第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。

(1) 経営方針

当社は、企業理念である「創造・誠実・躍進」のもと、IT営業アウトソーシング事業、ヘルスケアビジネス事業の拡大及びヘルスケアDXによる新たな製品・サービスを創出し、個人の健康状態に合わせた予防や治療を行うことで健康寿命が延伸することができる社会の実現に取組んでいく方針です。

 

(2) 経営環境及び経営戦略

当社のIT営業アウトソーシング事業の位置するIT業界(情報サービス業、インターネット付随サービス業)における市場規模は、2011年の19兆円から2023年は28.2兆円へと増加の一途を辿っております(出典:総務省(2025)『「令和6年度 ICTの経済分析に関する調査」情報通信産業の国内生産額(名目及び実質)の推移』より)。又、ヘルスケアビジネス事業の位置するヘルスケア業界のヘルスケア関連市場は少子高齢化の進行とともに継続的な拡大が見込まれています。経済産業省の指針によると、2020年時点でのヘルスケア産業(公的保険外)の市場規模は約25兆円であり、健康づくりが約18.5兆円、介護が約6.4兆円を占めています。今後、この両分野は共に拡大を続け、2050年には健康づくりが約59.9兆円、介護が約16.9兆円に達する見通しであり、ヘルスケア産業の市場規模は約77兆円に上ると予測されています。健康づくりは特に医療DXや健康経営の進展により、関連業種における市場拡大や新たなサービス提供が見込まれ、介護においては特に生活支援関連のサービスが顕著に拡大するとされています。(出典:経済産業省『健康・医療新産業協議会 第5回 健康・医療新産業協議会 資料5 経済産業省提出資料 「新しい健康社会の実現に資する経済産業省における施策について」』より)。

当社は、このような環境下でIT営業アウトソーシング事業を通じて、大手IT企業とのネットワークを構築し、DX推進・データ分析ができる人材を育成しております。又、ヘルスケアビジネス事業を通じて、シニアプラットフォームを構築し、ヘルスケア・リビングラボの取組みを拡大することで、介護施設での実証支援等を通じ、介護分野を対象とした製品の開発支援等を行っております。

そして、当社の顧客であるヘルスケア分野での事業拡大及び参入を検討する企業への営業活動の促進、レクリエーション介護士の育成に向けた企業連携による、シニアプラットフォームの拡充、介護だけでなく医療業界にも、DXを推進することで、ヘルスケアDXによる新たな製品・サービスの創出を行い、成長戦略の実現を図ってまいります。

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社では、主な経営指標として売上高成長率及び経常利益を重要な経営指標と考えております。

売上高成長率は、企業の成長性を示す最も基本的な指標であり、経常利益は、経常的な企業活動の結果で得られた利益を示していることから重視しており、両指標ともに毎年目標を設定しております。

又、事業別にはIT営業アウトソーシング事業については営業派遣配属(注)人数を、ヘルスケアビジネス事業については高齢者向けの介護レクリエーション素材等を無償で提供しているWebサイト「介護レク広場」の会員数と介護レクリエーションの資格制度「レクリエーション介護士」2級認定者数を合わせた「介護レクリエーション人数」を重要な経営指標としております。

営業派遣配属人数と「介護レクリエーション人数」を事業別の重要な経営指標としている理由は、営業派遣配属人数は、IT営業アウトソーシング事業の成長性を客観的に判断することができるためであり、「介護レクリエーション人数」は当社が目指しているヘルスケアDXの構築の基盤となるシニアプラットフォームの中心となると考えているためです。

(注)配属とは、顧客との人材派遣契約及び業務委託契約に基づき業務に従事することをいいます。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

企業を取り巻く経営環境は、急速な高齢化、経済格差、人口の減少、IT活用による情報格差等、かつてない社会構造の急速な変化のなかにあり、顧客による選別や評価はなお一層厳しく、競争は激化するとともに企業の存在価値を常に問われる事業環境にあります。

当社が、このような加速度的に多様化する時代に、持続的に成長し社会貢献していくためには、強い組織の構築と事業規模の拡大により強固な経営基盤の確立を目指す必要があります。

これらを達成するために、現状下記の事項を対処すべき課題として取組んでまいります。

① 持続的な成長のための継続的な事業投資

当社は、持続的な成長のために、継続的な事業投資が重要であると考えております。既存事業とのシナジーにより収益力を強化し、得られた利益を積極的に再投資することで、持続的な成長を実現してまいります。

 

