1.経営成績等の概況 ……………………………………………………………………………………2
(1)当期の経営成績の概況 …………………………………………………………………………2
(2)当期の財政状態の概況 …………………………………………………………………………3
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 ……………………………………………………………4
(4)今後の見通し ……………………………………………………………………………………5
2.中長期的な企業価値向上のための投資方針 ………………………………………………………6
(1)主要な投資対象 …………………………………………………………………………………6
(2)投資金額 …………………………………………………………………………………………7
(3)企業価値向上に向けた投資の狙い及び投資方針・今後の投資計画 ………………………8
3.会計基準の選択に関する基本的な考え方 …………………………………………………………8
4.連結財務諸表及び主な注記 …………………………………………………………………………9
(1)連結財政状態計算書 ……………………………………………………………………………9
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ……………………………………………………11
(3)連結持分変動計算書 ……………………………………………………………………………13
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 ………………………………………………………………14
(5)連結財務諸表に関する注記事項 ………………………………………………………………15
(継続企業の前提に関する注記) …………………………………………………………………15
(セグメント情報) …………………………………………………………………………………15
(1株当たり情報) …………………………………………………………………………………15
(重要な後発事象) …………………………………………………………………………………15
「ソフトウェアをよりスマートに、AIでROIを向上させる」が当社グループのミッションです。
当連結会計年度の売上収益は19,427百万円(前連結会計年度比53.4%増)となりました。これは、アップセル・クロスセルによる既存顧客からの売上収益の拡大、地域及び顧客業種の拡大による新規顧客からの売上収益の拡大によるものであります。また、2022年12月におけるARR(注1)は21,095百万円となり、2021年12月の13,806百万円からの成長率は52.8%となりました。
当連結会計年度の売上総利益は9,998百万円(前連結会計年度比60.3%増)となり、売上総利益率は51.5%(前連結会計年度は49.3%)となりました。売上総利益率の改善は、主にCrossXのアルゴリズム改善により効率的なマーケティングキャンペーンの実施が可能になったこと、サーバー利用の最適化によるサーバー関連費用の低減によるものであります。
事業規模の拡大に伴い、営業費用(販売及びマーケティング費用、研究開発費、一般管理費)の金額は増加していますが、売上収益に対する比率は低下しており、コスト構造は改善しております。その結果、EBITDA(注3)は1,363百万円(前連結会計年度は42百万円)、営業利益は50百万円の黒字(前連結会計年度は1,117百万円の損失)となりました。また、税引前当期利益は111百万円の黒字(前連結会計年度は1,170百万円の損失)、親会社の所有者に帰属する当期利益は21百万円の黒字(前連結会計年度は1,179百万円の損失)となりました。
(注) 1.Annual Recurring Revenueの略。年間経常収益。利用量ベースの価格体系で提供するソリューションについては、関連する期間における1か月平均のリカーリング売上収益(注2)を12倍し、サブスクリプション方式で提供するソリューションについては、関連する期間の最終月のリカーリング売上収益を12倍することで年換算して得られた金額です。2022年12月のARRは、利用量ベースの価格体系で提供するソリューションについては2022年7月から2022年12月のリカーリング売上収益の1か月平均を12倍し、サブスクリプション方式で提供するソリューションについては2022年12月のリカーリング売上収益を12倍して算出しております。
