文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針・経営戦略
当社グループは、ECビジネスに参入する取引先の参入障壁を解消し、主要ECプラットフォームから自社ECサイトまでECビジネスを総合支援する様々なサービスを展開しております。株式会社富士経済が公表した「通販・e-コマースビジネスの実態と今後2023」によれば、2022年のEC(物販)市場規模は13.2兆円に対し、2023年の見込みでは13.8兆円、2024年では14.4兆円と、着実に成長を続けていくと予想されています。今後も多数のブランドメーカーが、主要ECプラットフォームでのECビジネス展開に注力することが予測されており、複数のECプラットフォームに対応したサービスを提供している当社グループにとっては、一層のビジネスチャンスと捉えております。
なお、2024年3月期よりサービス区分を変更しているため、新しいサービス区分にて記載しております。
① 協業ブランドパートナー(旧 ECマーケットプレイスサービス)
<成長戦略>
a) 取扱いブランドの増加
複数のブランドを有する取引先の満足度向上により、契約ブランドを増やしてまいりました。引き続き、取引先の満足度を高めるとともに、ブランドメーカー向け営業体制を拡充することにより、現在取引のあるブランドメーカーの、別ブランド契約、別プラットフォームへの出店支援を推進してまいります。
b) 取扱いブランドの成長
当社グループは、ブランドメーカーとのコミュニケーションを重視し、ブランドメーカーとともにブランドを育成するパートナーであると考えております。引き続き、良好な関係性を維持し、当社グループにて運営している公式ECサイトの成長を図ってまいります。また、創業以来、当社グループが培った実績やノウハウを活用することで、一層成長を促し、収益基盤の拡大及び成長速度の加速、将来的な企業価値の増幅に向けて取組んでまいります。
② 共創・自創バリューアップ(旧 ECマーケットプレイスサービス)
<成長戦略>
a) 自社ブランドの開発、取扱いブランドの獲得及び成長
自社での商品開発によるプライベートブランドの展開、またはD2C、ECブランド企業をM&Aにより自社ブランドとして引き継ぎ、当社グループが保有する事業成長の資金、EC専門人材、EC販売ノウハウ、商品企画・開発、倉庫・フルフィルメントを投入することで、各ブランドの売上成長に向けて取組んでまいります。さらに、国内の別ECプラットフォームへの追加出店や越境ECサービスによる海外販売を行うことで、各ブランドの販売チャネルを増加し、ブランドの収益拡大を目指してまいります。
また、江原道株式会社のコスメブランド「KohGenDo」の海外独占販売権取得により、中国最大の越境ECプラットフォームの店舗運営を行い、オンライン・オフラインでの現地開拓を進めることで、パートナーブランドの海外進出を促進し、収益拡大に向けて取組んでまいります。
③ Oneコマース(旧 ECマーケティングサービス)
<成長戦略>
a) 平均単価の向上
一取引先に対して複数サービスを提供することにより、平均単価の向上を図ってまいります。そのために、営業部門と連携し、顧客満足度の向上と解約率の低下に努めております。今後も、複数契約の締結につながるようサービスの向上に努めてまいります。さらに、取引先のEC売上に連動した売上連動型の成果報酬の契約を獲得することによる平均単価の向上を目指してまいります。
b) 高単価サービスの提供
大手企業向けに、ECコンサルティングとマーケティング・クリエイティブを統合し、専任ディレクターを配置し手厚いサポートを提供することで高単価なサービスの提供を増加させてまいります。また、従来の月額固定の報酬から当社の取引先EC売上に連動した報酬体系を導入していくことで、さらなる単価の向上を図ってまいります。
c) 新規顧客獲得
定期的にセミナーやイベント等を開催し、EC事業に課題を持っている企業との接点づくりに注力してまいりました。引き続き、見込み顧客獲得のため、また、当社のサービスへの認知度を上げるための活動として開催してまいります。
④ その他サービス
<成長戦略>
a)ライブコマースサービスの拡大
当社グループの運営ノウハウをもとに配信者や出店企業が手軽に販売するための管理ツールを提供することでライブコマースでの販売効率を高め、より売上創出が可能な体制に強化してまいります。また、商品の仕入れに課題を抱える既存の配信者に当社の顧客メーカーや小売企業が持っている魅力的な商品を供給するモデルを増やすことで、ライブコマース実施のハードルの低減に向けて取り組んでまいります。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、売上高の成長と売上総利益額を重要な指標とした経営を行っております。サービス別では、ECマーケットプレイスサービスでは売上高を、ECマーケティングサービスでは安定的な収益であるストック売上高を重要な指標としております。ストック売上高とは、マーケティングサービスにおける売上高のうち、継続契約から発生する売上高を指しており、安定的な収益源と考えております。当該ストック売上高には、月額の固定課金に加え、従量課金による売上高が含まれております。
なお、ECマーケティングサービス売上高に占めるストック売上高比率は、2023年3月期は93.6%となっております。
(3)経営環境
近年、消費者の購買活動は、リアル店舗からECへのデジタルシフトの動きが活発化しております。2022年8月に経済産業省が発表した「令和3年度電子商取引に関する市場調査」によれば、2020年に8.08%であったBtoC-EC(消費者向け電子商取引)のEC化率は2021年には8.78%と増加傾向にあり、商取引の電子化が進展しております。野村総合研究所が発表した「ITナビゲーター2021年版」によると、2026年には市場規模が29.4兆円まで拡大する予想となっており、引き続きEC市場の規模は拡大していく見通しです。