② IT営業アウトソーシングの認知度向上と基盤強化

当社のIT営業アウトソーシング事業は、未だ成長過程にあり、大手IT企業の顧客を更に増やし、事業を拡大するためには、引き続き認知度の向上と事業基盤を強化することが必要となります。そのために、以下の課題に取組んでまいります。

a. 人材育成強化・組織力の向上

これまでIT営業アウトソーシングは、営業人員を派遣することで、大手IT企業の営業支援を実施し、当事業年度末には、過去最高となる166名となりました。

より多くの企業を支援するためには、企業の多様な要望に応えられる人材の確保と育成が重要となります。そのためには、より人材の確保及び育成の強化、教育部門の組織力向上が課題となります。今後も未経験者や若年層など、広く人材の募集を行い、教育部門を強化し、人材の育成を行うことで、IT営業人材を増加し、組織の拡大、組織力の向上を図ってまいります。

  b. リテンション施策の実行

 当社では、営業支援など事業継続のために人材の確保に取組み、当事業年度末には、非正規社員を含めた全社で従業員数が255名となりました。

 現在の労働市場では、慢性的な人材不足や人材の流動化の高まりから、当社もより多くの企業支援をするためには、従業員のエンゲージメントを高め、生産性の向上や職場を活性化するためのリテンション施策が課題となります。今後は、採用活動や教育、キャリア形成等を総合的に包括した人事戦略に基づいた企画を実行し、従業員のエンゲージメントを向上することで離職率低下を図ってまいります。

 また、経営陣と幹部層とのコミュニケーション機会を増やすことによるマネジメント力と組織力の強化からも離職率低下を図ってまいります。

  c. デジタルマーケティングによる啓蒙活動

 当社では、これまで取引のあったIT企業とのネットワークを生かして、取引先を増やしてまいりました。当事業年度からは、更に顧客の獲得を目指して、インターネットを利用したデジタルマーケティングを開始いたしました。

 新規顧客を増やしていくためには、今後、マーケットニーズを把握し、顧客の要望に応えるサービスを提供していくことが重要であると考えております。そのため、Webサイトの定期更新やプレスリリースなどで知名度を上げ、定期的な情報発信により顧客との関係を強化するための社内体制の改善を行ってまいりました。今後も、デジタルマーケティングを推進することで顧客との関係を強化し、顧客のニーズに合わせたサービスの提供を実施することで新規顧客の拡大を図ってまいります。

d. IT業界における顧客基盤の確立

当社では、IT営業アウトソーシング事業において、大手IT企業への派遣及び業務委託、中小企業へのIT支援を行ってまいりました。今後、IT営業アウトソーシングの認知度向上を行い、顧客基盤の確立を行う必要があると考えております。そのため、新規顧客を増やし、派遣及び業務委託の人員を増やすとともに、これまでのネットワーク販売実績の集大成となる新しいサービスであるBM X(注)の販売を拡大し、ストック型ビジネスの収益をあげることで、IT業界におけるリーディングカンパニーとして、顧客基盤の確立を行っていきます。

(注) BM X(ビーエムクロス)とは、当社が創業から培ってきたネットワークソリューション導入実績を基に、企業にとって運用負荷を軽減し、必要な機能を選択、組み合わせることで、最適なネットワークソリューションを提供し、DX推進をサポートするサービスです。

 

③ 自治体連携を通じたヘルスケア分野参入支援の拡大

当社のヘルスケアビジネス事業は、これまで自治体との連携による業務請負が収益の中心となっておりましたが、更に事業を拡大するためには、新規でヘルスケア分野に参入する企業の支援による顧客の増加が必要となります。これまでも企業のマーケティング支援を行ってまいりましたが、地域ヘルスケアDXを推進することや自治体との連携を深めることで、より一層のヘルスケア分野参入支援を実施してまいります。

 

④ 新たなビジネスモデルの構築と推進

当社は将来の成長戦略に合わせて、新たなビジネスモデルの構築と推進を目的に、技術力やサービスを有するベンチャー企業との資本業務提携やM&Aを進めてまいります。

 

⑤ 組織体制の強化

当社は持続的な成長を実現するため、事業環境の変化に適切に対応できる組織体制の強化が急務となっております。今後も、経営基盤の安定化と経営効率を高めるため、適宜組織体制を見直し、人材育成を中心とした組織強化を図ってまいります。また、M&Aや資本・業務提携等を視野に入れ、速やかな組織構築を行うことで、競争力の向上を目指してまいります。

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) ガバナンス

 当社は、サステナビリティに関する重要な事項について審議等を行う体制を早期に確立すべく検討を行っております。現状、サステナビリティに関する課題などにつきましては、管理本部が関係部門から取りまとめ、経営会議や経営陣に報告を行っており、その中の重要な事項については、取締役会への報告・審議を実施しております。

 

