文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「革新と挑戦と夢」を経営理念と定め、「食を通じておいしさと楽しさを提供し、お客様の明るく健康な生活に貢献する会社」というビジョン実現のため、以下の取組みを進めてまいります。
・おいしさと楽しさを「タンパク加工技術」と「品質衛生管理技術」の融合により実現し、お客様の満足度を向上し続けます。
・食に関する幅広い事業展開により、社会の発展と豊かなライフスタイルの確立に貢献するグローバルな企業グループを目指します。
(2)中期的な経営戦略等
当社グループは、国内食品事業、海外食品事業、食品関連事業の各事業セグメントにおいて、「創造と改革により成長性と収益性ある企業グループ」を目指し、以下を中期的な経営戦略の基本方針としております。
① 成長の加速
国内事業の安定成長と海外事業の拡大により、成長を加速させます。
② 経営効率の改善
トータルコストを見直し、コスト競争力のある強靭な企業体質を目指します。
③ 経営基盤の整備
社会に求められ、支持される存在であるために経営の進化を続けます。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2020年度から2022年度までの中期経営計画において、年度ごとに売上高と経常利益の金額を数値目標として設定しております。売上高については成長性を把握する指標、経常利益については事業の収益性を把握する指標と認識しており、重要視しております。
(4)経営環境
当社グループは、事業セグメントごとの経営環境を中長期的には以下のとおりと認識しております。一方、最近においては、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、グローバルなサプライチェーンの寸断等による影響のみならず、世界経済全体の悪化が懸念されており、一部地域では収束の気配が見られるものの、当面の見通しについては厳しいものが予想されます。
(国内食品事業)
国内食品事業を取り巻く経営環境は、全体として厳しい状況が継続すると想定しております。2019年10月に消費税率が8%から10%へ引き上げられました。食料品等の消費税率は8%に据え置かれたものの、全体的な消費の下押し圧力は避けられず、消費者の節約志向は一層強まると予想しております。一方、新型コロナウイルス感染症対策から、消費者の「内食需要」の高まりも見られ、2020年4月以降は国内における水産練り製品の販売高が前年同時期より1割程度伸張(「日本経済新聞」調べ)している等、明るい兆しも見えてきております。
雇用環境は、2019年までは有効求人倍率が過去最高水準に達しており、生産現場と物流現場においても人手不足の影響を受け人件費と物流費が上昇しております。当事業の事業所においても、要員確保に苦労する状況が続いております。しかしながら、今後、新型コロナウイルス感染症が収束するにあたっては、経済回復に伴い採用活動や要員確保にこれまでとは異なる影響があるものと考えております。
人件費等の上昇による省人化のニーズを受け、食品製造業においては各社の設備投資は積極的であり、また水産資源の世界的な需給の影響を受け、水産練り製品の原材料となるすり身価格が過去最高水準に達しているほか、今後、競合他社の生産能力とコスト競争力が高まることが予想されます。
中長期的には、総務省「平成27年(2015年)国勢調査」によると日本の総人口は2010年にピークに達し、今後、高齢化率を上昇させながら総人口は減少していくことが予測されております。国内食品事業の主力商品である水産練り製品は、60代から70代の年齢層の顧客をロイヤルユーザーとしており、統計上この年齢層の人口は安定して増加するとされております。また、共稼ぎや単身世帯の増加、女性の就業率上昇により、平均世帯人員の減少と世帯数の増加が進んでおります。これらの影響により、簡便性の高い商品や賞味期限を長期化した「ロングライフ」商品、健康志向に応える高付加価値食品の需要が増加し、加えて宅配、中食市場の拡大が予想されます。
(海外食品事業)
海外食品事業を取り巻く経営環境は、和食への関心が世界的に広がりを見せる中において、同時に健康志向も高まっており、成長・拡大が継続すると想定しております。アジア・アフリカの人口が増加し、特にアジア諸国の購買力が向上する中で、品質を重視する方向へ消費者の嗜好が変化しております。また、水産練り製品のグローバル商品となったカニ風味かまぼこは、当社グループにおいて年々生産数量が増加傾向にあり、当事業の主力生産拠点であるタイ王国の工場の供給が逼迫する状況となっております。
一方で米中貿易摩擦の長期化による米中両国経済の減速や英国のEU離脱問題、加えて新型コロナウイルス感染症による世界経済の不透明感や国際物流の停滞から予断を許さない状況が続いております。
(食品関連事業)
食品関連事業を取り巻く経営環境は、物流事業の参入規制・価格規制の撤廃等の規制緩和により物流のボーダーレス化が進む中、通信販売をはじめとする物流需要の増加による競争の激化が予想されます。
一方、安全・安心、環境への関心の高まりやトラック乗務員の労働環境改善の潮流を背景として物流事業に関する規制が強化され、管理コストの増加や運賃の上昇等コストが増加しております。これら経営環境の変化に端を発した物流業者間の提携や合併等、業界再編の動きが活発化すると予想されます。
また、AIやIoT等の高度化した情報技術と車の自動運転やドローン等の新技術が融合し、省人化への応用が活発化していくことにより、市場規模だけでなく物流の定義自体が変容していく可能性があります。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループを取巻く環境は、国内においては消費者の節約志向が一層強まる中、世界的な原材料費の高止まり傾向、生産現場と物流における人件費と物流費の上昇が起きております。また、海外では、世界的な和食への関心の広がり、健康志向の高まり等から、当社グループ事業の成長・拡大の機会が予想される中、現地の需要にマッチした商品の供給能力拡大が求められております。
こうした中で、当社グループが対処すべき課題は、以下のとおりと認識しております。
① 収益力強化への取組み
国内での市場環境が厳しい中、国内事業の安定成長のために、流通企業との直接取引による全国販売網・チルド配送システム等によって築いてきた水産練り製品シェア№.1(㈱富士経済「2020年食品マーケティング便覧」より)の強みを活かし、また物流の高度化にも取組むことで、既存商品市場でのより一層のシェア拡大に取組みます。
また、国内外における健康志向の高まりを事業機会とするため、水産練り製品によるたんぱく質摂取機能及び糖質0g麺®の糖質オフ機能等を訴求して、健康価値を備えたおいしい商品を多様なチャネルで提供してまいります。
② 海外事業拡大への取組み
当社グループの更なる成長のためには海外事業の拡大が必須であり、北米を中心とした海外の健康機能食品市場では、糖質0g麺®を「Healthy Noodle」として販売を拡大するともに、商品のローカライズを進め、新たなマーケットの開拓に取組んでまいります。
