第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

  文中の将来に関する事項の記載については、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

1.経営方針

 当社は、「夢をはぐくむひとりひとりに、快適で美しいくらしを提供します。」の基本理念のもと、常に時代の先を読み、お客様のニーズに応えられる新たな「空環(空間と環境)」創りを目指しています。

 また、技術力、製品力、企画力及び提案力をみがき、高品質なマットレス及びベッドフレーム・リビングソファ・インテリア用品をお客様に提供することで、日常生活の中で暮らしを支え社会に貢献すると共に売上・利益の増大と経営効率の向上を図ることを経営方針としております。

 

2.中長期的な会社の経営戦略

 当社の主力製品であるベッドフレーム及びマットレスは、主に家具・インテリア業界で活用されております。

 マットレス市場環境は、少子高齢化・人口減少に伴い、新規・買替え需要の消費者獲得をかけた競争が激化しており、さらに製造小売業(SPA)の台頭等も加わり、より一層の競争力強化が要求される市場環境となっております。このような市場環境下において、当社は、自社商品の優位性・ターゲット・ポジショニングを明確化し、インターネットや既存メディア、イベントを組み合わせてマーケティング活動を最適化して、強いブランドアイデンティティを創造・構築することで、ブランドイメージの醸成と、ブランド認知度の向上に努めてまいります。

 「Serta(サータ)」の認知度が未だ低い状況において、「Serta(サータ)」のターゲット層であるブランド志向で眠りにこだわりを持つ潜在的顧客に対して、マーケティング施策を行ってまいります。

 具体的には、ペアリングツイン(※)等の戦略商品に関するデジタル広告を配信することで、ブランドプロモーションサイトにアクセスした「Serta(サータ)」に興味を持つ顧客が、製品内容、仕様、デザインを見て、直接来店し体感することで商品を購入する、という流れを柱とするマーケティング戦略を導入しております。また、国内のラグジュアリーホテルのスイートルームで採用されている「Serta(サータ)」マットレスと同じ仕様で、一般家庭でも使用できるようなホテルコラボレーション企画等も行っております。さらに、デジタル広告により特定の顧客層に働きかけるだけでなく一般的認知度も向上させるために、まずは関東圏を中心にテレビコマーシャルの放映により、「Serta(サータ)」ブランドの認知度向上に資する施策を実行してまいります。

 広告出稿(Web広告、SNS、テレビCMなどを活用)、店舗検索(住居近くの小売店舗へ誘導)、店舗へ来店(寝心地の良さを体感比較)、購入(購入を決定)という流れを創出することを企図しております。

 「ligne roset(リーン・ロゼ)」ブランドの浸透とさらなる業績寄与を追求するために、当社のホームページのデザイン更新やデジタル広告を中心としたデジタルプロモーションによる顧客創出、取扱店舗への誘致を図るとともに、売場(インショップ)のリニューアルを推進します。その一環として、2022年3月期には九州エリア、2024年3月期には中部エリアにそれぞれリーン・ロゼ新店の開設を予定しております。

(※)ぺアリングツインとは、「Serta(サータ)」のシングルマットレス2台を接して並べその隙間にペアリングパッド(隙間用T字型パッド)を置き、1枚の大きなボックスシーツで覆い、一つのベッドとして2つの寝心地を実現した当社からの新たな提案です。

 

 新型コロナウイルス感染症の影響により、インバウンド効果により見込まれていたホテル向け需要の回復にはなお時間を要すると想定しており、同需要の大幅な減速を強いられることになりました。ホテルの新設やリニューアル時において、マットレスの注文を受け納品していくという従来のホテル向け営業活動は維持しつつも、新たにレストラン・ブライダル・ロビー等向け拡販を図るために、東京ショールームを増床し、旗艦店とすることによってホテル向け関連製品の展示を拡充します。さらに、新たにレストラン・ブライダル・ロビー等向けに拡販していく中で「ligne roset(リーン・ロゼ)」ブランド製品のブランド力のさらなる強化を図り、さらなる業容拡大を企図します。

 また、商業施設において設計を手掛ける大手設計・デザイン事務所がスペックやデザインを企画・立案していく段階から当社が主体的に関わっていき、商業施設に最も適する「ligne roset(リーン・ロゼ)」ブランド製品等、施設のコンセプトに沿った空間提案を行っていくことで、一括受注を獲得できるよう大手設計・デザイン事務所と連携して、施主に対し積極的に営業・提案をしていく方針です。

 

3.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社は、持続的な成長による企業価値の向上を目的として、収益力を高め、経営の効率化を図るため、売上高及び売上総利益率を重要な経営指標と位置づけております。今後も引き続き販路拡大による売上高の増加、売上原価の低減、費用削減に取り組むことによる、売上総利益率の上昇を目指してまいります。

 

4.優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

「Serta(サータ)」の認知度向上

 少子高齢化・人口減少に伴うマットレス市場の拡大余地が限られている環境認識の中で、当社がより一層の競争力強化を推し進めていくためには主力の「Serta(サータ)」ブランドの認知度をより向上させることが重要であり、下記で掲げる施策を通じてその認知度等の一層の向上に努めてまいります。