(2) 戦略

当社における人材の多様性の確保を含む人材育成の方針や社内環境整備の方針は、次のとおりであります。

当社は、「創造・誠実・躍進」という企業理念のもと、「ヒトが活きるBusiness Creative」をコーポレートメッセージとして掲げ、既存事業の成長と新たなビジネスを創造し続けることを目指しております。これを成し遂げるために、特に人材を重要な経営資源の一つとして位置付けており、従業員の「働きがい」「働きやすさ」「成長の喜び」の向上を目指し、人事制度や人材育成の仕組みの構築を行っております。

具体的には、①スキルアップ・キャリア形成支援、マネジメント人材の育成、教育部門の強化等といった従業員がキャリアを積み重ね、働きがいを得ることができる施策、②福利厚生の整備・拡充、対面コミュニケーションの活性・強化等の働きやすさを得ることができる施策、③成長度合いを測り、成長の喜びを感じることができる人事評価制度・給与体系の改定等の施策を推進しております。

又、当社は、女性従業員の比率が7割を超え中途採用のみで人材を確保していることから、女性の活躍が当社の持続的な成長を支える上で重要であると認識しております。管理職への登用やライフステージに合わせた勤務体制の整備を進めるとともに、新たな採用手法の確立を進め、多様性確保に努めてまいります。

 

(3) リスク管理

当社における事業運営上のリスク及びコンプライアンスに関する重要事項については、リスク・コンプラ委員会にて討議検討し、その結果を踏まえて関係部門に対する指導や重要度に応じて取締役会への報告及び分析を行うことでリスクマネジメントに努めております。

当社が認識する事業上のリスクの内容につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク (3)②人材の獲得、確保、育成について」をご参照ください。

 

(4) 指標及び目標

当社は、年齢、性別、国籍等区別することなく、意欲と能力のある優秀な従業員が平等に管理職登用への機会が得られるような人事制度を整備し、適切な人材を管理職として登用していく方針であります。現在、女性、障がい者、外国人等の区分で管理職の構成割合や人数の目標値等は定めておりませんが、その具体的な目標設定や状況の開示につきましては、今後の課題として検討してまいります。

 

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1) 事業環境に関するリスクについて

① 顧客の経営環境について

当社の主要な事業であるIT営業アウトソーシング事業は、主として大手IT企業向けにサービスを提供しております。当社は顧客企業の増加やIT営業に特化した教育プログラムによる従業員育成に努めておりますが、IT業界全体若しくは顧客企業の経営環境の変化に伴う投資ニーズが急速かつ大きく変化することにより、顧客企業の需要が減少し当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社のヘルスケアビジネス事業は、主として介護施設等を営む企業向けにサービスを提供しております。当社は介護業界・高齢者を支える複数のサービスを提供することに努めておりますが、社会保障費に関する法改正等による介護業界全体若しくは顧客企業の経営環境の変化に伴う投資ニーズが急速かつ大きく変化することにより、顧客企業の需要が減少し当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社のその他事業は、主として中小事業者及び起業家の育成、中小・中堅企業の経営戦略策定を支援するサービスを提供しております。当社は顧客企業の増加に努めておりますが、顧客企業の経営環境の変化に伴う投資ニーズが急速かつ大きく変化することにより、顧客企業の需要が減少し当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 情報セキュリティリスクについて

当社では、IT営業アウトソーシング事業において、顧客企業が保有する個人情報や顧客企業の機密情報を知り得る場合があります。このため、当社では情報セキュリティ体制の強化に努めるとともに2007年に一般財団法人日本情報経済推進協会が運営しているプライバシーマーク制度によるプライバシーマーク付与事業者の認定を受けております。しかしながら、コンピュータウイルス、不正アクセス、人為的過失、あるいは顧客システムの運用障害、その他の理由により、これらの機密情報の漏洩が発生した場合、当社は賠償責任保険に加入しておりますが、事故の内容によっては顧客企業からの損害賠償責任請求や信用失墜の事態を招き、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 競合について

当社が属する人材派遣サービス産業においては、一般的に激しい企業間競争が発生しやすい環境にあります。当社はIT営業派遣という先行優位性を生かして事業を推進していく所存ではありますが、将来において他企業がIT営業派遣の市場に参入することにより、当社のサービスが顧客のニーズに合致せず、市場から受け入れられない場合は、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 価格競争について

当社が行うIT営業アウトソーシング事業のうち、ソリューション事業が属するITサービス産業においては、新しいサービスの開発等、常に企業間競争が発生しやすい環境にあります。当社は、仕入先、顧客企業との人的交流による関係強化を図ることで、価格競争を回避し、事業基盤の強化及び維持に努めておりますが、今後企業間の競争が激化し、価格競争に進展する場合には、当社の想定している収益を上げることができず、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 債権の回収について

当社は、与信管理規程に従い、取引開始時に信用状況の調査及び与信限度額を設定し、取引先ごとに期日及び与信残高を管理するとともに、年1回与信限度額を見直し、財務状況の悪化等による回収懸念の早期把握及び軽減を図っております。しかしながら、顧客の業績悪化により回収遅延や回収困難となった場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 事業内容に関するリスクについて

