文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「大地と空間、人と社会の可能性を引き出し、未来を拓く」の企業理念のもと、「価値観」、「ビジョン」を以下のように制定しております。当社グループの共有すべき「価値観」に基づき、「ビジョン」の実現をグループとしての基本目標とします。
■価値観 誠実に、現場、人、失敗から学び、社会に貢献する
■ビジョン 信頼のもと、社会になくてはならない企業グループに
(2)中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、企業理念の実現に向けて、2024年6月期を初年度とする3ヵ年の中期経営計画を策定しております。その基本方針と事業戦略は次のとおりであります。
(基本方針)
①サステナビリティ社会の実現に向けた対応、DXの推進
②マーケットリーダーの地位強化・新たなマーケットリーダーの創出
③多様な働き方の実現と人材価値の最大化
④持続的成長を実現するグループガバナンス体制の強化
(3)目標とする経営指標
当社グループは、継続的な成長と経営基盤の強化という視点に立ち、中期経営計画2026において、次のとおり経営目標を設定しております。
(4)事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループを取り巻く事業環境は、豪雨や大雪等の激甚化・頻発化する自然災害への対応やカーボンニュートラルの実現に向けたGX(グリーントランスフォーメーション)、イノベーション創出に資するDXの推進等、社会資本整備に対するニーズが多様化・増大しております。当社グループは、これらのニーズに的確かつ効率的に応え、企業理念としている「大地と空間、人と社会の可能性を引き出し、未来を拓く」に貢献するとともに、企業の持続的な発展に資するため、中期経営計画2026で定めた次の課題に取り組んでまいります。
① サステナビリティ社会の実現に向けた対応、DXの推進
・社会課題であるサステナビリティ社会の推進に向けて各分野で施策を推進するとともに、DXによる事業戦略及び生産性向上を推進する
② マーケットリーダーの地位強化・新たなマーケットリーダーの創出
・構造分野・地質・地盤分野を軸に、マーケットリーダーとしての社会的責任を果たし 不動の地位を築く
・事業の絞り込み、主軸事業からのシナジー効果を享受し、新たなマーケットリーダーとしての地位創出を目指す
③ 多様な働き方の実現と人材価値の最大化
・旧大日本コンサルタントと旧ダイヤコンサルタントの融合
・テレワークの強化と人材価値の最大化
④ 持続的成長を実現するためのグループガバナンス体制の強化
・資本コスト及び株価を意識した経営の実現
・株主との良好なコミュニケーションの構築
・女性取締役の登用
・社員の情報リテラシー向上
・サステナビリティに関する施策の立案・実施
・サステナビリティ経営に関する活動の適切な開示
・リスクマネジメントの一層の推進
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
私たちは、大地と空間、人と社会の可能性を引き出し、未来を拓く建設コンサルタントとして、誠実に、現場、人、失敗から学び、常に技術を研鑽し、高度な技術力で SDGs や社会課題の解決に貢献します。 そのために、法令を遵守するとともに社会的良識に則り、信頼のもと様々なステークホルダーからの期待に応え、社会になくてはならない企業グループとなるためにサステナビリティ経営を推進します。
①ガバナンス
私たちは、持続的成長と長期的な企業価値向上を実現するために、経営陣を含む全社員が企業理念を共有して、企業行動憲章に則った事業活動を推進することで、健全で公正・透明な経営をします。
サステナビリティ経営を推進するため、当社グループでは取締役会による監督の下、社長執行役員、副社長執行役員、常勤監査等委員、執行役員、本部長により構成されたサステナビリティ委員会を中心としたガバナンス体制を構築しております。
②リスク管理
当社グループのリスク管理体制は、CSR本部が中心となって気候変動リスクを含めたグループ内のリスク情報を一元的に集約し、対応が必要と認められたリスクについては適切な予防対策を講じています。特定したリスク・機会はサステナビリティ委員会を中心に議論し、委員会において審議・決議された内容は取締役会に報告されます。
(2)人的資本・多様性に関する戦略、指標及び目標
当社グループは、「人」を最大の財産と考え、社員がプロフェッショナルな人財となれるよう、多様性を尊重し、個性と能力を発揮できる企業風土づくりに取り組みます。
・研修制度 新入社員を対象としたOFFJT研修やOJT研修、3年目研修や5年目研修など階層別で研修を実施しています。また、部門により技術者専門研修を実施しています。
