当第1四半期累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当四半期会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当社は、「私たちは、顧客価値を創造するプラットフォームを提供し続けることで、社会に貢献します。」を経営理念とし、主にCRM(注1)のSaaS(注2)事業を運営しております。
また、2024年2月に公表した中期経営計画において、「変わりゆく社会において顧客と共に成長するため、これまで培ってきた経験と実績にさらに磨きをかけ、より大きなバリューを提供する。」を「Betrend VISION」として定め、積極的な投資を行う成長フェーズとして3年計画を掲げました。
① CRMサービス
当第1四半期累計期間の新規案件として、全国展開する寿司チェーン店、酒類販売店、多店舗展開する高級洋食店等からの受注により、スマートCRMサービスのARR(注3)は717,820千円(前年同期比4.4%増)となりました。一方で、メールマーケティングサービスのARRは227,888千円(同7.8%減)となったことで、CRMサービス全体のARRは、945,709千円(同1.2%増)となりました。
当第1四半期会計期間末時点の会員数は、主に量販店や外食チェーンで来店客数が徐々に回復したことや、スマートCRMサービス導入企業による継続的な会員獲得により、32,125千名(前年同期比13.4%増)となりました。これに伴い従量料金の売上も増加し、スマートCRMサービスの売上高の増加に寄与いたしました。
当第1四半期会計期間末時点のスマートCRMサービスの契約社数は、小売業、飲食業を中心に20社の新規案件を獲得した一方、11社の解約があったため、188社(前年同期比9社増)となりました。一方で、メールマーケティングサービスの契約社数は423社(前年同期比26社減)となったことで、CRMサービス全体の契約社数は、611社(前年同期比17社減)となりました。
これらの結果、当第1四半期累計期間のCRMサービスの売上高は、235,598千円(前年同期比0.4%増)となりました。
② カスタマイズサービス
導入時の顧客企業の既存システムとの連携開発費や、顧客ニーズに合わせたシステム構築費、初期費、SMS利用料等で構成されるカスタマイズサービスの当第1四半期累計期間の売上高は、47,006千円(前年同期比20.4%増)となりました。
③ その他サービス
DM印刷売上や、決済手数料等で構成されるその他サービスの当第1四半期累計期間の売上高は、1,795千円(前年同期比25.5%減)となりました。
これらの結果、当第1四半期累計期間における売上高は284,400千円(前年同期比3.0%増)、営業利益は33,560千円(前年同期比58.4%増)、経常利益は33,430千円(前年同期比58.2%増)、四半期純利益は22,238千円(前年同期比55.5%増)となりました。
なお、当社は単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
(注1)CRM:顧客関係管理を意味する用語です。当社が提供するスマートCRMプラットフォーム「betrend」は顧客関係管理をするためのサービスであるため、CRMサービスと表現しております。
(注2)SaaS:クラウドで提供されるソフトウエアのことを指します。企業側にソフトウエアをインストールするのではなく、クラウドを通じてオンライン上でソフトウエアを利用することで、顧客は常に最新版のソフトウエアを利用することができます。
(注3)ARR(Annual Recurring Revenue):年間経常収益のことで、月額定額課金に加えて、会員数や通信料に応じた従量課金や店舗毎課金を組み合わせた年間契約で提供することで獲得する年間契約金額です。
当社では、以下の計算式で算出しております。
期末ARR = 期末月のMRR × 12
MRR(Monthly Recurring Revenue):月間経常収益のことで、月額定額課金に加えて、会員数や通信料に応じた従量課金や店舗毎課金を組み合わせて提供することで獲得する月間契約金額です。売上高のうちリカーリングの性質の売上高を月額で表した金額です。
(2)財政状態の状況
(資産)
当第1四半期会計期間末における流動資産は787,592千円となり、前事業年度末に比べ25,964千円の増加となりました。これは主に、現金及び預金の増加57,072千円、その他流動資産の減少18,377千円によるものであります。
固定資産は184,047千円となり、前事業年度末に比べ3,292千円の減少となりました。これは主に、ソフトウエアの増加8,756千円、ソフトウエア仮勘定の減少6,070千円、投資その他の資産の減少5,318千円によるものであります。
これらの結果、資産合計は971,640千円となり、前事業年度末に比べ22,671千円の増加となりました。
(負債)
当第1四半期会計期間末における流動負債は106,569千円となり、前事業年度末に比べ17,740千円の増加となりました。これは主に、その他流動資産の増加13,021千円によるものであります。
固定負債は24,061千円となり、前事業年度末に比べ17千円の増加となりました。
これらの結果、負債合計は130,630千円となり、前事業年度末に比べ17,757千円の増加となりました。
(純資産)
当第1四半期会計期間末における純資産は841,009千円となり、前事業年度末に比べ4,914千円の増加となりました。これは主に、四半期純利益の計上による利益剰余金の増加21,854千円、自己株式の取得による減少17,429千円によるものであります。
(3)経営方針・経営戦略等
当第1四半期累計期間において、当社が定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期累計期間において、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(5)研究開発活動
該当事項はありません。
当第1四半期会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。