当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社が判断したものであります。
当中間連結会計期間(2025年1月1日~2025年6月30日)における世界経済は、ロシア・ウクライナ情勢の長期化や中東情勢の悪化等、地政学リスクが依然として燻る状況にあり、加えて米国の通商政策の変更による影響等から、景気の先行き不透明感が高まっております。日本国内においては、景気が緩やかに回復しつつある一方、物価の上昇や為替変動等が国内経済に与える影響も懸念され、依然として注視が必要な状況となっております。
そうした中、当社グループが属する市場調査レポート出版業界においては、最新の市場動向調査レポートに対するニーズが益々高まっております。一方で、インド、中国系の調査出版会社の台頭や調査出版会社自身による直販部門のシェア拡大等が見られ、事業環境は常に変化しております。
このような状況の下、当社グループは幅広い顧客ニーズに対応するため、当社WEBサイトにおいてレポートをはじめとする商品ラインナップの拡大に努めており、AIプラットフォーム型コンテンツの販売にも注力しております。この他、定期的に調査会社との共催セミナーを開催し、関心の高いテーマに関する情報発信に注力しております。販売面では、各種AIツールの提供や購買後のアフターフォロー強化等により、顧客満足度の向上に努めました。顧客の要望に応じたレポートのカスタマイズや委託調査へのアップセルを積極的に提案する取組みを通じて、より付加価値の高い情報サービス需要を開拓しております。同時に、各種WEBマーケティング施策や広告媒体への出稿を行い、GIIブランドの認知度向上による顧客基盤の拡大を図っております。また、国際会議・展示会事業においては、実地開催を中心に徐々に取扱いを増やしております。
株式会社ギブテックにおいては、ZETA通信の基本デバイス(基地局、中継器)及びセンサー類を含む自社ブランド製品「JAZE」シリーズの製品ラインナップを拡充し、スマートビルディングをはじめ様々な分野での用途拡大に向け、事業展開しております。また、展示会等のイベントにおいて、非接触にて名刺情報の入手や資料データの提供を行うことができる非接触型情報受け渡しツール「AiMeet(アイミート)」の販売にも取り組んでおります。
この結果、当中間連結会計期間の売上高は1,502,816千円(前年同期比0.3%増)、営業利益は265,150千円(前年同期比8.3%減)、経常利益は255,280千円(前年同期比20.4%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は172,761千円(前年同期比19.4%減)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
(市場・技術動向に関する情報提供事業)
当セグメントは、取扱商品・サービスの違いにより、市場調査レポート事業、年間情報サービス事業、委託調査事業及び国際会議・展示会事業の4つに区分されております。以下には事業区分別の業績について記載いたします。
当社の主力である市場調査レポート事業は、営業部門による顧客訪問を通じて、顧客との関係構築・ニーズの聞き取りに努めてまいりました。本社部門においては、4月以降、市場調査レポートの受注が伸び悩んでおり、売上高は前年同期を下回りました。海外部門においては、海外4支店ともに低調に推移しており、売上高は前年同期を下回りました。
この結果、市場調査レポート事業全体では、前年同期比7.6%減の1,199,443千円となりました。
年間情報サービス事業は、本社部門、海外部門いずれにおいても堅調に推移しており、売上高は前年同期を上回りました。
この結果、年間情報サービス事業全体では、前年同期比2.0%増の89,175千円となりました。
委託調査事業は、本社部門においては、委託調査案件数・受注単価ともに伸長しており、売上高は前年同期を大きく上回りました。海外部門においては、委託調査案件数の回復が見られ、売上高は前年同期を上回りました。
この結果、委託調査事業全体では、前年同期比125.1%増の176,267千円となりました。
国際会議・展示会事業は、欧米開催の国際会議・展示会を中心に好調に推移しており、本社部門、海外部門合計の売上高は前年同期を上回りました。
この結果、国際会議・展示会事業全体では、前年同期比22.2%増の17,344千円となりました。
以上より、当セグメントの売上高は前年同期比0.3%増の1,482,230千円となり、セグメント利益(営業利益)は271,826千円となりました。
(その他事業)
当セグメントにおきましては、株式会社ギブテックにおけるIoT向け無線通信方式であるLPWA通信に関する製品の販売、受託開発等を主な事業にしております。自社ブランド製品「JAZE」シリーズ及び非接触型情報受け渡しツール「AiMeet」の販売活動を進めており、売上高は前年同期比2.0%増の20,585千円となり、セグメント損失(営業損失)は7,336千円となりました。
(資産)
当中間連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ、109,110千円増加の3,273,855千円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ、94,516千円増加の3,161,592千円となりました。この主な要因は、現金及び預金の225,904千円増加、売掛金の107,972千円減少等によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ、14,594千円増加の112,262千円となりました。この主な要因は、繰延税金資産の14,244千円増加等によるものであります。
(負債)
当中間連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ、28,410千円増加の723,703千円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ、19,993千円増加の410,088千円となりました。この主な要因は、未払法人税等の41,993千円増加、賞与引当金の31,750千円増加、支払手形及び買掛金49,134千円減少等によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ、8,417千円増加の313,615千円となりました。この主な要因は、役員退職慰労引当金の7,530千円増加等によるものであります。
(純資産)
当中間連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ、80,699千円増加の2,550,152千円となりました。この主な要因は、利益剰余金の72,070千円増加等によるものであります。
なお、自己資本比率は77.9%となりました。
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末と比べ、225,819千円増加し、2,095,515千円となりました。
当中間連結会計期間におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は348,679千円(前年同期は370,418千円の増加)となりました。これは主に、税金等調整前中間純利益255,280千円、賞与引当金の増加31,750千円、売上債権の減少84,521千円、仕入債務の減少24,059千円、法人税等の支払額54,853千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は803千円(前年同期は806,372千円の減少)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出602千円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は100,634千円(前年同期は76,082千円の減少)となりました。これは、配当金の支払額100,634千円があったことによるものであります。
当中間連結会計期間において、新たに経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について重要な変更はありません。
当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
当中間連結会計期間の研究開発費の総額は668千円であります。
なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。