当第2四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(以下「NXグループ」という。)が判断したものであります。
また、その内容については、NXグループと従前の日本通運株式会社(以下「日本通運」という。)の連結グループの範囲に実質的な変更がないため、日本通運が2022年3月30日に提出した有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」と同様の内容であり、当第2四半期において重要な変更はありません。
(1)事業環境に関わるリスク
①世界マクロ経済環境の変化について
NXグループは、BtoBの企業間物流を中心に事業を展開しておりますが、生産分業や多国間取引の拡大など顧客の事業活動のグローバル化はより一層進展しております。そのような中において、米中間の貿易摩擦やテクノロジーを巡る覇権争いは近年激化しており、貿易や製造業の成長の下押しの要因となりうる不確実な状況が続いており、また、アジアや東欧、中近東を中心とした紛争等による地政学リスクも高まっております。これらを背景に世界マクロ経済が後退すると、顧客企業の輸送需要の動向に影響を与えることになり、NXグループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼすリスクとなります。特に、米国、中国経済の鈍化は日本を含む多くの国々の製造業にも影響することもあり、NXグループのロジスティクス事業セグメントにおいて大きな影響を及ぼす可能性があります。さらに、NXグループは、ロシア国内でも事業を行っており、ウクライナ侵攻に伴う、世界各国からのロシアへの制裁措置により、顧客企業のロシア事業からの撤退や事業停止に伴い、NXグループの事業運営に影響を及ぼす可能性があります。
引き続き、製造業の顧客に対する生産調達に関わる物流への貢献領域拡大に取組むとともに、各国における消費関連の販売物流の一層の強化、拡大や、新興エリア等への進出の加速などを通じて、リスク低減に努めてまいります。
②日本国内市場の成長性について <重要課題>
NXグループの事業の中心は「ロジスティクス(日本)」であり、今後も事業の核となるのは強みである日本事業と日系企業との取引になると考えています。一方で、少子高齢化を背景とした需要低下の予測や、eコマースを代表とした物流の変化など、日本国内物流市場における事業環境は変化するとともにBtoBの貨物輸送需要は減少することが想定されます。
日本物流市場の輸送需要の減少は、NXグループの事業、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼすリスクとなりますが、中長期的な課題として位置付けており、当面は緩やかな減少になると考えております。引き続きNXグループの事業の中心である日本でしっかりと収益を確保するとともに、医薬品物流やグリーンロジスティクスなど、今後、日本国内で需要が拡大する物流ニーズを取り込んでまいります。また、成長領域である海外物流市場へ更なる投資を進めることで、事業の成長につなげてまいります。
③競合について <重要課題>
日本国内物流市場においては、想定される輸送需要の減少により、競合間の競争は今後も激化してまいります。また、海外物流市場においてもM&Aにより事業規模を一層拡大しているグローバルフォワーダーとの競争への対応は、海外での更なる事業拡大に向けての課題となります。このような状況の中、NXグループは付加価値の高い輸送サービスの開発と提供に努めてまいりますが、国内外での業者間の競争、価格競争が一層激化した場合、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
④デジタル化等のテクノロジーの進化について <重要課題>
IT等デジタル技術の急速な発展を背景に、あらゆる業界において新たなビジネスモデルやサービスの創造が進んでおります。特にコロナ禍を契機として、顧客ニーズやビジネスモデルの変化は加速しており、アフターコロナを見据えたビジネスの見直しは業界問わず急務となっております。物流業界を取り巻く環境においても、ITにより顧客と輸送業者等を結びつけるデジタルフォワーダーなど異業種からの参入を代表に、様々な変化が起こっております。このような変化は、IT等デジタル技術の活用による事業の省力化や効率化につながると考えられますが、中長期にはNXグループが長年培ってきた強みを打ち消す、もしくは物流ニーズの低減につながるリスクとなりえると考えられます。
2023年までの経営計画期間内においては、これらの事業環境の変化に関する分析や異業種との共働・協創などを通じて、現在、そして今後起こりうる変化への対応や備えに努めるとともに、デジタル化を取り込み時代の変化に対応するサービスの創出を通じて事業の成長につなげてまいります。
⑤法規制について