・「Serta(サータ)」ブランディング戦略

 主力ブランドである「Serta(サータ)」の認知度を上げ、ブランド訴求が効く顧客層に対して、当社製品への興味を喚起するために、マーケティング施策を展開しております。「Serta(サータ)」におけるブランドイメージと国内生産における信頼を、家具販売店または当社のショールームで体験、体感してもらうことで、さらなる購買層の拡大に努めてまいります。

・EC公認化

 当社ホームページと得意先ECサイトを相互にリンクし、得意先ECサイト自体の信頼度を向上させることを目的に、当社による得意先ECサイトの公認化を進めてまいります。ECサイトを公認化することにより、ECサイトの信頼度向上のほか、ブランドイメージが統一化されるとともに、得意先側には顧客からのECサイトへのアクセスが増加することを見込んでおります。

 また「Serta(サータ)」に興味を持つ顧客がサイトを通じて得意先のリアル店舗を検索し来店することで、業績への寄与を追求してまいります。

 

②ショールームの活用

 マーケティング施策にて「Serta(サータ)」認知度を向上させていく中で、実際に顧客が当社製品を体験、体感できる場としてのショールームの活用が重要であると認識しております。

東京ショールームを旗艦店として増床することで、より多くの当社製品を展示し、購入を検討している顧客に対して体感できる機会を提供してまいります。

 

③生産性の向上

 「Serta(サータ)」等のブランド認知度を高めるための諸施策を遂行していくにあたり、それを支える生産体制の整備が必要になると認識しております。上場時の調達資金を活用し、八千代第一工場を建て替え、これまで別棟で生産していた複数の生産ラインを1棟内に集約し、さらに同工場の設備をリプレースすることで、生産能力の向上及び生産効率の改善を目指してまいります。

 

④スリープテック(※)への取組み

 当社の技術力、製品力、企画力及び提案力により、販売先や最終消費者からも支持されるマットレスは生み出されており、これが競争力の源泉の一つであると考えております。一方で、昨今取り沙汰されている睡眠そのものへの科学的アプローチとして、スリープテックへの取組みが重要であると認識しております。

 当社の商品企画部を中心とする開発に係る各部門により、情報収集から当社製品に対しての効果・課題等を抽出検証・分析したうえで、蓄積したデータに基づいた、顧客に対する推奨マットレスの提案が可能な新たな販売システムを構築してまいります。

(※)スリープテックとは、IT技術を活用して睡眠環境を計測、記録、分析することにより、睡眠の質を改善して快眠を促すことです。

 

⑤人材の確保及び育成

 超高齢社会が進展している我が国において、当社の技術力、製品力、企画力及び提案力等の特徴を支える人材を、いかに継続的、安定的に雇用し定着させていくことができるかが課題であると認識しております。

 積極的な新卒及び中途採用の促進、商品及び製品知識向上のためのマイスター研修や「ligne roset(リーン・ロゼ)」研修、トーク集を用いた営業研修、その他外部講師による研修等の各種研修制度の充実、毎週特定曜日をノー残業デーとする等の働き方改革への取組み、公平かつやりがいの持てる人事評価の整備等に取り組んでまいります。

 

⑥物流効率の向上

 将来的な物流コストの上昇や運転手不足等に対して、物流効率の向上を図ることが重要であると認識しております。

 運送会社との協力関係を強化し、安定的なロジスティクス体制を構築するための調査及び計画立案するとともに、現流通センターの自動化及び自動配送システムの構築を進めてまいります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると判断している主要なリスクは、以下のとおりであります。

 また、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社の経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。

 なお、文中の将来に関する事項の記載については、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

1.法的規制等について

 当社は、事業活動を行う上で、家庭用品品質表示法、景品表示法、電気用品安全法、消費生活用製品安全法、容器包装リサイクル法、下請法、個人情報保護法等の様々な法規制の適用を受けております。当社では、これらの法令等を遵守し、許認可等の更新に支障が出ないよう、従業員に対するコンプライアンスの徹底を行っております。加えて、当社は、現時点の法規制に従って業務を遂行しており、また、弁護士や外部諸団体を通じて新たな法的規制の改正情報や公開された策定プロセス等を入手することにより、事前のリスク軽減対策を講じてまいります。

 しかしながら、予測することができない規制の改廃や新たな法的規制が設けられる場合には、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

2.他社とのライセンス契約について

 当社は、自社ブランド製品だけではなく「Serta(サータ)」、「ligne roset(リーン・ロゼ)」及び

「ruf(ルフ)」等の海外ブランドとのライセンス契約を締結し、自社製造を行っております。特に「Serta(サータ)」は2021年3月期におけるブランド別売上では最大の金額を計上しており、事業戦略上も重要な位置づけと考えているブランドであります。ライセンス契約において製造、販売が可能となる製品や地域の他、契約期間、契約を自動更新するための最低販売金額、ロイヤリティ金額及び広告費用の最低支出金額等が規定されております。契約内容は「第2 事業の状況 4 経営上の重要な契約等」に記載のとおりであります。また、「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 ②損益計算書 製造原価明細書」に記載している技術使用料の金額の大部分は当該ロイヤリティとなっております。