また、株式会社富士経済が公表した「通販・e-コマースビジネスの実態と今後2023」によれば、2023年のECプラットフォーム市場は13.8兆円(対前年比104.5%)、さらに2024年のECプラットフォーム市場は14.4兆円(対前年比103.8%)と予想されており、今後もECプラットフォーム市場がEC市場全体の拡大を牽引していくと考えられます。消費者庁が公表した「デジタル・プラットフォーム利用者の意識・行動調査2020(詳細版)」によると、ある商品を買いたいとき、自社ECサイトとECプラットフォームにおいて同じ売主が同じ価格で販売している場合、回答者の76.6%は「ECプラットフォームで買い物をする」という結果となっています。
このような背景から、今後は多数のブランドメーカーが、主要ECプラットフォームでのECビジネス展開に注力することが予測されます。例えば、電通が公表した「2022年 日本の広告費」によると、大手企業を中心に積極的な広告事業展開が確認されており、2022年の物販系ECプラットフォーム広告費は1,908億円(前年比117.0%)となっております。このような経営環境から、当社グループについても業績拡大の余地が大いにあると捉えています。
また、世界的には、ブランドメーカーが直接消費者に販売するD2Cの流れが加速しており、小売業者、ブランドメーカーは従来行っていたプラットフォームへの投資をD2Cへシフトしていくことが予想されます。ブランドメーカーが中間流通を介さず、消費者とのつながりを強化し、消費者データの活用を進め、ブランド体験を向上させることが、今後日本においても重要なテーマになると考えています。また、現在一部のブランドメーカーでは既にD2Cを展開していますが、その場合であっても自社ECサイトでのみECビジネスを展開しているブランドメーカーが多く、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどのECプラットフォームへの出店は進んでおりません。そこで当社グループでは、祖業であるECビジネスにおけるコンサルティングサービスやクリエイティブ支援サービスに加え、上記ブランドメーカーのD2Cを支援し、デジタル上での競争力向上を支援するサービスを提供しております。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
① 提供サービスの強化
当社グループは、EC運営事業者に対して、事業戦略立案からショップの構築・運営、そして物流・配送までをワンストップで提供する「ECワンプラットフォーム構想」の実現を目指しております。ワンストップで支援することにより独自に積み上げてきたノウハウを、EC運営事業者への新規サービス提供を増やすだけでなく、契約の継続にも活用してまいります。また、市場シェアや広告出稿などのデータの活用を行い、当社サービスのさらなる質の向上を図ってまいります。
② 優秀な人材の獲得及び育成
当社グループのサービス提供には、優秀な人材確保が必要不可欠であります。当社グループはAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング、自社ECサイトなど様々なプラットフォーム向けのサービスを提供しております。そのため、EC運営に関する知識や経験のある人材の採用を推進するだけでなく、従前より未経験者を採用し育成に努めており、社内研修やOJTを通じてノウハウを身につけることができる育成体制の強化に取組んでおります。
③ 内部管理体制の強化
当社グループは、現在成長途上にあり、業務運営の効率化やリスク管理のための内部管理体制の強化が重要な課題であると考えております。そのため、管理部門業務の整備を推進し、経営の公正性・透明性を確保するための内部管理体制強化に取組んでまいります。具体的には、関連法令に関する研修や定期的な内部監査の実施によるコンプライアンス体制の強化を行い、コーポレート・ガバナンス機能の充実等を図ってまいります。
様々な社会課題の顕在化やステークホルダーの価値観の変容に伴い、環境・社会・経済の持続可能性への配慮により、事業のサステナビリティ(持続可能性)向上を図る経営がより一層求められています。当社グループは、「日本の未来をECでつくる」をミッションとして掲げております。当社グループにとってのサステナビリティとは、事業を通して社会課題の解決に寄与することであり、当社グループの持続的な成長が、社会の持続的な発展に貢献できるような世界を目指すことです。その実現に向けて、クライアント、取引先、従業員、株主はもちろん、環境や社会とのエンゲージメントも非常に重要であると考え、ステークホルダーとのエンゲージメントを大切に、サステナビリティを重視した経営を実践してまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの提供する事業は、ECビジネスに参入するクライアントの参入障壁を解消し、主要ECプラットフォームから自社ECサイトまでECビジネスを総合支援する様々なサービスを展開しています。当社のECビジネスを総合支援する様々なサービス提供により、当社のサービスにより地方の商品を全国の消費者に届けることができるなど、当社支援によりクライアントへの付加価値の創出ができるものと考えております。ひいては、当社のサービスにより、クライアントのECへの投資のために新たな雇用が創出されるなど、当社のみならず、当社を取り巻く事業のサステナビリティが実現できるものと考えております。こうした当社グループのサービスを提供するためには、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4)事業上及び財務上の対処すべき課題」にも記載のとおり、優秀な人材確保が必要不可欠であります。当社の人的資本がクライアントへのサービス提供を通してビジネスを通して財務資本及び社会関係資本を創造、増大させております。そのため、当社の提供サービスの根幹となるものは人的資本であり、人的資本を最重要視して投資を行うことで、持続的に人的資本やその他の資本を増強し続けることができ、サステナビリティが実践できるものと考えております。
①基本的な考え