また、海外事業の成長性を加速させるため、新規事業エリアを積極的に開拓してまいります。
③ 商品のロングライフ化
食品業界では、消費者のライフスタイルの多様化に伴い、調理の簡便性・即食性・保存食等のロングライフ商品の需要が高まっており、チルド商品のロングライフ化のみならず、レトルト商品等の常温保存商品にも取組み、これらの需要に応えてまいります。
④ 競争力と成長性ある新商品開発と基盤となる研究開発の推進
世界的な和食への関心を背景とした「魚」の需要拡大、海洋環境の変化に起因する原材料価格の上昇を踏まえ、原材料の調達力と製造段階での配合ノウハウ等の使用段階からの一貫した競争優位性を追及します。
また、成長を加速させるため、食分野における既存事業と親和性の高い領域での商品開発等、新規事業分野の開拓に取組みます。
さらに、将来の成長に向けた「おいしさと健康」といった新たな商品価値創造の基盤となる基礎研究、また、「安全・安心」という商品価値向上のための商品の保存性・安全衛生の向上、容器包装の改良に向けた研究開発を推進します。
⑤ 財務体質の改善と経営基盤整備
更なる成長と経営効率の改善を図るためには、財務面からの経営の効率化を図る必要があります。収益性向上と資金の効率運用、さらには低収益性資産の圧縮にも努め、自己資本比率の向上と財務体質の改善に取組んでまいります。
また、今後の成長に向けての経営基盤として、グループの成長に資する有能な人材の確保・育成が必要と考えております。マーケティング・商品開発・製造技術・安全衛生・研究開発・海外市場開拓・内部統制等の各分野において、将来の当社グループの中核を担う有能な人材の確保と育成に取組んでまいります。
以下では、当社グループの事業の状況及び経理の状況に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクを記載しております。併せて、必ずしもそのようなリスクに該当しない事項についても、投資者の判断に重要な影響を及ぼすと当社グループが考える事項については、積極的な情報開示の観点から記載しております。
当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)事業環境の変化に関するリスク
① 原材料の市況と業績との関係について
当社グループの商品の主原料は、国内外から調達するスケソウダラのすり身をはじめとした水産資源であります。当社グループにおいては、安定的な原材料確保に努め、これらを複数のルートから調達しております。しかしながら、水産資源の減少や漁獲規制による水揚げ数量の減少、あるいは国際的な水産資源の需要変化に伴う供給減等により、原材料の価格が上昇する可能性があります。
さらに、海外での原油等の需給逼迫が起きた場合には、包装資材、容器類等の価格も上昇する可能性があります。
当社グループでは、原料調達国の多様化及び包装資材の見直し等を進め、原材料の調達価格の安定化を図っておりますが、こうした施策が奏功せず又は想定を超えて原材料市況が高騰した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 天候の変化と売上の影響について
当社グループの食品事業部門は、主力商品が水産練り製品であるため、季節に応じて需要の変動が生じます。特に、寒冷な時期に需要が増加する商品が多く、気温は当社グループの事業に影響を及ぼす要因となります。よって、夏季の長期化や暖冬といった温暖な天候の継続が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループではこれに対して、温暖な時期の需要を取り込むための新商品開発や販売促進活動の強化等、業績への影響を最小限に抑えるための対策を講じておりますが、秋冬期に想定以上の温暖な天候、特に暖冬傾向が続く場合は、おでん種を中心に売上が減少し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 価格競争について
当社グループは、主力商品である水産練り製品の市場環境が厳しいなかで、競合他社に対する差別化等の競争力の確保を図っておりますが、今後競争がさらに激化した場合には、販売数量の減少又は販売促進費用の増加等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 海外事業について
当社グループは、海外においても製造及び販売活動を行っております。事業を展開する各国における政治、経済、社会の変化等、予期せぬ事象により当該事業の活動に問題が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)当社グループの事業活動に関わるリスク
① 食品の安全性について
近年、食品業界におきましては、食品の安全性に対する関心が一層高まっております。
当社グループでは、顧客に安全な食品を提供するために当社商品衛生管理室及び㈱紀文安全食品センターを設置、また当社グループの工場には品質管理課を設けて品質衛生基準に基づき日々管理しております。
商品の製造ではHACCP(注)の考え方に則った衛生管理をしており、これを確実にするために、主要な工場では食品安全マネジメントシステムの認証取得を推進し、製造委託先及び仕入先についても品質衛生基準に基づく管理を行っております。
さらに㈱紀文安全食品センター及び当社グループ工場の品質管理課では微生物検査、理化学検査を実施し、食品の安全を保証する活動に努めております。
しかし万が一、提供する商品に問題が発生した場合には、社会的信用の低下等により商品の販売が悪化したり、商品の回収や損害賠償等にかかる費用が発生する等して、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また当社グループの枠組みを超えて、食品の安全を脅かすような事象や、社会全般にわたる重大な問題が発生した場合には、食品一般にかかる風評が波及して、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(注)HACCPとは、健康危害を及ぼす恐れがある危害要因をあらかじめ把握(Hazard Analysis)した上で、原材料の入荷から製品出荷までの全工程の中で、危害要因を除去及び低減させるために特に重要な工程(Critical Control Point)を管理し、製品の安全性を確保する衛生管理手法です。
② 業績の季節変動について
当社グループの主力製商品である水産練り製品・惣菜は10月~12月の第3四半期連結会計期間に需要が集中します。当社グループでは、国内において春夏商品のプロモーション展開、海外において通年での販売拡大に取組んでおりますが、第3四半期連結会計期間の売上高及び利益が他の四半期連結会計期間に比べ高くなる傾向があります。
従いまして、おでん・鍋物等の冬季需要とおせち料理等の正月商戦期間に当たる当該四半期連結会計期間の販売状況によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
連結業績(2020年3月期連結会計年度)
