第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 (1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、「人と会社が相互に育てあい、社会と顧客に喜ばれ、豊かな人生を作り上げる企業文化を育む」を経営理念として掲げ、「人」・「会社」・「社会」それぞれの成長が更に相互の成長を促す、そんな成長循環をスムースに回すことを目指す「SHINKA」経営を実践しております。

 


 


 

 

 

 

 


 

(2) 目標とする経営指標

当社グループは、お客様の満足をいただける付加価値の高いプロダクトを創造し、長期にわたってお客様から信頼されるサービスを提供することを基本方針とし、事業規模の拡大と収益性の向上を重要な課題と認識しております。特に売上高と営業利益が重要であると認識し、最も重要な指標と位置付けております。

2023年5月期の目標値は、売上高4,000百万円、営業利益400百万円となっております。当該指標の各数値については有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません

 

(3) 経営環境    

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、半導体に代表される部品供給不安、エネルギー価格等の高騰など不透明な状況が続きました。一方で、ポストコロナを見据えた経済活動が各所で行われていることから、今後の経済活動の活性化が期待されております。

 当社グループのITソリューション事業及びビジネスプロダクト事業が属するITサービス市場においては、新型コロナウイルス感染症の影響下でも景気は回復局面にあります。特に中小企業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の遅れが指摘されていますが、当社としては、これらの需要に対応していくことでビジネスチャンスが創出できる状況にあります。ゲームコンテンツ事業は、海外企業による日本市場の切り崩しが徐々に見られており、業界内の競争がさらに厳しさを増しております。

 

(4) 経営戦略  

当社グループは、従業員の約70%が技術者であり、その技術者が持つ経験やナレッジを活かし、総合的な視点に立った上でお客様の価値を創出するITサービス企業グループです。常にチャレンジし続けることで卓越した製品やサービスを生み出し提供することがお客様・社会への貢献と考えております。

 

   ITソリューション事業

ITソリューション事業では、ITによる顧客企業の業務やワークフローの改善・改革をサポートし、顧客企業のワークスタイル変革を推進するためのシステム開発、保守、技術者支援(SES)に関するサービスを提供しております。開発実績に裏付けられた経験とナレッジで、業務改善・ワークスタイル変革をコンサルティング提案し、企画・設計、システム開発、保守・運用に至るまで一気通貫でサポートを行っております。今後は、柔軟で無駄のない開発環境を目指して指導したラボ型開発(非常駐型準委任契約による開発)「テンダラボ」のサービスメニューをより最大化し、顧客満足を最大限の最大化に努める他、SES事業においては「RPAソリューション」などのソリューションとのシナジーで、更なる顧客価値の提供に努めてまいります。

 

   ビジネスプロダクト事業

ビジネスプロダクト事業では、競争優位の確立を目指し、最優先計画としてAIやクラウドを活かした業務効率化・自動化の実現を掲げ、ワークスタイル変革に伴うニーズ変化に合わせ、新製品や既存製品につきまして、体系的に機能の充実を図ってまいりました。今後、さらにお客様の課題解決に役立つ機能を搭載し、プロダクトの提供に留まらずお客様の価値を創出するソリューションの提供をしていくことで拡販を目指してまいります。

 

   ゲームコンテンツ事業

ゲームコンテンツ事業においては、機能やデザイン性の高度化とともに市場の成熟化が進みつつあり、ゲームタイトル毎の収益格差が拡大傾向にあります。一方、当社グループの主力とする特定ゲームプラットフォームにおいては、開発からプラットフォーム運営までを行うことで優位性をとることを目指しております。一方、リスクの低いビジネスモデルとして、IP所有者から受託し、新タイトルの開発からプラットフォーム運営までのビジネスを展開しております。今後は、既存ゲームエンジンを活用した自社IPの開発・展開を行うと同時に新規ゲームエンジンへの研究開発投資を行ってまいります。

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

新型コロナウイルス感染症やウクライナ情勢等、今後の経営環境の悪化やそれに伴うIT投資意欲の減退などが懸念され引き続き不透明感が拭えない状況です。このような状況の中、当社グループは、更なる成長と強固な経営基盤を確立するため、以下の事項を今後の事業展開における対処すべき課題として認識し、重点的に取り組んでまいります。

 