① 派遣社員の採用及び退職の増加について

当社の主要な事業であるIT営業アウトソーシング事業における営業派遣は、IT業界未経験、若年層を採用し、当社で教育を実施した上で顧客企業に派遣しております。しかしながら、労働市場の急速かつ大きな変化による有効求人倍率の上昇により、新規採用が困難になる若しくは退職者が増加することで当社のサービスを顧客に提供することができなくなり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 知的財産権の侵害について

当社は、当社が保有する商標権等の知的財産権の保護に努めております。又、当社が運営している「介護レク広場」のコンテンツ制作においても一般社団法人日本音楽著作権協会に著作物の利用許諾を得る等、他者の知的財産権を侵害しないように努めており、過去若しくは現時点において、当社を相手方とする、第三者からの知的財産権の侵害等による訴訟が係属した事実はありません。しかしながら、今後当社の事業分野において第三者が得た知的財産権等の内容によっては、当社に対する損害賠償等の訴訟が発生する可能性があり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 法的規制について

当社が行う人材派遣サービスは、「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(以下、「労働者派遣法」という)による規制を受けております。当該規制に対して、当社は、管理本部を中心に、顧問弁護士等とも連携し、最新の情報を収集することで関係法令を遵守して事業を運営しておりますが、労働者派遣法に定める派遣事業主としての欠格事由に該当、若しくは法令に違反する事項が発生した場合には、事業の停止や派遣事業者の許可の取消しをされる可能性があり、その場合には事業を営むことが出来なくなる可能性がありますが、現時点において認識している限り、これらの法令に定める欠格事由に該当する事実はありません。しかしながら、将来、何らかの理由により許認可等の取消しが発生した場合には、事業運営に大きな支障をきたすとともに、当社の事業展開、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 又、当社事業に関連性がある規則・法令として、「職業安定法」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「不正競争防止法」、「消費者契約法」、「個人情報の保護に関する法律」、「特定商取引に関する法律」、「下請代金支払遅延等防止法」等が挙げられます。当社は、労働者派遣法同様、当該規則・法令に関しても、顧問弁護士等とも連携し、最新の情報を収集するとともに、役職員に対して研修を行う等、適切な対応をとれる体制を整備しております。

なお、労働者派遣法を始めとする関係諸法令は継続的に見直しが行われており、当社の事業に対して著しく不利となる改正が行われた場合は、同じく当社の経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

(許認可等の状況)

許認可等の名称

有効期限

許認可等の番号

規制法令

所轄官庁等

取消事由等

労働者派遣事業の許可

2022年5月1日から2027年4月30日まで

派27-302361

労働者派遣法

厚生労働省

労働者派遣法第6条に定める欠格事由に抵触した場合

有料職業紹介事業の許可

2022年6月1日から2027年5月31日まで

27-ユ-302045

職業安定法

厚生労働省

職業安定法第32条に定める欠格事由に抵触した場合

 

 

④ 顧客の安全について

当社のヘルスケアビジネス事業における介護レクリエーション事業は、高齢者が利用するサービスです。当社は、同事業の実施において、レクリエーションを実施する前に利用者の健康状態に問題がないかを介護施設に確認する等、安全に配慮しております。しかしながら、利用者の予測できない行動の結果、利用者の安全を確保しきれないおそれがあり、損害賠償責任を負う可能性を排除しきれません。

なお、当社が提供するサービスのうち、重要なものについては賠償責任保険に加入しておりますが、事故の内容等によっては想定外の損害を当社が被る可能性があり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ 子会社の管理体制について

当社は複数の子会社を有し、各社の業務執行状況や法令遵守を適切に監督・管理することが求められます。しかし、法令の変更、内部統制の不備、情報伝達の遅延、監査体制の不徹底等により、子会社において不正行為、法令違反、重要な財務誤表示、個人情報漏洩、労務問題または評判の毀損が発生するおそれがあります。これらが生じた場合、当社グループの業績・財務状況及び信用に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社は、グループ共通のコンプライアンス方針の周知、定期的な内部監査・外部監査、ガバナンス体制(取締役会・監査役等)を通じた監督、教育研修、迅速な報告・是正措置の整備等によりリスク低減に努めていますが、これらの対策が十分に機能しない場合には、当社の経営成績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 事業運営体制に関するリスクについて

① 特定経営者への依存について

当社代表取締役社長である伊藤一彦は、当社の創業者及び経営の最高責任者であり、当社の経営方針や事業戦略の決定を始め、各部門の事業推進、外部との折衝等において重要な役割を果たしております。当社は過度に同氏に依存しないよう、経営幹部役職員数の拡充、育成及び権限委譲による体制の構築等により、経営組織の強化に取組んでおります。しかしながら、同氏が何らかの理由により業務執行できない事態となった場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 人材の獲得、確保、育成について