NXグループの輸送手段は多岐にわたっており、それぞれの事業分野において法的規制を受けております。NXグループはコンプライアンス経営を最重要課題として認識し、取組みを行っておりますが、法的規制により営業活動等の一部が制限された場合、売上高の減少、あるいは、新たな費用の増加等により、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥自然災害及び異常気象等について <重要課題>
世界各地で昨今発生する自然災害はその頻度を増し、また、規模を拡大しており、NXグループ及び顧客の事業活動にとって大きなリスクとなっております。NXグループは鉄道、自動車、船舶等、多岐にわたる輸送手段を有しておりますが、自然災害により輸送障害が発生した際、代替手段による輸送を実施したとしても、顧客企業の生産や販売活動への影響を低減しきれない場合、また、自然災害によるNXグループ施設への被害が発生した場合、NXグループの経営成績及び財政状態への悪影響を回避できない可能性があります。
加えて、NXグループの輸送する商品には、特に「ロジスティクス(日本)」においては、農作物の一次産品、飲料水、アパレル等、輸送需要が季節により変動し、天候に大きく影響を受けるものを含んでおります。大規模自然災害はもちろんですが、冷夏、暖冬、少雨等の異常気象が発生した場合、顧客の生産や需要が減少し、売上高の減少等、NXグループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。一方で、NXグループの強みである需給調整のための在庫保管業務の需要を取り込むとともに、輸送需要の異なる幅広い顧客基盤の構築に取組み、リスクの軽減に努めてまいります。
⑦新型インフルエンザ・新型コロナウイルス等の感染症について
NXグループは、日本を含む世界49ヶ国(提出日時点)で事業を運営しており、各国においてサービスを提供しております。一方で、グローバル経済の浸透により人の往来が活発になる中で、現在も猛威を振るう新型コロナウイルス感染症のように、感染症の急速かつ世界的な拡大や新たな感染症の誕生などのリスクが高まっております。NXグループの事業活動が行われる国において感染症が発生した場合、お客様の事業活動の停止や、輸送インフラの停止、従業員に大量の病欠者が出た場合などは、事業運営に悪影響を及ぼす可能性があります。
NXグループは、引き続き感染症拡大の防止と従業員の安全確保を最優先に、新型インフルエンザ等管理規程の整備などリスクマネジメント体制の構築や、発生時のBCP輸送等を通じて、リスクの拡大への対処及び顧客に対する代替輸送提案等を進めてまいります。
(2)経営戦略の推進・事業拡大に関わるリスク
①グローバル事業の拡大について <重要課題>
NXグループは、新たな長期ビジョン「グローバル市場で存在感を持つロジスティクスカンパニー」の実現を目指し、成長分野への投資拡大や、アフリカを代表とする海外の未進出エリアへの事業展開を進めてまいります。事業の拡大にあたっては、事前に綿密な調査を行い、リスクを把握したうえで事業計画の策定を行い、決定を行いますが、国際情勢の変化や政情不安、法律や規制の変化など不測の事態が発生するリスクに直面する可能性があります。また、売掛金の回収や取引先との関係構築においても、文化や商習慣の違いから事業拡大の障害になる可能性もあります。これらにより当初の計画通りの事業展開が進められず、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
※合わせて(3)事業運営に関わるリスク「②カントリーリスクについて」もご参照ください。
②M&A及び事業投資について
NXグループは、グローバルロジスティクス企業としての成長に向けた経営資源の最適化を図るため、グループ内における経営管理を徹底し、選択と集中を進めると共に、事業領域の拡大、もしくは必要な機能の取得及び拡充に向けて、M&Aをその選択肢の一つとしております。M&Aの実施にあたっては、対象企業の財務内容や契約内容等について綿密な事前審査を行い、リスクを把握したうえで決定しておりますが、デューデリジェンスでは確認しえなかった買収先のリスクが残る可能性があります。また、例えば新型コロナウイルス感染症拡大などのように、買収後に予想しえなかった事業環境の変化がおこる可能性もあります。これらの要因等により当初想定した事業展開が進まず、事業計画どおりの成果が得られない場合には、対象企業の業績悪化やのれんの減損損失等、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
③顧客等取引先との関係について <重要課題>
NXグループは、日系企業を中心とした顧客との物流を通じた長期的な関係により事業を拡大しており、顧客の日本国内及び海外における事業拡大を支えるとともに、NXグループの事業を拡大してまいりました。また、外資系企業については、日本への事業展開を支えるとともに、NXグループ海外展開を通じてフォワーディング輸送等の取引を拡大してまいりました。NXグループが長年培ったサービスへの信頼が強固な顧客基盤を支えており、外資系顧客を中心に新たな顧客基盤の拡大への挑戦も続けております。