 海外ブランドとは、長年に亘り良好な関係の継続に努めており、本書提出日現在において契約継続に支障をきたす要因は発生しておりませんが、今後、何らかの事情によりライセンス契約を解消することになった場合、または、ロイヤリティ料率等の契約条件が大幅に変更されることとなった場合は、当社の業績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。

 

3.国内景気及び個人消費の動向について

 当社の事業は、家具・インテリア業界を取引先として販売を展開しております。同事業による売上は国内景気や個人消費の動向の影響を受けやすい傾向にあります。企業活動の停滞、雇用情勢の悪化、個人消費の低迷等により、市場の需要が減少した場合には、売上高の減少、販売価格の下落等による利益の減少等の可能性があります。当社は、研究開発力と自社製造の強みを活かして開発・製造するとともに、提案営業力によって販売機会を開拓していくものであります。

 しかしながら、取引先・販売店の経営状態の悪化や、貸倒れの発生等により当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

4.競争激化について

 当社は、家具販売店を主要顧客として事業を展開しております。家具・インテリア業界では販売ルートが多様化することによって、市場環境は一層厳しさを増す傾向にあります。

 当社では、自社製造にこだわった製品を供給することによって質的な差別化を図るとともに、生産工程の一層の工夫・改善によってコストダウンによる競争力の確保、収益力確保に努めておりますが、このような施策が有効に機能しない場合、市場環境の競争激化による価格引下げ等により売上高が減少し、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

5.製品の欠陥について

 当社は、デザイン開発、製造、卸販売を一貫して行っており、製品の品質管理には万全の態勢を整えておりますが、万一製品に欠陥が生じた場合には、リコールを実施するためのコスト、ブランド価値の毀損を招くことにより当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

6.業績の季節変動、予測しえない需要動向について

 当社の事業は、「家具販売店向け」の販売では3月から4月は需要が旺盛になる一方で、冬季には減少する傾向があり、「商業施設向け」の販売では案件の獲得に業績が左右される傾向があります。当社では、これら季節変動の要因に加えて、その時点で入手可能な情報に基づき、業績予測を策定しております。

 しかしながら、季節変動による影響とともに当社が予測しえない需要動向により、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

7.ホテル業界の動向について

 当社の事業は、ホテル業界を取引先として販売を展開しておりますが、ホテル業界は国内客、訪日外国人客の増減により、影響を受けます。国内客、訪日外国人客ともに自然災害、事故、新型コロナウイルスなどの疫病等の影響によって客数が減少する可能性があります。加えて、訪日外国人客数は、日本の経済情勢、為替相場の状況、外交政策による対日感情、の影響を受ける可能性があります。

 当社では、独自に顧客データベースを構築することによって、ホテルの新規案件に加えて、リニューアル案件の獲得にも注力しております。ホテル向けの売上高は、「商業施設向け」に分類しており、同区分の2021年3月期における売上高構成比は9.2%であり、ホテル向けの売上高は、「商業施設向け」の大半を占めております。

 したがいまして、新型コロナウイルス感染症が沈静化せず国内客、訪日外国人客の減少が続くことによりホテルの新規案件やリニューアル案件が中止や先送りされることになりますと、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。

 

8.自然災害・事故・感染症の発生等について

 当社では、社員安否確認システムの構築、防災訓練などの対策により、全役職員の人命・安全確保と事業の早期復旧及び継続を図るために体制の構築・整備に万全を期しております。

 しかしながら、自然災害または大規模火災等により、当社や調達先の生産拠点に重大な損害が発生し、操業停止、生産や出荷の遅延や減少等が発生した場合、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 また、新型インフルエンザ、新型コロナウイルス等の感染症が流行した場合、取引先小売店舗の休業や営業時間の短縮、消費者の外出自粛等が想定され、当社においては販売機会の損失につながる可能性があります。生産活動においては、当社はウレタン等の原材料を仕入れておりますが、仕入先の従業員の感染等により仕入先の生産活動が停滞した場合、当社において製品生産の支障が生じ、受注から納品までの期間が長期化することで販売機会の損失につながり、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

9.知的財産権について

 当社は、商標権等の知的財産権の管理を行う体制を強化し、当社の開発による新技術を当社で権利化するとともに、製品の開発及び販売に際し、第三者の商標権、特許権及びその他の知的財産権に抵触しないように事前調査を行い、抵触可能性が予見される場合は回避策をとるなど、第三者の知的財産権の侵害を未然に防止できるよう、万全の注意を払っております。しかしながら、体制を強化する以前の広告宣伝物等を含む当社が取り扱う製品及び広告宣伝物等が、第三者の商標権その他の知的財産権等に抵触するような事態を招き、法廷の内外で相当の損害賠償金等を請求された場合には、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

