文中の将来に関する事項の記載については、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
1.経営方針
当社は、「夢をはぐくむひとりひとりに、快適で美しいくらしを提供します。」の基本理念のもと、常に時代の先を読み、お客様のニーズに応えられる新たな「空環(空間と環境)」創りを目指しています。
また、技術力、製品力、企画力及び提案力をみがき、高品質なマットレス及びベッドフレーム・リビングソファ・インテリア用品をお客様に提供することで、日常生活の中で暮らしを支え社会に貢献すると共に売上・利益の増大と経営効率の向上を図ることを経営方針としております。
2.中長期的な会社の経営戦略
当社の主力製品であるベッド(マットレス及びフレーム)は、主に家具・インテリア業界で事業展開しております。
ベッド(マットレス及びフレーム)の市場環境は、少子高齢化・人口減少に伴い、新規・買替え需要の顧客獲得をかけた競争が激化しており、さらに製造小売業(SPA)の台頭も加わり、持続的発展のため、より一層の競争力強化の施策を進めていくことが必要となっております。
このような市場環境下において、当社は、広告戦略(Web広告、SNS、テレビCM等メディア戦略の活用)、ブランドプロモーションサイトから店舗検索による最寄りの取扱い店舗への誘導、さらに来店促進施策によって実店舗で寝心地の良さを体感比較、その結果購買意思決定へという流れを創出してまいります。
広告出稿及び店舗検索において、自社商品の優位性・ターゲット・ポジショニングを明確化し、インターネットや既存メディア、イベントを組み合わせてマーケティング活動を最適化して、強いブランドアイデンティティを創造・構築することで、ブランドイメージの醸成と、ブランド認知度の向上に努めてまいります。
そのため引き続き、ペアリングツイン(※)等の戦略商品に関するデジタル広告を配信することで、ブランドプロモーションサイトにアクセスした「Serta(サータ)」に興味を持つ顧客が、製品内容、仕様、デザインを見て、直接来店し体感することで商品を購入する、という流れを柱とするマーケティング戦略を導入しております。また、国内のラグジュアリーホテルのスイートルームで採用されている「Serta(サータ)」マットレスと同じ仕様で、一般家庭でも使用できるようなホテルコラボレーション企画等も、継続してまいります。
拡大を続けるEC市場においては、家具販売店ECサイトを公認化して正規ECパートナーとするほか、ECモールへの取組みを検討するとともに、実店舗においては、主要家具販売店での体感機能を強化した「Serta Sleep Site(サータスリープサイト)」の開設による来店促進や店舗誘導をもって、「Serta(サータ)」のみならず「dreambed(ドリームベッド)」「ligne roset(リーン・ロゼ)」「RUF BETTEN(ルフ)」ブランドにもシナジー効果を発揮し、売上増加につなげてまいります。
中でも「ligne roset(リーン・ロゼ)」の浸透とさらなる業績寄与を追求するために、当社のホームページのデザイン更新やデジタル広告を中心としたデジタルプロモーションによる顧客創出、取扱店舗への誘致を図るとともに、売場(インショップ)のリニューアルを推進しております。その一環として、2021年12月に開設したリーン・ロゼ福岡に続き、2024年3月期には中部エリアにもリーン・ロゼ新店の開設を予定しております。
(※)ぺアリングツインとは、「Serta(サータ)」のシングルマットレス2台を接して並べその隙間にペアリングパッド(隙間用T字型パッド)を置き、1枚の大きなボックスシーツで覆い、一つのベッドとして2つの寝心地を実現した当社からの新たな提案です。
新型コロナウイルス感染症の影響拡大・長期化により、ホテル業界の客足回復によるホテル向け需要の回復にはまだ時間を要するものと見込まれますが、インバウンド需要のコロナ前水準までの回復を見込んで、さらに生産効率を高めるため新工場の建設を進めており、今後の需要増に対応できる体制を整えております。
3.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、持続的な成長による企業価値の向上を目的として、収益力を高め、経営の効率化を図るため、売上高及び売上総利益率を重要な経営指標と位置づけております。今後も引き続き販路拡大による売上高の増加、売上原価の低減、費用削減に取り組むことによる、売上総利益率の上昇を目指してまいります。
4.優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
①「Serta(サータ)」のブランディング強化
少子高齢化・人口減少に伴うベッド市場の拡大余地が限られている環境認識の中で、当社がより一層の競争力強化を推し進めていくためには、主力の「Serta(サータ)」ブランドの競争力をより向上させることが重要であると考えており、次に掲げる施策を通じてその認知度の一層の向上に努めてまいります。
・「Serta(サータ)」ブランディング戦略
主力ブランドである「Serta(サータ)」の想定顧客層にフォーカスした、マーケティング施策を展開しております。「Serta(サータ)」における上質なブランドイメージと国内生産における信頼を、デジタルマーケティングによる訴求と、家具販売店または当社のショップ/ショールームでリアルに体験、体感してもらうことで、バーチャルとリアルの融合によりさらなる顧客層の拡大に努めてまいります。
・EC関連の取組み
ドリームベッド正規ECパートナー認定登録制度を実施し、認定店のECサイトでの認定マークの設定や当社ホームページとのリンクで、得意先ECサイトの信頼度向上の支援を行いました。さらにECモールへの取組み検討等を強化する予定です。
②ドリームベッドブランド及び他の海外ブランドの拡販
当社はライセンス契約を締結している海外ブランド「Serta(サータ)」「ligne roset(リーン・ロゼ)」「RUF BETTEN(ルフ)」及び自社ブランド「dreambed(ドリームベッド)」と国内唯一のウォーターベッドである「Water World(ウォーターワールド)」等、複数のブランドを有していることが強みであり、その優位性及び各ブランド間でのシナジー効果を発揮し、「Serta(サータ)」ブランド同様にその他ブランドも成長ステージに進めるべく、商品開発等に取り組んでまいります。
