文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものです。
当社は、CRMを中心としたソフトウエアプラットフォームをSaaSで提供するため、以下の主要課題に取り組んでおります。
(1)経営方針
当社では、「私たちは、顧客価値を創造するプラットフォームを提供し続けることで、社会に貢献します。」という経営理念のもと事業を進めております。そのための施策として、以下の特長を持つビジネスモデルの運営に取組んでおります。
・SaaS型のサービス提供とし、共通のサービスを多くの会社に共有で格安に活用していただけるようにする
・自社で企画・設計・開発・販売・サポートする体制を整え、日本市場特有の肌理の細かい顧客管理ができる水準のソフトウエアにする
・消費者が所有するモバイル環境を中心に事業を推進し、BtoBtoB向け(一般法人向け)のソフトウエアではカバーできていないBtoBtoC向け(主として実店舗をお持ちの法人向け)に最適な環境を提供する
(2)経営戦略等
当社の事業の中心であるスマートCRMサービスにおいては、現在まで導入実績が多い小売・飲食業に重点を置き販売展開を行います。販売展開においては、中期経営計画ではチャネル政策に比重をおき、国内では全国的な販路を持つ販売力の強い戦略的なパートナーと提携し、拡販を目指しております。
スマートCRMサービスの中心となる機能は、顧客データベース管理機能であり、当該機能周辺に付加価値を提供するソフトウエアを継続的に開発してまいります。
既にスマートフォンをプラットフォームとしたキャッシュレス決済は大手通信会社やコンビニ各社による電子マネー、飲食・小売り業界各社のプリペイドマネー等のキャッシュレス推進により発展期に入っており、スマートCRMサービスのアプリ機能を会員証としてとらえた、プリペイド、POS連携、カード決済等の外部システムとの連携機能の開発投資を積極的に行ってまいります。
スマートCRMサービスの販売先に多店舗展開する大手企業が多くなってくることで、導入の際には当社の標準機能にはない、独自機能の構築や機能の変更を要望されることが多くなっております。そのためソフトウエア開発を行うエンジニアの確保が必要となってきますが、エンジニアの採用、外注先の確保など、開発リソースについても積極的に投資を行っていく予定です。
(3)経営環境
当社が提供する「CRMサービス」は、大きな区分として「CRM市場」に属しております。
CRMとは、「顧客満足度」の向上を軸足において、顧客情報を中心とする情報に対してITツールを使い、有機的に連携・活用し、最終的には導入企業の収益を向上させることをいい、当社は、これらを実現する機能を消費者に対してより的確な情報や利便性を提供する企業向けに提供しております。
CRMソフトウエアは、導入企業が独自のシステムとして構築し保有するオンプレミス型と、自社ではシステムを保有せずアプリケーションサービス事業者が提供するクラウド型に区分されます。当社が提供する「CRMサービス」はクラウド型CRMの市場に属しており、その市場規模は、2021年は3,686億円、2022年は4,397億円、2023年は5,283億円,2024年6,305億円、2025年7,485億円と伸長する一方、オンプレミス型CRMの市場規模は、2021年は3,970億円、2022年は3,850億円、2023年は3,750億円、2024年は3,680億円、2025年3,650億円と減少する傾向にあり、CRM市場が従来型のオンプレミス型からクラウド型へと変遷していることが示唆される結果となりました(株式会社ミック経済研究所「マーテック市場の現状と展望2021<クラウド型CRM市場編> 2021年6月」)。
対象となる消費者が保有するモバイル機器の技術の変化の速さや嗜好の多様性に対応することが求められるため、提供する機能の追加・改修及び市場で要求される高いセキュリティ水準に合わせるためのシステムの改変等、自社で構築するオンプレミス型CRMでは、これらに多額の投資をせざるを得ない傾向があります。一方、クラウド型CRMでは専門の事業者により顧客の要望に応じて柔軟で難易度の高いサービスを提供することが可能であることから、当社の属するクラウド型CRMサービスは順調に拡大しているものと認識しております。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、持続的な利益成長を目指し、継続的に事業拡大をさせるため、事業の成長性や収益性の向上に取り組んでいることから、売上高、営業利益及び経常利益を重要な経営指標としております。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
①キャッシュレス社会への対応
キャッシュレス社会の進展に対応するためスマートフォン向け会員証アプリに付随するクレジットカード決済や通信キャリア決済、プリペイメントカード決済との接続・連携対応などを推進してまいります。
②新型コロナウイルス感染症の影響下でも好調な業種への販売強化
流通業(特にスーパーマーケット、ドラッグストア、ホームセンター等の量販店)に多数の取引先を有する有力代理店との関係強化をシステム連携、販売協業共に促進してまいります。
また、飲食業においては新型コロナウイルス感染症による在宅ニーズに対応するためのソリューションである、モバイルオーダー、テイクアウト、デリバリー、ピックアップ等、CRMに付随した追加サービスを提供し収益の拡大を図ります。
③海外向けサービスの提供開始
