当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当中間連結会計期間(2024年12月1日から2025年5月31日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、緩やかな回復基調となりました。一方で、中東情勢の長期化を受けて原材料・エネルギーコストが高止まるなか、欧州や中国などを中心に需要回復が停滞、政策金利の引き上げや為替相場の変動、米国新政権の動向など景気減速リスクについて十分注意する必要があり、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループが属する情報サービス産業におきましては、労働人口の減少に伴い、企業活動における生産性の向上、コスト削減だけでなく、労働環境の変化への対応、ビジネスモデルの変革、顧客への新しい価値の創出など、企業競争力の強化にIT投資は必要条件になりつつあります。また、IT技術を活用したサービスの開発に携わる高度な専門知識やスキルを持つ人材の需要は、今後さらに高まることが予測されています。
このような環境の下、当社グループは、2024年12月1日付けで完全子会社である株式会社システムイオを存続会社、同じく完全子会社である株式会社NetValueを消滅会社とする吸収合併を行いました。東京を中心に関東甲信越に事業展開している株式会社システムイオと、大阪を中心に福岡・名古屋にも事業展開している株式会社NetValueの2社の事業活動を統合することで、経営資源の集中と有効活用を図り、当社グループの主力事業であるシステムインテグレーションサービスの成長の加速と収益性の向上を目指してまいります。
また、当社グループが得意とする公共、金融、エネルギー、運輸物流分野では、引き続き堅調なIT投資が見込まれるため、既存顧客との信頼関係を活かし、更なる取引規模拡大を目指すとともに、人材の確保、キャリア採用、高度技術者の育成とパートナー企業との連携強化により、高付加価値ビジネスへの変革を積極的に推進してまいります。
DXソリューションサービスにおいては、当社グループの自社プロダクトであるWisebook、DynaCADの高収益ビジネスへの選択と集中により、新たなサービス、価値の創出を目指してまいります。Wisebookでは、紙からデジタルへのシフトを加速させるため、基本料0円から始められるデジタルブック配信サービス『TrendTap』によるデジタルブックの普及とユーザ数の拡大を図り、教育に特化したクラウドサービス『Wisebook EdTech』の資格学校、企業研修等のリスキリングマーケットへの展開と、自治体と連携したGIGAスクール支援事業で教育環境DX化事業の拡大、さらには印刷や配送コストを減らし環境保全への貢献を目指してまいります。また、建設現場における足場図面のCAD製図サービスにおいては、新たに『DynaCAD CUBE』を活用した3D CADデータ提供サービスにより、国土交通省が推奨する3次元モデルの活用を積極的に推進するとともに、首都圏中心であったサービス提供を関西・九州地方でも展開することで、更なる収益拡大を目指してまいります。
以上の結果、当中間連結会計期間の経営成績は、システムインテグレーションサービス、DXソリューションサービスともに前年同期比で増収となり、売上高は2,615,051千円(前年同期比2.9%増)となりました。売上総利益は597,327千円(同0.1%増)、営業利益は128,281千円(同17.0%増)となり、経常利益は124,249千円(同21.9%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は80,580千円(同30.4%増)となりました。
なお、当社グループは、情報サービス事業の単一セグメントでありますが、主要サービス別の経営成績を以下に示します。また、当中間連結会計期間の期首から、主要サービス別のDXソリューションサービスのクラウドソリューションを「クラウドシステムソリューション」に名称を変更し、教育ICT事業のGIGAスクール支援サービス等をシステムインテグレーションサービスからDXソリューションサービスのクラウドシステムソリューションに区分を変更して記載しており、同区分において前年同中間連結会計期間との比較分析を行っております。
(システムインテグレーションサービス)
システムインテグレーションサービスは、公共、通信、金融、エネルギー、運輸物流等の分野を中心に、システム導入のコンサルティングから、システム設計、開発、環境構築、稼働支援、稼働後の運用・保守までを手掛けており、特に社会インフラ系の基幹システム開発及び、ネットワーク基盤構築を柱として、安定した受注の確保を実現しています。
当中間連結会計期間は、主要顧客からの受注が引き続き堅調に推移したことに加え、新規顧客開拓による受注案件の拡大とそれに伴う要員の確保、受注単価アップや高利益率案件へのシフトに取り組んでまいりました。当中間連結会計期間において運輸物流分野の大型案件が終了したものの、エネルギー分野での大型案件の受注などにより、引き続き堅調な推移を維持しております。また、エンドユーザとの取引となるプライム案件の受注高を増加させるため、エンジニア社員のスキル底上げ、新技術分野の拡充及び、顧客満足度の向上にも取り組んでまいりました。それらの結果、売上高は2,209,821千円(前年同期比3.3%増)となりました。
(DXソリューションサービス)
DXソリューションサービスは、デジタルマーケティング、図面DXソリューション、クラウドシステムソリューションの各種サービスを行っております。当中間連結会計期間は、売上高は405,230千円(同0.8%増)となりました。
各ソリューション別の状況は以下のとおりであります。
a.デジタルマーケティング
