当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性のあると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。
なお、文中における将来に関する事項は、当四半期報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営統合に関するリスク
当社は、2021年7月14日付で共同株式移転の方式により、大日本コンサルタント株式会社及び株式会社ダイヤコンサルタントの完全親会社として設立されましたが、経営統合により期待されるシナジー効果が十分に発揮されない場合には、当社グループの業務運営、経営成績、財政状態などに重要な影響を及ぼす可能性があります。
(2) 経営環境の変化について
当社グループは、受注のほとんどを国や地方自治体等の官公庁に依存しております。官公庁以外では電力会社等のエネルギー関連の受注を主力としております。このため、政権交代や政策転換、国家的緊急事態の発生等により、公共事業予算の組替えや削減等が実施された場合には、当社グループの受注高が減少し、必要な受注量を確保できず、売上高の減少により業績に影響を与える可能性があります。また、価格競争が激化し、受注単価の下落傾向が継続した場合には、当社グループの利益減少により業績に影響を及ぼす可能性があります。エネルギー関連では原子力に係る政策転換が行われた場合には、同関連の受注高が減少し、業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは、当該リスクへの対応策として、他のエネルギー関連業務やエネルギー以外の民間受注及び海外事業の拡大に向けた営業活動を強化するなど取引先の分散化に取り組んでおります。また、今後の経営環境の変化に応じた事業戦略の見直し等を的確に行うよう対策を講じております。
(3) 自然災害、感染症等について
当社グループは、大規模な地震や台風・豪雨・河川氾濫等の自然災害や火災等の事故の発生により従業員や事業所が大規模な被害を受けた場合には、主要な設備やデータの損傷等により正常な事業活動が困難となります。また、新型コロナウイルス感染症のような感染症によるパンデミック等の異常事態の収束が長期化し日本経済の景気が大きく低迷した場合には、発注者からの要請による業務中断、関係機関協議や現地作業の制限、地方自治体での発注先送りや公共事業量の減少等のリスクが懸念され、当社グループの業績に著しい影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、当該リスクへの対応策として、事業継続計画(BCP)の策定およびそれに基づく具体的な整備と定期的な点検・訓練を推進するとともに、在宅勤務やサテライトオフィス等のテレワーク環境の整備、安否確認システムの導入等を行っております。そして、早期受注に向けた積極的な応札による業務量の確保、テレワーク環境における生産性向上を図るためのデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に取り組み、事業リスクの最小化に向けた施策を講じております。
(4) 成果品に対する瑕疵責任について
当社グループは、建設コンサルタント事業及び地質調査事業による成果品を提供しておりますが、成果品のミスが原因で重大な不具合が生じる等の瑕疵責任が発生し、多額の賠償請求を受けた場合や指名停止等の行政処分を受けた場合には、当社グループの業績に著しい影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、当該リスクへの対応策として、品質マネジメントシステムISO9001の認証を受けるとともに、全社的な品質方針を定め、品質管理体制の強化を図り、常に品質の確保と向上に努めております。また、万が一瑕疵が発生した場合に備えて、建設コンサルタント損害賠償責任保険に加入しております。
(5) コンプライアンスについて
当社グループは、事業活動にあたり、会社法、金融商品取引法、独占禁止法、下請法、労働基準法などの法的規制の適用を受けております。これらの法令等に違反した場合には、法令による処罰・訴訟の提起・社会的制裁を受け社会からの信頼を失い、当社グループの業績に著しい影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、所管官庁から建設コンサルタント登録、測量業者登録及び地質調査業者登録等の許認可を受けて事業活動を実施しており、将来、何らかの理由により当該許認可の取り消しまたは更新が認められない場合、もしくは今後、これらの法律等の改廃または新たな法令規制が制定された場合には、当社グループの業績に著しい影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、当該リスクへの対応策として、すべての役員及び従業員に対して、コンプライアンスに関する啓発活動や研修等による社内教育を実施し、コンプライアンス意識の向上に努めております。また、CSR本部が中心となり、コンプライアンスを含めたCSR活動全般を推進しております。