・資格取得 技術士の資格取得に向けて豊富な受験対策資料や対策講座を用意しており、資格取得に応じて技術資格手当を支給する等、多様な資格取得支援を行っています。
・女性活躍推進 「女性活躍推進法」に基づき、以下の一般事業主行動計画を策定しております。同計画の実施により、女性社員が活躍し続けられる環境の整備を推進してまいります。
※当社グループの中核会社である大日本ダイヤコンサルタント株式会社における指標となります。
当社グループの事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性のあると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営環境の変化について
当社グループは、受注のほとんどを国や地方自治体等の官公庁に依存しております。官公庁以外では電力関連会社等のエネルギー関連の受注を主力としております。このため、政権交代や政策転換、国家的緊急事態の発生等により、公共事業予算の組替えや削減等が実施された場合には、当社グループの受注高が減少し、必要な受注量を確保できず、売上高の減少により業績に影響を与える可能性があります。また、価格競争が激化し、受注単価の下落傾向が継続した場合には、当社グループの利益減少により業績に影響を及ぼす可能性があります。エネルギー関連業務では原子力に係る政策転換が行われた場合には、同関連業務の受注高が減少し、業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは、当該リスクへの対応策として、既存事業における技術力と実績を活かし、公共投資のシェア拡大を図るとともに、他のエネルギー関連業務やエネルギー以外の民間受注及び海外事業の拡大に向けた営業活動を強化するなど取引先の分散化に取組んでおります。また、今後の経営環境の変化に応じた事業戦略の見直し等を的確に行うよう対策を講じております。
(2) 自然災害、感染症等について
当社グループは、大規模な地震や台風・豪雨・河川氾濫等の自然災害や火災等の事故の発生により従業員や事業所が大規模な被害を受けた場合には、主要な設備やデータの損傷等により正常な事業活動が困難となります。また、新型コロナウイルス感染症のような感染症によるパンデミック等の異常事態の収束が長期化し日本経済の景気が大きく低迷した場合には、発注者からの要請による業務中断、関係機関協議や現地作業の制限、地方自治体での発注先送りや公共事業量の減少等のリスクが懸念され、当社グループの業績に著しい影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、当該リスクへの対応策として、事業継続計画(BCP)の策定及びそれに基づく具体的な整備と定期的な点検・訓練を推進するとともに、安否確認システムの導入や在宅勤務・サテライトオフィス等のテレワーク環境の整備を実施し、生産性向上を図るためのDXの推進に取組み、事業リスクの最小化に向けた施策を講じております。また、地方自治体での発注先送り等に備え、早期受注に向けた積極的な応札による業務量の確保に努めております。
(3) 成果品に対する契約不適合責任について
当社グループは、建設コンサルタント事業及び地質調査事業による成果品を提供しておりますが、成果品のミスが原因で重大な不具合が生じる等の契約不適合責任が発生し、多額の賠償請求を受けた場合や指名停止等の行政処分を受けた場合には、当社グループの業績に著しい影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、当該リスクへの対応策として、品質マネジメントシステムISO9001の認証を受けるとともに、全社的な品質方針を定め、品質管理体制の強化を図り、常に品質の確保と向上に努めております。また、万が一契約不適合が発生した場合に備えて、建設コンサルタント損害賠償責任保険に加入しております。
(4) コンプライアンスについて
当社グループは、事業活動にあたり、会社法、金融商品取引法、独占禁止法、下請法、労働基準法などの法的規制の適用を受けております。これらの法令等に違反した場合には、法令による処罰・訴訟の提起・社会的制裁を受け社会からの信頼を失い、当社グループの業績に著しい影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、所管官庁から建設コンサルタント登録、測量業者登録及び地質調査業者登録等の許認可を受けて事業活動を実施しており、将来、何らかの理由により当該許認可の取り消しまたは更新が認められない場合、もしくは今後、これらの法律等の改廃または新たな法令規制が制定された場合には、当社グループの業績に著しい影響を及ぼす可能性があります。さらに、当社グループの業務において安全管理不足による重大事故が生じた場合には、指名停止処分や損害賠償等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、当該リスクへの対応策として、すべての役員及び従業員に対して、コンプライアンスに関する啓発活動や研修等による社内教育を実施し、コンプライアンス意識の向上に努めております。また、安全管理教育や安全パトロールなどの安全管理活動を徹底し、重大事故防止に努めております。当社グループでは、CSR本部が中心となり、コンプライアンス、安全管理活動を含めたCSR活動全般を推進しております。