当社は、現時点において小規模な組織であるため、当社の事業活動にあっては人材への依存度が大きく、今後更なる事業拡大に対応するためには、継続して優秀な人材の確保・育成が必要であると考えております。しかしながら、必要な人材の獲得が適時にできない場合、人材が大量に社外流出してしまった場合、あるいは人材育成が計画どおりに進捗しない場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

③ 内部管理体制について

当社は、今後更なる事業拡大を図るために、内部管理体制についても一層の充実を図ることが必要不可欠と考えております。しかしながら、事業拡大により、内部管理体制の構築が追いつかない事態が生じる場合、適切な業務運営が困難となり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 労務管理について

当社は、労務管理を経営の重要課題として認識しており、そのため当社は労働基準法等関係法令を遵守し、社内規程の整備、運用を徹底し労務管理を行っております。しかしながら、労務管理不備により関連法令の違反に伴う行政処分等、従業員との紛争等が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) その他のリスクについて
① 配当政策について

当社は、財務体質の強化及び積極的な事業展開に備えるための内部留保の充実を優先させております。又、株主への利益還元も重要な経営課題であると認識しており、将来的には毎期の経営成績及び繰越利益剰余金を含む財政状態を勘案しつつ、将来の事業拡大のために必要な内部留保とのバランスを図りながら配当による株主への利益還元を安定的かつ継続的に実施する方針であります。しかしながら、現時点において配当実施の可能性及びその時期につきましては未定であり、業績次第では今後安定的な配当を行うことができないリスクが存在します。

 

② 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について

当社は、役員及び従業員に対し、長期的な企業価値向上に対するインセンティブとしてストック・オプションを付与しているほか、今後も優秀な人材確保のためのストック・オプションを発行する可能性があり、現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権等について行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。

なお、当事業年度末現在新株予約権による潜在株式数は45,780株であり、発行済株式数1,119,740株の約4.1%に相当しております。

 

③ 訴訟について

当事業年度末現在において、当社が当事者として関与している訴訟手続きはありません。しかしながら、今後の当社の事業展開の中で、第三者が何らかの権利を侵害され、又は損失を被った場合、当社に対して訴訟その他の請求を提起される可能性があります。損害賠償の金額によっては、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

④ 大規模な自然災害・感染症について

当社は、有事に備えた危機管理体制の整備に努め対策を講じております。しかしながら、台風、地震、津波等の自然災害が発生した場合、当社又は当社の取引先の事業活動に影響を及ぼし、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤ インターネット等による風評被害について

ソーシャルメディア等の急激な普及に伴い、当社に対するインターネット上の書き込み、悪意ある投稿等による風評被害が発生・拡散した場合、その内容の正確性に関わらず、当社の社会的信用が毀損し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥ 減損損失について

現状当社は事務所設備、業務システム等の固定資産を所有しておりますが、多くは所有しておりません。しかしながら、当社の資産の時価が著しく下落した場合や、将来新たに開始するものも含めて、事業の収益性が悪化した場合には、減損会計の適用により資産について減損損失が発生し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 投資有価証券について

当社は、複数の未公開株式等を保有しており、投資先の経営状況の悪化・破綻等により、保有する投資有価証券の評価額が減少し、当社の経営成績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑧ M&Aについて

当社は、さらなる業容拡大のための手段の一つとして、M&Aの実施を積極的に検討しております。検討に当たっては、専門家を含めたデューデリジェンスを実施し、対象企業の業績、財政状況、ユーザー層、競争優位性、当社グループの事業とのシナジー効果やリスク分析結果等を十分に考慮した上で進めております。

しかしながら、事前の調査・検討にもかかわらず、買収後の市場環境の著しい変化があった場合、買収した対象企業の事業が計画通りに進捗せず投下資金の回収が困難となった場合及びデューデリジェンスにおいて発見することが困難であった財務上の問題等が発覚した場合等においては、当社の経営成績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑨ PMIについて

当社は事業拡大の一環として子会社の取得・統合(PMI)を行う場合があります。PMI においては、経営方針や組織文化の不一致、従業員の離職、IT・会計システムの統合遅延、契約・許認可の継承問題、シナジー未達や想定費用の超過等により、期待する業績改善やコスト削減が実現されないおそれがあります。これに伴い、のれんの減損、想定外の費用計上、法的紛争や規制対応の負担増等が発生し、当社の業績・財務状況および信用に重大な影響を与える可能性があります。当社は、デューデリジェンスの徹底、統合計画(統合責任者・統合推進チームの設置)、重要KPIの設定・モニタリング、従業員の定着施策、リスク発生時の迅速な是正措置等によりPMIリスクの管理に努めていますが、想定外の事象により計画が頓挫する場合等においては、当社の経営成績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑩ 繰越欠損金について