アフターコロナの時代において、日本企業の海外進出が再度活性化することを見据えて、海外対応版の開発・販売・サポート体制の整備を徐々に進め、将来のグローバルビジネス対応に向けての準備を行っております。
④内部管理体制の強化による事業基盤強化
当社は成長段階にあり、業務運営の更なる効率化やリスクマネジメントのための内部管理体制の更なる強化が重要な課題であると認識しております。具体的には、部門間の役割分担の明確化とともにコミュニケーションを強化し、業務整理を推進して効率化を図ります。また経営の公平性や透明性を確保するために内部管理体制の強化に取り組み事業基盤を強化いたします。
⑤システム信頼性の継続的な維持や品質の向上、設備環境の強化
当社のCRMサービスは、SaaSで提供しており、顧客企業とそのお客様が24時間365日間、安心してサービスを利用していただくために、システム稼働の安定化が重要な課題であると認識しております。セキュリティ・開発・保守管理体制の整備は不可欠であり、また、大型案件の増加によるアクセス数の増加はサーバーに負荷を与えるため、設備の増強や負荷分散、冗長化等の対策も必要となります。当事業年度においても、これらの課題に対処するため、大型の設備投資を行いました。今後も継続的に設備投資を行い、システムの更なる安定化と品質の向上に取り組んでまいります。
⑥売上原価の削減
CRMサービス売上の増加により、それに伴う外部ソフトウエアライセンス仕入額の増加が、売上原価率を上げている要因であると認識しております。その大部分を構成する外部ソフトウエアに依存した機能については、社内で同等の機能を備えたソフトウエアの開発を完了いたしました。当ソフトウエアの既存顧客への置き換えを進めることにより、売上原価を低減させる予定です。
⑦組織体制の強化
当社は、今後の成長のために、要員拡充と組織体制の更なる整備を進めてまいります。内部統制、適時開示などの管理体制の強化に加え、ソフトウエア開発・運用のための有能な技術者の採用、またより多くの顧客企業への販売拡大のために提案力の強い優秀な営業及び手厚い顧客サポート体制を構築できる要員の採用を継続することが課題であると認識しております。これらの課題に対処するための人材採用を進め、着実に組織体制の整備を図ってまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。また、ここで記載する各リスクの発生頻度及びそれらが顕在化した場合の影響度については、合理的に算出することができないため、記載しておりません。
(1)事業環境及び事業内容に関するリスクについて
①技術変化について
当社はインターネット・モバイル関連サービス及びスマートフォン上でのサービスを主力事業としており、当社の事業が継続的に拡大・発展していくためには、さらなるインターネット・スマートフォン環境の整備、インターネット・スマートフォンの普及・利用拡大が必要と考えておりますが、それらを支える技術の変化は日進月歩であり、同分野への参入事業者は日々技術革新の動向に注視し、その方向性を予測し開発投資を継続する必要があります。当社がこのような技術革新に適時に対応できない場合、又はその対応に想定以上の費用がかかる場合には、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、インターネット・スマートフォン環境でのCRM事業に焦点を絞り、対象とするマーケットを中期的にはBtoC企業とし、注視すべき市場やテクノロジーの動向、開発すべき技術を明確にすることにより効率的に投資を行っております。また、サービスに必要な技術を全て自社で開発するのではなく、当社の強みを生かせる領域及び技術的なライフサイクルが長期に及ぶものを開発投資の対象とし、それ以外については外部技術を導入することで、技術変化に対応したサービスの提供を行うことを可能としてまいります。
②経営環境の変化について
当社のビジネスは、企業を主たる顧客としており、これまでにおいては顧客企業のIT投資及びマーケティング活動への投資マインドの上昇を背景として、事業を拡大してまいりました。
しかしながら、今後、国内外の経済情勢や景気動向等の理由により、顧客企業の投資マインドが減退するような場合には、新規顧客開拓の低迷や既存顧客からの受注減少等、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
③競合について
当社は、マーケティング分野におけるSaaS事業を事業領域としておりますが、当該分野においては他企業も事業展開をしており、競合が激しい状況にあります。しかしながら、当事業領域は、参入企業がターゲットとする業種、市場領域、又は提供する機能等は細分化されており、当社が提供するサービスは、当社が得意とするBtoBtoC向けCRMの領域では一定の競争力と市場認知度を得ております。SaaS業態の構造上、それを構築するための費用や運用費用も大きく発生することから、事業開始後の一定期間の事業利益はマイナスが継続するため新規参入がし難い市場であると考えております。しかしながら、新規の参入企業が、独自のアイデアやテクノロジーをもってBtoBtoC向けCRM領域に参入する等による競争激化や、価格競争等が発生し、十分な差別化が図られなかった場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