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売 上 高 |
営業利益又は 営業損失(△) |
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金額(百万円) |
百分比(%) |
金額(百万円) |
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当連結会計年度の第1四半期連結会計期間(4月~6月) |
21,221 |
20.8 |
△324 |
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当連結会計年度の第2四半期連結会計期間(7月~9月) |
23,199 |
22.7 |
△242 |
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当連結会計年度の第3四半期連結会計期間(10月~12月) |
32,843 |
32.1 |
2,655 |
|
当連結会計年度の第4四半期連結会計期間(1月~3月) |
24,987 |
24.4 |
665 |
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合 計 |
102,252 |
100.0 |
2,754 |
(注)1.当該業績数値については、EY新日本有限責任監査法人のレビューを受けておりません。
2.上記金額には消費税等を含んでおりません。
③ 為替レートの変動による影響について
当社グループは、原材料を海外から調達していると共に、海外においても製造・販売の事業を営んでおります。そのため、製商品と原材料の輸出入取引において為替変動の影響を受けております。為替変動リスクをヘッジするための為替予約取引を利用しておりますが、予測の範囲を超える急激な為替レートの変動が起きた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 顧客情報管理について
顧客情報管理につきましては、「個人情報管理規程」、「情報セキュリティガイドライン」等の社内ルールを制定・運用し、特に個人情報の取扱いに細心の注意を払っておりますが、万一外部漏洩事故等が発生し訴訟等の問題に発展した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)法的規制・訴訟に関するリスク
① 法的規制について
当社グループは日本国内におきましては、食品衛生法、食品表示法等の法的規制を受けていると共に、海外においても各国の法的規制を受けております。将来において現在予期し得ない法的規制が設けられた場合、当社グループの事業活動が制限され業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 訴訟による影響について
当社グループは、厳格な品質管理体制に基づき製品の製造をしております。
現在まで業績に影響を及ぼす訴訟を提起されている事実はありません。しかしながら、製品のクレームや事故による訴訟を提起された場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)自然災害等に関するリスク
当社グループの国内における工場等の事業所の多くは、東京都・神奈川県・千葉県・静岡県・岡山県・北海道に立地し、首都圏、上信越、中部、関西、中四国圏を中心に日本全国のマーケットをカバーしております。当社グループでは、非常事態時の事業継続のための供給体制を整備しておりますが、消費地又は製造拠点において大規模な地震や水害等が発生した場合には、消費地の得意先店舗の休業や当社グループ工場の操業中断による売上高の減少、さらに設備の修復のための費用の発生、物流の停滞等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、新種の感染症等の世界的な大流行が発生した場合には、同様の理由により国内のみならず、海外も含めた当社グループ全体の業績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大しており、当社グループは感染症拡大を防止するため、衛生管理の徹底や不要不急の出張自粛・内外でのリモート会議の利用・テレワーク・時差出勤等の効率的な事業運営を実施しております。新型コロナウイルス感染症が当社グループに及ぼす影響は現時点では重大なものとはなっておりませんが、さらに感染が拡大した場合、社員の感染による操業停止や世界的なサプライチェーンの停滞等により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。
(5)財務状況に関わるリスク
① 借入依存度について
当社グループの借入依存度(総資産における長期借入金、短期借入金、社債を合計した金額の割合)は、2020年3月期で54.9%であります。借入実行に際しては金利動向に応じ、適宜、変動ないし固定金利にて調達している他、金利スワップ等のデリバティブ取引を活用することで、支払利息の増加を防いでおりますが、今後予期せず金利水準が上昇した場合は、当社グループが望む条件での資金調達が十分に行えず、業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 固定資産の減損に係るリスク
当社グループでは、2017年3月期におきまして97億17百万円の固定資産の減損損失を計上いたしました。また、2018年3月期には2億92百万円、2019年3月期においては3億96百万円、2020年3月期においては1億90百万円の固定資産の減損損失を計上いたしました。
当社グループでは生産工場の土地建物等を自社保有しており、設備投資の実施にあたっては事前に収益性や投資回収の可能性について様々な観点から検討を行っております。しかしながら、将来において事業環境の急変等により業績が悪化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 退職給付会計に係る変動リスク
当社グループの退職給付に係る資産及び負債は、年金資産と退職給付債務の動向によって変動します。
退職給付費用及び退職給付債務は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて算定されております。その前提条件が変更された場合や企業年金基金の運用成績が著しく悪化した場合には、年金資産、退職給付債務及び退職給付費用が大きく変動し、当社グループの財政状態または業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は215億88百万円となり、前連結会計年度末に比べ19億71百万円減少いたしました。この主な要因は商品及び製品が7億27百万円増加した一方で、現金及び預金が14億63百万円、受取手形及び売掛金が11億45百万円減少したことによるものであります。
