第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。

(1) 経営方針

当社は、「最適な市場情報をタイムリーに提供することにより、お客様の意思決定を支援し、各業界・産業界の活性化に“情報”というフェイズから貢献し、ひいては社会の発展に寄与する」ことを経営理念として、事業の運営と発展に努め、持続的な企業価値の向上を目指してまいります。

また、当社は、2020年12月期を初年度とした3か年の「2020 中期経営計画」において、中期的な経営方針を「市場・技術動向情報のトップオブマインドを目指して」と定めております。取扱い商品レパートリーの充実、顧客サービス品質の向上等を通じて、当社を利用いただくお客様にとっての利便性を高めることで、市場・技術動向調査を検討する際に、第一に当社を想起して選んでいただける存在となるべく、下記の経営戦略に従い、各施策の実行に努めてまいります。

 

(2) 経営環境及び経営戦略

当社の主要商品である市場調査レポートの市場は、国内においては、日本企業の海外進出、技術革新、新規事業の開拓等に伴い、成長を続ける市場であると考えており、海外においては、特にアジア圏の新興国の経済成長に伴い、市場情報、技術動向に関する情報の需要が国内以上に増加すると予想しております。

一方で、当社の仕入先である海外調査出版会社の近年の動向としましては、安価で豊富な労働力を背景に、最新のビッグデータ解析技術等を駆使して欧米系を量的に凌駕するインド系・中国系の新興調査出版会社の著しい台頭や調査出版会社自身による直販部門の戦略的強化など、当社を取り巻く環境は大きく変化しております。

当社は、このような外部環境の変化に必要な経営戦略を可視化し、的確かつ迅速に対応するために、2020年12月期を初年度とする3か年の「2020 中期経営計画」を策定しております。「2020 中期経営計画」には、外部環境の変化を踏まえ社内資源の最適配分を考慮して、取組むべき中期的な経営戦略及びアクションプランを定め、2022年12月期までの数値計画を策定しております。当社は、この「2020 中期経営計画」を達成することで競合他社との比較優位性を高め、事業の発展並びに企業価値の最大化を図ってまいります。

 

(経営戦略)

当社は、「2020 中期経営計画」において、下記を経営戦略として掲げ、これらの実現に向けて定めたアクションプランの実行に取り組んでおります。

 

① 仕入先との関係強化

当社は、今後より一層多様化することが予測されるお客様のニーズに応え続けるべく、多種多様な商品を供給し続けることが重要であると認識しております。そのため、世界各国の新規調査出版会社及び国際会議等開催者の開拓及び既存仕入先とのコミュニケーションの促進等による関係強化を取り進め、より盤石な商品供給体制の構築に努めてまいります。また、当社は、主要市場であるアジア圏において、他社との競合を避けるため、同地域での総代理店契約を締結する仕入先の増加を目標の一つとして掲げております。

 

② 顧客との関係強化

経済のグローバル化が進み、お客様の市場・技術動向に関する情報の需要は、年々多様化していると感じており、当社は、より多様化するお客様の情報ニーズに寄り添い、頼られ続ける存在となることを目指しております。今後、サービス品質の向上による更なる信頼獲得に努め、包括購買契約を締結するお客様の増加に取り組んでまいります。

 

③ ブランド力の向上

当社事業を拡大する上で、市場・技術動向調査の際に、お客様に第一に選んでいただけるよう、当社のブランド力を向上させることが重要であると考えております。商品情報プラットフォームである当社WEBサイトの認知度を向上させると同時に顧客サービスを更に充実させ、お客様に選ばれ続ける企業となるよう努力を続けてまいります。

 

 

④ 商品登録プロセスの効率化

お客様の情報ニーズに対応するため、提携仕入先数及び取扱い商品の増加に努める一方で、増加する商品数に対応するため、仕入先から提供される商品情報の登録プロセスを効率化する必要性があると認識しております。商品情報のデータベースへの受入、販促材料の翻訳、WEBページの作成・アップロードまでの工程の自動化及び簡略化を推し進めることで、当社WEBサイトで紹介できる商品数を増やすことができると同時に、新規発行商品に関する情報を素早く届けられるようになり、お客様の意思決定に必要な情報をタイムリーに提供することができると考えております。

 

⑤ 海外拠点の強化

当社は、これまで経営リソースを主に、日本を中心とし、韓国、台湾等アジア地域に投入してきました。その結果、地域ごとの売上高構成では、アジア地域における売上高比率が9割以上を占めております。一方、当社は、北米、欧州の市場・技術動向調査の市場規模は、アジア市場以上に大きいものと考えており、今後は、これまで売上が少なかった当該地域においても、当社英語版WEBサイトの改善等を通じて競合他社と競える体制を整え、市場シェアの獲得に取り組んでまいります。