当社は、競合企業との差別化を行うため、顧客企業が会員への最適なアプローチ方法を見出すために行動履歴を管理し、これらのデータを分析、抽出することができるツール及び会員への様々な情報配信手段を提供することによりワンストップで機能活用ができるソフトウエアプラットフォームを構築しており、新サービスの導入においても全ての技術を自社で開発するのではなく、状況に応じて外部技術を導入することで、より早く顧客のニーズに合わせたサービスの投入を行うことができます。また、顧客のニーズに対応するため、顧客の基幹システムや他事業者が有する決済機能等のサービスとの連携を容易にする設計となっており、これらにより新規参入者に対して差別化をして競争力の向上を図っております。
④法的規制について
当社が営んでいるbetrend事業においては、各種法的規制を受けており、具体的には「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」、「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」、「個人情報の保護に関する法律」等といった法的規制の対象となっております。そのため当社では、上記を含む各種法的規制に関して、法令遵守体制の整備・強化、社員教育を行っております。当社では、法的規制に関する事前の情報収集の徹底に努めるとともに、収集した情報がタイムリーに経営に共有される仕組みを構築し、法的規制対応に必要となる方策を検討、準備する十分な期間を確保することで、本リスクの低減に努めてまいります。
しかしながら、今後インターネット関連事業者を対象として法的規制の制定又は改正がなされることで、当社の業務の一部が制約を受ける場合、又は新たな対応を余儀なくされる場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤情報システムの障害及びセキュリティについて
当社サービスは、インターネットを介した24時間365日のサービスです。
サービスを提供するソフトウエアは、自社開発を中心に状況に応じ外部導入も行っております。また、ハードウエアの運用は、クラウドサービスとして第三者によるデータセンターに委託しており、同社により24時間365日監視が行われ災害や事故等の発生により通信ネットワークが切断された場合や、第三者による委託先データセンター内への当社サーバーへの侵入等があった場合に対応できるようになっております。顧客数及び会員数の増加によりサーバーの増強等、随時リソースを最適化してシステムを運用すること、及び当社が提供するサービスは常時ノンストップで稼働継続させる必要があることから、2021年下半期より更なるシステム冗長化強化策として、常時運用しているデータセンターとは別系統にてフェイルオーバーによる冗長化を行っております。さらに、災害、事故等の発生によりネットワークの切断、システム障害等によりサービスが停止しないよう、データセンター以外の複数個所にサーバーを設置しフェイルオーバーによる冗長化を行い、大量のデータを安全かつ迅速に処理することができ、かつ一時的な過負荷や部分停止にもトラブルを回避できるようなサーバー構成を施しております。ハードウエアの運用については、24時間365日の稼働監視体制に加え、クラウドサービス会社が提供するサービスを採用し、また、システム障害等の発生時には、障害の調査、復旧を行えるよう体制を強化し、速やかにサービスが再開できる体制となっております。
セキュリティについては、「情報セキュリティマネジメントシステムISMS(ISO27001)」を取得し、また、個人情報保護についてはプライバシーマークを取得し、全ての役職員に対して定期的な教育を行い運用等行っております。また、外部委託先に対しても、高度なセキュリティ機能を有する委託先を選択しております。
しかしながら、ハードウエア又はソフトウエア、又は外部委託先を起因とする予期せぬ不正アクセス・攻撃等が発生した場合、サービスの提供が停止又は遅延により当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥個人情報管理について
当社は、顧客企業の会員に関する個人情報を取り扱っており、当該情報の漏洩を回避するため、2005年9月に「プライバシーマーク」の認証の取得、2014年3月には「情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS(ISO27001))を取得し、個人情報基本規程、業務マニュアル等のルールの整備充実に取り組み、社員教育の徹底等により、個人情報を保護する体制の維持に努めておりますが、万が一個人情報の流出が発生した場合、社会的信用の失墜や当該事象に起因する多額の経費発生等により、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦知的財産権の保護について
当社は、特許権、商標権等の知的財産権の保護に努めており、当保護に当たっては当社の管理部門及び弁理士等による事前調査を行っております。
しかしながら、第三者による当社の権利に対する侵害等により、企業・ブランドイメージの低下、サービス運営への悪影響等を招いたり、その対応のために多額の費用が発生する可能性があります。また、万が一当社が第三者の知的財産権を侵害した場合には、損害賠償請求や差止請求等を受ける可能性があります。こうした場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑧品質管理について