①  新型コロナウイルス感染症への対応

新型コロナウイルス感染症の拡大防止や顧客、従業員を含むステークホルダーの安全確保を目的に、感染拡大の状況や業務遂行の必要性に応じて、従業員の在宅勤務を推奨しております。

一方で新型コロナウイルス感染症による経済活動の制限により、従来の活動方式に加えて、在宅型の新たな営業活動方式の取入れ、オンラインセミナーやWebマーケティングによる集客など、外部環境の変化に対応した営業活動を展開してまいります。

 

② 優秀な人材の確保と育成

継続的な成長の原資である人材は当社グループにとって最も重要な経営資源と認識しております。従業員の働き方を尊重しワークスタイル変革と生産性向上を両立すべく、全ての拠点が駅上で利便性が高く、よりフレキシブルな働き方が可能になる渋谷、池袋、仙台へのオフィス移転を行っております。

当社グループビジョンに共鳴し、主体的に課題解決ができる優秀な人材の確保と成長を支える人材育成を重要課題として、採用体制の強化、採用ルートの拡大、教育・育成、研修制度及び人事評価制度の充実等、各種施策を進めてまいります。

 

③ 主要事業の拡大

ITソリューション事業においては、お客様の業務改革・改善を実現するために社内外のツールを組み合わせた最適なソリューションのメニュー化を推進し、コンサルティング提案を行ってまいります。そのために他事業との連携やビジネスパートナー企業との連携強化を進めると同時に提案力を強化するために、人材の育成や採用など人材への投資を積極的に行ってまいります。

ビジネスプロダクト事業においては、ワークスタイル変革に伴うニーズ変化に合わせ、新製品や既存製品につきまして、体系的に機能の充実を図ってまいりました。今後、さらにお客様の課題解決に役立つ機能を搭載し、バージョンアップさせていくことで拡販を目指してまいります。同時に、技術シーズの発掘や市場ニーズを的確に捉え、次期製品の研究・開発を進めてまいります。

ゲームコンテンツ事業においては、提供するゲームのクオリティ向上等を目的に既存メンバーの育成に重点をおき、企画・開発・運営等、すべての面で底上げによる体制強化を図ってまいります。

 
④ 経営管理体制及び内部管理体制の強化

 経営の健全性・適切性の確保に向け経営管理体制を有効に機能させると同時に、適時開示体制やコンプライアンス体制、リスク管理体制などの内部管理体制の充実に努めてまいります。
 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 事業内容について

① 経済環境の変化に伴うIT投資動向等について

 当社グループのITソリューション事業及びビジネスプロダクト事業は、IT投資動向の影響を受けます。経済環境の悪化や景気低迷により、顧客企業のIT投資意欲が減退するような場合には、受注の減少、保守・運用契約の解約等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 技術革新について

 当社グループのITソリューション事業及びビジネスプロダクト事業が展開しているITサービス業界は、絶えず技術革新がなされ、それに伴う新サービスの提供も頻繁に行われております。当社グループでは、常に市場動向を注視し技術革新への対応を講じておりますが、何らかの理由で技術革新への対応が遅れた場合、あるいは想定していない新技術・新サービスが普及した場合、当社製品の陳腐化、競争力の低下を招くおそれがあり、その結果、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 特定タイトルにおける収益依存について

 当社グループのゲームコンテンツ事業では、売上高の大部分が特定のタイトルに依存する状況にあり、当連結会計年度におけるゲームコンテンツ事業の売上高に対して、「ヴァンパイア†ブラッド」の売上高が48.9%と大きな割合を占めております。当社グループとしましては、他タイトルのサービス拡大や継続的な新タイトルの開発等を推進し、タイトル別売上高の平準化に努めていく所存でありますが、同タイトルの収益が当社グループの想定を大きく下回る場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

④ 外部委託先業者の活用について

当社グループのITソリューション事業における受託開発業務では、開発業務の一層の内製化を図る一方で、生産能力の確保、効率化向上等を目的に一部業務を外注委託先業者に委託しており、国内外で広く優良な委託先の確保に努めております。そのため、委託外注費の高騰等、何らかの理由により、当社が事業運営上必要とする業務委託量に対し、十分な外注委託先業者を確保できなかった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑤ 受託開発における見積違い及び納期遅延等の発生について

