文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、その達成を保証するものではありません。
(1) 経営方針
当社は、企業理念に掲げるミッションである「ICTで世の中をもっと便利に」のもと「Update The World 変化し、変化させ、必要不可欠な会社に」を企業ビジョンとしており、インフラテック事業を推進することで、インフラ業界の抱えるデジタル化が遅れた非効率な現場作業や業界特有の多重下請けによる高コスト構造といった課題を解決し、より快適な社会の実現に貢献してまいります。
同時に、顧客へのサービス提供を通じて当社の社員が成長し続けることを支援し、結婚・出産といったライフステージの変化に合わせたテレワークやフレックス勤務の推進、多国籍な人材の登用などを促進するとともに、自律的でフラットな組織を構築し、顧客へ高い付加価値を提供できるプロフェッショナルの育成に努めます。
(2) 経営環境
2020年初頭より現在に至るまで新型コロナウイルス感染症が猛威を奮っており、モバイルエンジニアリングサービスにおきましては基地局設置予定の不動産への入場制限が発生したこと、IoTエンジニアリングサービスにおいては海外工場の稼働停止により、一部のIoT機器の生産遅延に加え、国際的な物流網の停滞により、サプライチェーンの影響が限定的ではありますが確認されております。
しかしながら、2019年4月に5G(3.7GHz帯、4.5GHz帯及び28GHz帯)周波数が各携帯キャリアへ割当てられ、2020年度以降の5Gに係る設備投資が本格化されていることや、2020年4月に第4の携帯キャリアが新規参入したことを受け、携帯電話料金の見直しに関する議論の活発化等、携帯キャリアの設備投資費削減のニーズが高まっております。モバイルインフラネットワーク構築の投資費用が約1.4兆円(2021年度 NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの合算)(出典:株式会社MCA「携帯電話基地局市場及び周辺部材市場の現状と将来予測2019年版」)、インフラネットワーク運用・保守費用が約1.6兆円(2021年度 NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルの合算)(出典:株式会社MCA「セルラーキャリアにおけるネットワーク運用・保守の現状と今後の展望」)であり、合計約3兆円の市場となっております。また、通信インフラ環境の充実化に付随する形で、いわゆるIoT エンジアリングサービスが属する分野(以下、「リモートモニタリング関連市場」という。)においても市場が急速に拡大しております。リモートモニタリング関連市場が2019年は約1兆4000億円、2025年は約1兆8000億円(2019年比約130%)に伸長し、リモートモニタリングデバイス設置台数は2030年には1.89億台が見込まれております(出典:株式会社富士経済 2020年版 リモートモニタリング関連技術・市場の現状と将来展望 ※デバイス台数推移は40品目の数量を当社にて足し合わせて算出)。このような環境の下、当社としてはより一層のインフラテック事業の拡大によるIoT社会の実現を推進してまいります。
(3) 中長期的な経営戦略
① 成長市場に集中
当社の取り組むべきマーケットは、まず、モバイルエンジニアリングサービスの領域において新しい通信方式(5G、ローカル5G、LPWA、Wi-Fi、BLE他)の進展により、今後大きく成長することが予想される5G、IoT関連等の分野になります。次世代通信規格では電波の届く距離が短く、その分、通常の基地局を補完する多くの小型基地局が新たに必要となります。
また、基地局建設だけでなく、新しい通信方式の通信網を構築するために通信事業者内で常駐する各種プロジェクトも増加が見込まれます。客先常駐型のプロジェクトはプロジェクト自体が数年続くこともあるため、1月~3ヶ月契約を継続的に更新するストック型のビジネスとなります。大手通信建設会社は基地局建設等のフロー型案件を主力事業としており、客先常駐型のストック型案件はあまり注力していない傾向にあるため、モバイルエンジニアリングサービスのストック型案件を拡大させていくことで安定収益基盤を強化していきます。
IoT社会の実現には、フィールドに存在するフィジカルデータを収集するための各種センサーや小型通信機器の設置が必要となるため、IoTエンジニアリングサービスの領域におきましても成長市場と位置付けております。特にリモートモニタリング市場は導入期のため小型通信機器の設置案件が増加しており機器設置における市場シェアを拡大させていくとともに、その後の保守・運用を獲得していくことで安定収益基盤を構築していきます。
このようにモバイルエンジニアリングサービスは5G関連の客先常駐型のプロジェクト拡大により既存市場内でシェア拡大を狙い、IoTエンジニアリングサービスは市場拡大に合わせ小型機器を大量に設置し、その後増加が予想される継続的な運用監視や保守を要する案件を獲得していくことで持続的な成長を実現してまいります。
▼当社が注力する事業領域
② 「プラットフォーム」ビジネスの推進
内閣府の提唱するSociety5.0の到来が将来的に見込まれるなか、通信インフラの構築・維持に関する課題として、多重下請構造、現場作業のデジタル化の遅れによる低生産性、若者が現場を敬遠することによる就労者の減少や高齢化、それらの要因に基づく低賃金化の傾向があります。当社の事業は、生活インフラ提供事業者(通信、電力、ガス等)やIoT機器メーカー等の上流、機器設置・工事など現地作業を担う協力会社という下流、その中流で業務を推進する当社という構造にあります。当社の経営方針を実現していくために、この構造にプラットフォームを導入し業務処理や作業情報などが一体的につながる仕組みの構築を推進しており、生活インフラ提供事業者とのさらなる取引拡大を図るとともに、IoT機器メーカー、その他IoT事業会社を新たな顧客として獲得を目指します。これらによりインフラ事業者には当社に全国規模の案件を一括で任せることで管理工数の削減、サービス品質の均一化が図られます。また、当社が作業会社、エンジニアを確保するため、インフラ事業者が自社でリソースを確保する負担が軽減されます。次世代通信インフラの整備遅れは産業競争力の低下につながることから世の中をUpdateしもっと便利にするべく、プラットフォームを構築し、5GやIoTの普及を促進していきます。