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は、業容の拡大と適正利益の確保を最優先事項として掲げ、新規取引先の開拓、新規調査出版会社、会議開催会社の開拓等に努めてまいりました。そのため、事業規模を示す「売上高」及び利益の源泉である「売上総利益」を重視しており、中でも「売上総利益」の増加率を経営の最重要指標と位置付けております。

更に、業容の拡大を進める一方で、効率よく利益を上げるためのコスト削減にも最大限取り組んでいることから、「売上高」、「売上総利益」の増加率に加え、「営業利益」の増加率を重要指標として捉え、継続的な成長を目指してまいります。

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当社は、対処すべき課題として以下の施策に取り組んでまいります。

 

① 「2020 中期経営計画」の実践

「2020 中期経営計画」で定めた取組むべき中期的経営戦略から、各部門のアクションプランにブレークダウンし、経営目標と各部門のベクトルを一致させながら、月次単位で進捗管理を行い、経営目標達成に向けて取り組んでまいります。

 

② 有能な人材の確保と育成

当社は、事業の継続的な発展を実現するためには、有能な人材の確保と育成が不可欠であると考えております。そのために、収益性を考慮した人員の最適化を図っていくとともに、事業構造や事業展開等を勘案した上で必要な人材を適時採用するほか、社内の育成環境の強化を推し進めてまいります。

また、社員の処遇向上、福利厚生の充実等、社員一人ひとりが責任と誇りを持って満足して働く環境づくりに積極的に取り組んでまいります。

 

③ コーポレート・ガバナンス、内部管理体制の強化

当社は、環境変化へ迅速に対応しつつ持続的な成長を維持していくためには、コーポレート・ガバナンスと内部管理体制の強化が重要な課題の一つと認識しております。

そのために、内部監査による定期的なモニタリングの実施等により内部統制の実効性を高め、リスクマネジメント、コンプライアンスを含めたコーポレート・ガバナンス体制の構築と運用を図ってまいります。

 

④ 新規事業の開拓

当社はこれまで、市場調査レポート事業、年間情報サービス事業、委託調査事業、国際会議・展示会事業の4つの事業を柱に据え、着実に成長を続けてきました。しかしながら、当社を取り巻く市場環境は急速に変化しており、その変化に柔軟に対応し、機動的に事業展開することが、今後の更なる事業発展にとって極めて重要であります。2020年1月に設立した子会社の事業の拡大を進めると同時に、その他新規事業の開拓に積極的に取り組み、早期の事業化を実現させることが必要であると考えております。

 

 

2 【事業等のリスク】

本有価証券届出書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 経営環境の変化について

当社の事業は、企業を主要顧客としており、これまで、顧客企業の海外市場、新製品市場への参入意欲の高まりを背景として、業容を拡大してまいりました。しかし、今後、国内外の経済情勢や景気動向等の原因により、顧客企業の海外市場、新製品市場への参入意欲が減退する様な場合には、新規顧客の開拓の低迷、既存顧客からの受注の減少等から、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 競合他社について

当社が属する市場、技術動向に関する情報提供事業の業界においては、近年、国内外両方で多くの同業他社が出現しており、価格競争が激しくなっております。また、当社の仕入先である調査出版会社自らが当社の販売テリトリーで営業行為を行うことで、当社と競合し、価格面での競争となる場合もあります。当社は、仕入先、顧客企業との人的交流による関係強化を図ることで同業他社又は仕入先調査出版会社との直接の競合、価格面での競争を回避し、事業基盤の強化及び維持に努めておりますが、意図せず、これら競合他社との価格競争に晒された場合には、売上や収益の低減により、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 検索エンジンへの集客依存について

当社事業においては、当社WEBサイトで商品に関するWEBページを閲覧した顧客の問合せから商談に発展するケースが大半であります。顧客が当社WEBサイトへアクセスする流入経路としては、インターネット上の検索エンジンで特定の市場・技術について検索した結果、表示された当社WEBページへアクセスするという経路が最も多くなっております。そのため、検索エンジンでの検索結果の表示が集客及び新規顧客の獲得に影響を及ぼす可能性があります。当社では、検索エンジンからの集客数を確保するため、検索エンジン経由のWEBサイト流入者数のモニタリング、WEBサイト掲載内容の整備等を行い、検索エンジン対策に努めておりますが、検索エンジンに使用されるアルゴリズムに大幅な変更が生じた場合には、当社の検索エンジン対策が有効に機能せず、WEBサイトへの流入顧客数が減ることにより、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 単一商品類(市場調査レポート)への依存

