30代の管理職比率

15.1%

17.0%

アンチエイジングの資格取得累計

31個

49

エンゲージメントサーベイスコア

+4.7%(2023年7月期比)

+4.7%(2023年7月期比)

健康経営優良法人認定

健康経営優良法人2024認定

健康経営優良法人2025認定

 

 

 

 

3【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクには、以下のようなものがあります。

 当社では、このようなリスクを把握し、管理するための体制・枠組みとして、プレミアアンチエイジング行動規範、リスクマネジメント規程ほか社内規程に基づき、役職員がリスク・コンプライアンス意識をもって適切に職務執行を行うことができる体制を確保しております。加えて、リスク管理については、コーポレート本部担当執行役員を委員長としたリスク・コンプライアンス委員会を設置し、リスクマネジメント及びコンプライアンスにおける基本方針、計画及び体制を策定するとともに、各部門に設置したリスクマネジメント担当者を起点として、リスクの分析や管理状況のモニタリングその他必要に応じた指導監督体制を構築しております。

 

(1) 特定のブランドへの依存及び競争の激化

(発生可能性:高/発生可能性のある時期:長期的/影響度:大)

 当社グループは、「Uniqueな感性と思考で生み出した製品やサービスで、すべての人を年齢から解き放ち、新たな価値観で輝かせる。」をパーパスに掲げ、スキンケアやヘアケア、インナーケアから成るアンチエイジング事業及びリカバリー事業など多角的に事業を展開しています。しかしながら、その売上高の大部分は主力ブランドであるクレンジングバームを中心としたデュオブランドに依存しております。デュオブランドが競合他社の新製品投入、消費者の嗜好変化、風評被害等により顧客からの支持を失った場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 これらのリスクに対し、当社グループでは、リニューアルや新容量発売その他施策によりデュオブランドの競争優位性を維持・強化しつつ、新規ブランドの開発と育成による事業ポートフォリオの分散を進めています。同時に、既存ブランドの継続的な製品改良と新製品開発にも注力し、顧客ニーズの変化を捉えるためのマーケティング活動を強化しています。さらに、ブランド価値向上のための戦略的な広告宣伝活動を展開し、競争力の維持・向上に努めています。

 

(2) 原材料調達に関するリスク

(発生可能性:中/発生可能性のある時期:長期的/影響度:中)

 当社グループの製品には、植物由来成分や機能性成分等、多様な原材料を使用しております。これらの原材料の調達が困難になった場合や価格が高騰した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 これらのリスクに対し、当社グループでは、複数の調達先の確保によるリスク分散を図るとともに、主要原材料については長期供給契約の締結による安定調達に努めています。また、代替原料の研究開発を推進し、原材料の使用効率向上による原価低減にも取り組んでいます。これらの施策により、原材料調達リスクの軽減と安定的な製品供給の維持を目指しています。

 

(3) 品質管理リスク

(発生可能性:低/発生可能性のある時期:特定時期無し/影響度:大)

 当社グループは、製品の品質管理を徹底しておりますが、製品に重大な品質問題が発生した場合、ブランドイメージの毀損や多額の費用負担が生じ、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 これらのリスクに対し、当社グループでは、品質管理体制の継続的な強化と改善に取り組んでおり、製造委託先への定期的な品質監査を実施するとともに、トレーサビリティシステムの導入による製品管理の徹底を図っています。また、品質問題発生時の迅速な対応体制を整備し、影響の最小化に努めています。これらの取り組みにより、製品の安全性と品質の確保に万全を期しています。

 

(4) 新製品開発リスク

(発生可能性:中/発生可能性のある時期:中長期的/影響度:大)