③ テクノロジーの積極活用・DX推進
現場作業及び管理業務等の効率化を推進するという観点でRPA、AI(画像認識)、ドローン等最新の技術の導入を進めています。このため、最新テクノロジーの吸収を積極的に進め、既存システムの機能強化のみならず、新たな効率化システムの開発にも取り組んでいきます。これにより、生産性のさらなる向上と競争優位性の強化を目指します。
④ 他社とのアライアンスを加速
当社は、現場作業のDX化を標榜しておりますが、その根幹には当社が物事に対する柔軟な発想力や変化を恐れない変革力を持っており、これが当社の強みであると考えております。一方、昨今のDX化やIoTの進展は著しく、様々なビジネスモデルやサービスが誕生しています。当社とは縁遠い業界、業種といえども思わぬ連携からダイナミックな変化を生む可能性に期待しており、業界の殻にとらわれない柔軟な発想でアンテナを張っています。そこで今後は、幅広い会社とアライアンスや資本提携、必要によってはM&Aなど他社との連携を強化したいと考えております。
▶アライアンスポリシー
①当社が保有していない技術やノウハウを保有している企業
②当社が保有する顧客母集団にサービスや製品をクロスセルできる企業
③当社が保有していない顧客層を保有している・増加できる企業
▶アライアンスパターン
①業務提携
②資本提携
③M&A
(4) 経営上の目標の達成状況を判断させるための客観的な指標等
当社は売上高に影響する指標として下記を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な重要指標としています。
売上高に影響する指標
①稼働人員数(モバイルエンジニアリングサービス)
②平均単価(モバイルエンジニアリングサービス)
③設置台数(IoTエンジニアリングサービス)
④平均単価(IoTエンジニアリングサービス)
当社の売上高は主にモバイルエンジニアリングサービスとIoTエンジニアリングサービスで構成されております。モバイルエンジニアリングサービスはストック型案件の売上高が大半を締めており、その売上高は稼働人員数x平均単価で形成されております。そのため、①稼働人員数と②平均単価を事業拡大に係る重要な指標としております。また、IoTエンジニアリングサービスはフロー型案件の売上高が大半を締めており、その売上高は設置台数x平均単価で形成されております。そのため、③設置台数と④平均単価を事業拡大に係る重要な指標としております。
過年度の実績は下記となります。
|
KPI |
第19期実績 |
第20期実績 |
第21期第3四半期累計実績 |
|
①稼働人員数 |
2,948人 |
3,393人 |
3,223人 |
|
②平均単価 |
626千円 |
622千円 |
620千円 |
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③設置台数 |
202千台 |
124千台 |
262千台 |
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④平均単価 |
2,480円 |
1,827円 |
1,562円 |
(注)1.ストック型案件とは顧客内でのプロジェクト支援など1ヶ月~3ヶ月の業務委任契約を継続的に更新する案件を指す。
2.フロー型案件とはIoT機器設置など単発契約の案件を指す。
3.稼働人員数とは、モバイルエンジニアリングサービスのプロジェクトに従事し、原価性のあるベイシス総稼働従業員数、パートナーエンジニアの総稼働人員数の合計を指す。
4.平均単価とは、モバイルエンジニアリングサービスではストック型案件の総売上高を総稼働人員数で割ったもの、IoTエンジニアリングサービスはフロー型案件の総売上高を設置台数で割ったものを指す。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 新規顧客及び協力会社の開拓
当社売上はソフトバンク株式会社に対する依存度が最近事業年度において約44%となっており、その依存度を引き下げ安定的な事業基盤を構築するべく、5GやIoTの普及促進を前提とした新たな通信キャリアやIoT機器メーカーなど新規顧客との取引拡充が喫緊の課題と考えております。また、適正価格による高品質なインフラ構築・運用を全国規模へ拡大するため、国内を網羅するベイシスパートナーズの構築もあわせて拡充していく必要があると考えております。
② マーケティング強化
今までは携帯電話業界という限られた市場の中で、当社が保有するネットワークを軸に顧客を開拓してきましたが、今後広範な業界への事業拡大を進めるためにはそれに応じたマーケティングが必要となります。2019年からマーケティングや広報活動をテスト的に進めており、少しずつ効果が出始めているため、今後は更にマーケティング活動を強化します。
③ テクノロジーの強化
当社は、インフラテックによるビジネスモデルの変革を標榜しており、その根幹を担う業務のDX化を推進するため、自社内にシステム開発体制を保持しております。今後は、新しいテクノロジーを取り入れながらさらにDX化の対象となる領域を拡大し、競争優位なシステムの構築を図る必要があると考えております。
具体的には、まずは自社システムBLASの継続的な機能拡充、また将来的にはBLAS以外にも新たなシステムの開発が必要であると考えるため、社内開発体制強化や他社との業務提携などを行います。また、DX推進担当者の専任や、作業の標準化、社内システムの見直しを行い社内のDX化を推進します。
④ 人材の確保と育成