当社の事業の大部分は、市場調査レポートの販売が占めており、2019年12月期において、売上額全体に占める割合は77.0%となっております。その他商品類のレパートリーの拡大や新たな商品類の取扱いの開始等により、市場調査レポートへの依存度を下げる努力を続ける一方で、新規仕入先の開拓、既存仕入先との関係維持、顧客企業との関係維持等に努めた結果、直近5期間においても同商品の販売による売上額、売上高総利益額は、安定的に推移しており、今後も当社の事業基盤の柱であり続けると考えております。しかしながら、競合商品の出現による商品価値の低下等によって、市場調査レポートに対する顧客企業の需要の減退等の予期し得ない事態が起きた場合、本商品類の販売における売上額が減少し、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 業績の季節変動について

当社の主要な顧客である日本の国内企業の多くは、顧客企業内での会計年度末となる第4四半期(1月~3月)に市場、技術動向に関する調査報告書類を購入する傾向があるため、当社の売上高には一定の季節変動があります。2019年12月期においては第1四半期(2019年1月~3月)の売上構成比率は33.9%となっております。顧客の購入時期に依らず、開催日が決定している会議商品の取扱い数の増加、年間を通じた継続的な販売促進活動等により年間を通じた売上高、利益額の平準化は図っておりますが、今後も同様の傾向が続く可能性があります。

なお、2019年12月期における四半期ごとの業績は次の通りです。

 

 

 

 

2019年12月期

(2019年1月1日~2019年12月31日)

第1四半期

 (1~3月期)

第2四半期

(4~6月期)

第3四半期

(7~9月期)

第4四半期

(10~12月期)

合計

(通期)

売上高(千円)

781,883

477,433

496,812

553,498

2,309,627

構成比(%)

33.9

20.7

21.5

24.0

100.0

営業利益(千円)

166,560

18,312

41,953

62,698

289,523

構成比(%)

57.5

6.3

14.5

21.7

100.0

 

(注) 1.売上高に消費税等は含まれておりません。

2.第25期の各四半期会計期間の数値については、金融商品取引法第193条の2第1項に基づく永和監査法人の四半期レビューは受けておりません。

 

 

(6) 為替レートの変動について

当社は、多くの商品を海外の調査出版会社からUSドル、ユーロ、ポンド等の現地通貨建てで仕入れており、また顧客に対しては、調査出版会社の提示価格を、販売を行う国の現地通貨に当日の為替レートで換算した価格で販売しております。急激で極端な為替レートの変動が生じた場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社は前述の通り、顧客からは顧客が所在する現地通貨で代金を受け取り、その後円通貨に換金しているため、円換金時の為替変動の影響を受けます。そのため、円高局面では、当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 海外での事業展開について

当社は、日本本社以外に海外5か所(韓国、台湾、米国、シンガポール、ベルギー)に拠点を設置し、事業展開を行っています。各拠点には、人員等の経営資源を適切に投下し、事業の拡大を図っておりますが、当社の想定通りに事業展開が進まなかった場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 情報サービス産業における技術革新について

情報サービス産業においては、情報技術の進化とそれに伴う市場ニーズの変化に迅速に対応することが求められます。当社は、新たな情報技術に関する調査、顧客との面談を通じた情報ニーズの聞き取り等を行い、技術革新への対応を強化しております。しかしながら、予期せず、技術革新が急速に進展し、当社の対応が適切でなかった場合、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 新規事業について

当社では、持続的な成長を実現するために、新規事業の創出と拡大への積極的な取り組みに努めております。本書提出日現在において、子会社である株式会社ギブテックで開始した事業のほかに具体的に計画している新規事業はございませんが、新規事業開拓を遂行していく過程において、急激な経営環境の変化をはじめとした様々な予測困難なリスクが生じる可能性があり、その結果、当初計画した以上の損失が発生した場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)特定仕入先への依存について

当社事業においては、2019年12月期における仕入先上位5社による売上高は総売上高の28.7%を占めており、当該仕入先への依存度が高くなっております。当社は、代表取締役社長を中心とした人的交流を行う等して、当該仕入先との長期的に良好な関係を築くと同時に、特定の仕入先への依存度が極端に高くなることを避けるため、新規仕入先の開拓にも努めておりますが、何らかの理由により、重要仕入先との取引が継続できなくなった場合には、当社の商品供給体制に重要な支障が生じ、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)知的財産権について

当社は、事業活動を行うに当たり、第三者が保有する商標権、著作権等の知的財産権を侵害しないよう、細心の注意を払っております。本書提出日現在において、他者との訴訟等はございませんが、万が一、第三者の知的財産権を侵害した場合、当該第三者からの損害賠償請求、使用差止請求等に伴う損失が発生する可能性があり、その場合には当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)個人情報保護について