当社グループは、事業が刻々と変化するEC業界において企業価値の持続的な増大を図るには、意思決定の迅速化と経営の透明性を高めていく必要があると考えております。そのために、内部統制システムの整備に注力するとともに、法令・定款の遵守、リスク管理強化、適時かつ公平な情報開示の徹底、執行役員制度の充実など、コーポレート・ガバナンスの充実・向上を経営上の重要な課題として位置付けております。
②ガバナンス体制
当社は、取締役会・取締役の監査・管理監督機能の充実をはじめ、コーポレート・ガバナンスの一層の強化につなげるとともに、それを通じての中長期での価値の向上を図るため、監査等委員会設置会社の体制を採用しております。取締役会と監査等委員会が、経営者たる業務執行取締役の業務執行を監査・監督する二重のチェック体制をとっております。
取締役会が的確な意思決定と迅速な業務執行を行う一方、監査等委員会は取締役会の意思決定及び業務執行の適法性及び妥当性の監査を行い、取締役会においては適宜適切に意見を述べ、またその議決権を行使することで、経営管理の充実を図り、その実効性を高める体制としております。
詳細については、「
当社グループの提供するサービスには、優秀な人材確保が必要不可欠であります。人的資本がビジネスを通して財務資本を、クライアントへのサービス提供を通して社会関係資本を創造、増大させております。そのため、当社の提供サービスの根幹となるものは人的資本であり、人的資本を最重要視して投資を行うことで、持続的に人的資本やその他の資本を増強し続けることができ、サステナビリティが実践できるものと考えております。
「いつも.5x」の実現に向けた人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略
当社グループは、2025年の目指す姿として「いつも.5x」を掲げています。この「いつも.5x」達成のためには、提供する各サービス分野において、高度な専門知識及び経験を有している優秀な人材の確保及び育成が最重要課題であると考えております。この課題実現のための環境整備に関する方針及び戦略は次のとおりであります。
①ヒルベンの開催
当社では、月に2回、社長から会社の課題や展望、そのほか業務への取り組み姿勢などを共有する「ヒルベン」を実施しております。当社では出社と在宅勤務を織り交ぜたハイブリッド勤務を行っているため、社員のスキル向上並びに社長とのコミュニケーションの醸成に努めております。
②ハイブリッド勤務
当社では、コロナをきっかけとしてリモート勤務も可能とし、現在は出社とリモート勤務を織り交ぜております。出社とリモート勤務の両方で、組織と個人の生産性を維持・向上させるべく、コミュニケーションツールや社内決裁のデジタル化を行う一方で、全社員が一堂に集まる場を設けるなど、リアルとオンラインの両方を織り交ぜております。今後も社員の働きやすい環境整備のために検討してまいります。
③経営戦略本部の新設
経営戦略と人材戦略の連動を図るため、2022年6月に経営戦略本部を新設し、CHRO(チーフヒューマンリソースオフィサー)として鳶本真章氏が本部長に就任しました。機動的な組織作りが行えるように、人材戦略の一環として、人事処遇制度の改定に着手し、社員がより働きやすい環境を作っていけるようにしております。
④人事制度の改定
企業の成長において最も重要な資本は人材であるため、経営戦略と組織人材戦略を連動させ会社の成長と社員の成長を一致させることで、当社ミッション「日本の未来をECでつくる」を実現する人材、社会に貢献できる人材の育成を目的に人事制度の改定を行いました。
新人事制度の基本コンセプトは下記のとおりです。
・企業・人をエンパワーできる人材に育成する
・社員一人一人が大切にしたい価値観(仕事観、生活観、家族観など)を理解し、多様な働き方を選択・支援する
・時間・場所・個人事情を問わず、それぞれ個人の持てる能力を最大限発揮できる環境をつくり、社員一人一人が今まで以上に自立し、充実した仕事・生活ができるようにキャリア形成を行う
・各社員の経験・能力・役割・責任・マインドの違いを活かし、成長を促し支援するために、当社で働くことで、将来のキャリアパスを明確にし、キャリアステージとキャリアコースを設定する
・評価制度は当社が目指す組織における求める人材を育成するために重要であり、評価制度を人材開発制度であると定義し、社員一人一人の目標と会社の目標が紐づき、そして自身の成長を実感できる状態を構築する
・上記を実現するために研修等の支援を行う
⑤研修と入社者へのサポートの強化
人材育成が当社の重要課題とらえ、研修及び入社者サポート強化を所管する部署として経営戦略本部内に組織人材戦略グループを新設しました。研修については、同部署において、新卒入社向けにはOJTとOFF JTの両研修を総合的にカリキュラムを把握し実施し、ECのプロフェッショナルとして早期に活躍できる人材の輩出に努めております。中途入社者向けには入社から半年間オンボーディングを実施し、当社での勤務環境にいち早く慣れ、当社社風の理解度を高めることで、それまで培ってきた知見や経験を事業に生かせる土壌を創出するとともに早期離職の防止に努めております。そのほか、新卒・中途問わず入社者に業務内外の相談窓口として、一人一人「サポタン」と呼ばれる専任サポート担当を設定しております。また、社内研修ツールとして「playse.」を導入し、社員の教育機会の増加や向上、階層別教育を実施しております。
⑥従業員の挑戦機会の創出(組織横断プロジェクト)
組織内だけでなく、組織をまたいで希望者で行う社内改善プロジェクトを実施しております。部署内の部分最適のみならず、会社全体の最適も図るべく、各プロジェクトにおいて活発な意見交換ができる環境づくりに努めております。
⑦ジョブローテーション(ECジェネラリストの育成)
一つのモールだけでなく、多数のモールに対応できるECジェネラリストを輩出するべく、ジョブローテーションを積極的に行い、理解度を深められる環境作りを行っております。
⑧健康経営への意識向上
社員の健康状況を把握し、継続的に改善する取組みを、組織のパフォーマンスの向上に向けた重要な投資と捉え、健康経営への投資に戦略的かつ計画的に取り組んでおります。