 当社グループの受託開発業務では、案件の作業工程に基づき必要工数やコストを予測し見積を行っておりますが、すべての案件に対して正確に見積もる事は困難であり、工数の増加等により実績額が見積額を超えた場合には、低採算又は採算割れとなる可能性があります。また、当社が顧客との間で予め定めた期日までに作業を完了・納品できなかった場合には遅延損害金、また最終的に作業完了・納品ができなかった場合には損害賠償責任が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 重大な不具合について

当社グループは、プロダクト開発における不具合をなくすことを重要な課題と認識し、開発段階から十分なテストを行うことはもちろん、出荷段階においてもテスト・検査を入念に実施し、品質向上に努めております。しかしながら、各ハードウエアの環境やフレームワークとの相性もあり、不具合を皆無にすることは困難であります。当社の過失によるシステム不具合が顧客に損害を与えた場合には、損害賠償責任の負担及び当社グループの社会的信用の失墜等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ ゲームコンテンツ事業のゲーム内課金ビジネスについて

オンラインプラットフォームゲーム市場においては、現在、利用者が基本無料でプレイできるゲームが主流となっており、当社グループのタイトルにおいてもゲーム内課金による収益が主な収益源となっております。当社グループは、利用者の求めるサービスを提供し安定的に継続した収益を得られるよう努めております。しかしながら、利用者の嗜好に合わない設計、あるいは利用者の嗜好に大きな変化があった場合、実際の課金件数、課金額が当社想定と大幅に乖離する可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ 新型コロナウイルス感染症について

新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、2020年以降、政府より数度にわたり一部都道府県を対象に緊急事態宣言やまん延防止等重点処理が発令されております。

新型コロナウイルス感染症に対して当社グループは、顧客、従業員を含むステークホルダーの安全確保を目的に従業員の在宅勤務を推奨するほか、ニューノーマルに対応した営業活動(オンライン営業、Webセミナー等)の活用などを行っております。

しかしながら、新型コロナウイルス感染症による行動制限などが再び発生した場合、一時的な設備投資の延期・中止などが発生し当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 事業体制について

① 人材の確保と育成について

当社グループが継続的に事業拡大していくためには、優秀な人材の確保及び継続した育成が極めて重要な課題と認識しており、人材の確保に向けた採用活動を積極的に行うと同時に研修制度及び評価制度の拡充等各種施策の推進に努めております。しかしながら、当社グループが必要とする人材を十分に確保できなかった場合、あるいは中核となる人材の流出等があった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 内部管理体制について

当社グループは、経営の健全性・適切性の確保を目的に、法令及び企業倫理に沿った各種規程の制定・整備、監査役会及び内部監査室による法令・ルール等の遵守状況の確認を実施し、適切な内部管理体制の構築、維持に努めております。しかしながら、法令に抵触する事態や内部関係者による不正行為等が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 法的規制について

① 労働者派遣における法的規制等について

当社グループのITソリューション事業における一部業務は、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」に基づく労働者派遣事業の許可(派13-301767)及び「職業安定法」に基づく有料職業紹介業の許可(13-ユ-304584)を取得し行う「労働者派遣事業」に該当します。当社グループは関係法令の遵守に努めており、当該法令に抵触する事実はないものと認識しております。しかしながら、派遣元事業主として欠格事由及び許可の取消事由に抵触し、監督官庁より業務の停止処分等を受けた場合、グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(4) 重要な訴訟について

当社は、株式会社Verveに対して開発委託したソフトウエアについて、開発遅延及び動作不良を主たる理由として検収及び支払を拒絶しており、このため、同社より29,937千円の代金支払請求の訴訟を提起されております。当社としては、検収及び支払を拒絶していることに法的正当性はあるものと認識しておりますが、訴訟の推移によっては、今後の業績に影響を及ぼす可能性もあり、現時点ではその影響を予測することは困難であります。なお、本件に関しましては、2018年2月に同社に対しまして東京地方裁判所に損害賠償請求事件として反訴を行っております。

 

(5) その他

① 情報管理について

当社グループは、業務上入手する機密情報、個人情報等の管理を徹底することはもとより、当社グループ自体の保有する機密情報やノウハウの社外流出を防止することを経営上の重要課題の一つと位置付けております。そのため、情報管理については、取締役社長を最高情報セキュリティ責任者とした内部情報管理体制を整備・運用しております。また社内規程の整備、研修の実施等により、全役職員に対し、情報の取扱い方法等について徹底した教育と社内啓発を行い、情報管理意識の向上に努めております。