(5) 人材の確保・育成について
当社グループは、優秀で高度な専門性を有する技術者によって支えられており、当社グループが今後も高い競争力を維持していくためには継続して優秀な人材の確保・育成が重要な課題となります。しかし、少子高齢化が進む中で、人材の獲得競争が激化しており、人材の確保及び後継者の育成が計画通りに実施されず、優秀な人材が確保できない場合には、事業活動において生産性が低下し、当社グループの業績に著しい影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、当該リスクへの対応策として、リファラル採用やインターンシップ等を活用した積極的な採用活動により、有能な新卒社員の計画的な採用に加え、即戦力となるキャリア採用を推進し、人材の確保に努めております。また、階層別研修、DX推進研修、リカレント研修、リスキリング研修等、教育訓練の充実化を図るとともに、次世代育成支援にかかる行動計画や女性活躍にかかる行動計画を定めて雇用環境の整備を進めるなど、優秀な人材の確保・育成に努めております。また、福利厚生の充実や多様な働き方を推進するなど、人材の流出に対応した各種施策に取組んでおります。
(6) 情報セキュリティについて
当社グループは、事業活動を通して、顧客から機密情報を入手することがあり、また、当社グループ自身の専門技術を用いた各種サービスを提供しており、経営上・技術上の機密情報を保有しております。万が一、標的型サイバー攻撃やランサムウェアなどによるサイバー攻撃、不正アクセス、コンピューターウイルスの侵入等により、これらの情報が流失した場合や重要データの破壊、改ざん、システム停止等が生じた場合には、事業活動の停止や当社グループの社会的信用の失墜、被害を受けた方への損害賠償等の多額の費用が発生するなど、当社グループの業績に著しい影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、当該リスクへの対応策として、情報セキュリティに関する規程の整備やランサムウェアに対する行動規範を策定するとともにCSIRTを設置し、インシデント発生時の被害極小化への組織的取り組みを徹底するなど、管理体制の強化に努めております。また、すべての役員及び従業員に対する情報セキュリティ研修や標的型攻撃メール訓練等を実施し、セキュリティ意識の向上に努めております。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、全体として緩やかな回復が続きました。一方で、欧米におけるインフレ・高い金利水準の継続に伴う影響や中国経済の先行きなど海外景気の下振れ懸念がわが国の景気を下押しするリスクとなっております。また、働き手不足や金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があり、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループが属する建設コンサルタント業界及び地質調査業界の経営環境は、2023年6月に改正国土強靱化基本法が成立し、同年7月には新たな国土強靱化基本計画が閣議決定されましたので、最終年度が2025年度である「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」の終了後においても、国内の公共事業を取り巻く環境は、堅調に推移していくものと考えられます。
このような状況の下で、2023年7月におけるグループ内の組織再編(主要子会社である大日本コンサルタント株式会社と株式会社ダイヤコンサルタントの合併)を踏まえて、2023年7月から2026年6月までの3ヵ年を対象とする中期経営計画を更新し、「信頼のもと、社会になくてはならない企業グループに」をビジョンに掲げて、「サステナビリティ社会の実現に向けた対応、DXの推進」、「マーケットリーダーの地位強化・新たなマーケットリーダーの創出」、「多様な働き方の実現と人材価値の最大化」、「持続的成長を実現するためのグループガバナンス体制の強化」の4つの基本目標を設定いたしました。「サステナビリティ社会の実現に向けた対応、DXの推進」と「マーケットリーダーの地位強化・新たなマーケットリーダーの創出」は、成長事業とコア事業の事業戦略に研究開発戦略を含んだ基本目標であり、受注拡大及び生産性向上を推進するため、各分野において策定した行動計画に対する諸施策に取り組んでまいりました。「多様な働き方の実現と人材価値の最大化」は、当社グループの競争源泉である人的資本に関する基本目標であり、テレワークの強化などによって多様な働き方を創出し、社員教育の充実等によって付加価値の最大化に努めてまいりました。「持続的成長を実現するためのグループガバナンス体制の強化」は、当社グループが持続的成長を実現するため、サステナビリティ経営の推進や人的資本への投資などの課題に対する検討を実施し、グループガバナンス体制の強化に努めてまいりました。また、令和6年能登半島地震の発災翌日の1月2日には事業会社である大日本ダイヤコンサルタント株式会社に災害対策本部を設置し、被災地の復旧・復興に向けて、調査・設計の一体化による迅速な対応に努めてまいりました。