 当社グループは、常に新たな製品やサービスの開発に取り組んでおりますが、新製品の開発が予定通りに進捗しない場合や、開発した製品が市場で受け入れられない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 これらのリスクに対し、当社グループでは、市場ニーズの綿密な分析と予測に基づく製品開発を行っています。研究開発体制の強化と外部研究機関との連携を推進し、革新的な製品の創出に努めています。また、新製品の小規模テスト販売による市場反応の確認や、製品開発プロセスの継続的な改善と効率化にも取り組んでいます。これらの施策により、市場ニーズに合致した製品の開発と、開発リスクの低減を図っています。

 

(5) 法的規制リスク

(発生可能性:中/発生可能性のある時期:中長期的/影響度:中)

 当社グループの事業は、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(薬機法)、「食品衛生法」、「不当景品類及び不当表示防止法」(景品表示法)等を代表に、様々な法令を遵守した上で運営する必要があります。これらの法令の改正や新たな法規制の制定、または法令の解釈変更等により、当社グループの事業活動が制限される可能性があります。

 これらのリスクに対し、当社グループでは、法務部門の強化と外部専門家との連携により、法規制動向の把握に努めています。全社的なコンプライアンス教育を徹底し、製品表示や広告内容の厳格な審査体制を構築しています。また、業界団体との情報交換を通じて規制動向の早期把握に努め、迅速かつ適切な対応を図っています。これらの取り組みにより、法令遵守の徹底と法的リスクの最小化を目指しています。

 

(6) 為替変動リスク

(発生可能性:高/発生可能性のある時期:中長期的/影響度:中)

 当社グループは、海外展開を進めており、2024年7月初旬からデュオの「ザ クレンジングバーム」7SKUを中国一般市場の消費者に向けて販売を開始する等、今後さらなる海外売上高の拡大を目指しております。これらの海外展開においては、外国通貨により当社製品の販売等を行います。そのため、為替レートの変動が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 これらのリスクに対し、当社グループでは、為替変動を考慮した柔軟な価格設定や、為替変動の影響を最小化する調達・販売戦略の策定を検討し、為替変動が業績に与える影響の抑制に努めています。

 

(7) 自然災害・感染症等のリスク

(発生可能性:中/発生可能性のある時期:特定時期無し/影響度:大)

 予期せぬ大規模な自然災害や感染症の流行により、当社グループの事業活動が停滞するリスクがあります。

 これらのリスクに対し、当社グループでは、事業継続計画(BCP)の策定と定期的な見直しを行い、緊急時の対応体制を整備しています。在宅勤務体制の整備とデジタル化の推進により、柔軟な働き方を可能にしています。また、サプライチェーンの多様化と在庫管理の最適化に取り組み、製品供給の安定化を図っています。さらに、オンライン販売チャネルの強化により、販売機会の確保に努めています。これらの対策により、自然災害や感染症の影響を最小限に抑える体制の構築を目指しています。

 

(8) 宣伝広告及びマーケティングリスク

(発生可能性:中/発生可能性のある時期:短期的/影響度:中)

 当社グループでは、各ブランドの広告宣伝活動を積極的に行っておりますが、広告宣伝活動が期待する効果を上げられない場合、顧客獲得が進まず、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 これらのリスクに対し、当社グループでは、多様な広告媒体の効果測定と最適な媒体ミックスの実現に努めています。ターゲット顧客の詳細な分析に基づくマーケティング戦略の立案を行い、効果的な広告宣伝活動を展開しています。また、SNS運用ガイドラインの策定と徹底により、リスク管理を強化しています。さらに、クチコミマーケティングの強化による自然な認知度向上にも取り組んでいます。これらの施策により、効果的かつリスクの少ない広告宣伝活動の実現を目指しています。

 

(9) 顧客情報漏えいリスク

(発生可能性:低/発生可能性のある時期:特定時期無し/影響度:大)