当社グループは、全社的なリスク管理は取締役会にて行っておりますが、具体的なリスク管理は「リスク・コンプライアンス委員会」において行っております。サステナビリティに係るリスクの識別、優先的に対応すべきリスクの絞り込みについても同委員会で行っております。優先的に対応すべきリスクの絞り込みについては、当社グループに与える財務的影響、当社グループの活動が環境・社会に与える影響、発生可能性を踏まえて判断しております。
当社グループの主軸事業であるEコマースの支援における財務的影響の強い環境課題は直接的にはありません。しかし当社グループを取り巻く環境では、物流や商品の梱包物や同封する内容物など、環境配慮への取り組みの高いものが多々あります。当社グループは委託先選定の際には、そうした環境配慮企業への委託検討、同封する印刷物への配慮は年々高まっているため、重要度の高いものと考えております。
また、会社の事業活動において、多様な人材が集い、一人ひとりが持てる能力と個性を最大限発揮できることが重要です。人材の流動性が高まる中、採用競争力が低下して計画通りの人材獲得が進まなくなること、社員の離職により高度な専門知識及び経験を有している優秀な人材が確保できなくなることが最大のリスクと考えています。社員に成長の機会を提供し、活躍しやすい環境を整えることで、リスク低減に努めています。
指標と目標を設定することで、進捗管理が行え、持続的な事業成長ができるものと考えております。当社のESG戦略として掲げる指標は次のとおりです。
人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標の内容並びに当該指標を用いた目標及び実績
※組織人材戦略グループ主催での全社員必須の研修に限定
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。また、2024年3月期よりサービス区分を変更しているため、新しいサービス区分にて記載しております。
(1)当社の事業環境について
① EC市場について
当社グループは、ブランドメーカーに向けて、EC事業における様々な支援サービスを提供しております。EC市場については順調に拡大しておりますが、インターネット及びECは歴史が浅いため、将来性については不透明な部分があります。また、急激な成長による安定性や信頼性が損なわれるような弊害が発生した場合や、法的規制等により、インターネット利用者数やEC市場が順調に成長しない場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクは、経済状況や主要市場の変化により常に起こりうるものとして認識しております。当社では当該リスクへの対応策として、常に市場動向を観察・分析しタイムリーな計画変更を実施してまいります。
② 競合会社について
当社グループが提供するOneコマースでは、EC事業における様々な支援サービスがあり、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングをはじめとした各ECプラットフォームにて、マーケティング支援や、マーケティング代行サービスなどのECコンサルティングに、大手広告代理店企業やベンチャー企業など多くの企業が参入し、競合会社が存在しています。
品質面で優位性のあるサービスや当社より低価格のサービスを提供する企業が出現する等、当社が明確な競争優位戦略を確立できなかった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクが顕在化する可能性は常にあるものと認識しております。当社グループでは、当該リスクへの対応策として当社がこれまでに築き上げた豊富な経験、実績及び社内ノウハウや教育システムを強みにし、市場ニーズに照らし適切なサービスを提供していくことで、競合要素の排除及び強固なポジションの維持に努めております。
③ 技術革新について
当社グループが事業を展開するECの根幹となるインターネット環境について、Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングをはじめとする各ECプラットフォームに関連する技術革新のスピードや消費者ニーズの変化は速く、それに基づく新サービスの導入が相次いで行われております。当社グループは、これらの変化に対応するため、技術者の確保や必要な研修活動を行っておりますが、これらの対応が想定通りに進まない場合、当社グループの提供するサービスが陳腐化し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクが顕在化する可能性は常にあるものと認識しております。当社グループでは、これらのニーズの変化に対応すべく、さらなる技術者の確保や研修の充実を図り、積極的に技術情報の収集及び技術ノウハウの吸収並びにサービス開発への展開に努めてまいります。
(2)当社グループの事業について
① 協業ブランドパートナー、共創・自創バリューアップについて
協業ブランドパートナー及び共創・自創バリューアップは、当社グループがAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングをはじめとしたECプラットフォーム上で、自社ブランドの商品販売またはブランドメーカーの公式ショップを運営し、商品を仕入れ、一般消費者からの受注対応、物流倉庫での保管・出荷まで一気通貫でサービスを提供しております。当社グループが出店するECプラットフォームにて運営方針の変更などにより、出店に関する費用が増加した場合やECプラットフォームを利用する消費者が減少する場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、消費者の嗜好や時代変化に対応するため、市場調査に基づいた製品開発やリブランディングを行っておりますが、消費者の嗜好や流行の変化に伴い、当社グループが取扱うブランドの人気が低下した場合や受託しているブランドとの契約解除があった場合にも、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクの発生時期や影響度を事前に想定することは合理的に不可能なため、当該事象の発生については常に市場環境をモニタリングし、市場ニーズを見誤ることのないよう対策を講じてまいります。