固定資産は307億91百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億24百万円減少いたしました。この主な要因は(有形)リース資産が10億62百万円増加した一方で、建物及び構築物が3億48百万円、退職給付に係る資産が16億71百万円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は、523億79百万円となり、前連結会計年度末に比べ27億96百万円減少いたしました。
(負債)
当連結会計年度末における流動負債は241億46百万円となり、前連結会計年度末に比べ18億54百万円減少いたしました。この主な要因は短期借入金が1億75百万円増加した一方で、支払手形及び買掛金が16億47百万円、未払金が3億45百万円減少したことによるものであります。
固定負債は246億28百万円となり、前連結会計年度末に比べ9億85百万円増加いたしました。この主な要因はリース債務が10億86百万円増加した一方で、繰延税金負債が5億86百万円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、487億75百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億69百万円減少いたしました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は36億4百万円となり、前連結会計年度末に比べ19億27百万円減少いたしました。この主な要因は親会社株主に帰属する当期純利益9億83百万円の計上により利益剰余金が8億87百万円増加した一方で、退職給付に係る調整累計額が27億69百万円減少したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は6.6%(前連結会計年度末は9.6%)となりました。
当第3四半期連結累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年12月31日)
(資産)
当第3四半期連結会計期間末における資産合計は603億94百万円となり、前連結会計年度末に比べ80億14百万円増加いたしました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ85億36百万円増加し、301億24百万円となりました。これは主に、商品及び製品が12億13百万円減少した一方、現金及び預金が11億72百万円増加、受取手形及び売掛金が86億49百万円増加したことによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ5億21百万円減少し、302億69百万円となりました。これは主に退職給付に係る資産が10億92百万円増加した一方、売却により土地が14億71百万円減少したことによるものです。
(負債)
当第3四半期連結会計期間末における負債合計は550億45百万円となり、前連結会計年度末に比べ62億70百万円増加いたしました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ78億65百万円増加し、320億11百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金が29億83百万円増加、短期借入金が33億30百万円増加したことによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ15億94百万円減少し、230億34百万円となりました。これは主に繰延税金負債が4億22百万円増加した一方、長期借入金が19億76百万円減少したことによるものです。
(純資産)
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は53億48百万円となり、前連結会計年度末に比べ17億44百万円増加いたしました。これは主に為替換算調整勘定が2億54百万円減少した一方、利益剰余金が19億62百万円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は8.6%(前連結会計年度末は6.6%)となりました。
② 経営成績の状況
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
当連結会計年度におけるわが国の経済は、世界経済の減速の影響を受け景気は足踏み状態となりました。特に消費税率引上げ直後の10~12月期の実質GDP成長率は、年率換算では△7.1%と大幅なマイナスを記録しました。さらに新型コロナウイルス感染症の世界的拡大に伴う経済活動の停滞により景気は大幅に後退する兆しを見せております。
食品業界においては、消費者の節約志向が依然根強く、価格競争が激しい市場環境となっております。また、人手不足を背景とした人件費や物流コストの上昇に加え、原材料価格の高騰により収益が圧迫される厳しい経営環境となりました。
このような状況のもとで、当社グループは「創造と改革により成長性と収益性のある企業グループ」を目指し売上の拡大と経営効率の改善に向けた取組み、将来の成長に向けた体制の整備を推進してまいりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、売上高1,022億52百万円(前年同期比1.0%減)、営業利益27億54百万円(同6.2%増)、経常利益23億7百万円(同12.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益9億83百万円(同107.2%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(国内食品事業)
国内食品事業では、国内において食品の製造及び販売を行なっております。
主力である水産練り製品類は、業界内での競争が激化する中、新商品の投入や健康価値を訴求するプロモーションの実施、簡便や即食需要にお応えする商品群の拡充に取組みました。惣菜類は、健康や美容を意識されたお客様に支持されている麺状商品のバリエーションの拡大、レンジ対応やそのまま召し上がれる等、利便性を高めた商品の展開を強化してまいりました。
利益面では原材料価格の高騰に対応するため、生産性の改善、コスト削減に取り組むとともに一部の商品の価格改定を実施いたしました。
この結果、売上高726億84百万円(同2.7%減)、セグメント利益15億28百万円(同19.2%増)となりました。
(海外食品事業)
海外食品事業では、海外において食品の製造及び販売を行なっております。
海外食品事業では、北米において「Healthy Noodle(糖質0g麺®)」、カニ風味かまぼこの新規拡大やローカルマーケットへのさらなる浸透を進め売上を伸長しましたが、天候の影響等により農産物の輸出が減少しました。アジア地域では、香港、韓国において現地経済情勢の悪化に伴い売上は減少いたしました。一方、製造拠点であるタイは、米国、中国向けの輸出が好調で売上は伸長したものの為替影響により、利益面で苦戦いたしました。
この結果、売上高109億23百万円(同1.8%増)、セグメント利益7億87百万円(同16.6%減)となりました。
(食品関連事業)