当社は、事業拡大のための積極的な人材投資、広告宣伝等を行ってきたことから、第12期事業年度末時点において税務上の繰越欠損金が存在しております。今後の税制改正の内容や繰越欠損金の繰越期間の満了により欠損金が消滅し、納税負担額を軽減できない可能性があり、法人税、住民税及び事業税の金額が増加することとなり、当社の経営成績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

①  財政状態及び経営成績の状況

経営成績の状況は次のとおりであります。

当事業年度におけるわが国経済は、物価上昇や米国の通商政策の影響など不透明な状況が続いているものの、雇用・所得環境が改善するなか、各種政策の効果もあり、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、継続的な物価上昇による個人消費の減速懸念や資源・エネルギー価格の高騰、米国の通商政策、中国経済の減速などにより、景気の下振れリスクが懸念され、先行きは依然として不透明な状況が続いております。

当社事業を取り巻く環境につきましては、IT業界では、情報セキュリティ強化やペーパーレス化といったオンラインを前提とした業務改善におけるITの活用やDXの進展により、主力事業のIT営業アウトソーシング事業における大手IT企業の人材派遣に対する需要は引き続き旺盛であり、市場は概ね堅調に推移しております。又、介護業界においては慢性的な人手不足により現場の負担感が増す中で、介護現場でのDXへの潜在的な需要は依然として高い状況が続いております。

 このような環境のもと、当社は引き続きIT営業アウトソーシング事業とヘルスケアビジネス事業及びその他事業に注力してまいりました。

IT営業アウトソーシング事業につきましては、大手IT企業に対してIT営業に特化した営業アウトソーシング事業の派遣人員の拡大に向け、引き続き若年層を中心とした採用を積極的に行い、当社が保有する「BCC-LaPT(Lecture and practical training)プログラム(注1)」を活用し、未経験者をIT営業人材に育てるリスキリングに注力し、大口顧客、既存顧客への営業活動に加え、デジタルマーケティングを推進し、新規顧客の獲得にも注力することで、派遣及び業務委託の人員は166名となりました。
  又、「BCC-LaPTプログラム」を体系化し、IT未経験・営業未経験の人材をIT営業に育てることに特化したeラーニングサービス「LAPTRE(ラプトレ)」を提供しております。
 中堅・中小企業のDX推進を支援するソリューション事業につきましては、これまでのネットワーク販売実績の集大成としてBM Xのサービスを拡大し、引き続き好調に推移しております。

ヘルスケアビジネス事業につきましては、ヘルスケア関連施設等の運営受託業務及びヘルスケア分野への新規参入・事業拡大を目指す企業への市場調査やプロモーション支援等を提供するヘルスケア支援事業では、これまで培ってきた介護従事者・自治体及び大手IT企業とのネットワークを生かし、自治体からの業務請負を継続して契約し、介護施設への介護ロボット導入支援に注力しました。その一環として、当社が受託運営する「ATCエイジレスセンター」内に介護現場の生産性向上を目的としたワンストップ相談窓口として開設された「大阪府介護生産性向上支援センター(注2)」の運営に協力しております。

又、新たに大阪府阪南市の「はんなん健康応援プラン推進事業業務」において、当社が受託事業者となり、2025年4月より業務を開始しております。

介護レクリエーションを通して、介護現場で高齢者を支える方々を支援する介護レクリエーション事業では、高齢者との接し方、高齢期に起こることなど、高齢者を支えていくために必要な知識を学ぶことができ、家族や地域の高齢者をサポートできる力を身につける「高齢者健幸サポーター」資格を創設し、提供しております。

 その他事業につきましては、企業の経営戦略を学び、創り、支援するサービスとして2023年4月から提供を開始しましたクラウドサービス「bizcre」をはじめ、企業の経営支援を行いました。
 又、当社のキャリアアップ支援事業が経済産業省の「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」の補助事業「DX人材及びIT営業人材育成のためのリスキリング学習を通じたキャリアアップ支援事業」に採択され、主に20代~30代前半の接客・販売業などの異業種就労者を対象にしたIT営業職へのキャリア形成支援、リスキリング、転職支援サービス「Merry Mew(メリーミュー)」を提供しております。

以上の結果、当事業年度の売上高は、1,467,462千円(前期比5.9%増)を計上することができました。

利益面につきましては、営業損失98,050千円(前事業年度は17,832千円の営業損失)、経常損失92,409千円(前事業年度は5,723千円の経常利益)、当期純損失は、73,653千円(前事業年度は5,823千円の当期純損失)となりました。