2.リカーリング顧客(利用量ベースの価格体系で提供するソリューションについては、①当社グループのソリューションを4四半期以上連続で使用している顧客企業及び②直近1年以内の新規顧客企業で当社グループのソリューションを3カ月以上連続で使用している顧客企業を、サブスクリプション方式で提供するソリューションについては、当社グループと1年以上の契約を締結している顧客企業をいいます。)からの売上収益
3.EBITDA=営業利益+減価償却費及び無形資産償却費+営業費用に含まれる税金費用+上場関連費用
(資産)
当連結会計年度末の総資産は35,939百万円であり、前連結会計年度末に比べて4,733百万円増加しております。流動資産は前連結会計年度末に比べて879百万円増加しており、主な増加要因は純損益を通じて公正価値で測定する金融資産の取得によるその他の金融資産の増加(前連結会計年度末比3,577百万円増)、売上収益の増加による営業債権の増加(同923百万円増)であり、主な減少要因は純損益を通じて公正価値で測定する金融資産の取得等による現金及び現金同等物の減少(同2,757百万円減)、定期預金の払戻による減少(同1,007百万円減)であります。非流動資産は前連結会計年度末に比べて3,854百万円増加しており、主な増加要因は資産化の要件を満たす開発費用の資産計上及び子会社の取得に伴うのれん及び無形資産の増加(同3,960百万円)であり、主な減少要因は使用権資産の償却による減少(同164百万円減)であります。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は9,737百万円であり、前連結会計年度末に比べて1,367百万円増加しております。流動負債は前連結会計年度末に比べて1,537百万円増加しており、主な増加要因は未払給与・税金等の増加によるその他の債務の増加(前連結会計年度末比924百万円増)、売上原価の増加に伴う営業債務の増加(同356百万円増)であります。非流動負債は前連結会計年度末に比べて169百万円減少しており、主な減少要因はリース負債の返済による減少(同230百万円減)であります。
(資本)
当連結会計年度末の資本合計は26,201百万円であり、前連結会計年度末に比べて3,366百万円増加しております。主な増加要因は為替変動によるその他の資本の構成要素の増加(前連結会計年度末比3,268百万円増)であります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、3,804百万円(前連結会計年度末比2,757百万円減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は996百万円となり、前連結会計年度の支出747百万円と比べ、1,743百万円収入が増加しました。主な収入の増加要因は税引前当期利益の増加(前連結会計年度比1,281百万円増)、減価償却費及び無形資産償却費の増加(同587百万円増)、契約資産の減少62百万円(前連結会計年度は契約資産が334百万円増加)、その他の債権の減少130百万円(前連結会計年度はその他の債権が21百万円減少)であり、主な収入の減少要因は営業債権の増加882百万円(前連結会計年度は営業債権が633百万円増加)、営業債務の増加210百万円(前連結会計年度は営業債務が338百万円増加)であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は3,772百万円となり、前連結会計年度の支出9,075百万円と比べ、5,303百万円支出が減少しました。主な支出の減少要因は定期預金の払戻による収入の増加(前連結会計年度比8,655百万円増)、定期預金の預入による支出の減少(同1,985百万円減)、その他の包括利益を通じて公正価値を測定する金融資産の取得による支出の減少(同125百万円減)であり、主な支出の増加要因は純損益を通じて公正価値で測定する金融資産の取得による支出の増加(同3,411百万円増)、子会社の取得による支出の増加(同1,121百万円増)、無形資産の取得による支出の増加(同913百万円増)であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は520百万円となり、前連結会計年度の収入14,396百万円と比べ、支出が14,917百万円増加しました。主な支出の増加要因は株式の発行による収入の減少(前年同期比で収入が15,041百万円減少)であり、主な支出の減少要因は株式発行費用の支出の減少(前年同期比で支出が211百万円減少)であります。
2023年12月期においては、引き続きアップセル・クロスセルによる既存顧客からの売上収益の拡大、地域及び顧客業種の拡大による新規顧客からの売上収益の拡大により、売上収益は25,454百万円(前連結会計年度比31.0%増)を見込んでおります。