食品関連事業では、国内において食品の配送等、食品に関連した事業を行っております。
物流関連では、人手不足が深刻化し、労働環境の改善が課題となっている経営環境でありますが、取扱物量の増加に伴い売上は前期を上回りました。しかしながら、原価率の悪化等により利益面では厳しい状況となりました。その他関連事業は、売上、利益ともに好調に推移いたしました。
この結果、売上高186億44百万円(同4.5%増)、セグメント利益4億26百万円(同9.5%増)となりました。
当第3四半期連結累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年12月31日)
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、政府の経済対策等により、個人消費や生産・輸出については穏やかな持ち直しの兆しはあるものの、企業収益の減少や雇用情勢の悪化等、景気は先行き不透明な状況のまま推移しております。
当社グループ関連業界におきましては、国内外とも小売市場では消費者の生活様式と購買動向の変化を背景とした内食需要が引き続き増加しているものの、飲食店向け等の業務用市場は低迷を続けており、物流コストや人件費の上昇等も見込まれる等依然として厳しい経営環境となっております。
このような環境下において、当社グループでは「食を通じておいしさと楽しさを提供し、お客様の明るく健康な生活に貢献する会社」というビジョンのもと付加価値の高い魅力ある商品開発に取組み、高まる健康志向や簡便志向、ロングライフ需要にお応えする製品を投入することで売上の確保を図るとともに、原材料の安定した購入、生産性向上、コスト削減に取組み利益の拡大に努めました。
また、食生活を支える社会的なインフラとしての役割を自認し、お客様に安全・安心な製品を安定して供給するため、社員の感染防止策を徹底し事業活動を遂行してまいりました。
これらの結果、経営成績は、売上高764億52百万円、営業利益32億29百万円、経常利益28億54百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益20億58百万円となりました。
なお、当社グループの業績は、主要な事業である水産練り製品の需要が特に秋冬期に集中するため、季節変動があります。
連結業績(2021年3月期 第3四半期連結累計期間)
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売上高 |
営業利益又は 営業損失(△) |
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金額(百万円) |
百分比(%) |
金額(百万円) |
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当連結会計年度の第1四半期連結会計期間(4月~6月) |
21,297 |
27.9 |
△100 |
|
当連結会計年度の第2四半期連結会計期間(7月~9月) |
22,988 |
30.0 |
△8 |
|
当連結会計年度の第3四半期連結会計期間(10月~12月) |
32,165 |
42.1 |
3,337 |
|
合 計 |
76,452 |
100.0 |
3,229 |
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(各セグメントの売上高は、外部顧客に対するものであります。)
(国内食品事業)
国内食品事業では、国内において食品の製造及び販売を行っております。
個人のお客様を中心とした食品スーパー等においては、春夏期の新商品が好調であったこと、年間を通じて取り組んでいる商品の健康価値を訴求する販売促進策が奏功したこと、正月関連商品が堅調であったことに加えて、コロナ禍による消費行動変化の後押しを受けたことにより好調に推移いたしました。
一方、緊急事態宣言以降、都心立地の多いコンビニエンスストアの来店客数の減少とレジ横おでん販売の縮小や飲食店の営業時間の短縮等により、これらに関連する売上は減少したものの影響は軽微でありました。
以上の結果、当セグメントの売上高は569億47百万円となり、セグメント利益は23億43百万円となりました。
(海外食品事業)
海外食品事業では、海外において食品の製造及び販売を行っております。
お客様の健康志向をとらえた「Healthy Noodle(糖質0g麺®)」が米国で大きく伸長したことや、コロナ禍によるステイホームの影響で同じく米国や香港、シンガポールで小売部門への水産練り製品の卸売が拡大したこと等の押上げ要因があった一方で、現状では回復傾向にあるもののアジア・欧米諸国の感染拡大が深刻化した4月以降、飲食店の営業中止により業務用部門は大幅に落ち込みました。この影響を最も受けたタイをはじめ、中国、ヨーロッパでのカニ風味かまぼこの売上が大きく減少しました。
以上の結果、当セグメントの売上高は62億94百万円となり、セグメント利益は4億37百万円となりました。
(食品関連事業)
食品関連事業では、国内において食品の運送、その他食品に関連した事業を行っております。
当セグメントの中心である運送事業においては、コロナ禍の影響で百貨店の共同配送、コンビニエンスストア向け、業務用の物量が大幅に減少し、小売向けの物量は増加したものの苦戦いたしました。
以上の結果、当セグメントの売上高は132億10百万円となり、セグメント利益は4億84百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の期末残高は、営業活動によるキャッシュ・フロー1億24百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フロー10億31百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フロー4億73百万円の支出により、前連結会計年度末に比べ14億21百万円減少し25億60百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1億24百万円(前年同期は6億41百万円の支出)となりました。この主な増加要因は税金等調整前当期純利益20億79百万円、減価償却費17億54百万円があったこと等であります。
一方で、主な減少要因は退職給付に係る資産及び負債の減少額23億52百万円、たな卸資産の増加額3億53百万円、仕入債務の減少額16億54百万円及び法人税等の支払額3億22百万円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は10億31百万円(前年同期は9億94百万円の支出)となりました。この主な減少要因は有形固定資産の取得による支出8億27百万円及び無形固定資産の取得による支出2億8百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は4億73百万円(前年同期は3億78百万円の支出)となりました。この主な減少要因はリース債務の返済による支出6億62百万円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