当社は、個人情報を含む顧客企業の情報を保有及び管理しております。これらの情報を適法かつ適切に取扱い、保護することは事業を遂行する上での最重要事項として認識しており、個人情報保護法に即した社内規程類の整備、定期的な社員教育の実施、個人情報を取扱う従業員の制限等、個人情報の漏えい防止策を講じております。しかしながら、外部からの不正な手段によるサーバーへの侵入等の犯罪行為や従業員の過失等により、個人情報を含む重要な情報が流出、消去される可能性は否定できず、このような事態が生じた場合には、社会的な信用を失うこととなるほか、損害賠償負担等によって、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)法令遵守について

当社は、法令を遵守することは上場企業の重要な責任であると認識しており、役員・社員への教育啓発活動を随時実施し、企業倫理の向上及び法令遵守の強化に努めております。しかしながら、コンプライアンス上のリスクを完全には回避できない可能性があり、法令等に抵触する事態が発生した場合、当社の社会的信用やブランドイメージの低下、発生した損害に対する賠償金の支払い等により、当社の経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。

なお、当社は、2020年12月期において、下請事業者との取引に際し、親事業者の義務である書面による発注書の交付並びに取引に関して記録した書面の保管義務を怠り、下請代金支払遅延等防止法(下請法)の第3条及び第5条に違反していたことが発覚いたしましたが、現在は必要な再発防止策を講じ、是正を完了させております。

 

(14)システム障害について

当社は、集客の多くをインターネット上のWEBサイトで行っており、自然災害、事故、不正アクセス等によって通信ネットワークの遮断、サーバー等ネットワーク機器に作動不能等のシステム障害が発生する可能性があります。当社では、システム障害発生防止のため、システムの冗長化、不正アクセス防御等の対策を講じておりますが、これらの対策を講じているにも関わらず、上記のシステム障害が発生した場合には、取引の停止等が生じ、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15)代表取締役社長への依存について

創業者である代表取締役社長小野悟は、これまで当社の経営方針及び事業戦略を決定するとともに、当社のビジネスモデルの構築から事業化に至るまで重要な役割を果たしております。また、今後も当社の業務全般において、同氏の経営手腕に依存する部分は大きいと考えております。当社では、取締役会、経営管理職会議等の重要な会議において役員及び幹部社員間の情報共有や経営組織体制の強化等により、同氏に過度に依存しない経営体制の構築に努めておりますが、何らかの理由により同氏が業務執行を継続できない事態に陥った場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(16)人材の確保及び育成について

当社では、人材を最も重要な経営資源の一つであると捉え、業容の拡大に対応して、優秀な人材を適時に確保し、当社の経営理念を共有できる人材を育成していくことが重要であると考えております。しかしながら、雇用環境の変化等により、当社の事業遂行に必要な知識、経験、能力を備える人材の確保が計画通りに進まない場合や、何らかの理由により人材の社外流出があった場合には、業容拡大の制約要因となり、将来的に当社の事業展開や財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(17)小規模組織であることについて

本書提出日現在における当社組織は、取締役5名(うち社外取締役1名)、監査役3名(うち社外監査役3名)、従業員45名の小規模な組織であり、内部管理体制や業務執行体制はこの規模に応じたものとなっております。このため、業容拡大に応じた人員を確保できず役職員による業務遂行に支障が生じた場合、あるいは役職員が予期せず退社した場合には、規模に応じた充分な内部管理体制や業務執行体制が構築できず、当社の事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(18)自然災害について

当社は神奈川県川崎市に本社事務所を構え、その他、海外5か所に支店を設けております。当社の事業所において、大地震や津波、台風、洪水等の自然災害及び事故、火災等の発生により、設備の損壊や電力供給の制限等の事業活動に支障を来す事象が発生し、業務の遂行が困難となった場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(19)新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

当社は、当社の役員及び従業員に対して、当社の業績向上への意欲や士気を高めることを目的として、新株予約権を付与しており、本書提出日現在における発行済株式総数に対する潜在株式数の割合は、10.54%となっております。これらの新株予約権が行使された場合には、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。

 

(20)大株主について

当社の代表取締役である小野悟は、当社の大株主であり、本書提出日現在において自身が発行済株式総数の46.0%を保有するとともに、その同族関係者及び同族関係者の資産管理会社の所有株式数を含めると発行済株式総数の100.0%を所有しております。本売出しによって自身の所有株式の一部を売却する予定ではありますが、引続き大株主となる見込みであります。同人は安定株主として引続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。当社といたしましては、同人及びその同族関係者は安定株主であると認識しておりますが、何らかの事情により、大株主である同人及びその同族関係者の株式の多くが減少した場合等には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(21)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)について

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大に伴い、当社では従業員を在宅で勤務させる等、柔軟に事業を継続できる体制の整備に努めておりますが、国内及び海外主要各国において、感染拡大が終息に向かわず、長期間にわたり続いた場合は、当社が事業活動を行う各国・地域の経済に深刻な影響を与えることが予想されます。今後、事態がさらに深刻化、長期化した場合には、当社の事業活動に支障をきたす恐れがあり、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりであります。