当社サービスの提供にあたっては、システムの安定稼働のため、社内での動作検証作業・テスト運用、システム稼働状況及びシステム資源の使用状況の定期検査等の品質管理を行っており、運用の信頼性・安全性を確保しておりますが、万が一何らかの障害により安定稼働に支障が生じた場合や、他社システム側の何らかの障害により当社サービスとの連携ソリューションの安定稼働に支障が生じた場合は、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑨既存顧客企業の継続率及び取引額向上について
当社のCRMサービスは、年度自動更新のストック型ビジネスモデルであることから、当社の継続的な成長には、新規顧客の獲得のみならず、既存顧客の維持及び取引額向上が欠かせません。本書提出日現在においては特定の顧客企業への収益の依存度は高くなく、業績に大きな影響を与える事業運営状況の変化は想定しておりません。既存顧客の維持及び取引額向上については、顧客がCRMサービスから得られる会員の行動履歴データを活用し会員数増加を促進するためスマートCRMの機能の追加開発、更に、個別ニーズに合わせたカスタマイズやサポート等の対策等を講じております。しかしながら、既存顧客の事業が成長しない、又は当社のサービスレベルが顧客の要求する水準に達しないこと等により、想定した維持率や取引拡大が実現しない場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
⑩販売代理店等との取引関係について
当社の「betrend事業」のユーザー確保及び事業拡大を図るに当たって、販売代理店を活用しております。
販売代理店は当事業年度末現在で74社となっております。
販売代理店と当社との関係は共同で顧客開拓を行うなど良好でありますが、今後販売代理店との契約解除など取引の継続が困難になった場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑪資産の減損について
当社は、システム開発に係わるコストについて、経理規程等のルールに従い費用化すべきものについては各事業年度において販売費及び一般管理費として費用化し、資産性のあるものについては自社サービス用のソフトウエアとして無形固定資産に計上しております。
そのため、今後、当社事業の事業収益が悪化した場合、減損会計の適用により更なる減損処理が必要となる場合があり、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑫新型コロナウイルス感染症の影響について
新型コロナウイルス感染症の拡大によって、当社の主な取引先である大手外食チェーン店やスポーツクラブ、大手百貨店等の業績は多大な影響を受けておりますが、経営基盤の厚い企業が多いこと、当社の提供するCRMサービスが顧客の会員への情報提供のコミュニケーションツールであり、会員との関係維持のための重要な役割を果たしていることから、大きな解約もなく当社システムの利用は堅調に維持されております。
営業活動については、新型コロナウイルス感染症の拡大によって対面での営業活動が自粛され、オンラインや電話等での顧客とのコミュニケーションの質的な低下が懸念されましたが、場所を問わず面談を設定できることや、面談のための移動時間を削減できたことで面談回数が上がり顧客とのコミュニケーションは良好に維持されております。なお、初回の面談、重要な営業提案時等は、顧客から承諾を得た上で、可能な限り対面での営業活動を行うようにしておりますが、Web会議や電話等での面談での営業活動でも、直接の面談と同等の効率が上がるものと判断しております。
また、比較的影響が少ないスーパーマーケットやドラッグストア、ホームセンター等の量販店に対し、販売パートナーと連携し、営業強化する対策を講じることでリスクの分散化を図る等対策を講じております。また、飲食業においては、テイクアウト、デリバリーを可能とするモバイルオーダーの機能、ECショッピングカートを提供する企業との連携を強化し、消費者の購買行動の変化にも対応できるようにいたします。
しかしながら、今後、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化することも一般に想定されており、新規顧客への当社サービスの導入の遅延又は中止等により新規営業活動が想定とおりに進まなくなるリスクがあると考えております。
これらのリスクが顕在化することで新規取引先の獲得ができない場合は、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。
(2)事業運営体制に関するリスクについて
①人材育成・確保について
当社は、今後想定される事業拡大や新規事業の展開に伴い成長を続けていくために不可欠な要素の一つが、優秀な人材の確保であると考えております。今後の事業展開を見据えて、営業及びシステム分野のスキルを有する人材の確保や育成、事業の拡大・成長させていくためのマネジメント能力を有する人材の確保に努めており、スポーツ奨励金、美術鑑賞補助、ヘルスアップ講座、ノー残業デーの設定等、福利厚生を充実し人材の定着を図っております。
しかしながら、当社が求める人材が十分に確保出来なかった場合や人材育成が円滑に進まない場合、又は各部門において中心的役割を担う特定の従業員が万が一社外に流出した場合、当社の事業戦略及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②小規模組織であることについて