当社において、いかに人材を採用し育成するかは事業を拡大するうえでの重要な課題の一つであると考えております。安定的な採用を維持し人材の定着率を高めるために、積極的な採用を行っていくとともに、人事研修制度の充実、資格取得※1の促進や多様な勤務形態の導入等により社員にとって働きがいのある働きやすい環境の整備も実施してまいります。また、生産キャパシティの拡大という観点より協力会社リソースの拡充も必要であり、ベイシスパートナーズの獲得と協力会社社員への指導、育成も進めてまいります。
※1 社内エンジニアの54%が国家資格を保有(2021年2月末時点)
⑤ 個人情報の取り扱い及び情報管理体制の強化
当社では、個宅へのIoT機器設置をはじめ、各事業で提供するサービスの特性上、住所・氏名等の個人情報を取り扱うことがあります。そのため、情報管理体制をさらに強化することが課題であると考えております。これらの情報の取り扱いについては、情報セキュリティマネジメントシステム国際規格(ISO/27001)認証を取得し、個人情報や機密情報に関する取り扱いを社内規程に定めておりますが、今後も社内研修の継続実施等により、セキュリティ意識の喚起や情報リテラシーの向上に努めて参ります。
⑥ 法令遵守の体制強化
当社のサービスは、業務委託契約(準委任契約を含む)により事業を行う場合があります。その場合、労働者派遣事業との違いを明確に認識し、「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準」(1986年4月17日 労働省告示第37号)に従って、事業を運営しております。また、一部の事業につきましては、建設業法、労働者派遣法の適用を受けており、法令遵守の体制をより一層強化することが必要であると考えております。社内においては、入社研修や講習を定期的に実施し、法令遵守の重要性につき継続的に周知徹底を行うなど、法令に則った事業運営に努めてまいります。
⑦ 内部管理体制、コーポレート・ガバナンスの強化
当社が今後の事業環境の変化に対応し、また新たに事業拡大を進めるためには、内部管理体制とコーポレート・ガバナンスを強化していくことが重要であると認識しており、その体制を整備し実効性を高めることでリスク管理の徹底や業務の効率化を図ってまいります。
⑧ 顧客、パートナー、従業員のエンゲージメントの可視化・向上
当社は顧客、パートナー、従業員のエンゲージメントや満足度の可視化を図るため各種サーベイを導入しております。まずは2019年より従業員エンゲージメントの可視化と改善アクションを開始しており、具体的にはサーベイの結果を従業員の様々な属性(雇用形態、所属部門、在籍年数、年齢層等)から多面的に分析し、従業員の期待度と満足度の乖離が高い事項を重点対策項目として改善活動に取り組んでおります。また、2020年からはネットプロモータースコアを導入し、顧客及びパートナーから自社の強み・課題並びにその要因をヒアリングして現場にフィードバックすることで日々の業務における改善へと繋げ、当社のステークホルダー全体に係るエンゲージメントの向上を図ってまいります。
本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因には該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しています。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、将来において発生する可能性のあるすべてのリスクを網羅するものではありません。
① 事業環境及び顧客の動向について
当社は通信事業者(移動体通信キャリア)を主たる顧客としており、当社が展開するモバイルエンジニアリングサービス(通信インフラの施工や通信システム運営管理要員の提供等)は、利用機器であるスマートフォンが生活必需品となったことで定常的な需要があり、国内外の経済情勢や景気動向等の影響を受けづらいものであると考えております。しかしながら、2020年春にサービスが開始された第4のキャリアの参入や政府から通信キャリア各社に対する通信料金の見直し要求もあり、顧客間における競争激化や予測しえぬ業績悪化に伴い今後普及が期待される5G通信に対する設備投資費の縮小、内製化等により当社の提供するサービス領域が縮小する場合等には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、モバイルエンジニアリングサービスに加えて第二の柱としてIoTエンジニアリングサービスを立ち上げ、その拡大をもってリスクの低減に努めております。
② 法的規制等について
当社のモバイルエンジニアリングサービスの施工業務においては、「一般建設業(電気工事業、電気通信工事業)」等の許認可を得てサービスを提供しているほか、顧客先への派遣業務について「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律」(労働者派遣法)の関係法規の規制を受けております。当社は法令遵守に努めており、当該法的規制等に抵触する事実はないものと認識しておりますが、今後何らかの理由により当該許認可等が取消となり、業務の全部若しくは一部の停止処分を受けた場合や新たな許可を取得することができなくなった場合、若しくは法的規制が変更となった場合、また新たな法規制により当社の事業展開に何らかの制約を受ける場合等には、当社の財務状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、顧問弁護士事務所による許認可維持要件の定期確認、その他にも日々の事業活動においてセルフチェックリストを用いることで、リスクの低減に努めております。
③ 自然災害・不測の事故等について
当社では、地震や津波、台風等の自然災害、新型コロナウイルス等の感染症、テロリストによる攻撃等が発生した場合、また事業遂行上重要な要素となっている情報システム・通信ネットワークがこれらの要因や停電等により遮断・停止となった場合には、担当・責任者を定め即座に対策本部を設置する他、情報収集や対策を速やかに実行できる体制を構築しております。しかしながら、これらの自然災害・不測の事故等が発生した場合、円滑な事業運営の阻害や事業活動の中断を通じて、当社の財務状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、BCP対策を整備・運用中であります。