 当社グループでは、2020年にプライバシーマークを取得するなど、個人情報を適切に保護するための社内体制及び外部機関の認証を受けておりますが、顧客の個人情報が外部に漏えいした場合、信用失墜により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 これらのリスクに対し、当社グループでは、情報セキュリティ管理体制の継続的な強化に取り組んでいます。従業員に対する情報セキュリティ教育を徹底し、情報管理の重要性について意識向上を図っています。また、外部専門家によるセキュリティ監査を定期的に実施し、脆弱性の早期発見と対策に努めています。さらに、個人情報の暗号化と最小限の取得・保管を原則とし、情報漏えいリスクの低減を図っています。これらの対策により、顧客情報の適切な管理と保護に努めています。

 

(10) 知的財産権に関するリスク

(発生可能性:中/発生可能性のある時期:中長期的/影響度:中)

 当社グループの知的財産権が侵害された場合や、逆に当社グループが他社の知的財産権を侵害した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 これらのリスクに対し、当社グループでは、知的財産権の積極的な取得と管理体制の強化に取り組んでいます。他社の知的財産権に関する調査を徹底し、侵害リスクの低減に努めています。また、社内での知的財産教育を実施し、従業員の意識向上を図っています。さらに、外部専門家との連携により、権利侵害の早期発見と対応を可能にしています。これらの取り組みにより、知的財産に関するリスクの最小化と、自社の知的財産の保護・活用の両立を目指しています。

 

(11) 在庫リスク

(発生可能性:中/発生可能性のある時期:短期的/影響度:中)

 当社グループでは、適切な在庫水準の規律を定め、その規律に沿って需要予測を行っております。しかしながら、需給予測を誤り、過剰在庫を抱えた場合、棚卸資産の評価損の計上により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 これらのリスクに対し、当社グループでは、需要予測精度の向上と柔軟な生産体制の構築に取り組んでいます。在庫管理システムの高度化により、適正在庫の維持に努めています。また、販売チャネルの多様化による在庫リスクの分散や、季節商品の事前予約販売の強化にも取り組んでいます。これらの施策により、在庫リスクの軽減と効率的な在庫管理の実現を目指しています。

 

(12) 人材確保に関するリスク

(発生可能性:中/発生可能性のある時期:中長期的/影響度:中)

 当社グループでは、新卒・中途共に積極的な採用を行い、競争力の源泉でもある優秀な人材の獲得とリテンションに注力しております。しかしながら、必要な人材を確保・育成できない場合、当社グループの成長戦略の遂行に影響を及ぼす可能性があります。

 これらのリスクに対し、当社グループでは、魅力的な報酬制度と職場環境の整備に努め、優秀な人材の確保と定着を図っています。社内教育プログラムの充実により、人材育成の強化にも取り組んでいます。また、産学連携による専門人材の育成と確保にも注力しています。さらに、多様な働き方を支援する制度の導入により、幅広い人材の活用を目指しています。これらの取り組みにより、当社グループの成長を支える人材の確保と育成に努めています。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態の状況

(資産)

 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して861百万円減少し、10,140百万円となりました。主な増減要因は、次のとおりであります。

 流動資産は、前連結会計年度末と比較して808百万円減少し、8,073百万円となりました。これは主に、現金及び預金の減少105百万円、売掛金の減少305百万円、製品の減少109百万円によるものです。

 固定資産は、前連結会計年度末と比較して52百万円減少し、2,067百万円となりました。これは主に、ソフトウエアの減少30百万円、のれんの減少41百万円によるものです。

 

(負債)

 当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末と比較して1,347百万円減少し、3,530百万円となりました。主な増減要因は、次のとおりであります。

 流動負債は、前連結会計年度末と比較して761百万円減少し、2,997百万円となりました。これは主に、短期借入金の減少603百万円、契約損失引当金の減少282百万円によるものです。

 固定負債は、前連結会計年度末と比較して585百万円減少し、533百万円となりました。これは主に、長期借入金の減少529百万円によるものです。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末と比較して485百万円増加し、6,610百万円となりました。これは主に利益剰余金の増加471百万円によるものです。

その結果、自己資本比率は65.07%となりました。

 

