第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社は社名の由来にもなっている「I Care Everybody Company ~あらゆる人々に慈しみの心をもって接する企業でありたい~」を企業理念とし、顧客を第一に考えることを全従業員に徹底しつつ事業の拡大に取り組んでまいりました。当社が創業以来顧客を第一に考えたサービス提供に徹し、質の高い付加価値業務を提供してきたことによって、既存顧客からより多くの支持を得ていると認識しています。引き続き顧客第一の精神の基で企業価値の最大化を図ってまいります。

 

(2) 目標とする経営指標

当社は、持続的成長と収益性を高め、企業価値向上を図ることを目標の一つとしております。そのため、会社の規模を示す「売上高」と商品の収益力を示す「売上総利益」及び、業務の効率性を加味した収益力を示す「営業利益」の3つを重要な経営指標としております。

 

(3) 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略

① フローズン事業

当社のフローズン事業においては、販売先である小売業において、働き方改革や人材不足等の影響を受け、より厳しい事業環境が継続するものと思われます。そのような事業環境において、当社が提供する発注から売り場づくりに至るアイスクリーム・冷凍食品等の納品に係る付随業務を提供するフルメンテナンスサービスの需要が、より一層高まるものと考えております。当社は引き続きフルメンテナンスサービスのサービス品質を高めてまいります。

 

② スーパーマーケット事業

スーパーマーケット業界においては、ドラッグストアやコンビニエンスストアなどの垣根を越えた異業種との競争が激化しております。当社のスーパーマーケット事業においては、生鮮3品(青果・鮮魚・精肉)に注力した店作りを行い、他社との差別化を図りながら地域に密着した店舗展開を行うことで、地元のお客様に愛される店作りを進めてまいります。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

① 優秀な人材の獲得と教育体制の強化

当社のフローズン事業は、発注から売り場づくりに至るアイスクリーム・冷凍食品等の納品に係る付随業務を提供するフルメンテナンスサービスを行っておりますので、人員の増加と教育によるスキルアップは、業績の拡大とサービス品質の向上のために必須となります。そのため、採用及び教育に携わる各部門の機能を一層強化し、積極的な採用活動の展開と研修・OJT指導の充実に取り組んでまいります。

 

② 物流拠点の新設

当社のフローズン事業は、現在関東・東海エリアに物流拠点として13拠点を有しております。今後も安定的な成長をするためには、物流拠点の新設が重要な経営課題となるため、物流拠点の新設に取り組むことで、関東・東海エリアを中心に、効率的な配送網を構築してまいります。

 

③ コンプライアンス経営の推進・徹底

事業の拡大に伴い、それぞれの事象に応じたリスク管理やコンプライアンスの遵守体制が重要と考えております。企業の社会的な信頼性を高めるために、内部統制システムの構築・運用・強化に努め、全従業員への法令遵守体制の周知徹底に取り組んでまいります。また政府の働き方改革の方針に則り、労働環境のさらなる改善及びコンプライアンス遵守に努めてまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

以下において、当社の事業及び財務・経理の状況等に影響を及ぼす事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項を記載しております。当社はこれらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 業績の季節的変動

当社のフローズン事業においては、主力商品であるアイスクリームが季節商品であり、アイスクリームの売上は、天候の影響を受ける可能性があります。特に、冷夏の場合はこれらの売上が減少し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、アイスクリームの販売が夏季に集中するため、売上高は第2四半期会計期間の割合が高くなる傾向があります。なお、2020年3月期における1年間の売上高及び営業利益は、以下のとおりであります。

 

(単位:千円)

 

2020年3月期

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

合計

売上高

9,012,492

10,192,485

8,818,304

8,704,929

36,728,211

(構成比)

24.5%

27.8%

24.0%

23.7%

100.0%

営業利益又は営業損失(△)

87,272

256,318

△63,320

△135,085

145,184

(構成比)

60.1%

176.5%

△43.6%

△93.0%

100.0%

 

(注) 各四半期会計期間の数値については、PwC京都監査法人の四半期レビューを受けておりません。

 

(2) 特定の取引先への依存について

当社のフローズン事業においては、㈱クリエイトエス・ディー並びに㈱ドン・キホーテ及びそのグループ会社に対する総売上高に対する割合が2020年3月期においてそれぞれ21.5%及び19.1%と高くなっております。また、当社の主な仕入先のうち、㈱ナックスからの総仕入高に対する割合が2020年3月期において25.2%と高くなっております。今後も当社と当該企業との良好な関係を続けてまいりますが、このような取引関係が継続困難となった場合や、各社の動向等の変化等、何らかの理由により当該企業との取引が大幅に減少する場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 食品の安全性について