なお、当社は、市場、技術動向に関する情報提供事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

① 経営成績の状況

第25期事業年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)

当事業年度における世界経済は、米中貿易摩擦の激化や香港における大規模デモ等により、先行き不透明な状況が続きましたが、足もとの実体経済は主要国を中心に堅調に推移しました。日本経済は、生産には未だ弱さが見られる一方で、高水準な企業業績を背景に雇用や所得環境の改善が続き、総じて緩やかな回復基調を維持しました。

市場調査レポートの出版業界においては、欧米系出版社を量的に凌駕するインド系・中国系出版社の隆盛や出版社自身による直販部門の戦略的強化、他社の市場調査レポート販売代理店事業への進出など、当社を取り巻く環境は大きく変化しております。

このような環境のもと、当社は、当事業年度を初年度とした3か年の中期経営計画に基づき、各種施策に取り組んでまいりました。仕入においては、新規調査出版会社の開拓、既存優良調査出版会社との関係強化を行うと共に増加する商品数に対応するため、翻訳業務の効率化に取り組みました。販売においては、調査出版会社との共催セミナーの開催数を増やす等、当社のブランド認知に繋がる販売促進活動にも注力し、更には大口顧客との関係強化のため、包括購買契約の推進に取り組みました。

当社の主力である市場調査レポート事業で、海外部門での売上が当初の計画と比較して大きく減少したこと等の理由により、当社の重要な経営指標である売上総利益は当社事業全体で992,029千円となり、前事業年度と比較して2.1%減少する結果となりました。

以上の結果から、当事業年度の業績は、売上高は2,309,627千円(前事業年度比2.3%の減少)、営業利益は289,523千円(前事業年度比9.2%の減少)となり前事業年度を下回ったものの、保険解約返戻金を55,124千円計上したこと等から経常利益は342,528千円(前事業年度比6.6%の増加)、当期純利益は229,138千円(前事業年度比4.3%の増加)と前事業年度を上回る結果となりました。

 

事業区分別の業績は次のとおりであります。

 

(a) 市場調査レポート事業

当社の主力である市場調査レポート事業は、本社部門の売上高は前年同期比ほぼ横ばいで推移した一方で、海外部門では、特に韓国支店において、韓国国内景気の悪化等の影響を受け、売上高が前年同期比を下回りました。

この結果、市場調査レポート事業全体では、前事業年度比7.9%減の1,777,442千円となりました。

 

(b) 年間情報サービス事業

年間情報サービス事業は、本社部門・海外部門いずれの売上高も前事業年度と比較して増加いたしました。

この結果、年間情報サービス事業全体では、前事業年度比3.7%増の107,960千円となりました。

 

(c) 委託調査事業

委託調査事業は、本社部門においては、調査案件毎の単価が減少した一方で受託件数が増加した結果、売上高は前事業年度と比較して大幅に増加いたしました。海外部門においても、売上高は前事業年度を上回りました。

この結果、委託調査事業全体では、前事業年度比39.8%増の157,348千円となりました。

 

(d) 国際会議・展示会事業

国際会議・展示会事業は、オンライン申込み機能の向上やきめ細やかな人的サービスによる差別化等に努めた結果、本社部門・海外部門いずれの売上高も前事業年度を上回りました。

この結果、国際会議・展示会事業全体では、前事業年度比22.7%増の266,876千円となりました。

 

第26期第3四半期累計期間(自 2020年1月1日 至 2020年9月30日)

当第3四半期累計期間における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大により、全世界で経済活動が大きく制限され、極めて厳しい状況が続きました。日本国内においては、緊急事態宣言が解除された5月以降、経済活動は本格的に再開されておりますが、足もとでは再び感染者数が増加しており、依然として予断を許さない状況となっております。

そうした中、当社が属する市場調査レポート出版業界においては、昨今のインド系調査出版会社の著しい成長や調査出版会社自身による直販部門の戦略的強化などにより競争が激化しつつあり、当社を取り巻く環境は大きく様変わりしております。

このような状況の下、当社は今期を初年度とした3か年の「2020 中期経営計画」に基づき、新規調査出版会社の開拓、既存調査出版会社との関係強化等に取り組み、収益拡大に取り組んでまいりました。商品面においては、新規仕入先の開拓を積極的に推し進める一方で、取扱商品数の増加に対応するため、翻訳業務のさらなる自動化・効率化に注力いたしました。販売面においては、ダイレクトメール等のマーケティング活動の見直しや顧客対応のオンライン化等の取り組みにより、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を低減することに努めてまいりましたが、感染症の蔓延により当社の業績に対する影響は予定されていた会議・展示会のキャンセル又は延期という形で2月頃より国際会議・展示会事業に現れ始め、緊急事態宣言が発令された4月以降はその他の事業にも影響が及び、売上高及び営業利益が当初の計画を下回る状況が続いたため、8月に年度予算の修正を実施しております。