10.特定の資材等の調達について

 当社の資材等の調達について、特殊な資材等については、少数特定の仕入先からのみ入手可能のものや、仕入先や供給品の代替が困難なものがあります。市場において、競争優位性を作り出すために、ライセンス元におけるオリジナルの原材料や素材メーカーとの共同開発にて実現した当社のオリジナルの原材料を仕入れしております。

 主力製品であるポケットコイルマットレスにおいては「Serta(サータ)」iシリーズマットレスに使用している高通気性低反発ウレタンフォームである「ジェルメモリーフォーム」が少数特定の仕入先から調達している原材料に該当します。なお、「Serta(サータ)」iシリーズマットレスに関しましては、「Serta(サータ)」ライトブリーズマットレスへの切り替えにおいて、「ジェルメモリフォーム」から新しい当社のオリジナル原材料である「ブレスフォート」の使用を順次進めることで、特定の仕入先に限定されることを回避しております。

 しかしながら、資材の供給の遅延や中断が生じた場合、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

11.運賃、光熱費、加工費の高騰について

 当社の製品・商品はベッドに代表されるように大きさと重量の素材的特性から運賃が営業コストの相当部分を占めております。当社は、複数の運送会社と良好な関係を築くことによって、安定的な物流体制を整備しております。しかしながら、運送会社における人材不足等からの運賃の値上げにより、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 当社は、工場をはじめとして各拠点において電気やガスを利用しております。当社では、コスト削減に注力しておりますが、光熱費の高騰により当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 当社では、当社製品の一部を外部の協力工場に生産を委託しております。当社では、協力工場を含めた人材の育成に注力しておりますが、協力工場における人材不足等からの加工費の値上げにより、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

12.有利子負債について

 当社は、製品の生産設備及びショールームの更新等に設備投資を必要としております。設備投資にあたっては、有利子負債として金融機関から資金調達しております。当社の有利子負債は、2021年3月期事業年度末では短期借入金、長期借入金及びリース債務との合計2,332百万円であり、有利子負債依存度(有利子負債/総資産)は32.9%です。有利子負債のうち1,020百万円は「13.財務制限条項の付された借入契約について」で後述しております2019年4月1日に甲種種類株式を取得するためのタームローン型シンジケートローンの残高であります。

 今後の金利の上昇や金融市場の変化または当社の財政状態の悪化等によって支払利息が増加する可能性、必要な資金を望ましい条件で調達することが困難になる可能性、資金を借入の返済に充てるため、十分な資金を設備投資等に充てることができなくなる可能性があり、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

13.財務制限条項の付された借入契約について

 当社は2019年4月1日に甲種種類株式を取得するために2019年3月28日付にて(株)広島銀行をエージェントとするタームローン型シンジケートローンを締結しており、当該契約には一定の財務制限条項が付されております。

 当事業年度末現在においては財務制限条項に抵触しておりませんが、予測できない業績の変動によっては、財務制限条項に抵触することにより期限の利益を喪失し、期限前に返済が必要となり、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 財務制限条項の詳細は、「第2 事業の状況 4 経営上の重要な契約等」に記載のとおりであります。

 

14.為替リスクについて

 当社は、海外から原料、商品の一部を仕入れております。為替リスクにつきましては、必要に応じ為替予約などを通じリスクヘッジしておりますが、これらのリスク回避策を超える急激な為替相場の変動が生じた場合には、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

15.収益構造について

 当社の事業においては、当社の固定費は、顧客である家具販売店や商業施設に対して営業を行う人員の人件費、工場で製造業務に従事する人員の労務費、工場の生産設備等にかかる減価償却費、全国に展開しております各営業所及びショップ、ショールームにおける地代及び家賃等で構成されています。当社では、生産・営業・管理のあらゆる分野でコスト削減を推し進めることにより、収益体質の向上に努めておりますが、売上高の減少に対してコスト削減では対応できない場合には、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

16.人材の確保及び育成について

 当社では、今後の事業の成長・拡大のために専門的知識やコミュニケーション能力、創造力、管理能力の高い優秀な人材の確保と育成が必要であり、優秀な人材の積極的採用にも努めております。

 しかしながら、少子高齢化により今後若年層の人材確保がさらに困難になることが予測され、最低賃金の引き上げや社会保障政策に伴う社会保険料料率の引き上げ等による人件費の上昇、人材不足による既存従業員へのしわ寄せによる長時間労働や、これに伴う離職率の増加、採用コストの増加等により、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 熟練を要する生産工程を担う人材は、製品の品質を確保するために不可欠であります。当社は、協力工場を含めた人材の育成や熟練を要する専門技術の承継に注力しております。処遇の改善を積極的に進めることにより人材の社外流出防止にも努めております。

 しかしながら、このような工程を担う人材の育成に問題が生じれば、当社の品質の確保が困難になり、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

