(i) 評価技法及び重要な観察不能なインプット

 

以下の表は、使用された重要な観察不能なインプットとともに、レベル2の公正価値を測定する際に使用された評価技法を表示しております。

 

公正価値で評価されない金融商品

 

タイプ

評価技法

 

 

 

 

グループ及び単体

 

 

 

 

 

その他の金融負債*

割引キャッシュ・フロー法:予測される支払額を、リスクを勘案して修正された割引率で割引き、現在価値を考慮する評価するモデル

 

* その他の金融負債は、担保付銀行借入を含みます。

 

 

28 後発事象

 

a) 当社グループは2020年3月期(2020年3月31日に終了した事業年度)の決算日以降に、マレーシアの子会社のうちの1社を通じて116,000米ドルを預金しました。これは当社グループの生産能力向上を図るため、新工場建設用の土地を購入することを目的としています。工場は2022年3月31日に終了する事業年度に完成する見込みです。

 

b) 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が急速に蔓延し、当社グループが関わる地域ではサプライチェーン及び市場需要に様々な度合いで混乱が生じています。COVID-19によって状況が急激に変化し、また、長期に渡って影響が続く可能性があるため、程度は様々ですが企業及び経済活動にマイナスの影響を及ぼす可能性があります。COVID-19の感染拡大を封じ込めるため、輸送機関の運行及び移動の禁止、ソーシャルディスタンス、不要不急のサービスの閉鎖等、厳格な措置が取られています。これもグローバル経済の見通しに下押し圧力をかけて景気低迷を招いており、将来的には当社グループの事業及び業務に影響を与えることとなります。

 

c) 当社グループの2020年3月期(2020年3月31日に終了した事業年度)の決算日以降に、現地における一部の政府がCOVID-19に伴う緊急事態に対応するための法制に基づいて救済措置を導入しています。企業、特に中小企業への世界的なパンデミックの影響を緩和する支援を行うために、このような措置には(i) リース料の支払猶予、(ii) 固定資産税の割戻し、及び(iii) 雇用主が支払う賃金の補助制度が含まれています。注記16に記載しているとおり、当社グループは約4,600万米ドルの銀行融資を受けており、現地の政府の支援によって企業がキャッシュ・フローを確保しトレードファイナンス(貿易金融)の返済期日を3か月から6か月まで延長できるようにしています。

 

現時点では、COVID-19が蔓延し続ける期間とその影響、及び当社グループの財政状態と事業に及ぶ将来の影響を見積ることはできません。当社グループは今後の経済動向及びCOVID-19による影響を引き続き注意深くモニタリングいたします。

 

 

29 シンガポールと日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違

日本会計基準とシンガポール会計基準(FRS)との主要な相違についての要約は下記のとおりです。

これらの相違点のみとは限らず、その他の相違点が存在する場合があります。   

 

シンガポール会計基準

日本会計基準

収益の認識

 シンガポールでは、シンガポールFRS第115号「顧客との契約から生じる収益」に従い、財またはサービスの顧客への移転を描写するよう、その財またはサービスと交換に企業が権利を得ると見込んでいる対価を反映する金額で、収益を認識しています。
 具体的には、下記のステップを適用することにより、収益を認識しています。
ステップ1:契約の識別
ステップ2:履行義務の識別
ステップ3:取引価格を算定
ステップ4:取引価格の履行義務への配分
ステップ5:履行義務の充足に基づく収益の

認識

 

 日本では、実現主義の原則に従い、商品等の販売または役務の給付によって実現したものに限り、収益を認識しています。
 なお、2021年4月1日以後開始した連結会計年度の期首からは、「収益認識に関する会計基準」等が適用され、基本的にシンガポールFRSと同様の処理が求められることになっていおります。

売却目的で保有する資産

 シンガポールでは、シンガポールFRS第105号「売却目的で保有する非流動資産および非継続事業」に従い、売却目的で保有する資産は、帳簿価額と売却費用控除後の公正価値とのいずれか低い価額で測定し、減価償却を中止したうえで、他の資産から区分して表示しています。

 

 日本では、シンガポールFRSのような会計処理は求められていません。

のれん

 シンガポールでは、シンガポールFRS第36号「資産の減損」に従い、のれんは減損の兆候がある場合及び年次ベースで減損テストの対象となりますが、償却はしていません。

 

 日本では、「企業結合に関する会計基準」、「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」等に基づき、のれんは計上後、20年以内の効果の及ぶ期間にわたって、定額法その他の合理的な方法により規則的に償却され、減損の兆候があった場合に、減損テストの対象となります。

公正価値

 シンガポールでは、シンガポールFRS第113号「公正価値測定」により、公正価値を定義し、公正価値の測定に関するフレームワークを示すとともに、公正価値測定に関する開示を求めています。

 なお、公正価値とは、測定日において市場参加者間で秩序ある取引が行われた場合に、資産の売却によって受け取るであろう価格、または負債の移転のために支払うであろう価格(出口価格)と定義されています。

 

 日本では、現在適用されている複数の会計基準(金融商品、賃貸等不動産等)において、「時価」および「公正な評価額」等が定義されていますが、統一的な概念は明確に定められていません。
 なお、2021年4月1日以後開始する連結会計年度の期首からは、「時価の算定に関する会計基準」等が適用され、基本的にシンガポールFRSと同様の処理が求められることになります。

リース

 シンガポールでは、シンガポールFRS第116号「リース」に従い、短期リースおよび少額資産のリースを除くすべてのリース取引において、借り手は使用権を資産として認識するとともにリース負債を計上しています。

 

 日本では、「リース取引に関する会計基準」等に基づき、ファイナンスリース取引については、原則として売買処理を行い、オペレーティングリース取引については、賃貸借処理を行います。

ジョイント・オペレーションに対する持分

 シンガポールでは、シンガポールFRS第111号「共同支配の取決め」に従い、ジョイント・オペレーションに該当する場合は、当該持分に関して、自社の資産、負債および取引を認識しています。

 

日本では、「企業結合に関する会計基準」等において、共同支配企業のみ規定されており、持分法が適用されます。

企業結合における条件付対価の認識

 シンガポールでは、シンガポールFRS第103号「企業結合」に従い、条件付対価を取得日時点の公正価値で測定しています。

 

 日本では、「企業結合に関する会計基準」等において、対価を追加的に交付するまたは引き渡すときには、条件付取得対価の交付または引渡しが確実となり、その時価が合理的に決定可能となった時点で、支払対価を取得原価として追加的に認識するとともに、のれんを追加的に認識または負ののれんを減額します。

連結損益計算書及びその他の包括利益計算書の

表示

 シンガポールでは、シンガポールFRS第1号「財務諸表の表示」に従い、財務関連損益項目、売上原価・販売費・管理費以外のその他の損益項目については、営業外損益、特別損益という区分ではなく、金融費用、その他の収益、その他の営業費用として表示しています。

 

 

 日本では、企業会計原則に基づき、財務関連損益項目、販売費・管理費以外のその他の損益項目については、営業外損益、特別損益として表示します。

 

前へ