この結果、当第3四半期累計期間の売上高は1,533,374千円、営業利益は217,617千円、経常利益は235,521千円、四半期純利益は187,387千円となりました。

 

事業区分別の業績は次のとおりであります。

 

(a) 市場調査レポート事業

当社の主力である市場調査レポート事業は、第1四半期においては前年同期の売上高を上回ったものの、4月以降、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた顧客企業の活動が制限されたこと等を理由に、前年同期の売上高を下回る時期が続いたことにより、本社部門、海外部門いずれの売上高も前年同期をわずかに下回る結果となりました。

この結果、市場調査レポート事業全体では、前年同期を下回り1,278,992千円となりました。

 

(b) 年間情報サービス事業

年間情報サービス事業は、本社部門、海外部門とも売上高は前年同期を大きく上回りました。

この結果、年間情報サービス事業全体では、前年同期を大きく上回り97,862千円となりました。

 

(c) 委託調査事業

委託調査事業は、本社部門、海外部門いずれにおいても、受託件数が前年同期と比較して減少し、売上高が前年同期を下回りました。

この結果、委託調査事業全体では、前年同期を下回り107,457千円となりました。

 

(d) 国際会議・展示会事業

国際会議・展示会事業は、2月以降、新型コロナウイルス蔓延の影響を受け、予定されていた多くの会議・展示会の中止又は延期が相次ぎ、本社部門、海外部門とも売上高は前年同期を大きく下回りました。

この結果、国際会議・展示会事業全体では、前年同期を大きく下回り49,061千円となりました。

 

② 財政状態の状況

第25期事業年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)

(資産)

当事業年度末における総資産の残高は、前事業年度末より237,135千円増加して、1,732,474千円となりました。

流動資産の残高は、前事業年度比319,001千円増の1,614,053千円になりました。この主な要因は、有価証券の130,913千円減少、売掛金の8,710千円減少の一方で、現金及び預金の454,072千円増加、前渡金の13,730千円増加等によるものであります。

固定資産の残高は、81,865千円減少して、118,420千円になりました。この主な要因は、保険積立金の解約等による83,758千円減少等によるものであります。

 

(負債)

当事業年度末における負債の残高は、前事業年度と比較して28,870千円増加して、733,601千円になりました。

流動負債の残高は、13,498千円増加して、390,501千円になりました。この主な要因は、1年内返済予定の長期借入金37,600千円減少、未払法人税等の57,084千円増加、前受金の31,558千円増加等によるものであります。

固定負債の残高は、15,372千円増加して、343,100千円になりました。この主な要因は、役員退職慰労引当金の15,338千円増加等によるものであります。

 

(純資産)

当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度と比較して208,265千円増加して、998,872千円になりました。この主な要因は、当期純利益229,138千円の計上と配当金25,000千円の支払い等によるものであります。

なお、自己資本比率は57.6%となりました。

 

第26期第3四半期累計期間(自 2020年1月1日 至 2020年9月30日)

(資産)

当第3四半期会計期間末における総資産の残高は、前事業年度末より72,140千円減少して、1,660,333千円となりました。

流動資産の残高は、前事業年度比70,155千円減の1,543,898千円になりました。この主な要因は、売掛金の92,664千円減少等によるものであります。

固定資産の残高は、1,985千円減少して、116,434千円になりました。この主な要因は、関係会社株式の30,000千円増加等の一方で、投資有価証券の22,885千円減少、繰延税金資産の8,920千円減少等によるものであります。

 

(負債)

当第3四半期会計期間末における負債の残高は、前事業年度と比較して217,819千円減少して、515,781千円になりました。

流動負債の残高は、121,414千円減少して、269,086千円になりました。この主な要因は、賞与引当金の10,853千円増加等の一方で、買掛金の37,772千円減少、未払法人税等の79,048千円減少等によるものであります。

固定負債の残高は、96,405千円減少して、246,695千円になりました。この主な要因は、役員退職慰労引当金の94,880千円減少等によるものであります。

 

(純資産)

当第3四半期会計期間末における純資産の残高は、前事業年度と比較して145,678千円増加して、1,144,551千円になりました。この主な要因は、利益剰余金の147,387千円増加等によるものであります。

なお、自己資本比率は68.9%となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

第25期事業年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)

