第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、及び前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて一部追加の事項があります。なお、当四半期報告書に記載されている将来に関する事項は、その作成時点での予想や一定の前提に基づいており、その達成及び将来の業績を保証するものではありません。

 

(1)事業内容及び提供サービスに関するリスクについて

 ①電力・ガス会社への依存について

 当社グループの「エネルギープラットフォーム事業」及び「エネルギーデータ事業」においては、取引先の電力・ガス会社からの収益が主な収益源となっています。そのため、資源価格や日本卸電力取引所(以下「JEPX」)における電力取引価格の想定外の高騰、自然災害や突発的な事象等予期せぬ事態、などの影響により取引先電力・ガス会社の経営状態が悪化した場合、また電力・ガス会社における集客チャネルに関する戦略の変更等により、当社グループ以外のチャネルの重要度が高まった場合には、既存契約の条件見直しや解消、新規発注の停止等につながる可能性があります。当社グループとしては、取引先電力・ガス会社の分散を通じてリスクの低減に努めていますが、特定の時期にかかる事象が集中発生した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 ②JAPAN ENERGYファンドの投資コミット金額について

 当社グループの「JEF」サービスにおいては、Japan Energy Capital合同会社より再生可能エネルギー発電所への電力データ解析に基づく運営効率化業務並びにファンド運営業務を独占的に受託しており、その報酬はJAPAN ENERGYファンドの投資コミット金額に連動します。従って、JAPAN ENERGYファンドの投資コミット金額が計画のとおりに増加しない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社は、Japan Energy Capital 1 L.P.での実績を活かし、脱炭素化ベンチャー投資に特化した新たなファンドであるJapan Energy Capital 2 L.P.(以下「2号ファンド」)を2021年9月30日に組成しており、上限を50百万米ドルとして継続的にLP出資者を募る営業活動を行っております。2号ファンドも同様に、Japan Energy Capital合同会社がファンド運営業務等を受託し、その報酬は2号ファンドの投資コミット金額に連動するものとなります。従って、今後2号ファンドの投資コミット金額が計画のとおりに増加しない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)その他のリスクについて

 ①減損会計の適用について

 当社グループでは、継続的に行う開発投資に係る人件費等の一部をソフトウエア資産として計上しております。今後、これらの資産を利用して提供するサービスの収益性が著しく低下した場合、当該資産について減損損失の計上が必要となる可能性があります。

 また、当社は、2021年10月15日開催の取締役会において、オーベラス・ジャパン株式会社の発行済株式の100%を取得して子会社化することについて決議し、同日付で株式譲渡契約を締結、2021年11月1日付で全株式を取得いたしました。当該株式取得の取得対価は350百万円(取得関連費用を除く)であり、現時点においてのれんの金額、償却方法及び償却期間について確定しておりませんが、当該株式取得によって生じるのれんは、当該株式取得による期待収益及び将来のシナジー効果が発揮された結果得られる将来の収益力を適切に反映したものと想定しております。しかしながら、事業環境や競合状況の変化等により期待する成果が得られないと判断された場合等においては、減損損失が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

 ②Japan Energy Capital 2 L.P.への出資について

 当社が出資するJapan Energy Capital 2 L.P.は、主として脱炭素社会の実現を目的とした海外のエネルギーベンチャー企業への投資を行う、ケイマン籍のリミテッドパートナーシップ形態のファンドです。当該ファンドはキャピタルコール方式をとっており、当社の出資コミットは2021年10月末時点において最大5百万米ドル(既出資額はなし)です。本ファンドにおいては、当社グループは投資先に対して当社の知見や実績を活用し、制度改革に合わせた日本市場参入支援や、ローカライズのサポートも同時に行うことが期待されており、当該業務を独占的に受託する業務委託先として、この種の枠組みでの事業を日本で運営する際に求められる必要な拠出額を出資コミットしております。そのため、その役割に応じて追加の出資コミットメントが要請される可能性があります。当社としましては、当該要請に対しては、取締役会において慎重な議論を経て適切に判断してまいります。また、かかる出資は、綿密なデューデリジェンスやシナジー検証を経た上で、想定されるリスク・リターンを精緻に分析した上で行われていますが、当該ファンドにおける投資実行の遅れや、投資先企業の将来的な不確定要素による業績悪化の影響等により、当初想定されたリターンが得られず、当社グループの経営成績、財政状態並びに今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

 当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は新型コロナウイルス感染症の影響により厳しい状況にある中、足元では持ち直しの動きが見られております。また、景気の先行きについては、感染対策を徹底し、ワクチン接種を促進する中で、各種政策の効果や海外経済の改善などもあり、持ち直しの動きが続くことが期待されるものの、依然として不透明な状況となっております。