中でも、「ligne roset(リーン・ロゼ)」は、「Serta(サータ)」「dreambed(ドリームベッド)」に次ぐ第三の売上規模のブランドで、ソファを中心とするインテリア領域が主力のため、ベッド以外の新しい法人向け販路の開拓等による成長に向けて強化する予定です。
③ショールームの活用
デジタルマーケティングにて「Serta(サータ)」ブランドの認知度を向上させていく中で、実際に顧客が当社製品を体験、体感できるリアルの場としてのショールームの活用が重要であると認識しております。東京ショールームを旗艦店として増床し、2022年度新たに名古屋ショールームを開設することで、より多くの顧客にご来場いただくとともに、百貨店との取引並びにハウジングルートの拡大を図ってまいります。
加えて全国の主要家具販売店において、体感機能や展示ラインを強化した「Serta Sleep Site(サータスリープサイト)」を開設し、顧客に体感機会を提供してまいります。
④スリープテック(※)及び製品開発への取組み
当社の技術力、製品力、企画力及び提案力により、家具販売店や最終消費者からも支持されるマットレスは生み出されており、これが競争力の源泉の一つであると考えております。一方で、昨今取り沙汰されている睡眠そのものへの科学的アプローチとして、スリープテックへの取組みが重要であると認識しております。
2021年度は購入検討顧客向けに最適なマットレスを提案するマットレス診断システム「ネルゴリズム」を開発し、多くの方にご利用いただきました。今後は睡眠データを切り口とした、購入顧客へのサービスや、データに基づく商品開発を強化しさらなる進化につなげてまいります。また、顧客それぞれの身長、体形、好みに応じたオーダーベッドの開発も検討してまいります。
(※)スリープテックとは、IT技術を活用して睡眠環境を計測、記録、分析し、睡眠の質を改善するための製品やサービスのことです。
⑤商業施設向けの営業施策の強化
ホテル等の宿泊施設の需要見通しは、未だ不安定な状況が続き、緩やかな回復基調に留まると予想されます。
このような環境下において、従来の宿泊施設営業に加えて、ショールーム、オフィス、ロビー、ショップ等の多様な法人需要の掘り起こしに努め、これらの設計を手掛ける大手設計・デザイン事務所が、スペックやデザインを企画・立案する段階から営業を行い、空間としての提案を進めることで、新しい商業施設向けの販売経路の拡販を進めてまいります。
⑥人材の確保及び育成
超高齢社会が進展している我が国において、当社の技術力、製品力、企画力及び提案力等の特徴を支える人材を、いかに継続的、安定的に雇用し定着させていくことができるかが課題であると認識しております。
積極的な新卒及び中途採用の促進、商品及び製品知識向上のためのマイスター研修や「ligne roset(リーン・ロゼ)」研修、トーク集を用いた営業研修、その他外部講師による研修等の各種研修制度の充実、毎週特定曜日をノー残業デーとする等の働き方改革への取組みのほか、公平かつやりがいの持てる人事制度改革に取り組んでまいります。
⑦物流効率の向上
将来さらに上昇が予想される物流コスト、物流業界における働き方改革としての2024年問題、及び数年来続く運転手不足等に対して、物流効率の向上が重要であると認識しております。物流会社との協力関係を強化し、安定的なロジスティクス体制を構築するための調査及び計画を立案し、新たに物流会社との取引を拡大していくとともに、流通センターの高機能化にも取り組んでまいります。
⑧SDGsへの取組み
2021年12月に発表した当社「SDGs宣言」をさらに加速させ、廃棄・回収されたペットボトルを100%使用した再生ポリエステル糸による生地の使用や、廃棄処理における解体しやすいマットレスの開発、また廃棄マットレスの分解・再資源化等、新たなビジネスモデルを構築し、収益に結び付けるべく取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると判断している主要なリスクは、以下のとおりであります。
また、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社の経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。
なお、文中の将来に関する事項の記載については、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであり、当社の事業に関連するすべてのリスクを全て網羅するものではありません。
1.国内景気及び個人消費の動向について
当社の事業は、家具・インテリア業界を取引先として販売を展開しております。同事業による売上は国内景気や個人消費の動向の影響を受けやすい傾向にあります。企業活動の停滞、雇用情勢の悪化、個人消費の低迷等により、市場の需要が減少した場合には、売上高の減少、販売価格の下落等による利益の減少等の可能性があります。
そこで当社は、研究開発力と自社製造の強みを活かして開発・製造するとともに、提案営業力によって販売機会を開拓することに注力しております。
2.競争激化について
当社は、家具販売店を主要顧客として事業を展開しております。家具・インテリア業界では販売ルートが多様化することによって、市場環境の競争激化により一層厳しさを増す傾向にあります。
そこで当社は、自社製造にこだわった製品を供給することによって質的な差別化を図るとともに、生産工程の一層の工夫・改善によってコストダウンによる競争力の確保、収益力確保に努めております。
3.ホテル業界の動向について
当社では、独自に顧客データベースを構築することによって、ホテルの新規案件に加えて、リニューアル案件の獲得にも注力しております。ホテル向けの売上高は、「商業施設向け」に分類しており、同区分の2022年3月期における売上高構成比は7.4%であり、ホテル向けの売上高は、「商業施設向け」の大半を占めております。したがいまして、新型コロナウイルス感染症が沈静化せず国内客、訪日外国人客の停滞が続くことによりホテルの新規案件やリニューアル案件が中止や先送りされることになった場合には、当社の業績や財政状態に影響を与える可能性があります。
4.他社とのライセンス契約について