セグメントごとの経営成績を示すと次のとおりであります。

IT営業アウトソーシング事業の売上高は1,294,203千円(前期比5.5%増)、セグメント利益は190,289千円(前期比9.5%減)となりました。ヘルスケアビジネス事業の売上高は164,150千円(前期比5.1%増)、セグメント損失は8,231千円(前事業年度は18,075千円のセグメント損失)となりました。その他の売上高は9,108千円(前期比202.8%増)、セグメント損失は62,835千円(前事業年度は21,061千円のセグメント損失)となりました。

 

(注) 1.BCC-LaPT(Lecture and practical training)プログラムとは、基礎教育(Lecture)だけではなく、中小企業のIT化推進を目的に新規開拓営業を行っているソリューション事業にて実際の営業現場で経験(practical training)を積むことで、「営業マインド」「営業スキル」「IT知識」を習得する当社独自の教育プログラムです。

 

2.大阪府介護生産性向上支援センターとは、介護現場の生産性向上や人材確保の取組みの推進を目的として、大阪府介護生産性向上総合相談センター事業共同企業体(構成員は株式会社NTTデータ経営研究所とアジア太平洋トレードセンター株式会社)が受託した大阪府の介護生産性向上総合相談センター事業です。

 

財政状態につきましては次のとおりであります。

(資産)

当事業年度末における資産合計は1,018,599千円となり、前事業年度末に比べ109,180千円増加しました。

流動資産は843,748千円となり、前事業年度末に比べ53,912千円増加しました。主な要因は現金及び預金の増加21,746千円、売掛金の増加14,876千円、その他の増加10,046千円、短期貸付金の増加7,000千円、前払費用の増加6,588千円及び未収還付法人税等の減少4,152千円です。

固定資産は174,850千円となり、前事業年度末に比べ55,267千円増加しました。主な要因は、投資その他の資産の繰延税金資産の増加35,121千円、投資有価証券の増加8,767千円、無形固定資産ののれんの増加8,467千円、有形固定資産の工具、器具及び備品の増加2,282千円、無形固定資産のソフトウエアの増加2,597千円、ソフトウエア仮勘定の増加1,500千円及び投資その他の資産の差入保証金の減少2,843千円であります。

(負債)

当事業年度末における負債合計は449,904千円となり、前事業年度末に比べ182,329千円増加しました。

流動負債は288,229千円となり、前事業年度末に比べ40,668千円増加しました。主な要因は1年内返済予定の長期借入金の増加40,008千円、未払金の増加26,612千円、買掛金の減少10,498千円及び短期借入金の減少10,000千円であります。

固定負債は161,675千円となり、前事業年度末に比べ141,661千円増加しました。主な要因は長期借入金の増加141,661千円であります。

(純資産)

当事業年度末における純資産合計は568,695千円となり、前事業年度末に比べ73,148千円減少しました。主な要因は利益剰余金の減少73,653千円及び自己株式の減少618千円であります。利益剰余金の減少の要因は当期純損失の計上であります。自己株式の減少の要因は主に譲渡制限付株式報酬制度に係る株式の付与であります。

 

②  キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、599,155千円となり、前事業年度末に比べ21,746千円増加しました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により減少した資金は94,176千円(前事業年度は36,417千円の減少)となりました。これは主に、その他の流動負債の増加額28,133千円、投資有価証券評価損の計上9,999千円、減価償却費の計上6,928千円、法人税等の還付額6,185千円の資金の増加に対し、税引前当期純損失の計上103,835千円、売上債権の増加額14,313千円、仕入債務の減少額10,498千円、未払消費税等の減少額7,480千円、助成金収入6,676千円、前払費用の増加額6,398千円、その他の流動資産の増加額5,944千円及び法人税等の支払額3,262千円の資金の減少があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により減少した資金は55,666千円(前事業年度は27,184千円の減少)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出20,000千円、事業譲受による支出13,305千円、有形固定資産の取得による支出8,655千円、貸付による支出7,000千円、無形固定資産の取得による支出5,800千円の資金の減少があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により増加した資金は171,589千円(前事業年度は2,415千円の減少)となりました。これは主に、長期借入れによる収入200,000千円の資金の増加に対し、長期借入金の返済による支出18,331千円、短期借入金の返済による支出10,000千円の資金の減少があったことによるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

b. 受注実績

上記「a. 生産実績」と同様の理由により、記載を省略しております。

 

c. 販売実績

当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前期比(%)

IT営業アウトソーシング事業

1,294,203

5.5

ヘルスケアビジネス事業

164,150

5.1

その他

9,108

202.8

合計

1,467,462

5.9

 

 

(注) 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合

 

相手先

第11期事業年度

(自 2023年10月1日

至 2024年9月30日)

第12期事業年度

(自 2024年10月1日

至 2025年9月30日)