(6) 人材の確保・育成について
当社グループは、優秀で高度な専門性を有する技術者によって支えられており、当社グループが今後も高い競争力を維持していくためには継続して優秀な人材の確保・育成が重要な課題となります。しかし、少子高齢化が進む中で、人材の獲得競争が激化しており、人材の確保及び後継者の育成が計画通りに実施されず、優秀な人員が確保できない場合には、事業活動において生産性が低下し、当社グループの業績に著しい影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、当該リスクへの対応策として、インターンシップ等を活用した積極的な採用活動により、有能な新卒社員の計画的な採用に加え、即戦力となる中途社員の採用を推進し、人材の確保に努めております。また、階層別研修や専門教育研修等の充実化を図るとともに、次世代育成支援にかかる行動計画や女性活躍にかかる行動計画を定めて雇用環境の整備を進めるなど、優秀な人材の確保・育成に努めております。また、福利厚生の充実や多様な働き方を推進するなど、人材の流出に対応した各種施策に取り組んでおります。
(7) 情報セキュリティについて
当社グループは、事業活動を通して、顧客から機密情報を入手することがあり、また、当社グループ自身の専門技術を用いた各種サービスを提供しており、経営上・技術上の機密情報を保有しております。万が一、標的型サイバー攻撃やランサムウェアなどによるサイバー攻撃、不正アクセス、コンピューターウイルスの侵入等により、これらの情報が流失した場合や重要データの破壊、改ざん、システム停止等が生じた場合には、事業活動の停止や当社グループの社会的信用の失墜、被害を受けた方への損害賠償等の多額の費用が発生するなど、当社グループの業績に著しい影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、当該リスクへの対応策として、情報セキュリティに関する規程を整備し、管理体制を強化するとともに、ランサムウェアに対する行動規範を策定し、すべての役員及び従業員に対する情報セキュリティ研修や標的型攻撃メール訓練等を実施し、セキュリティ意識の向上に努めております。
当社は、2021年7月14日付で共同株式移転の方式により、大日本コンサルタント株式会社及び株式会社ダイヤコンサルタントの完全親会社として設立されました。当四半期報告書は設立第1期として最初に提出するものであるため、前連結会計年度及び前年同四半期連結累計期間との対比は行っておりません。なお、文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営成績の状況
当第1四半期連結累計期間におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として厳しい状況にある中、感染拡大の防止策を講じつつ、ワクチン接種を促進し、各種政策の効果や海外経済の改善もあって、持ち直しの動きが続いております。しかし、国内外の感染症の動向に十分注意する必要があり、景気の先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループが属する建設コンサルタント業界及び地質調査業界の経営環境は、2021年度の公共事業関係予算は、前年度までの「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」の後に「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」として、5年間延長されており、国内の公共事業を取り巻く環境は、堅調に推移していくものと考えられます。
このような状況の下で、当社グループは、今期が初年度となる第1次中期経営計画(2021年7月から2024年6月まで)において、企業理念として定めた「大地と空間、人と社会の可能性を引き出し、未来を拓く」の実現に向けて、「シナジー効果の創出による事業拡大」と「経営基盤の整備・強化」を基本方針として設定いたしました。これらの基本方針に基づき、中期経営計画の最終年度となる2024年6月期の目標である受注高340億円、売上高340億円、営業利益24億円の達成に向けて取り組んでおります。
これらの結果、当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の業績は、受注高は78億5百万円、受注残高は206億1千8百万円、売上高は63億2千6百万円となりました。利益面におきましては、経営統合に関連してのれん償却や会社設立費等の一時的な費用1億4千万円を計上した結果、営業損失は7千9百万円、経常損失は7千3百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失は1億2千2百万円となりました。