17.情報システム・情報管理について

 当社は個人情報を含め多くの情報を有しており、各種の情報システムを利用して業務を遂行しているため、システムの機能停止や機能障害により効率的な業務を妨げる可能性があります。当社は、システムの安定稼働を維持するメンテナンスを行い、情報セキュリティ管理規程及び情報セキュリティポリシーに則り、社内管理体制を整備しておりますが、万一情報漏洩が発生するような場合には、信用を毀損することになり当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

18.固定資産について

 当社は、工場、営業所等に係る固定資産を自社所有しております。今後の収益悪化や地価の下落にともなう減損損失の発生等により、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

19.社会的信用について

 当社は、製品のデザイン、生産、販売の一貫体制を敷くことによって、消費者ニーズに適合する製商品の開発に注力し、こうした事業展開を行うことを通して、当社のブランドイメージをより一層高め、社会的信用の獲得に努めているところですが、前項までに記載した主要なリスクのうち、法令違反、製品の欠陥によるリコール、第三者の知的財産権侵害、人材教育不足、機密情報の漏洩、その他何らかのコーポレート・ガバナンス上の不備事案等が顕在化した場合には、ブランドイメージが毀損したり、風評に晒されること等によって、当社に対する社会的信用が失われ、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項の記載については、本書提出日現在において判断したものであります。

(1) 経営成績等の状況の概要

 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態の状況

(資産)

 当事業年度末の総資産は、前事業年度末に比べ453,382千円増加し、7,084,404千円となりました。流動資産は、前事業年度末に比べ426,534千円増加し、3,762,638千円となりました。主な要因は、受取手形の増加429,649千円、現金及び預金の増加157,371千円であります。固定資産は、前事業年度末と比べ26,848千円増加し、3,321,765千円となりました。主な要因は、土地の増加23,031千円、構築物(純額)の増加6,909千円等によるものであります。

(負債)

 当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べ85,430千円減少し、4,879,127千円となりました。流動負債は、前事業年度末に比べ282,300千円増加し、3,785,345千円となりました。主な要因は、短期借入金の増加586,668千円、未払法人税等の増加101,881千円であります。固定負債は、前事業年度末に比べ367,730千円減少し、1,093,781円となりました。主な要因は、長期借入金の減少366,624千円であります。

(純資産)

 当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べ538,812千円増加し、2,205,276千円となりました。主な要因は、繰越利益剰余金の増加547,435千円であります。

 この結果、自己資本比率は31.1%(前事業年度末は25.1%)となりました。

 

②経営成績の状況

 当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、政府の経済対策等により一部に持ち直しの動きがあるものの、企業収益の減少や雇用情勢の悪化等先行きは不透明な状況のまま推移しております。

 当社におきましては、「家具販売店向け」では消費者の生活様式と購買動向の変化を背景とした家具・インテリアの需要が増加し堅調に推移しましたが、売上高は7,071,618千円(前年同期比0.7%減)となりました。「商業施設向け」では訪日外国人の停滞や旅行等の自主規制により需要は低迷を続けており、物流コストや材料費の上昇等も見込まれる等依然として厳しい経営環境となっており、売上高は822,246千円(同54.4%減)となりました。「ショップ/ショールーム」では、第1回目緊急事態宣言により施設の利用制限などの影響もありましたが、売上高は700,815千円(同5.3%増)となりました。「ハウスメーカー向け」は、企画催事等の中止が相次ぎ、売上高は232,576千円(同26.2%減)となりました。なお、「その他」は、148,874千円(同15.8%増)となりました。

 このような環境下において、当社は、個人の巣篭り消費とも言われるインテリアへの高い関心に応えるべく付加価値の高い魅力ある商品開発に取組み、眠りにこだわりを持つブランド志向のお客様に対して製品を投入することで売上の確保を図るとともに、原材料の安定した購入、生産性向上、コスト削減に取組み利益の拡大に努めました。また、マットレス、ベッドフレーム、ソファ、寝装品等をお客様に提供することで、日常生活の中で楽しく快適な生活を支える社会的な役割を自認し、お客様に安全・安心な製品を安定して供給するため、従業員の感染防止策を徹底し事業活動を遂行しました。

 こうした中で、当事業年度の業績は、売上高8,976,131千円(同10.5%減)、営業利益704,787千円(同45.3%増)、経常利益730,208千円(同55.6%増)、当期純利益521,503千円(同57.3%増)となりました。

 なお、当社はホームファニシング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。

 

③キャッシュ・フローの状況

 当事業年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ157,366千円増加し、583,190千円となりました。当事業年度の各キャッシュ・フローとそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、349,664千円(前事業年度は518,830千円の獲得)となりました。これは主に税引前当期純利益729,430千円、減価償却費186,861千円によるものであります。一方で、売上債権の増加額227,590千円、たな卸資産の増加額43,181千円による資金の減少がありました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、170,048千円(前事業年度は252,273千円の使用)となりました。これは主にポケットコイリング等の生産設備のための有形固定資産の取得による支出164,186千円、在庫管理システム等の取得による無形固定資産の取得による支出14,956千円によるものであります。一方で、投資有価証券の売却による収入11,395千円による資金の増加がありました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、22,248千円(前事業年度は299,616千円の使用)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出603,865千円によるものであります。一方で、短期借入金の純増額586,668千円による資金の増加がありました。