しかしながら、不正アクセスその他の原因により、情報漏洩が発生した場合には、損害賠償請求や謝罪金の発生、社会的な信用の失墜等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 知的財産権の侵害について

当社グループは、提供しているプロダクトやサービスの名称について商標登録をしております。また、当社グループは、第三者の知的財産権を侵害しないよう常に注意を払って事業展開を行っております。しかしながら、当社グループの認識の範囲外で第三者の知的財産権を侵害する可能性があり、過失により当社グループの役員あるいは、従業員が第三者の知的財産権を侵害する事態が発生した場合には、その第三者より損害賠償請求及び差止め請求等の訴訟を起こされる可能性があるほか、当社グループの社会的信用の失墜により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 自然災害、事故等について

当社グループでは、自然災害、事故等に備えサーバーの分散化、定期的なバックアップ、稼動状況の監視によりシステムトラブルの防止や回避に努めております。しかしながら、大地震、台風等の自然災害や事故等により、設備の破壊や電力供給の制限等、事業継続に支障が生じた場合、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 海外子会社の事業活動について

当社は、中国の子会社においてビジネスプロダクト事業を行っております。海外での事業展開には、様々な潜在的リスクが伴い、当社にとって望ましくない政治的・経済的要因により、輸出入管理・投資規制・収益の本国送金規制・移転価格税制等に関する予期できない法律・規制の変更等のリスクに直面する可能性があります。また、海外拠点での人材確保や管理運営において困難に直面する可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

経営成績の状況は次のとおりであります。

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、半導体に代表される部品供給不安、エネルギー価格等の高騰など不透明な状況が続きました。一方で、ポストコロナを見据えた経済活動が各所で行われていることから、今後の経済活動の活性化が期待されております。

当社グループのITソリューション事業及びビジネスプロダクト事業が属するITサービス市場においては、新型コロナウイルス感染症の影響下でも景気は回復局面にあります。特に中小企業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の遅れが指摘されていますが、当社グループとしては、これらの需要に対応していくことでビジネスチャンスが創出できる状況にあります。ゲームコンテンツ事業は、海外企業による日本市場の切り崩しが徐々に見られており、業界内の競争がさらに厳しさを増しております。

このような状況のもと、ITソリューション事業においては、受託開発と「ITソリューションのサブスクリプションモデル」と銘打つ「テンダラボ」(非常駐型準委任契約による開発)の契約推進を実施いたしました。ビジネスプロダクト事業においては、行動制限の緩和を機に展示会等への参加や製品認知度向上のための広告宣伝を行う一方で、既存製品の付加価値向上のためのバージョンアップや新サービスのための研究開発活動を実施いたしました。ゲームコンテンツ事業においては主力タイトルの運営強化に加えて原価を中心としたコスト管理に注力いたしました

以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は3,509百万円(前連結会計年度比17.5%増)、営業利益は373百万円(前連結会計年度比9.1%増)、経常利益は359百万円(前連結会計年度比6.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は240百万円(前連結会計年度比7.3%増)となりました。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用により、売上高は8百万円増加し、営業利益及び経常利益はそれぞれ6百万円増加しております。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

 

(ITソリューション事業)

ITソリューション事業においては、企業のDX化等に向けた投資等が活性化されつつある状況もあり受託開発においては案件数、案件単価ともに順調に推移しております。また上記の「テンダラボ」も想定を上回る受注があったことや原価管理を徹底したことから、売上高は2,501百万円(前連結会計年度比34.1%増)となり、セグメント利益は778百万円(前連結会計年度比38.2%増)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は3百万円増加し、セグメント利益は1百万円増加しております。

 

(ビジネスプロダクト事業)

ビジネスプロダクト事業においては、主力製品である「Dojo」が堅調に推移しております。加えて新サービスの開発を進め2021年11月末に「Dojoウェブマニュアル」をリリースいたしました。費用面では広告宣伝費及び研究開発費等の投資を行いました。その結果、売上高は575百万円(前連結会計年度比7.8%増)となり、セグメント利益は114百万円(前連結会計年度比31.7%減)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は4百万円増加し、セグメント利益は4百万円増加しております。