当社のスーパーマーケット事業においては、食品の安全性に日頃より十分な注意を払い、商品の温度管理や、食中毒、異物混入の未然防止、及び食品表示の適正性確保に努めておりますが、外的要因や自社の対応の不備により安全性・品質確保に問題が生じ、食品の流通に支障をきたした場合、当社に対するお客様の信頼が失われ、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) フローズン事業における競争激化による得意先の帳合変更等について

当社のフローズン事業が属する食品流通業界においては、得意先である小売業による業種業態を越えた競合が激化し、小売業界内での再編が行われております。これにより得意先による取引卸の集約化や帳合変更が行われる可能性があります。また、フルメンテナンスサービスの付帯業務である陳列業務、発注業務に関するクレーム等が重なった場合には帳合変更が行われる可能性があります。当社の強みであるフルメンテナンスサービスや、得意先への営業等を強化し、得意先との連携を強めておりますが、得意先の政策等により当社との取引が縮小・解消された場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) スーパーマーケット事業における競合について

当社のスーパーマーケット事業が属する小売業界においては、ドラッグストア業態によるスーパーマーケットやコンビニエンスストア市場への参入など、業種業態を越えた競合が激化しております。当社は強みである生鮮3品(青果・鮮魚・精肉)に注力すること等で差別化を図っておりますが、当社の競合企業に対して効果的な差別化を行うことができず当社が想定している事業展開が図れない場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) スーパーマーケット事業における商標「TAIGA」について

当社は、スーパーマーケット事業の店舗名称として利用する「TAIGA」につき、商標権の取得を目指して、特許庁に商標登録出願を行っておりましたが、特許庁による審査の結果、2020年11月17日付で拒絶査定となっております。現状では商標の登録は未了の状況となっておりますが、当社は、「TAIGA」と拒絶理由通知書において「TAIGA」と同一又は類似であるとされた引用商標は互いに非類似であると考えており、当社は、引き続き商標権の取得を目指して2021年2月4日付で特許庁に拒絶査定不服審判を請求しています。当社としては、このように「TAIGA」と引用商標は互いに非類似と考えていますが、万が一、当社の「TAIGA」の使用について、将来において訴訟等が発生した場合には、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社が「TAIGA」について商標権を取得することができなかった場合には、スーパーマーケット事業の店舗名称を変更する可能性があり、当社の競争力の減退等により、当社の事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 法的規制等について

当社は、各種法令に基づきコンプライアンスの遵守に努めており、「行動規範」や「コンプライアンス規程」を策定し、全役職員に対する研修を実施し、周知徹底を図っております。しかし、コンプライアンス上のリスクを完全に解消することは困難であり、道路交通法や食品衛生法等、それぞれの事業分野において各種法令の変更に当社が的確に対応できなかった場合や、当社の事業運営においてこれらの法令に違反した場合等には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 固定資産の減損について

当社は、フローズン事業の営業所、スーパーマーケット事業の店舗において固定資産を保有しており、固定資産の減損に係る会計基準を適用しております。当社は減損損失が発生しないよう各営業所・各店舗の収益管理を徹底し、採算性の悪い事業所・店舗に対しては店舗オペレーションの効率化や、積極的な販売促進活動を行うなどの対策を講じております。しかし、当社の保有資産について実質価値の下落や収益性の低下等により減損処理が必要となった場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 人材の確保について

当社が安定的な成長を達成していくためには、優秀な人材の確保が必要不可欠と考えております。特に、フローズン事業の特徴であるフルメンテナンスサービスを提供するにあたっては、優秀な配送員を継続して雇用することが重要です。そのため、当社は積極的な採用活動を行うとともに、採用後の人材教育による早期戦力化と定着を図っております。しかしながら、昨今の日本経済全体として労働人口の減少等による人手不足や人件費の高騰が問題となっており、当社においても、さらなる人件費の高騰が生じた場合や、計画どおりに人材を確保できない場合は、人件費や委託配送費用等に追加のコストが発生し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 有利子負債への依存について