当事業年度末現在における当社組織は、取締役6名、監査役3名(うち非常勤監査役2名)、従業員49名であり、会社の規模に応じた内部管理体制や業務執行体制となっております。このため、業容拡大に応じた人員を確保できず役職員による業務遂行に支障が生じた場合、あるいは役職員が予期せず退社した場合には、内部管理体制や業務執行体制が有効に機能せず、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③代表取締役 井上英昭への依存について
代表取締役である井上英昭は、当社の創業者でありソフトウエア業界で得た豊富な経験と知識を活かし、当社の代表として指揮をとっております。その知見や環境変化への対応ノウハウ等は経営幹部層に移植されてきており、運営実態に合わせた権限の見直し等、職務権限の最適化にも取り組んでおりますが、何らかの理由により同氏が当社において業務を継続することが困難となった場合、当社の経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。
(3)その他
①筆頭株主について
当社の筆頭株主である永山隆昭氏は、当事業年度末現在で発行済株式総数の47.64%の当社株式を保有しております。
同氏は、今後も一定の議決権を保有し、その議決権行使に当たっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。また、同氏は、IT業界での豊富なシステム関連の知見及び経営者としての経験を当社の経営体制の強化につなげるため取締役に選任されており、当社としては安定株主であるとの認識ですが、将来的に何らかの事情により同氏が保有する当社株式が売却された場合には、当社株式の市場価格及び流通状況に影響を及ぼす可能性があります。
②配当政策について
当社は、当面は株主への長期的な利益還元を実現するために、環境変化に対応した事業展開を行うとともに、内部留保資金の充実を図る方針でおります。将来は、株主への利益還元と財務体質並びに内部留保の充実のバランスを考慮しながら、配当を検討する所存でおりますが、現時点においては配当実施の可能性及びその実施時期につきましては未定であります。
③新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
当社は、当社の役員及び従業員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権を付与しております。新株予約権が権利行使された場合、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、当事業年度末現在におけるこれらの新株予約権による潜在株式数は47,200株であり、発行済株式総数の4.4%に相当しております。また、当社は今後も優秀な人材確保のために同様のインセンティブプランを実施する可能性があり、将来付与したストック・オプションが行使された場合には、当社の1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における流動資産は598,976千円となり、前事業年度末と比較して45,518千円の増加となりました。これは主に、売掛金の増加31,985千円、前払費用の増加13,884千円、前渡金の増加6,957千円、現金及び預金の減少6,045千円、仕掛品の減少2,660千円等によるものであります。
固定資産は226,742千円となり、前事業年度末と比較して80,189千円の増加となりました。これは主に、データセンター更改による長期前払費用の増加59,231千円、本社オフィス移転に伴う設備投資等による建物(純額)の増加22,763千円、ソフトウエア仮勘定の増加10,271千円、減価償却によるソフトウエアの減少13,846千円等によるものであります。
この結果、総資産は825,719千円となり、125,708千円の増加となりました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は118,852千円となり、前事業年度末と比較して19,505千円の減少となりました。これは主に、仕入の増加による買掛金の増加22,839千円、未払金の減少23,171千円、未払法人税等の減少9,793千円、借入金の返済による1年内返済予定の長期借入金の減少7,216千円等によるものであります。
固定負債は23,907千円となり、前事業年度末と比較して14,455千円の増加となりました。これは、借入金の返済による長期借入金の減少9,452千円、新オフィスの資産除去債務の増加23,907千円によるものであります。
この結果、負債合計は142,759千円となり、前事業年度末に比べ5,050千円減少いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産は682,960千円となり、前事業年度末と比較して130,758千円の増加となりました。これは、当期純利益の計上により利益剰余金が60,283千円増加、オーバーアロットメントによる売出しに関連した第三者割当増資及び新株予約権の行使に伴い資本金及び資本剰余金がそれぞれ35,237千円ずつ増加したことによるものであります。
②経営成績の状況
当期におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響で個人消費が低調となり、流通・小売・飲食・サービス等の業種の企業活動は全般的に停滞が続きました。企業活動の再開を模索する動きも見られましたが、新型コロナウイルスの変異株の発生により、先行きの不安は払拭されず、依然として不透明感が強い状況が続いております。