 当社グループが属するエネルギー業界を取り巻く環境におきましては2021年6月18日に経済産業省より2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略の具体案が公表され脱炭素社会の実現に向けた現状の課題と今後の取組についての内容が示されましたまた2021年10月22日には第6次エネルギー基本計画が閣議決定され、2050年のカーボンニュートラルを実現するために、世界的な脱炭素化に向けた動きの中で、国際的なルール形成を主導し、これまで培ってきた脱炭素技術、新たな脱炭素に資するイノベーションにより国際競争力を高めるためのエネルギー政策の道筋が示されました。グリーン成長戦略の中心となる電力業界においては2016年4月の電力の小売全面自由化以降当社のベース市場である電力販売額が約13兆円(注1)へと拡大しております電力・ガス事業者間の競争激化や国全体での電力切替件数の増加を背景とした電力業界の広告予算拡大により当社のエネルギープラットフォーム事業の対象市場は拡大しているものと見ておりまたエネルギーの4Dと呼ばれるエネルギー業界の構造改革へ対応するための新規システム投資需要を背景としたエネルギー業界のIT予算増加により当社のエネルギーデータ事業の対象市場は拡大しているものと見ておりますまた新型コロナウイルス感染症の流行による社会全体でのデジタル・トランスフォーメーション(DX)ニーズの高まりにより、「エネルギープラットフォーム事業ではオンラインでの切替需要増加、「エネルギーデータ事業では電力・ガス事業者からのDXサービスの導入需要増加など当社業績にとっては好影響になる要素も多い状況です他方で新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言の発令や外出自粛等によりエネルギープラットフォーム事業における法人ユーザーを中心として一時的に電力需要が落ち込むなど当社業績に一部マイナスの影響もございます

 このような環境のもとカーボンゼロの実現を推進する当社グループでは、「エネルギープラットフォーム事業において展開するエネチェンジ(家庭向け電力・ガス切替プラットフォーム)及びエネチェンジBiz(法人向け電力・ガス切替プラットフォーム)の2サービスについて自社チャネルで培った電力・ガス切替プラットフォームのシステムを他社に提供するパートナー戦略の推進や各種ユーザビリティの向上を目的とした新機能の開発に注力してまいりました

 また、「エネルギーデータ事業においては主に電力・ガス事業者向けにクラウド型で提供するデジタルマーケティング支援SaaSEMAP(イーマップ = Energy Marketing Acceleration Platform)及び電力スマートメーターデータ解析SaaSSMAP(スマップ = Smart Meter Analytics Platform)等のサービスにつき継続的な新規機能開発と更なる電力・ガス事業者への営業強化に努めてまいりました

 

 以上の結果当第3四半期連結累計期間の当社グループの経営成績は売上高2,186,376千円(前年同期比74.6%増)営業利益137,758千円(前年同期比66.4%増)経常利益139,600千円(前年同期比133.6%増)親会社株主に帰属する四半期純利益61,914千円(前年同期比63.2%増)となっております

 なお営業外収益で持分法による投資利益5,063千円(前年同期は持分法による投資損失18,226千円)を計上しておりますこれは持分法適用関連会社である Japan Energy Capital 1 L.P.への投資に係るものであります

 

 セグメントの経営成績は次のとおりであります

 

①エネルギープラットフォーム事業

 エネルギープラットフォーム事業においてはパートナー数の増加に伴う新規切替件数の増加やオンラインチャネルの利用拡大により期初想定よりも家庭・法人共に切替件数が堅調に推移し継続報酬対象ユーザー数は前年同四半期比33.4%増の306,133件となりましたまた切替時に提携企業から受領する一時報酬単価の増加等により四半期のARPU(注2)は前年同四半期比68.1%増の1,839円となりました以上の結果セグメント売上高は1,593,985千円(前年同期比135.3%増)、セグメント利益は295,881千円(前年同期比121.1%増)となりました。

 

②エネルギーデータ事業

 エネルギーデータ事業においてはデジタルマーケティング支援SaaSEMAP」、電力スマートメーターデータ解析SaaSSMAP等の既存顧客への継続的なサービス提供や新規顧客への導入を進めた結果顧客数は前年同四半期比51.6%増の47社となりました他方低単価プロダクトによる新規顧客の開拓により四半期のARPUは前年同四半期比20.6%減の5,021千円となりました以上の結果、セグメント売上高は592,390千円(前年同期比3.1%増)、セグメント利益は158,906千円(前年同期比21.2%減)となりました。

(注)1.電力・ガス取引監視等委員会電力取引報結果の電力販売額より算出

2.Average Revenue Per Userの略称であり1継続報酬対象ユーザー当たりの平均収益を意味しております

 

(2)財政状態の分析

(資産)

 当第3四半期連結会計期間末における流動資産は2,121,749千円となり前連結会計年度末に比べ495,292千円増加いたしましたこれは主に現金及び預金が381,593千円増加したことによるものです

 また当第3四半期連結会計期間末における固定資産は563,107千円となり前連結会計年度末に比べ222,369千円増加いたしましたこれは主に投資有価証券が194,620千円増加したことによるものです

 この結果総資産は2,684,856千円となり前連結会計年度末に比べ717,662千円増加いたしました

 

(負債)

 当第3四半期連結会計期間末における流動負債は889,107千円となり前連結会計年度末に比べ524,757千円増加いたしましたこれは主に販売促進引当金が380,706千円増加したことによるものです

 この結果負債合計は、1,639,516千円となり前連結会計年度末に比べ524,786千円増加いたしました

 

(純資産)

 当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は1,045,340千円となり前連結会計年度末に比べ192,875千円増加いたしましたこれは主にオーバーアロットメントによる売出しに関連した第三者割当増資及び主に役職員が保有するストック・オプションの行使により資本金及び資本剰余金がそれぞれ157,534千円増加した一方連結子会社であるSMAP ENERGY LIMITEDの完全子会社化に伴う持分変動により資本剰余金が131,823千円減少したことによるものです

 この結果自己資本比率は38.6%(前連結会計年度末は42.6%)となりました

 

(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 なお、新型コロナウィルス感染症に伴う会計上の見積りに用いた仮定につきましては、「第4 経理の状況 1四半期連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。

 

(4)経営方針・経営戦略等

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。