 

④生産、受注及び販売の実績

a-1.生産実績

当事業年度における生産実績を商品分類別に示すと、次のとおりであります。

商品分類の名称

当事業年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

マットレス

1,542,278

88.4

ベッドフレーム

283,559

68.9

ソファ

306,298

98.8

寝装品

152,399

94.9

その他

207,576

102.5

合計

2,492,112

88.1

(注)1.金額は製造原価によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

a-2.仕入実績

当事業年度における仕入実績を商品分類別に示すと、次のとおりであります。

商品分類の名称

当事業年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

マットレス

87,702

46.0

ベッドフレーム

1,314,170

95.4

ソファ

26,355

51.5

寝装品

158,300

86.8

その他

178,407

112.9

合計

1,764,935

90.1

(注)1.金額は仕入価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

b.受注実績

当事業年度における受注実績を商品分類別に示すと、次のとおりであります。

商品分類の名称

当事業年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

マットレス

3,985,781

77.9

374,422

82.6

ベッドフレーム

2,787,925

95.0

252,079

103.7

ソファ

918,476

104.0

103,875

88.1

寝装品

542,026

96.1

45,168

112.1

その他

679,690

90.7

90,731

122.9

合計

8,913,901

87.0

866,277

93.3

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c-1.販売実績(商品分類別)

当事業年度における販売実績を商品分類別に示すと、次のとおりであります。

商品分類の名称

当事業年度
(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

マットレス

4,064,754

82.7

ベッドフレーム

2,778,922

94.7

ソファ

932,493

96.6

寝装品

537,159

95.7

その他

662,801

100.7

合計

8,976,131

89.5

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績の10%以上の相手先がないため、記載を省略しております。

 

c-2.販売実績(販売経路別)

当事業年度における販売実績を販売経路別に示すと、次のとおりであります。

販売経路の名称

当事業年度

(自 2020年4月1日

  至 2021年3月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

家具販売店向け

7,071,618

99.3

商業施設向け

822,246

45.6

ショップ/ショールーム

700,815

105.3

ハウスメーカー向け

232,576

73.8

その他

148,874

115.8

合計

8,976,131

89.5

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績の10%以上の相手先がないため、記載を省略しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

①経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりであります。

 

(売上高)

 当事業年度の売上高は、前事業年度に比べ1,058,621千円減少し、8,976,131千円(前年同期比10.5%減)となりました。販売経路別では、「家具販売店向け」は7,071,618千円(同0.7%減)、「商業施設向け」は822,246千円(同54.4%減)、「ショップ/ショールーム」は700,815千円(同5.3%増)、「ハウスメーカー向け」は232,576千円(同26.2%減)、「その他」は148,874千円(同15.8%増)となりました。

 「家具販売店向け」は、新型コロナウイルス感染症のため第一回緊急事態宣言が発動され4月、5月売上が大きく影響されました。主要取引先である家具販売店の統廃合が進むという厳しい市場環境の中、昨年に引き続き「Serta(サータ)」ブランディング戦略としてマーケティング施策を展開することによって、店舗検索から店舗来店の精度向上のためにインターネット内でのWeb検索エンジンの最適化などを実施しました。また、消費者の生活様式と購買動向の変化を背景とした家具・インテリアの需要が増加し堅調に推移しました。

 「商業施設向け」は、前事業年度までは東京オリンピック開催に向けたホテル業界の活況により売上を伸ばしておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響が増加し第一回緊急事態宣言の4月以降、訪日外国人の停滞や旅行等の自主規制により需要は低迷を続けており前年と比べ大幅な売上減となりました。

 「ショップ/ショールーム」は、消費者の生活様式と購買動向の変化を背景とした家具・インテリアの需要が増加したことにより来客が増加し売上高増に繋がっております。

 「ハウスメーカー向け」は新型コロナウイルス感染症における自主規制により催事企画の中止が相次ぎ売上減となっております。

 なお、「その他」の増加の主な要因は、企画商品の販売が伸び売上増となっておきます。

(売上原価、売上総利益)

 当事業年度の売上原価は、前事業年度に比べ518,092千円減少し、4,255,879千円(同10.9%減)となりました。これは主に、「商業施設向け」の売上高の減少に伴うものであります。当事業年度の売上総利益は、前事業年度に比べ540,529千円減少し、4,720,251千円(同10.3%減)となりました。

 売上総利益率は、52.6%となりました。

(販売費及び一般管理費、営業利益)

 当事業年度の販売費及び一般管理費は、前事業年度に比べ760,326千円減少し、4,015,464千円(同15.9%減)となりました。これは主に、広告宣伝費の減少144,826千円、荷造搬入費・営業運賃・移管運賃の減少283,053千円、保険料の減少95,800千円等によるものであります。