④ 情報セキュリティについて
当社は、事業の性質上、個宅へ訪問しIoT機器を設置するなど顧客の機密情報及び個人情報に接する機会があり、また多くの顧客情報を保有しております。当社では、業務における情報セキュリティ品質確保を重要な経営課題と認識し、「情報システム管理規程」及び「個人情報保護規程」を定め、情報セキュリティ推進体制を確立し、情報管理の強化を進めております。これらの方針・体制の下、顧客や社内の情報管理取り扱いをはじめとした情報セキュリティについて、社内ルールを運用徹底し、従業員の意識向上を図るべく教育・啓発活動に取り組んでおります。また、情報システム面からも、顧客より預かる情報資産並びに当社の情報資産を適切に保護するための体制を構築し、2009年12月には、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の国際規格であるISO/27001の認証を取得しております。
このように当社では、顧客情報の保護、管理に徹底して取り組んでおりますが、万が一、情報漏洩等の情報セキュリティに関する問題が発生した場合には、賠償費用の発生や取引停止、当社の信用失墜を招き以降の営業活動に支障をきたすなどして、当社の財務状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、定期的なセキュリティ教育のほかISMSの定期監査を受け、また、個人情報漏洩時に損害を補填する保険にも加入をしております。
⑤ システムやサービスの品質について
当社は、システムやサービスに対する顧客の要求が常に高度化、複雑化し続けるなか、常に顧客のニーズに答えかつ安全なサービス提供を追求し続けております。
当社独自に構築している業務管理システム「BLAS」を強みとしており、プロジェクトの進捗状況を一元管理するほか、「機器の現地設置、ネットワーク工事」、「機器設定、動作確認」においてAI(画像認識)を用い、リアルタイムに進捗や成果物管理が可能となる機能を実装しており、事後の報告書作成までも自動作成することで、事務工数並びに当該コストを低減しております。また、「BLAS」を導入し、作業を類型化することで、作業ミスを低減し、作業ミスや通信不具合による疎通未確認などの設備トラブルを回避することにも寄与しております。
しかしながら、当社ではコントロール出来ない外部要因によって重大なシステム障害やその他の欠陥が生じた場合には、賠償費用の発生や取引停止、当社の信用失墜を招き以降の営業活動に支障をきたすなどして、当社の財務状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥ 特定取引先・業界に対する依存度が高いことについて
当社は情報通信ネットワークの構築・施工等を主な事業としていることから、各通信事業者との取引比率が高く、特にソフトバンク株式会社に対する売上高は最近事業年度において1,440,690千円(44.2%)であり、この傾向は今後とも継続することが見込まれます。当社においては特定の通信事業者への依存リスクを低減するためにIoTエンジニアリングサービスにて新たな業界への新規顧客開拓を進めております。
しかしながら、他業界の新規顧客の開拓が進まず、情報通信業界の市況動向や技術革新等によりソフトバンク株式会社はじめ各通信事業者の設備投資行動が変化した場合、また何かしらの理由により継続的な取引が不可能となった場合、当社の財務状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦ 競合について
通信インフラ市場、リモートモニタリング関連市場については将来にわたり成長が見込まれる市場であるため、国内外の事業者がこの分野に参入してくる可能性がありますが、先行して事業を推進していくことで、全国規模のベイシスパートナーズやプロジェクトマネジメントにおける独自のノウハウを蓄積してきたことが優位性につながっており、実際に競合する状況は限定的であると考えております。例えば、大手通信工事会社が得意とする大型基地局の建設は、工事単価は高いものの技術進歩による機器の小型化が進んでおり長期的には飽和状態になると考えます。一方、小型モバイル機器やIoT機器の作業は簡易で件数も膨大ながら、工事単価が低くなることが予想されますが、当社では作業の効率化を通じて十分な利益を確保して受託するよう努めております。
しかしながら、今後当社において十分な差別化や機能・サービスの品質向上が図られなかった場合や、新規参入の増加により競争が激化した場合には、当社の財務状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑧ 重大な人身・設備事故等の発生について
当社は、建設工事現場における人身・設備事故を未然に防ぐため、「安全・品質の確保」に対する取り組みは万全を期し、管理を強化することで事故の発生防止に日々努めています。
しかしながら、不測の事態により重大な人身・設備事故を発生させた場合、顧客からの信頼を低下させるほか、損害賠償義務の発生や受注機会の減少等により、当社の財務状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 内部管理体制について
当社では、現在の規模においては適正な内部管理体制を構築していると考えておりますが、今後の事業拡大に合わせて、内部管理体制の一層の充実・強化を図る必要があると認識しております。
しかしながら、今後当社の事業規模の拡大に応じた体制構築に遅れが生じた場合、当社の事業や財務状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑩ 優秀な人材の獲得、育成について