当社は、自社ブランド製品だけではなく「Serta(サータ)」、「ligne roset(リーン・ロゼ)」及び「ruf(ルフ)」等の海外ブランドとのライセンス契約を締結し、自社製造を行っております。特に「Serta(サータ)」は2022年3月期におけるブランド別売上では最大の金額を計上しており、事業戦略上も重要な位置づけと考えているブランドであります。ライセンス契約において製造、販売が可能となる製品や地域の他、契約期間、契約を自動更新するための最低販売金額、ロイヤリティ金額及び広告費用の最低支出金額等が規定されております。契約内容は「第2 事業の状況 4 経営上の重要な契約等」に記載のとおりであります。また、「第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 ②損益計算書 製造原価明細書」に記載している技術使用料の金額の大部分は当該ロイヤリティとなっております。
海外ブランドとは、長年に亘り良好な関係の継続に努めており、有価証券報告書提出日現在において契約継続に支障をきたす要因は発生しておりませんが、今後、何らかの事情によりライセンス契約を解消することになった場合、または、ロイヤリティ料率等の契約条件が大幅に変更されることとなった場合は、当社の業績及び財政状態に重大な影響を与える可能性があります。
5.製品品質について
当社は、お客様の満足と信頼を得るために、デザイン開発、製造、卸販売を一貫して行っており、製品の品質管理には万全の態勢を整えておりますが、万一製品に欠陥が生じた場合には、リコールを実施するためのコスト、ブランド価値の毀損を招くことになります。
そこで当社は、品質マネジメントシステムの国際規格であるISO9001認証により、品質に関わる組織マネジメント体制の強化を図っております。
6.知的財産権について
当社は、当社が取り扱う製品及び広告宣伝物について、第三者の商標権その他の知的財産権等に抵触するような事態を招き、法廷の内外で相当の損害賠償金等を請求される可能性があります。
そこで当社は、商標権等の知的財産権の管理を行う体制を強化し、当社の開発による新技術を当社で権利化するとともに、製品の開発及び販売に際し、第三者の商標権、特許権及びその他の知的財産権に抵触しないように事前調査を行い、抵触可能性が予見される場合は回避策をとるなど、第三者の知的財産権の侵害を未然に防止できるよう、万全の注意を払っております。
7.原材料等の調達について
当社は、原材料および製品の一部を国内だけでなく、海外からも調達しております。特殊な資材等の調達については、少数特定の仕入先からのみ入手可能のものや、仕入先や供給品の代替が困難なものがあります。市場において、競争優位性を作り出すために、ライセンス元におけるオリジナルの原材料や素材メーカーとの共同開発にて実現した当社のオリジナルの原材料を仕入れております。気候変動や国際的な需要拡大、地政学リスク等による需給動向の変化に伴い、調達競争が激化し、購入価格の高騰や資材の供給の遅延、中断が生じた場合、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
そこで当社は、調達環境変化の影響を最小限に抑えるために、複数購買、グローバル調達等に取り組んでまいります。
8.為替リスクについて
当社は、海外から原材料、商品の一部を仕入れております。為替リスクにつきましては、必要に応じ為替予約などを通じリスクヘッジしておりますが、これらのリスク回避策を超える急激な為替相場の変動が生じた場合には、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
9.運賃、光熱費、加工費の高騰について
当社の製品・商品はベッドに代表されるように大きさと重量の素材的特性から運賃が営業コストの相当部分を占めております。当社は、複数の運送会社と良好な関係を築くことによって、安定的な物流体制を整備しておりますが、運送会社における人材不足等からの運賃の値上げ等が予想されます。
また、当社は、工場をはじめとして各拠点において電気やガスを利用しております。エネルギー省力化への取り組み等コスト削減に注力しておりますが、光熱費の高騰等が予想されます。
当社では当社製品の一部を外部の協力工場に生産を委託しております。協力工場を含めた人材の育成に注力しておりますが、協力工場における人材不足等からの加工費の値上げ等が予想されます。
これらの要因は、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
10. 法的規制等について
当社は、事業活動を行う上で、家庭用品品質表示法、景品表示法、電気用品安全法、消費生活用製品安全法、容器包装リサイクル法、下請法、個人情報保護法等の様々な法規制の適用を受けており、予測することができない規制の改廃や新たな法的規制が設けられる場合には、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
そこで当社は、これらの法令等を遵守し、許認可等の更新に支障が出ないよう、従業員に対するコンプライアンスの徹底を行っております。加えて、当社は、現時点の法規制に従って業務を遂行しており、また、弁護士や外部諸団体を通じて新たな法的規制の改正情報や公開された策定プロセス等を入手することにより、事前のリスク軽減対策に取り組んでおります。
11. 自然災害・事故・感染症の発生等について
当社は、国内にある複数の拠点で事業を展開しております。大規模な地震や大型台風等の自然災害または大規模火災等により、当社や調達先の生産拠点に重大な損害が発生し、操業停止、生産や出荷の遅延や減少等が発生した場合、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、新型インフルエンザ、新型コロナウイルス等の感染症が流行した場合、取引先小売店舗の休業や営業時間の短縮、消費者の外出自粛等が想定され、当社においては販売機会の損失につながる可能性があります。生産活動においては、当社はウレタン等の原材料を仕入れておりますが、仕入先の従業員の感染等により仕入先の生産活動が停滞した場合、当社において製品生産の支障が生じ、受注から納品までの期間が長期化することで販売機会の損失につながり、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
そこで当社は、事業継続計画を定め、組織的に対応できる体制を整えております。具体的には社員安否確認システムの構築、防災訓練などの対策により、全役職員の人命・安全確保と事業の早期復旧及び継続を図るために体制の構築・整備に万全を期しております。
12.人材の確保及び育成について
当社では、今後の事業の成長・拡大のために専門的知識やコミュニケーション能力、創造力、管理能力の高い優秀な人材の確保と育成が必要であります。また、熟練を要する生産工程を担う人材は、製品の品質を確保するために不可欠であり、優秀な人材の採用に積極的に取り組んでおります。