第82期連結会計年度及び第83期第3四半期連結累計期間の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
第82期連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
第83期第3四半期連結累計期間 (自 2020年4月1日 至 2020年12月31日) |
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|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
金額(千円) |
|
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国内食品事業 |
60,641,835 |
98.5 |
47,082 |
|
海外食品事業 |
7,900,736 |
108.1 |
3,734 |
|
食品関連事業 |
- |
- |
- |
|
合 計 |
68,542,572 |
99.5 |
50,817 |
(注)1.金額は販売価格によっており、上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2.食品関連事業は、食品の配送等を主な事業とするセグメントであることから、生産に該当する事項がありませんので、記載しておりません。
3.第83期第3四半期連結累計期間においては、前期は四半期連結財務諸表を作成しておりませんので、前年同期比を記載しておりません。
b.受注実績
当社グループは、見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
c.販売実績
第82期連結会計年度及び第83期第3四半期連結累計期間の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
第82期連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
第83期第3四半期連結累計期間 (自 2020年4月1日 至 2020年12月31日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
金額(千円) |
|
|
国内食品事業 |
72,684,695 |
97.3 |
56,947,053 |
|
海外食品事業 |
10,923,073 |
101.8 |
6,294,816 |
|
食品関連事業 |
18,644,851 |
104.5 |
13,210,225 |
|
合 計 |
102,252,620 |
99.0 |
76,452,095 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.第83期第3四半期連結累計期間においては、前期は四半期連結財務諸表を作成しておりませんので、前年同期比を記載しておりません。
4.第82期連結会計年度及び第83期第3四半期連結累計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しており、連結財務諸表の作成に当たり、資産、負債、収益及び費用の報告に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。これらの見積り及び仮定に基づく会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、次の会計方針は、連結財務諸表における重要な見積りの判断に影響を及ぼすものと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
a.退職給付会計の基礎率
当社グループは、確定給付型を含む複数の退職給付制度を有しております。
確定給付制度の債務の現在価値及び関連する勤務費用等は、数理計算上の仮定に基づいて算定しております。数理計算上の仮定については、割引率や予想昇給率等の変数についての見積り及び判断が求められます。
数理計算上の仮定は、経営者の最善の見積りと判断により決定しておりますが、将来の不確実な経済条件の変動結果によって影響を受ける可能性があり、見直しが必要となった場合、連結財務諸表において認識する金額に重要な影響を与える可能性があります。
b.固定資産の減損
当社グループは、減損の認識の判定及び測定を行う単位として資産のグルーピングを行い、営業活動から生じる損益が継続してマイナスである等、減損の兆候がある資産又は資産グループについては、減損の認識の要否を判定しております。
工場・支社等については、回収可能価額を使用価値により測定し、割引後の将来キャッシュ・フローにより算定しております。将来キャッシュ・フローの見積額がマイナスとなった場合には、使用価値を零と評価しております。事業の用に供していない遊休資産については、帳簿価額を不動産鑑定士による不動産鑑定評価額等を基に算定した正味売却価額により評価しております。
当該見積り及び仮定については、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果が異なった場合には、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において、固定資産の減損損失(特別損失)が発生する可能性があります。
c.繰延税金資産の回収可能性
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できること、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産に計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りとなるため、事業環境等の変化により見積りが減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(売上高)
当連結会計年度の売上高は1,022億52百万円(前連結会計年度比9億85百万円の減少)となりました。
各報告セグメントの売上高は次のとおりであります(各セグメントの売上高は、外部顧客に対するものであります)。
a.国内食品事業
国内においては、新商品の投入や健康、美容を意識されているお客様に支持を頂いている商品バリエーションの拡大や商品価値の訴求プロモーションの実施、レンジ対応やそのまま召し上がれる等の簡便や即食需要にお応えする利便性の高い商品群の展開を強化してまいりました。
この結果、国内食品事業に係る売上高は726億84百万円(連結売上高に占める割合は71.1%)となりました。
b.海外食品事業
海外においては、北米にて天候の影響等により農産物の輸出が減少したものの、健康、美容を意識されているお客様のニーズが高く「Healthy Noodle(糖質0g麺®)」が伸長、カニ風味かまぼこについても新規拡大やローカルマーケットへのさらなる浸透を進め、売上が伸長しました。