当社は主として金融機関からの借入金により資金の調達を行っており、総資産に占める有利子負債の割合が2020年3月期末において31.7%となっております。計画的に返済を進めておりますが、金融情勢の変化があった場合や計画どおりの資金調達ができない場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(11) 売上債権が回収不能となるリスクについて

当社は、主にフローズン事業において与信行為を行っておりますが、十分な与信管理を行うとともに、売上債権等に対して一定の貸倒引当金を計上する等、信用リスク管理に努めております。しかし、与信先の信用不安等により、貸倒損失の発生や貸倒引当金を追加で計上する場合は、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 自然災害や事故のリスクについて

大規模地震や台風などの自然災害や感染症・伝染病の流行により、交通機能に障害が発生した場合や、その復旧が遅れた場合には、当社の仕入及び得意先への配送が困難になる可能性があります。これらの自然災害等により自社物流に支障が発生した場合には、速やかに危機対応、復旧対応に努めてまいりますが、営業活動への影響、物的、人的な損害等が発生し、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) 大株主について

当社の代表取締役会長である相原敏貴並びに代表取締役社長である相原貴久及びその資産管理会社である株式会社KANコーポレーション(以下「同人」という)の合計所有株式数は、本書提出日現在で発行済株式総数の74.3%を所有しております。
 また、相原敏貴の三親等内の親族として、常務取締役である青木哲也、取締役である青木洋征、執行役員である青木基成、執行役員である相原大輔並びに従業員として5名が勤務しております。
 同人は、安定株主として引続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しております。しかし、何らかの事情により、大株主である同人の株式の多くが減少した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。
 

 

 

(14) 当社役員との取引関係について

当社は、代表取締役会長及び代表取締役社長、及び代表取締役会長の配偶者との取引を行っており、2020年3月期における取引は、次のとおりとなっています。

 

種類

会社等の名称
又は氏名

所在地

資本金又
は出資金
(千円)

事業の内容
又は職業

議決権等
の所有
(被所有)
割合(%)

関連当事者
との関係

取引の内容

取引金額
(千円)

科目

期末残高
(千円)

役員及びその近親者

相原敏貴

代表取締役

会長

(被所有)

直接 22.90

債務被保証

担保受入

仕入

債務被保証

(注)1

3,918,432

不動産

担保受入

(注)2

120,000

株式担保受入

(注)3

家賃被保証

(注)4

役員及びその近親者

相原貴久

代表取締役

社長

(被所有)
直接 9.35

債務被保証

仕入

債務被保証

(注)1

232,513

役員及びその近親者

相原久子

(被所有)
直接 3.27

担保受入

不動産

担保受入

(注)2

120,000

 

(注) 1.当社は一部の仕入債務について、代表取締役会長相原敏貴及び代表取締役社長相原貴久から債務保証を受けております。取引金額については、期末の支払手形及び買掛金残高を記載しております。なお、保証料の支払は行っておりません。

2.当社の一部の仕入債務に対して、代表取締役会長相原敏貴及び配偶者である相原久子から不動産担保(根抵当権設定極度額 120,000千円)を受け入れております。なお、担保提供料の支払は行っておりません。

3.当社の一部の仕入債務に対して、代表取締役会長相原敏貴が保有する株式会社神奈川銀行株式3,200株の担保を受けております。取引金額は、未上場株式のため記載しておりません。なお、担保提供料の支払は行っておりません。

4.当社は一部の地代家賃について、代表取締役会長相原敏貴から債務保証を受けております。なお、保証料の支払は行っておりません。地代家賃支払に対する債務保証については、期末日における未払債務がないため、取引金額は記載しておりませんが、保証対象物件の2019年4月1日より2020年3月31日に係る消費税等を除く地代家賃合計は、57,024千円であります。

5.上記取引金額には消費税は含まれておらず、期末残高には消費税が含まれております。

 

なお、本書提出日現在において、上表に記載している当社と当社役員及びその近親者との取引は、すべて解消しております。

 

(15) 新型コロナウイルス感染症の影響について

新型コロナウイルスに代表される感染症・伝染病の流行等によって、拡散脅威や外出禁止令による経済活動の停滞や、国内消費が減退する可能性があります。

このような環境の中、当社が身を置く食品流通業及びスーパーマーケット業につきましては、「巣ごもり消費」が活況となることで継続的な需要が期待できるものと考えております。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の流行が長期化し、国内の消費が落ち込む場合など、当社の事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態の状況