しかしながら、中華系企業などの台頭、GAFAに象徴されるようなTech企業による業界構造やビジネスモデルの変革など、NXグループを取り巻く各業界はかつてないスピードで変化しており、顧客ニーズの多様化や、品質への要求の変化などにより、これまでの慣習が通じなくなる可能性があります。また、業界再編や競争激化による淘汰等による顧客基盤の喪失や取引先の経営破綻などのリスクも高まります。
NXグループにおいても、現在進めている営業戦略の推進や、ダイバーシティ経営の推進、経営や戦略のグローバル化により、顧客基盤の一層の拡大と信頼の醸成に努めてまいります。また、NXグループを取り巻くあらゆる業界の変化を注視し、必要な与信管理や債権保全に努めるとともに、外部企業との協働・共創、テクノロジーの活用等により変化への対応と新たな価値創造に努めてまいります。
④気候変動について <重要課題>
世界各国において気候変動や地球温暖化の原因とされる温室効果ガスの排出削減を目指した、カーボンニュートラルに向けた流れは加速化するものと考えられます。気候変動によりもたらされる自然災害により、上記「(1)⑥自然災害及び異常気象等について」にて示した、NXグループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性は年々高まっております。
NXグループは、ESG要素の「環境」において、2030年までのCO2削減目標を掲げており、経営計画においても、2023年度までの削減目標数値を引き上げ、前倒しで達成するための取組みを進めるなど、温室効果ガス発生の低減に努めるとともに、共同輸送やモーダルシフト等グリーンロジスティクスの推進を通じて顧客企業のサプライチェーンにおけるCO2削減への貢献に努めております。
一方で、自動車産業における排ガス規制のように、各国での気候変動に関わる急速な法制の変更は、既存の顧客産業の事業活動に大きく影響を及ぼし貨物輸送需要の変動にもつながることから、間接的にNXグループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。また、上記削減目標に対応すべく、環境配慮車両の導入やLED化、再生可能エネルギーへの切り替えなど計画的な設備投資を実施してまいりますが、環境規制等がNXグループの想定以上となった場合、新たな費用の増加等により、経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
⑤人材の確保について <重要課題>
NXグループは、労働集約型の事業構造が中心であることに加え、高度な物流ソリューション提供のためには優秀な人材の確保が重要となります。更には、グローバル事業の更なる拡大や、不確実性が高く、また、テクノロジーの進化を背景に急激に変化する経営環境へ対応していくためには、多様な従業員が活躍するダイバーシティ経営の推進が、長期ビジョンの実現に向けて経営の重要課題となります。優秀な人材の確保に向け、多様な人材が活躍し、多様な働き方が実現できるよう労働環境の改善及び整備、グローバルブランドの確立に向けた取組みなど、NXグループの魅力を高める取組みに努めるとともに、省力化、省人化を実現する先端技術の活用など物流の高度化の取組みを加速させております。
しかし、優秀な人材確保が各業界及びグローバルレベルで共通の課題である中、また、労働需給が更に逼迫する中において、NXグループの企業価値が十分に高められず、優秀な人材を確保しきれなかった場合、事業運営や経営計画の遂行に支障をきたし、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥利用運送事業に関わる仕入環境の変化について
NXグループは総合物流企業として様々な輸送モードをサービス化してお客様へご提案しております。サービスの前提として、NXグループが自社で運行する運送事業だけではなく、船会社・航空会社・鉄道会社・トラック事業会社などを仕入れ先とした利用運送事業があり、これらの協力先との連携が当社の強みの一つとなります。
一方で、日本だけでなく、先進国や中国などでの労働力不足、アジアなどの新興国の経済成長を背景とした人件費の高騰や貨物輸送需要の増勢などにより、昨今の仕入環境は厳しさを増しております。また、コロナ禍においては、需給の乱高下から国際コンテナの偏在、不足が発生しており、航空輸送も旅客便の運休から慢性的なスペース不足となるなど足元の仕入環境も悪化しており、今後も貨物輸送需要の増減に応じて大きく変化することが予想されます。仕入・協力先との関係強化やNXグループ一体となった仕入や運用改善などに努めるとともに、顧客からの環境変化に応じた適正料金の収受に努めてまいりますが、NXグループの想定以上に仕入環境が悪化した場合、もしくは競合企業との競争激化により適正料金を十分に収受できない場合、経営成績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑦組織再編及び事業構造改革等について