この結果、海外食品事業に係る売上高は109億23百万円(同10.7%)となりました。
c.食品関連事業
当セグメントの中心である運送事業においては、業界全体では全国的に慢性的なトラック乗務員不足であるものの取扱物量の増加に伴い、売上は前期を上回りました。
この結果、食品関連事業に係る売上高は186億44百万円(同18.2%)となりました。
(売上原価、売上総利益)
当連結会計年度の売上原価は784億59百万円(前連結会計年度比7億27百万円の減少)、売上総利益は237億93百万円(同2億57百万円の減少)となりました。各報告セグメントの売上原価は次のとおりであります。
a.国内食品事業
売上高については、お客様のニーズにお応えすべく商品バリエーションの拡大やプロモーションの実施を行ないましたが、前年を下回りました。
一方、原材料価格の高騰に対応するため、生産性の改善、コスト削減に取り組むとともに一部の商品の価格改定を実施したことにより、売上総利益率が改善いたしました。
b.海外食品事業
売上高については、アジア諸国の現地経済情勢の悪化に伴い減少したものの北米において健康や美容を意識したヘルシー商品が伸長し前年を上回ったものの、為替影響により利益面では苦戦いたしました。
c.食品関連事業
売上高については、運送事業において取扱物量の増加に伴い前年を上回ったものの、業界全体での人手不足、トラック乗務員不足が深刻化する中、売上原価の上昇により売上総利益率が悪化いたしました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は210億39百万円(前連結会計年度比4億16百万円の減少)、営業利益は27億54百万円(同1億59百万円の増加)となりました。前期からの主な増減内容は次のとおりであります。
a.物流協賛金
主に、国内食品事業において、商品の拡販を目的とした流通小売業等に対する物流協賛金が増加となり前年から53百万円増加いたしました。
b.運送費
売上高の減少に伴う顧客への商品配送に係る運送費が減少したことにより前年から1億6百万円減少いたしました。
c.人件費
退職給付費用に係る数理計算上の差異の償却額が減少したこと等により前年から2億14百万円減少いたしました。
(経常利益)
当連結会計年度の営業外収益は2億65百万円、営業外費用は7億11百万円、経常利益は23億7百万円となりました。主な内容は次のとおりであります。
a.営業外収益
投資先からの受取配当金32百万円、持分法による投資利益52百万円、為替差益1億30百万円等を計上いたしました。
b.営業外費用
金融機関等からの借入に係る利息6億9百万円等を計上いたしました。
(税金等調整前当期純利益)
当連結会計年度の特別利益は16百万円、特別損失は2億45百万円、税金等調整前当期純利益は20億79百万円となりました。主な内容は次のとおりであります。
a.特別利益
固定資産売却益9百万円、投資有価証券売却益7百万円を計上しております。
b.特別損失
遊休資産である土地等に係る減損損失1億90百万円、投資有価証券評価損38百万円、水産練り製品製造設備等の除却により固定資産除売却損15百万円等を計上いたしました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税は3億91百万円、法人税等調整額は6億82百万円、非支配株主に帰属する当期純利益は22百万円を計上しております。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は9億83百万円となりました。
なお、当社グループの前連結会計年度及び当連結会計年度の財政状態については「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載しているとおりであります。
当第3四半期連結累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年12月31日)
(売上高)
当第3四半期連結累計期間の売上高は764億52百万円となりました。報告セグメントの売上高は次のとおりであります(各セグメントの売上高は、外部顧客に対するものであります)。
a.国内食品事業
個人顧客を中心とした食品スーパー等においては、春夏期の新商品や年間を通じて取り組んでいる健康価値を促進する販売促進策が奏功し、好調に推移いたしました。また、年末年始の消費者行動の変容により正月関連商品も堅調でありました。
一方、緊急事態宣言以降、都心立地の多いコンビニエンスストアの来店客数の減少とレジ横おでん販売の縮小や飲食店の営業時間の短縮等により、これらに関連する売上は減少したものの、当セグメントにおける影響は軽微でありました。
この結果、国内食品事業に係る売上高は569億47百万円(連結売上高に占める割合は74.5%)となりました。
b.海外食品事業
顧客の健康志向をとらえた「Healthy Noodle(糖質0g麺®)」が米国で伸長したことや、コロナ禍によるステイホームの影響により、小売部門への卸売販売が拡大しております。一方、各国での感染症拡大により、飲食店の営業中止により業務用部門は大幅に落ち込んでおります。
この結果、海外食品事業に係る売上高は62億94百万円(同8.2%)となりました。
c.食品関連事業
当セグメントの中心である運送事業においては、コロナ禍の影響で百貨店の共同配送やコンビニエンスストア向け、業務用の物量が大幅に減少し、小売向けの物量は増加したものの、全般的には苦戦いたしました。
また、飲食店を展開している店舗においては、営業時間の短縮や内食機会の増加の影響を受け、大幅に落ち込んでおります。
この結果、食品関連事業に係る売上高は132億10百万円(同17.3%)となりました。
(売上原価、売上総利益)
当第3四半期連結累計期間の売上原価は573億63百万円、売上総利益は190億88百万円となりました。報告セグメントの売上原価は次のとおりであります
a.国内食品事業
売上高については、新商品や通期での取組み、正月関連商品が堅調に推移したことにより、概ね当初見通しどおりに推移いたしました。
一方、売上原価については、製品の販売増による工場稼働の向上と特売の減少、工場の合理化と製造コストの見直し等により、売上総利益率が改善しております。
b.海外食品事業
売上高が予算を下回ったことに加え、タイ国の製造工場の製造固定費が影響し、売上総利益率が悪化しております。
c.食品関連事業
運送事業において、百貨店の共同配送やコンビニエンス向け、業務用の物量の落ち込みの影響により、売上高が減少しております。
一方、利益面においては、前期より配送業者の配送トラックが逼迫したことから配送コストが増加しておりましたが、顧客と交渉により顧客単価の値上げが図られた結果、売上総利益が改善しております。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当第3四半期連結累計期間の販売費及び一般管理費は158億59百万円、営業利益は32億29百万円となりました。当初見通しからの主な増減内容は次のとおりであります。
a.運送費