これらの結果、当連結会計年度における当社グループ全体の業績は、受注高は372億3千3百万円(前連結会計年度比121.0%)、受注残高は198億3千9百万円(同118.5%)、売上高は341億3千1百万円(同104.8%)となりました。利益面におきましては、当初より計画しておりました給与水準の引き上げや社員教育の充実に伴う積極的な人的投資に加え、事業会社の合併に伴う年金制度統合による退職給付費用の増加が影響し、営業利益は19億4千8百万円(同88.9%)、経常利益は19億8千8百万円(同84.5%)、最終の親会社株主に帰属する当期純利益は15億5千7百万円(同88.7%)となり、前連結会計年度に比べ増収減益となりました。また、当社グループは継続的に企業価値の向上を図るため、株主資本利益率(ROE)10%以上を安定的に達成できることを目標に掲げており、当連結会計年度におきましては、株主資本利益率(ROE)は12.3%となり、目標を達成することができました。
なお、当社グループのセグメントは、総合建設コンサルタント事業のみの単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末と比べて30億1千9百万円増加(前連結会計年度は14億3千9百万円増加)し、240億4千5百万円(前連結会計年度は210億2千5百万円)となりました。主な変動は、現金及び預金の減少21億5千万円、受取手形及び売掛金の増加5億5千6百万円、契約資産の増加36億7千9百万円、有形固定資産の増加9千5百万円、のれんの増加3億3千2百万円、退職給付に係る資産の増加2億3千9百万円であります。
負債合計は、前連結会計年度末と比べて13億8千9百万円増加(前連結会計年度は4億7千万円の減少)し、105億5千8百万円(前連結会計年度は91億6千8百万円)となりました。主な内容は、業務未払金の増加3億8千万円、短期借入金の増加9億5百万円、未払金の増加4億1千6百万円、未払法人税等の増加4億6百万円、退職給付に係る負債の減少2億4千8百万円であります。
純資産合計は、前連結会計年度末と比べて16億3千万円増加(前連結会計年度は19億9百万円の増加)し、134億8千6百万円(前連結会計年度は118億5千6百万円)となりました。主な変動は、剰余金の配当5億6千3百万円、親会社株主に帰属する当期純利益15億5千7百万円、その他有価証券評価差額金の増加1億4千4百万円、退職給付に係る調整額の増加4億1千4百万円によるものであります。
これらの結果、当社グループの自己資本比率は56.0%となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べて21億5千万円減少し、21億1千6百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動におけるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金純額は、19億1千6百万円(前連結会計年度は獲得した資金7億9千3百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益23億9百万円に、減価償却費3億9千6百万円の非資金費用のほか、売上債権の増加額2億6千8百万円、契約資産の増加額35億9千1百万円、仕入債務の増加額3億3千1百万円、契約負債の減少額9千8百万円、法人税等の支払額4億3千5百万円、法人税等の還付額9千万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金純額は、1億2千7百万円(前連結会計年度は使用した資金3億4千7百万円)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1億6千2百万円、無形固定資産の取得による支出1億1千2百万円、投資有価証券の売却による収入3億4千6百万円、関係会社株式の取得による支出4千9百万円、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出2億1千7百万円、保険積立金の解約による収入6千1百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金純額は、1億1千1百万円(前連結会計年度は使用した資金7億8千8百万円)となりました。これは主に、短期借入金の増加額7億円、長期借入金の返済による支出2億2千7百万円、配当金の支払額5億5千9百万円によるものであります。