② Oneコマースについて
Oneコマースは、国内の複数のECプラットフォームにおける、マーケティング、コンサルティング、デザイン、サイト運営等の事業における様々な支援サービスを提供しております。このサービスによって獲得したユーザーの新規契約件数及び継続率は重要な要素であり、WEBセミナー等のマーケティング活動による新規取引先の獲得、ユーザーの利便性の向上、取扱う情報やサービスの拡充等の施策を通じて、新規契約件数の確保、継続率の維持、向上を図っております。しかしながら、何らかの施策の見誤りやトラブル等で、新規契約件数や継続率が想定を大きく下回る事態が続いた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクの発生時期や影響度を事前に予測することは合理的に不可能なため、当該事象の発生については、営業部門と連携し、顧客満足度を高めることでサービスの向上に努めてまいります。
③ 物流外注先の活用について
当社グループの提供する協業ブランドパートナーにおける物流サービスは、当社グループが提携している物流倉庫会社に外注しております。現状では、有力な協力会社と長期的かつ安定的な取引関係を保っておりますが、必要なキャパシティが確保できない場合、物流の運賃上昇があった場合あるいは新たな協力会社が発掘できなかった場合には、サービスの円滑な提供及び積極的な受注活動が阻害され、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクを事前に想定することは合理的に不可能なため、各商材に最適な物流倉庫を選定し外注することで、リスク分散に努めてまいります。
④ 新規事業について
当社グループは、事業規模の拡大と収益源の多様化を実現するために、新規事業への取組みを進めていく方針であります。新規事業が安定して収益を生み出すまでには一定の期間と投資を要することが予想され、全体の利益率を低下させる可能性があります。また、将来の事業環境の変化等により、新規事業が当初の計画どおりに推移せず、新規事業への投資に対し十分な回収を行うことができなかった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 仕入れ及び為替変動について
当社グループが販売する商品の大部分は、需要予測に基づいた仕入を行っております。しかしながら、実際の受注が需要予測を上回った場合には販売機会を失うこととなり、実際の受注が需要予測を下回った場合には、過剰在庫が発生し、キャッシュ・フローへの影響や商品評価損が発生する可能性があります。また、共創・自創バリューアップで取扱う商品等は主として海外から輸入しております。そのため、為替相場の変動(主に円安)により、商品原価が上昇し販売価格に転嫁できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクが顕在化する可能性は、経済状況や主要市場における需要の変化により常に起こりうるものとして認識しております。当社グループでは、市場動向を分析し、過剰在庫が発生しないよう適正在庫のコントロールを行ってまいります。
(3)組織体制について
① 人材の確保・育成について
当社グループが提供する各サービス分野において、高度な専門知識及び経験を有している優秀な人材の確保及び育成は、経営の最重要課題であると考えております。当社グループでは、優秀で意欲に満ちた魅力ある人材を確保できるよう、自由で創造性に満ちた誇りある企業文化の醸成に力を入れております。また、従業員にとって、働きがいのある目標の設定、能力に応じた積極的な権限委譲、さらには、社内人材育成を目的とした研修プログラムの構築による社内育成体制の強化も進めております。しかしながら、今後、取引先の需要に対して、当社グループが必要とする人材が必要なだけ必要な時期に確保・育成できなかった場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
② システムトラブルについて
当社グループが提供しているサービスは、インターネット通信網に依存しております。したがって、想定を超えたアクセスの増加によるシステム障害、自然災害や事故によりコンピューターシステムが停止し、またはインターネット回線の接続が不能となった場合、サービスの提供が困難となります。当社グループでは、そのような事態を想定し、ほぼ全てのサーバーを外部のデータセンターへ設置するとともに、オフィスの選定に関しても、システム保守・保全の点を重視するなどバックアップ及び可及的速やかな復旧が可能な体制を構築しております。しかしながら、自然災害等の既述の予測不能な様々な要因により、システムトラブルが発生し安定的なサービス提供を行うことができない事態が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 特定の人物への依存について
当社グループの創業者である代表取締役社長 坂本守、取締役副社長 望月智之は、経営方針や経営戦略等、当社グループの事業活動において重要な役割を果たしており、当人に対する依存度は高くなっております。当社グループにおいては、当人に過度な依存をしない経営体制を構築すべく、担当役員等に権限委譲を進めておりますが、何らかの理由で当人の業務遂行が困難になった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)関連法的規制について
① 法的規制について