第68期事業年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)

(資産)

当事業年度末の流動資産は、前事業年度末に比べて、847百万円増加し、7,049百万円となりました。これは主に、現金及び預金が381百万円減少した一方で、フローズン事業の売上高が増加したことにより受取手形及び売掛金が854百万円増加したほか、フローズン事業の受取リベートが増加したことにより未収入金が325百万円増加したことによるものです。

固定資産は、前事業年度末に比べて、450百万円増加し、6,599百万円となりました。これは主に、フローズン事業の焼津営業所の稼働や、スーパーマーケット事業のスーパー生鮮館TAIGA岡津店の改装により建物が321百万円増加したことによるものです。

この結果、当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ1,298百万円増加し、13,648百万円となりました。

 

(負債)

当事業年度末の流動負債は、前事業年度末に比べて、1,104百万円増加し、8,464百万円となりました。これは主に、1年以内返済予定の長期借入金が157百万円減少した一方で、フローズン事業の販売増加に伴い仕入高が増加したことにより支払手形及び買掛金が1,141百万円増加したことによるものです。

固定負債は、前事業年度末に比べて、78百万円増加し、3,350百万円となりました。これは主に、長期未払金が44百万円減少した一方で、フローズン事業の焼津営業所の稼働に伴い長期借入金が85百万円増加したことによるものです。

この結果、当事業年度末における負債は、前事業年度末に比べ1,182百万円増加し、11,814百万円となりました。

 

(純資産)

当事業年度末の純資産は、前事業年度末に比べて、115百万円増加し、1,833百万円となりました。これは主に、剰余金の配当により利益剰余金が26百万円減少した一方で、当期純利益計上に伴い利益剰余金が144百万円増加したことによるものです。

 

第69期第3四半期累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年12月31日)

(資産)
 当第3四半期会計期間末の流動資産は、前事業年度末に比べて、1,362百万円増加し、8,411百万円となりました。これは主に、現金及び預金が607百万円、仕入高が増加したことにより商品が304百万円、売上高が増加したことにより受取手形及び売掛金が251百万円増加したことによるものです。

 固定資産は、前事業年度末に比べて、155百万円減少し、6,443百万円となりました。これは主に、仕入先への取引保証金の差し入れにより差入保証金が70百万円増加した一方で、減価償却費の進行により車両運搬具が112百万円減少したことによるものです。

この結果、当第3四半期会計期間末における総資産は、前事業年度末に比べ1,207百万円増加し、14,855百万円となりました。

 

 

(負債)
 当第3四半期会計期間末の流動負債は、前事業年度末に比べて、740百万円増加し、9,205百万円となりました。これは主に、仕入高の増加が増加したことにより支払手形及び買掛金が753百万円増加したことによるものです。

 固定負債は、前事業年度末に比べて、79百万円減少し、3,271百万円となりました。これは主に、借入金の返済により長期借入金が118百万円減少したことによるものです。

この結果、当第3四半期会計期間末における負債は、前事業年度末に比べ661百万円増加し、12,476百万円となりました。

 

(純資産)
 当第3四半期会計期間末の純資産は、前事業年度末に比べて、545百万円増加し、2,379百万円となりました。これは主に、剰余金の配当により利益剰余金が26百万円減少した一方で、四半期純利益計上に伴い利益剰余金が567百万円増加したことによるものです。

 

② 経営成績の状況

第68期事業年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)

当事業年度における我が国経済は、長期化する米中貿易摩擦等、海外経済減速の影響により、輸出を中心に力強さに欠ける状況にあります。また、雇用環境の改善や物価の落ち着きが見られる一方で、金融資本市場の変動の影響、消費税率引上げ後の消費者マインドの動向、更に新型コロナウイルス感染症の影響拡大もあり、今後の経済動向には不安定な要素を残しております。

当社が身を置く食品流通業及びスーパーマーケット業につきましては、雇用や所得環境の改善等により堅調に推移しているものの、人件費や物流費などの経費負担の増加、人口減少によるマーケットの縮小、生活者のライフスタイルの多様化、業種・業態の垣根を越えた競争の激化等の環境変化など、厳しい経営環境で推移いたしました。

このような情勢のなか、当社は食を通じた社会貢献を目標に、取引先との関係強化を図るとともに、効率的な物流網の構築や、地域密着型の店舗運営を推進することでさらなる収益力の向上に努めてまいりました。