 

(ゲームコンテンツ事業)

ゲームコンテンツ事業においては、主力プラットフォームにおける競合ゲームの活況を受け、自社タイトル「ヴァンパイア†ブラッド」等の業績に影響が出たため追加の集客施策などのイベントを実施しつつも、不採算ゲームタイトルのサービスをやむを得ず終了し、運営体制の見直しを図り、原価を中心としたコスト削減に注力いたしました。しかしながら、売上高は431百万円(前連結会計年度比26.2%減)、セグメント利益は28百万円(前連結会計年度比70.0%減)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用による売上高及びセグメント利益への影響はありません。

事業毎売上高

区  分

第26期
(2021年5月期)

第27期
(当連結会計年度)
(2022年5月期)

前連結会計年度比増減

金額

(千円)

構成比

(%)

金額

(千円)

構成比

(%)

金額

(千円)

比率

(%)

ITソリューション事業

1,866,252

62.5

2,501,788

71.3

635,536

34.1

ビジネスプロダクト事業

534,468

17.9

575,898

16.4

41,429

7.8

ゲームコンテンツ事業

584,470

19.6

431,336

12.3

△153,133

△26.2

合   計

2,985,190

100.0

3,509,022

100.0

523,832

17.5

 

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

財政状態につきましては次のとおりであります。

ⅰ 資産の部

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,128百万円増加し、3,004百万円となりました。

(流動資産)

流動資産は、前連結会計年度末に比べ1,085百万円増加し、2,700百万円となりました。これは主に現金及び預金の増加が848百万円あったこと、電子記録債権、売掛金及び契約資産の増加が231百万円あったこと等によります。

(固定資産)

固定資産は、前連結会計年度末に比べ43百万円増加し、303百万円となりました。これは主にソフトウエアの増加が13百万円あったこと、敷金及び保証金の増加が25百万円あったこと等によります。

 

ⅱ 負債の部

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ52百万円増加し、925百万円となりました。

(流動負債)

流動負債は、前連結会計年度末に比べ126百万円増加し、722百万円となりました。これは主に買掛金が71百万円、未払法人税等が28百万円及びその他が28百万円増加したこと等によります。

(固定負債)

固定負債は、前連結会計年度末に比べ74百万円減少し、202百万円となりました。これは主に長期借入金の減少が76百万円あったこと等によります。

 

ⅲ 純資産の部

当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,075百万円増加し、2,078百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益240百万円を計上したこと、株式上場による新株発行及び自己株式の処分等により資本金及び資本剰余金の増加が734百万円あったこと、自己株式の減少が144百万円あったこと、剰余金の配当を44百万円行ったこと等によります。

収益認識会計基準等の適用により、利益剰余金の期首残高が3百万円減少したことにより純資産が減少しております。

 

 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末と比べ848百万円増加し2,119百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ53百万円減少211百万円となりました。資金の増加の主な要因は、税金等調整前当期純利益360百万円、仕入債務の増加71百万円、減価償却費58百万円となっております。資金の減少の主な要因は、売上債権及び契約資産の増加226百万円、法人税等の支払額101百万円となっております

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ43百万円増加し92百万円となりました。資金の減少の主な要因は、無形固定資産の取得による支出53百万円、敷金及び保証金の差入による支出34百万円となっております。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は、725百万円となりました。前連結会計年度においては148百万円の使用であります。資金の増加の主な要因は、株式の発行による収入410百万円及び自己株式の処分による収入469百万円であり、資金の減少の主な要因は、長期借入金の返済による支出146百万円及び配当金の支払額44百万円となっております。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。

 

b. 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

ITソリューション事業

2,621,805

137.8

245,810

195.4

ビジネスプロダクト事業

575,898

107.8

ゲームコンテンツ事業

431,336

73.8

合計

3,629,039

120.1

245,810

195.4

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.ITソリューション事業におきましては、受注から売上までに一定の期間が必要な受託開発分野のみ受注残高を記載しております。ビジネスプロダクト事業におきましては、受注から納品まで期間が2か月以内が殆どのため受注残高の管理をしておりません。また、ゲームコンテンツ事業におきましては、ゲーム自体を無償で提供、お客様がゲーム内でコンテンツ等の入手時に課金し、これが当社の収入となるため、通常は受注残高はございません。