当社グループの事業は、「不当景品類及び不当表示防止法」、「特定商取引に関する法律」、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」、「下請代金支払遅延等防止法」、「個人情報の保護に関する法律」等による法的規制を受けております。当社グループでは、当該規制に対して、遵守体制の整備・強化、社員教育、顧問弁護士との定期的な情報交換等の対応を行っておりますが、今後、新たな法令等の制定や、既存法令等の解釈変更等がなされ、当社グループの事業が制約を受ける可能性がある場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、越境ECを対象とする法的規制が整備されていない国が多くあります。当社グループでは、海外のプラットフォームとの契約時には、顧問弁護士と連携の上、現地の主要法令の調査を実施した上で契約締結する方針ですが、新たな規制や法令等の制定、既存法令等の解釈変更等がなされた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期については、各国の法改正等により翌期においても、相当にあるものと認識しております。当社グループでは、当該リスクの対策として、法的規制に対応できる体制強化を図り、法的規制の変更等の外部要因に起因するリスクについても関連法令の改正等の動向をモニタリングすることで、リスクの早期把握に努めております。
② 個人情報管理及び機密情報の管理について
当社グループはサービス提供にあたり、消費者、サービス利用会員等の個人情報及び多数の取引先に関する機密情報を取得しております。当社グループでは、一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)が運営するプライバシーマーク、並びに一般社団法人情報マネジメントシステム認定センターよりISMSの認証を取得して、情報資産の保護に注力するとともに、重要な情報の機密性・完全性・可用性の確保を図っております。しかしながら、今後何らかの理由により個人情報や機密情報が漏洩した場合には、損害賠償や信用力の失墜により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 知的財産権について
当社グループでは、当社グループが運営する事業に関する知的財産権を確保するとともに、第三者の知的財産権を侵害しない体制の構築に努めております。しかしながら、当社グループの認識していない知的財産権が既に成立していることにより、当社グループの事業運営が制約を受ける場合や、第三者の知的財産権侵害が発覚した場合等においては、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクの発生時期や影響度を事前に想定することは合理的に不可能ではありますが、当該事象の発生については、第三者の知的財産権を侵害しないよう、管理を徹底してまいります。
(5)その他
① M&A及び資本業務提携等のリスク
当社グループがM&Aや資本業務提携等を行う際は、事前に対象企業の財務内容や契約内容等審査を十分に行い、各種リスクの低減に努める方針です。しかしながら、これらの調査後の事業環境の変化等により、当初想定していた成果が得られない場合や、資本業務提携等を解消・変更する場合は、のれんや持分法で会計処理されている投資の減損損失が発生する場合があり、当社グループの財務状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当該リスクが顕在化する可能性は、M&Aが実施される時期及びM&A実施後の事業展開に起因することから、合理的な予測は困難であると認識しております。当社グループでは当該リスクに対し、継続的な業績のモニタリングを行っており、減損損失が発生する前に対策を講じるように努めております。
② 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
当社グループでは、役職員に対するインセンティブを目的としたストック・オプション制度を採用しております。
今後においても同様の目的でストック・オプション制度を活用していくことを検討しており、現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権について行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。
なお、当連結会計年度末現在、新株予約権による潜在株式数は332,940株であり、発行済株式総数5,806,800株の5.7%に相当しております。
また、2021年6月25日開催の株主総会において、当社取締役(監査等委員である取締役を除く。)向けに譲渡制限付株式報酬制度を導入することを決議いたしました。これらの制度に基づく株式の発行及び処分が行われた場合には、ストック・オプション制度と同様に、既存株主が保有する株式の価値が希薄化する可能性があります。
③ 配当政策について
当社グループの利益配分につきましては、将来の事業の展開と経営基盤の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、経営成績や配当性向等を総合的に勘案し、安定的かつ継続的な配当を維持することを基本方針としております。しかしながら、当社グループは成長過程にあることから内部留保の充実を優先し、創業以来無配としてまいりました。将来的には、業績及び財務状態等を勘案しながら株主への利益の配当を目指していく方針でありますが、配当実施の可能性及びその実施時期等については、現時点において未定であります。
④ 資金使途についてのリスク
当社グループが調達した資金の使途については、今後の業容拡大に向けた運転資金、採用費及び人件費、システム投資にかかる設備投資資金に充当する計画であります。しかしながら、急速に変化する経営環境に柔軟に対応するため、現時点における資金使途計画以外の使途へ充当する可能性があります。
また、当初の計画に沿って資金を使用したとしても、想定どおりの投資効果を上げられない可能性もあり、このような場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 自然災害について