当社では今後の企業規模拡大に伴い、当社の理念に共感し高い意欲を持った優秀な人材を継続的に採用し、強固な組織を構築していくことが重要であると考えております。今後、積極的な採用活動を行っていく予定ではありますが、当社の求める人材が十分に確保、育成できなかった場合や人材流出が進んだ場合には、当社の事業展開や財務状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑪ 業務委託先との取引関係について
当社は、個人又は法人に業務委託契約により一部を委託しております。当社では全国規模でインフラの構築・運用の拡大を図るため、これら委託先であるベイシスパートナーズとの良好な関係を構築しておりますが、何らかの理由により維持継続できなくなった場合や、今後見込まれる新規パートナー企業の開拓が困難となる場合には、当社の事業展開や財務状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑫ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について
当社では、業績向上に対する意欲向上を目的として、ストック・オプション制度を導入しており、会社法の規定に基づく新株予約権を当社の役員及び従業員等に付与しております。本書提出日現在、新株予約権の株数は76,000株であり、当社発行済株式数の1,562,100株に対する潜在株式比率は4.9%に相当しております。これらの新株予約権の行使が行われた場合には、当社の株式価値が希薄化する可能性があります。
なお、新株予約権の内容は、「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況 (2) 新株予約権等の状況」に記載のとおりです。
⑬ 資金使途について
当社が計画する公募増資による資金の使途につきましては、主にインフラテック事業を基盤とした新規事業やサービス拡大に備えたシステムの増強・開発への投資、人材獲得のための採用費及び教育のための費用等に充当する予定です。
しかしながら、急激に変化する事業環境に対してより柔軟に対応するため、現時点における計画以外の使途にも充当する可能性があります。資金使途計画が変更となる場合には、速やかに開示いたします。また、当初の計画に沿って資金を使用したとしても、想定どおりの投資効果を出すことができず、当社の財務状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
⑭ 多額の借入及び財務制限条項への抵触について
当社は、金融機関を貸付人とする借入契約を締結し多額の借入を行っており、2020年6月期末の総資産に占める有利子負債比率は39.2%となっております。当社が締結している借入契約には、財務制限条項が付されております。かかる財務制限条項に抵触する場合、貸付人の請求があれば当該契約上の期限の利益を失うため、ただちに債務の弁済をするための資金の確保が必要となり当社の財政状態及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があるとともに、かかる資金の確保ができない場合は、当社の存続に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、財務制限条項は、後記「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (貸借対照表関係)」に記載しております。
⑮ 経営者への依存について
当社の創業者である代表取締役社長の吉村公孝は、創業以来当社の経営方針や事業戦略の決定をはじめ当社の企業運営全般にわたり重要な役割を果たしております。当社では、取締役会やその他重要会議等における役員及び社員への情報共有や権限移譲を進めるなど組織体制の強化を図りながら、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。しかしながら、何らかの理由により同氏が当社の経営執行を継続することが困難となる事態が生じた場合、当社の事業運営及び経営成績に影響を与える可能性があります。そのため、次世代の幹部人材を育成するための研修を継続実施しており、有事の際における備えをしております。
⑯ 情報システムのトラブルについて
当社では、業務の特性上、自社開発のシステムを利用しており、専門業者であるデータセンターの利用等により、データの保全、電源確保、対不正アクセス等の対策を講じています。しかしながら、大規模な災害・停電、システムやネットワーク障害、不正アクセスやコンピューターウイルス等による被害が発生した場合、当社の財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
第20期事業年度(自 2019年7月1日 至 2020年6月30日)
(資産)
当事業年度末における流動資産は1,537,891千円で前事業年度末に比べ122,622千円増加いたしました。これは主にモバイルエンジニアリングサービスの売上が増加したことに伴う売掛金を回収し、現金及び預金が110,982千円増加したことによるものであります。固定資産は158,243千円で前事業年度末に比べ20,142千円減少いたしました。これは主に自社開発システム等の減価償却費を計上したことによるものであります。
この結果、資産合計は、1,696,135千円となり前事業年度末に比べ102,479千円増加いたしました。
(負債)
当事業年度末における流動負債は960,223千円で前事業年度末に比べ92,495千円増加いたしました。これは主にモバイルエンジニアリングサービスの売上増加に伴いベイシスパートナーズへの業務委託費が増加したことにより買掛金が73,160千円増加したことによるものであります。固定負債は105,000千円で前事業年度末に比べ60,000千円減少いたしました。これは長期借入金を返済したことによるものであります。