損益については、引き続き売上総利益率及びコスト構造が改善し、EBITDA(注)は2,342百万円(前連結会計年度比979百万円増)、営業利益は535百万円の黒字(同485百万円増)を見込んでおります。また、税引前当期利益は815百万円(同704百万円増)、当期利益は718百万円(同696百万円増)を見込んでおります。
2023年12月期においては、総額3,592百万円の先行投資を計画しており、新規ソリューションの認知度向上・新規顧客獲得及びAIアルゴリズム強化のための先行投資を継続して参ります。先行投資の詳細につきましては、「2.中長期的な企業価値向上のための投資方針」をご参照下さい。
なお、業績見通しについては、現時点で入手可能な情報に基づき判断した見通しであり、多分に不確定な要素を含んでいるため、実績値は業況の変化などにより予想数値と異なる可能性があります。
(注)EBITDA=営業利益+減価償却費及び無形資産償却費+営業費用に含まれる税金費用
当社グループは、長期的なコミットメントである「ソフトウェアをよりスマートに、AI で ROI を向上させる」のために、将来的な企業価値の最大化を目指し、長期的な投資を行っております。その結果、過年度(2022年度)売上収益は前年比53.4%と高い成長率を維持しながら収益性も改善傾向にあり、過年度通期業績は営業黒字化を達成し、今年度(2023年度)も過年度比営業増益を見込んでおります。当社グループにおける投資の内容、方針、今後の見通し等につきましては、下記の通りです。
当社グループは高度なAIマーケティングのソリューションをSaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)モデルで提供するパイオニアであり、AIによって自動的に消費者の行動を予測するという特徴を持ち、セールス及びマーケティング活動の全領域を支援しています。
当社グループが最初に提供を開始したソリューションは、セールス及びマーケティング活動の領域のうち、潜在ユーザーの予測及び獲得を実現するCrossXであり、CrossXは当社グループの売上収益に占める割合が最も大きいソリューションです。また、当社グループは、セールス及びマーケティング活動の全領域において顧客企業を支援していくため、CrossX以外の新たなソリューションの開発に継続的に取り組んでおります。近年では、AIQUA及びBotBonnie(ユーザーの維持及び関係構築)、AiDeal(取引の実行)、AIXON及びAIRIS(ユーザーの予測及びCDP(カスタマー・データ・プラットフォーム))等のソリューション(以下、「新規ソリューション」という。)を開発し既に提供しております。
これらの新規ソリューションの販売を強化し、ソリューション間でバランスの取れた売上構成を目指しております。また、クラウドサーバーを利用して新規ソリューションのAIアルゴリズムを強化し、新規ソリューションの付加価値向上を目指しております。
このため、新規ソリューションの認知度向上や新規顧客獲得のための人件費及び広告宣伝費に加え、AIアルゴリズム強化のためのクラウドサーバーの利用料等の先行投資費用を継続的に投下しております。なお、当社のAIアルゴリズムはクラウドサーバー上で構築されているため、AIアルゴリズムを強化するためにはクラウドサーバーへの継続的な投資が不可欠となっています。
先行投資にあたっては、費用対効果を検証しながら、営業人員による販促活動、Webセミナーの開催や展示会への出展等もAIアルゴリズムの強化と合わせて実行しております。
2020年12月期から2023年12月期にかけての新規ソリューションの認知度向上・新規顧客獲得及びAIアルゴリズム強化のための先行投資費用の内訳は下記の通りです。
(注)1.各年度の人件費合計を、新規ソリューションの認知度向上・新規顧客獲得に従事する人数の比率で按分しております。
2.各年度の賃借料・旅費交通費等を、新規ソリューションの認知度向上・新規顧客獲得に従事する人数の比率で按分しております。
3.2022年12月期の投資実績額は、2020年12月期及び2021年12月期と比して円安の影響を一定程度受けていることもあり、増加しております。
当社グループは新規ソリューションをサブスクリプション方式(継続課金)で提供しています。
新規ソリューションの認知度向上・新規顧客獲得への先行投資によって、新規ソリューションの顧客企業数は順調に拡大しており、2020年12月末時点で256社だった新規ソリューションの顧客企業数は、2021年12月末時点で386社、2022年12月末時点では519社に増加しています。
新規ソリューションの解約率は現状でも既に低い水準ですが、AIアルゴリズムの強化によって、継続的に改善しています。新規ソリューションの月次顧客収益解約率は、2020年12月時点で1.68%、2021年12月時点で1.23%、2022年12月時点で0.94%と、改善が続いています。