地震、台風、津波、長時間の停電、火災、疫病の蔓延、その他の予期せぬ災害またはテロ、戦争等の紛争が発生した場合、当社グループの事業の運営または継続に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、複数サーバーやバックアップ体制等、事業継続のために必要な体制をとっておりますが、リスクの発現による人的、物的損害が甚大な場合は当社グループの事業継続そのものが困難となる可能性があります。
当該リスクが顕在化する可能性は、常にあるものと認識しております。当社グループでは当該リスクが顕在化した緊急事態の際には、代表取締役社長を責任者とし、発生原因、緊急措置、被害、経過等の状況を可能な限り迅速かつ詳細に把握した上で、対応方針を協議し決定するなど、大規模災害や感染症蔓延への対応を図ることとしております。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、当社グループはECワンプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当連結会計年度(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和で個人消費の回復や経済活動の正常化が進み、緩やかに景気回復の動きがみられたものの、資源・原材料価格の高騰と物価上昇、急激な為替変動など、依然として先行きの不透明な状況が続いております。
当社グループの事業を取り巻く環境は、コロナ禍での巣ごもり消費による一時的な需要が落ち着きつつあるものの、中長期的には今後もECでの購買は増加していくものと見込んでおります。株式会社富士経済が公表した「通販・e-コマースビジネスの実態と今後2023」によれば、2022年のEC(物販)市場規模は13.2兆円に対し、2023年の見込みでは13.8兆円、2024年では14.4兆円と、着実に成長を続けていくと予想されています。
このような経営環境の中、当社グループは「日本の未来をECでつくる」をミッションとして掲げ、メーカー企業向けEC事業の総合支援及びD2C・ECブランドのM&A・成長支援サービスを提供してまいりました。
ECマーケットプレイスサービスの売上高は、前連結会計年度比で微増での着地となりました。EC事業代行等では、離脱ブランドの影響を受け売上高は減収となりましたが、各ブランドとも順調に成長を進めております。前期下期から開始したブランドバリューアップが、当期は1年間を通じて貢献し増収となりました。
ECマーケティングサービスにおいては、主に既存契約の平均単価の上昇により増収となりました。本サービスにおける売上高のうち、契約期間に応じ安定的な収益を継続的に見込むことができる積み上げ型のビジネスモデルであるストック売上高の割合は、当連結会計年度で93.6%となり、安定した収益の獲得に貢献しております。
これらの結果、ECマーケットプレイスサービスの売上高は9,564,253千円、ECマーケティングサービスの売上高は2,745,814千円となり、当連結会計年度の売上高は12,310,068千円(前連結会計年度比5.6%増)、営業利益は314,309千円(前連結会計年度比48.0%減)、経常利益は293,825千円(前連結会計年度比49.7%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は219,826千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益361,136千円)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末日における資産は6,598,008千円(前連結会計年度末比328,751千円減少)となりました。その主な内訳は、現金及び預金が2,698,159千円、売掛金が944,900千円、商品が1,679,638千円、固定資産が1,041,644千円であります。
(負債)
当連結会計年度末日における負債は4,399,547千円(前連結会計年度末比119,461千円減少)となりました。その主な内訳は、買掛金が1,211,644千円、未払費用が161,367千円、1年内返済予定の長期借入金が634,998千円、短期借入金が300,000千円、長期借入金が1,566,939千円であります。
(純資産)
当連結会計年度末日における純資産合計は2,198,461千円(前連結会計年度末比209,289千円減少)となりました。その主な内訳は、資本金が742,009千円、資本剰余金が730,509千円、利益剰余金が725,920千円であります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、営業活動の結果使用した資金が344,312千円、投資活動の結果使用した資金が650,342千円、財務活動の結果使用した資金が429,204千円であったこと等により、2,698,159千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は、344,312千円(前連結会計年度比744,131千円減少)となりました。その主な内訳は、仕入債務の増加400,036千円、売上債権の減少35,414千円があったものの、棚卸資産の増加852,698千円、未払金の減少179,580千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、650,342千円(前連結会計年度比275,311千円増加)となりました。その主な内訳は、差入保証金の差入による支出129,051千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出385,156千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、429,204千円(前連結会計年度比2,319,719千円減少)となりました。その主な内訳は、長期借入れによる収入300,000千円、長期借入金の返済による支出733,634千円等によるものであります。
当社グループはECワンプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、生産、受注及び販売の状況につきましては、サービス別に記載しております。