当事業年度における現金及び現金同等物は、前事業年度に比べ322,473千円増加し、当事業年度末に1,243,776千円となりました。

各活動によるキャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、281,649千円の収入(前事業年度は218,715千円の収入)となりました。これは主に、税引前当期純利益340,976千円、売上債権の減少37,434千円、為替差損12,385千円があった一方で、仕入債務の減少34,456千円、保険解約返戻金55,124千円等があったことによります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、137,818千円の収入(前事業年度は49,897千円の収入)となりました。これは主に、保険積立金の解約による収入146,830千円、保険積立金の積立による支出7,946千円等があったことによります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、79,270千円の支出(前事業年度は203,186千円の支出)となりました。これは、借入金の返済による支出54,270千円、配当金の支払25,000千円があったことによります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績
(a) 生産実績

当社では生産活動を行っていないため該当事項はありません。

 

(b) 仕入実績

第25期事業年度及び第26期第3四半期累計期間における仕入実績を事業ごとに示すと、次のとおりであります。

 

事業の名称

第25期事業年度

(自 2019年1月1日

   至 2019年12月31日)

第26期第3四半期累計期間

(自 2020年1月1日

   至 2020年9月30日)

仕入高(千円)

前事業年度比(%)

仕入高(千円)

市場調査レポート事業

954,103

90.2

666,022

年間情報サービス事業

76,942

111.5

72,194

委託調査事業

99,901

136.5

70,906

国際会議・展示会事業

186,650

123.8

34,797

合計

1,317,597

97.5

843,920

 

(注) 1.金額は、仕入価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(c) 受注実績

当社は受注活動を行っておりますが、受注実績は販売実績と近似しているため、記載を省略しております。

 

 

(d) 販売実績

第25期事業年度及び第26期第3四半期累計期間における販売実績を事業ごとに示すと、次のとおりであります。

 

事業の名称

第25期事業年度

(自 2019年1月1日

   至 2019年12月31日)

第26期第3四半期累計期間

(自 2020年1月1日

   至 2020年9月30日)

販売高(千円)

前事業年度比(%)

販売高(千円)

市場調査レポート事業

1,777,442

92.1

1,278,992

年間情報サービス事業

107,960

103.7

97,862

委託調査事業

157,348

139.8

107,457

国際会議・展示会事業

266,876

122.7

49,061

合計

2,309,627

97.7

1,533,374

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する分析・検討内容は、以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りによる不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。
 当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は後記「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。

 

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社の経営成績等は「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載しているとおりであります。

次期における経済環境は、米中の通商問題を巡る貿易摩擦の長期化や東アジア地域等での地政学リスクの高まり等による政治的な不確実性の増加に加え、新型コロナウイルスの感染拡大による世界経済への悪影響は計り知れない状況です。これらの影響を受け、わが国経済も先行きが見通せない状況が続いております。

このような環境のもと、当社は、2020年12月期を初年度とする3か年の「2020 中期経営計画」を策定し、取組むべき諸施策を具体的に定め、実行してまいります。

 

第25期事業年度(自 2019年1月1日 至 2019年12月31日)

(売上高)

当事業年度における売上高は、前事業年度に比べて54,204千円減少し、2,309,627千円(前事業年度比97.7%)となりました。これは主に、年間情報サービス、委託調査、国際会議・展示会事業いずれも前年を上回ったものの、主力の市場調査レポート事業が本社部門、海外部門ともに前年を下回ったためであります。部門別では、本社部門の売上高は前年を上回ったのに対し、海外部門の売上高は前年を大きく下回りました。

 

(売上原価、売上総利益)

当事業年度における売上原価は、前事業年度に比べて33,191千円減少し、1,317,597千円、売上総利益は、前事業年度に比べて21,013千円減少し、992,029千円(前事業年度比97.9%)となりました。これは主に、売上高の減少によるものであります。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益、売上高営業利益率)

当事業年度における販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べて8,292千円増加し、702,505千円となりました。これは主に、株式上場を見据えた経営・管理体制強化のための人員の増強等上場準備に係る各種費用の増加によるものであります。

この結果、当事業年度における営業利益は、前事業年度に比べて29,305千円減少し、289,523千円(前事業年度比90.8%)、売上高営業利益率は12.5%となりました。

 

(営業外損益、経常利益、売上高経常利益率)

当事業年度における営業外損益は、前事業年度に比べて50,457千円増加し53,005千円となりました。これは主に、当事業年度に保険解約返戻金を55,124千円計上したためであります。

この結果、当事業年度における経常利益は、前事業年度に比べて21,151千円増加し、342,528千円(前事業年度比106.6%)、売上高経常利益率は14.8%となりました。

 

(特別損益、当期純利益、売上高当期純利益率)

当事業年度における特別損益は、前事業年度に比べて2,371千円増加し、△1,551千円となりました。これは、当事業年度にシンガポール現地法人清算に伴う貸倒損失等による特別損失を1,551千円計上したためであります。