当社においては、前期に引き続き販売パートナーとの共同提案による新規顧客獲得等の取り組みにより、このような環境下に関わらず業績が比較的好調な大規模にチェーン展開を行っているスーパーマーケットやドラッグストア、ホームセンター等の量販店からの新規受注が進みました。また、飲食業においては前期に開始した新サービスであるモバイルオーダーの受注がありました。更に、既存契約企業からは固定客からの売上を確保するための顧客管理のDX化に力を入れる動きが見られ、スマホアプリ会員数を増加させ再来店を促す施策を打つなど、当社サービスに対する堅調な需要が続いております。
営業活動においては、在宅勤務等のリモートワーク及び時差出勤を励行しつつ、社内会議のみならず、お客様との会議においてもWeb会議を励行するなど、十分な感染防止策を講じた上でお客様のご要望にお応えできるよう対応をいたしました。
2021年12月末時点でのスマートCRMサービスのARR(注)は574,799千円(前年同期比48.7%増)に増加しました。メールマーケティングサービスのARRは259,079千円(同4.3%減)と下げ止まりの傾向にあり、CRMサービス全体のARRとしては、833,878千円(同26.8%増)となりました。
2021年12月末時点での会員数は20,783千名(前年同期比22.9%増)となり、スマートCRM導入企業による継続的な会員獲得の活動により、2020年12月末に比べ3,873千名増加しました。これに伴い従量料金の売上も増加しスマートCRMサービスの売上全体の増加に寄与いたしました。
2021年12月末時点での主力のスマートCRMの契約社数は、顧客単価の高い小売業、外食産業等を中心に27社増加した一方、比較的顧客単価の低い飲食業、結婚式場、フラワーショップなどの17社が新型コロナ感染症の影響による事業縮退により解約したため全体では158社と、前年同期と比べ10社の増加となりました。メールマーケティングサービスを含めると、CRMサービスの契約社数は608社となっております。
初期費用、カスタマイズ開発、SMS費用等で構成されるカスタマイズサービスについては、前事業年度に開始した新サービスであるモバイルオーダーシステム関連による新規売上が売上増加につながりました。
販売費及び一般管理費については、前期に比べ業務委託費、支払報酬が減少した一方、人件費、採用費が増加したため、前年同期比63,005千円の増加となりました。また、売上原価については、ソフトウエア運用原価を大幅に低減させる目的で、アプリ・プッシュ通知サービス用の新開発プラットフォームの開発を完了させましたが、従来プラットフォームからの全クライアントへの移行作業が遅れ、当初目論んだ原価低減が達成できませんでした。さらにLINEミニアプリ連携のための開発や従来サービスの品質・運用水準を向上させるための投資を行ない、人件費及びソフトウエア外注費で構成されるサービスの運用費用が発生しました。また、モバイルオーダーシステムの販売に伴う店舗用機器類の仕入、カスタマイズ等の売上原価が一時的に発生しました。
以上の結果、2021年12月期の通期業績は、売上高1,052,304千円(前年同期比22.8%増)、営業利益88,911千円(同19.6%減)、経常利益88,959千円(同16.0%減)、当期純利益は60,283千円(同20.8%減)となりました。
(注)ARR(Annual Recurring Revenue):年間経常収益のことで、月額定額課金に加えて、会員数や通信料に応じた従量課金や店舗毎課金を組み合わせた年間契約で提供することで獲得する年間契約金額です。
当社では、以下の計算式で算出しております。
期末ARR = 期末月のMRR × 12
MRR(Monthly Recurring Revenue):月間経常収益のことで、月額定額課金に加えて、会員数や通信料に応じた従量課金や店舗毎課金を組み合わせて提供することで獲得する月間契約金額です。売上高のうちリカーリングの性質の売上高を月額で表した金額です。
当社の事業セグメントは単一セグメントでありますが、売上区分別の事業概況は次のとおりであります。
■CRMサービス
当サービスの料金形態は月額固定料金に加えて、会員数や通信料に応じた従量料金や、オプションサービスの一部は店舗毎料金等を組み合わせた年間契約を基本とする、いわゆるストック型ビジネスモデルであり、以下2つの主要サービスで構成されております。
a.スマートCRMサービス
お客様の属性情報・行動履歴情報に加え、ポイント・マイレージ・顧客ランク・電子スタンプなどの情報の一元管理を実現します。さらに、会員登録サービス・メール配信・空メール送信・アプリ・プッシュ通知・音声自動送受信(IVR)・LINE連携など「マルチコンタクトチャネル」として、消費者との多様な接点を持つことを可能にしております。本サービスにおいては、前事業年度に引き続き、導入企業の事例を基にしたマーケティング活動、販売パートナー(販売代理店)との連携を進めることで新型コロナウイルス感染症の環境下でも比較的業績好調なスーパーマーケット、ドラッグストア等の量販店に新規導入していただくことができました。また、飲食業においては消費者の行動変容に伴いニーズの高い、モバイルオーダー・テイクアウト・デリバリー等の新機能であるオプション売上が順調に推移しました。既存導入先からは会員数増加、オプション利用によるサービスの追加購入もあり、この結果、契約企業数158社(前事業年度比6.8%増)、利用会員数20,783千人(同22.9%増)、売上高468,999千円(同25.4%増)、ARRは574,799千円(同48.7%増)となりました。