しかしながら、少子高齢化により今後若年層の人材確保がさらに困難になることが予測され、最低賃金の引き上げや社会保障政策に伴う社会保険料料率の引き上げ等による人件費の上昇、人材不足による既存従業員へのしわ寄せによる長時間労働や、これに伴う離職率の増加、採用コストの増加等により、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
そこで当社は、協力工場を含めた人材の育成や熟練を要する専門技術の承継に注力しております。また、処遇の改善を積極的に進めることにより人材採用や社外流出防止にも取り組んでおります。
13.情報システム・情報管理について
当社は個人情報を含め多くの情報を有しており、各種の情報システムを利用して業務を遂行しているため、システムの機能停止や機能障害等のインシデントが発生した場合は、効率的な業務を妨げる可能性があります。また、情報漏洩が発生するような場合には、当社の信用を毀損する可能性があります。
そこで当社は、情報セキュリティ管理規程及び情報セキュリティポリシーに則り、ウイルス感染やサイバー攻撃等による対策を強化しております。また、社員の情報リテラシーを高めるため情報セキュリティの研修を行い社内管理体制を整備しております。
14.財務制限条項の付された借入契約について
当社は2019年4月1日に甲種種類株式を取得するために2019年3月28日付にて(株)広島銀行をエージェントとするタームローン型シンジケートローンを締結しており、当該契約には一定の財務制限条項が付されております。
当事業年度末現在においては財務制限条項に抵触しておりませんが、予測できない業績の変動によっては、財務制限条項に抵触することにより期限の利益を喪失し、期限前に返済が必要となり、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
財務制限条項の詳細は、「第2 事業の状況 4 経営上の重要な契約等」に記載のとおりであります。
15.固定資産について
当社は、工場、営業所等に係る固定資産を自社所有しております。今後の収益悪化や地価の下落にともなう減損損失の発生等により、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
16.社会的信用について
当社は、製品のデザイン、生産、販売の一貫体制を敷くことによって、消費者ニーズに適合する製商品の開発に注力し、こうした事業展開を行うことを通して、当社のブランドイメージをより一層高め、社会的信用の獲得に努めているところですが、前項までに記載した主要なリスクのうち、法令違反、製品の欠陥によるリコール、第三者の知的財産権侵害、人材教育不足、機密情報の漏洩、その他何らかのコーポレート・ガバナンス上の不備事案等が顕在化した場合には、ブランドイメージが毀損したり、風評に晒されること等によって、当社に対する社会的信用が失われ、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
文中の将来に関する事項の記載については、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
なお、当社は当事業年度の期首から、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を適用しており、以下の経営成績等に関して増減額及び前年同期比(%)を記載せずに説明しております。
①財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における流動資産は4,344,072千円となり、前事業年度末に比べ581,434千円増加いたしました。これは主に現金及び預金の増加465,783千円、原材料及び貯蔵品の増加50,478千円等によるものであります。現金及び預金の増加の主な要因は、公募増資により1,161,430千円増加したことであります。一方で、受取手形の減少7,880千円がありました。また、固定資産は3,916,287千円となり、前事業年度末に比べ594,522千円増加いたしました。これは主に土地の増加101,798千円、建設仮勘定の増加490,562千円等によるものであります。なお、土地の増加は全額、建設仮勘定の増加は511,434千円が八千代第一工場の新設及び増改築によるものであります。一方で、ソフトウエアの減少15,860千円がありました。
この結果、総資産は8,260,360千円となり、前事業年度末に比べ1,175,956千円増加いたしました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は3,719,160千円となり、前事業年度末に比べ66,185千円減少いたしました。これは主に支払手形の減少67,097千円、未払法人税等の減少36,066千円及び1年内返済予定の長期借入金の減少26,632千円等によるものであります。一方で、前受金の増加53,964千円、買掛金の増加28,122千円がありました。また、固定負債は738,625千円となり、前事業年度末に比べ355,155千円減少いたしました。これは主に長期借入金の減少340,000千円等によるものであります。
この結果、負債合計は4,457,786千円となり、前事業年度末に比べ421,340千円減少いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は3,802,574千円となり、前事業年度末に比べ1,597,297千円増加いたしました。これは主に株式上場に伴い実施した公募増資により、資本金、資本剰余金がそれぞれ580,715千円増加したこと、また当期純利益の計上等により利益剰余金が437,040千円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は46.0%(前事業年度末は31.1%)となりました。
②経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、政府の経済対策等により一部に持ち直しの動きがあるものの、企業収益の減少や雇用情勢の悪化等、先行きは不透明な状況のまま推移しております。
当社におきましては、販売経路別では家具販売店向けにおいて、コロナ禍での巣ごもり現象の影響による消費者の生活様式と購買動向の変化を背景に、家具・インテリアの需要は増加しているものの、商業施設向けは世界的な海外渡航の規制強化や、移動自粛による訪日外国人旅行者の激減と国内旅行者の減少もあり、需要は低迷が続いています。加えて、原油価格高騰や円安の影響による物流費や材料費の上昇が続いており、依然として厳しい経営環境となっております。