この結果、負債合計は、1,065,223千円となり前事業年度末に比べ32,495千円増加いたしました。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は、630,912千円で前事業年度末比69,983千円の増加となりました。これは、当期純利益を69,983千円計上したことによるものであります。この結果、自己資本比率は37.2%となり、1株当たり純資産額は403.89円となりました。
第21期第3四半期累計期間(自 2020年7月1日 至 2021年3月31日)
(資産)
当第3四半期末における流動資産は1,734,884千円で前事業年度に比べ196,992千円増加いたしました。これは主にモバイルエンジニアリングサービスの売上が増加したことにより売掛金が398,303千円増加したこと、及び仕掛品が101,013千円増加したこと、一方で短期借入金を200,000千円及び長期借入金を45,000千円返済したことにより現金及び預金が303,888千円減少したことによるものであります。
固定資産は184,283千円で前事業年度に比べ26,039千円増加いたしました。これは主に自社システムの開発でソフトウェアが13,586千円増加したことによるものであります。
この結果、資産合計は、1,919,167千円となり前事業年度に比べ223,032千円増加いたしました。
(負債)
当第3四半期末における流動負債は1,011,476千円で前事業年度に比べ51,253千円増加いたしました。これは主にモバイルエンジニアリングサービスの売上増加に伴いベイシスパートナーズへの業務委託費が増加したため買掛金が140,098千円増加したこと、税引前当期純利益の増加に伴い未払法人税等が95,871千円増加したこと、一方で短期借入金が200,000千円減少したことによるものであります。固定負債は60,000千円で前事業年度に比べ45,000千円減少いたしました。これは長期借入金を返済したことによるものであります。
この結果、負債合計は、1,071,476千円となり前事業年度に比べ6,253千円増加いたしました。
(純資産)
当第3四半期末における純資産合計は847,690千円となり、前事業年度末に比べ216,778千円増加いたしました。これは四半期純利益を216,778千円計上したことによるものであります。
② 経営成績の状況
第20期事業年度(自 2019年7月1日 至 2020年6月30日)
当事業年度におけるわが国の経済は、国内外における新型コロナウイルス感染症拡大の影響による企業収益の低下や雇用環境の悪化が続いており、極めて厳しい状況にあります。景気の先行きについては、新型コロナウイルス感染症拡大の防止策を講じつつ、社会経済活動レベルの段階的引き上げや各種政策の効果等により持ち直しの動きがみられました。
このような経済環境のもと、当社の事業領域である情報通信分野におきましては、通信事業者への5G周波数の割当及びサービス本格化への投資拡大、第4のキャリアのサービス開始に伴うエリア拡充に向け急ピッチで通信インフラの構築が進んでおり、足もとでは新型コロナウイルス感染症の影響は軽微であります。
また、AI、IoT時代におけるビジネスモデルの変革やテクノロジーの進化に合わせて通信事業者による国内外のM&Aや新規事業の立ち上げも活性化しています。
通信事業者以外では、電力会社のスマートメーターの構築は概ね順調に進んでいるだけでなく、生活インフラ提供事業者のスマートメーター以外にも製造業や農業などあらゆる産業分野においてIoTインフラ及びサービスの導入が進んでいます。
このような経営環境のもとではありますが、中国で生産しているスマートメーターについては、新型コロナウイルス感染症の影響で部材が輸入されず、当社の事業においては、スマートメーター設置業務の現場稼働が抑制されました。
そのため、通信キャリアを顧客としたモバイルエンジニアリングサービスにおいては前年に比べ売上高は増加しましたが、新型コロナウイルスの影響でガス会社のスマートメーター設置は遅れ、電力会社のスマートメーター設置業務減少による売上の減少を埋められずIoTエンジニアリングサービスは前年に比べ売上高が減少しました。
また、通信事業者向けの作業効率化や世の中の働き方改革へのニーズの高まりを受け、RPAの体制を拡大し、その他サービスの売上高は前年に比べ増加しました。
この結果、当事業年度の経営成績は、売上高が3,263,020千円(前期比5.5%増)、営業利益は123,902千円(前期比13.8%増)、経常利益117,606千円(前期比15.9%増)、当期純利益69,983千円(前期比13.6%増)となりました。
第21期第3四半期累計期間(自 2020年7月1日 至 2021年3月31日)
当第3四半期累計期間(2020年7月1日から2021年3月31日)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症による影響が長期化する中、政府による経済対策等により持ち直しの動きが見られましたが、感染再拡大によって、先行きの不透明感は一層強まってまいりました。
このような経済環境のもと、当社の事業領域である情報通信分野においては、通信キャリア各社が楽天モバイル株式会社に対応してグループのサブブランドを使った通信料の値下げを行っており、これにより将来のインフラ投資に影響を与える可能性がありますが今のところその影響は出ておりません。むしろ現状は5Gのインフラ投資が本格化しており、当社におきましてもモバイルエンジニアリングサービスは計画を上回る売上を計上しております。
一方で通信事業者以外では、IoTエンジニアリングサービスで展開しているスマートメーター設置サービスでは当事業年度上期は新型コロナウイルス感染症により中国で生産していた設置機器の物流の遅れによる一時的な機器の枯渇や、ガス会社の構造改善事業の開始が遅れる等の影響が見られ、遅れを取り戻すべく取り組んでまいりましたが挽回するには至らず計画未達となっております。