この結果、当事業年度における経営成績は、夏から秋にかけて記録的な大雨による販売不振の影響を受けたものの、新規得意先の開拓や既存取引先のシェア拡大により、売上高は36,728百万円(前期比4.3%増)、売上総利益は6,844百万円(前期比4.7%増)となりました。一方、人件費、物流拠点の開発費用や、委託配送費用の増加に伴い、販売費及び一般管理費は6,698百万円(前期比7.7%増)となり、営業利益は145百万円(前期比54.5%減)、経常利益は212百万円(前期比49.4%減)、当期純利益は144百万円(前期比35.3%減)となりました。

 

セグメント別の業績は以下のとおりであります。

 

(ⅰ)フローズン事業

フローズン事業につきましては、人手不足を背景とした人件費や物流費の上昇等が続く中、既存取引先との関係強化を図るとともに、新規得意先の開拓を行ってまいりました。経営課題である物流拠点の開発は、2019年4月に愛知県名古屋市緑区に名古屋緑営業所、2019年12月に静岡県焼津市に焼津営業所、2020年2月に愛知県春日井市に春日井営業所をそれぞれ新設いたしました。このうち焼津営業所は、4拠点目の自社倉庫として、倉庫スペースを有効活用するための移動ラックの導入や、入出庫作業の効率化を図るためのボイスシステムを導入し、保管・業務効率の向上を図りました。更に物流業務改善については、ルート配送員の配送コースの見直しや、倉庫業務の見直し、商品集約による在庫の適正化などに取り組んでまいりました。

この結果、フローズン事業の売上高は27,342百万円(前期比9.7%増)となりましたが、物流拠点の開発や、委託配送費用の増加に伴い、セグメント利益は66百万円(前期比63.2%減)となりました。

 

 

(ⅱ)スーパーマーケット事業

スーパーマーケット事業につきましては、業態の垣根を越えた競合店の出現により、競争は激化しております。当事業年度においては、2020年3月に「スーパー生鮮館TAIGA岡津店」(神奈川県横浜市泉区)の大型改装を実施いたしました。“商品・人・店舗、すべてにおいて鮮度の良い店”をコンセプトに、生鮮3品を強化し、品質と価格にこだわり、商品の品揃えの充実を図りました。また、お客さまが買い回りし易い売場配置に変更し、老朽化した設備の入れ替えを実施いたしました。なお当事業年度において新規出店は行わず、店舗数は10店舗(「スーパー生鮮館TAIGA」8店舗、テナント店舗2店舗)となっております。

この結果、スーパーマーケット事業の売上高は9,386百万円(前期比8.9%減)、セグメント利益は78百万円(前期比42.9%減)となりました。

 

第69期第3四半期累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年12月31日)

当第3四半期累計期間におけるわが国の経済は、GoToキャンペーン等の景気対策により景気回復の兆しがみられました。しかし、新型コロナウイルス感染症が再び拡大し、新規感染者数が大幅に増加したことも相まって、依然として先行きの見通せない不透明な状態が続いております。
 当社が身を置く食品流通業及びスーパーマーケット業につきましては、「巣ごもり消費」による中食・内食需要が増加した反面、景気後退による更なる消費マインドの停滞から節約志向、低価格志向の傾向は強まってきております。このような情勢のなか、当社は食を通じた社会貢献を目標に、取引先との関係強化を図るとともに、効率的な物流網の構築や、地域密着型の店舗運営を推進、食料品等の安定供給に努めてまいりました。
 以上の結果、当第3四半期累計期間の経営成績は、売上高31,514百万円、営業利益817百万円、経常利益880百万円、四半期純利益567百万円となりました。

 

セグメント別の業績は以下のとおりであります。


 (ⅰ)フローズン事業
 フローズン事業につきましては、ディスカウントストア、ドラッグストア等との取引が伸長したことや中食需要が高まった結果、売上高24,335百万円、セグメント利益552百万円となりました。

 

(ⅱ)スーパーマーケット事業
 スーパーマーケット事業につきましては、お客様や従業員の安全・安心、健康面を最優先に考え、様々な感染拡大予防策を講じた上で、店舗運営をすすめてまいりました。中食・内食需要が高まり、青果、鮮魚、精肉の生鮮3部門が伸長した結果、売上高7,178百万円、セグメント利益264百万円となりました。
 