この結果、当事業年度における当期純利益は、前事業年度に比べて9,532千円増加し、229,138千円(前事業年度比104.3%)、売上高当期純利益率は9.9%となりました。

 

第26期第3四半期累計期間(自 2020年1月1日 至 2020年9月30日)

(売上高)

当第3四半期累計期間における売上高は、1,533,374千円と前年同期比減収となりました。年間情報サービス事業では前年同期を上回ったものの、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けたこと等により、市場調査レポート、委託調査、国際会議・展示会事業いずれも前年を下回ったためであります。部門別では、本社部門、海外部門共に売上高は前年を下回りました。

 

(売上原価、売上総利益)

当第3四半期累計期間における売上原価は843,920千円、売上総利益は689,453千円となりました。売上高の減少により前年同期に比べて減益となっております。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益、売上高営業利益率)

当第3四半期累計期間における販売費及び一般管理費は、471,835千円となり、営業利益は、217,617千円となりました。退職者の発生による人件費の減少及び新型コロナウイルス感染症拡大の影響による広告宣伝費の縮小等により販売費及び一般管理費が減少したため、営業利益は前年同期比でわずかな減益にとどまり、売上高の大幅な減収分を補填する形となりました。なお、売上高営業利益率は14.2%となりました。

 

(営業外損益、経常利益、売上高経常利益率)

当第3四半期累計期間における営業外損益は、前年同期に比べて大幅に増加し、17,903千円となりました。これは主に、前年同期に比べて為替差損が大幅に減少したためであります。

この結果、当第3四半期累計期間における経常利益は、前年同期に比べて増益となり、235,521千円となっております。なお、売上高経常利益率は15.4%となりました。

 

(四半期純利益、売上高四半期純利益率)

当第3四半期累計期間における四半期純利益は187,387千円、売上高四半期純利益率は12.2%となりました。

 

③ 当社の資本の財源及び資金の流動性について

資本の財源及び資金の流動性については、当社の主要な資金需要は、運転資金、法人税等の支払い、借入金の返済等であり、その資金の源泉といたしましては、営業活動によるキャッシュ・フロー、金融機関からの借入れ等により、必要とする資金を調達しております。

 

④ 経営成績に重要な影響を与える要因について

「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

⑤ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析

当社は、売上高、売上総利益及び営業利益を重要な経営指標と位置付けております。

第25期事業年度においては、「2019 中期経営計画」の中で、各指標の前事業年度対比の目標値を売上高は104.2%、売上総利益は103.7%、営業利益は販売費及び一般管理費の増加を見込んだ上で94.1%と設定し、新規仕入先の開拓による取扱い商品数の増加、顧客サービスの充実による顧客との関係強化等に努めましたが、当社の主力事業である市場調査レポート事業の売上高が前事業年度比で下回ったことにより、全社での売上高は2,309,627千円(前事業年度比97.7%)、売上総利益は992,029千円(前事業年度比97.9%)、営業利益は289,523千円(前事業年度比90.8%)となりました。

第26期事業年度においては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、依然として先行きが不透明な状況が続いておりますが、取扱い商品数の増加並びに効率的な販売促進活動、顧客サービスの推進等に努め、売上高、売上総利益及び営業利益の増加を目指してまいります。

 

最近2事業年度及び第26期第3四半期累計期間の各経営指標は次のとおりであります。

 

第24期事業年度

(自 2018年1月1日   

  至 2018年12月31日)

第25期事業年度

(自 2019年1月1日  

   至 2019年12月31日)

第26期第3四半期累計期間

(自 2020年1月1日  

    至 2020年9月30日)

金額(千円)

金額(千円)

前年同期比

(%)

金額(千円)

売上高

売上総利益

営業利益

2,363,832

1,013,042

318,829

2,309,627

992,029

289,523

97.7

97.9

90.8

1,533,374

689,453

217,617

 

(注) 売上高に消費税等は含まれておりません。

 

第26期事業年度の各四半期における各経営指標は次のとおりであります。第2四半期において、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けた顧客企業の活動が制限されたこと等を理由に、売上高、売上総利益及び営業利益が前年同期比で大きく減少いたしました。

 

第26期事業年度第3四半期

(自 2020年1月1日 至 2020年9月30日)

第1四半期

(1~3月期)

第2四半期

(4~6月期)

第3四半期

(7~9月期)

合計

金額(千円)

金額(千円)

金額(千円)

金額(千円)

売上高

売上総利益

営業利益

811,053

366,887

198,034

311,671

136,601

△15,286

410,649

185,964

34,870

1,533,374

689,453

217,617

 

(注) 1.売上高に消費税等は含まれておりません。

2.第26期の各四半期期間の数値については、金融商品取引法第193条の2第1項に基づく永和監査法人の四半期レビューは受けておりません。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。