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前期比(%)

ITソリューション事業

2,501,788

134.1

ビジネスプロダクト事業

575,898

107.8

ゲームコンテンツ事業

431,336

73.8

合計

3,509,022

117.5

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため、記載を省略しております。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来生じる実際の結果と異なる可能性がありますのでご留意ください。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、当連結会計年度における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。

連結財務諸表作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

a. 受注制作ソフトウエアの請負契約のうち一定の期間にわたり履行義務を充足し認識する収益

当社グループでは、一定の期間にわたり履行義務を充足し認識する収益について、履行義務の充足に係る進捗度の測定は、各報告期間の期末日までに発生したプロジェクト原価が、予想されるプロジェクト原価の総額に占める割合に基づいて行っております。

受注制作のソフトウエア開発は、仕様や作業内容が顧客の要求に基づいて定められており、契約ごとの個別性が強く、契約時に予見できなかった仕様変更や不具合の発生等による作業工程の遅れ等による原価の変動など、プロジェクト原価総額が変動することがあります

また、会計上の見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

b. 繰延税金資産の回収可能性

当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の判断に当たって、将来の課税所得等を合理的に見積もっております。将来の課税所得等の見積りに当たっては、業績予測等を前提としておりますが、将来の不確実な経済条件の変動等により業績予測が変動する場合があります。この結果、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において計上する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。

c. 受注損失引当金の算定

受注業務に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末の受注契約のうち、損失の発生が見込まれ、かつ、その金額を合理的に見積もることができる業務については損失見込額を計上することとしております。損失見込額が多額となる場合には、当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。

また、会計上の見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

なお、連結財務諸表の作成のための基本となる重要な会計基準等は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(売上高)

当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度において新型コロナウイルス感染症の影響で顧客が発注見合わせていた大規模受託開発案件の成約が進んだこと、「テンダラボ」(非常駐型準委任契約による開発)の成約が進んだこと、製品販売のための展示会の開催が再開され製品販売が上伸したことなどから、3,509百万円(前連結会計年度比17.5%増)となりました。

 

(売上原価、売上総利益)

当連結会計年度の売上原価は、主力事業であるITソリューション事業における、大型案件の成約によるパートナー企業への委託の増加などにより、2,061百万円(前連結会計年度比20.5%増)となりました。

その結果、売上総利益は1,447百万円(前連結会計年度比13.6%増)となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、展示会の再開などによる広告宣伝及び販促活動の活発化と新製品の研究開発投資などにより、1,074百万円(前連結会計年度比15.3%増)となりました。

その結果、営業利益は373百万円(前連結会計年度比9.1%増)となりました。

 

(営業外収益、営業外費用、経常利益)

当連結会計年度の営業外収益については、助成金収入が減少したことなどにより、3百万円(前連結会計年度比32.0%減)となりました。

当連結会計年度の営業外費用については、株式公開費用などにより、17百万円(前連結会計年度比52.8%増)となりました。

その結果、経常利益は359百万円(前連結会計年度比6.9%増)となりました。

 

(特別利益、特別損失及び親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度の特別利益は、投資有価証券の売却による売却益であります。

その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は240百万円(前連結会計年度比7.3%増)となりました。

 

③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの資金需要の主なものとして、案件を推進するための外注費、人件費の支払、製品開発、販売費及び一般管理費があります。これらの資金需要は売上代金の回収にて獲得した自己資金で充当しておりますが、必要に応じて、金融機関からの借入による資金調達で対応できるものと考えております。

 

④ 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループは、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境の変化をはじめ、様々なリスク要因が当社グループの成長及び経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社グループは、常に市場動向等に留意しつつ、内部管理体制の強化、優秀な人材の確保及び育成に努め、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因の低減を図ってまいります。

 