この結果、当第3四半期累計期間の経営成績は、売上高3,461,975千円、営業利益316,302千円、経常利益315,115千円、四半期純利益216,778千円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
第20期事業年度(自 2019年7月1日 至 2020年6月30日)
当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、前事業年度と比較して110,982千円増加し、期末残高は、764,026千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとお
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、売上計上からの入金サイクルが短い楽天モバイル株式会社との取引が増加したことで売掛金の回収が早期化された影響などもあり206,037千円の増加となりました。その他にも税引前当期純利益が117,719千円、仕入債務の増加が73,160千円、その他負債の増加が34,616千円となった一方で、売上債権の増加7,658千円及び未払金の減少16,864千円となったこと等を要因としたものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、35,055千円の支出となりました。これは主に自社利用ソフトウエアの開発により無形固定資産の取得による支出26,117千円、保険積立金の積立による支出10,013千円となったことを要因としたものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、60,000千円の支出となりました。これは長期借入金の返済による支出が60,000千円となったことを要因としたものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社の事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。
b.受注実績
当事業年度の受注実績は、次のとおりであります。
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当事業年度 (自 2019年7月1日 至 2020年6月30日) |
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受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
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2,661,177 |
- |
1,364,389 |
- |
(注)1.当社はインフラテック事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当事業年度の販売実績は、次のとおりであります。
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当事業年度 (自 2019年7月1日 至 2020年6月30日) |
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金額(千円) |
前年同期比(%) |
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3,263,020 |
105.5 |
(注)1.当社はインフラテック事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。
2.最近2事業年度及び第21期第3四半期累計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
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相手先 |
前事業年度 (自 2018年7月1日 至 2019年6月30日) |
当事業年度 (自 2019年7月1日 至 2020年6月30日) |
第21期第3四半期累計期間 (自 2020年7月1日 至 2021年3月31日) |
|||
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金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
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ソフトバンク株式会社 |
1,110,706 |
35.9 |
1,440,690 |
44.2 |
1,405,582 |
40.6 |
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楽天モバイル株式会社 |
- |
- |
348,226 |
10.7 |
614,671 |
17.8 |
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東京電力パワーグリッド株式会社 |
736,377 |
23.8 |
- |
- |
- |
- |
3.前事業年度の楽天モバイル株式会社及び当事業年度の東京電力パワーグリッド株式会社に対する販売実績は、総販売実績に対する割合が10%未満であるため記載を省略しております。
4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりまして経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社の財務諸表の作成に当たり重要となる会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」に記載しております。