b.メールマーケティングサービス
消費者のコミュニケーションの手段が多様化し、メールの役割が相対的に減少している中、顧客情報をベースとする各種情報配信機能のうち、メール配信機能及びDMの配信機能に限定した本サービスにおいても売上高は減少傾向にありますが、飲食店、小売店、金融機関、学校、官公庁・自治体等においては、メール機能を連絡事項の通知やマーケティング・広報等、確実に情報を伝達する手段としてのニーズも根強くあり、底堅い売上がありました。この結果、契約企業数450社(前事業年度比6.4%減)、売上高267,962千円(同3.9%減)、ARRは259,079千円(同4.3%減)となりました。
以上の結果、CRMサービス全体としては、売上高743,667千円(前事業年度比13.5%増)となりました。
■カスタマイズサービス
導入企業の既存業務システムとの連携費用、導入企業ごとのニーズに合わせたシステム構築費用、及びサービス導入時に発生する初期導入費用などで構成される本サービスにおいては、新規導入企業から導入時に発生するシステム開発に加え、既存導入先より発生する追加開発及び新規サービスの初期導入の需要がありました。また、モバイルオーダーサービスの導入初期段階で必要とされる機器類等も当区分に計上しております。この結果、売上高272,028千円(前事業年度比66.4%増)となりました。
■その他サービス
本サービスはCRMサービスの周辺サービスとして、DM(はがき等紙類)や会員カード等を印刷納品・郵送するサービス、ネット通販を支援するフルフィルメントサービス、商品・決済会社と接続連携するサービスや決済手数料関連、コールセンターサービスで構成されております。印刷納品・郵送するサービスを利用する顧客が新型コロナウイルス感染症の影響を受け、販促費を抑制したため当サービスは減収となりました。この結果、売上高36,608千円(前事業年度比5.0%減)となりました。
③キャッシュ・フローの状況の分析
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ6,045千円減少し、当事業年度末は434,731千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動で獲得した資金は、86,896千円(前年同期比48.8%減)となりました。収入の主な内訳は、税引前当期純利益88,959千円、減価償却費62,043千円、仕入債務の増加21,233千円、主な支出の内訳は、売上債権の増加33,820千円、未払金の減少21,937千円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動で使用した資金は、146,889千円(同139.8%増)となりました。収入の内訳は、本社移転に伴う旧オフィスの敷金回収による収入18,903千円、支出の主な内訳は、データセンター更改作業による長期前払費用の取得による支出80,770千円、ソフトウエアの開発による無形固定資産の取得による支出52,574千円、本社移転に伴う新オフィスの敷金の差入による支出16,297千円、有形固定資産の取得による支出4,951千円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動で獲得した資金は、53,806千円(同70.9%減)となりました。収入の内訳は、オーバーアロットメントに伴う株式の発行による収入63,369千円、ストックオプションの行使による収入7,105千円、支出の内訳は長期借入金の返済による支出16,668千円であります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。
c.販売実績
当事業年度における販売実績をサービスごとに示すと、次のとおりであります。なお当社は、betrend事業の単一セグメントであるため、継続的サービスであるCRMサービスとCRMサービスを利用するために必要なシステム開発を提供するサービスであるカスタマイズサービスを区分して記載しております。
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サービスの名称 |
当事業年度 (自2021年1月1日 至2021年12月31日) |
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金額(千円) |
前年同期比(%) |
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CRMサービス |
743,667 |
113.5 |
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カスタマイズサービス |
272,028 |
166.4 |
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その他サービス |
36,608 |
95.0 |
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合計 |
1,052,304 |
122.8 |