NXグループは、多くの子会社及び関連会社等を有しておりますが、経営の効率化と競争力の強化に向けた再編、及び海外事業の拡大に向け、国内事業を中心とした事業ポートフォリオの見直しを進めております。また、長期ビジョンの実現のためのグループ経営体制の再構築を進めており、NIPPON EXPRESSホールディングス株式会社を純粋持株会社とするホールディングス体制による組織・グループ再編を加速させていく予定です。
しかし、現在及び将来における再編において、当初期待した成果が十分に得られない可能性や、再編に際して想定していなかった事象の発生等により大きなコストが発生した場合、NXグループの事業、経営成績及び財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3)事業運営に関わるリスク
①品質および運行等オペレーションについて <重要課題>
NXグループにおいては、事業の根幹を支える「安全・コンプライアンス・品質」の徹底は経営の重要課題であり、従業員の価値観となります。しかし、これらの徹底が不十分である場合、又はNXグループもしくは協力会社において重大な貨物事故や交通事故等が発生した場合、NXグループの品質への信頼の失墜、ブランドの棄損とともに訴訟や事業停止などにつながるリスクになります。このようなリスクが顕在化した場合、NXグループの事業、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
②カントリーリスクについて
NXグループは世界各地で事業展開しており、各国の政治・経済・社会・法規制の変化や暴動、テロ及び戦争の発生による経済活動の制約、国際輸送への制約などにより、NXグループの事業、経営成績及び財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
③情報システム及び情報セキュリティについて
昨今の情報通信技術の目覚ましい発展により、情報通信ネットワークの拡大と利便性の向上などを背景に、情報システムの戦略的な活用や適切な取扱いは、NXグループにおいても経営の重要課題となります。NXグループにおいては、ITシステム部門の統合によるIT戦略の立案と実施をグループ一体で推進するとともに、「システムリスク管理規程」「NXグループIT基本方針」「NXグループサイバーセキュリティ基本方針」を整備し、適切な利用環境の構築、及びeラーニング等を利用した従業員への教育や外部からの攻撃や非常事態を想定した定期的な訓練に努めております。
しかしながら、NXグループの想定を超えた水準の情報システムや通信障害の発生、近年、規模や頻度が拡大し巧妙化を続けるサイバー攻撃などによるNXグループの機密情報の破壊・窃盗などの発生を防ぎきることができなければ、NXグループの事業活動に深刻な影響を及ぼすことから、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
④顧客情報の管理について
NXグループは情報資産管理事業(書類保管サービスやデータマネジメントサービスなど)、引越事業、警備輸送事業等を行っており、これら事業の特性上、個人情報を含め多くの顧客情報を取り扱っております。NXグループでは「コンプライアンス規程」「個人情報保護規程」を制定し、全従業員に対して社内教育を行う等、顧客情報、個人情報の適正な管理に努めております。しかしながら、今後、顧客情報等が流出することにより問題が発生した場合、将来的な事業展開、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑤役職員による法令及び社内規程順守違反について <重要課題>
NXグループは各種規程の整備や内部監査の強化などにより内部統制体制の強化を進めております。また、階層別教育及び定期的なeラーニング等による教育の充実を通して、知識の取得と合わせてコンプライアンスに関する社員の意識の向上に努めております。
一方で、運輸業界全般に共通する長時間労働の慣習など旧来環境からの課題、また、海外においても現代版英国奴隷法をはじめとする人権を巡る各国慣習の違いや人権に対する国際的な関心の高まり、SDGsに代表されるような世界の共通価値観の醸成など様々な論点が存在する中、コンプライアンスは今後も経営の重要な課題となります。このような課題に対し、日本国内・海外で300社を超えるグループ会社が存在する中で、内部統制システムの構築もしくは更新が不十分となった場合、従業員による不適正会計処理やハラスメント、汚職等の業務遂行における法令及び社内諸規程違反の発生可能性を抑えきることができず、NXグループの事業、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
⑥人事・労務について <重要課題>
NXグループは、経営計画にも掲げる「社員が幸せを感じる企業」への変革を目指し、上記「人材の確保について」でも記載のとおり、労働環境の整備をはじめ、ジョブローテーションや各種研修制度を通じて、社員の挑戦を促す人事・教育施策を実施しております。