② 経営成績の状況

 当連結会計年度における我が国経済は、一部に足踏みもみられるものの、緩やかな回復が続きました。賃金は高めの伸びを維持し個人消費は底堅く推移しましたが、物価高を受けた家計の節約志向の強まりから、食料品など非耐久財の消費には伸び悩みの動きもみられました。国内化粧品市場については、成長のスピードは落ち着いてきているものの、景気が回復する中で緩やかな成長が続いています。

 こうした状況の下、当社グループは、厳しい事業環境下においても着実に利益を創出できる筋肉質な企業体質の確立に向け、ブランドマネジメントと各チャネルの協働強化によりブランド価値の再構築を図るとともに、適正なコストマネジメントに取り組んでまいりました。

 当連結会計年度における売上高は、子会社の株式会社ベネクスを通じて行っているリカバリー事業の売上が順調に伸長したものの、当社で行っているアンチエイジング事業の売上が減収となり、全体では16,160百万円(前期比20.6%減)となりました。一方、営業利益は、アンチエイジング事業の減収により売上総利益が減少したものの、通信販売チャネルにおいて、新規獲得の広告効率が十分に改善しなかったことから広告宣伝費を中心とした販売費が計画を下回ったこと及び、固定費の削減を継続し、適切なコストマネジメントを実行したこと等から、617百万円(前期比343.8%増)となり、経常利益は599百万円(前期比271.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は471百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失1,483百万円)となりました。

 

 セグメント別の経営成績は次のとおりであります。

 

アンチエイジング事業

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2023年8月 1日

  至 2024年7月31日)

当連結会計年度

(自 2024年8月 1日

  至 2025年7月31日)

前期比

(%)

売上高

18,338

12,926

△29.5

営業利益又は営業損失(△)

△139

408

 

 

売上高

 アンチエイジング事業の売上高は、12,926百万円(前期比29.5%減)となりました。

 チャネル別の売上高は、通信販売・卸売販売ともに前期を下回りました。

 通信販売は、前期より取り組んでいる新規獲得効率の徹底を継続するとともに、顧客構造を強化するCRM施策の拡充等に努めてまいりました。定期顧客の継続率向上を促進するための新商品投入やプロモーションは一定の成果を挙げ、LTVは上昇していますが、新規獲得の減少を補うには至らず、売上の減少が続いています。

 卸売販売は、既存ブランドの新価値認知を獲得するPRプロモーションとのタイアップを推進し、店頭とECモールのお客様に、価値の最大化に向けた取り組みを強化してまいりました。卸売販売専用新ブランドのローンチや「ザ クレンジングバーム ブラックリペア」の@cosmeベストコスメアワード2025上半期新作ベストコスメ獲得を契機とした卸先企業との連携によるプロモーションは成果を挙げていますが、「デュオ」の「ザ クレンジングバーム」シリーズ5種の全面リニューアルによる既存品の返品の影響等もあり、売上は前期実績を下回りました。

 ブランド別の状況は次の通りです。

 「デュオ」ブランドは、2025年2月にブランド誕生から15周年を迎えたことを機に、「ザ クレンジングバーム」シリーズ5種をリニューアル新発売いたしました。容量90gの通常サイズに加え、新たに店舗限定66gサイズ、18gミニサイズを投入し、「ザ クレンジングバーム ブラックリペア」の@cosmeベストコスメアワード2025上半期新作ベストコスメ獲得を契機としたプロモーション、トレインチャンネル・OOHを活用したエリアプロモーション、ミニサイズを活用した通販新規獲得トライアルキャンペーン等を展開してまいりました。引き続き、進化したクレンジングバームの機能と使用満足度を積極的に発信してまいります。