(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.最近2事業年度における主要な販売先については、いずれも販売実績が総販売実績の100分の10未満のため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。この財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」に記載のとおりであります。
また、財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析 前述の「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績の分析
(ⅰ)売上高
当事業年度の売上高は、前事業年度に比べ195,152千円増加し1,052,304千円(前年同期比22.8%増)となりました。当事業年度におきましては、当社の経営理念である「私たちは、顧客価値を創造するプラットフォームを提供し続けることで、社会に貢献します。」の「顧客価値の創造」を実現すべく、前事業年度に引き続き外食サービス業や小売業などのいわゆるBtoC企業向けCRM(顧客管理)サービスである「スマートCRMサービス」の普及・浸透に力を注ぎました。
外食サービス業においては、消費者の消費に関する行動変容に合わせ、2020年度にローンチしたスマートCRMサービスのオプションサービスである「モバイルオーダー・テーブルオーダー」の導入が進みました。
機能的には、消費者の多様なコミュニケーション手段に対応するマルチコンタクトチャネル機能にLINE株式会社のミニアプリを利用した新しいオプションサービスをリリース致しました。
これらの施策により、スマートCRMの新規導入件数が当事業年度は10社増加し、2021年12月末時点の会員数は、20,783千人(前年同期比22.9%増)となり売上増加となりました。また、企業固有の機能を追加するカスタマイズ開発の需要が高まり、売上増加に寄与いたしました。
(ⅱ)売上原価、売上総利益
当事業年度における売上原価は、前事業年度に比べ153,759千円増加し、516,543千円(前年同期比42.4%増)となり売上高の増加に伴い増加いたしました。また当事業年度における売上総利益は、前事業年度に比べ41,393千円増加し、535,761千円(前年同期比8.4%増)となりました。売上原価の主な増加要因としては、外部仕入費用の増加、外注費の増加によるものです。当社ソフトウエアサービスのほとんどは自社仕様によるため、過年度及び当事業年度に積極的に行ったソフトウエア開発によるソフトウエア資産から発生する減価償却が増加しました。また、外部仕入費用の増加はCRMサービスの売上増加、カスタマイズサービスの「モバイルオーダー・テーブルオーダー」の売上に伴うライセンス費用や外部仕入を要するものが一時的に増加いたしました。外注費は、当事業年度はソフトウエア開発を積極的に進めたこと及びカスタマイズ開発の増加に伴う開発工数を外注に委託したことによるものです。
(ⅲ)販売費及び一般管理費、営業利益
当事業年度における販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ63,005千円増加し、446,849千円(前年同期比16.4%増)となりました。また、当事業年度における営業利益は、前事業年度に比べ21,612千円減少し、88,911千円(前年同期比19.6%減)となりました。販売費及び一般管理費の主な増加要因は、営業組織の拡充のため当事業年度に営業要員4名の採用を行ったほか、その他の部門を含め合計8名の採用のための人件費、採用費によるものです。
(iv)営業外損益、経常利益
当事業年度における営業外収益は、前事業年度に比べ62千円増加し、161千円となりました。営業外費用は、前事業年度に比べ4,583千円減少し113千円となりました。前事業年度からの減少は、主に前事業年度において上場関連に伴う費用計上があったためによるものです。
以上の結果、当事業年度における経常利益は、前事業年度に比べ16,966千円減少し、88,959千円(前年比16.0%減)となりました。
(v)特別損益、当期純利益
当事業年度の税引前当期純利益は16,966千円減少し、88,959千円(前年比16.0%減)となりました。また、法人税、住民税及び事業税27,304千円、法人税等調整額1,371千円を計上した結果、当期純利益は前事業年度に比べ15,799千円減少し、60,283千円(前年同期比20.8%減)となりました。
c.キャッシュ・フローの分析 前述の「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりであります。
③経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
④資本の財源及び資金の流動性
当社の資金需要は、事業規模の拡大に係る人件費、その採用費、ほかサーバー増強などの設備投資資金となります。財政状態等を勘案しながら、自己資金、金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等による資金調達を考えております。
流動資産と流動負債のバランスを注視し、財政状態の健全性を評価しており、当事業年度末時点で健全な財務体制であると判断しております。なお、資金の短期流動性確保のため、金融機関と合計150,000千円の当座貸越契約を締結しております。
⑤経営者の問題意識と今後の方針に関して
経営者の問題意識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。