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

株式会社インターネットイニシアティブ

346,928

25.0

324,638

22.1

ダイワボウ情報システム株式会社

159,753

11.5

214,611

14.6

日鉄ソリューションズ株式会社

142,999

10.3

147,760

10.1

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 財政状態

財政状態の分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①  財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

b. 経営成績

(売上高)

当事業年度における売上高は1,467,462千円(前期比5.9%増)となりました。これは主にIT営業アウトソーシング事業のソリューション事業の商品販売の増加、ヘルスケアビジネス事業のヘルスケア支援事業の増加及びその他事業の増加によるものであります。

 

(売上原価、売上総利益)

当事業年度における売上原価は923,407千円(前期比8.3%増)となりました。売上原価を構成するものとして主にIT営業アウトソーシング事業、ヘルスケアビジネス事業の人件費があり、IT営業アウトソーシング事業の社員給与、法定福利費及び賞与引当金繰入額が増加したものの、売上総利益は544,054千円(前期比2.1%増)となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

当事業年度における販売費及び一般管理費は642,105千円(前期比16.6%増)となりました。そのうち、人件費は、IT営業アウトソーシング事業の派遣人員の拡大に向け、引き続き若年層を中心とした採用活動と教育(リスキリング)に注力し410,145千円(前期比14.7%増)となりました。又、人件費を除く販売費及び一般管理費はその他事業のリスキリングに係るスカウトサービス費用等の集客費用、e-ラーニングコンテンツ動画制作費及び運用費、Webサイト制作費用、SNS広告費用等の増加により231,960千円(前期比20.1%増)となりました。この結果、営業損失は98,050千円(前事業年度は17,832千円の営業損失)となりました。

 

(営業外収益、営業外費用、経常利益)

当事業年度における営業外収益は7,631千円(前期比69.0%減)、営業外費用は1,990千円(前期比94.9%増)となりました。営業外収益は主に助成金収入6,676千円、営業外費用は主に投資事業組合運用損1,232千円によるものであります。この結果、経常損失は92,409千円(前事業年度は5,723千円の経常利益)となりました。

 

(特別利益、特別損失、当期純利益)

当事業年度における特別利益は1千円、特別損失は11,428千円(前期比3.3%減)となりました。特別利益は固定資産売却益1千円、特別損失は主に投資有価証券評価損9,999千円によるものであります。

又、法人税、住民税及び事業税を870千円、税効果会計による法人税等調整額を△31,052千円計上した結果、当期純損失は73,653千円(前事業年度は5,823千円の当期純損失)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②  キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

当社の運転資金需要のうち主たるものは、人件費、借入金の返済等であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。

当社は、事業活動に必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、運転資金、設備投資は、自己資金及び金融機関からの長期借入により調達しております。

なお、当事業年度における借入金残高は211,679千円となっております。又、当事業年度末の現金及び現金同等物の残高は599,155千円となっております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。財務諸表を作成するに当たり、重要となる当社の会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載のとおりであります。
 又、財務諸表の作成に当たっては、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性のある見積りや予測を行っており、繰延税金資産の回収可能性等の項目については見積りの不確実性による実績との差異が生じる場合があります。

なお、財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、特に重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

5 【重要な契約等】

(1) 事業譲受に関する契約

当社は、2025年4月30日開催の取締役会において、シソーラス株式会社の全事業を譲り受けることを決議し、同日付で事業譲受契約を締結しており、当契約に基づき、2025年5月30日に当該事業を譲り受けました。

詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」をご参照ください。

 

(2) 株式取得に関する契約

当社は、2025年5月15日開催の取締役会において、グッドデジタル株式会社の全株式を取得し、子会社化することについて決議し、同日付で株式譲渡契約を締結しており、当契約に基づき、2025年5月30日に株式を取得しました。

なお、当事業年度末において、グッドデジタル株式会社は重要性が乏しいため非連結子会社としております。

詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」をご参照ください。

 

(3) 子会社の事業譲受に関する契約

当社は、2025年9月11日開催の取締役会において、非連結子会社であるグッドデジタル株式会社 が、DXO株式会社より、同社が営むシステムエンジニアリングサービス事業を譲り受けることを決議し、同日付で事業譲渡契約を締結いたしました。当契約に基づき2025年10月1日付で一部の事業の譲受を実行し、残る一部手続きは2026年1月中の完了を予定しております。

詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」をご参照ください。

 

(4) 資本業務提携契約の締結及び第三者割当増資による新株式の発行

当社は、2025年11月27日開催の取締役会において、ダイワボウホールディングス株式会社との資本業務提携を決議するとともに、同社を割当予定先とする第三者割当による新株式の発行を行うことを決議しました。

又、当社は、同日付で資本業務提携契約を締結し、同社を割当先とする第三者割当増資による新株発行を実施し、2025年12月15日に払込手続が完了しました。

詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」をご参照ください。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。