コロナ禍での輸出が制限されたことにより、主に海外食品事業において減少しております。
b.人件費
コロナ禍による緊急事態宣言以降、国内外において働き方が大きく変化しております。テレワークの実施や取引先への訪問や国内外の移動制限により時間外労働が抑制されております。
c.不動産賃借料
食品関連事業において、物流センターを移転したこと等により減少しております。
d.旅費交通費
コロナ禍により取引先への訪問や国内外の出張が制限されたことにより、オンライン会議が活用され、当初予算から大幅に減少しております。
(経常利益)
当第3四半期連結累計期間の営業外収益は1億3百万円、営業外費用は4億78百万円、経常利益は28億54百万円となりました。主な内容は次のとおりであります。
a.営業外収益
投資先からの受取配当金34百万円、持分法による投資利益29百万円、助成金収入23百万円等を計上しております。
b.営業外費用
金融機関等からの借入に係る利息4億33百万円等を計上しております。
(税金等調整前四半期純利益)
当第3四半期連結累計期間の特別利益は4百万円、特別損失は87百万円、税金等調整前四半期純利益は27億71百万円となりました。主な内容は次のとおりであります。
a.特別利益
投資有価証券売却益3百万円等を計上しております。
b.特別損失
水産練り製品製造設備等に係る減損損失70百万円、水産練り製品製造設備等の除却により固定資産除売却損13百万円等を計上しております。
(親会社株主に帰属する四半期純利益)
当第3四半期連結累計期間の法人税、住民税及び事業税は2億95百万円、法人税等調整額は3億81百万円、非支配株主に帰属する四半期純利益は35百万円を計上しております。
この結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は20億58百万円となりました。
なお、当社グループの当第3四半期連結累計期間の財政状態については「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載しているとおりであります。
③ キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度に係るキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性について
a.資金需要
当社グループの運転資金需要は、原材料・商品仕入の他、人件費、物流費等の販売費及び一般管理費が主なものであります。また、設備資金需要は、既存の工場の改修のための設備投資が主なものであります。
今後、グローバルな事業展開を行うにあたり、成長市場への進出、新商品開発等の事業拡大及び省力化のための設備更新の投資を行っていく予定であります。
b.資本政策
当社グループは、事業活動のための適切な資金の調達及び適切な流動性を安定的に確保することを基本方針としております。
現在は、短期的な運転資金の需要に対しては自己資金及び金融機関からの短期借入により対応し、また長期的な運転資金及び設備資金の需要に対しては必要に応じて金融機関からの長期借入またはファイナンス・リースの利用により調達を行っております。今後は、エクイティファイナンスを含めた多様な調達方法を資金需要の額や使途に合わせて柔軟に検討していく予定であります。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑥ 経営戦略の現状と見通し
「食を通じておいしさと楽しさを提供し、お客様の明るく健康な生活に貢献する会社」を当社グループのビジョンに掲げ、中期的な経営戦略の基本方針に基づいた事業セグメントごとの具体的取組を着実に進めてまいります。
⑦ 経営者の問題意識と今後の方針
経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
当社グループでは、差別化された技術を開発するため、当社研究開発室が中心となり研究開発活動に積極的に取組んでおります。
当社の研究開発活動は、製品に関連する新技術・新工法の開発、製品の健康価値に関する研究及び新規事業に関する研究が大きなテーマであります。当社主要原料であるスケソウダラへの近年の欧米や中国からの需要増に伴う価格高止まり傾向や、消費者の低価格指向の強まりと健康志向の高まり等により、当社を取り巻く環境が大きく変動しております。そうした環境下でも安定した経営活動を継続するために、水産練り製品原料の多様化に対応するための研究開発及び大豆タンパク加工食品の研究開発を中心に活動を行っております。当連結会計年度における主要な研究開発は次のとおりであります。
基盤技術の高度化研究では、水産練り製品原料の多様化対応技術の開発に取組んでおります。湯加熱とジュール加熱(通電加熱)との加熱工法比較試験を行った結果、ジュール加熱工法において、従来の知見とは異なる新しい発見がありました。今後、この成果を活かした新工法の開発を推進いたします。
また、健康志向に対応した研究開発では、大豆発酵素材を使った試作品の試験販売を行った他、マウスやラットを使った糖質0g麺®やはんぺんの機能性評価を行い、その成果を論文投稿いたしました。
この他、事業領域・技術領域を拡大するための技術開発では、大豆タンパク加工食品として大豆ヨーグルト様食品や大豆チーズ様食品等、大豆を使った乳発酵食品の開発に取組んだ他、天然植物素材の外部製造委託試験やマウスを使った機能性評価試験を行い、その成果を論文投稿いたしました。
これらの結果として、当連結会計年度において支出した研究開発費は
なお、これらの研究開発は基礎技術の確立が中心であり、いずれも当社のみで行っております。その成果は当社グループ全体の製造・販売活動に還元しており、各セグメントには配分できないため、セグメント別の記載はしておりません。
当第3四半期連結累計期間(自 2020年4月1日 至 2020年12月31日)
当第3四半期連結累計期間における研究開発活動は、差別化された技術を開発するため、当社研究開発室(2020年6月30日より商品開発室研究開発部へ組織変更)が中心となり研究開発活動に積極的に取組んでおります。
基盤技術の高度化研究では、水産練り製品原料の多様化対応技術の開発に取組んでおり、各種すり身の特性を把握することでジュール加熱による新たな加熱工法の研究開発を行っている他、新たな原料探索研究の一端として、これまで利用実績のない「未利用魚」のすり身品質評価試験を行い、そのゲル化特性を発見しております。
健康志向に対応した研究開発では、機能性素材である大豆発酵素材について論文投稿の他、糖質0g麺®の機能性に関する学術発表、はんぺん・つみれ類の機能性評価に関する論文投稿を行っております。
この他、事業領域・技術領域を拡大するための技術開発では、大豆タンパク加工食品として大豆チーズ様食品の開発に取組み、熟成条件の違いによる異なるテクスチャー・性質を有する試作品を調製いたしました。また、天然植物素材の獣医臨床試験により有用な結果を得たため、事業化に向けて国内特許を取得いたしました。
当社グループの研究開発費は
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。