しかし、グループ各所において制度が十分に機能せず社員が挑戦や成長の機会を十分に得られない場合、もしくは各種施策と社員の希望とのミスマッチが拡大した場合、社員の離職増加などにより優秀な人材が社外に流出し、当社事業の成長へ重大な課題となる可能性があります。また、各国により状況は異なりますが、NXグループの社員の多くは労働組合に所属しており、NXグループ社員、もしくは社員を含む団体による集団的なストライキ等の労働争議が発生した場合には当社事業の継続に困難をきたし、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4)市況変動に関わるリスク
①燃油価格の変動について
NXグループは、運送事業を営んでおり、原油価格が上昇した場合、主にロジスティクスセグメント・警備輸送セグメントにおいて、燃油費、船舶利用費、航空利用費等の運送原価が上昇します。また、物流サポートセグメントにおいては、石油・LPガスの販売を行っていることから、仕入原価及び販売単価が上昇します。
燃費効率に優れる環境配慮車両の導入や調達手段の分散など、原油価格変動の影響を最小限にするよう努めてまいりますが、費用増の相当分を顧客に転嫁できない場合、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
②為替変動について
為替レートの変動は顧客企業の輸出入貨物の輸送需要に影響を及ぼし、NXグループの国際貨物分野での経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、NXグループは、輸出入貨物の取り扱いによる海上運賃、航空運賃等の外貨建債権債務を有しており、為替予約等のヘッジ手段でリスクの低減に努めておりますが、為替レートが急激に変動した場合、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
NXグループはグローバルに事業展開をしており、海外会社の財務諸表は米ドル、ユーロ、中国元等の現地通貨で作成後に円換算しているため、円高になった場合、ロジスティクス(海外)セグメントの経営成績等が過小に評価される可能性があります。
③退職給付に係る負債について
NXグループの退職給付債務及び費用は、割引率等数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待収益率に基づいて算出しております。実際の結果が前提条件と相違した場合、又は前提条件を変更した場合、その影響額は数理計算上の差異等として認識し、将来にわたり均等に償却することから、退職給付債務及び費用に影響を及ぼします。また、当社は有価証券による退職給付信託を設定しており、上場株式の株価が下落した場合、年金資産の時価が減少し、未認識の数理計算上の差異及び将来の償却費用が増加する等、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5)財務に関わるリスク
①資金調達コストの増加について
NXグループの主要な資金需要は、利用運送費、燃油費、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに設備の新設、改修等に係る投資であり、これらの資金需要に対し、一部を金融機関からの借入及び社債発行等による資金調達にて対応していくこととしております。
金利の変動リスクに晒されている借入金については、一部、金利スワップ取引等のヘッジ手段を利用してリスクを低減しておりますが、大幅な金利の変動等があった場合、また、格付け機関によるNXグループの信用格付けの引き下げ等の事態が生じた場合、資金調達コストが増加し、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
②資産の処分損失及び減損損失について
NXグループは日本国内、海外各国に数多くの物流拠点を有しております。設備投資あるいは長期にわたる賃貸借契約にあたっては、投資効果の算定、キャッシュ・フローの回収見込み等、長期的な観点から十分に検討したうえで実施しておりますが、今後の経済動向、顧客企業の動向等により、当初計画よりも早期に処分、返還等を行い、一時的な損失が発生する、又は減損損失が発生する等、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
当社は、2022年1月4日に日本通運株式会社の単独株式移転により、日本通運株式会社及びその子会社の純粋持株会社として設立されました。当四半期報告書は設立第1期として提出するものであるため、前連結会計年度及び前年同四半期連結累計期間との対比は行っておりません。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
①経営成績
当第2四半期連結累計期間の世界経済は、新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」などのまん延により、一部の国や都市で移動や経済活動に制限が課され、景気回復ペースを鈍化させる状況となりました。また、世界的にインフレ圧力が強まっていた状況下で発生したロシアによるウクライナへの侵攻により、エネルギーや原材料などの価格上昇や、中国のゼロコロナ政策による成長減速など、世界経済の景気後退リスクも高まっており、先行きが見通せない状況にありました。