新規ソリューションの顧客企業数増加と解約率改善が示すとおり、先行投資によって新規ソリューションを利用する新規顧客企業数を増やし、解約率を低く維持し、継続利用顧客からの売上を着実に増加させることで、力強い事業拡大が可能となっています。
また、AIの市場規模は今後も成長が予測され、そのうち88%がソフトウェアによるものと予想されております。AIソフトウェアの市場規模は、2020年の2,640億米国ドルから2023年には4,230億米国ドル超に達すると見込まれています(注1)。当社グループは、IDCの定義による「カスタマーリレーションシップマネジメント」セグメントと「データ分析及びAIソフトウェア」セグメントにおける当社グループのTAM(注2)について、2020年に合計約533億米国ドルだったものが、2023年に約781億米国ドルまで拡大すると見込んでいます(注3)。
(注)1.IDC「IDC Semiannual Artificial Intelligence Tracker, 2H 2020(2021年7月)」
2.Total Addressable Marketの略。当社グループが想定する最大の市場規模を意味する用語。
3.IDC「IDC Semiannual Artificial Intelligence Tracker, 2H 2020(2021年7月)」及び「Semiannual Software Tracker, 1H 2020(2020年11月)」。
このような巨大な市場機会を捉えるべく、中長期的な企業価値・株主価値の向上のため、新規ソリューションに対する認知度向上・新規顧客獲得及び新規ソリューションの付加価値向上のための研究開発を目的としたAIアルゴリズムの強化のためのクラウドサーバーの利用といった先行投資を積極的に行ってまいりました。
2022年12月期においては、総額2,722百万円の新規投資を実行しました。新規ソリューションの認知度向上・新規顧客獲得のための費用(営業・マーケティング活動を行う人員の人件費、当該人員の活動に伴う旅費交通費等、Webセミナー等の広告宣伝費を含む)として1,952百万円、新規ソリューションのAIアルゴリズム強化のためのクラウドサーバー費用として770百万円を投資しました。
2023年12月期においては、総額3,592百万円の先行投資を計画しており、当該先行投資の金額は営業・マーケティング活動を行う人員の採用計画やAIアルゴリズム強化のための研究開発活動の計画等を基に算定しております。国内外のSaaS市場の状況や競合企業との競合状況に加え、新規ソリューションの顧客企業数、月次顧客解約率という重要な経営指標に留意しつつ、新規ソリューションの認知度向上・新規顧客獲得及びAIアルゴリズム強化のための先行投資を継続して参ります。先行投資の金額については、前述の諸状況、当社グループの収益の状況を考慮しつつ、今後も拡大することを想定しております。
CrossXの成長に加えて、新規ソリューションの認知度向上、新規顧客獲得、クロスセル等を通した売上収益の拡大により、中長期的には相応の利益を計上することが可能になるものと見込んでおります。なお、これらの投資は、手元資金を財源に行っております。2022年12月末時点においては、現預金及び定期預金の合計で17,736百万円を保有し、当面投資活動を継続するための十分な現預金は確保できていると認識しております。
3.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、資本市場における財務情報の国際的な比較可能性及び利便性の向上を図るため、2018年12月期より国際会計基準を適用しております。
該当事項はありません。
当社グループは、AISaaS事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
基本的1株当たり当期利益(△損失)及び希薄化後1株当たり当期利益(△損失)の算定上の基礎は以下のとおりであります。
(注) 1.2021年1月29日付で、当社の唯一の株主であったAppier Holdings, Inc.に対し普通株式90,761,489株の株式無償割当を行いました。これに伴い、前連結会計年度の期首に当該株式無償割当が行われたと仮定して基本的1株当たり当期損失及び希薄化後1株当たり当期損失を算定しております。
2.前連結会計期間末に存在する普通株式1,699,348株相当のストック・オプションは、1株当たり当期利益に対して逆希薄化効果を有するため、希薄化後1株当たり当期利益の算定に含まれておりません。当該ストック・オプションは、将来において基本的1株当たり当期利益を潜在的に希薄化させる可能性があります。
該当事項はありません。