このような環境下で当社は、巣ごもり需要の拡大とともに住環境の見直しが加速したこともあり、ベッド(マットレス及びフレーム)、ソファ「ligne roset(リーン・ロゼ)」商品の売上が順調に推移しました。
ベッド商品については、「Serta(サータ)」のブランディング戦略強化の一環として、2021年9月に「Serta(サータ)」旗艦店となる東京ショールームのリニューアルオープンに合わせ、首都圏でテレビCMを集中放映し、新商品11ゾーンマットレス「Serta Tradition(サータトラディション)」も発売しました。また、デジタルマーケティングを強化し、SNSや当社ホームページの充実を図るとともに、EC強化の一環として6社13店舗の家具店を、「Serta(サータ)」を含むドリームベッド正規ECパートナーとして公認いたしました。理想のマットレス選びのためのマットレス診断システム「ネルゴリズム」を独自のアルゴリズムを用いて自社開発し、顧客利便性の向上にも取り組みました。
ソファ商品「ligne roset(リーン・ロゼ)」においては高付加価値商品の販売増加とともに、2021年12月に福岡市内へ、リーン・ロゼ福岡をオープンしたことによる顧客増加もあり、売上が伸長しております。
一方商業施設向けでは、ホテル業界において、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受けており、新規 ホテル開設及びリニューアル計画の延期や中止等が生じたことから、当社のホテル向け売上も大きく減少しました。
コスト環境においては、2022年3月期下半期より原材料の高騰の影響が出始めたことから、効率化による生産コスト削減を図るとともに、2021年9月及び2022年2月に販売価格を値上げして対応してまいりました。さらに、生産効率を高めるべく新工場の建設を進めており、今後の需要増に対応できる体制を整えております。
こうした中で、当事業年度の業績は、売上高9,452,467千円(前年同期は8,976,131千円)、営業利益648,409千円(前年同期は704,787千円)、経常利益675,614千円(前年同期は730,208千円)、当期純利益446,032千円(前年同期は521,503千円)となりました。
なお、当社は当事業年度の期首から、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。これに伴い、売上高は従来の計上方法と比較して67,211千円減少し、営業利益、経常利益及び税引前当期純利益がそれぞれ5,568千円減少しております。
また、当社はホームファニシング事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。
③キャッシュ・フローの状況
当事業年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ465,782千円増加し、1,048,973千円となりました。当事業年度の各キャッシュ・フローとそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、504,914千円(前年同期は349,664千円の獲得)となりました。これは主に税引前当期純利益632,388千円、減価償却費196,220千円等によるものであります。一方で、法人税等の支払額237,605千円、棚卸資産の増加額78,549千円等による資金の減少がありました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、821,659千円(前年同期は170,048千円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出790,369千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は、782,527千円(前年同期は22,248千円の使用)となりました。これは主に株式の発行による収入1,161,430千円によるものであります。一方で、長期借入金の返済による支出366,632千円による資金の減少がありました。
④生産、受注及び販売の実績
a-1.生産実績
当事業年度における生産実績を商品分類別に示すと、次のとおりであります。
|
商品分類の名称 |
当事業年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
マットレス |
1,719,736 |
111.5 |
|
ベッドフレーム |
275,759 |
97.2 |
|
ソファ |
356,150 |
116.3 |
|
寝装品 |
161,505 |
106.0 |
|
その他 |
252,325 |
121.6 |
|
合計 |
2,765,477 |
111.0 |
(注)金額は製造原価によっております。
a-2.仕入実績
当事業年度における仕入実績を商品分類別に示すと、次のとおりであります。
|
商品分類の名称 |
当事業年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
|
|
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
マットレス |
79,418 |
90.6 |
|
ベッドフレーム |
1,405,754 |
107.0 |
|
ソファ |
22,498 |
85.4 |
|
寝装品 |
171,341 |
108.2 |
|
その他 |
134,469 |
75.4 |
|
合計 |
1,813,483 |
102.8 |
(注)金額は仕入価格によっております。
b.受注実績
当事業年度における受注実績を商品分類別に示すと、次のとおりであります。
|
商品分類の名称 |
当事業年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
|||
|
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
マットレス |
4,345,113 |
109.0 |
407,657 |
108.9 |
|
ベッドフレーム |
2,989,590 |
107.2 |
285,992 |
113.5 |
|
ソファ |
1,185,079 |
129.0 |
181,448 |
174.7 |
|