また、当社が行っております会計上の見積りのうち特に重要なものは、繰延税金資産の計上であり、当社は繰延税金資産の回収可能性について毎期検討を行っております。当社の繰延税金資産の回収可能額は、将来の課税所得の予測に大きく依存しておりますが、課税所得の予測は将来の事業環境や当社の事業活動の推移、その他の要因により変化いたします。将来、課税所得の予測に影響を与える諸要因に変化があり、当社が繰延税金資産の回収可能性がないと判断した場合には繰延税金資産を取り崩し、損益計算書の法人税等調整額が増加し、当期純利益が減少いたします。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態
第20期事業年度(自 2019年7月1日 至 2020年6月30日)
「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績
第20期事業年度(自 2019年7月1日 至 2020年6月30日)
(売上高)
当事業年度における売上高は、3,263,020千円(前期比5.5%増)となりました。主な要因は、携帯電話事業者のインフラ投資の復調と作業効率化を目的としたシステム開発を行ったことによります。一方、電力会社向けの売上については、電力会社のスマートメーター設置計画が減少したため前年に比べ減少となりました。
(売上原価、売上総利益)
当事業年度における売上原価は、2,292,827千円(前期比13.4%増)となりました。主な要因は、給与手当の増加166,112千円、業務委託費の増加56,878千円であります。
この結果、売上総利益は970,193千円(前期比9.3%減)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益)
当事業年度における販売費及び一般管理費は、846,290千円(前期比12.0%減)となりました。主な要因は、給与手当の減少78,732千円、法定福利費の減少16,775千円であります。
この結果、営業利益は123,902千円(前期比13.8%増)となりました。
(営業外損益、経常利益)
当事業年度における営業外収益は、764千円(前期比7.7%増)、営業外費用は、7,061千円(前期比13.0%減)となりました。営業外費用の主な内訳は、支払利息6,954千円であります。
この結果、経常利益は117,606千円(前期比15.9%増)となりました。
(特別損益、当期純利益)
当事業年度における特別利益は、113千円となりました。また、法人税等(法人税等調整額を含む)は47,735千円となりました。
この結果、当事業年度の当期純利益は69,983千円(前期比13.6%増)となりました。
c.キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの分析につきましては「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
d.経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
e.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の運転資金需要のうち主なものは、人件費、外注費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。 当社は、事業上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針とし、営業活動によるキャッシュ・フローにより獲得した自己資金に加え、一部資金を銀行借入等により調達しており、これらの資金調達方法の優先順位等は、資金需要の額や用途に合わせて柔軟に検討を行う予定であります。なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は764,026千円となっており、当面事業を継続していくうえで十分な流動性を確保しております。
f.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗について
当社の売上高は主にモバイルエンジニアリングサービスとIoTエンジニアリングサービスで構成されております。モバイルエンジニアリングサービスはストック案件の売上高が大半を締めており、その売上高は稼働人員数x平均単価で形成されております。そのため、①稼働人員数と②平均単価を事業拡大に係る重要な指標としております。また、IoTエンジニアリングサービスはフロー案件の売上高が大半を締めており、その売上高は設置台数x平均単価で形成されております。そのため、③設置台数と④平均単価を事業拡大に係る重要な指標としております。なお、過年度の各指標の推移は下記となります。
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KPI |
第19期実績 |
第20期実績 |
第21期第3四半期累計実績 |
|
①稼働人員数 |
2,948人 |
3,393人 |
3,223人 |
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②平均単価 |
626千円 |
622千円 |
620千円 |
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③設置台数 |
202千台 |
124千台 |
262千台 |
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④平均単価 |
2,480円 |
1,827円 |
1,562円 |
(財務制限条項)
当社は、2018年3月27日に金銭消費貸借契約書(シンジケートローン契約)を締結しておりますが、財務制限条項が付されております。
詳細は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (貸借対照表関係)」に記載しております。
該当事項はありません。