 「カナデル」ブランドは、2024年9月にシリーズ累計出荷個数が900万個を超え、肌の悩みが変化する大人世代の高機能エイジングケアブランドとして認知が高まっています。新ブランドキャラクターを起用した広告宣伝は、ブランドの認知向上や販売チャネルの拡大に貢献しました。2025年4月にはオールインワン前のファーストステップで肌悩みケアをサポートする新商品「カナデル チューニングローション[医薬部外品]」、5月には夏季限定「カナデル プレミアモイストクール」を投入し、お客様の選択肢を増やしています。

 「クレイエンス」ブランドは、2025年3月にブランド誕生3周年を迎え、キャンペーンやワークショップを通じてお客様とのコミュニケーションを強化しています。2025年4月には累計出荷個数が200万個を超え、引き続き総合ヘアケアブランドとしての育成を図っています。

 この他、ファスト美容医療発想を叶える新たなスキンケアブランド「Lalaskin(ララスキン)」を2025年4月より一部のバラエティショップ、ドラッグストア、GMS、ECモールで先行発売し、9月より全国約5,000店舗で本格展開しました。また、幹細胞培養エキスに着目したエイジングケアブランド「Reinca(レインカ)」のコンセプトを「リカバリービューティー」に刷新し、リカバリーウェアのパイオニアである「ベネクス」とクロスオーバーすることで「リカバリー」を軸としたシナジーを推進してまいります。インナーケア事業のサプリメント「シントー リポソーム ビタミンC」「シントー リポソーム NMN」や高濃度ビタミンCスキンケア「C+mania(シーマニア)」等のテストマーケティングも継続しております。

 

 営業利益

 営業利益は、減収により売上総利益が減少したものの、通信販売チャネルにおいて、新規獲得の広告効率が十分に改善しなかったことから広告宣伝費を中心とした販売費が計画を下回ったこと及び、固定費の削減を継続し、適切なコストマネジメントを実行したこと等から大幅に改善し、408百万円(前期は営業損失139百万円)となりました。

 

リカバリー事業

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2023年8月 1日

  至 2024年7月31日)

当連結会計年度

(自 2024年8月 1日

  至 2025年7月31日)

前期比

(%)

売上高

2,020

3,233

60.0

営業利益

278

208

△25.2

 

売上高

 売上高は、主力製品のスタンダードドライプラスが牽引し、シーズン商材やエントリーモデル等も堅調に伸びたことから、期初計画を大幅に上回る3,233百万円(前期比60.0%増)となりました。糸づくりから生地生産、縫製までを一気通貫で取り組んでいるサプライチェーンマネジメントの強化も計画通りに進捗し、売上伸長の基盤も更に強化されました。

 

 営業利益

 営業利益は、更なる売上成長を図るためのテレビCMやデジタルマーケティングを中心とした投資を実施したことから、208百万円(前期比25.2%減)と前期実績を下回りましたが、計画通りに進捗しました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、4,655百万円(前連結会計年度末比98百万円減)となりました。

 また、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動により獲得した資金は、1,472百万円となりました。(前年同期は425百万円の獲得)主な収入の要因は、税金等調整前当期純利益588百万円、売上債権の減少305百万円、棚卸資産の減少125百万円、主な支出の要因は、契約損失引当金の減少333百万円によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動により使用した資金は、229百万円となりました。(前年同期は540百万円の使用)主な収入の要因は、投資有価証券の売却による収入21百万円、主な支出の要因は、無形固定資産の取得による支出165百万円によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、1,337百万円となりました。(前年同期は183百万円の獲得)主な支出の要因は、短期借入金の減少603百万円、長期借入金の返済による支出707百万円によるものです。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年比(%)

アンチエイジング事業

2,667

△18.6

リカバリー事業

1,141

38.8

合計

3,808

△7.1

(注)金額は仕入価格によっております。

 

b.受注実績

 当社グループは受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年比(%)

アンチエイジング事業

12,926

△29.5

リカバリー事業

3,233

60.0

合計

16,160

△20.6

(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 2023年8月1日

至 2024年7月31日)

当連結会計年度

(自 2024年8月1日

至 2025年7月31日)