寝装品 |
586,777 |
108.3 |
62,097 |
137.5 |
|
その他 |
512,268 |
75.4 |
95,443 |
105.2 |
|
合計 |
9,618,829 |
107.9 |
1,032,640 |
119.2 |
c-1.販売実績(商品分類別)
当事業年度における販売実績を商品分類別に示すと、次のとおりであります。
|
商品分類の名称 |
当事業年度 至 2022年3月31日) |
前事業年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
前年同期比 |
|
金額(千円) |
金額(千円) |
(%) |
|
|
マットレス |
4,311,878 |
4,064,754 |
- |
|
ベッドフレーム |
2,955,676 |
2,778,922 |
- |
|
ソファ |
1,107,506 |
932,493 |
- |
|
寝装品 |
569,849 |
537,159 |
- |
|
その他 |
507,556 |
662,801 |
- |
|
合計 |
9,452,467 |
8,976,131 |
- |
(注)1.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当事業年度の期首から適用しており、当事業年度に係る各数値については、当該会計基準等を適用した後の数値となっております。これにより、当事業年度の前年同期比は記載しておりません。
2.主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績の10%以上の相手先がないため、記載を省略しております。
c-2.販売実績(販売経路別)
当事業年度における販売実績を販売経路別に示すと、次のとおりであります。
|
販売経路の名称 |
当事業年度 至 2022年3月31日) |
前事業年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
前年同期比 |
|
金額(千円) |
金額(千円) |
(%) |
|
|
家具販売店向け |
7,556,558 |
7,071,618 |
- |
|
商業施設向け |
698,763 |
822,246 |
- |
|
ショップ/ショールーム |
820,867 |
700,815 |
- |
|
ハウスメーカー向け |
274,804 |
232,576 |
- |
|
その他 |
101,472 |
148,874 |
- |
|
合計 |
9,452,467 |
8,976,131 |
- |
(注)1.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当事業年度の期首から適用しており、当事業年度に係る各数値については、当該会計基準等を適用した後の数値となっております。これにより、当事業年度の前年同期比は記載しておりません。
2.主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績の10%以上の相手先がないため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
①経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりであります。
(売上高)
当事業年度の売上高は、9,452,467千円(前年同期は8,976,131千円)となりました。
販売経路別では、「家具販売店向け」は7,556,558千円、「商業施設向け」は698,763千円、「ショップ/ショールーム」は820,867千円、「ハウスメーカー向け」は274,804千円、「その他」は101,472千円となりました。
「家具販売店向け」は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、巣ごもり需要の拡大とともに住環境の見直しが加速したこともあり、ベッド(マットレス及びフレーム)、ソファ「ligne roset(リーン・ロゼ)」商品の売上が順調に推移しました。
ベッド商品については、「Serta(サータ)」のブランディング戦略強化の一環として、2021年9月に「Serta(サータ)」旗艦店となる東京ショールームのリニューアルオープンに合わせ、首都圏でテレビCMを集中放映し、新商品11 ゾーンマットレス「SertaTradition(サータトラディション)」も発売しました。
また、デジタルマーケティングを強化し、SNSや当社ホームページの充実を図るとともに、EC強化の一環として6社13店舗の家具店を、「Serta(サータ)」を含むドリームベッド正規ECパートナーとして公認いたしました。理想のマットレス選びのためのマットレス診断システム「ネルゴリズム」を独自のアルゴリズムを用いて自社開発し、顧客利便性の向上にも取り組みました。
ソファ商品「ligne roset(リーン・ロゼ)」においては高付加価値商品の販売増加とともに、2021年12月に福岡市内へ、リーン・ロゼ福岡をオープンしたことによる顧客増加もあり、売上が伸長しております。
「商業施設向け」は、ホテル業界において、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受けており、新規ホテル開設及びリニューアル計画の延期や中止等が生じたことから、当社のホテル向け売上も大きく減少しました。
「ショップ/ショールーム」は、消費者の生活様式と購買動向の変化を背景とした家具・インテリアの需要が増加したことにより来客が増加し売上高増に繋がっております。
「ハウスメーカー向け」は、新型コロナウイルス感染症における自主規制が続いていましたが、催事企画が再開され売上増となっております。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度の売上原価は、4,551,847千円(前年同期は4,255,879千円)となりました。
これは主に、「家具販売店向け」売上高の増加及び原材料の高騰や円安による為替の影響に伴うものであります。
当事業年度の売上総利益は、4,900,619千円(前年同期は4,720,251千円)となりました。
売上総利益率は、51.8%となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度の販売費及び一般管理費は、4,252,210千円(前年同期は4,015,464千円)となりました。