なお、当社グループのセグメントは、総合建設コンサルタント事業のみの単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
(2)財政状態の分析
当第1四半期連結会計期間末における資産合計は、169億4千3百万円となりました。うち、現金及び預金が20億5千4百万円、受取手形及び売掛金が5億7千2百万円、契約資産が80億9千3百万円、有形固定資産が18億6千7百万円、退職給付に係る資産が22億5千9百万円を占めるにいたっております。
負債合計は、84億3千1百万円となりました。うち、業務未払金が10億7千2百万円、契約負債が21億4千1百万円、長期借入金が12億5千万円、退職給付に係る負債が4億5千4百万円を占めております。
純資産合計は、85億1千2百万円となりました。うち、資本金及び資本剰余金が35億8千万円、利益剰余金が50億3百万円を占めております。
これらの結果、当社グループの自己資本比率は50.1%となりました。
(3)経営方針・経営戦略等
①会社の経営の基本方針
当社グループでは、設立にあたり制定した企業理念のもと、「ビジョン」「価値観」を以下のように制定しております。当社グループの共有すべき「価値観」に基づき、「ビジョン」の実現をグループとしての基本目標とします。
■ビジョン 信頼のもと、社会になくてはならない企業グループに
■価値観 誠実に、現場、人、失敗から学び、社会に貢献する
②中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、企業理念の実現に向けて、2022年6月期を初年度とする3ヵ年の第1次中期経営計画を策定しております。その基本方針と事業戦略は次のとおりであります。
(基本方針)
(1)シナジー効果の創出による事業拡大
①成長力の強化による企業規模の拡大
両社が保有する人材、技術、情報などの経営資源の相互活用、事業の相互補完により事業領域及び収益の拡大を図ります。
②業務遂行能力の向上による受注の拡大
両社の融合による技術力強化や対応領域拡大により、調査から設計・維持管理までのワンストップ化・効率化を実現することで受注機会を拡大させるとともに、自然災害発生時の対応力強化を通して、社会にとって必要とされる企業の存在価値を高めていきます。
③新規事業への参入強化
次世代の企業経営を見据えて、新規事業への参入を強化します。特に、エネルギー・環境分野をはじめ持続可能社会の構築に貢献する分野に注力します。
(2)経営基盤の整備・強化
①実効的なグループ・ガバナンス体制の確立
グループとしての中長期の企業価値向上と持続的成長を実現するためのグループ経営を支える実効的なグループ・ガバナンス体制の確立を図ります。
②共通基盤の整備
合併までの間に基幹システムや規則・基準、内部統制、給与制度などの相違点の統一を図るとともに、間接費及び管理販売費の効率化を目指します。
③財務基盤の強化
経営統合にあたっての資金借入等による財務状況変化については、資本政策とのバランスを図りながら、財務体質の改善を目指します。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループを取り巻く事業環境では、自然災害の頻発化・激甚化、地球環境問題の深刻化、社会インフラの老朽化など、社会資本整備に対するニーズが多様化・増大しております。当社グループは、これらのニーズに的確かつ効率的に応え、企業理念としている「大地と空間、人と社会の可能性を引き出し、未来を拓く」に貢献するとともに、企業の持続的な発展に資するため、第1次中期経営計画では次の課題に取り組んでまいります。
①成長力の強化による企業規模の拡大
・設計技術と調査解析・評価技術との融合による付加価値向上に伴う売上拡大
・リソース及び顧客を相互活用・共有することによる販路拡大・事業領域の拡大
・企業規模の拡大による企業評価の向上
②業務遂行能力の向上による受注の拡大
・調査・設計一体化に伴う国土強靱化事業の対応力増強による受注拡大
・当社グループの強みを強化、弱みを補完し、業務対応力向上に伴う受注機会の拡大
・大規模災害への広域的対応に伴う受注拡大
③新規事業への参入強化
・両社の技術・情報・人材を相互共有・活用し、新規事業への参入計画・検討を加速
・エネルギー事業を強化し、FS・事業運営等への参画拡大
(5)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における研究開発活動の金額は、2千3百万円であります。
(6)従業員数
①連結会社の状況
2021年9月30日現在
(注)従業員数は、正社員および嘱託社員からなる就業人員(当社グループから当社グループ外への出向者を除く)であります。また、臨時雇用者数は年間の平均人員を( )外数で記載しております。
②提出会社の状況
提出会社は、純粋持株会社であり、従業員はおりません。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結などはありません。