金額

(百万円)

割合(%)

金額

(百万円)

割合(%)

株式会社井田両国堂

2,542

12.5

1,617

10.0

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表」の「注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しているとおりであります。

 

(棚卸資産)

 棚卸資産の連結貸借対照表価額は収益性の低下による簿価切下げの方法を採用しており、棚卸資産の評価に際して、その判定は個別品目ごとに行っております。営業循環過程から外れた棚卸資産については、収益性の低下の事実を適切に反映するため帳簿価額を処分見込価額まで切り下げております。

 営業循環過程から外れた棚卸資産の識別に用いた主要な仮定は、棚卸資産の滞留期間と将来における販売又は使用見込数量です。一定の滞留期間を超える棚卸資産は規則的に帳簿価額を切り下げております。また、一定の滞留期間を超過しない棚卸資産についても、将来の販売又は使用見込数量を超過する場合は当該超過分の帳簿価額を切り下げております。

 市場環境が悪化して、営業循環過程から外れた棚卸資産が大幅に増加した場合には、追加の評価損が発生する可能性があります。

 

(返金負債)

 返金負債の計上にあたっては、売上げた製品が品質上の欠陥等の理由で、返品される損失額を見積って計上しております。返金負債の見込額については、過去の返品実績を勘案の上、合理的に見積り判断しておりますが、実際の返品実績が見積りと異なる場合、返金負債の計上金額が変動する可能性があります。

 

(契約負債)

 契約負債の計上にあたっては、過去の使用実績率に基づき将来使用されると見込まれる金額を計上しております。契約負債の見込み額については、ポイントの使用実績率などから将来の使用見込率を合理的に見積り判断しておりますが、今後、使用実績率に影響を与える変化が生じた場合には、契約負債の計上金額が変動する可能性があります。

 

(繰延税金資産)

 繰延税金資産の計上にあたっては、将来の課税所得見込み及びタックスプランニングに基づき、繰延税金資産の回収可能性を検討しており、将来減算一時差異等のうち、将来の税金負担額を軽減する効果を有していると判断した部分についてのみ、繰延税金資産を計上することとしております。将来の課税所得の見積りの前提にした条件や仮定に変更が生じ、見直しが必要となった場合、繰延税金資産及び法人税等調整額の計上額に重要な影響を与える可能性があります。

 

(固定資産の減損損失)

 固定資産の減損損失の計上にあたっては、減損の兆候がある資産又は資産グループについて、そこから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額の合計を下回る場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、並びに減損損失の認識及び測定にあたっては、取締役会で承認された予算に基づいて将来キャッシュ・フローを算定しておりますが、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。

 

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(売上高)

 売上高は前期比4,199百万円減の16,160百万円となりました。これは、リカバリー事業は順調に売上を伸ばしたものの、アンチエイジング事業において、通信販売は主に広告市場の競争激化や広告効率の徹底に伴う新規獲得の減少、既存顧客の活性化の伸び悩み、卸売販売はクレンジングやオールインワン市場の競争激化の影響により、それぞれ前期実績を下回ったことによるものです。

 

(売上原価及び売上総利益)

 売上原価は前期比484百万円減の3,774百万円となりました。売上原価は製品原価が大部分を占めて構成されております。当連結会計年度においては、売上高の減少に伴い売上原価も減少しましたが、当期にはデュオのリニューアルに伴う旧品の返品影響があったことから、当期の原価率は前期に比べ上昇しております。

 この結果、売上総利益は前期比3,714百万円減の12,386百万円となりました。

 

(販売費及び一般管理費及び営業損益)

 販売費及び一般管理費は前期比4,192百万円減の11,768百万円となりました。これは主に広告宣伝費を中心とした販売費を効率的に運用し、固定費を中心とした一般管理費を適正化したことによるものです。なお、売上高に対する広告宣伝費3,924百万円の比率は24.3%となり前期の31.2%から6.9ポイント減少しました。