⑤ 経営者の問題意識と今後の対応について

当社グループは、更なる成長と強固な経営基盤を確立するため、以下の事項を今後の事業展開における対処すべき課題として認識し、重点的に取り組んでまいります。

a. 優秀な人材の確保と育成

継続的な成長の原資である人材は当社グループにとって最も重要な経営資源と認識しております。当社グループビジョンと共鳴し、主体的に課題解決ができる優秀な人材の確保と成長を支える人材育成を重要課題として、採用体制の強化、採用ルートの拡大、教育・育成、研修制度及び人事評価制度の充実等、各種施策を進めてまいります。

b. 主要事業の拡大

強い経営体制の会社として持続的に成長し社会貢献を行うために、既存事業の拡大及び新サービスの創出により、収益の拡大を目指してまいります。

ITソリューション事業においては、より上流のコンサルティング領域の獲得、顧客満足の最大化につながるサービスメニューのラインアップ強化、ソリューションとのシナジー強化を進めてまいります。

ビジネスプロダクト事業においては、既存商品はさらにお客様の課題解決に役立つ機能を搭載し、バージョンアップさせていくことで拡販を目指してまいります。同時に、技術シーズの発掘や市場ニーズを的確に捉え、製品の研究・開発を進めてまいります。

ゲームコンテンツ事業においては、提供するゲームのクオリティ向上等を目的に既存メンバーの育成に重点をおき、企画・開発・運営等、すべての面で底上げによる体制強化を図ってまいります。

c. 経営管理体制及び内部管理体制の強化

経営の健全性・適切性の確保に向け経営管理体制を有効に機能させると同時に、適時開示体制やコンプライアンス体制、リスク管理体制などの内部管理体制の充実に努めてまいります。

d. ビジネスパートナー企業との協業強化と拡大

当社グループは、お客様のご要望に機動的に対応するためにビジネスパートナーとの協業強化が不可欠と認識しております。近年の技術者不足を踏まえ、ビジネスパートナーとの連携をより強固なものに発展させると同時に、新たなビジネスパートナーの発掘を積極的に行い、開発体制を強化してまいります。

 

⑥ 目標とする経営指標(連結売上高、営業利益)に対する今後の方針と対策

当社グループは、事業規模の拡大と収益性の向上を重要な課題と認識しております。そのため、今後の目標とする指標を連結売上高では、前期比10%以上の成長、営業利益では、前期比20%以上の成長としております。この目標を実現することにより利益率の向上を図ります。

事業の拡大につきましては、新型コロナウイルス感染症の発生により今後さらに企業におけるワークスタイル変革は加速すると考えており、時代に合ったワークスタイル変革ソリューションを企業に提供し続け、変革の推進と加速を支援していくことにより事業を拡大してまいります。

具体的には、働き方の改善を主目的としてIT活用を行うソリューション・サービス・製品を「ワークスタイル変革ソリューション」と定義し、働き方の改善に向けコンサルティング提案し、企画・設計、システム開発、保守・運用に至るまでトータル的にサポートを行いお客様の課題解決に貢献してまいります。

また、コンサルティング提案の中でお客様の状況に応じて、より良いプロダクトを提供できるように、当社グループのプロダクト群の機能アップを体系的に図り、より付加価値の高いサービスを提供し続けてまいります。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

 当社は、2022年5月18日開催の取締役会において、三友テクノロジー株式会社の株式を取得し、子会社化することについて決議し、2022年5月31日付で株式譲渡契約を締結し、2022年7月8日付で同社株式を取得いたしました。

 

詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、競争優位のある製品、サービスの創出を目指し研究及び開発を行っております。研究開発活動は、主に各事業セグメントの製造部門が担っております。

ITソリューション事業においては、顧客企業のワークスタイル変革を推進するためのシステム開発、保守、運営技術者支援に関するトータルサービスを提供しているため、研究開発活動は行っておりません。

ビジネスプロダクト事業においては、新製品の開発、既存製品の機能強化等について、各々プロジェクトチームを編成して取り組んでおります。

ゲームコンテンツ事業においては、新タイトルの開発について、タイトルごとのプロジェクトチームを編成し取り組んでおります。

当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は10百万円であります。

 

セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

 

(1) ITソリューション事業

ITソリューション事業では、当連結会計年度においては、記載すべき研究開発活動はありません。

 

(2) ビジネスプロダクト事業

ビジネスプロダクト事業では、当連結会計年度においては、新製品の開発費用等を研究開発費として計上いたしました。

当連結会計年度における研究開発費の金額は10百万円であります。

 

(3) ゲームコンテンツ事業

ゲームコンテンツ事業では、当連結会計年度においては、記載すべき研究開発活動はありません。