このような経済情勢の中、物流業界におきましては、主要国における生産・販売活動の再開により荷動きの回復傾向が継続しておりましたが、国内においては、半導体不足や部品調達の影響による自動車産業の低迷や、昨年の農作物不作の影響などから、全体としての荷動きは力強さに欠ける状況で推移いたしました。また、海外においては、ウクライナ情勢や中国上海地区ロックダウン、世界的な物価高に伴う荷動きの鈍化がみられ、国際貿易では、海上コンテナ不足による海上運賃の高値が継続する中で、国際航空輸送のスペース供給は徐々に増加の傾向ではあるものの、エネルギー価格上昇に伴う燃油費が上昇してきており、引き続き、その動向に注視が必要な状況にあります。
こうした経営環境の中、当社グループの当第2四半期連結累計期間の業績は、航空運送・海上運送を中心とした国際貨物の輸送需要が伸長したことから、各セグメントとも概ね好調に推移しました。
この結果、売上高は1兆2,989億円、営業利益は677億円、経常利益は716億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は946億円となりました。
報告セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(売上高の明細)
(セグメント利益(営業利益)の明細)
A 日本(ロジスティクス)
燃油単価の高騰等があるものの、航空貨物、海運貨物の取扱が好調に推移し、売上高は7,254億円、営業利益は353億円となりました。
B 米州(ロジスティクス)
航空貨物は自動車関連や医療関連を中心に取扱が好調、倉庫配送も取扱が伸長し、売上高は747億円、営業利益は51億円となりました。
C 欧州(ロジスティクス)
航空貨物、海運貨物は運賃高騰により販売単価が上昇、チャーター輸送も継続して実施し、売上高は1,040億円、営業利益は60億円となりました。
D 東アジア(ロジスティクス)
上海地区のロックダウンの影響はあるものの、中国国内の他地域や他国での取扱が堅調に推移し、売上高は1,225億円、営業利益は63億円となりました。
E 南アジア・オセアニア(ロジスティクス)
航空貨物、海運貨物は自動車関連、電機・電子関連の取扱が好調に推移し、運賃高騰による販売単価の上昇もあり、売上高は1,172億円、営業利益は114億円となりました。
F 警備輸送
設定便の減少等があったものの、各種コスト削減等の効果があり、売上高は344億円、営業利益は6億円となりました。
G 重量品建設
プラント関連工事の減少等により、売上高は199億円、営業利益は22億円となりました。
H 物流サポート
石油部門の取扱増及び販売単価の上昇等があるものの、リース事業の分社化の影響等により、売上高は2,046億円、営業利益は84億円となりました。
②財政状態
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、1兆7,491億円となりました。
その主な内訳は、現金及び預金2,790億円、売掛金及び契約資産4,362億円など、流動資産が8,293億円、有形固定資産6,667億円、投資有価証券1,085億円など、固定資産が9,197億円となりました。
当第2四半期連結会計期間末の負債合計は、9,685億円となりました。
その主な内訳は、買掛金2,088億円など、流動負債が5,306億円、社債1,400億円など、固定負債が4,378億円となりました。
当第2四半期連結会計期間末の純資産は、7,805億円となり、自己資本比率は43.3%となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物の残高は、2,298億円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,037億円の収入となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、352億円の収入となりました。これは主に、日本通運株式会社の旧本社ビル売却による収入によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、521億円の支出となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出、配当金の支払額によるものです。
(3) 研究開発活動
該当事項はありません。
①連結会社の状況
2022年6月30日現在
(注) 従業員数は就業人員であり、従業員数欄の(外書)は、臨時従業員の年間平均雇用人員であります。
②提出会社の状況
2022年6月30日現在
当第2四半期連結累計期間において、生産、受注及び販売実績の著しい変動はありません。
当第2四半期連結累計期間において、著しい変動があった設備の売却は、次のとおりであります。
当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。