③ キャッシュ・フローの状況

第68期事業年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)

当事業年度末の現金及び現金同等物の残高は、1,231百万円と前事業年度末に比べ351百万円(22.2%)減少となりました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは311百万円の収入(前期は682百万円の収入)となりました。これは主に減少要因として、税引前当期純利益が231百万円(前期比6百万円減少)、売上債権の増加額が854百万円(前期は160百万円)及び未収入金の増加額が345百万円(前期は106百万円)となったことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは564百万円の支出(前期は474百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出が586百万円(前期は639百万円)となったものの、有形固定資産の売却による収入が5百万円(前期は44百万円)となったことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは98百万円の支出(前期は235百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入れによる収入が898百万円(前期は378百万円)となったものの、長期借入金の返済による支出が971百万円(前期は606百万円)となったことによるものです。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社においては、提供するサービスの性格上、当該記載が馴染まないことから記載を省略しております。

 

b.受注実績

当社においては、提供するサービスの性格上、当該記載が馴染まないことから記載を省略しております。

 

c.販売実績

第68期事業年度及び第69期第3四半期累計期間の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

第68期事業年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

第69期第3四半期累計期間

(自 2020年4月1日

至 2020年12月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

金額(千円)

フローズン事業(千円)

27,342,190

109.7

24,335,831

スーパーマーケット事業(千円)

9,386,020

91.1

7,178,682

合計(千円)

36,728,211

104.3

31,514,514

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.最近2事業年度及び第69期第3四半期累計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

第67期事業年度

(自 2018年4月1日

  至 2019年3月31日)

第68期事業年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

第69期第3四半期累計期間

(自 2020年4月1日

至 2020年12月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

㈱クリエイトエス・ディー

7,040,961

20.0

7,914,057

21.5

6,436,473

20.4

㈱ドン・キホーテ及び
そのグループ会社

4,657,581

13.2

7,021,141

19.1

7,353,872

23.3

 

3.スーパーマーケット事業の販売実績の2つの区分の「生鮮3品」、「その他」別の販売実績は以下の通りです。

 

分類別

第68期事業年度

(自 2019年4月1日

  至 2020年3月31日)

第69期第3四半期累計期間

(自 2020年4月1日

至 2020年12月31日)

売上高(千円)

前年同期比(%)

売上高(千円)

生鮮3品(青果・鮮魚・精肉)

4,747,517

92.5

3,609,162

その他

4,638,503

89.7

3,569,519

合計

9,386,020

91.1

7,178,682

 

4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計基準は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項(重要な会計方針)」に記載されているとおりであります。当社は、過去の実績値や状況を踏まえて合理的と判断される前提に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、見積りの不確実性により、実際の結果がこれら見積りと異なる可能性があります。

財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

なお、新型コロナウイルス感染症拡大に関する重要な会計上の見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 追加情報」に記載しています。

 

固定資産の減損

固定資産のうち減損の兆候のある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の認識、測定にあたっては慎重に検討しておりますが、市場環境の変化等により、事業計画の前提条件や仮定に変更が生じた場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。

 

繰延税金資産の回収可能性

過年度の課税所得の実績や事業計画に基づく課税所得の見積りに基づき、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提条件や仮定に変更が生じた場合には、繰延税金資産を取り崩し税金費用の計上が必要となる可能性があります。
 

② 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

第68期事業年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)

経営成績の分析

(売上高・売上原価・売上総利益)

当事業年度の売上高は36,728百万円(前期比4.3%増)、売上原価は29,884百万円(前期比4.2%増)となりました。これは主に、フローズン事業で新規得意先の獲得及び既存得意先の出店が行われたことにより売上高及び売上原価が増加したことによるものであります。2019年4月に名古屋緑営業所、2020年2月に春日井営業所を新設し、名古屋を中心とした東海エリアの配送網を拡大させることで、同エリアの売上高が増加しております。また、2020年2月頃からの新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、冷凍食品の売上が増加いたしました。

この結果、売上総利益は6,844百万円(前期比4.7%増)となりました。

 

(販売費及び一般管理費・営業利益)

当事業年度の販売費及び一般管理費は6,698百万円(前期比7.7%増)となりました。これは主に、フローズン事業で新規得意先の獲得に伴い、配送費用が増加したことや、名古屋緑営業所、焼津営業所、春日井営業所を新設したことに伴い、配送拠点の開発費用が増加したことによるものであります。