デジタルマーケティングは、デジタルブックの制作・配信並びに、紙媒体の電子化サービス、電子書籍化サービス、社内文書管理サービス、教育現場での電子教科書への対応及び、閲覧データ解析によるマーケティングツール活用や10か国の多言語対応が可能なWisebookのサービスを提供しております。当中間連結会計期間は、出版印刷業界向けに、教育に特化したクラウドサービス『Wisebook EdTech』の引合が増加しましたが、その他の引合案件数を伸ばせなかったことに加え、受注までのリードタイムに時間を要した結果、売上高は85,004千円(同27.6%減)となりました。
b.図面DXソリューション
図面DXソリューションは、CADソリューション(高機能で幅広い互換性を持つ2次元汎用CADであるDynaCADシリーズ及び3次元に対応したDynaCAD CUBEの開発・販売や、自治体の電子化に伴うコンサルティング、紙図面の電子化サービス)、ドローンソリューション(ドローン操縦技術者講習サービス)、大規模修繕工事に伴う足場の仮設計画図・外壁下地調査図などのCAD製図サービスを提供しております。当中間連結会計期間は、DynaCAD製品の保守契約による売上及び紙図面の電子化サービスの売上が堅調に拡大したことに加え、足場図面等のCAD製図サービスの商圏拡大による新規顧客獲得などの効果により、売上高は194,575千円(同8.8%増)となりました。
c.クラウドシステムソリューション
クラウドシステムソリューションは、認証ソリューション(生体認証等を活用した各種認証ソリューション)、GIGAスクール支援サービス(自治体と連携した教育ICT事業)、『TheMeal』(学食・社員食堂向け予約管理システム)、『駐輪場管理システム』(自治体向け駐輪場管理、放置自転車対策)などのクラウドサービスの他、中小規模事業者向けシステムソリューションを提供しております。当中間連結会計期間は、認証ソリューション及び駐輪場管理システムなどクラウドサービスの受注が堅調に推移したことに加え、GIGAスクール支援サービスが拡大傾向にあることにより、売上高は125,651千円(同18.6%増)となりました。
(2)財政状態の分析
① 資産
当中間連結会計期間末の総資産は2,299,904千円となり、前連結会計年度末と比べて142,769千円の減少となりました。流動資産は1,739,706千円となり、前連結会計年度末と比べて101,351千円の減少となりました。これは主に現金及び預金の増加69,560千円及び、受取手形、売掛金及び契約資産の減少162,317千円によるものであります。固定資産は553,270千円となり、前連結会計年度末と比べて39,772千円の減少となりました。これは主に無形固定資産の減少20,943千円及び、投資その他の資産の減少13,948千円によるものであります。
② 負債
流動負債は1,035,443千円となり、前連結会計年度末と比べて2,420千円の減少となりました。これは主に買掛金の減少24,700千円、1年内償還予定の社債の減少10,000千円、未払費用の減少119,453千円、賞与引当金の増加80,729千円及び、その他の増加79,268千円によるものであります。固定負債は557,367千円となり、前連結会計年度末と比べて183,538千円の減少となりました。これは社債の減少125,000千円、長期借入金の減少57,360千円によるものであります。
③ 純資産
純資産は707,093千円となり、前連結会計年度末と比べて43,189千円の増加となりました。これは主に親会社株主に帰属する中間純利益80,580千円の計上及び、配当金の支払いによる利益剰余金の減少37,744千円によるものであります。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ69,260千円増加し、1,054,747千円となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は321,543千円(前年同期は128,608千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前中間純利益の計上額124,249千円と、賞与引当金の計上額80,729千円、売上債権の減少額162,317千円及び、その他の計上額107,934千円の資金増加によるものと、未払費用の減少額119,603千円及び、法人税等の支払額38,961千円の資金減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は19,280千円(前年同期は42,583千円の使用)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出22,455千円の資金減少によるものと、子会社の清算による収入1,938千円の資金増加によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は233,002千円(前年同期は129,216千円の獲得)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出60,652千円、社債の償還による支出135,000千円及び、配当金の支払いによる37,670千円の資金減少によるものであります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「第一部 企業情報 第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について、重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
当中間連結会計期間における研究開発費の金額は2,234千円であります。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当社は、2024年9月13日開催の取締役会において、当社の連結子会社である株式会社システムイオを存続会社、当社の連結子会社である株式会社NetValueを消滅会社とする吸収合併を行うことを決議し、同日付で吸収合併契約を締結し、2024年12月1日付で吸収合併を行いました。
詳細は「第4 経理の状況 1 中間連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載しております。