これは主に、給与及び手当954,394千円、営業運賃459,383千円、販売促進費419,494千円及び広告宣伝費317,455千円等によるものであります。
以上の結果、営業利益は、648,409千円(前年同期は704,787千円)となりました。
(営業外損益、経常利益)
当事業年度の営業外収益は、73,805千円(前年同期は43,949千円)となりました。
これは主に、保険解約返戻金63,640千円等によるものであります。また、営業外費用は、46,599千円(前年同期は18,528千円)となりました。これは主に、株式公開費用28,605千円等によるものであります。
以上の結果、経常利益は675,614千円(前年同期は730,208千円)となりました。
(特別損益、当期純利益)
当事業年度の特別損失は、43,226千円(前年同期は777千円)となりました。
これは主に、固定資産除却損の増加43,028円等によるものであります。
以上の結果、当期純利益は446,032千円(前年同期は521,503千円)となりました。
(注)「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当事業年度の期首から適用しており、当事業年度に係る各数値については、当該会計基準等を適用した後の数値となっております。これにより、当事業年度の前年同期比は記載しておりません。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
(有利子負債)
|
|
年度別要支払額(千円) |
||||
|
契約債務 |
合計 |
1年以内 |
1年超3年以内 |
3年超5年以内 |
5年超 |
|
短期借入金 |
1,295,000 |
- |
- |
- |
- |
|
長期借入金 |
680,000 |
340,000 |
340,000 |
- |
- |
|
リース債務 |
7,462 |
3,664 |
3,797 |
- |
- |
上記の表において、貸借対照表の1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
(財政政策)
当社の運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための材料等の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
当社は、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、生産設備等の長期資金は長期借入金で調達することを基本としております。
なお、当事業年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は1,982,462千円となっております。また当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は1,048,973千円となっております。
(経営成績に重要な影響を与える要因)
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)
当社は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 3.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、売上高及び売上総利益率を重要な経営指標として位置づけております。
当事業年度の売上高は、9,452,467千円(前年同期は8,976,131千円)となりました。その主な増加要因は、巣ごもり需要の拡大とともに住環境の見直しが加速したこともあり、ベッド(マットレス及びフレーム)、ソファ「ligne roset(リーン・ロゼ)」商品の売上が順調に推移して、「家具販売店向け」の売上高が7,556,558千円(前年同期は7,071,618千円)になったことによるものであります。
当事業年度の売上総利益率は、51.8%(前年同期は52.6%)となりました。その主な要因は、2022年3月期下半期より原材料の高騰の影響が出始めたことであります。効率化による生産コスト削減を図るとともに、2021年9月及び2022年2月に販売価格を値上げして対応してまいりました。
今後も引き続き、販路拡大による売上高の増加、売上原価の低減、費用削減に取り組むことによる、売上総利益率の上昇を目指してまいります。
前事業年度並びに当事業年度の経営指標は、次のとおりであります。
|
|
前事業年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
当事業年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
|
|
金額(千円) |
金額(千円) |
前年同期比 (%) |
|
|
売上高 |
8,976,131 |
9,452,467 |
- |
|
売上総利益 |
4,720,251 |
4,900,619 |
- |
|
売上総利益率 |
52.6% |
51.8% |
- |
(注)「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当事業年度の期首から適用しており、当事業年度に係る各数値については、当該会計基準等を適用した後の数値となっております。これにより、当事業年度の前年同期比は記載しておりません。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当社が技術援助等を受けているライセンス契約は下記のとおりです。
①Serta,Inc.
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国名 |
アメリカ合衆国 |
|
主な契約内容 |
日本国内における同社ブランドのマットレスの製造、販売及び商標等の使用許諾に関する独占的ライセンス契約 |
|
契約締結日 |
1978年12月28日 |
|
契約期間 |
2020年1月1日~2024年12月31日(左記期間中の基準売上高を達成している場合、更に5年間自動更新) |
|
ロイヤリティ |
同社ブランド製品の販売実績に応じた料率を乗じた金額、もしくは販売計画金額に一定率を乗じた金額を最低金額として支払っております。 |
|
その他 |
広告費用について、年間の販売計画金額に一定率を乗じた金額、もしくは一定の最低金額を支出することが定められております。 |
②ROSET S.A.
