当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態の状況
(資産)
当中間連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ26,671千円減少し、2,138,877千円となりました。これは、主に売掛金が189,036千円、その他の流動資産が20,020千円増加した一方で、現金及び預金が226,799千円減少したことによるものであります。
(負債)
当中間連結会計期間末における負債は、前連結会計年度末に比べ72,493千円減少し、747,471千円となりました。これは、主に未払金が43,798千円増加した一方で、未払法人税等が54,927千円、契約負債が45,804千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当中間連結会計期間末における純資産は、前連結会計年度末に比べ45,821千円増加し、1,391,406千円となりました。これは、主に親会社株主に帰属する中間純利益の計上72,070千円と、剰余金の配当の支払い34,979千円により、利益剰余金が37,090千円、新株予約権が4,550千円増加したことによるものであります。
(2)経営成績の状況
当社は、「一人でも多くの人に、感動を届け、幸せを広める」という理念のもと、「人と組織の力」と「テクノロジーの可能性」を活かしたサービスを展開しています。変化の激しい時代においても、自己変革を恐れず、多様な事業領域に挑戦することで、企業としての社会的意義を果たすことを目指しています。社名に込めた「スターのように輝くメンバー」の育成を重視し、明確な行動指針「STAR WAY」を軸に、成果へのこだわりや挑戦、変化適応力、チームの一体感などを大切にしながら、継続的な企業価値向上に取り組んでいます。
主要サービスであるエンゲージメントプラットフォーム「TUNAG(ツナグ)」及びオンラインコミュニティプラットフォーム「FANTS(ファンツ)」を事業軸として事業拡大を進め、創業事業であるエンゲージメントプラットフォーム「TUNAG」を通じて得た知見を活かし、100%子会社である「株式会社STAGE」を2021年に設立し、エンゲージメント経営を人材採用の視点から支援する新しい人材紹介事業の運営を開始しております。また、意思決定の迅速化のため、100%子会社である「株式会社スタジアム」を2023年1月に設立し、「FANTS」の更なる事業展開を進めております。2023年2月にはクラウドセキュリティサービス「Watchy(ウォッチー)」の提供を開始しました。
当社グループが従業員エンゲージメント事業として提供している「TUNAG」及びコミュニティエンゲージメント事業として提供している「FANTS」ともに、成長性の高い市場を領域に属していると認識しております。「TUNAG」につきましては、テクノロジーの進化や働き方に対する価値観の変化が急激に進むこの時代に、事業や会社の長期的な成長を左右するのは「人と組織」の強さと捉えて、企業と従業員、そして従業員同士の相互信頼関係であるエンゲージメントの高い会社作りを推進するサービスを展開しております。生産年齢人口の減少が続き、人材定着や離職改善への意識は今後一層高まっていくことが予想され、最近のHR Techの展示会でエンゲージメントにフォーカスしたサービスが取り扱われ、また、エンゲージメント関連の書籍の出版も増えております。「FANTS」につきましても、SNSの発達によって個人による情報発信の機会が広がる中で、オンラインサロン市場が拡大しております。サロンの開設者としても著名人からSNS上でフォロワーが多い一般人等に広がり、利用者としても若年層・ネットユーザーを中心に認知度を高めております。その中で、当社グループは、「企業向けのエンゲージメント市場」と「コミュニティ向けのエンゲージメント市場」の2つのエンゲージメント領域で、企業向け、コミュニティ向けの異なる市場を開拓することで、グループで培ったノウハウを活かし、多面的な収益拡大を図ってまいります。
このような結果、当中間連結会計期間の経営成績は売上高1,713,105千円(前年同期比39.3%増)、営業利益108,199千円(前年同期比1,149.7%増)、経常利益112,894千円(前年同期比1,097.2%増)、親会社株主に帰属する中間純利益72,070千円(前年同期は親会社株主に帰属する中間純損失19,982千円)となりました。
当社グループは、エンゲージメントプラットフォーム事業を主な事業としており、他の事業セグメントの重要性が乏しいため、セグメント別の記載は省略しております。そのため、当中間連結会計期間における実績を事業部門別に記載しております。事業部門別の概況は次のとおりであります。
(従業員エンゲージメント事業「TUNAG(ツナグ)」)
従業員エンゲージメント事業は、Webマーケティングの強化やWeb商談の活用により、潜在的な需要へのアプローチを進めてきました。また、利用企業向けオンラインイベントの開催などによるカスタマーサクセスの強化、展示会への出展や金融機関・多様なパートナー企業との連携を通じた販路拡大・ビジネスマッチングにも取り組んでいます。その結果、エンゲージメントプラットフォーム「TUNAG」は堅調に成長を続け、2025年6月末時点での利用企業数は1,195社(前年同期比307社増)、平均MRRは200千円(前年同期比5千円増)となりました。
(コミュニティエンゲージメント事業「FANTS(ファンツ)」)
コミュニティエンゲージメント事業は、「TUNAG」が保有する組織運営・組織活性化に有用な多数の機能をコミュニティ運営向けに拡張・再構築し、2020年5月よりコミュニティ運営プラットフォーム「FANTS」の提供を開始しました。運営コミュニティの精査と戦略変更を実施し、運営コミュニティ件数および売上高の成長性は上昇基調に回帰しています。その結果、オンラインコミュニティプラットフォーム「FANTS」の2025年6月末時点での運営コミュニティ数は414件(前年同期比263社増)、平均MRRは53千円(前年同期比32千円減)となりました。
(注)平均MRR:対象月末時点における月額利用料の合計を利用企業数、運営コミュニティ件数で除した金額です。一時的な売上高は含みません。なお、MRRについては、従来プラットフォーム関連収益のみとしておりましたが、付帯サービスによる各種収益の規模が拡大してきたため、2025年第2四半期より、過去の数値も含めてこれらの収益を合算した形で公表することとします。
(3)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ176,799千円減少し、910,980千円となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は174,091千円(前年同期は136,136千円の獲得)となりました。これは主に、売上債権の増加額190,108千円、税金等調整前中間純利益の計上113,163千円、法人税等の支払額96,387千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果獲得した資金は36,521千円(前年同期は33,488千円の使用)となりました。これは、定期預金の払戻による収入50,000千円及び有形固定資産の取得による支出13,478千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は39,229千円(前年同期は36,607千円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払による支出35,061千円及び長期借入金の返済による支出8,348千円、ストック・オプションの行使による収入4,200千円によるものであります。
(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(5)経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、経営方針・経営戦略等に重要な変更及び新たに定めた経営方針・経営戦略等はありません。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(7)研究開発活動
該当事項はありません。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。