 以上の結果、営業利益は前事業年度に比べ219,796千円増加し、704,787千円(同45.3%増)となりました。

 

(営業外損益、経常利益)

 当事業年度の営業外収益は、前事業年度に比べ28,136千円増加し、43,949千円(同177.9%増)となりました。これは主に、コロナ関連助成金の増加31,648千円によるものであります。また、営業外費用は、前事業年度に比べ12,999千円減少し、18,528千円(同41.2%減)となりました。これは主に、支払利息の減少7,754千円によるものであります。

 以上の結果、経常利益は前事業年度に比べ260,932千円増加し、730,208千円(同55.6%増)となりました。

(特別損益、当期純利益)

 当事業年度の特別損失は、前事業年度に比べ23,055千円減少し、777千円の損失(同96.7%減)となりました。主な要因は、前事業年度は投資有価証券評価損15,330千円、固定資産除却損7,298千円等があったことによるものであります。

 以上の結果、当期純利益は前事業年度に比べ、189,948千円増加し、521,503千円(同57.3%増)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、
経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

 

(有利子負債)

 

年度別要支払額(千円)

契約債務

合計

1年以内

1年超3年以内

3年超5年以内

5年超

短期借入金

1,275,000

1,275,000

長期借入金

1,046,632

366,632

680,000

リース債務

11,127

3,664

6,185

1,277

上記の表において、貸借対照表の1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。

 

(財政政策)

 当社の運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための材料等の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。

 当社は、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、生産設備などの設備資金は長期借入金で調達しております。

 なお、当事業年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は2,332,759千円となっております。また当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は583,190千円となっております。

 

 

(経営成績に重要な影響を与える要因)

 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)

 当社は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 3.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、売上高及び売上総利益率を重要な経営指標として位置づけております。

 当事業年度の売上高は、8,976,131千円(前年同期比10.5%減)となりました。その主な減少要因は、東京オリンピック開催に向けたホテル業界の旺盛な需要を背景に、前事業年度までは伸長著しかった「商業施設向け」の売上高が、新型コロナウイルス感染症の影響により需要は低迷を続けており、822,246千円(同54.4%減)になったことによるものであります。

 当事業年度の売上総利益率は、52.6%(同0.2ポイント増)となりました。

 その主な増加要因は、「家具販売店向け」「ショップ・ショールーム向け」などでは、消費者の生活様式と購買動向の変化を背景とした家具・インテリアの需要が増加し、個人のこだわりの高い高付加価値商品の売上高構成が高まったことにより売上総利益率が増加しました。

 今後も引き続き、販路拡大による売上高の増加、売上原価の低減、費用削減に取り組むことによる、売上総利益率の上昇を目指してまいります。

 前事業年度並びに当事業年度の経営指標は、次のとおりであります。

 

 

前事業年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

当事業年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

金額(千円)

金額(千円)

前年同期比

(%)

売上高

10,034,752

8,976,131

89.5

売上総利益

5,260,781

4,720,251

89.7

売上総利益率

52.4%

52.6%

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

 当社が技術援助等を受けているライセンス契約は下記のとおりです。

①Serta,Inc.

国名

アメリカ合衆国

主な契約内容

日本国内における同社ブランドのマットレスの製造、販売及び商標等の使用許諾に関する独占的ライセンス契約

契約締結日

1978年12月28日

契約期間

2020年1月1日~2024年12月31日(左記期間中の基準売上高を達成している場合、更に5年間自動更新)

ロイヤリティ

同社ブランド製品の販売実績に応じた料率を乗じた金額、もしくは販売計画金額に一定率を乗じた金額を最低金額として支払っております。

その他

広告費用について、年間の販売計画金額に一定率を乗じた金額、もしくは一定の最低金額を支出することが定められております。

②ROSET S.A.

国名

フランス共和国

主な契約内容

日本国内における同社ブランドの椅子、肘掛け椅子及びソファの製造、販売及び商標等の使用許諾に関する独占的ライセンス契約

契約締結日

ソファ:1981年5月25日

家具:1997年5月6日

契約期間

ソファ:2021年5月25日~2022年5月24日(1年ごとに自動更新)

家具:2021年5月6日~2022年5月5日(1年ごとに自動更新)

ロイヤリティ

同社ブランド製品の販売実績に一定率を乗じた金額、もしくは一定額を最低金額として支払っております。

その他

③RUF-BETT INTERNATIONAL GMBH & CO.KG

国名

ドイツ連邦共和国

主な契約内容

日本国内における同社ブランドの各種ベッド、マットレス、付属品家具、ランプ、テーブル、カットボード等の一部の製造、販売に加え、商標の使用許諾や同社の有する技術面での協力関係を構築すること等を目的とした独占的ライセンス契約

契約締結日

(発効日)

2007年8月1日

契約期間

2020年8月1日~2021年7月31日(1年ごとに自動更新)