|
国名 |
フランス共和国 |
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主な契約内容 |
日本国内における同社ブランドの椅子、肘掛け椅子及びソファの製造、販売及び商標等の使用許諾に関する独占的ライセンス契約 |
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契約締結日 |
ソファ:1981年5月25日 家具:1997年5月6日 |
|
契約期間 |
ソファ:2021年5月25日~2022年5月24日(1年ごとに自動更新) 家具:2021年5月6日~2022年5月5日(1年ごとに自動更新) |
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ロイヤリティ |
同社ブランド製品の販売実績に一定率を乗じた金額、もしくは一定額を最低金額として支払っております。 |
|
その他 |
― |
③RUF-BETT INTERNATIONAL GMBH & CO.KG
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国名 |
ドイツ連邦共和国 |
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主な契約内容 |
日本国内における同社ブランドの各種ベッド、マットレス、付属品家具、ランプ、テーブル、カットボード等の一部の製造、販売に加え、商標の使用許諾や同社の有する技術面での協力関係を構築すること等を目的とした独占的ライセンス契約 |
|
契約締結日 (発効日) |
2007年8月1日 |
|
契約期間 |
2021年8月1日~2022年7月31日(1年ごとに自動更新) |
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ロイヤリティ |
同社ブランド製品の販売実績に一定率を乗じた金額、もしくは一定額を最低金額として支払っております。 |
|
その他 |
― |
(注)1.上記は当事業年度末現在における契約に基づく内容を表示しております。
2.上記契約の解除事由は個々の契約により異なりますが、概ねその基本的な規定事項としては、破産、解散、差押え、仮差押え、仮処分、会社更生、債務不履行、契約不履行、機密保持義務違反、反社会的勢力取引にあたる等に該当する場合となっております。
当社が締結している資金調達に関する契約
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相手方の名称 |
契約締結日 |
契約期間 |
内容 |
|
株式会社広島銀行 (兼エージェント) 株式会社もみじ銀行 株式会社商工組合中央金庫 |
2019年3月28日 |
2019年4月1日から2024年3月31日まで |
借入金額:1,700,000千円 適用利率:0.5% 借入目的:当社が2019年4月1日に甲種種類株式を取得するための資金調達 契約形態:株式会社広島銀行をエージェントとするタームローン型シンジケートローン |
以下の財務制限条項が付されています。
a) 2019年3月期以降、各年度の決算期末日における単体の貸借対照表における純資産の部の金額を前年同期比75%以上に維持すること
但し、甲種種類株式の全部または一部について、取得、処分及び消却した場合、それらがなされなかったものと仮定して純資産の部の金額を計算するものとする
b) 2019年3月期以降、各年度の決算期における単体の損益計算書に示される経常利益が、2期連続して損失とならないようにすること
当社の研究開発活動は、年2回の展示会(5月、11月)及びドリーム会(取引先共栄会であり、7月に総会を実施)に向けた新商品の開発、大型ボランタリーチェーンに向けたOEM商品の開発及びライセンス生産品の日本仕様への変更の3つに区分されます。
当社は、商品開発の専門部署である商品企画部を有しており、デザイン設計担当者5名、知財・技術担当者1名、市場調査担当5名の体制でデザインの原案作成から最終の商品の仕上がりのチェックまで、単一の部署で行っております。今後も、当社の有する知的財産権の保護、他社の有する知的財産権の侵害未然防止について取り組んでいくとともに、市場に選ばれる魅力的な商品を生み出し続けるべく研究開発活動に注力してまいります。
なお、当社は、ホームファニシング事業の単一セグメントでありますので、セグメント別の記載を省略しています。
当事業年度における研究開発費の総額は、
主な研究開発活動を下記に記載しております。
(1)展示会及びドリーム会向け商品開発(定期開発)
①展示会向け
開発課所属のデザイナーが決められた試作数の枠に対して5倍から10倍のスケッチ案を出し、その中から選ばれた商品を試作品として製作しております。商品企画部内で複数回の内見会及び、営業社員向け内見会を経て最終的に選抜された試作品を、展示会に出展します。
なお、設計・品質・構成パーツ等の調達資材及び調達取引先については協力工場と連携しコストやクオリティを協議します。デザイン及び機能、商品名については、特許、商標、意匠等、知的財産権に関する検討、調整を実施しています。
そして展示会にて、取引先からいただいた評価をもとに、量産に対する最終の採用・不採用を商品企画部にて決定しています。量産化に際しては、あらためて知的財産権チェックを行っています。
商品の本格リリースまでに複数の段階を経ることで、採用可能性の低い商品については早期に不採用にし、より採用可能性の高い商品をリリースするよう取り組んでおります。
5月の展示会は、コロナ禍の影響から中止となりました。
11月の展示会では、ベッドフレーム17台、マットレス6種類、その他(※)8種類のリリースを決定いたしました。
(※)その他は、ベッドフレーム、マットレス以外の寝装品、ナイトテーブル等の家具、生地やクッション等が該当します。
②ドリーム会(取引先共栄会)向け
当社は、ドリーム会に加盟いただいている取引先に対して、ドリーム会加盟取引先限定のベッドフレーム、マットレスを開発することにより競争力アップのサポートを行っております。開発する商品は、主に既存の売れ筋商品のデザインに沿った値ごろ感のある商品を意識しております。
ドリーム会向け商品の開発はコロナ禍の影響から行えませんでした。
(2)OEM商品の開発(不定期開発)
昨今、小規模販売店の廃業等が増加しており、大型ボランタリーチェーンとの取引が増加しています。その中で、当社は、大型ボランタリーチェーンとの共同で商品開発を行い、取引先ブランドのOEM商品として供給をしております。取引先の要望を中心とした商品の開発となりますので、営業担当と開発担当が折衝にあたっており、OEM商品開発としてベッドフレーム21台、マットレス31種類の商品開発を行いました。
(3)ライセンス生産品の日本仕様への変更
「ligne roset(リーン・ロゼ)」ブランドにおけるライセンス生産品が該当します。当社が、日本国内市場に商品を展開する上で、日本人の生活様式や体格にあった使い心地を実現するため、ソファのウレタンや家具底面に使用する素材等を選別して、試作品を繰り返し制作しております。
日本市場への新作としてソファ2種類、その他アイテム7種類を当社工場にてライセンス生産いたしました。