当社グループの運転資金及び設備投資資金につきましては、内部資金及び銀行借入による調達で賄っております。
当社グループは、単一の報告セグメントであるため、生産、受注及び販売の実績につきましては、事業別に記載しております。
当社グループでは「生産実績」を定義することが困難なため、「生産実績」は記載しておりません。
当連結会計年度の受注状況を事業別に示すと、次のとおりであります。
(注) 数量につきましては、業種の特殊性から把握が困難なため記載を省略しております。
当連結会計年度の販売実績を事業別に示すと、次のとおりであります。
(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における財政状態及び経営成績に影響を与えるような経営者の見積り及び予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、見積り及び予測を行っております。
「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」をご参照ください。
「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」をご参照ください。
当社グループは、成長投資に必要な資金は、事業で生み出す営業キャッシュ・フロー及び手許流動性資金で賄うことを基本とし、それを超える投資規模の場合には、金融市場または資本市場から調達することも選択肢の一つとし、成長への機会損失とならないよう堅実かつ柔軟な資金調達を行う方針であります。
また、事業の特性上、業務代金の回収時期が3月から5月に集中する傾向があるため、資金需要に応じて運転資金の一部を金融機関からの短期借入金で賄っております。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
国内の公共事業を取り巻く環境は、2023年6月に改正国土強靱化基本法が成立し、同年7月には新たな国土強靱化基本計画が閣議決定されましたので、最終年度が2025年度である「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」の終了後も堅調に推移するものと考えられ、今後においても一定の受注高、売上高を確保できるものと判断しております。
このような状況の中、中期経営計画2026(2023年7月から2024年6月まで)の2年目となる2025年6月期においても、基本目標として設定した「サステナビリティ社会の実現に向けた対応、DXの推進」、「マーケットリーダーの地位強化・新たなマーケットリーダーの創出」、「多様な働き方の実現と人材価値の最大化」、「持続的成長を実現するためのグループガバナンス体制の強化」に対する諸施策を継続して取り組み、経営資源の更なる統合と成長のための新たな事業ポートフォリオ構築に向けた先行投資を行うことで、次の成長フェーズに繋がる事業基盤の強化を図ってまいります。また、2023年4月に閣議決定された「今後の原子力政策の方向性と行動指針」に沿った原子力発電所及び核燃料サイクル関連施設の地質・地盤調査、2022年12月に閣議決定された「防衛力整備計画」に沿った自衛隊施設(建物等)の耐震化・老朽化対策等の計画・設計を成長分野と位置付けて、経営資源を重点的に配分することによって受注高、売上高の拡大を見込みます。これらに加えて、脱炭素社会の実現に向けたエネルギー関連事業、包括管理等のインフラマネジメント事業を成長させるとともに、インフラの維持管理へのAIの活用、地質調査のDXなどの技術開発を推進し、当社グループの事業領域を広げて事業規模の拡大を図り、企業理念である「大地と空間、人と社会の可能性を引き出し、未来を拓く」の実現を目指します。
該当事項はありません。
当社グループは、高度化・多様化する技術的ニーズに対応し、技術革新による事業基盤の強化・充実に資するため、各技術部門と連携した研究開発を行っております。また、当社グループは単一の報告セグメントであるため、業務別に記載しております。なお、当連結会計年度における研究開発費の総額は
当連結会計年度の主な研究開発の内容は、以下のとおりであります。
[建設コンサルタント業務]
・流域治水に関する研究
・災害MaaSシステムの開発
当連結会計年度における「建設コンサルタント業務」の研究開発費は、187百万円となっております。
[地質調査業務]
・電子野帳(タブレット)を用いた地質踏査ツールの開発
・溶存CO2測定センサーの開発
当連結会計年度における「地質調査業務」の研究開発費は、14百万円となっております。