 この結果、営業利益は617百万円となりました。

 

(営業外損益及び経常損益)

 営業外収益は前期比34百万円減の15百万円、営業外費用は前期比5百万円増の32百万円となりました。営業外収益は主に為替差益の減少によるもの、営業外費用は主に為替差損の発生によるものです。

 この結果、経常利益は599百万円となりました。

 

(特別損益及び親会社株主に帰属する当期純損益)

 特別利益は20百万円、特別損失は32百万円となりました。特別利益は主に投資有価証券売却益によるもの、特別損失は主に固定資産除去損によるものです。また、法人税等については前期において主に繰延税金資産の取り崩しにより581百万円計上していたことから、前期比464百万円減の116百万円となりました。

 この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は471百万円となりました。

 

③ 財政状態の分析

 当社グループは、財務体質の改善を目指した構造的な改革を推進し、資産の透明性・健全性を向上させてまいりました。その結果、自己資本比率は65.07%と健全性が向上しております。

 財政状態の分析の詳細につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」をご参照ください。

 

④ キャッシュ・フローの状況の分析

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末から98百万円減少し4,655百万円となりました。

 当社キャッシュ・フローの状況の分析の詳細につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因の詳細につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。

 

⑥ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの運転資金需要の主なものは製造費用、販売費及び一般管理費に含まれる広告宣伝費、業務委託費であります。これらの運転資金につきましては内部資金または銀行からの借入により資金調達することとしております。また、一時的な資金の不足については当座貸越枠等により、十分な借入金の与信枠を設定し、必要資金を適時に確保する体制を整えております。

 

⑦ 経営者の問題意識と今後の方針について

 経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。

 

⑧ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載のとおり、売上高、営業利益及び親会社株主に帰属する当期純利益並びに売上高営業利益率を重要な経営指標として位置付けております。

 前連結会計年度及び当連結会計年度の経営指標は、次のとおりであります。売上高営業利益率は当連結会計年度が3.8%となり、前連結会計年度を上回ることとなりました。

 また、新規顧客獲得において、デジタルマーケティングを主軸に広告宣伝費を投下しておりますが、その大半が成果報酬形式による支出となるため、売上高の変動費と位置付けられ、費用対効果を確保したコントロールを行っております。売上高広告宣伝費率は当連結会計年度が24.3%となり、前連結会計年度を下回っております。

 今後も引き続き売上原価の低減、費用削減に取り組むことによって、売上高及び営業利益の増加、売上高営業利益率の上昇を目指してまいります。

 

 

 

 

当連結会計年度

(自 2024年8月1日

至 2025年7月31日)

金額(百万円)

前年比(%)

売上高

16,160

△20.6

営業利益

617

343.8

当期純利益(親会社株主に帰属する当期純利益)

471

売上高営業利益率

3.8%

3.1

広告宣伝費

3,924

△38.3

売上高広告宣伝費率

24.3%

△6.9

 

5【重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 当社グループは、「デュオ」ブランドのコンセプトである「自然×科学」、つまり肌への優しさと効果を両立させるためのサイエンスをしっかりと取り入れ、肌を土台から立て直すという発想の「ハイブリッドコスメ」の開発を進めています。厳選した原材料とテクノロジーを掛け合わせ、価格を上回る価値をお客様に提供することをモットーに、技術部門と商品企画部門が連携して製品の開発を進めております。取扱商品を継続的に拡大し、特定商品に過度に依存しないよう製品のリリースを随時行っております。

 当連結会計年度における研究開発費の総額は283百万円となりました。その主な内容は「デュオ」ブランド、「カナデル」ブランド、「クレイエンス」ブランド等における新製品の開発や新規ブランドについての研究開発活動であります。なお、当社グループはアンチエイジング事業とリカバリー事業を行っておりますが、研究開発費の大半がアンチエイジング事業によるものであるため、セグメントごとの研究開発活動の概要は記載しておりません。