この結果、営業利益は145百万円(前期比54.5%減)となりました。

 

(営業外収益・営業外費用・経常利益)

当事業年度における営業外収益は118百万円(前期比25.6%減)となりました。これは主に、前事業年度に計上した有価証券売却益の減少によるものであります。また、営業外費用は51百万円(前期比12.7%減)となりました。これは主に、前事業年度に計上した有価証券売却損の減少によるものであります。

この結果、経常利益は212百万円(前期比49.4%減)となりました。

 

(特別利益・特別損失・当期純利益)

当事業年度における特別利益は21百万円(前期比82.6%減)となりました。これは主に、前事業年度に計上した抱合せ株式消滅差益の減少によるものであります。特別損失は2百万円(前期比99.1%減)となりました。これは主に、前事業年度に計上した減損損失の減少によるものであります。また、法人税等合計は86百万円(前期比491.2%増)となりました。

この結果、当期純利益は144百万円(前期比35.3%減)となりました。

 

財政状態の分析

当事業年度末の財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりであります。

 

第69期第3四半期累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年12月31日)

経営成績の分析

(売上高・売上原価・売上総利益)

当第3四半期累計期間においては新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けた「巣ごもり消費」による中食・内食需要が増加した結果、売上高31,514百万円、売上原価25,746百万円となりました。

この結果、売上総利益は5,767百万円となりました。

 

(販売費及び一般管理費・営業利益)

当第3四半期累計期間における販売費及び一般管理費は4,950百万円となりました。これは主に、フローズン事業において配送コストの見直しを行い、庸車費用が減少したことや、スーパーマーケット事業における新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、折込チラシを自粛した結果、販売費が減少したことによるものであります。

この結果、営業利益は817百万円となりました。

 

(営業外収益・営業外費用・経常利益)

当第3四半期累計期間における営業外収益は96百万円となりました。その主な内訳として、受取利息及び配当金5百万円、不動産賃貸料39百万円及び補助金収入27百万円であります。また、営業外費用は32百万円となりました。その主な内訳として、支払利息19百万円であります。

この結果、経常利益は880百万円となりました。

 

(特別利益・特別損失・四半期純利益)

当第3四半期累計期間における特別利益及び特別損失の発生はありません。また、法人税等は313百万円となりました。

この結果、四半期純利益は567百万円となりました。

 

財政状態の分析

 当第3四半期会計期間末の財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりであります。

 

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容

当事業年度末の現金及び現金同等物の残高は、1,231百万円と前事業年度末に比べ351百万円(22.2%)減少しました。

なお、各キャッシュ・フローの状況と分析の具体的数値については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しています。

 

b.資本の財源及び資金の流動性に関する情報

当社の資金需要のうち主なものは、運転資金及び設備投資に関するものであります。運転資金の需要のうち主なものは、商品の仕入であります。この財源については、自己資金の効率的な運用に加え、金融機関からの短期借入金によりまかなう方針であります。設備投資資金需要のうち主なものは、配送用のトラックの購入や、営業所・物流センター及び店舗運営の拡充・整備によるものであり、金融機関からの借入によりまかなう方針であります。また、2020年3月期末において主要取引銀行6行との間に合計3,430百万円の当座借越枠を設定し、不測の事態に備えております。

 

④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 目標とする経営指標」に記載の通り、売上高、売上総利益及び営業利益を重要な経営指標として位置付けております。
 第67期事業年度及び第68期事業年度並びに第69期第3四半期累計期間の経営指標は、次の通りであります。売上高及び売上総利益は第68期事業年度においては第67期事業年度を上回っておりますが、販売費及び一般管理費の増加により営業利益は下回ることとなりました。今後も新規得意先の開拓や、配送エリアの拡大を図り、売上高、売上総利益及び営業利益の拡大に努めてまいります。

 

 

第67期事業年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

第68期事業年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

第69期第3四半期累計期間

(自 2020年4月1日

至 2020年12月31日)

金額(千円)

金額(千円)

前年同期比(%)

金額(千円)

売上高

35,214,791

36,728,211

104.3

31,514,514

売上総利益

6,536,972

6,844,028

104.7

5,767,828

営業利益

318,891

145,184

45.5

817,265

 

 

⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析

 当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

⑥ 経営者の問題意識と今後の方針

 経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。