ロイヤリティ

同社ブランド製品の販売実績に一定率を乗じた金額、もしくは一定額を最低金額として支払っております。

その他

(注)1.上記は本書提出日現在における最新の契約に基づく内容を表示しております。

2.上記契約の解除事由は個々の契約により異なりますが、概ねその基本的な規定事項としては、破産、解散、差押え、仮差押え、仮処分、会社更生、債務不履行、契約不履行、機密保持義務違反、反社会的勢力取引にあたる等に該当する場合となっております。

 

 当社が締結している資金調達に関する契約

相手方の名称

契約締結日

契約期間

内容

株式会社広島銀行

(兼エージェント)

株式会社もみじ銀行

株式会社商工組合中央金庫

201928

2019日から202431日まで

借入金額:1,700,000千円

適用利率:0.5

借入目的:当社が2019日に甲種種類株式を取得するための資金調達

契約形態:株式会社広島銀行をエージェントとするタームローン型シンジケートローン

以下の財務制限条項が付されています。

a) 2019年3月期以降、各年度の決算期末日における単体の貸借対照表における純資産の部の金額を前年同期比75%以上に維持すること

但し、甲種種類株式の全部または一部について、取得、処分及び消却した場合、それらがなされなかったものと仮定して純資産の部の金額を計算するものとする

b) 2019年3月期以降、各年度の決算期における単体の損益計算書に示される経常利益が、2期連続して損失とならないようにすること

 

5【研究開発活動】

 当社の研究開発活動は、年2回の展示会(5月、11月)及びドリーム会(取引先共栄会であり、7月に総会を実施)に向けた新商品の開発、大型ボランタリーチェーンに向けたOEM商品の開発及びライセンス生産品の日本仕様への変更の3つに区分されます。

 当社は、商品開発の専門部署である商品企画部を有しており、デザイン設計担当者5名、知財・技術担当者1名、市場調査担当6名の体制でデザインの原案作成から最終の商品の仕上がりのチェックまで、単一の部署で行っております。今後も、当社の有する知的財産権の保護、他社の有する知的財産権の侵害未然防止について取り組んでいくとともに、市場に選ばれる魅力的な商品を生み出し続けるべく研究開発活動に注力してまいります。

 なお、当社は、ホームファニシング事業の単一セグメントでありますので、セグメント別の記載を省略しています。

 当事業年度における研究開発費の総額は、52,118千円となりました。

 主な研究開発活動を下記に記載しております。

 

(1)展示会及びドリーム会向け商品開発(定期開発)

①展示会向け

 開発課所属のデザイナーが決められた試作数の枠に対して5倍から10倍のスケッチ案を出し、その中から選ばれた商品を試作品として製作しております。商品企画部内で複数回の内見会及び、営業社員向け内見会を経て最終的に選抜された試作品を、展示会に出展します。

 なお、設計・品質・構成パーツ等の調達資材及び調達取引先については協力工場と連携しコストやクオリティを協議します。デザイン及び機能、商品名については、特許、商標、意匠等、知的財産権に関する検討、調整を実施しています。

 そして展示会にて、取引先からいただいた評価をもとに、量産に対する最終の採用・不採用を商品企画部にて決定しています。量産化に際しては、あらためて知的財産権チェックを行っています。

 商品の本格リリースまでに複数の段階を経ることで、採用可能性の低い商品については早期に不採用にし、より採用可能性の高い商品をリリースするよう取り組んでおります。

5月の展示会は、コロナ禍の影響から中止となりました。

11月の展示会では、ベッドフレーム9台、マットレス10種類、その他(※)7種類のリリースを決定いたしました。

(※)その他は、ベッドフレーム、マットレス以外の寝装品、ナイトテーブル等の家具、生地やクッション等が該当します。

 

②ドリーム会(取引先共栄会)向け

 当社は、ドリーム会に加盟いただいている取引先に対して、ドリーム会加盟取引先限定のベッドフレーム、マットレスを開発することにより競争力アップのサポートを行っております。開発する商品は、主に既存の売れ筋商品のデザインに沿った値ごろ感のある商品を意識しております。

 ドリーム会向け商品の開発はコロナ禍の影響から行えませんでした。

(2)OEM商品の開発(不定期開発)

 昨今、小規模販売店の廃業等が増加しており、大型ボランタリーチェーンとの取引が増加しています。その中で、当社は、大型ボランタリーチェーンとの共同で商品開発を行い、取引先ブランドのOEM商品として供給をしております。取引先の要望を中心とした商品の開発となりますので、営業担当と開発担当が折衝にあたっており、OEM商品開発としてベッドフレーム9台、マットレス16種類の商品開発を行いました。

 

(3)ライセンス生産品の日本仕様への変更

 「ligne roset(リーン・ロゼ)」ブランドにおけるライセンス生産品が該当します。当社が、日本国内市場に商品を展開する上で、日本人の生活様式や体格にあった使い心地を実現するため、ソファのウレタンや家具底面に使用する素材等を選別して、試作品を繰り返し制作しております。

 日本市場への新作としてソファ3種類、TVボード1種類を当社工場にてライセンス生産いたしました。