当社グループの事業は、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
第16期連結会計年度における仕入実績をサービス別に示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は、仕入価格によっております。
当社グループでは一部個別の受託案件がありますが、受注実績に重要性がないため、記載を省略しております。
第16期連結会計年度における販売実績をサービス別に示すと、次のとおりであります。
(注) 主な相手先別販売実績及び当該販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため、記載を省略しております。
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案して合理的に見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。なお、感染症による重大な影響については、当社グループにおいてテレワーク体制を整備し、感染症の拡大前と変わらぬ生産性を実現していることから、当期の連結財務諸表の金額に関わる見積りにおいて、感染症による重大な影響はありません。
当連結会計年度における当社の連結財務諸表の作成に係る重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。また、当社グループの連結財務諸表作成にあたり、特に重要と判断している会計上の見積りは以下のとおりです。
(繰延税金資産の回収可能性)
繰延税金資産の計上にあたっては、回収可能性を考慮して、繰延税金資産総額から評価性引当額を減額して算定しております。繰延税金資産の回収可能性については、近年の業績推移や当社を取り巻く状況を勘案し、将来の課税所得を合理的に見積り、判断しておりますが、課税所得の将来予測に影響を与える変化が生じた場合には、繰延税金資産の回収可能性が変動することにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼすことが考えられます。
(のれんの評価)
のれんの計上にあたっては、その効果の発現する期間を見積り、その期間で均等償却しております。
のれんの減損の兆候の有無については、営業活動から生じる損益が継続してマイナスとなっている場合や実績が当初の事業計画を下回っている場合等において、減損の兆候を識別しております。また、のれんの減損損失の認識に用いる指標は、各事業又は連結子会社の事業計画を基礎としており、不確実性を有しております。
② 財政状態の分析
財政状態の分析に関する情報については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載のとおりです。
③ 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、12,310,068千円(前連結会計年度比5.6%増)となりました。その主な要因は、ECマーケットプレイスサービスのブランドバリューアップが1年間を通じて貢献したことと、ECマーケティングサービスにおける既存契約の平均単価の上昇によるものであります。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度における売上原価は、9,246,065千円(前連結会計年度比7.8%増)となりました。その主な要因は、ECマーケットプレイスサービスの売上高増加に伴うブランドメーカーからの仕入金額の増加であります。これらの結果、売上総利益は3,064,003千円(前連結会計年度比0.5%減)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、2,749,694千円となりました。その結果、営業利益は314,309千円(前連結会計年度比48.0%減)となりました。
(営業外損益、経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、雑収入15,259千円等の計上により16,947千円となり、営業外費用においては、支払手数料18,170千円、支払利息11,647千円等の計上により37,430千円となりました。これらの結果、経常利益は293,825千円(前連結会計年度比49.7%減)となりました。
(特別損益、親会社株主に帰属する当期純損失)
当連結会計年度における特別利益は、保険解約返戻金の計上により30,305千円となり、特別損失においては、減損損失225,391千円等の計上により289,600千円となりました。これらの結果、親会社株主に帰属する当期純損失は219,826千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純利益361,136千円)となりました。
④ キャッシュ・フローの状況の分析
キャッシュ・フローの状況の分析に関する情報については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの事業活動における主な運転資金需要は、ブランドメーカーからの仕入資金、人材獲得のための採用費及び人件費等に伴う運転資金等であります。
当社グループは、これらの資金需要に機動的に対応するため、内部留保を蓄積すること、並びに金融機関からの借入及び増資により十分な流動性を確保しております。
経営上の重要な契約等は以下のとおりであります。
当社は2022年11月11日開催の取締役会において、合同会社ピースユー(連結子会社)の持分を取得することを決議し、2023年2月1日付で同社の持分を取得し、連結子会社としております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載しております。
当社は、複数の金融機関とコミットメントライン契約を締結しており、その概要は以下のとおりであります。
該当事項はありません。